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韓国の気になるニュース

このページは、私が気になった韓国の気になるニュースを個人的にまとめたものです。

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更新日:
 2011年1月9日


















◎韓国の貿易収支、過去最大の黒字、昨年の暫定値(2011年1月2日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国の知識経済省が1日発表した2010年の韓国の輸出入動向(暫定値)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は417億ドル(約3兆4千億円)の黒字で、過去最大となった。輸出額が前年比28.6%増の4674億ドルと過去最大を更新し、原材料などの輸入の伸びを上回った。
 輸出は欧米や日本に加え、中国や東南アジア、中南米といった新興市場向けが伸びた。韓国の通貨ウォン安が続き、海外での販売価格が割安になったことも追い風になった。主力輸出品のうち半導体や自動車、家電はいずれも前年より30~60%ほど増えた。
 11年の輸出の伸びは10%ほどとやや鈍り、貿易黒字も250億ドルほどと予想している。

◎韓国口蹄疫、警戒レベル最高、牛・豚の殺処分48万頭に(2010年12月30日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】韓国の農林水産食品省は29日、家畜伝染病、口蹄疫(こうていえき)の感染拡大が止まらない状況を受け、警戒レベルを最高の「深刻」に引き上げた。同省によると、29日午前までに殺処分された豚や牛は48万頭以上で、これは国内全体の約4%にあたるという。処分数はさらに増える見込みだ。
 警戒レベルを引き上げたことにより、これまで担当省庁のみであたっていた対応を政府全体で担うことになり、関係閣僚らでつくる「中央災難安全対策本部」を設置。口蹄疫の未発生地域でも、発生地域と同水準の防疫措置をとることにした。

◎仁川空港-ソウル間最短43分に、直行の鉄道が営業開始(2010年12月29日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国の仁川国際空港とソウル市中心部のソウル駅を結ぶ空港鉄道が29日、全区間で営業運転を始めた。所要時間は最短43分で、通常1時間以上かかるバスやタクシーより早い。日本人観光客にとっても移動手段が増え、利便性が増しそうだ。
 仁川空港―ソウル駅は30分間隔で運行されるノンストップの「直通」なら43分、ソウル中心部に近い金浦空港などの途中駅に各駅停車する「一般」で53分。運賃はそれぞれ、1万3300ウォン(約960円)と3700ウォン(約270円)。現時点では一部の航空会社に限られるが、ソウル駅で国際線の搭乗手続きもできる。
 空港鉄道は2007年3月に、仁川空港と金浦空港間でのみ先行開業していた。2年後をメドに韓国の高速鉄道「KTX」が乗り入れる計画で、実現すれば仁川空港からソウル駅までは28分とさらに短縮される見通しという。

◎口蹄疫、韓国で猛威、牛豚45万頭を殺処分、初動批判も(2010年12月29日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】韓国で家畜の伝染病、口蹄疫(こうていえき)がすごい勢いで広がっている。韓国の農林水産食品省の調べでは、28日午前までに牛や豚45万頭以上が殺処分された。韓国政府は拡散防止のため、関連法の改正を急ぐが、発生数は連日増え続け、沈静化の兆しすら見えていない。
 「法を改正してでも、防疫に関する国民の認識を変えねばならない。私も海外から戻れば、率先して検査を受ける」。韓国大統領府によると、李明博(イ・ミョンバク)大統領は28日、年内最後の閣議でこう述べ、拡散防止への協力を訴えた。
 今回の口蹄疫騒動は、11月下旬に慶尚北道・安東で見つかったのが最初だった。だが、簡易検査で陰性と出たことなどから対策が遅れ、安東から人や車が自由に出入りするうちに、またたくまに広がった。
 韓国国内は先月、大延坪島(テヨンピョンド)が砲撃を受けて以来、ほとんどの報道が北朝鮮関連で染まった。だが、北朝鮮の軍事挑発がその後おさまっていることもあり、トップニュースは猛威を広げる口蹄疫問題に入れ替わった。
 政府によると、28日午前現在、畜産農家から88件の申告を受け、うち60件が口蹄疫と確認された。日本の県にあたる道や、規模の大きい広域市のうち、発生が確認されたか疑いが強い地域は、韓国本土の約半分を占める。
 中部の忠清北道では殺処分された牛から陽性反応が出た。政府は発生地域に入れていないが、韓国メディアは、畜産が盛んな忠清北道にまでついに広がったことで、「初動のまずさが招いた人災だ」などと批判を強める。また、一部地域では当初、埋却作業にあたっていた兵士が吐き気などを訴え、これに兵士の親が抗議して撤収させるなど、ちぐはぐな対応が指摘されている。
 これまで最も被害が大きかったとされる2002年でも殺処分は約16万頭。現段階で45万頭を殺処分した今回は、はるかに悪化した事態だ。
 政府は25日から、2000年以来というワクチン接種に踏み切った。韓国は今年春の口蹄疫発生を比較的早期に抑え、9月に国際獣疫事務局(OIE)から「清浄国」と認定されたばかり。清浄国はワクチン接種をしなければ3カ月間、接種すれば半年間、口蹄疫の発生が確認されない場合に付与されるが、猛威の前に選択肢はなく、「早く清浄国としての名誉回復を」(李大統領)と実施した。
 安東で最初に口蹄疫が発生した詳しい原因は解明されていないが、海外渡航者がウイルスを持ち込んだ疑いが強まっている。このため、韓国政府は、家畜伝染病予防法の改正で流入防止を図る。
 畜産農家自身が家畜病の発生国を訪問する際、出入国時の届け出や検査、消毒を義務化。これを怠れば、1年以下の懲役または500万ウォン(約36万円)以下の罰金を科すほか、外国人労働者の採用を届け出なければ、500万ウォン以下の科料に処すよう、同法の改正を急いでいる。

◎韓国で口蹄疫が拡大、ソウル近郊・京畿道でも(2010年12月15日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国農林水産食品省は15日、ソウル近郊の京畿道・楊州市、漣川郡の養豚場2カ所で、家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)の発生が確認されたと発表した。先月末から韓国南東部で広がっていた口蹄疫が北部でも発生したことで、今後のさらなる感染拡大が懸念されている。
 韓国で今年3度目の発生となる今回の口蹄疫は当初、南東部の慶尚北道・安東市の養豚場で発生。同道内で急速に感染が広がり、15日朝までに30件を超えた。韓国政府は感染拡大を防ぐため、発生農場や周辺で飼われていた家畜の処分を進めており、これまでに約15万頭を処分。約16万頭が処分された2002年の発生時に匹敵する規模になっている。

◎韓国国境の「西海5島」、要塞化と住民生活、両立なるか(2010年12月9日、朝日新聞)
 【ソウル=金順姫】北朝鮮による砲撃にさらされた韓国の大延坪島(テヨンピョンド)など、北朝鮮に近い「西海(黄海)5島」と呼ばれる島々について、韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は「要塞(ようさい)化」を進めると表明した。一方で政府は島民らの生活向上も約束したが、住民の間には不安が根強く、島を離れる決意をする人もいる。要塞化と住民生活がどこまで両立できるのかは不透明だ。
 大延坪島、大青島(テチョンド)、白ニョン島(ペンニョンド、ニョンは令へんに羽)など、海の軍事境界線と言われる北方限界線(NLL)に近い5島について、李大統領は7日、「軍事的な要塞化」を漸進的に進めるよう閣僚に指示。同時に、住民が引き続き島に住めるよう、雇用確保などの条件づくりもするよう求めた。
 大統領のスポークスマンは「『住民のため』という側面での要塞化」「軍事施設を堅固にするだけで、住民が平穏で安全に暮らせるわけではないという大統領の判断」などと説明した。
 NLLは、1953年の朝鮮戦争休戦後に国連軍が引いた。北朝鮮は99年にNLLの無効を宣言し、南側に独自の境界線を設定。周辺がワタリガニの好漁場であることもあり、これまでもNLL付近では南北の艦艇の銃撃戦などが起きていた。
 それでも住民たちは、海でとれる魚介類や野菜の栽培などで暮らしていける「豊かな島」にとどまってきた。
 だが、先月23日の大延坪島への砲撃は「今までと次元が異なる」(李大統領)攻撃だった。韓国の陸地に対する直接砲撃は朝鮮戦争の休戦後初めてで、民間人2人を含む4人が犠牲になった。
 これを受け、韓国軍は大延坪島などに多連装ロケットを配備するなど抑止力の強化に躍起だ。今回の「要塞化」発言もその延長上にある。
 一方で政府は、5島から住民たちが出て「無人島化」することも懸念している。専門家らの間に「無人島にさせて紛争水域にすることが、北朝鮮側の狙い」との分析もあるためだ。
 金滉植(キム・ファンシク)首相は6日、大延坪島の住民支援や被害復旧など総額約300億ウォン(約22億円)の対策を発表。「西海5島支援委員会」を設置し、総合発展計画を策定する考えも明らかにした。
 国会でも、避難施設の優先的な設置や定住生活支援金の支給、公共料金の減免などを内容とする西海5島支援特別法案が可決された。
 だが、住民らの不安は消えず、「怖くてもう住めない」と故郷を離れる決心をした人も少なくない。大延坪島から島外に移ることを希望する住民らは7日、管轄する仁川市との間で本土側の2カ所を移住先とすることで合意した。

◎徴兵短縮取りやめ検討へ、南北緊張受け韓国(2010年12月6日、産経新聞)
 韓国・李明博大統領直属の諮問機関「国防先進化推進委員会」は6日、韓国軍が段階的に進める計画だった男子国民の兵役期間短縮をとりやめ、陸軍で従来の24カ月に戻すべきだとの報告書をまとめた。今後、国防計画への反映が検討されるとみられる。
 南北関係の緊張で軍の強化を求める世論に配慮した形だ。同委は最近まで「21カ月」を答申する方針だったが、延坪島砲撃を受け期間をさらに延ばしたもようだ。
 報告書には71項目を課題に挙げた。延坪島を含め、韓国が黄海の南北境界線と主張する北方限界線(NLL)直近の韓国領5島の防衛を担う司令部の創設や、海兵隊規模を倍増させ、有事の急派部隊の性格を強める改編を行うことも求めた。

◎韓国政府が延坪島支援策、22億円を支出(2010年12月6日、産経新聞)
 韓国の金滉植首相は6日、記者会見し、北朝鮮から砲撃を受けた韓国北西部・延坪島の被害復旧や住民への生活支援などのため300億ウォン(約22億円)を即時支出することなどを盛り込んだ、同国政府の対応策を発表した。
 金首相は、砲撃によって住民の大部分が韓国本土に避難していることについて「生活ができる限り早く安定できるよう、迅速で十分な支援をする」と表明。避難中の子どもの教育や、帰島後の生活についても、政府レベルでの対策を講じるとした。
 聯合ニュースによると、300億ウォンのうち生活安定支援に80億ウォン、破壊された住宅や施設の復旧と退避所の補強にそれぞれ100億ウォンを充てる。

◎韓国「兵役期間24か月に」、大統領直属委員会が報告(2010年12月6日、産経新聞)
 【ソウル=加藤達也】韓国の大統領直属機関である国防先進化推進委員会は6日、陸軍の基準で現在24カ月となっている兵役服務期間を2014年までに18カ月に短縮するとした計画を全面的に見直し、24カ月を維持すべきだとの見解をまとめ、李明博大統領に報告した。
 韓国メディアは、今年3月の哨戒艦撃沈事件や延坪島砲撃など、北朝鮮による相次ぐ武力挑発への対応措置と報じている。推進委は最近まで「21カ月」を答申する方針だったという。
 推進委は、北朝鮮の砲撃を受け、延坪島などの守備力強化のため、「西海(黄海)5島司令部」を新設し、海兵隊と専用艦艇、ヘリコプター、戦闘機などの戦力を配置して司令官の指揮で陸海空による作戦遂行を可能にするべきだとも進言した。
 5島の守備力強化策としてはまた、黄海の島(とう)嶼(しょ)部を担当する海兵隊を「迅速対応軍」に改編、有事の際には国内のどこにでも急派できる体制を整える必要があるとした。
 また、砲撃後、政府内で復活が検討されている北朝鮮を仮想敵とする「主敵概念」の明示や、国民の安全保障教育の強化なども提起した。
 この日、青瓦台(大統領府)で開かれた会議では兵役期間を含めた約70項目に及ぶ「国防改革課題」を報告。政府は提起された課題を慎重に検討、選別し、速やかに政策化することになる。

◎「北は日本より悪い」、英紙記者、韓国紙に異例の寄稿(2010年11月30日、産経新聞)
 【ソウル=黒田勝弘】「北朝鮮は日本帝国主義よりもっと多くの韓国人を殺した」「韓国国民の価値観や人生体験、ライフスタイル、文化は北朝鮮より日本にはるかに近い」-。韓国で最近、韓国人の日本観と北朝鮮観を批判した英国紙記者の韓国紙への寄稿文が話題になっている。
 英紙タイムズ・ソウル特派員、アンドリュー・セーモン記者が北朝鮮による延坪島砲撃に関連し、朝鮮日報(27日付)に寄せた論評だ。韓国人が北朝鮮に“連帯感”を感じる一方で、日本に対していつも否定的な見方をしてきたことを批判している。
 論評は「砲撃事件にもかかわらず、ソウルの日常として日本大使館前では元慰安婦の老女たちによる日本批判の定例デモが静かに行われていた」と指摘した後、「韓国国民が日本より北朝鮮に同質感を感じるのはおかしい」と批判。
 飢餓と強制収容所の“ファシスト国家”である北朝鮮に比べ、日本は「今や世界で最も平和志向の国」であり、「現代の日本は北朝鮮よりむしろ韓国と似ている点が多く、韓国は北朝鮮よりはるかに日本に近い」と強調している。
 そして「北朝鮮は戦前の日本と似ている」とし、過去の日本を批判した上で、「違いといえば、日本帝国主義時代に日本のため死んだ韓民族の数より北朝鮮が殺した韓民族の数がもっと多いということだ」と指摘。北朝鮮による朝鮮戦争や飢餓、テロ、拉致、哨戒艦撃沈、延坪島砲撃での犠牲を例に挙げている。
 内容自体は外国人にとっては常識的なものだが、日本との比較論の形で北朝鮮を批判する論評が韓国メディアに登場するのはきわめて異例だ。
 セーモン記者の北朝鮮批判は激しく、「北朝鮮は共産主義国家ではなくファシスト国家だ。宣伝扇動、純血主義の主体思想、権力層の特権などはナチス指導者たちも敬礼をするほどだ」と、こき下ろしている。

◎「民間人攻撃、反人道的」北朝鮮砲撃で韓国大統領が談話(2010年11月29日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は29日午前、北朝鮮軍による韓国・大延坪島(テヨンピョンド)砲撃を受けて、北朝鮮を激しく糾弾する国民向けの談話を発表した。李大統領は砲撃について「民間人に対する軍事攻撃は戦時でも禁じられている反人道的犯罪」と強く非難。「北政権の残忍性に怒りを禁じ得ない」と語った。
 さらに「北が自ら軍事的冒険主義と核を放棄することを期待することは難しいとわかった」と指摘。「今後、北の挑発には必ず応分の対価を払わせることになる」と警告した。
 ただ、具体的な政策については大延坪島周辺の守備を強化することや、軍事力の強化に言及するにとどまった。中国が提案した12月上旬の6者協議首席代表による緊急会合についても触れなかった。
 一方、韓国軍によると、朝鮮半島西側の黄海で実施されている米韓合同軍事演習は29日、2日目の訓練に入った。対空防御や潜水艦探知などの訓練を行う。29日午前現在、北朝鮮軍に異常な兆候はないという。
 ラヂオプレスによると、平壌放送は28日、米韓演習を「重大な軍事挑発であり、宣戦布告」とし、「朝鮮半島情勢は爆発寸前」と非難した。

◎李明博大統領は“憤怒”、北朝鮮に「期待するのは難しい」(2010年11月29日、スポーツニッポン)
 韓国の李明博大統領は29日、北朝鮮による韓国・延坪島砲撃に関する国民向け特別談話をテレビを通じ発表。北朝鮮が自ら軍事的な冒険主義や核の放棄を行うのを期待するのは難しいとし、「これ以上の忍耐と寛容はより大きな挑発を誘発するだけだ」と強く非難、武力挑発には必ず「応分の対価」を支払わせると述べた。
 23日の砲撃後、李大統領がテレビを通じて直接、国民に呼び掛けるのは初めて。民間人も攻撃対象とした「戦時にも禁じられる反人道的犯罪」だと強調し、韓国の立場に対する国際社会の支持を訴えるとともに、挑発行為には断固とした対応を取る強い姿勢を国民の前に宣言、団結を促した
 李大統領は、1987年の大韓航空機爆破事件など北朝鮮が過去に行ったテロや武力挑発の実例を挙げた上で、朝鮮戦争休戦後に「韓国領土を直接攻撃したのは初めて」で、「これまでとは次元が違う」と指摘。韓国が対話・協力を通じ人道的支援を行った見返りは「核開発と韓国海軍哨戒艦沈没に続く砲撃」だったと批判した。
 国民の生命と財産を守ることができず「責任を痛感する」とし、砲撃への軍の初期対応などで国民を失望させる不手際があったことを認め謝罪。韓国軍を強化し、延坪島を含む南北境界水域の5島をいかなる挑発からも固守するとした。
 さらに北朝鮮政権の残酷さに憤怒せずにはいられず、世界も北朝鮮の「蛮行を糾弾している」と強調した。
 砲撃について韓国政府は、朝鮮戦争休戦協定や1992年に発効した南北基本合意書に違反し、国連憲章にも抵触するとしている。

◎黄海の南北戦力に「格差」、韓国軍部隊、大幅増強へ(2010年11月26日、産経新聞)
 北朝鮮の砲撃を受けた韓国・延坪島が位置する黄海の南北境界水域で、韓国軍の戦力が北朝鮮軍に大きく劣るとの指摘が26日までに韓国メディアで相次いだ。韓国の李明博政権は、過去にも南北衝突が繰り返され「海の火薬庫」と呼ばれる同海域への大幅な兵力増強を急いでいる。
 韓国メディアによると、北朝鮮は今回砲撃を行ったケモリ基地や茂島基地など、黄海の主要沿岸基地に数万人の兵力を配置。これに対し韓国軍は延坪島周辺を守る延坪部隊が1200人余り、西方の白●島や大青島を管轄する第6旅団が4千人余りと、兵力だけでも数倍の差があるという。
 装備面での差も歴然。北朝鮮は千門余りを、韓国側に向け黄海沿岸に集中配備しているとされる。半面、韓国側で北朝鮮陣地を直接攻撃できるのはK9自走砲と155ミリ牽引(けんいん)砲ぐらいで、延坪島と白●島に計20門ほど配備されているだけだ。

◎北砲撃、爆薬は通常の8倍、殺傷力高い兵器使用(2010年11月26日、読売新聞)
 【ソウル=仲川高志】韓国軍合同参謀本部は25日、北朝鮮軍が韓国・延坪島(ヨンピョンド)を砲撃した際、民間人の居住地域に、通常の砲弾の約8倍の爆薬を使用した多連装砲弾を使用していたことを明らかにした。
 また、26日の韓国紙「中央日報」は同国軍関係者の話として、コンクリート壁を貫通後、2度目の爆発を起こす特殊砲弾が使用されていたと報じた。殺傷力の高い兵器の使用で、韓国軍や民間人の犠牲を意図的に増やそうとした可能性がある。
 特殊砲弾は2回目の爆発時に強烈な衝撃波と熱風を放ち、コンクリートの建物内部を破壊する威力を持つ。122ミリ多連装ロケット砲で発射されたと見られ、同紙によると、軍関係者はこの砲弾で住宅地に「大規模な火炎が発生した」と指摘した。韓国軍は北朝鮮軍が発射した不発弾20発を回収し、分析を進めてきた。

◎ロケットは「大量殺傷用」韓国内で強い非難、北朝鮮砲撃(2010年11月26日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】北朝鮮軍が大延坪島(テヨンピョンド)を砲撃した際、多連装ロケットも使ったことで、韓国世論が激高している。多数のロケットが一度に広範囲な地域に着弾、大きな被害を与える兵器だ。韓国国防省は「ソウル首都圏への奇襲的な大量集中射撃も可能」とみており、市民の衝撃は大きい。
 与党ハンナラ党議員が25日、同島から持ち帰ったロケット弾の残骸(ざんがい)を公開。「北への支援が、ロケットになって返って来た」と怒った。26日付の韓国主要朝刊各紙も1面で「大量殺傷用」(朝鮮日報)などと強く非難した。
 軍事筋によれば、多連装ロケットは低い命中精度をカバーし、敵に反撃の余裕を与えない効果がある一方、必要以上の範囲を攻撃する可能性がある。韓国政府も「無差別攻撃」と非難している。
 一方、在韓米軍のシャープ司令官が26日午前、大延坪島を視察した。同島と、隣接する小延坪島の住民、計1700人のうち、残留している民間人は支援の公務員も合わせて100人程度という。

◎流したのは誰?「予備役招集」デマ、14人から聴取 逮捕者も(2010年11月26日、スポーツニッポン)
 北朝鮮による韓国・延坪島砲撃の直後、携帯電話のメールで「予備役招集」とうその情報を流したとして、韓国のソウル中央地検は26日までに、10~20代の大学生や会社員ら14人を事情聴取した。聯合ニュースが報じた。砲撃戦直後は招集のデマが飛び交い、国防省が「事実無根」と火消しに奔走するなど問題化していた。
 地検によると、大学生らは兵務庁などをかたり、「予備役の招集を命ずる。軍服を着用し部隊へ集結せよ」などのメールを知人らに送りつけた。電気通信基本法違反の疑いがあるという。各地で逮捕者も出ている。
 韓国では、多くの男性が約2年間の徴兵義務を終えた後も8年間、社会生活を送りながら定期的に訓練を受ける予備役兵士となり、有事の際に招集される。ソウルでも砲撃戦後、男性会社員らが招集への不安を口にしていた。
 国防省は砲撃戦のあった23日夜、「予備役招集の命令は事実無根。惑わされないように」との声明を発表。3月に韓国の哨戒艦が沈没した際にも同様のデマが流れ、同省が打ち消した。

◎釜山・射撃場火災、2審も実刑の被告が上告(2010年11月25日、読売新聞)
 【ソウル=門間順平】韓国・釜山で昨年11月、日本人観光客ら16人が死傷した射撃場火災で、業務上過失致死傷の罪に問われた2人のうち、経営者イ・チャンフム被告(64)は、禁固3年の実刑とした1審判決を支持し、控訴を棄却した2審の釜山高裁判決を不服として、韓国最高裁に上告した。

◎釜山の射撃場火災、高裁も禁固3年を支持(2010年11月24日、読売新聞)
 【ソウル=門間順平】韓国・釜山で昨年11月、日本人観光客ら16人が死傷した射撃場火災で、業務上過失致死傷の罪に問われた経営者のイ・チャンフム被告(64)と支配人チェ・ヒョンギ被告(39)の控訴審判決が24日、釜山高裁であり、金龍彬(キムヨンビン)裁判長は禁固3年とした1審・釜山地裁判決を支持し、検察、被告双方の控訴を棄却した。
 イ被告の弁護人は「被告人と相談のうえ、上告を検討したい」としている。

◎射撃場経営者らに禁固3年、釜山高裁、一審判決支持(2010年11月24日、産経新聞)
 日本人観光客10人を含む15人が死亡した昨年11月の韓国釜山市の室内射撃場火災をめぐり、業務上過失致死傷罪などに問われた韓国人経営者と管理人の控訴審判決で、釜山高裁は24日、2人を禁固3年とした一審釜山地裁判決を支持し、被告側と検察側双方の控訴を棄却した。
 火災原因について、一審判決は射撃直後に飛んだ火花や流れ弾が残留火薬に引火し、一気に燃え広がったとする捜査当局の鑑定結果を認定。高裁判決でも、流れ弾などとの因果関係を認めた。
 火災で重傷を負った長崎県雲仙市の笠原勝さん(38)は、「短い気もするが、しっかり罪を償ってほしい」と話した。

◎「現実とは思えない」、砲撃で無残な姿さらす延坪島(2010年11月24日、産経新聞)
 朝鮮戦争以降初めてとなった陸上への砲撃から一夜が明けた24日の韓国・延坪島は、大破してがれきの山となった民家が無残な姿をさらしていた。島の役場の職員は共同通信の電話取材に「あまりに突然のことで、今もまだ現実とは思えない」とぼうぜんとした。
 職員によると、午前8時ごろ、退避する住民約340人を乗せた船が島を出港。さらに数百人の住民が避難準備をしており、今日中にも大部分の住民が島からいなくなるという。未明には、消防車を載せた貨物船が到着。山火事の消火にあたりすべて鎮火したという。住民はスコップなどを手に砲煙のにおいの残る現場で破壊された住宅の撤去作業に追われた。
 一方、仁川港には現地入りしようとする数十人の報道陣が集まったが、船会社の係員は「きょうは船は出ない」と繰り返すだけ。一般人の出入りには厳しい規制が敷かれた。

◎正恩氏の軍権強化が狙いか、北朝鮮砲撃(2010年11月24日、読売新聞)
 北朝鮮は23日、黄海上にある韓国の延坪島を砲撃し、民間人に被害を及ぼす重大な挑発行為に出た。
 今年9月に朝鮮労働党中央軍事委員会副委員長に選出され、表舞台に登場し、金正日総書記の後継者に確定した三男、金正恩氏の後継体制作りに関連した動きである可能性もある。軍の公式の肩書を得てデビューして間もない正恩氏の軍内部での掌握力を強化する目的との見方だ。
 韓国外交安保研究院の尹徳敏教授は「韓国海軍哨戒艦沈没事件と同様に、金正恩氏の軍に対する統制力強化のための行為とみられる。軍事挑発で、北朝鮮が願っている対米交渉がさらに困難になる可能性が高いにもかかわらず、行動に及んだ。何よりも、正恩氏の統制力強化が喫緊の課題だったからだろう」と述べ、米朝対話より、軍での権力基盤固めを優先した結果との分析を示した。
 南北間の緊張を再び極度に高めることは、飢餓に苦しむ北朝鮮国民を引き締める効果もある。実績も経験もない正恩氏の抜てきに、国内では不満の声が上がっているともされる。
 北朝鮮軍の現場の一部が、金総書記への「忠誠競争」から暴発した可能性も排除できないが、23日夜の朝鮮人民軍声明は、金総書記が最高司令官を務める軍最高司令部の名によるものだ。金総書記の指示なしに韓国攻撃はできないとの見方が支配的だ。

◎「非道な行為」オバマ大統領が激怒、北朝鮮砲撃(2010年11月24日、読売新聞)
 【ワシントン=本間圭一】オバマ米大統領は23日、北朝鮮軍による韓国・延坪(ヨンビョン)島への砲撃について、ABCテレビのインタビューで、「我々は北朝鮮に圧力を加えるため、改めて国際社会を結集させている」と述べ、米韓合同軍事演習の強化など主要関係国との連携を軸に、対抗措置の本格検討に乗り出す考えを表明した。
 大統領は「適切な対応について韓国と密に相談していく」と述べた。同日夜にも李明博(イミョンバク)・韓国大統領と電話会談を行い、首脳レベルで対応策を協議する。
 今回の砲撃については、北朝鮮の「新たな挑発行為」と位置づけ、「重大かつ継続している脅威だ」として関係国に共同対処を訴えた。米国の直接の軍事行動の可能性は否定したが、「韓国は太平洋地域での米国の安全保障の礎石」と強調し、防衛の意思を鮮明にした。中国に対しては「北朝鮮に順守すべき国際的な規則があることを明確に伝えるべきだ」とし、挑発行為を行わないよう北朝鮮に影響力を行使することを求めた。
 バートン大統領副報道官は23日、記者団に対し、オバマ大統領が今回の砲撃に「激怒」し、「非道な行為」とみなしていることを明らかにした。大統領は同日午後、ドニロン大統領補佐官(国家安全保障担当)、クリントン国務長官、ゲーツ国防長官、ライス国連大使らと協議し、韓国への「揺るぎなき支援」を確認した。

◎韓国株価・ウォン急落、北朝鮮砲撃、経済への影響懸念(2010年11月24日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英、ニューヨーク=山川一基】今年7~9月期まで7四半期連続でプラス成長と好調を維持し、株価、通貨ウォンとも最近は上昇傾向が続いてきた韓国経済。その矢先に襲った北朝鮮の砲撃という事態に、政府当局や市場関係者は懸念を強めている。
 23日の韓国の総合株価指数は前日比0.79%下落。砲撃のニュースが最初に報じられたのは午後3時の取引終了直前だったため、影響はほとんどなくて済んだ。だが取引中にニュースが伝わった香港やシンガポールなど他のアジアの株式市場の株価は2%程度下がった。ニューヨーク株式市場も23日は取引開始直後から急落。ダウ工業株平均は一時、前日終値比で160ドルを超える下落となった。
 韓国の通貨ウォンは23日のソウル市場で、前日終値比11.8ウォン安い1ドル=1137.5ウォン。だが韓国メディアなどによると、その後、韓国外の先物相場では同1180ウォン台まで急落した。韓国内の市場関係者も息つく間もなく情報収集に追われ、ソウルの金融機関の外為ディーラーは23日夕、「今後の事態の展開次第だが、ウォン相場は当面、変動幅の大きい不安定な動きにならざるを得ないだろう」と話した。
 韓国政府や証券取引所などは非常時の警戒態勢に入り、24日以降の市場の動きを注視していく方針だ。

◎島に80発着弾、22戸火災、北朝鮮ミグ、現場へ飛来(2010年11月24日、朝日新聞)
 金泰栄(キム・テヨン)国防相は24日午前の国会国防委員会で、米韓連合軍が同日までに、北朝鮮に対する情報監視態勢のレベルを5段階の「3」から「2」へ引き上げたことを明らかにした。砲撃に使われた北朝鮮軍陣地のそばに射程100キロほどの地対艦ミサイル「シルクワーム」を配備した基地もあり、追加挑発に備える必要があると判断した。
 韓国軍によれば、今回の北朝鮮軍の砲撃は約170発に達し、うち約80発が大延坪島に着弾した。砲撃戦直前に、北朝鮮軍のミグ23戦闘機5機が現場空域に飛来したという。韓国軍もF15戦闘機の増援態勢を維持している。
 金国防相は答弁で、砲撃について「(後継者とされる)金正恩(キム・ジョンウン)の指導力を誇示し、後継体制を強化、結束させようとしている」と指摘。「ウラン濃縮公開や砲撃で韓米を挑発し、住民の離脱や不満を防ぎ、局面を転換しようとする強硬策だ」と語った。「戦争ではなく、挑発だ」とも説明した。
 李大統領は24日朝、首席秘書官会議を開いて対応策を協議した。同日中にオバマ米大統領や日本の菅直人首相のほか、独英両首脳とも会談し、協力を要請する方針だ。韓国政府は、北朝鮮の攻撃とされる3月の哨戒艦沈没の際に制裁決議を得られなかった例などを考慮し、国連安全保障理事会で砲撃事件を扱うよう要請するかどうか、慎重に協議している。
 韓国統一省は24日、韓国から開城工業団地への民間人の新たな入境を制限。北朝鮮の水害に対する人道支援も中断したと発表した。一方、在韓国連軍司令部によれば、同軍のシャープ司令官は24日、砲撃を非難し、休戦協定違反の事実を調査する考えを示した。北朝鮮軍に将官級会談の開催を求めたが、反応はないという。
 一方、大延坪島を行政区域に収める仁川市は24日朝、砲撃事件による民間人被害について「軽傷者1人」と改めて発表した。金国防相は国会答弁で、民間人の負傷者を4人と説明した。消防防災庁によれば、同島の住宅22戸が火災に遭った。島民760人が防空壕(ごう)などで過ごした。うち、お年寄りなど約250人が24日中に仁川港に到着する予定だ。

◎北朝鮮の韓国砲撃をめぐる23日の動き(2010年11月23日、朝日新聞)
北朝鮮の韓国砲撃をめぐる動き
 8:20 北朝鮮、韓国軍の現場海域での演習中断を求める通知文を発送
14:34 北朝鮮軍が砲撃開始
14:49 韓国軍が対応射撃
14:50 韓国軍、周辺海域に対して、北朝鮮軍の局地挑発に備えた最高度の防衛準備態勢「珍島犬1」を発令
14:55 北朝鮮軍の砲撃やむ
15:01 韓国軍が2回目の対応射撃
15:10 北朝鮮軍が2回目の砲撃
15:25 韓国軍が3回目の対応射撃
15:41 北朝鮮軍の2回目の砲撃やむ
15:48 韓国軍、挑発中止を求める通知文を発送
16:35 李明博大統領が外交・安全保障関係閣僚会議を開催(~21:50)
16:36 韓国行政安全省が全国家公務員に非常待機令
18:06 韓国大統領府が政府声明を発表
18:40 韓国軍合同参謀本部が記者会見
20:30 金星煥外交通商相が在韓日本大使に状況説明
20:37 李大統領が合同参謀本部を視察

◎「村全体が燃えている」「これは実戦だ」、恐怖語る島民(2010年11月23日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】「村全体が燃えている。真っ黒な煙で何も見えない」――。北朝鮮から突然の砲撃を受けた韓国・大延坪島(デヨンピョンド)の島民たちは23日、韓国YTNテレビの取材に当時の生々しい状況を語った。砲撃を受け、黒煙を上げる島の映像も公開された。
 「船に乗り込もうとしたところで砲弾が落ちてくるのを直接見て、逃げた。まだ目の前に真っ赤な火柱が立っている。いまは橋の下に約20人の住民と避難している。道路にはだれ一人としていない」
 島の生まれという40代の男性は、電話口で話した。「子どもが学校にいる。心配だ」「村が廃虚になった。震えている。早く島を出たい」
 砲撃は白昼、何の予兆もなしに始まった。50代の男性は「『これは訓練ではない、実戦だ。すぐに避難しなさい』という放送を聞き、近くの学校に逃げてきた。ここから見えるだけで10軒以上の家が燃えている」と話した。
 「みんな『戦争が起きた』と言い合っている」。被弾した集落に住むイ・ジョンシクさんは、「一発落ちるたび、すごい衝撃だった」。
 住民の一部は港へ殺到。漁船などで本土側へ自力でたどり着いた人たちもいた。ほかの住民は島内に数カ所ある防空壕(ごう)などに避難した。
 ソウル中心部から100キロ以上西の黄海に浮かぶ大延坪島は、住民千数百人の大半が漁業か農業で生計を立て、ふだんは静寂に包まれている。
 付近海域で交戦があるなど、いったん南北が衝突すると緊張が走る「海の火薬庫」のような地域ではあった。だが40代の男性は「これまでとはまったく違う」と語った。

◎SKケミカル、韓国・清州に医薬原体工場が完成(2010年11月11日、化学工業日報)
 SKケミカルが韓国・清州工場内に建設していた医薬原体(API)工場が完成、このほど竣工式を行った。天然物原料を抽出、濃縮、精製、乾燥、包装までの一貫生産工場で、生産量は年50トン。今回の投資で医薬品事業の原料基盤を強固にする。SKケミカルの新API工場は、天然物新薬の関節炎治療剤「ジョインス」およびイチョウの葉由来の血液循環改善剤「ギネクシン」の原料を生産する。同社は竣工式に先立ち、今年6月に試験生産を終え、9月には食品医薬品安全庁の認可を取得している。同工場では今後、現在臨床試験が進められている認知症治療薬、ぜんそく治療薬、胃炎治療薬など天然物新薬の原料供給を視野に入れており、医薬品事業のグローバル展開を加速していく。

◎「味が落ちる」キムチ騒動で輸入の中国白菜暴落(2010年11月4日、読売新聞)
 【ソウル=仲川高志】韓国でキムチの原料となる白菜の品不足に対応し、政府が緊急輸入策を取った中国産白菜が、不人気で買い手が見つからず、価格が暴落する事態に陥っている。
 韓国産白菜の不足は、今夏の猛暑や豪雨によるもの。キムチを漬け込む季節に重なり、9月末には小売価格が平年比約8倍の1万2400ウォン(890円)を記録した。
 買い走りが横行し、国中が「キムチ大乱」(聯合ニュース)の様相を呈したため、政府は先月初め、年末までの緊急措置として、通常は27%に設定された輸入関税を年末までゼロ化して中国から計160トンの輸入を決めた。民間業者による輸入量は先月21日までの3週間だけで計1万100トンと、昨年1年間の約90倍に上った。
 中国産はスーパーで韓国産の5分の1近い安値で販売され、当初は店の前に買い物客が列を作ったが、先月末に韓国産の小売価格が3000ウォン(215円)前後に下がると需要は激減した。「韓国産より味が落ちる」との評判が広がった上、中国産を韓国産として売る産地偽装事件も多発し、「中国産嫌い」が広がった。ソウルの青果市場では中国産約30トンの競りに買い手がつかず、業者は次々と輸入を打ち切る始末。韓国民放テレビSBSは、「中国産はもはや厄介者」と評した。
 ただ、中国産は今後も、民間業者による契約分の計1700トンが年末までに輸入される見通し。聯合ニュースによると、北西部の仁川港付近の10か所以上の倉庫に、売れ残りの中国産が山積みになっている。ソウルの市場関係者は買い手のつかない中国産を前に、「このままでは、廃棄処分の道をたどる可能性もある」と話し、肩を落とした。

◎韓国軍、北朝鮮難民受け入れ計画を準備か、200万人に達する可能性も(2010年10月13日、産経新聞)
 13日付の韓国紙、中央日報は、北朝鮮で体制崩壊などの急変事態が起きた場合に、韓国に押し寄せることが予想される大量の北朝鮮難民の受け入れ計画を韓国軍が準備中だと報じた。韓国国防省が与党ハンナラ党議員に提出した資料で判明したとしている。
 同紙によると、急変事態発生時に陸路や海路を通じた難民は1万5千~2万人と推定されるが、北朝鮮が統制力を失った場合は180万~200万人に達する可能性もある。韓国軍はまず、南北軍事境界線近くに臨時の難民集結地を設け、軍の保護施設を経て最終的に政府の難民収容所に移送する計画だ。

◎EUと韓国、自由貿易協定に調印、日本に影響も(2010年10月7日、朝日新聞)
 【ブリュッセル=井田香奈子】欧州連合(EU)のファンロンパイEU首脳会議常任議長と韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領が6日、ブリュッセルで会談し、自由貿易協定(FTA)に署名した。工業・農業製品の関税を5年以内にほぼ全廃する内容で、来年7月に発効する。EUがアジア諸国と締結する初のFTAとなり、EU側は両者間の貿易額が倍増する効果をもたらすと試算している。一方、EU市場で韓国と競合する日本への影響は大きいとみられる。
 EUの欧州委員会によると、免除される税額は年間でEU側が16億ユーロ(約1800億円)、韓国側が11億ユーロ(約1200億円)。EUが自動車に10%、テレビに14%課している関税を韓国メーカーが免れるなど、韓国製品のEU市場での競争力は高まる。一方で、韓国は電子機器・医薬品などの分野でEUの安全性基準を受け入れ、新たな試験を課さないことになり、EU側が韓国市場に参入しやすくなる。
 日本企業はEU市場で自動車、家電、電子機器などで韓国と競合している。日本政府はEU側に経済連携協定(EPA)の交渉に入るよう求めているが、EU側は「EU側の利点は少ない」として積極的ではない。

◎三井化学-湖南石化、PP触媒生産で韓国に合弁(2010年10月6日、化学工業日報)
 三井化学と韓国・湖南石油化学は5日、両社折半出資による合弁会社を韓国に設立し、ポリプロピレン(PP)触媒生産プラントを新設すると発表した。プラントは2013年4月に稼働開始し、両社が引き取る。三井化学は、触媒の外販も行っており、触媒事業の強化につなげる。湖南石化は今後のPP事業の拡大のため、PP触媒の安定確保を必要としていた。新会社の名称は湖南三井化学で、所在地は韓国・麗水。資本金は約16億円。三井化学のPP触媒技術を採用して、湖南石化第3工場内に設置するプラントで、三井化学および湖南石化から受託を受けて汎用PP触媒を生産する。11年12月に着工する。生産能力、設備投資額は非公表。

◎韓国、太陽電池関連企業が相次ぎ能力増強へ(2010年10月5日、化学工業日報)
 韓国企業が相次いで太陽電池事業を強化している。ハンファL&Cは2015年までに年産5万トンのエチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)シート生産工場を新設するほか、太陽電池メーカーのミリネットソーラーは年末までにモジュールの生産ライン増設工事を行い、現行の3倍となる300メガワットの生産体制を整える。また、新盛ホールディングスも来年前半をめどにモジュール生産能力を約7割引き上げるようだ。韓国では今年、政府が太陽電池関連技術開発に約642億ウォン(約47億円)を投じるなど、官民をあげて同産業の育成に取り組んでおり、先行する欧米や日系メーカーを追撃する体制を整えている。

◎ADEKA、韓国に電材開発拠点を設置(2010年10月1日、化学工業日報)
 ADEKAは電材事業強化の一環として、韓国に先端半導体材料の研究開発拠点を設置、10月から本格稼働を開始する。特定半導体メーカーの先端プロセス向け部材を共同で開発するものだが、将来は液晶パネルやプリント配線板関係部材にまで対象を広げ、総合的な電材開発拠点とする。ADEKAは、プラスチック用添加剤や半導体成膜材料などを製造・販売するADEKAコリアの組織として、半導体材料の研究開発拠点を新設した。所在地は明らかにしていない。設備投資額は約2億円、韓国人を含む数人体制でスタートする。同拠点では、韓国のあるDRAM大手が採用する先端プロセス向けの部材を共同で開発する。数年後に実用化が想定される次世代技術は日本国内で開発を進めているが、その前に量産に入る先端技術を消費地で開発することにした。

◎JSR、韓国にLCD材料向け開発棟を新設(2010年9月22日、日刊工業新聞)
 JSRは21日、韓国での液晶表示装置(LCD)用材料の研究開発強化のため、現地法人に開発棟を新設すると発表した。韓国にLCDパネルメーカーが集積していることに対応し、開発体制を整えて、顧客対応力を強化する。100%出資のJSRマイクロコリア(忠清北道)内に、約6億円を投じて開発棟を新設する。
 従来は既存のラボ施設を使って技術支援していた。しかし、より高度な技術支援が必要になっており、新たにクリーンルームを整えた施設を建設することにした。評価装置・分析機器をそろえて顧客の求める技術支援をスムーズに行えるようにする。
 建屋は鉄骨構造3階建てで、延べ床面積は約4000平方メートル。9月内に着工し、2011年7月に稼働予定。3月に設立した中国法人とも連携する方針だ。

◎JSR、液晶材料の開発強化で韓国に新棟建設(2010年9月22日、化学工業日報)
 JSRは21日、韓国の液晶ディスプレイ材料子会社であるJSRマイクロコリア(忠清北道)に開発棟を新設すると発表した。設備投資は約6億円で、2011年6月の完成予定。韓国だけではなく、中国のユーザー向け研究開発も強化することにしており、成長市場でのシェア拡大を目指す。新設する開発棟は鉄骨3階建て、延べ床面積4000平方メートル。今月に着工する。クリーンルームを備えており、最新の評価・分析装置を導入する予定。韓国ではJSRマイクロコリア内のラボ施設を利用し現地の大手液晶パネルメーカーに技術サービスを行っていた。新たにクリーンルームを有する開発棟を設置することによって、現地で顧客ニーズに対応した製品開発を一貫して進めることが可能になる。

◎韓国「北へ先制攻撃も」国防改革で提言(2010年9月4日、読売新聞)
 【ソウル=竹腰雅彦】韓国の国家安保総括点検会議は3日、李明博(イミョンバク)大統領に国防改革の課題を初めて報告した。
 同会議は、海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没事件を受け、安保体制や軍の危機管理を見直すために発足した。報告は、潜水艦やゲリラ攻撃など北朝鮮のあらゆる挑発に備えるとともに、韓国を挑発する意思を封じる「能動的抑止」が必要と提言した。
 提言はミサイル発射など「明確に戦争に発展すると判断できる兆候」がある場合、北朝鮮の軍施設を韓国が先制攻撃することを視野に入れた内容で、攻撃を受けた後に即時反撃するという現行の対応から一歩踏み込むものだ。

◎子どもの自殺、韓国でも、背景に受験や家庭崩壊(2010年9月2日、読売新聞)
 【ソウル=仲川高志】韓国で、小中高校生の自殺増加が大きな社会問題となっている。
 背景には、地域社会や家庭の崩壊、激しい受験戦争によるストレスがあるとの指摘が出ている。
 8月19日夜、南東部の釜山市内各地で、13~16歳の男女3人が次々に飛び降り自殺して国内に衝撃が走った。2人は親からの叱責と失恋を苦にしたものらしく、もう1人はうつ病の治療を受けていた。4月には、江原道春川市内の高校に通う親友同士の女子生徒2人が相次いで飛び降り自殺した。2人とも成績不振に悩んでいたという。
 教育科学技術省によると、2009年に自殺した小中高生は202人で、08年の137人から5割近く増加した。内訳は高校生が140人、中学生56人、小学生が6人だった。
 原因は、「家庭不和など」が69人(34%)で最も多く、「将来を悲観」の27人(13%)と「成績不振」の23人(11%)が続いた。05年には「家庭不和など」が32人、「成績不振」は10人で、09年にはともに倍増した。
 青少年問題に詳しい京畿大学の崔忠玉(チェチュンオク)教授は、小中高生の自殺急増の背景に、貧富の差の拡大や伝統的な地域社会・家庭の崩壊、若者の就職難などがあると指摘。「子どもや若者の自殺を予防する社会制度作りが喫緊の課題だ」と訴える。
 韓国メディアでは、自殺急増の原因を激しい受験競争や競争社会に求める論調が目立つ。週刊誌「時事ジャーナル」が小中高生1000人を対象に実施した調査では、約半数の479人が「自殺を考えたことがある」と回答。うち248人が、「成績についての悩み」を理由に挙げたといい、同誌は、子どもたちが親の過度の期待による強いストレスを受けていると警鐘を鳴らした。

・韓国の自殺問題
 韓国では1990年代半ば以降、自殺者増加が顕著になり、韓国統計庁によると、08年の人口10万人当たりの自殺者は26.0人。この数字は、日本の25.8人(09年。警察庁調べ)などと共に、世界的にも高い水準にある。

◎芳香族JAC、韓国SKに設備建設を発注(2010年8月30日、化学工業日報)
 シンガポールの芳香族計画「ジュロン・アロマティクス」(JAC)を推進するコンソーシアムがこのほど、設備建設を韓SKエンジニアリング・アンド・コンストラクションに発注したことが明らかになった。JACではシンガポール政府系複合企業セムコープ・インダストリーズとの間で20年間のインフラ・サービス供給契約を締結しており、2013年の完成を目指した取り組みを加速させている。

◎韓国で国際結婚の悪徳仲介業者が跋扈、花嫁のHIV感染情報伝えず(2010年8月28日、産経新聞)
 韓国で、警察が国際結婚仲介業者の一斉取り締まりに乗りだし、7月19日からの1カ月間に外国人62人を含む761人を不法営業などの疑いで検挙した。韓国では国際結婚で結ばれるカップルが近年急増。これに伴い、悪質な仲介業者が多数出現して社会問題になっている。中には外国人花嫁がエイズウイルス(HIV)に感染し、さらに結核を患っていることを隠して結婚を斡旋した業者もいる。背景には、「嫁不足」に悩む韓国農村部の男性と、「豊かさ」を求めて来韓する東南アジア女性の急増がある。(加藤達也)
 韓国警察が一斉取り締まりに乗り出したきっかけは、ある事件だった。
 「ベトナム人花嫁殺害事件」
 韓国警察当局によると、先月8日朝、釜山市に住む韓国人の男(47)が、自宅でベトナム人の妻、タクティ・ファンウンオクさん(20)を殺害した。
 タクティさんは、ベトナム南部カントーの農村出身。今年1月に結婚仲介業者の斡旋で、容疑者の男と知り合い、ホーチミン市で挙式。先月1日、韓国での新婚生活をスタートさせたばかりだった。
 新婚間もない若い外国人花嫁が夫に殺害されるという事件の衝撃は大きかったが、それ以上に問題となったのは、動機だった。
 男は警察の取り調べに、「幽霊が『殺せ』と命じる声が聞こえた」などと供述。韓国メディアは、男が「精神疾患を患っていた」と伝えている。
 事件についてまず、大きく反応したのはベトナムだった。メディアが一斉に大きく報道。ベトナム外務省報道官が「事件に衝撃を受けた」と発言し、韓国側に調査と対応策の検討を求めたことを明らかにするなど、事件は外交問題化する懸念が生じた。
 ベトナム側の反応を受け、韓国側は16日、柳明桓(ユ・ミョンファン)外交通商相が駐韓ベトナム大使と面会して遺憾の意を表明。再発防止を約束し、さらに同月23日に、国際会議で訪越した際にも、ベトナムのズン首相に対して再発防止に努める姿勢を示すなど、対応に追われた。
 韓国では最近、国際結婚が急増。それにつれて、結婚仲介ビジネスの市場規模も拡大し、国際結婚にからむトラブルや犯罪も正比例して増加傾向にある。
 韓国政府の推計では、2003年に約4万4千人だった韓国での外国人配偶者は、今年上半期時点で、13万6千人を超えた。
 このうち、12万人が「妻」で、ベトナムからの「花嫁」は4分の1の約3万2千人に上るという。
 国際結婚はなぜ急増しているのだろうか。その背景をソウル警察の関係者は「韓国では女性の社会進出や経済、社会活動の都市部集中現象が顕著で、農村部での嫁不足が深刻化している」と指摘。
 さらに韓国企業はベトナムなどアジアの経済急進地域での進出戦略に成功しており、こうした地域では「韓国=成功者」のイメージが固定している。
 この結果、ベトナム女性の間では、韓国人男性との結婚が一種のブームとなっているというのだ。
 韓国警察は以前から、国際結婚に絡むトラブルや事件には仲介業者の関与が大きいとの見方を示してきたが、今回は「外交問題」に発展するおそれも出てきたため、「迅速かつ、強力な防止策を講じることになった」(ソウル警察幹部)という。
 そして、一斉摘発の結果、あぶり出されたのは、「悪徳業者の質が、想像以上に悪かったことだ」と、捜査員は強調した。
 国際結婚仲介業は所管の市や道の担当部局に届け出をすることになっているが、無届けで営業していた者が414人。「在韓ベトナム大使館公式委嘱」など、公的機関をかたった誇大広告をしていた者が195人など、多岐にわたる違反や違法行為が行われていた。
 さらに深刻なのは、パートナー候補を紹介する際に、相手の健康状態や資産状況を適切に伝えないケースだった。
 ソウル近郊の京畿道高陽市内の業者は、07年、韓国人男性に対し、HIVに感染し、肺結核を患っている女性を紹介。共同生活をすれば感染する可能性があることを知りながら、黙っていたことが明らかになった。
 また、昨年9月には釜山の業者が、性感染症の梅毒に罹患(りかん)していることを知りながら、女性を斡旋していた。
 韓国警察では、こうした事例について男性が重症化すれば傷害罪などの立件も視野に入れ、今後も監視していくが、ベトナムからの「韓(カラ)行き花嫁」は、今後も増加するとみており、入国・滞在資格審査の厳格化を打ち出した韓国法務省などと連携して、対策にあたる方針だという。

◎日本企業負かしたから、韓国で反日感情高まらず(2010年8月24日、読売新聞)
 【ソウル=仲川高志】日韓併合条約の締結から100年となった22日、韓国の聯合ニュースは、サムスンやLGなど韓国を代表する企業が世界市場で日本企業を追い抜いたと指摘、「過去の対日コンプレックスを乗り越え、世界市場で日本企業を負かしたという朗報が、国民に希望を与えている」と伝えた。
 韓国では、100年を機にした反日感情の高まりは、特段見られず、関心の対象が日韓間の過去の問題より、未来に向き始めているように見える。
 背景には、経済やスポーツが好調なほか、今年11月の主要20か国・地域(G20)首脳会議や、2012年の「核安全サミット」開催国となるなど国際政治における地位も向上、国民の自尊心が満たされていることがある。
 また、菅首相の談話が、韓国で一定の評価を得ていることも、韓国民が併合100年を冷静に受け止めている理由の一つだ。

◎クロマグロ輸入、韓国から急増 漁獲制限、薄れる効果(2010年8月18日、朝日新聞)
 韓国からのクロマグロの輸入が今年に入って急増している。資源の減少が指摘されるクロマグロについて日本は世界に先んじて漁獲制限に乗り出したが、一方で日本の業者が日本近海で漁獲を増やす韓国から輸入している。資源管理を脅かす事態に、水産庁は輸入を控えるよう異例の指導を行う方針だ。
 水産庁によると、韓国からの生鮮・冷蔵クロマグロの輸入量は1~6月で919トン。2009年の年間輸入量917トンを半年間で超えた。韓国からの輸入は06年以降、毎年1千トン前後で推移してきたが、今年は急増している。
 韓国の漁船は主に、東シナ海の日韓両国で管理する暫定水域内で操業する。太平洋のクロマグロの主要漁場のひとつだ。韓国内ではクロマグロを食べる習慣は広がっておらず、漁獲の大半は日本に輸出され、ほとんどが漁場から近い福岡市の卸売市場に入る。韓国産は日本産より1~2割安いという。
 国際機関に韓国が報告した太平洋クロマグロの漁獲量は06年に833トンだったのが、08年は1563トンに増えた。それでも日本の約1万8千トン(08年)の10分の1以下だ。
 高級魚として知られるクロマグロは資源の減少が懸念され、今年3月に国際会議で大西洋産の禁輸が議論された。禁輸は回避されたが、世界の消費量の8割を占める日本は資源管理に向けて5月、太平洋産についても対策を打ち出した。幼魚の漁獲を減らし、漁船数の制限や休漁期間の導入などにより、全体の漁獲能力を現状より伸ばさないことが柱だ。
 水産庁は韓国などにも規制を働きかけているが、日本の漁獲量がはるかに多いため、韓国は自国の規制強化に消極的という。
 日本漁船が漁獲を制限しても、日本近海で巻き網で操業する韓国から輸入を増やしていては、資源管理の効果は薄れる。水産庁は、仲卸業者に輸入元のデータの提出を求め、韓国からの輸入をやめるよう近く指導する方針だが法的な拘束力はなく、効果は未知数だ。

◎フランスは返還拒否、韓国からの“略奪文化財”(2010年8月17日、産経新聞)
 【ソウル=黒田勝弘】日本から韓国への“文化財返還”があらためて問題になっているが、フランスは韓国への返還をいまなお拒否し続け、交渉は17年間も難航している。
 フランス所有の韓国文化財というのは、李朝末期の1866年、フランス艦隊がソウル近郊の江華島に侵攻し、島にあった王室文庫の「外奎章閣」から奪っていった文書。
 日本から“引き渡し”が予定されているのと同じ王室儀礼に関する「儀(ぎ)軌(き)」で、191種・297巻がフランス国立図書館(BNF)に所蔵されている。
 韓国の返還要求に対し1993年、当時のミッテラン大統領が訪韓の際、うち1巻を「永久貸与」として韓国政府に引き渡した。フランスとしては韓国への高速鉄道売り込みの“手みやげ”だった。
 韓国側はこれをきっかけにすべての返還を期待し交渉を続けたが進展はなかった。最近、韓国政府は「永久貸与」式の“返還”を打診しているが、フランスは応じていないという。
 フランス側は文書の所有権はあくまでフランスにあるとし「返還」には強く反対してきた。「永久貸与」も国内法上、問題があるほか、数多くの他の外国文化財の返還問題にも火が付く恐れがあるため、決めかねているという。
 フランスは韓国からの明らかな“略奪文化財”であっても「返還」には応じていないのが実情だ。
 今回、菅直人首相の「首相談話」は韓国側に「返還」ではなく「お渡ししたい」としている。いわば「無償譲渡」という感じだ。対象は日本政府(宮内庁)保管の「王室儀軌」167巻というが、これが日本側に渡った正確な経緯は日本統治時代(1910~45年)を含め、必ずしも明らかでない。
 日韓間では1965年の国交正常化の際、文化財返還も交渉の対象になり、双方の政府合意で一定のものは返還された。
 しかし韓国側は「まだ日本には数多くの韓国文化財が存在する」とし、略奪とは関係ない売買、収集などによる民間所有のものを含め、返還を求める声が続いている。

◎リチウムイオン電池、韓国企業が一気に台頭(2010年8月15日、朝日新聞)
 携帯電話やパソコンに使うリチウムイオン電池は、日本の電機産業がいま最も世界で輝いている分野といえる。しかし最近、成長著しいエコカー向けで韓国企業の攻勢が目立つ。かつて圧倒的にリードしながら韓国勢に追い抜かれた、半導体や液晶パネルの「二の舞い」になると心配する声も出る。

・自動車向けに力
 7月半ば、米ミシガン州ホランドで、韓国LG化学のリチウムイオン電池工場の起工式があった。2013年までに電気自動車(EV)向けで年6万台分の電池の生産能力を確保する。すでに米ゼネラル・モーターズ(GM)のEV「シボレー・ボルト」への搭載が決まっている。
 起工式にはオバマ米大統領も出席。LG化学は「外国企業の起工式への参席は異例。技術力が認められた」。大統領と握手する具本茂(ク・ボンム)LGグループ会長の写真は、韓国紙の1面を飾った。
 LG化学は90年代末にリチウムイオン電池に参入。昨年から今年にかけて世界の自動車大手などとの契約を続々と発表。部品メーカーを含む計7社を供給先として確保した。「年内にさらに欧州や日本メーカーからの受注を発表できるだろう」。7月下旬にソウルであった業績説明会でLG化学の金磐石(キム・バンソク)副会長はこう語り、10社程度に増えるとの見通しを示した。
 素早い集中投資はもはや韓国企業のお家芸とも言える。
 韓国中部の忠清北道・梧倉。周辺にマンションが林立する広大な工業団地の一角にあるLG化学の工場でも、13年までに1兆ウォン(約730億円)を投じて新ライン建設が進んでいる。欧州などでの工場建設も検討している。
 90年代初めにソニーが初めて製品化に成功したリチウムイオン電池は、長く日本勢の独壇場で、今も日本メーカーが世界の上位にある。
 しかし、ここ数年で韓国や中国勢が急速に台頭。韓国勢は自動車向けで一気に攻勢をかけている。

・政府も全面支援
 韓国勢の主要部材の国産化率は20%に満たない。多くを日本からの輸入に頼るが、完成品をつくる段階での「集中投資による効率生産とコスト競争力が強み」(日本の業界関係者)。かつてみるみるうちに日本勢を追い抜いた半導体や薄型テレビの液晶パネルと同じやり方だ。
 世界シェア3位のサムスンSDIも08年、ドイツの自動車部品大手ボッシュと自動車向け電池の合弁会社を設立した。独BMWなどへの供給が決まり、11年の量産開始をめざして韓国に新工場を建設中だ。自動車向け電池はサムスングループが注力する次代の成長事業で、20年までに5兆4千億ウォン(約4千億円)を投資する計画だ。
 韓国勢では後発のエネルギー大手SKエナジーも7月末、韓国中部に自動車向けリチウムイオン電池の新ライン建設を発表している。
 韓国政府も「韓国産業の成長エンジンになる可能性が高い」(知識経済省関係者)とみて全面支援する。7月にリチウムイオン電池を中心にする二次電池産業で、今後10年間の「競争力強化方案」を発表。電池生産で世界1位、素材の国産化率も75%に高める目標を掲げた。研究開発などに官民で15兆ウォンを投じ、専門家や素材産業の育成などを進めるという。リチウムを確保するため、資源外交にも力を入れている。

・日本勢、効率化で対抗
 自動車向けリチウムイオン電池を今後の収益源として見込む日本勢にとって、韓国企業の台頭は、やはり意識せざるを得ない。
 「競争に勝つには経営のスピードアップが必要だ」。7月29日、三洋電機の完全子会社化を発表したパナソニックの大坪文雄社長は強調した。
 今回のグループ再編の目的は、ずばり自動車向けリチウムイオン電池事業の強化だ。三洋ブランドを失う子会社化を三洋側が受け入れたのも、韓国勢の猛追を肌で感じているからだ。
 リチウムイオン電池で世界首位の三洋は、自動車向けでは独フォルクスワーゲンなど3社と供給契約を結ぶが、いずれも共同開発などの段階で、量産車への搭載はまだ決まっていない。「技術への評価は高い」(幹部)というが、社内に危機感は強い。「一瞬の判断の遅れが致命的。(韓国勢は)親子バラバラで勝てる相手じゃない」と佐野精一郎社長は話す。
 当面の課題はパナソニックと三洋が別に進めてきた電池工場の効率化だ。今年3月から来年にかけ、三つの工場が稼働する。韓国勢に対抗するため、どう連携して無駄を省き、コスト競争力や生産性を高められるか、が問われる。
 日本ではNECが日産自動車と合弁するなど、自動車向けリチウムイオン電池は電機大手を中心に数社が開発を競い、ソニーも参入をうかがう。「長期的に生き残れるのは世界で5社ほど。日本はプレーヤーが多過ぎる」と、電機業界団体幹部は危ぶむ。「リチウムイオン電池も半導体の二の舞いになりかねない」。この幹部の頭にあるのは、投資戦略で韓国、台湾勢に後れをとり、競争力を失った半導体事業の失敗だ。(稲田清英=ソウル、上栗崇、五郎丸健一)

◎韓国:ソウルで「バス恐怖症」広がる、CNG車爆発事故で(2010年8月13日、毎日新聞)
 【ソウル大澤文護】ソウル市内を走る、圧縮天然ガス(CNG)燃料の市内バスが今月9日夕、走行中に爆発し乗客ら17人が重軽傷を負う事故が起きた。床下のガスタンクが破裂した可能性が高く、市民の中には通勤手段を地下鉄やタクシーに代えるなど「バス恐怖症」が広がっている。
 警察当局者は「バスの床下にあった8本のタンクのうち1本が破裂しており、タンクに欠陥があった可能性が高い」と語った。
 ソウル市はバス会社が所有する市内路線用バスの95.8%にのぼる、計7234台の天然ガス燃料バスを点検した。その結果、ほとんどが強度の低いアルミニウムやステンレス製タンクを使用していることが判明した。
 韓国メディアは、ソウル市関係者の「昨年、バスメーカーに強度の高いタンク導入を勧告したが、値段が高いとの理由で難色を示された」との発言を伝えた。2005~08年にかけ、全土で天然ガス燃料バスの爆発事故が7件あったことも明らかになり、市民の不安は一層高まった。
 12日付の朝鮮日報によると、事故翌日の10日夕方から夜の帰宅時間帯にソウルの地下鉄を利用した乗客数は前週の42万7000人から48万人に急増した。さらに「(床下にタンクがある)バス前方には空席があったが、みんなそこには座らず、後方に立ったまま乗っていた」との市民の不安の声を伝えた。李明博(イミョンバク)大統領は関係部署に「バスの徹底点検」を命じ、国民の不安解消に努めている。

◎韓国:「グーグルコリア」捜索、通信秘密保護法違反容疑で(2010年8月13日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】韓国警察庁のサイバーテロ対応センターは10日、インターネット検索大手の米グーグル韓国法人「グーグルコリア」を通信秘密保護法違反容疑で捜索した。聯合ニュースが報じた。
 報道によると、同社は街並みの風景画像をネット上で無料公開する「ストリートビュー」のサービス開始を計画。車両にカメラを載せて映像を撮影しながら、街に設置してある無線LANの機器に付いているシリアルナンバーの情報も集めていたが、同時に個人間の通信情報も蓄積していたという。
 グーグルコリアの幹部は、聯合ニュースの取材に対し「グーグルは韓国を含む世界各国でストリートビューの撮影と関連し意図せずに個人情報が収集されたという事実を知り、撮影を即刻中断した」と説明。個人情報の違法な利用はないと強調した。

◎韓国政府、「お渡し」を意図的に「返還」と翻訳(2010年8月12日、産経新聞)
 【ソウル=水沼啓子】12日付の韓国紙、中央日報によると、韓国政府は、日韓併合100年に際した菅直人首相の謝罪談話の一部を、意図的に変え韓国語に翻訳していた。「朝鮮王室儀軌」などの図書を韓国に「お渡し」という表現が、「返還」に修正され、外交通商省も12日、この事実を認め、修正を正当化した。
 外交通商省による翻訳文は10日に韓国メディアに配布された。しかし、韓国各紙は、11日付で掲載した談話の全文や要約では「返還」ではなく、「お渡し」を意味する「引渡」という表現を使っている。
 外交通商省の修正について、中央日報は「使われた用語が気に入らないからといって、他国の首相談話を自らの気分に合わせ変えて翻訳していいのか。むしろ正確な表現を通じ、日本政府がどのような考えをもっているのか国民に知らせるのが道理だ」と批判した。
 菅首相は「お渡し」としたことについて「朝鮮王朝時代からの資料は、請求権など法的なものは完全に解決済みとの立場だ」と説明している。
 一方、外交通商省の報道官は12日の定例記者会見で、翻訳文は「日韓間の合意の下で用意されたものではない」としたうえで、「韓(朝鮮)半島から不法に搬出された文化財が元の場所に戻ってくる場合、『返還』が自然な表現だ」と主張した。

◎旧日本軍の防衛拠点、済州島に120か所(2010年8月11日、読売新聞)
 太平洋戦争末期、旧日本軍がいわゆる本土決戦に備えて、日本統治下の済州島(チェジュド)(韓国)に建設した特攻艇基地などの戦争遺跡が120か所以上も残っていることが、日韓の研究者らの調査で明らかになってきた。
 韓国では歴史・平和教育に活用する取り組みが進み、日本でもアジアを巻き込んだ戦争の実相を示す遺跡として関心が高まっている。
 済州島は香川県ほどの面積で、長崎県・五島列島の西約200キロにある。軍事施設建設は1945年3月から、日本兵7万人余と朝鮮人を動員、急ピッチで進められた。終戦後は多くが放置されてきた。調査は地元の済州大の趙誠倫(チョソンユン)教授と日本の高校教諭塚崎昌之さん(大阪府吹田市)らが2005年から進めた。
 島東部の世界自然遺産の小火山、城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)(182メートル)には特攻艇「震洋」の基地があり、第45震洋隊の約190人が駐屯。海岸沿いのがけで幅・高さ2~4メートルの横穴18本(総延長526メートル)が確認された。資料や規模から50隻の艇を隠したとみられる。
 南西部の松岳山(ソンアクサン)には16本の横穴(同379メートル)があった。配備はされなかったが、人間魚雷「回天」の基地として建設されたらしい。その北の内陸部の釜岳(カマオルム)では要塞(ようさい)用の横穴17本(同1.9キロ)が確認された。
 松岳山の近くのアルトゥル飛行場があった場所には、幅20メートル、高さ4メートル、奥行き10メートルほどの軍用機掩体壕(えんたいごう)(格納庫)19基が残っていた。近くのセッアルオルムには洞窟(どうくつ)陣地が築かれ、高射砲台跡も見つかった。済州歴史文化振興院の李允?(リユンヒョン)研究員によると、島内には約400の小火山があり、その地形を利用して建設された軍事施設は120か所余りにのぼるという。
 これらの一部では、個人が平和博物館を開いたり、住民グループが平和ガイド活動をしたりしており、平和公園整備の構想も進む。ガイド養成講座も開いている趙教授は「記憶を持つ人がいるうちに、植民地支配や戦争の実相を語り継ぐことが必要」と話す。
 日本でもこの1年、沖縄県で写真展やシンポジウム、本土決戦に備えて松代大本営が築かれた長野県で趙教授との交流会が開かれた。同県立松代高校は一昨年から2年間、修学旅行で同島の戦跡をめぐった。
 戦争遺跡に詳しい琉球大の池田榮史(よしふみ)教授(考古学)は「アジアの戦跡を知ることは、われわれが戦争の被害者であるだけでなく、加害者でもあったことを理解する助けになる。戦争について学びを深める良い機会になる」と話している。(玉城夏子)

・本土決戦
 フィリピンの陥落後、大本営は日本本土で決戦を行う方針を固め、1945年1月に「帝国陸海軍作戦計画大綱」を決定。上陸が予想された沖縄や済州島を、本土決戦前に敵戦力の消耗を図る持久戦の地域と位置づけ、防備強化を進めた。

◎韓国グーグル、ストリートビューで無断情報収集か(2010年8月11日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】聯合ニュースによると、韓国警察庁は10日、米グーグルの韓国法人「グーグル・コリア」(ソウル市)を通信秘密保護法違反の疑いで捜索した。
 インターネット上で街並みの画像を閲覧できるサービス「ストリートビュー」に関連し、通信内容など個人情報を無断で収集した疑いがあるという。
 警察関係者によると、グーグル・コリアは位置情報サービスの機能向上のため、無線LAN網を構築するために街頭に設置された機器の固有番号を収集していたが、その際に無線LANを使って送受信されたメールなども集めていたとされる。
 米グーグルは今年5月、ドイツ当局の要請で社内調査を行った結果として、「ストリートビュー」の情報収集車が無線LANの基地局の位置情報を集めていた際、無線LANを通じて個人情報まで誤って収集していたと発表している。

◎グーグルコリア、韓国が強制捜査、誤って個人情報収集(2010年8月11日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国警察庁は10日、個人の通信情報を無断で収集したとして、通信秘密保護法違反の疑いで米ネット検索最大手グーグルの韓国法人「グーグルコリア」を強制捜査し、関連書類などを押収した。警察当局などによると、道路沿いの風景写真をインターネットで提供する「ストリートビュー」用の撮影車が、無線LAN経由で送られた個人情報を誤って集めていたという。韓国政府関係者は「米国など世界各地で起きている問題と同じ事案だ」と語った。

◎韓国:開城工業団地の労働者、5%賃上げで北朝鮮側と合意(2010年8月7日、毎日新聞)
 韓国統一省は6日、開城(ケソン)工業団地で働く北朝鮮労働者の最低賃金を現行より5%引き上げ、約60.9ドル(約5250円)とすることで北朝鮮側と合意したと発表した。今月から実施し、1年間適用される。
 千海成(チョン・ヘソン)報道官によると、開城工団管理委員会と北朝鮮の中央特区開発指導総局が5日に協議し、決めた。07年から4年連続で5%ずつ上昇することになる。開城工業団地では北朝鮮労働者約4万3450人(5月末現在)が働いている。

◎韓国首相が辞意、省庁移転計画めぐり引責(2010年7月30日、読売新聞)
 【ソウル=仲川高志】韓国の鄭雲燦(チョンウンチャン)首相は29日、記者会見で、辞意を表明した。
 中部・忠清南道(チュンチョンナムド)に行政都市を建設して中央省庁を移転する計画を白紙撤回するための修正関連法案が6月に国会で否決されたことへの責任を取るとしている。
 李明博(イミョンバク)大統領は辞意を受け入れる意向で、8月上旬をめどに後任首相を任命する方針。
 省庁移転計画は、盧武鉉(ノムヒョン)前政権が決定したが、李現政権は、昨年9月に就任した鄭首相主導の下、行政の非効率化につながる省庁分散を中止し、企業や大学などの誘致を柱とした「教育科学経済都市」に転換するよう修正。しかし、国会は修正法案を否決、計画は原案通り進められることになった。

◎喫煙タクシー運転手は120万ウォン罰金刑(2010年7月29日、中央日報)
 ソウル市は28日、早ければ8月から車内喫煙をするタクシー運転手は120万ウォンの罰金を科すと明らかにした。
 タクシー内の運転手たちの喫煙に多くの乗客たちが間接喫煙に対して不満を吐露しており、ここに市内タクシー会社は8月中旬から車内喫煙を禁じるよう指示した。
 もしタクシー運転手たちが喫煙をして警察に摘発されたり乗客がこれを知らせたりした場合、タクシー会社と運転手は120万ウォンの罰金を支払う。不履行時はこのタクシー会社の営業が止められる。

◎25~29歳女性の59%が未婚、「シングル比率」が30年間で5倍に(2010年7月29日、東亜日報)
 25~29歳の女性のうち、結婚していない女性の割合がこの30年間で5倍近く増えている。韓国保健社会研究院のピョン・ヨンチャン選任研究委員は28日、「結婚と出生率」という報告書で、25~29歳の女性の未婚率が、1975年の11.8%から05年は59.1%へと増えたと明らかにした。20代後半の女性の5人に3人が結婚していない格好だ。
 同期間、20代前半(20~24歳)の女性の未婚率は、62.5%から93.7%に高まった。また、同30代前半(30~34歳)の女性の未婚率は、2.1%から19%と、30代後半(35~39歳)は、0.7%から7.6%に上昇した。
 平均の初婚年齢は、1981年男性は26.4歳、女性は23.2歳だったが、08年には男性31.4歳、女性28.3歳との調査結果が出た。男性の初婚年齢は5.0歳、女性は5.1歳遅れている。
 結婚についての価値観も大きく変わった。昨年既婚女性3585人と未婚男女3314人を対象に結婚および出生動向調査を分析した結果、「結婚は必ずしなければならない」という意見に既婚者は14.1%、未婚者は20.3%だけが同意した。
 「結婚はしない方がいい」という意見には、既婚者の5%、未婚者の2.6%が同意した。離婚や別居を経験した人は、「結婚はしない方がいい」という意見に24.2%、12.8%が同意した。
 「結婚はした方がいい」という意見には、既婚者の49.7%、未婚者の46.4%が、「してもいいし、しなくてもいい」という設問には、既婚者の31.1%、未婚者の28.3%が賛成した。
 結婚しない理由については、未婚男女の54.9%が「まだ結婚するには早い年齢だ」や、「教育をもっと受けたくて」「自己達成と自己開発のため」など、プライベートな事由を掲げた。所得、結婚費用、雇用不安など、経済的な理由を挙げた未婚男女は31.9%だった。
 ピョン研究委員は、「韓国で女性の未婚率増加と晩婚化は、少子化の直接の原因だ。住居と教育問題に国が積極的に取り組むなど、結婚にやさしい政策を施して初めて、未婚率の増加に歯止めをかけることができる」と述べた。

◎LG化学の2次電池研究員に競争会社への転職禁止判決(2010年7月29日、東亜日報)
 国の10大新成長エンジン産業の一つとされる2次電池製造の先導メーカーであるLG化学の中核研究員らが、最近外資系のライバル会社に転職しようとしたところ、裁判所の仮処分の決定でブレーキがかけられた事実が分かった。
 ソウル中央地裁民事合意50部(崔成俊・部長判事)は、LG化学が同社のバッテリー研究所に勤めていた研究員6人を相手取って出した転職禁止と営業秘密侵害禁止の仮処分の申請で、李某氏ら4人に対し、「退社日から1年~1年6ヵ月間、米A123システムズの子会社エナーランドへ転職できない」という決定を下したと28日、明らかにした。
 この4人を含め、既にA123システムズへ転職した電解液開発担当チーム長のチョ某氏と電池生産工程を管理していた李某氏に対しては、「(LG化学で取得した)営業秘密を使ったり、エナーランドなど第3者に提供したり公開してはならない」と釘を刺した。
 A123システムズは、米マサチューセッツ工科大学(MIT)出身の研究員が設立した2次電池メーカーで、フォード、GMなど、電気車用のバッテリー供給契約をめぐってLG化学と競争を繰り広げた2次電池業界の「ライバル」。エナーランドはA123システムズが100%株式を保有している子会社だ。

◎修復された光化門、独立記念日に一般公開(2010年7月29日、東亜日報)
 28日午後、仮設のプレハブが撤去された後、姿を現した光化門(クァンファムン)。06年12月原形修復作業を開始した光化門は、第65周年の独立記念日の8月15日に一般に公開される。

◎韓国、ベトナム人花嫁急増で問題続出、両国関係に波紋(2010年7月26日、朝日新聞)
 【ハノイ=牧野愛博】韓国とベトナムの関係が国際結婚問題を巡って揺れている。発端は、8日に韓国・釜山で起きた「ベトナム人花嫁」の殺害事件。ベトナムでは政府やメディアが強い関心を示しており、柳明桓(ユ・ミョンファン)外交通商相が23日にハノイでベトナムのズン首相に再発防止に努力する考えを伝えるなど、韓国政府は対応に追われている。
 韓国警察当局によると、韓国人の男(47)が8日朝、釜山市内の自宅でベトナム人の妻(20)を殺害した。男は精神的に不安定で「妻を殺せという幻聴が聞こえた」と話しているという。2人は今年1月に業者を通じて結婚し、妻は今月1日に韓国に到着したばかりだった。
 ベトナムのメディアは事件を、結婚式当時の2人の写真と一緒に大きく報道。ベトナム外務省報道官は15日、「事件にショックを受けている」と発言し、韓国側に調査と対応策を求めたことを明らかにした。
 ベトナム側が大きな関心を寄せる背景には、韓国で頻発する国際結婚を巡るトラブルがある。韓国では近年、農村部が抱える「嫁不足」の問題から国際結婚が急増。2003年に約4万4千人だった外国人配偶者は、今年5月時点で約13万6千人に急増、このうち外国人妻は約12万人を占める。経済的な事情からベトナム出身者が多く、韓国人と結婚したベトナム人女性は約3万2千人と全体の4分の1を占める。
 ただ、十分な意思疎通のないまま結婚をあっせんする仲介業者も多い。韓国政府機関の移住女性緊急支援センターによると、ベトナム人妻から「韓国人男性が一方的に配偶者を選んだ」「暴力をふるわれた」といった相談が絶えない。昨年の相談件数は1万4千件を超え、3年前の40倍以上に達している。
 問題はベトナムだけにとどまらず、カンボジアでも政府が3月、一時的に韓国人との国際結婚を禁じた。
 韓国政府も今回の事件を深刻に受け止め、李明博(イ・ミョンバク)大統領は19日の首席秘書官会議でこうした国際結婚を「デタラメな結婚」と非難。再発防止策をとるよう指示した。
 法務省が国際結婚のためのビザ取得の厳格化に乗り出したほか、警察庁は仲介業者の集中取り締まりを開始。今回の事件では、外交通商省が16日、遺族あての弔慰金を駐韓ベトナム大使に託した。

◎米大統領の異例の出席、LG化学、イメージ向上に期待感高まる(2010年7月17日、東亜日報)
 バラク・オバマ米大統領が、LG化学が電気自動車用バッテリーの米現地工場の起工式に出席すると、LGは、「オバマ効果」への期待を隠せずにいる。米大統領が異例に、外国企業の起工式に訪れただけに、世界的にLGPR効果を収めることができるだろうと言う声も出ている。
 LG側はまず、LGグループ全体のブランドイメージや親しみが急上昇するだろうと見ている。これまでのLGのイメージは、LG電子を通して構築されたもので、親しみやすくやさしい感じがほとんどだったと言う。しかし、今回のオバマ大統領の訪問をきっかけに、先端技術力を持った企業だと言うイメージが加わるものと見ている。
 LG化学の関係者は、「電気自動車向けバッテリーを作る第2次電池分野は、先端技術力の勝負どころだ」とし、「オバマ大統領の訪問を通じ、『技術のLG』のイメージが広がることになるだろう」と語った。特に、起工式の現場でオバマ大統領と具本茂(ク・ボンム)LGグループ会長が会って、握手する写真の後ろに、LGロゴが登場したことに大変喜んでいる。
 LG化学はまた、「米大統領も認めた企業」という、金では換算できないほどのPR効果も期待している。本格的な競争に突入した電気自動車向けバッテリー市場で、先頭企業として位置づけられることができたと言う。
 LG化学は、米自動車メーカー「ビック3」のうち、ジェネラルモーターズ(GM)やフォードの2社に対し、電気自動車向けバッテリーを供給することになっている上、米大統領まで招いたことで、「世界最高」という名声を固めることができた。
 ハイブリッド車を含め、電気自動車市場の70%ほどを占めている米市場を攻略するにも、大きく役立つものと見られる。LG化学は、今年下半期に米国で電気自動車向けバッテリーの供給会社を3社程、さらに増やせるものと期待している。
 LG化学のこのような成功の背景には、具会長特有の「意地経営」がある。LGグループの主要系列会社の社長らと役員らは01年と06年の2回に渡って、赤字が続いた第2次電磁事業から撤退すべきだと言う意見を出したが、具会長は返って、「今こそスタートだ」と励ましたと言う。
 具会長は、「決して諦めず、研究開発に専念せよ」と指示し、結局、LG化学は07年から収益を上げ始めている。

◎オバマ大統領、LG化学の米工場起工式で祝辞(2010年7月17日、朝鮮日報)
 バラク・オバマ米大統領が15日(現地時間)、LG化学の電気自動車用バッテリー工場の起工式に参加した。米国の現職大統領が、米国企業ではなく外国企業のイベントに参加するのはかなり異例のことだ。
 オバマ大統領はこの日、ミシガン州ホランド市の起工式会場で具本茂(ク・ボンム)LGグループ会長と会い、韓国語で「アンニョンハセヨ(こんにちは)」とあいさつした後、英語で「電気自動車用バッテリー工場の建設をお祝いする」と話した。具会長はこれに対し、「来ていただき感謝する」と答えた。
 オバマ大統領は祝辞で、「これは新工場の建設以上を意味する。この町や州、米国の新たな未来を建設するものだ」と評価した。また、「この工場で数百人が働くことになり、これによって小規模な企業の基盤も確保される。こうした努力が米国経済の発展に寄与するだろう」と語った。
 オバマ大統領は、米国経済は困難に直面しているが、エコカーの量産を通じて未来型の雇用を創出し、外国に対する原油依存度も減らせると強調した。そして、「この工場はミシガン州と米国が進む方向を示す象徴だ」と指摘した。
 この日のイベントにはミシガン州のジェニファー・グランホルム知事、ホランド市のカート・ダイクストラ市長、具本茂LGグループ会長、金磐石(キム・バンソク)LG化学副会長などが出席した。
 金副会長は、「LG化学が他国のライバルをリードし、成長できたのは、それだけの技術力があったからだ。年内に3、4社と追加の供給契約を締結する予定だ」と語った。
 LG化学はホランド市の50万平方メートルの敷地に総額3億300万ドル(約263億円)を投じ、ゼネラルモーターズ(GM)の電気自動車「ボルト」に供給する電気自動車用バッテリー工場を建設する予定だ。工場が完全稼動すれば、2013年までに電気自動車6万台に供給できるバッテリーの生産が可能で、直接的に約500人の新規雇用が見込まれている。

◎オバマ大統領「LG工場は米国のグリーン政策の象徴」(2010年7月17日、朝鮮日報)
 15日、オバマ米大統領が参加する中、LG化学の電気自動車用バッテリー工場の起工式が開かれた米ミシガン州ホランド市。ここは、オランダ移民が主に暮らす人口約3万5000人の小都市だ。オバマ大統領がこの地を訪れたのは、LG化学の工場が自らが推進するエコエネルギー政策とグリーン産業育成政策の象徴になると判断したためだ。

・LG工場は失業率13%のホランド市に活路
 LG化学は総額3億300万ドル(約263億円)を投資し、2013年までに電気自動車6万台に供給できるバッテリー工場を建設する計画だ。この投資額のうち1億5100万ドル(131億円)は連邦政府の補助金、1億2500万ドル(108億円)はミシガン州政府の税金減免特恵でまかなわれる。資金の80%を、米国連邦政府と州政府が援助することになる。
 この日の起工式に出席したある住民は、「以前は5%にすぎなかったホランド市の失業率が、現在13%まで高まった。そのため、雇用の機会をもたらす工場が建設されるのはとても喜ばしいことだ」と話した。食品加工や家具製作と共に、同地域の主要な雇用を提供した自動車部品工場が閉鎖されたため、失業者があふれている状況だ。
 ホランド市と米ミシガン州は、雇用を創出するLG化学を誘致するため必死に取り組んだ。ホランド市のボブ・エリス商工会議所理事は、「LG化学が急きょ、当初予定していた敷地の2倍ほどが追加で必要になったと言うので、すぐに会議を招集し、わずか1日で追加の敷地を確保する決定を下した」と話した。地域市民団体「レイクショア・アドバンテージ」のジェニファー・ラインアート氏は、「この工場は若い世代に未来の職場の姿を見せてくれる」と話した。
 LG化学がバッテリー工場の運営を通じて創出する直接的な雇用は約500件。ミシガン州のジェニファー・グランホルム州知事は、「これを皮切りに、バッテリーや電気自動車産業で6万2000件の雇用が見込まれる」と話した。

・LG工場はオバマ大統領のグリーン産業育成の象徴
 オバマ大統領はLG化学のバッテリー工場を、自身が注力するエコエネルギー政策とグリーン産業育成が具体的に実を結び始めた象徴と見なしている。オバマ大統領は就任直後から燃費改善義務化などエコ規制を一層強化し、電気自動車の生産者や購入者に対して補助金を支給するなど、強力なエコエネルギー政策を推進している。
 特に、LG化学のバッテリー工場は、ゼネラル・モーターズ(GM)が野心的に準備を進めている電気自動車「ボルト」にバッテリーを供給するほか、フォードの電気自動車「フォーカス」にもLG化学のバッテリーが使用される点に注目している。没落した自動車王国「ビッグスリー」が未来の車を前面に打ち出して復活する姿を見せようとしているわけだ。この日、オバマ大統領は演説前に、イベント会場に展示されたGMのボルトとフォードのフォーカスに試乗し、直接ハンドルを握るなど上機嫌な様子だった。オバマ大統領は、「ここで生産されるバッテリーは、今後皆さんが乗る自動車と同じく、“メード・イン・アメリカ”のマークが付けられる」と語り、LG化学のバッテリー工場について、「ここはミシガン州と米国が進む方向を示す象徴だ」と発言した。

◎性犯罪者の薬物治療法可決、韓国、子ども被害対象(2010年6月29日、産経新聞)
 韓国国会は29日の本会議で、子どもを狙った性犯罪者に対し、性衝動を抑える薬物治療を行えるようにする法案を可決した。聯合ニュースが報じた。
 法案では、19歳以上の性犯罪者ならば、常習者だけではなく初犯者にも薬物治療の実施が可能で、被害者が16歳未満の場合に対象となる。心理治療も行えるとしている。
 当初の法案名は「化学的去勢法」とされていたが、国会審議で「去勢」という言葉には抵抗感があると指摘されたため、性犯罪の「予防または治療に関する法」と変更された。
 韓国では、今年2月に南部釜山市で13歳の少女に対する暴行殺害事件が発生し、性犯罪者に対する薬物治療や電子足輪での行動規制の強化を求める声が上がっていた。

◎韓国取材陣が相次ぎ強盗被害、韓国政府が職員派遣、警戒強化、治安の悪さ「想像以上」(2010年6月7日、産経新聞)
 【ソウル=水沼啓子】南アフリカで11日開幕するサッカーワールドカップ(W杯)を取材するため現地入りしていた韓国民放局の取材スタッフが相次いで襲撃されていたことが7日、分かった。いずれも強盗目的で襲われたとみられ、韓国政府はすでに、本国から国民保護を担当する外交通商省領事部の職員を増派。韓国代表が試合を行う都市ごとに臨時領事館を設営する予定だ。
 韓国メディアの報道などによると、3日午後7時45分ごろ、ヨハネスブルク市内の中心商業地区にあるビル1階のトイレで、韓国民放局MBCと契約しているフリーランスの報道ディレクター(38)が3人組に襲われた。
 ディレクターは首を絞められた。失神している間に現金1500ドル(約13万7000円)とパスポートを奪われ、腰などにも軽傷を負った。命に別条はないが、大事を取って治療のため、すでに同国を離れたという。
 ディレクターはドキュメンタリー番組の取材で南ア入り。取材はほぼ終えており、この日は案内役の現地在住韓国人と一緒に現場建物内のファストフード店で食事を注文、1人でトイレに入ったところで被害にあった。
 ヨハネスブルク市内ではまた同日午後、レンタカーを運転して中心街ハウトン交差点にさしかかったSBS教養局のディレクター1人が、信号待ちのため停車したところ、いきなり車のドアを割られる被害に遭った。
 ディレクターが機転を利かせて車を急発進させたため、犯人はそれ以上追跡せず、強盗は未遂に終わったという。
 韓国政府は、自国民が相次いで被害に遭ったことを重視、外交通商省領事部の担当職員を現地に増員し、国民の安全確保にあたるほか、南アフリカ政府や大会本部、治安関係機関との連携を強化したという。
 今回の襲撃に韓国治安関係者は「現地の治安状況は想像以上に悪い。W杯開催期間には外国人を狙った強盗が活発化するとの情報もある。滞在外国人はホテルを一歩出ればお祭りムードでは済まない情勢にあり、旅行者はもちろん、大会関係者のセキュリティーにも万全を期すよう現地当局に要請した」としている。
 W杯南アフリカ大会の取材をめぐり、NHKを含む日本の放送各局は、安全の確保に不安があるとして、女性のアナウンサーやキャスターの派遣を見送っており、報道陣全体の規模も、前回のドイツ大会よりも縮小している。

◎韓国統一地方選で与党惨敗、代表が辞任表明(2010年6月3日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国の統一地方選挙が2日、投開票され、与党ハンナラ党は、7市長と9道知事の主要16首長のうち、計6カ所での勝利にとどまり惨敗した。首都ソウル市は、同党現職の呉世勲(オ・セフン)市長(49)が野党第1党の民主党、韓明淑(ハン・ミョンスク)・元首相(66)に辛勝し、再選を果たした。
 ハンナラ党の鄭夢準(チョン・モンジュン)代表は3日午前、地方選敗北の責任を取って代表職を辞任する考えを表明した。韓国紙大手の東亜日報は同党の敗因について、韓国哨戒艦沈没事件を巡る政府与党の強硬対応への不安感や、先月に一周忌を迎えた故盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領支持勢力の復活などを挙げた。
 今回の選挙は李明博(イ・ミョンバク)政権への中間評価と位置づけられていた。沈没事件に対する強硬対応への国民の負担感が浮き彫りになったほか、中西部への首都機能移転の見直しや国内4大河川の大規模整備など、李政権が重視してきた内政課題も停滞を余儀なくされそうだ。
 中央選挙管理委員会によれば、ハンナラ党はソウル市や京畿道、慶尚北道など6カ所、民主党は仁川市や光州市、全羅北道など7カ所で、それぞれ勝利。保守の自由先進党候補が大田市で、無所属候補が慶尚南道と済州道で、それぞれ当選した。

◎韓SKC、米に太陽電池向けEVAシートの新工場建設(2010年5月28日、化学工業日報)
 韓SKCはこのほど、米ジョージア州でエチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)シート工場の建設に着手した。同社は2015年までに太陽電池関連事業で売上高5000億ウォン、EVAシートの世界市場シェア25%の獲得を目指しており、新工場の建設はその一環。完成は来年内の予定で、年産1万2000トンの設備を整える。今後も海外でEVAの生産体制を拡充する方針で、15年までに年産6万トン体制としていく考えだ。SKCは太陽電池関連事業を成長戦略の柱として積極的な投資活動を行っている。昨年、韓国・水原工場でEVAシートの生産を開始したのを皮切りに、今年4月に韓国・忠清北道鎮川の新EVA工場が稼働するなどEVA事業を拡大してきた。

◎韓国大統領、哨戒艦沈没「軍事的挑発」と非難(2010年5月24日、読売新聞)
 【ソウル=竹腰雅彦】韓国の李明博(イミョンバク)大統領は24日午前、海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」が北朝鮮の魚雷攻撃で沈没したとの調査結果を受け、国民向け談話を発表した。
 大統領は、「哨戒艦は北朝鮮の魚雷による奇襲攻撃で沈没した。韓国を攻撃した軍事的挑発だ」と位置づけ、北朝鮮を非難、今後も同様の挑発があれば、「直ちに自衛権を発動する」と述べ、軍事的対抗措置も辞さない立場を表明した。国連安全保障理事会や韓国独自の対北制裁を行う考えも示し、関係閣僚が同日、具体策を発表する。北朝鮮は制裁に対し、「全面戦争で応じる」と警告しており、朝鮮半島情勢の緊張を更に高める行動に出る可能性がある。
 大統領の国民向け談話は、韓国軍・民間合同調査団が20日、科学的調査に基づき沈没原因を「北朝鮮の攻撃」と断定したことを受け、事件に対する韓国政府の評価、対応を内外に明示する意味がある。
 大統領は、「国連憲章と朝鮮戦争の休戦協定、(休戦協定順守を確認した)南北基本合意書に違反する」と非難。事件の責任を認め、韓国と国際社会に謝罪し、責任者を処罰するよう、北朝鮮に強く要求。さらに「新たな挑発行為を容認せず断固対応する」と強調した上で、北朝鮮が韓国の陸空海を侵犯すれば、「自衛権を発動する」と警告した。
 また、北朝鮮は「相応の代価を支払うことになる」と言明。国連安保理への制裁提起、韓国海域の北朝鮮船舶航行禁止、南北貿易・交流の中断などに言及した。
 韓国の外交通商、統一、国防の関係3省は、談話発表に続く異例の合同記者会見を開き、具体策を発表する。金融制裁や武器輸出禁止強化などを目指す安保理での対北制裁新決議のほか、韓国企業約100社が進出する開城(ケソン)工業団地を除く南北貿易の中断、人道支援以外の経済協力事業の全面見直し、前線地帯での対北朝鮮宣伝放送再開などの方針が示されるとみられる。
 対北包囲網をめぐっては、訪中している米国のクリントン国務長官が24日からの「米中戦略・経済対話」で、中国側と対応を協議するなど、国際的な連携強化の動きが始まっている。
 一方、北朝鮮は、20日の調査結果発表後、最高指導機関の国防委員会、対韓国窓口機関の祖国平和統一委員会などが相次ぎ声明を発表し、「南北不可侵合意の破棄」「南北関係の全面禁止」などを警告している。韓国の制裁への反発は必至で、新たな軍事挑発や南北間の陸路通行遮断など、対決姿勢を一段と強めそうだ。

◎「お前らが同じ民族なのか」、韓国主要紙、北朝鮮を批判(2010年5月22日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】哨戒艦沈没事件は北朝鮮の犯行との調査結果が出たことを受け、韓国主要紙は21日付朝刊で一斉に大きく伝えた。大手紙は社説で厳しく北朝鮮を非難するとともに、結論の信憑(しんぴょう)性をめぐって見方が分かれる世論の結束を呼びかけた。
 東亜日報は関連記事を10ページにわたって展開。「金正日集団、お前らが同じ民族なのか」と題した社説では「北が全面挑発を仕掛けてくるなら我々は決然とした姿勢で、金正日集団を終わらせるべく万全の準備をせねばならない」と訴えた。朝鮮日報も「大韓民国、自衛権宣布し、北の挑発にくさびを打ち込め」との社説を掲げた。
 李明博政権に厳しい論調が目立つ京郷新聞やハンギョレの社説は「調査団の結論をいったん尊重せざるを得ない」(京郷)としつつ、「北の悪意を非難するのはたやすいが、正確な意図もわからないまま強硬策に出れば状況は悪化するだけだ」と冷静な対応を主張した。

◎北朝鮮の魚雷、狙いと誤算、黄海銃撃戦報復か(2010年5月21日、読売新聞)
 3月に起きた韓国海軍哨戒艦沈没の原因について、米英などの専門家も参加する韓国軍・民間合同調査団が20日、「北朝鮮の魚雷攻撃」と断定したことを受け、韓国が国連安全保障理事会による制裁強化に向けた動きを強めるなど、北朝鮮の国際的な孤立は一段と深まっている。
 北朝鮮は、なぜ自国にとって不利な状況をあえて作り出すような挙に出たのか。金正日(キムジョンイル)体制の利益につなげる計算と、誤算もあったようだ。
 「魚雷攻撃」は、金正日総書記の指示との見方が支配的だ。戦力の劣勢を補うための軍事的抑止力の誇示、後継候補とされる三男、金ジョンウン氏への権力継承と関連した軍の士気向上などを狙ったとみられる。
 専門家の多くは、「攻撃」理由として、2009年11月、黄海の北方限界線(NLL)近くで起きた南北艦艇銃撃戦で敗北した報復を挙げる。この交戦は、北朝鮮側に複数の死傷者と艦艇の損害を出す韓国の圧勝に終わり、北朝鮮軍は威信回復の反撃機会をうかがっていたとの見方が有力だ。
 銃撃戦の結果は、北朝鮮が在来型の戦力で韓国とは戦えない現実を露呈した。韓国国防研究院の白承周(ペクスンジュ)安保戦略研究センター長は「北朝鮮はハイテク化した韓国艦艇との性能差など、水上戦力の脆弱(ぜいじゃく)さを認識している。このため潜水戦力の強化で、軍事的優位を得ようとの戦略変化があった」と指摘する。
 高麗大学の柳浩烈(ユホヨル)教授も「魚雷の水中爆発で哨戒艦を撃破できる軍事能力があり、海だけでなく、陸でも空でも、変則的な打撃を与えられることを韓国にわからせた」と分析する。

・浅い海域、物証残る
 金総書記にとり、後継構図安定の核心は軍の掌握にある。最高司令官の意思を受け、報復を実行した軍は確固たる地位を築き、士気も格段に高まる。
 武貞秀士・防衛研究所統括研究官も「韓国軍艦を沈没させ、完全な『勝利』を残すことで軍の士気を高めることを狙った」とみる。
 沈没直後の4月、朝鮮人民軍の作戦を統括する金明国(キムミョングク)総参謀部作戦局長の階級が上将から大将に再昇格したことが確認されている。金局長は昨年11月の銃撃戦後、大将から上将に降格されたとされ、魚雷攻撃で復活した可能性がある。
 金総書記は金作戦局長以外にも4月、過去最多の規模となる軍幹部100人の階級昇格(将官級)を発令した。軍幹部の忠誠心を高め、後継体制の「後見役」とする思惑があるのは明らかだ。北朝鮮は昨年11月のデノミネーション(通貨単位の切り下げ)失敗で民心の急激な悪化を招いた。権力世襲を円滑に進めるためにも、軍掌握は生命線だ。哨戒艦沈没と合わせ、大量昇格で「北朝鮮軍の士気は最高の状態」との観測もある。
 北朝鮮は魚雷を船体にぶつけず水中爆発させれば、魚雷の破片などは粉々になって飛び散り、発見されるはずはないと踏んでいた、との見方も強い。物証が出なければ、白を切り通せる。だが、現場海域は比較的浅く、北朝鮮の攻撃を証明するカギとなった魚雷部品は回収された。北朝鮮は相当困惑している可能性がある。
 反対に事実を隠し通せないと覚悟していたとの解釈もある。今年は朝鮮戦争発生60年の節目だけにNLLでの緊張を高め、休戦協定に代わる平和協定締結交渉の必要性を米国に訴える思惑があったとの見方だ。

・北が「全面戦争」警告
 北朝鮮の魚雷攻撃を断定した調査結果に反発をむき出しにする北朝鮮を前にして、朝鮮半島の緊張がエスカレートする懸念も高まっている。
 「沈没原因と加害者を明白にできた」
 韓国軍の広報担当者は20日昼、1時間50分に及んだ調査団の記者会見をこう締めくくった。会見には米英などの専門家が同席。魚雷部品の実物を会見場に持ち込んで公開し、海から部品を回収した漁船の船長を呼んで記者に経緯を語らせるなど、「客観的で公正な調査結果」をアピールした。
 だが、北朝鮮の最高指導機関、国防委員会は即座に、関与を否定し、制裁が実施されれば、「全面戦争を含む強硬措置で応える」などと警告する声明を発表した。会見開始からわずか30分という異例の早さで、調査結果を「強盗的な謀略劇」と断じた。
 韓国にとっては、北朝鮮に在留する韓国企業関係者らの安全が気がかりだ。北朝鮮の開城工業団地などには20日現在、約900人の在留者がいるが、北朝鮮が通行を遮断すれば、人質になりかねない。
 北朝鮮が今月17日、最高人民会議を6月7日に開催すると発表したことも注目されている。南北関係で重大な決定が行われるとの観測もある。今後、韓国が対北制裁の動きを強め、米国がテロ支援国に再指定した場合、北朝鮮がさらに危機を高める行動に出る可能性がある。ミサイル発射や核実験などが考えられる。
 韓国が目指す国連安保理の制裁をめぐっては、慎重姿勢の中国の態度が焦点だが、専門家は「韓国がここまで客観的な証拠を挙げたのは北朝鮮には誤算だが、中国も国際的な立場上、強く反対できない」と話す。
 韓国独自でも、済州海峡の北朝鮮船舶の航行禁止、盧武鉉前政権時代に中断した前線地帯での対北宣伝放送の再開などが議論されている。米韓合同軍事演習強化も検討されている模様だ。(ソウル、竹腰雅彦、前田泰広)

◎北朝鮮、韓国発表を「でっち上げ」と否定、哨戒艦沈没「全面戦争を含む強硬措置で応える」(2010年5月20日、産経新聞)
 北朝鮮の国防委員会は20日、韓国哨戒艦沈没の調査結果について、李明博政権による「謀略」「でっち上げ」と否定、調査団を現場に派遣するとの報道官声明を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。
 声明はまた、調査団に「いささかの疑いもない」物証を示すよう韓国側に要求、韓国の報復行為や制裁に対しては「全面戦争を含む強硬措置で応える」と警告、李政権への対決姿勢を鮮明にした。さらに、韓国と歩調を合わせる日米に対しても「物事をわきまえて行動するよう厳重に警告する」とけん制した。
 声明は、李政権が「断固たる対応」を強調していることにも反発。黄海の南北境界水域をはじめ「われわれの主権が及ぶ領海、領空、領土で発生するどのような事件も挑発とみなし、限界のない報復打撃で対応する」とした上で、強硬な対抗措置は韓国側に対する「予測できない鉄ついを下す正義の行動になる」と強調した。

◎北朝鮮声明「制裁なら即時に戦争などで応じる」(2010年5月20日、読売新聞)
 【ソウル=竹腰雅彦】朝鮮中央通信によると、北朝鮮の最高指導機関、国防委員会報道官は20日、声明を発表し、韓国海軍哨戒艦沈没の調査結果について、「政治、軍事目的のねつ造劇だ」と批判。
 北朝鮮に対する制裁が行われた場合、「即時に全面戦争を含む各種の強硬措置で応じる」と警告した。また、「物証を提示すべきだ」と主張し、国防委員会の調査団を韓国に派遣する意向を明らかにした。
 声明は、韓国の李明博(イミョンバク)大統領や金泰栄(キムテヨン)国防相を名指しで非難。黄海を含む北朝鮮の領海、領空、領土で韓国の挑発行為があった場合、「限界のない報復を行う」などとした。

◎命中しなくても撃沈、魚雷の恐るべき破壊力(2010年5月20日、読売新聞)
 魚雷は命中しなくても敵艦に接近すれば船体が発する磁気や音響を感知して爆発し、そのエネルギーによって起こる「バブルジェット」効果によって標的を破壊できる。
 海中で魚雷が爆発すると衝撃波に続いて空洞が発生し、短時間のうちに膨張して収縮する。収縮の後には狭い範囲に水圧が集中し、その結果、海面に向かって猛烈な勢いで上昇する水流(バブルジェット)が起こる。この直撃を受ければ船体は壊滅的な打撃を受ける。

◎北朝鮮「調査団発表はでっち上げ」、韓国に検閲団派遣へ(2010年5月20日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】北朝鮮の最高指導機関である国防委員会の報道官は20日、合同調査団の発表を「でっち上げ」と主張し、検閲団を韓国に派遣するとの声明を出した。朝鮮中央通信が伝えた。
 声明は、韓国が制裁措置に踏み切れば「全面戦争を含む強硬措置」をとるとする一方、検閲団に「物証」を見せるよう求めた。韓国が準備する制裁措置を回避するため緊張を高めつつ、沈没事件を南北対話再開の契機にする狙いとみられる。

◎韓国外相「魚雷で真っ二つ」、20日に哨戒艦沈没報告書(2010年5月20日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国の柳明桓(ユ・ミョンファン)外交通商相は19日の講演で、3月末に起きた韓国哨戒艦の沈没原因が魚雷であると明言した。国際軍民合同調査団は20日の最終報告書に「北朝鮮による攻撃」と明記する方向で調整しており、朝鮮半島の緊張は高まりそうだ。
 柳外相は19日、調査団の結論として「魚雷による強い水中爆発が、韓国の軍艦を真っ二つにして沈めた」と語った。そのうえで「政府は断固たる方法で適切な措置をとる」とした。講演後、北朝鮮による攻撃かどうかを尋ねた記者団に対し、柳外相は「そう思う」と答えた。
 韓国政府は英、米、豪、スウェーデン4カ国も参加する調査団が「北朝鮮の攻撃」を明記すれば、国連安全保障理事会などで北朝鮮への制裁を求める有力な根拠になると期待している。数日後に予定されている李明博(イ・ミョンバク)大統領の対国民談話の発表後、対北朝鮮協力事業の縮小など独自の対抗策も発表する方針だ。
 一方、韓国統一省副報道官は19日、南北関係の悪化に伴い、北朝鮮に滞在している韓国人に、安全に注意するよう要請したことを明らかにした。開城工業団地に進出している企業関係者を除き、自発的な撤収も始まったという。19日朝現在、北朝鮮に残る韓国人は1015人にのぼる。
 朝鮮中央通信によれば、北朝鮮の祖国平和統一委員会は19日夜、李政権を厳しく非難する告発状を発表した。最終調査報告書で「北朝鮮による攻撃」が明記されれば、強く反発する可能性が高い。

◎「韓国艦、北朝鮮製魚雷で沈没」、国際調査団が報告書(2010年5月20日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国軍哨戒艦「天安」(1200トン)が沈没した事件で、国際軍民合同調査団は20日、最終報告書を発表し、「北朝鮮製の魚雷による水中爆発」によるものと断定。「北朝鮮の小型潜水艦・艇による発射以外に説明がつかない」と指摘した。韓国政府は国連安全保障理事会での北朝鮮への制裁を呼びかける方針で、慎重な姿勢を取る中国との本格的な折衝に入る。
 北朝鮮は「でっちあげ」と強く反発しており、南北関係の悪化と朝鮮半島情勢の緊張は避けられない見通しだ。
 1953年の朝鮮戦争休戦後、北朝鮮軍によるとみられる攻撃で韓国軍に46人もの死者・行方不明者が出たのは初めて。87年の北朝鮮工作員による大韓航空機爆破事件で115人の死者が出たのに次ぐ惨事になった。
 李明博(イ・ミョンバク)大統領は20日、ラッド豪首相との電話会談で「北の軍事挑発であることが明確になった。断固たる対応措置を取る」と語り、国際的な協力を要請した。韓国政府は21日午前、国家安全保障会議を開く。
 報告書によると、天安の切断面や当時観測された地震波などを基にシミュレーションを実施。天安の中央やや後部の左舷下、水深6~9メートルの位置で高性能火薬200~300キロ相当の水中爆発があったとする結果が得られた。
 さらに今月15日、事件海域付近から魚雷のスクリューや推進モーター、操縦装置の一部を回収。北朝鮮が海外輸出用に作ったカタログに掲載されている感応型の「CHT-02D」重魚雷(重量1.7トン、弾頭火薬250キロ)の設計図面と合致したという。
 部品にはハングルで「1番」と記されており、韓国が保有する北朝鮮軍の魚雷の表記方法とも一致したため、調査団は「北朝鮮で製造された魚雷と確認された」と断定した。
 また、北朝鮮軍による攻撃だったかについては慎重に検討。現場海域の水深などから小型潜水艦・艇による攻撃と判断。事件前後の4~6日間、黄海にある北朝鮮海軍基地から一部の小型潜水艦・艇と支援母船が出動していた事実も確認し、「魚雷は、北朝鮮の小型潜水艦・艇から発射されたとする以外、説明がつかない」と結論づけた。
 調査団に参加した韓国軍将校は20日の会見で「ヨノ(サケ)級潜水艇とみられる」と説明。「公海近くを迂回(うかい)して侵入、待機した後に攻撃したとみている」と語った。ヨノ級潜水艇の存在が公開されたのは初めて。

◎韓国艦沈没、魚雷スクリュー刻印は北朝鮮の字体(2010年5月19日、読売新聞)
 【ソウル=仲川高志】韓国海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」の沈没原因を調べている韓国軍・民間合同調査団は、沈没現場付近の海底で回収した魚雷スクリューの破片に記されていたシリアル番号や刻印が北朝鮮の字体だったことを確認した。韓国政府関係者が19日、本紙の取材に明らかにした。調査団は、北朝鮮の犯行を裏付ける有力証拠とみている。
 政府関係者によると、20日公表する調査報告書では、シリアル番号の字体の特徴や、沈没海域などで回収されたアルミニウム片や火薬が、北朝鮮が使用している可能性のある魚雷と類似している点などを根拠に、哨戒艦が北朝鮮の魚雷攻撃を受けたと結論づけるという。
 19日付の韓国紙・朝鮮日報なども、破片に記された番号が北朝鮮の字体と判明したと報じた。調査団は、韓国軍が2003年頃に回収した北朝鮮の訓練用魚雷と比較分析した結果、今回回収されたスクリューの破片と材質が類似していることも確認した。
 また、韓国側は18日までに、日中露など関係国に調査結果を伝達した。

◎共産圏製の魚雷のスクリュー破片を確保、哨戒艦沈没で韓国報道(2010年5月18日、産経新聞)
 【ソウル=水沼啓子】韓国メディアは18日、韓国海軍哨戒艦沈没の原因を調査している軍民合同調査団が沈没海域で魚雷のスクリューの破片を確保したと一斉に報じた。
 朝鮮日報によると、韓国政府高官は「哨戒艦を攻撃した魚雷のスクリューの一部と推定される破片を発見した」とし、「この破片を分析した結果、中国製、旧ソ連製など旧共産圏製である可能性が高い」と語った。韓国政府は、北朝鮮の魚雷攻撃であることを示す決定的物証を新たに確保したとの認識という。
 東亜日報によると、合同調査団が20日に発表する予定の最終報告書にも、こうした事実が反映されるという。韓国政府高官は「合同調査団はこの破片を決定的な根拠として、最終報告書に『哨戒艦沈没は北朝鮮の仕業』という趣旨の表現を入れることにしたと理解している」と話した。

◎哨戒艦から採取の火薬、北朝鮮の魚雷と成分類似(2010年5月18日、読売新聞)
 【ソウル=仲川高志】聯合ニュースは18日、韓国軍関係者の話として、海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」の爆発・沈没原因を調査している軍・民間合同調査団の分析で、船体などから採取した火薬と、韓国軍が過去に回収した北朝鮮の訓練用魚雷の火薬の成分が類似していることがわかった、と報じた。
 聯合電によると、この訓練用魚雷は、韓国軍が2003年ごろ、黄海沿岸で回収したもの。軍関係者は、今回の分析結果について、「北朝鮮の魚雷による攻撃を断定できる決定的な物証」としている。

◎韓国艦沈没の魚雷は中露製、「北の犯行」結論へ(2010年5月17日、読売新聞)
 【ソウル=竹腰雅彦】韓国のKBSテレビは17日、3月に起きた韓国海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」の爆発・沈没原因を調査している軍・民間合同調査団が、沈没海域から魚雷のスクリュー部分の破片を回収し、製造国を中国とロシアにほぼ絞り込んだと報じた。
 複数の政府関係者の話として伝えた。
 北朝鮮が保有する魚雷には、中国製とロシア製があるとされる。同テレビは、調査団が「北朝鮮の犯行」と結論づける方針だとしている。
 韓国国防省はこれまでに、調査団が、哨戒艦の船体などから検出した高性能爆薬の火薬成分のほか、沈没海域で発見した複数の金属片の成分分析を進めていることを明らかにしている。

◎「北の魚雷以外あり得ない」、沈没艦の合同調査団が結論、韓国紙報じる(2010年5月17日、産経新聞)
 【ソウル=水沼啓子】17日付の韓国紙、朝鮮日報は、韓国海軍哨戒艦の沈没原因について軍民合同調査団が、北朝鮮の魚雷攻撃以外にあり得ないとの結論を出したと報じた。
 合同調査団は、哨戒艦の船体や切断面などから発見された火薬成分やアルミニウム破片の一部が、北朝鮮の魚雷に使われている旧共産圏の火薬および魚雷の材質と同じタイプである可能性が高く、北朝鮮の潜水艦の動向などほかの状況証拠を総合すると、北朝鮮の仕業以外にはあり得ないという結論を下したという。
 合同調査団に参加している米国の調査団もこの結論に同意しているとされる。米国の調査団は潜水艦の専門家を含む計15人で構成されている。
 朝鮮日報によると、韓国政府筋は16日、「これまでの調査結果からは、北朝鮮製魚雷という確実な物証は確保されなかった」としながらも、「米国調査団はこれまでの調査結果から、北朝鮮の犯行ということが確認されたとみている」と話した。

◎沈没哨戒艦に魚雷用爆薬、韓国、北の関与示唆(2010年5月10日、読売新聞)
 【ソウル=仲川高志】韓国の金泰栄(キムテヨン)国防相は10日、海軍哨戒艦の爆発・沈没について、船体などから採取された火薬の成分が、魚雷などに使用される高性能爆薬RDX(ヘキソーゲン)であることを明らかにするとともに、この爆薬が、「旧ソ連を含む多くの社会主義国でも使用された」と指摘し、北朝鮮の関与を強く示唆した。
 国防省で記者団に語ったもので、韓国政府幹部が、魚雷用の火薬成分が見つかったことを公表するのは初めて。国防相の発言は、「北朝鮮の技術力では高性能爆薬は持てない」との韓国内の一部報道を否定する意図で行われた。
 国防省によると、RDXは哨戒艦の煙突と沈没現場の海底の砂などから検出された。国防相は「機雷より魚雷の可能性が高い」と語った。
 調査団は、20日をめどに、沈没原因について発表する予定だ。

◎北朝鮮による黄元書記暗殺計画の全容(2010年5月9日、産経新聞)
 韓国で最近、北朝鮮からの大物亡命者、黄長●(=火へんに華)元朝鮮労働党書記(86)の暗殺計画が発覚した。黄元書記を暗殺するために脱北者を装って韓国に入国した工作員の男2人が4月下旬、国家保安法違反容疑で逮捕された事件。偽装脱北者による韓国メディアの報道などから、その手口の全容が明らかになった。(ソウル 水沼啓子、写真も)

・ベテラン工作員
 逮捕された男はキム・ミョンホ工作員とドン・ミョングァン工作員で、ともに1974年生まれの36歳。2人は92年、対南工作を担当する人民武力省偵察局(現・偵察総局)の戦闘員に選抜された。92年から97年にかけ偵察局傘下のマ・ドンヒ軍事大学に通い、98年に朝鮮労働党に入党。2人は2004年に偵察総局の工作員に選ばれた。18年に渡り対南工作訓練を受けたベテラン工作員だった。
 2人は、中朝国境地域で現地適応化訓練を受け、昨年11月、金英哲・偵察総局長から「黄長●(=火へんに華)を暗殺せよ」との指示を受けた。金偵察総局長は「黄の首を取れ」と直接命令を下したという。2人は暗闇にまぎれて中朝国境を流れる豆満江を渡り、中国入り。中国では別々に身を隠した。中国内にいる工作員とは暗号で連絡を取り合い、この工作員から脱北ブローカーを紹介されたという。
 2人はほかの脱北者と同じように、15日間かけて列車と徒歩でラオスを経由してタイに移動。タイで韓国行きの意思を表明し、キム工作員は今年1月、ドン工作員は2月に航路で韓国入りを果たした。

・“ニセ脱北者”見破られる
 韓国入りした脱北者は、必ず情報機関の国家情報院などによる合同尋問を受ける。脱北者に偽装した北朝鮮の工作員が紛れ込んでいないかなどを調査するためだ。
 キム工作員は、韓国に浸透するため、すでに死亡している「キム・ミョンサム」という名の北朝鮮の住民になりすまし、その人物が実際に出た学校や関係のあるゆかりの地などの情報を身につけた。
 しかし、国情院がキム工作員が卒業したと言い張る人民学校(小学校)の裏山の地形など細かく問いつめると、しどろもどろになり、工作員であることがばれたという。
 ドン工作員は、黄元書記の親戚(しんせき)で朝鮮人民軍の将校、黄ヨンミョン氏と偽って脱北しようと、黄氏の身元や成長した環境などを徹底的に調査した。
 しかし黄氏が軍事機密を扱う場所に勤務しており、偽装脱北者であることがばれる危険性が高いことから、計画を変更。当初なりすますことを考えていたキム・ミョンヒョクという人物の姓だけを黄姓に替え、黄ミョンヒョクと名乗り、脱北した。
 一緒に韓国に来た脱北者らには「黄長●(=火へんに華)の親類なので北朝鮮では昇級できない」と話していたという。
 取り調べの中で、ドン工作員は「黄元書記に会えば殺害を直ちに遂行できるし、彼の親類と名乗っていれば、いつか脱北者の集まりなどで一度ぐらいは会う機会があると思った」と話しているという。
 ドン工作員が話した故郷の地形などがほかの脱北者たちの話と違っていたことや他の脱北者のようにやせておらず、ガッシリとした体格が妙に目立っていたことも、国情院にニセ脱北者を見破られるきっかけとなった。
 取り調べの中で金正日総書記の名前が出ると、2人は突然、不動の姿勢になり、金総書記に対する忠誠心がなかなか抜けないという。キム工作員のほうは、尋問センターで自殺を試みるなど、現在も精神的に不安定な状態が続いているとされる。

・黄元書記の警護強化
 黄元書記の側近らによると、黄元書記は暗殺計画について、2人の工作員の逮捕翌日になって知らされたという。黄元書記は、側近らに対して、いつもと変わらない声で「私が死ぬことを恐れるような人間か」「心配するな」と話したという。
 この暗殺計画が明らかになった後、黄元書記に対する警護態勢を首相よりも高い最高レベルに格上げして強化。これまで7、8人で警護していたが、警護要員も16人に増員。格闘技と射撃の第一人者らが警護を担当している。
 韓国内には、黄元書記以外に、大韓航空機爆破事件の実行犯で死刑判決を受けた金賢姫元工作員ら脱北者約10人ほどが特別警護対象となっている。

◎北朝鮮の魚雷攻撃と米韓が判断、哨戒艦沈没で韓国紙報道(2010年5月6日、産経新聞)
 【ソウル=水沼啓子】6日付の韓国紙、東亜日報は、沈没した韓国海軍哨戒艦の煙突部分から、魚雷に使われる火薬の成分が検出されたと報じた。また、沈没現場から回収されたアルミニウム片を精密調査した結果、魚雷の破片であることも確認。沈没は、北朝鮮の魚雷攻撃が原因とする判断で米韓が一致したと伝えた。米・韓国軍の専門家らによる合同調査団の関係者の話としている。
 この関係者は、回収されたアルミニウムは韓国内の武器には使用されていないとし、「韓国の魚雷ではない以上、韓国海軍艦艇を攻撃する国は1つしかない」として北朝鮮の仕業であることを示唆した。
 東亜日報によると、合同調査団は遅くとも今月中旬までに最終調査結果を発表する。こうした内容は、調査団に参加する米軍関係者を通じて米政府にも報告されたという。

◎哨戒艦沈没、魚雷攻撃の可能性強まる、韓国紙(2010年5月6日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】韓国紙・東亜日報は6日、韓国海軍哨戒艦の沈没原因を調べている韓国軍・民間合同調査団が、沈没海域から回収したアルミニウム片を魚雷の破片だとする結論を出したと報じた。
 哨戒艦の煙突からは、魚雷に使用される火薬成分も検出されたという。哨戒艦が魚雷攻撃を受けた決定的な証拠になる可能性があり、米韓両国は北朝鮮による攻撃との見方で一致しているという。
 同紙によると、調査団関係者は、アルミニウム片が韓国で使用されている兵器とは違うものだとした上で、「韓国軍の艦艇を攻撃する国は一つしかないのではないか」と述べ、北朝鮮の関与を強く示唆した。
 調査に参加している米軍の専門家も、調査団の結論に同意し、米政府に報告したという。韓国軍高官は、調査団が5月中旬にも最終結論を発表する見通しを示している。
 同紙報道について韓国国防省は6日、「確認されたものはなく、調査が続けられている」としている。ただ、韓国の金泰栄国防相は4日の全軍主要指揮官会議で、哨戒艦が奇襲攻撃を受けたとの認識を示している。

◎諫早湾の10倍超す規模、韓国の巨大干拓、防潮堤完成(2010年4月28日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】韓国西岸、全羅北道群山市などで工事を進めていた「セマングム干拓事業」の防潮堤の完工式が27日、現地で開かれた。防潮堤の全長約33キロは世界最長。防潮堤の総工費は2兆9千億ウォン(約2450億円)。内側に約4万ヘクタールの農地などを造る計画だ。
 九州の諫早湾干拓の10倍以上の規模で、豊かな干潟が消えるとして日韓の環境団体などが反発。地元住民や環境団体が事業計画の取り消しを求めて訴訟を起こしたため、事業は途中で止まったが、2006年に最高裁が原告の訴えを棄却し、着工から19年かけて完成した。
 韓国政府はセマングム開発とは別に、国内4大河川の大規模整備事業を進めている。完工式に出席した李明博(イ・ミョンバク)大統領は「4大河川事業が死にゆく河川を生き返らせるなら、セマングムは韓国初の総合的、計画的なグリーン都市建設事業だ」と述べ、環境を重視する姿勢を強調した。

◎好調な韓国の百貨店、日本が見習う秘密とは?(2010年4月14日、読売新聞)
 日本の主要百貨店4社・グループの2010年2月期連結決算は、売上高が大幅減となり、百貨店の苦境が浮き彫りとなったが、韓国の百貨店の業績が好調だ。
 ロッテと現代、新世界の大手3社の売上高は、今年2月まで12か月連続で前年を超えた。最小限の人員でコストを切り詰め、不振のテナントを頻繁に入れ替えて高い利益率を達成している。今や、高島屋など日本の大手百貨店が見ならう低コスト運営が好調の秘密だ。
 ソウル随一の繁華街、明洞にある「新世界百貨店」では、店員と客が売り場で直接、支払いを済ませる姿が目に留まる。店員が操るのは「ハンディーターミナル」。客をレジまで誘導したり、店員がレジまで足を運んだりする手間を省いた。
 韓国では百貨店自らが商品を仕入れて販売することはほとんどなく、テナントに運営を任せる方式が主流だ。新世界の場合、本店で働く3500人のうち自社の社員はわずか1割以下の300人に過ぎない。
 韓国の百貨店のターゲットは富裕層だ。ロッテ百貨店の食品売り場では、身の厚い明太子に1キロ15万6000ウォン(約1万2000円)の値札が張られていた。すぐ近くの市場の約3倍の値段だ。
 ロッテ百貨店流通産業研究所の白寅秀所長は「広告・宣伝費や販促費は、日本の百貨店の倍」と指摘する。顧客の好みを把握し、思い切った販促費の投入により、高い収益を確保している。(ソウルで、実森出)

◎韓国、2010年は5.2%成長見通し、上方修正(2010年4月14日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国銀行(中央銀行)は12日、2010年の韓国の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年比5.2%になるとの見通しを発表した。4.6%とした昨年12月の予想から上方修正。韓銀は「世界経済の回復傾向がよりはっきりし、先進国を中心に貿易も拡大が見込まれる」と説明している。
 10年は輸出好調に加え、09年に9.1%減と大きく落ち込んだ設備投資が13.4%の増加に転じると予想。民間消費は4%増を見込む。09年の成長率は金融危機の余波で0.2%にとどまったが、10年はその反動もあり、韓銀の見込み通りなら06年~07年とほぼ同様の水準となる。

◎韓国仁川市で口蹄疫発生、牛など200頭処分(2010年4月9日、産経新聞)
 韓国農林水産食品省は9日、仁川市で牛の口蹄疫が発生し、発病した牛を含む家畜約200頭を処分したと発表した。
 8日に感染の疑われる牛が見つかり、専門機関が検査していた。韓国ではことし1月にも京畿道抱川市などで牛の口蹄疫が発生し、家畜約6千頭が処分されている。

◎【韓国艦沈没】「報復」韓国ジレンマ、北関与なら世論沸騰、生存者「2回爆発」(2010年4月8日、産経新聞)
 【ソウル=黒田勝弘】黄海の南北境界線付近で起きた韓国海軍の哨戒艦沈没事件(死亡・不明46人)は依然、原因不明だ。だが、北朝鮮との関連が明らかになった場合、軍事的報復を含め北朝鮮にどう対応すべきか、早くも韓国政府および世論を悩ませている。
 原因究明のため韓国軍は真っ二つに割れた船体の引き揚げを急いでいるが、悪天候などもあってまだ見通しは立っていない。
 しかし7日、初めて記者会見した生存乗組員(58人)の証言からも外部爆発説が有力になっている。爆発物の破片や残骸(ざんがい)などの海中捜索も続いており、北朝鮮の機雷や魚雷などと判明した場合、世論の沸騰は必至だ。
 李明博大統領は原因究明について「信頼性のある徹底的な科学的調査」を強調する一方、「結果を基に韓国政府としては断固たる立場を取りうる」と述べている(6日の閣議)。
 与党ハンナラ党の鄭夢準代表は7日、「もし北との関連が判明した場合、われわれとして何をすべきか今から悩んでおかなければならない」としている。
 情報機関の元世勲・国家情報院長は「北と断定するのは難しい」としながらも、「もし北ならあれだけのことは金正日総書記の裁可なしにはできない」という見方を語っている。
 マスコミでも北朝鮮に対する報復攻撃の可能性など対応策をめぐる諸説が語られているが、「北朝鮮の関連」が明らかになったとしても、報復攻撃など軍事行動は難しいというのが大方の意見だ。
 その理由としては、「北の犯行」ということで怒りと興奮が爆発する事件直後ならともかく、一定の時間がたった後では“勢い”を駆っての軍事行動というわけにはいかないからだ。
 また過去、北朝鮮による数多くの国家テロや軍事挑発に対し韓国軍や米軍が報復攻撃した例はない。
 1968年の北の武装ゲリラ部隊による韓国大統領官邸襲撃未遂や米艦「プエブロ号」の拿捕(だほ)、69年の北による米EC121偵察機撃墜、76年の板門店ポプラ事件(米将校2人殺害)、さらには83年ミャンマーでの韓国大統領暗殺未遂、87年の大韓航空機爆破など、いずれも世界を驚かせた事件だった。しかし、一度も報復は行われなかった。
 とくに主要閣僚を含む韓国要人17人が爆死した83年のテロの際は、韓国軍に平壌爆撃など報復攻撃論があり、空軍内部では“血判書”まで回された。しかし大統領以下、政府・軍首脳は自制し報復論を抑えた。
 全面戦への拡大を懸念する米国の説得などもあったためだが、今回、「そうした米韓側の“無策”が北の度重なる軍事的挑発を招いてきた」として、保守派団体の「国民行動本部」などからは、現場に近い北の潜水艦基地に対する報復攻撃を主張する声が出ている。
 生存乗組員の証言では、沈没に先立ち「ドカーン、ドーン」と爆発が2回あり振動で体が浮いたというが、ブリッジで夜間前方監視に当たっていた当番兵によると機雷や魚雷などに見られる水柱は確認できなかったという。

◎韓国艦、船体が二つに割れ沈没(2010年3月28日、産経新聞)
 韓国軍は28日、北朝鮮との南北境界水域で沈没した韓国海軍の哨戒艦(1200トン級)について、艦船や航空機を動員して行方不明者46人の捜索を続けた。韓国国防省によると、哨戒艦は船体が二つに割れて沈没したことが新たに判明、船尾部分の位置が分からず確認中という。
 韓国軍などによると、沈没原因究明に向け、船体の状況確認などのため午前中に海軍の特殊救難隊員が現場海域に潜ったが、急な潮流のため一時作業を中断。午後に再開する予定。
 李明博大統領は同日、哨戒艦沈没後4回目となる安保関係閣僚会議を招集、情勢分析を続けた。
 行方不明者の家族の一部は軍の艦艇で現場海域を訪れ、捜索の様子を見守った。家族は27日から軍の施設で状況説明を受けているが「不十分だ」と不満を募らせ、軍当局者に詰め寄る場面も見られた。

◎ボンと爆発音、20分で6割沈む、韓国哨戒艦(2010年3月28日、読売新聞)
 【ソウル=竹腰雅彦】韓国政府は、黄海で26日起きた韓国海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」の沈没原因について、艦内の事故だけでなく、北朝鮮軍の関与などあらゆる可能性を想定し、真相究明を進める方針を示している。
 「ボンという爆発音がして艦内の電気が切れ、甲板に出ると船尾はすでに(沈んで)見えず、乗員に離艦命令を出した。20分で船の6割が海中に沈んだ」
 韓国の国会国防委員会によると、「天安」の艦長らはこう証言しているという。
 韓国軍当局者は、艦内で爆発が起きるとすると、原因となり得るのは、弾薬・火薬類のほか、気化した油だという。専門家からは、弾薬類の場合、今回のような限定的爆発にはとどまらないため、気化した油への引火が原因ではないかとの見方が出ている。
 艦艇の老朽化が原因との指摘もある。「天安」は1989年の就役。韓国紙・中央日報によると、船体は使用20年以上で亀裂が入ることがあり、亀裂で船体に穴があく場合、水圧で爆発のような音が出るという。一方、爆発が起きた海域には暗礁が少ないとされるため、岩礁に衝突した可能性は低いとみられている。
 北朝鮮艦艇による魚雷などの攻撃は、韓国軍のレーダーで捕捉されていないことや爆発規模などから、可能性は少ないとの見方が強まっている。機雷も考えられるが、仮に機雷による爆発でも、北朝鮮が敷設したものと直ちに判断するのは困難との指摘が出ている。
 27日夜現在、北朝鮮軍に特異な動向は確認されていない。北朝鮮メディアも沈没について、27日夜現在、反応を示していない。
 原因究明に不可欠な艦艇の引き揚げには時間がかかる見通しで、韓国政府当局者は27日、「すべての可能性を念頭に」原因を究明する姿勢を強調した。

◎韓国軍艦沈没、46人不明、北朝鮮関与の可能性薄まる(2010年3月27日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国北西部沖の黄海で26日夜に艦尾に穴が開いた韓国海軍の哨戒艦(1200トン)は27日未明、沈没した。韓国軍合同参謀本部によれば、同日午前現在乗組員104人のうち、46人が行方不明になっている。救助された58人のうち、13人が重軽傷を負った。
 現場は、海上の軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)付近の白●島(●は令ヘンに羽)から西南に約2キロ離れた海上。韓国政府によれば、哨戒艦はこの海域で警戒任務中で、艦尾付近で爆発音がした後に穴が開いたという。韓国大統領府当局者は27日午前、北朝鮮が関与した可能性について「まだ予断できるような段階ではない」と語った。
 大統領府によれば、李明博(イ・ミョンバク)大統領は26日夜に続き、27日朝も安全保障関係閣僚会議を招集した。李大統領は「一人でも多く救助できるよう、軍は総力を挙げて欲しい」と指示。「あらゆる可能性を念頭に、迅速かつ徹底的に真相を究明する必要がある」と語った。同会議では、北朝鮮軍の動向に異常がないことも報告された。韓国政府は、日米など6者協議関係国に状況を説明し、情報交換を行う方針。
 同政府関係者によれば、発生時、付近に北朝鮮艦艇の存在は確認されていなかった。この関係者は「海域の水深は20~30メートルと浅く、潜水艇による攻撃は考えにくい。潮流も速く、機雷設置も難しい場所だ」と述べ、北朝鮮による攻撃の可能性は低いとの認識を示した。「詳しい原因を探るためには、船体の引き揚げが必要で、時間がかかりそうだ」とも語った。
 ただ、韓国政府は27日、万一の場合に備えて地方公務員も含む全公務員に非常待機を指示した。
 軍事専門家は、船体に瞬間的に穴が開いたことから、艦尾付近の弾薬庫にあった砲弾か、砲弾の発射に使う装薬が何らかの衝撃で点火して爆発した可能性を指摘している。
 北朝鮮メディアは27日午前現在、今回の事故について何も触れていない。

◎緊迫の海域、何が起こったのか、韓国軍艦、沈没(2010年3月27日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】26日夜に韓国海軍の軍艦の船尾に穴があき、沈没した韓国北西沖の黄海は、北朝鮮との海上の軍事境界線にあたるNLL(北方限界線)が引かれ、常に緊張した状態に置かれた海域だ。特に北朝鮮は昨年11月に銃撃戦を起こしたほか、今年1月には繰り返し砲撃訓練を実施していた。韓国側が警戒を強めていた矢先で、韓国当局は穴があいた原因について慎重に調べる方針だ。
 26日深夜現在、哨戒艦の船尾に開いた穴の原因は特定できていない。ただ、隔壁などで厳重に防護された軍艦が沈没の恐れを起こすほどの損傷を受けたことに、韓国政府は衝撃を受けている。韓国政府関係者は「仮に北が関与しているのなら事態は深刻だ」と語ったが、北朝鮮が直接攻撃をするのは難しいとの見方も示した。
 NLLは朝鮮戦争の休戦後、国連軍司令官が海上に設定した。当時、海軍力に劣り、自国領土寄りに設定されたことに不満を持つ北朝鮮は1999年9月、NLLの無効を宣言。同年と2002年、昨年11月に韓国海軍との間で武力衝突を起こすなど、常に挑発行動を続けていた。
 特に、李明博(イ・ミョンバク)政権になってから北朝鮮は態度を硬化。09年1月に改めてNLLの全面無効を主張した後、5月には同海域での米韓艦船の航行安全を「担保しない」と主張。韓国政府によると、北朝鮮艦艇によるNLL侵犯事件は08年は7件だったが、09年は約20件に急増していた。
 また、朝鮮中央通信によれば、北朝鮮軍総参謀部報道官は25日、北朝鮮有事に関係した米中韓3カ国の動きに触れ、「反共和国体制転覆を狙う者たちは、真の核の味、真の戦争の味を経験することになる」と警告していた。

・北方限界線(NLL)
 朝鮮戦争(1950~53年)の休戦後、陸上の南北軍事境界線にあたるものとして国連軍司令官が海上に設定。黄海では、韓国側の五つの島と北朝鮮側の中間線が基準とされた。99年9月には北朝鮮軍がNLLを無効とし、独自の境界線を宣言した。北朝鮮軍はさらに2000年3月、指定水路を外れた場合は領海侵犯とみなす「5島航行秩序」を打ち出したが、韓国側は拒否。偶発的な武力衝突を避けるため、南北軍事当局は04年の将官級会談で、通信連絡所の設置や警備艇の共用周波数の設定などで合意したが、境界線をめぐる南北の主張は変わっていない。

・黄海上での主な出来事
1999年6月 北朝鮮警備艇4隻と韓国海軍10余隻が延坪島(ヨンピョンド)付近で銃撃戦に。北朝鮮魚雷艇など2隻が沈没、3隻が大破。韓国側は2隻が一部損壊し、7人が負傷
2002年6月 延坪島西方沖で、北朝鮮警備艇が北方限界線を越えて南下、韓国海軍高速艇に砲撃。韓国側の6人が死亡、19人が負傷
2009年11月 北朝鮮警備艇と韓国艦艇が銃撃戦
2010年1月 北朝鮮軍が3日連続でNLL付近の北朝鮮側海域に向けて数発の砲撃を行ったと、韓国側が発表

◎北朝鮮の可能性は?軍事境界線付近で韓国軍哨戒艦沈没(2010年3月27日、スポーツニッポン)
 韓国軍などによると、韓国が黄海上の軍事境界線と位置付ける北方限界線(NLL)に近いペンニョンド付近で26日夜、警備活動中の韓国海軍の哨戒艦(1200トン級、104人乗り組み)が沈み始め、27日未明に完全に沈没した。58人が救助されたが46人が行方不明で、韓国軍が捜索に全力を挙げている。
 船尾のスクリュー部分で大きな爆発音がし、船底部が破壊され穴が開いたため、船尾から沈んだという。
 YTNテレビによると、当時のレーダー画像を解析した結果、現場周辺に北朝鮮の軍艦艇などは見えず、大統領府は北朝鮮による攻撃の可能性は低いとみているが、断定はできない状況だ。
 韓国軍は同日午前にも海難救助隊を現場海域に投入し、水深20~30メートルの海底に沈んでいる哨戒艦の損壊部分を調査。その形状から燃料などが内部で爆発したのか、北朝鮮による魚雷攻撃など外部の衝撃が原因だったのかを特定する方針。
 李明博大統領は26日夜、緊急の安保関係閣僚会議を招集。27日午前にも再び同会議を開き、あらゆる可能性を念頭に置き、徹底的な真相究明を迅速に行うよう指示した。大統領報道官は「現時点では、北が関係しているかどうか、はっきりしない」と表明。韓国軍関係者によると、27日も北朝鮮の軍に特別な動きはみられない。
 韓国メディアによると、韓国海軍の別の艦艇が26日夜、北朝鮮方向の海域を不審船が航行しているとみて警告射撃を行ったが、不審船ではなく鳥の群れだった。ペンニョンドの住民が26日深夜に約15分間、砲撃音を聞いたが、救助作業に伴う照明弾発射音の可能性が高い。
 北朝鮮は1月末、NLL付近の北朝鮮側水域で砲撃を繰り返した。

◎ネット中毒防止に時間制限ソフト導入も、韓国(2010年3月25日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】世界トップクラスのインターネット普及率を誇る韓国で、過度のネット利用により日常生活に支障をきたす「ネット中毒」が社会問題化している。
 これに対し韓国政府は、「中毒者」に対する相談や治療、1000万人を対象にした予防教育など、中毒防止に力を入れる方針を打ち出した。
 韓国では3月初め、ネットゲームに熱中した夫婦が生後3か月の娘を放置し、餓死させたとして逮捕された。ネットにのめりこんで学校、会社に通学、通勤しない若者も多いとされ、2007年5月には、男子中学生がゲームをやめさせようとした祖母を殺害する悲劇も起きた。
 「最近1か月以内に1度以上インターネットに触れた事がある人」を基準にしたネット利用率は約77%と、2000年に比べて1.72倍に増加している。一方、行政安全省によると、「ネット中毒者」は200万人に達し、社会的な損失は約10兆1000億ウォン(約8300億円)にもなる。
 これを問題視した韓国政府は、7省庁合同の「中毒者」減少策に乗り出した。主な対応は、30万人を対象にしたカウンセリング(今後3年間)、病院治療のほか、ネット利用時間を制限するソフトの導入も検討中だ。
 また、予防策としては、幼稚園児から成人まで幅広い年代層を対象にした、「適度なネット利用」を促す教育実施、幼稚園や小学校への相談員派遣を行う。
 園児には童話や音楽を使いながら、ネットの長所や短所を教えるほか、小学校低学年児童には、ネット利用の時間表を作らせ、利用時間を自分で調整できるように指導する。
 行政安全省は、対策を雇用創出にも役立てる考えで、専門家4000人を育成するほか、大学卒業者など高学歴の若者6000人を短期雇用。子どもへの指導役になってもらう計画という。

◎世界初の“オンライン”電気自動車を実用化(2010年3月21日、産経新聞)
 環境への関心が高まる中、排ガスを出さない電気自動車(EV)が注目されているが、「遅い、重い、長距離を走れない」といったEVのマイナスイメージを根底から覆す「オンライン電気自動車(OLEV)」が韓国で開発された。これまでの電気自動車は、車両に付いたコンセントと外部の電源をつないで充電していたが、新しく開発されたOLEVは磁場を発生する電線上を走りながら、無線で充電するというものだ。実用化されたOLEV第1号車が、レジャー施設「ソウル大公園」で運行を開始した。(ソウル 水沼啓子)
 オンラインといっても、インターネットを使うという意味ではなく、文字通り線上を走るという意味だ。OLEVは、韓国内外から高い評価を得ている国立特殊大学「韓国科学技術院(KAIST)」がこのほど開発し、世界に先駆けて実用化させた。
 OLEVは、道路の下5センチのところに埋設された電線から磁場を発生させ、その磁気を無線で受け、電気に変換して走るというもの。OLEVの車体には、エンジンの代わりに磁場を動力に切り替える装置が備え付けられている。
 大容量のバッテリーを搭載しなくても運行が可能で、製造費と充電時間を大幅に減らすことができるのがメリットだ。エンジン音や排ガスがまったく出ないのが特徴。
 ソウル市がこのほど、ソウル大公園内で運行される循環バスにOLEVを試験的に導入した。2.2キロの循環ルートの中で、停車駅2カ所と中間地点1カ所の計3カ所には、合わせて400メートルにわたって、道路の下に無線電気供給施設が埋設されている。
 とくに問題がなければ、今後はソウル市内を走るバス専用道路でも、OLEVを導入する計画という。
 従来のEVは、通常の充電器を使った場合、フル充電まで数時間、急速充電器でも数十分はかかった。そのためバッテリーへの充電時間短縮がEVの課題だった。OLEVは、こうした問題を解決する画期的な電気自動車といえそうだ。
 環境対策に力を入れている韓国政府は、こうしたOLEVの技術開発を全面的に支援。OLEV開発のために、昨年は250億ウォン(約19億円)の予算を投入。今年も150億ウォン(約11億円)が投じられる。

◎アジアの対米コンテナ輸出、日本が3位に後退、09年、2位韓国(2010年3月13日、日本経済新聞)
 2009年の米国向け海上コンテナ船輸出で、韓国が初めて日本を抜いてアジア地域で中国に次ぐ2位になった。3位の日本は金融危機後の自動車関連輸出の減少幅が大きかった。韓国は家電製品の輸出拡大が寄与した。アジアから欧米への輸出では日本の存在感が年々低下。日本の港湾機能の悪化や製品の輸出競争力に影響を及ぼす可能性がある。
 日本海事センター(東京・千代田)がまとめたアジア18カ国・地域から米国へのコンテナ輸送実績によると、日本が前年比30.7%減の51万5248TEU(TEUは20フィートコンテナ換算)。3年連続で減少した。09年のアジア18カ国・地域全体の減少率(14.8%)より落ち込んだのは自動車部品やタイヤといった主力品目が09年前半に大幅に減ったためだ。

◎ソウルからヨボセヨ:新車はそういうもの(2010年2月27日、産経新聞)
 韓国のタクシーはいつもラジオをつけっぱなしにしている。元は対北関係で非常対策用だったが、緊張がまったく緩んでしまった今は運転手のヒマつぶし用になっている。歌番組などガンガンやられるといい迷惑だが、ニュースが聞けるので便利な時もある。
 先日はニュースで韓国の大手自動車メーカー「現代」のリコール話が流れた際、運転手が「韓国ではいつも隠しているんだよね」というので、車の話になった。当然、トヨタ問題を念頭においた会話だった。
 運転手にいわせると韓国では新車で故障があるとメーカーは「新車はそういうものだ」といってなかなか直してくれない。エンジンルームからちょっと煙が出たとか、エアコンが粉を吹いたとか、ドアの締まりがよくない、妙な音がする、などは故障のうちに入らないというのだ。
 以前、日系のマスコミ支局で韓国産のバンを購入したところ、新車なのに何回か煙が出た。「替えてほしい」といっても「慣れれば問題ない」と応じない。そこで日本のマスコミだといって広報重役に苦情をいったところ、たちまち取り換えてくれた例もある。
 くだんのタクシー運転手によると、韓国ではメーカーが王様で消費者はカモだという。価格も海外では安いのに国内はべらぼうに高いという。
 韓国では依然、米国便乗でトヨタたたきの“快感報道(?)”が続いているが、消費者はトヨタより韓国車の実態に関心があるというのに。(黒田勝弘)

◎韓国憲法裁判所、死刑制度は「合憲」決定(2010年2月27日、読売新聞)
 【ソウル=森千春】韓国憲法裁判所は25日、死刑制度を合憲とする決定を下した。
 9人の裁判官のうち、合憲は5人、違憲は4人と意見が分かれ、合憲派の裁判官の2人も死刑制度の見直しを求める意見を添えており、死刑廃止論の盛り上がりを反映した内容だ。
 決定は、合憲の理由として、死刑には犯罪抑止の効果があり、「極悪犯罪に限定される限り、人間の尊厳と価値を規定した憲法10条に違反しない」とした。違憲とする意見は、仮釈放なしの終身刑制度でも犯罪抑止ができるのに死刑制度を維持することこそ、憲法10条に反すると主張した。
 韓国では、1998年以来死刑は執行されていないが、判決が確定した死刑囚は57人いる。
 今回の決定で死刑制度は当面、存続するが、国会では死刑廃止法案が審議中で、死刑制度の今後は政治的判断に委ねられる。李明博(イミョンバク)大統領は2007年の大統領選挙前に、死刑制度を原則支持する立場を示していた。
 今回の審判は、4人を殺害した容疑で起訴された被告に対する公判を担当する光州高等裁判所が08年、被告側の請願を受け入れ、憲法裁判所に、合憲・違憲の判断を求めたのを受けて、行われた。

◎石油化学は朴贊求、タイヤは朴三求体制へ、錦湖グループが系列分離か(2010年2月9日、東亜日報)
 錦湖(クムホ)アシアナグループの債権団は、持株会社とも言える錦湖石油化学の経営を、朴贊求(パク・チャング)前錦湖グループ・化学部門会長の親子と、故朴定求(パク・ジョング)名誉会長の長男である朴チョルワン・グループ戦略経営本部部長に任せることを決めた。朴三求(パク・サムグ)名誉会長親子は、錦湖タイヤの経営を担当する。
 錦湖グループの主債権銀行である産業銀行は8日、オーナー一家が系列会社の全ての株式や不動産を担保に出し、議決権や処分権の委任同意書を、債権団にゆだねる内容の合意書を提出したことを受け、オーナー一家の経営権を今後3年間(最高5年間)認め、系列会社各社を分離・経営することを明らかにした。オーナー一家の3つの家系が、債権団により管轄企業を分割したことを受け、錦湖グループは、構造調整の結果により、系列会社を巡る分離が行われる可能性が高まっている。

・錦湖グループ、系列分離の手順を踏むのか
 産業銀行の金寧基(キム・ヨンギ)首席副頭取は8日、債権金融機関会議後、記者会見し、「大株主の責任問題と関連し、オーナー一家と最終合意した」とし、「オーナー一家は保有株全体について、議決権や処分権を債権団に委任し、住宅を除く全ての不動産を担保にすることを決めた」と語った。
 錦湖オーナー一家の株式や不動産は、計2500億ウォンくらいといわれている。同日の会議には、錦湖オーナー家から一部の人が参加した。
 両側の合意により、錦湖石油化学や錦湖石油化学に支配されている系列会社の経営権は、朴贊求前会長親子と、創業主の次男の故朴定求会長の息子である朴チョルワン・グループ経営戦略本部部長が、共同で引き受けることになる。
 ただ、錦湖石油化学が支配する系列会社のうち、アシアナ航空は、持分の返納を巡り決着がついていないことを理由に外された。ウリィ銀行などの錦湖産業債権団は昨年末、錦湖産業が錦湖石油化学に譲渡したアシアナの持分=12.7%の返還を求めている。
 朴名誉会長は、錦湖タイヤの経営を担当し、これまでのように錦湖グループ全体を代表する役割を果たす。金首席副頭取は、「アシアナ航空を含め、錦湖産業や残りの系列会社の経営権は、今後、債権団が決めることに従うことを決めた」とし、「朴名誉会長は、錦湖産業などの経営権を決定されるまでは、債権団と協議を行い、経営を指揮することになるだろう」と説明した。
 これにより、朴贊求前会長は錦湖石油化学を、朴三求名誉会長は錦湖タイヤと錦湖産業と残りの系列会社を経営することになり、次第に系列分離の手順を踏むのではないかという見方が出ている。

・新規資金3800億ウォン投入、下請け会社の倒産は避けられる
 錦湖オーナー家は昨年末、経営の責任を取り、保有持分を手放すことを決めたが、朴贊求前会長など一部が、株式処分の委任状の提出を引き伸ばしたため、ワークアウト(企業改善作業)に支障を招いた。
 しかし、錦湖一家が、産業銀行が示した締切期限から1日過ぎて、私財拠出を約束したことを受け、債権団が約束した3800億ウォンの新規資金が、旧正月前に錦湖産業や錦湖タイヤに投入できるようになった。これを受け、下請け会社各社の相次ぐ倒産は避けられる。
 債権団はできるだけ早いうちに、錦湖産業に対し2800億ウォンの新規資金の投入を決めた。錦湖タイヤは9日、債権団の同意の手続きが終わり、労組による構造調整への同意書が提出され次第、1000億ウォンが投入される。
 債権団は、大宇(テウ)建設の財務的投資家(FI)問題と共に、最大のネックとなっていたオーナー家の私財拠出問題に決着がつき、錦湖系列会社を巡る経営正常化作業にも拍車がかかる見込みだ。
 債権団の関係者は、「大宇建設を巡る財務的投資家(FI)の問題も、15社が産業銀行の提案に同意しており、残りの2社だけ残っている」とし、「今週末まで、残りの会社を説得するのに全力を傾けるつもりだ」と語った。

◎韓国・現代自動車の純利益が2倍に、国内販売が大幅増(2010年1月28日、産経新聞)
 韓国の自動車最大手、現代自動車が28日発表した2009年12月期決算によると、純利益は前期と比べ約2倍の2兆9615億ウォン(約2300億円)となった。売上高は1%減の31兆8593億ウォン、営業利益は19.1%増の2兆2350億ウォンだった。
 金融危機を背景にした政府の新車購入促進策で国内の販売台数が20%以上増えたほか、中国やインドで生産した車の販売が好調だったことから現地法人の持ち分利益も増加した。世界の販売台数は310万台を突破し、占有率が初めて5%を超えたという。

◎北朝鮮が航行禁止区域に砲撃、韓国も警告射撃(2010年1月27日、読売新聞)
 【ソウル=竹腰雅彦】韓国国防省などによると、北朝鮮軍は27日午前9時5分ごろ、黄海の白(ペク)リョン島近くの北方限界線(NLL)海域に向け、沿岸部から数発の砲弾を発射した。(リョンは「令」に「羽」)
 韓国軍は、白リョン島の守備部隊が砲撃のあった海域に向け、警告射撃を行った。双方に人命や船舶などの被害は出ていない。
 韓国政府は、海上の南北軍事境界線に当たるNLLに向けた砲撃について、北朝鮮の重大な挑発行為とみており、27日午前、国防相、統一相らが出席する緊急安保対策会議を招集した。
 北朝鮮はNLL南側の海域について、1月25日から3月29日まで航行禁止区域を独自に設定。海岸からの砲弾発射や、ミサイル発射実験の可能性などが指摘されていた。
 北朝鮮が設定した航行禁止区域は、NLLの南側だが、韓国軍関係者によると、北朝鮮が発射した砲弾は、NLLの北側に着弾し、NLLを越えていない。韓国軍の警告射撃は、NLLの南側に行われた。北朝鮮は沿岸部に射程12~27キロの海岸砲を設置しているとされ、韓国軍が分析を進めている。
 北朝鮮は、朝鮮戦争の休戦協定にかわる平和協定の締結交渉を繰り返し求めている。NLL周辺の緊張を高めることで、米国に早期に交渉に応じるよう求める狙いがあるとみられる。
 北朝鮮の海軍司令部報道官は2009年12月21日、黄海の「海上軍事境界線」周辺海域を、軍部隊が平時でも射撃する区域に設定するとした声明を一方的に出している。

◎韓国、0.2%成長確保、失業率は悪化「雇用なき成長」(2010年1月27日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】金融危機の打撃から復調しつつある韓国。2009年の実質国内総生産(GDP)は前年比0.2%増と、低水準だがプラス成長を確保した。ただ雇用情勢の厳しさは続く。政府は今年5%の成長を見込むが、「雇用なき成長の克服」(李明博=イ・ミョンバク=大統領)が焦点に浮上している。
 09年は7~9月に前期比で年率換算13%超の高成長。10~12月は同0.7%増と減速したが、「成長基調は続く」(エコノミスト)との見方が多い。ただ、他の主要国と同様、雇用情勢は悪化したままだ。
 ソウル近郊に住む男性(32)は自動車検査などを手がける会社を昨年末退職した。景気対策の新車買い替え減税は自動車販売を伸ばしたが、検査需要は逆に落ち込み、家族を抱えた先輩の代わりに解雇を受け入れた。
 技術を生かせる再就職先を探すが、収入は大幅に減りそうだ。男性は話す。「政府は『雇用何万人創出』と数ばかり言うが、問題は質ですよ」
 韓国の09年の就業者数は前年より約7万2千人減の約2351万人。行政機関の一時雇用などは増えたが、製造業や建設、小売業などで減り、零細自営業者の廃業も相次いだ。失業率は3.6%と0.4ポイント上昇、15~29歳の青年層は8.1%。求職断念者なども多く、事実上の失業者は数倍との見方もある。製造業の「雇用力」が低くなる一方、サービス業などでの良質の雇用が不足。求人と求職間のミスマッチも深刻だと指摘されている。
 就職戦線も厳しい。大韓商工会議所によると売上高上位500社のうち、今年の採用計画を固めた256社の大卒新人採用予定は、前年実績と比べて5.6%減という。
 政府は今月21日、「国家雇用戦略会議」をスタート。非正社員も含め従業員を増やす中小企業への税制支援などを通じ、10年の就業者数を25万人以上増やすと表明した。

◎北朝鮮核使用の兆候なら、韓国は先制攻撃だ!(2010年1月20日、スポーツニッポン)
 聯合ニュースによると、韓国の金泰栄国防相は20日、ソウル市内で講演し、北朝鮮が韓国に核攻撃を行う兆候がとらえられ、攻撃の意思が明確と判断される場合、核兵器が保管、配備されているとみられる施設などを先制攻撃する必要があると述べた。
 金国防相は、先制攻撃について「合法性の面で多くの論議がある」とした上で、核攻撃を受ける恐れが出た際の韓国軍の対応に関して「(考え方が)変わることはない」と強調した。
 北朝鮮メディアが朝鮮人民軍の陸海空3軍の合同訓練実施を報じたことに関しては、米韓が監視を強化しており、北朝鮮側の挑発があれば、昨年11月に黄海で起きた南北艦艇による銃撃戦と同様、迅速に対応する方針を表明した。
 金国防相は、就任前から国会で先制攻撃に言及したことが何度か報じられ、北朝鮮が反発している。

◎危険な牛肉報道裁判、プロデューサーらに無罪(2010年1月20日、スポーツニッポン)
 ソウル中央地裁は20日、米国産牛肉の輸入解禁を決めた韓国政府を批判する報道番組を制作し、名誉棄損などの罪に問われたMBCテレビのプロデューサーら5人に対し、無罪の判決を言い渡した。聯合ニュースが報じた。
 番組は2008年4月に放送され、米国産牛肉に牛海綿状脳症(BSE)のリスクがあると指摘した。ソウル中央地検は昨年6月、5人が客観的事実の歪曲や誤訳によって視聴者に誤った印象を与え、牛肉輸入を決めた官僚の名誉を傷つけたなどとし、名誉棄損と業務妨害罪で在宅起訴していた。
 同地裁は、報道内容について「虚偽といえない」と判断。専門家への取材を行うなど、批判には根拠があるとし、検察側の主張を退けた。
 韓国では番組をきっかけに不安が広がり、08年6月の李明博政権に対する大規模な抗議運動に発展。報道内容を否定する政府が検察に捜査を要請した。

◎北朝鮮国内の非常事態を想定、韓国初「復興計画」完成(2010年1月15日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国政府は、北朝鮮国内が内戦や天災などで混乱する非常事態を想定した初の対応計画「復興」をまとめた。韓国の安保関係筋が明らかにした。北朝鮮からの難民の収容や混乱収拾策などの対処法について省庁別にマニュアル化した。
 韓国は1970年代、北朝鮮と全面戦争に陥った場合に備えた省庁別対応策「忠武計画」を策定。毎年、更新してきたが、戦争に至らない場合の計画は存在しなかった。
 計画は、内戦や大規模な天災などで中央政府が統治機能を失った場合を想定。多数の難民が出た場合に収容所や食糧、伝染病ワクチンを提供する手順や、北朝鮮の開城工業団地などに携わる韓国人が帰国できなくなった際の対応策などを定めたとされる。
 計画には軍事的な対応は含まれない。米韓両国が完成を急いでいる、北朝鮮の非常事態への軍事対応を定めた共同作戦計画「5029」に連動して実施する。北朝鮮との戦争状態に際しては、既存の米韓共同作戦計画「5027」と「忠武計画」を使用する。
 韓国統一省当局者は14日、事実関係の確認はできないとしたうえで「国家安保に対する責務として、すべての状況に備えている」と語った。
 2008年2月に発足した李明博(イ・ミョンバク)政権は、北朝鮮との融和をめざした盧武鉉(ノ・ムヒョン)前政権の政策を転換し、対応策作りに着手。同年夏に北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の健康悪化説が表面化し、作業を急いでいた。

◎韓国の格安航空、国際線に続々、進む自由化、市場開拓(2010年1月14日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国の格安航空会社が、相次ぎ国際線に進出し始めた。日本や東南アジア、中国などが当面の照準だ。ビジネスや観光での需要拡大を見込むほか、航空自由化が進む中、他国の航空会社の進出に先駆けて市場を確保する狙いがある。
 韓国ではここ数年、格安航空会社の参入が相次ぎ、現在は4社が国内線に就航。大手より2~3割以上安い運賃が売りだ。高速鉄道網の拡大などで国内線は先細りが確実なだけに、同程度の安い料金で国際線を拡大し、収益源に育てようとしている。
 先行したのは自治体などが出資する「済州航空」。昨年3月にソウル(仁川)から関西、北九州に就航し、4月にはバンコク、11月にはソウル(金浦)―関西線も就航させた。昨年末には大韓航空子会社の「ジンエアー」が仁川―バンコク線に参入。今後も東南アジアや中国、日本の都市への就航を計画する。
 アシアナ航空などが出資する「エア釜山」も3月に釜山―福岡線、4月には釜山―関西線に就航予定だ。
 韓国政府による積極的な航空自由化(オープンスカイ)戦略も背景にある。日本の地方空港とは路線開設が原則自由。中国とも2010年に自由化予定で、韓国企業が多く進出する山東省など一部地域とは先行実施された。東南アジア各国とも自由化を進めている。
 今後、海外の航空会社の参入も進めば競争激化は必至だ。韓国の格安航空関係者は国際線進出を急ぐ理由について、「アジアの格安航空会社の韓国進出が相次ぐ前に、知名度を高めて市場を確保する狙い」と解説する。

◎省庁移転の白紙撤回発表、韓国、野党は反発(2010年1月11日、日本経済新聞)
 【ソウル共同】韓国の鄭雲燦首相は11日、中部の忠清南道に行政都市「世宗市」を建設して中央省庁の多くを移転させる計画を白紙撤回し、代わりに大企業や研究機関の集中立地を図り「教育科学経済都市」をつくると発表した。
 同計画は盧武鉉政権時代に決定。盧前大統領の流れをくむ野党民主党などは計画履行を求め政府と全面対決する方針。忠清道地域の住民の反発も強く、6月の統一地方選に向け最大の争点となり、2012年の総選挙、大統領選にも大きな影響を与えそうだ。
 李明博大統領は、近く特別記者会見などを通じて国民に理解を訴えることを検討中。李大統領は11日の首席秘書官会議で、国家的な観点から計画見直しが必要であり「政治的な問題と区別して考えるべきだ」と強調した。

◎韓国の省庁移転計画を全面白紙化(2010年1月11日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】韓国の鄭雲燦(チョン・ウンチャン)首相は11日、盧武鉉(ノ・ムヒョン)・前政権で決まった中央省庁の移転計画を白紙撤回し、移転予定地となっていた中部の忠清南道「世宗市」を、教育と科学を中心とした経済都市に開発する修正案を発表した。忠清道の住民団体や野党は一斉に反発しており、混乱が予想されている。
 当初案では、ソウル首都圏から13省庁を世宗市に移転して「行政中心複合都市」にすることになっていた。修正案では「教育科学中心経済都市」に改名し、一般企業のほか、大学、研究機関を誘致するとした。すでにサムスンやロッテといった大手企業グループの誘致が内定しているという。
 また、当初案では2030年までの段階的開発としていた計画を、20年までに前倒しし、当初案通り人口50万人を目標とする新都市を造るとした。
 修正案の発表にソウル市は「望ましい決定だ」と歓迎のコメントを出した。しかし、地元住民団体は「修正案は忠清道を葬り去ろうという宣戦布告だ」などと反発。与党ハンナラ党の非主流派で、世宗市計画の修正に反対を表明している朴槿恵(パク・クネ)・元代表は沈黙を守っているとされるが、最大野党の民主党も修正案撤回を要求している。

◎武器の輸出が最大、今年は15億ドル目標(2010年1月6日、KBS World)
 韓国で製造された武器の輸出が去年、11億6000万ドルと、これまで最高となりました。防衛事業庁は5日、去年の武器輸出額が11億6000万ドルとなり、一昨年の輸出額10億3100万ドルに比べて13%増えたと発表しました。
 これは去年の目標額12億ドルには及ばないものの、超音速訓練機のT-50のシンガポールへの輸出や、迅速に移動できる自走砲などの主な輸出契約が去年から今年はじめに延期されたことや、世界的な景気低迷による経済状況などを考慮すると、大きな成果だと防衛事業庁は評価しています。去年は輸出額の増加にともない、武器の輸出先も3年前の2007年の46か国から、去年は104か国に2倍以上増えました。
 また輸出品目もこれまでの弾薬類と主な装備の部品類などから、潜水艦の戦闘システムや装甲車などの先端製品が増えています。防衛事業庁は今年の輸出目標を去年より28%多い15億ドルと見込んでいます。

◎豪雪:ソウル市の除雪体制(2010年1月6日、朝鮮日報)
 ソウル市は毎年11月中旬から3月中旬まで、除雪対策本部を運営する。ソウル市道路企画官室が指揮をとり、各区庁土木課の担当者が動く。ほかの市もほぼ同様だ。
 通常、市や区は状況室だけ運営しているが、雪が降るという予報が出ると、「補強勤務」ということで325人が動員される。積雪量が3センチ前後なら1段階、大雪注意報が出ると2段階、大雪警報なら3段階と勤務体制が強化され、動員数も増える。
 しかし、あらかじめ除雪作業を準備しているわけではなく、雪が降り始めてから人員が動員され、現地に出動するため、「命令」と「執行」の間に時間差がある。現地に到着したときは、既に雪が積もっていたり、雪による渋滞で除雪作業が困難になっているケースが多い。
 除雪作業は、市や区の日雇い労働者らが行っており、軍部隊や民間業者の支援を受けることもある。4日の除雪の際にも首都防衛司令部の5師団が参加し、区の民間業者の社員約550人が動員された。市や区はこのために30億ウォン(約2億4000万円)の予算を使うという。
 除雪作業は3段階に分けられる。積雪量が3センチ未満なら除雪剤をまき、3-10センチなら除雪剤をまくとともに、除雪トラックで雪を道路脇にかき分ける作業を繰り返す。10センチ以上のときは、雪の運搬作業がさらに増える。
 除雪作業で最も効果的な装備は、除雪と塩化カルシウムの散布を同時に行える多目的除雪車だが、市はこうした装備を117台しか保有していない。それ以外はほとんどが、トラックに塩化カルシウム散布機を積んで対応している。ソウル市の除雪装備は計1213台。ソウル市は5日、「ニューヨークやモスクワなど外国の事例を参考にし、除雪対応マニュアルを見直す予定」と語った。

◎【社説】豪雪を通じて目にした国と国民のレベル(2010年1月5日、朝鮮日報)
 4日早朝から降り出した雪の影響で、ソウルをはじめとする首都圏の通勤の足が完全にまひしてしまった。通常なら車でわずか20分、30分の通勤時間が2時間、3時間となり、また城南市盆唐区からソウル・光化門まではバスで5時間もかかったという。ソウル市内では午後までに25.8センチの雪が積もり、1937年の観測開始以来、最高の積雪を記録した。この交通まひは確かに不可抗力という側面もあった。しかしたとえそうだとしても、政府や地方自治体、放送局、市民の誰もがもっと徹底した備えを行っていれば、交通が完全にまひするような事態は避けられたはずだ。
 気象庁が3日に発表したところによると、首都圏では4日だけで2センチから7センチの積雪が予想されていた。しかし実際は、その3倍以上の雪が降った。昨年12月27日にも気象庁は積雪を予想できず、ソウル都心の交通は完全にまひしてしまった。天気予報を完全に的中させるのは難しいかもしれないが、こうして毎回のように誤った予報を行っているようでは、気象庁としてもメンツが丸つぶれだろう。昨日も首都圏での積雪が10センチから15センチに達した午前8時20分ごろになって、気象庁はやっと大雪警報を発令した。これも、発表が少しばかり遅れたといえるものではない。完全な手遅れだ。
 ソウル市は雪が降り出す前の4日午前零時から、主な幹線道路に除雪剤をまくなど最初の非常態勢に入った。しかし、第2段階の対応はすでに渋滞が始まった朝7時になってからで、投入可能なすべての人員が対策に乗り出す第3段階の非常態勢に入ったのは、それからわずか1時間後の午前8時だった。ソウル市がやるべき仕事の中で、交通がまひしないように対策を取ることほど重要なものはないはずだ。つまり、ソウル市はもっと早い段階から、最高レベルの非常態勢で備えをしておくべきだった。民間の重機を除雪作業に動員できるような体制も整えておくべきだろう。
 地下鉄は乗り換えの駅ごとに通勤客が殺到し、機能が完全にまひしただけでなく、時には電車が故障するといった、通常では理解できないような事態が発生した。多くの雪が降った場合には、車やタクシーで通勤していた人たちが地下鉄を利用するのは当たり前のことであり、主要な駅では大きな混雑が起こることが予想できて当然のはずだが、それに対する備えはまったく行われていなかった。

 テレビなどでは朝6時の放送開始と同時に、市内の交通状況を市民に伝えた。MBC放送は光化門に中継車を送り、6時、6時32分、7時、7時21分にそれぞれ道路が凍り付く恐れがあると報じた。しかしもっと早い時間帯から非常態勢に準ずるような編成を思い切って行い、自家用車ではなく公共交通機関を利用するよう市民に呼び掛けていれば、市内の各地で車が乗り捨てられて大渋滞を引き起こすような事態は起きなかったはずだ。米国東部でも先月18日に激しい雪が降り出した際、放送各社はワシントン市長を出演させ、急な事情がない限りは家の外に出ないよう呼び掛けた。
 非常事態の中では市民の誰もが徹底して秩序を守ることも求められる。ところがソウル市内では、どこの十字路でも互いに先を争って車が交差点に進入したため、あらゆる方向に向かう車が完全に入り交じって身動きも取れなくなるという混乱が起こった。災難が起こるとその国のレベル、あるいは国民のレベルが目に見えるようになる。4日に起こった出来事は、大韓民国が先進国となるにはまだ多くの課題が残っていることを明確に示してくれた。

◎豪雪:除雪作業も公共交通対策も「後手後手」(2010年1月5日、朝鮮日報)
 4日の大雪で都市機能がまひしたことについて、ソウル市は「とてつもない大雪だったため仕方なかった」と弁明したが、除雪システムの弱点があちこちで露呈したのは事実だ。
 ソウル市は3日夜11時から除雪対策第1段階非常勤務を指示したが、実際に各区庁が主要道路の除雪作業を行ったのは午前1時から4時までの間とまちまちだった。市は命令を出すだけで、除雪作業の状況を総合的にまとめる機能を備えていなかった。また、除雪作業を行う際の事前に決められた指針もなかった。ある区庁では、雪が降る前に融雪剤の塩化カルシウムを無計画にまいたため、大雪が積もった後にまく分が足りなくなってしまった。
 気象庁は4日午前4時30分、首都圏に大雪注意報を発令したが、ソウル市は午前7時に第2段階の非常勤務に入った。第2段階は雪が5センチ以上降ると予想される場合のものだが、同市が第2段階勤務令を出した時には、すでに積雪量が5.5センチを記録していた。
 地下鉄・バス・タクシーなど公共交通機関の運行時間や台数を増やし、市民の便宜を図る措置も、すでに出勤の足が乱れに乱れた後に取られた。大雪で地下鉄の運行が中止された1号線ソウル駅-清涼里駅間は、車両は韓国鉄道公社(KORAIL)所属で、区間管理責任はソウルメトロにあるため、これをめぐり双方が責任の所在についてもめるという事態になった。
 ソウル市は同日、総人員9956人、除雪設備1200台、塩化カルシウム・塩を合わせ3636トンを投入したが、これといった効果はなかった。同市の除雪対策本部は「雪の予報を受け、前日夜7時から除雪の準備をし、翌午前5時以前に融雪剤を事前にまくなど、最善を尽くしたが、除雪車が通過したそばから雪が積もる状態だったため、どうしようもなかった」と説明した。除雪対策本部の関係者は、「除雪用のウニモグ(ダイムラー社の作業用自動車)や多目的車が1台3-4億ウォン(約2400-3200万円)と高価で、市・区を合わせ117台しかないため、除雪に限界があった」と話している。
 気温が低く、塩化カルシウムも期待したほどの効果を上げられなかった。ソン・ヨンベ除雪対策本部チーム長は「気温が下がると、塩化カルシウムの反応速度が落ち、雪が溶けにくい」と説明する。同日午前のソウル市内の気温はマイナス6度前後だった。だが、延世大学土木環境工学科のチョ・ウォンチョル教授は「不良品でないかどうか、確認する必要がある」と指摘している。

◎ソウルで積雪25.8センチ、観測史上最高(2010年1月5日、朝鮮日報)
 仕事始めの4日、ソウルと中部地方に気象観測史上最悪の「雪爆弾」が降り、激しい交通障害が発生、一部都市機能がまひした。ソウル市や各市・郡は早朝から除雪作業に取り掛かったが、降り続く雪を処理しきれず、道路は統制不可能状態となった。
 気象庁は「4日午前零時から午後3時までのソウルの積雪は25.8センチで、積雪量の観測が始まった1937年以降、最高を記録した」と発表した。これまでの最高記録は1969年1月28日の25.6センチだった。気象庁関係者は「巨大な雪雲が東に移動しながら、江原道と慶尚北道北部地域などでは5日朝にかけて雪がさらに降る見込みだ」と話した。
 この日の大雪で、全国の道路43カ所と高速道路インターチェンジ7カ所が通行止めとなった。ソウルでは漢南大橋をはじめとする主要道路で道路凍結による事故が相次ぎ、上り坂・下り坂を通過できない車のために通勤道路は渋滞した。地下鉄や鉄道にも多くの市民が殺到、一部車両が故障するなどしたため、遅刻が続出した。
 この日の大雪で194本の列車運行に支障が出た。首都圏の電車は45本が遅延し、7本は運転を見合わせた。金浦空港は午後3時まで飛行機の運航を全面的に中断し、利用客に不便を来した。仁川空港は22便が欠航、104便が遅延、3便は引き返す事態となった。
 気象庁は同日午後3時、ソウル・仁川・京畿地域に発令していた大雪警報を解除した。しかし、5日朝の気温がソウルと仁川でマイナス10度、水原でマイナス11度、鉄原でマイナス17度まで下がると予想され、積もった雪が凍った場合、再び交通がまひすると懸念される。

◎豪雪:明暗分けた仁川空港と金浦空港(2010年1月5日、朝鮮日報)
・200人が未明から除雪作業にあたった仁川空港は通常通り
・35人が午前4時20分に始動の金浦空港はまひ
 記録的な大雪に見舞われた4日、仁川国際空港は大量の欠航もなく、ほぼ通常通りに運航されたが、金浦国際空港は同日午後までまひ状態が続いた。その差は、両空港の大雪への対処にあった。
 金浦空港では、運航が同日午後3時まで全面的に中止された。韓国空港公社によると、同日午後4時までに出発予定だった旅客機113便(国際線含む)が欠航になったという。
 仁川空港から出発予定だった国際線は、遅延が相次いだものの、午後3時までに中国を行き来する国際線25便を除き、すべての便が運航された。欠航便が発生したのは、到着地の空港が大雪に見舞われたためだった。仁川空港では大雪への対処が早かった。仁川空港公社は同日午前0時ごろに雪が降り始めると、職員200人を投入し、滑走路の除雪作業にあたった。航空各社も機体の雪を払ったり、翼に凍結防止剤をまいたりして、運航に支障がないよう事前に対策を取った。また、24時間運営空港という特性上、飛行機が離着陸する際の圧力で滑走路が除雪されるという効果もあった。
 一方、同日午前6時30分に最初の便がある金浦空港では、仁川空港よりもはるかに遅れて除雪作業を開始した。同日午前4時20分に作業に取り掛かり、除雪にあたった人数も仁川空港の5分の1程度の35人に過ぎなかった。午前10時30分ごろに滑走路の除雪作業が終わったものの、航空各社は早々に欠航を決め、機体の凍結防止作業を行っていなかった。そのため、午後3時30分になってようやく一部の便の運航が再開されたが、金浦空港の利用客は大変な不便を強いられた。こうした中、今回の除雪作業の遅れや大量の欠航などのトラブルをめぐり、金浦空港と航空各社は互いにその責任を押し付け合っている。

◎豪雪:道路が大渋滞、地下鉄は故障(2010年1月5日、朝鮮日報)
 4日の積雪で史上最悪の交通大乱が起こったソウル市など首都圏一帯では、文字通りの通勤地獄だった。降り続ける雪が道路に積もり、主要な幹線道路はどこも巨大な駐車場と化した。通勤客はバスの停留所や地下鉄に一気に殺到して大混雑となり、地下鉄は一部区間で故障して立ち往生するなど、2010年の仕事始めはソウル市内全域で大規模な遅刻事態となった。

・道路は機能がまひ、最悪の渋滞
 ソウルなど首都圏一帯には午前5時から大量の雪が降り始めた。5時30分になると三清トンネル周辺、仁旺山通り、北岳山通り、厚岩洞周辺、南泰嶺峠、梨水高架道などが相次いで通行止めとなった。午前10時には積雪が20センチ近くなり、内部循環道路入り口や放鶴路など、計15カ所が追加で閉鎖された。
 オリンピック大路、江辺北路、東部幹線道路、北部幹線道路、内部循環路などの主要幹線道路は機能が完全にまひした。午前10時には気温がマイナス6.1度まで下がり、路上には、凍り付いてタイヤが空転する車やドライバーが乗り捨てた車などが増え始めた。
 乙支路や退渓路など都心の主な道路でも除雪作業はほとんど進まず、ドライバーは徐行運転を行った。江南大路やテヘラン路など、江南地区の主要幹線道路も状況はまったく同じだった。南山1号と3号トンネルも車の通行ができなくなった。午後に入ると、積もった雪が解け始めたが、泥だらけになった道路は夜になり凍り始めた。
 京釜高速道路下りの瑞草、良才、水原、烏山、上りの板橋、さらにソウル外郭循環高速道路の山本、坪村など、七つのインターチェンジは閉鎖され、利用できなくなった。この日は平日だったため、京釜高速道路ではバス専用車線規制が行われなかったが、大量の積雪でほとんど影響はなかった。

◎豪雪:金浦空港まひの原因とは(2010年1月5日、朝鮮日報)
 突然の大雪に見舞われた4日、金浦空港は午後3時30分になってやっと一部の運航が可能となり、午後6時になってようやく完全な正常化にこぎつけた。合計250便が欠航し、およそ4万人の乗客に影響が出た。
 しかし本紙の取材によると、空港での除雪作業がもっと効率的に行われ、さらに航空各社も除氷(飛行機に付着した氷を取り除く作業)や防氷(翼などに化学物質をまいて新たに氷が付着しない作業)を迅速に行っていれば、少なくとも午後1時ごろには通常の運航が可能だったことが確認できた。最大で5時間の前倒しが可能だったということだ。つまり、航空会社と空港との連絡不足が金浦空港まひの原因だったのだ。

・金浦空港で何が起こったのか
 3日夜10時の時点で、気象庁は2センチから7センチの積雪が予想されると発表した。そこで、金浦空港を管理する韓国空港公社の除雪対策チームに所属する35人が空港に待機することにした。午前零時を過ぎると雪は本格的に降り始め、4日午前2時にはすでに0.5センチの積雪を記録した。雪が小康状態になると、対策チームは滑走路に25トンの除雪剤をまいた。午前4時になると、雪が再び激しく降り始めたため、空港公社は4時20分から本格的な除雪作業を開始した。最初に雪が降り始めてからすでに4時間がたっていた。作業は除雪車6台、散布機5台を投入して行われたが、激しく降り続ける雪を除去するには、人材面と設備面の双方において力不足だった。午前6時には積雪が2.5センチを記録し、6時45分になると済州行きのアシアナ便をはじめ、続々と欠航を余儀なくされた。
 午後1時。離着陸が可能なほどにまで滑走路の除雪作業が進んだ。空港公社は「午前10時30分には除雪作業が終了し、午後12時30分には(航空機の運航に)まったく問題がなくなった」と発表した。離着陸には滑走路の摩擦係数が最低0.09以上必要だが、午前10時の時点で0.19を記録し、12時30分には0.74にまで改善した。空港公社の関係者は「滑走路の除雪作業は終了したが、航空会社側が除氷と防氷作業を怠り、スケジュールを無条件で取り消した」と主張している。
 しかし、航空会社側の判断は異なっていた。大韓航空とアシアナ航空は、「滑走路の除雪作業は確かに行われていたが、飛行機の離着陸に必要な誘導路などでは除雪作業が行われていなかったため、飛行機を飛ばすことができなかった」と主張する。大韓航空総合統制本部の担当者は、「われわれが空港公社から連絡を受けた内容によると、4日昼12時の時点で滑走路の摩擦係数は0.17以下だった」と語った。大韓航空広報課のイム・ジェボムさんは、「航空会社は摩擦係数が0.2以上でなければ飛行機を飛ばさない。午後1時まで除雪作業は滑走路の中心部ばかりで行われ、誘導路やランプなどでは除雪作業はまったく行われていなかった。そのような状況で飛行機を飛ばすことは危険なため、到底できなかった」と語る。アシアナ航空の担当者も、「滑走路は滑りやすく、誘導路などではまだ除雪が不十分だったため、運航できるような状況ではなかった」と述べた。

・空港と航空会社が責任のなすり付け合い
 しかし国際線であれば、欠航による補償などの複雑な問題が発生するが、国内線は欠航の手続きが簡単なため、航空会社は軽々しく欠航を決めたのではないか、という指摘もある。国土海洋部のユ・インサン空港航行政策官は、「午後12時35分の時点で摩擦係数が0.2を上回ったのだから、除雪作業は迅速に行われたはずだ。国際線は搭乗率と関係なく飛行機を飛ばさなければならないため、航空各社は国際線を中心に運航を決めたようだ」と語った。
 空港側と航空会社側は世論からの批判が強まっても、責任のなすり付け合いをやめようとしない。空港公社側は「航空会社が除氷、防氷を怠ったために欠航となった」と主張しているのに対し、航空会社側は「空港公社による除雪作業が遅れ、それが原因で欠航を決めた。そのため、除氷作業は行わなかった」と反論している。

◎北京、ソウルで記録的大雪、航空便に欠航や乱れ(2010年1月4日、日本経済新聞)
 【北京=尾崎実、ソウル=尾島島雄】中国、韓国の首都が大雪に見舞われている。中国・北京は3日未明から雪となり、積雪は10~20センチに達した。国営新華社などによると、1月の降雪量としては1951年からの観測史上最大を記録。韓国・ソウルでも4日未明から大雪となった。気象庁によると午後までの降雪量は25.8センチに達し、観測史上最大だった69年1月の25.6センチを41年ぶりに更新した。
 北京の首都国際空港では4日正午までに880便以上が欠航となったほか、周辺の高速道路も閉鎖。市郊外では積雪が37.5センチに達した地域もあった。5日には気温が氷点下18度まで冷え込む「記録的低温」(気象当局幹部)となる可能性があり、市当局が市民に注意喚起している。
 ソウルでも市内バスの運行に支障が出たほか、金浦空港などで航空便の運航に大幅な乱れが生じた。降雪は4日夕までにやんだものの、ソウル中心街の5日の予想最低気温は氷点下10度。記録的な大雪で除雪作業が追いついておらず、路面凍結による交通事故の多発が懸念されている。

◎ソウルで最高の積雪、交通まひ(2010年1月4日、KBS World)
 仕事始めとなる4日未明から中部地方を中心に観測史上いちばんの大雪となり、ソウルと首都圏では交通がまひしました。
 気象庁によりますと、4日午後2時現在、積雪量はソウルが25.8センチで、観測が始まった1937年以来、これまで最高の積雪を記録した1969年1月28日の25.6センチを0.2センチ上回りました。
 この大雪で全羅南道(チョンラナムド)の羅州(ナジュ)市では走行中の貨物車が滑ってバスと衝突するなどして、2人が死亡し、13人がけがをしました。
 中央災難安全対策本部は4日午前、非常勤務体制に入り、公務員と軍部隊を動員して緊急の除雪作業に当たっています。
 この大雪でソウルの金浦空港の航空機の運航は9年ぶりに国内線・国際線すべてが欠航になったほか、本土と西の海=西海の島々とを結ぶ客船も運航中止になりました。
 またソウルと釜山を結ぶ京釜高速道路など首都圏の4つの高速道路のうち15のインターチェンジとソウル市城北(ソンブク)区三清(サムチョン)トンネルなど30あまりの区間が通行止めになっています。
 このため首都防衛司令部と6つの陸軍部隊は、ソウルの主な幹線道路に兵士5000人と除雪車両80台を投入して、除雪作業を行いました。
 また高速鉄道のKTXと地下鉄の運行にも支障が出て、ダイヤが乱れています。
 このため仕事始めの4日朝、マイカー運転をあきらめた人々も多く、ソウル市内のバスや地下鉄の混雑に拍車がかかりました。
 大統領府・青瓦台も李明博大統領の主宰で行う予定だった新年の始業式を取りやめるなど、会社によって始業式を予定より1-2時間ずつずらしました。
 中部地方が大雪になっているのとは対照的に乾燥注意報が続いていた釜山には3ミリ前後の恵みの雨が降りました。
 気象庁は4日午後3時に、ソウルなど中部地方に出していた大雪警報を解除しましたが、5日朝にかけて、さらに雪が降る恐れがあるとして、雪による被害がないよう注意を呼びかけています。

◎ソウルの積雪量、気象観測史上最高(2010年1月4日、中央日報)
 4日、ソウルに大雪が降り、観測史上最高の積雪量を記録した。
 気象庁によると、この日午後1時30分までにソウルに降った雪は25.7センチで、新積雪(新しく降った雪)観測が始まった1937年以降、最大の降雪記録だった25.6センチ(1969年1月28日)を超えた。
 気象庁の関係者は「今回のソウル地域の雪はおよそ100年ぶりの記録と考えればよい。ソウル・京畿(キョンギ)は午後または晩までにさらに2センチ前後の積雪があり、江原(カンウォン)、慶尚北道(キョンサンブクド)北部などは明日(5日)朝まで雪が降ると予想される」と伝えた。

◎韓国政府、サムスン前会長を特別赦免(2009年12月30日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国政府は29日、韓国最大の財閥サムスンの不正資金事件で背任罪が確定した李健熙(イ・ゴンヒ)前会長を31日付で特別赦免することを決めた。今年8月にソウル高裁が出した懲役3年執行猶予5年、罰金1100億ウォン(約85億円)の判決が確定しているが、執行猶予期間を満了扱いとする。
 李明博(イ・ミョンバク)大統領は29日、財界からの要望に加え、江原道平昌が2018年冬季五輪開催都市に立候補する中で、国際オリンピック委員会委員としての李前会長の手腕が必要とするスポーツ界の声にも配慮したことを明らかにした。

◎韓国の錦湖アシアナグループ、中核2社の債務を再編へ(2009年12月30日、ロイター通信)
 韓国の錦湖アシアナグループと韓国産業銀行率いる債権団は30日、過去の拡大路線のつけで資金繰り難に見舞われた同グループ中核企業2社の債務再編計画を発表した。錦湖アシアナは石油化学、航空、建設などさまざまな系列会社48社を擁する韓国第9位の企業グループ。
 グループの中核企業である錦湖産業と錦湖タイヤは債務再編(ワークアウト)プログラムの下に置かれ、グループのレンタカー事業は固定通信・ブロードバンド最大手KTとプライベートエクイティのMBKからなるコンソーシアム(企業連合)に3000億ウォン(2億5670万ドル)で売却される。
 発表を受けて同日のソウル株式市場で錦湖産業と錦湖タイヤはともに値幅制限いっぱいの15%急落した。また、同グループへの投融資が損失につながるのではないかとの懸念から銀行株も売られた。
 錦湖アシアナグループにとっては、2006年の大宇建設買収が財務に重くのしかかり、現在の状況を招く要因となった。錦湖は買収資金を提供した投資家から約4兆ウォン(34億ドル)の返済を要求されて大宇建設の売却を模索したが、行き詰まっていた。
 今回発表された債務再編により、大宇建設の売却は正式に取り下げられ、韓国産業銀行が投資ファンド部門を通じて錦湖から大宇建設の50%プラス1株を買い取ることになる。産業銀行が提示した1株1万8000ウォンで計算すると、50%プラス1株は25億ドルに相当する。
 産業銀行は錦湖の債務再編計画について「投資家の懸念を緩和し、流動性危機がグループ全体に波及しないようにするための措置」と説明した。
 また錦湖によると、アシアナ航空や錦湖石油化学など他の主要グループ企業も財務改善のための措置を実施する方針。

◎韓国陣営に原子力技術を200億円で供与、東芝と米WH(2009年12月28日、日本経済新聞)
 東芝と傘下の米ウエスチングハウス(WH)は、アブダビから原発を受注した韓国陣営に対し、建設に必要な基幹技術をライセンス供与する。ライセンス額は200億円前後になるとみられる。韓国の原子炉はWHの技術を一部採用しており、建設にはWHからの技術供与が必要になる。
 WHは韓国連合で発電設備の製造を担当する斗山重工業に対し、原子炉と蒸気発生器をつなぐポンプの技術を供与する。東芝も斗山に対し、蒸気でタービンを回して発電する2次系設備である蒸気タービンと発電機の技術を供与する。

◎アブダビ原発、韓国電力連合が受注、日立・GE連合は敗退(2009年12月28日、日本経済新聞)
 【アブダビ=太田順尚】アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国は27日、アラブ諸国初となる原子力発電所の建設を韓国電力公社を中心とする韓国企業連合に発注することを決めた。発注額は運転支援費用を含め400億ドル(約3兆6000億円)。2017年以降順次運転を開始する。日米仏との官民を挙げての受注競争の末、韓国勢が海外で初の原発一貫建設を獲得。日立製作所とゼネラル・エレクトリック(GE)を中心とする日米企業連合は敗退した。
 韓国連合には韓国電力のほか現代建設や斗山重工業、サムスン物産などが参加、東芝と同社傘下の米原発大手ウエスチングハウスも技術協力で加わる。27日にアブダビ側と合意文書を締結、調印にはUAEのハリファ大統領(アブダビ首長)と韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領が立ち会った。

◎韓国・現代自動車、15年ぶり「ストのない1年」(2009年12月28日、朝日新聞)
 韓国の現代自動車にとって、今年は15年ぶりに「ストライキのない1年」になった。賃金交渉の決裂などで1995年から毎年ストが続いてきたが、今年はストに突入せず労使交渉が暫定合意。23日の労組の全組合員投票で承認され、妥結した。
 会社側は雇用保障を確約。アジア通貨危機直後の98年以来となる基本給据え置きの一方で、成果給は例年より上積みに。韓国メディアは「会社側は『名分』を、労組は『実利』をとった」と伝えた。
 労組は「世論や世界的な経済危機の状況などもふまえた決断」としている。今夏に穏健路線の新執行部が発足したことも影響したようだ。87年結成の現代自動車労組は韓国内でも強硬姿勢で知られ、94年以外は毎年ストを実施。世論の厳しい批判にさらされることもあった。
 現代自動車は今年、ウォン安を追い風に世界市場でシェアを伸ばし、韓国でも政府の自動車購入支援策で販売が好調。ただウォン相場の動向やエコカー開発の出遅れなど、今後には懸念材料も多い。

◎韓国元首相を収賄罪で在宅起訴、野党激しく反発(2009年12月22日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】韓国のソウル中央地検は22日、韓明淑(ハン・ミョンスク)・元首相(65)を収賄罪で在宅のまま起訴した。韓氏は容疑を否認している。盧武鉉(ノ・ムヒョン)・前政権で同国初の女性首相を務めた韓氏は、今後の選挙で野党勢力の核となる人物だけに、野党側は「政治捜査だ」として対決姿勢を強めており、国会審議にも影響を与えそうだ。
 検察関係者によると、韓氏は首相在任中の2006年12月20日、首相公邸で運送会社の元社長から人事の請託を受け、見返りとして現金5万ドル(約450万円)を受け取ったという。
 韓氏は「事実無根」として検察の任意聴取に応じず、18日に収賄容疑で逮捕・拘束されたが、同日夜に帰宅していた。

◎中国?北朝鮮? ハッカー攻撃で軍作戦計画が流出、韓国(2009年12月18日、産経新聞)
 複数の韓国メディアは18日、米国と韓国の連合軍が朝鮮半島有事を想定した「作戦計画5027」の説明資料が、中国からとみられるハッカー攻撃により流出したと報じた。
 聯合ニュースによると、情報が流出したのは米韓連合軍司令部に所属する将校のパソコンからで、先月下旬にハッカー攻撃を受けた。中国のIPアドレスが使われていたが、北朝鮮による攻撃の可能性もあるとして韓国軍当局が調査している。
 流出したのは、司令部を訪れる軍関係者に計画を説明するため作成された11ページにわたる資料一式。軍当局は、作戦計画のすべてが流出したわけではなく「大きな問題ではない」としている。
 韓国では今年7月、政府機関などのウェブサイトに対するハッカー攻撃があり、韓国政府は北朝鮮政府が関与した組織的テロとの見方を示している。

◎韓国の女性元首相を逮捕、収賄容疑で、検察当局(2009年12月18日、産経新聞)
 【ソウル=水沼啓子】韓国の検察当局は18日、運輸会社元社長から現金を受け取った収賄の疑いで、盧武鉉前政権で女性首相を務めた野党、民主党常任顧問の韓明淑さん(65)を逮捕した。
 元首相は首相当時の2007年、元社長から人事上の便宜を図るよう依頼され、現金5万ドル(約450万円)のわいろを受け取った疑いが持たれている。
 検察当局は元首相に対し、任意の事情聴取のため出頭するよう再三要請したが、元首相がこれに応じなかったことから強制捜査が必要と判断。16日に逮捕令状を取っていた。
 検察側は今後、現金授受の事実関係とその名目や現金の使用目的などについて調べる方針。聯合ニュースによると、元首相は疑惑を全面否定しており、黙秘権を行使して、取り調べには一切応じない構えという。

◎韓国検察、韓明淑元首相の身柄を拘束、聯合ニュース(2009年12月18日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】聯合ニュースによると、韓国検察当局は18日、5万ドル(約450万円)を不正に受け取った疑いが強まったとして、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前政権時に首相を務めた韓明淑(ハン・ミョンスク)氏の身柄を拘束した。
 同ニュースなどによると、韓氏は首相在任当時の2007年、大手物流会社の元社長から人事の請託を受け、5万ドルを受領したとの疑惑が浮上している。検察は韓氏に任意の事情聴取を求めていたが、韓氏が疑惑を否定して出頭に応じなかった。

◎サムスンとLG、太陽電池に本格参入へ、早期の量産視野(2009年12月18日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国の電機大手、サムスン電子とLG電子が、太陽電池事業への本格参入へ動き出した。いずれも自然エネルギーへの関心が世界的に高まる中、既存事業の技術も生かせる今後の成長分野と期待しており、日米欧、中国など先行メーカーへの追い上げをめざす。
 サムスン電子はソウル近郊で今秋、年間30メガワット(3万キロワット)の電池を生産できる規模の試験的ラインを稼働させた。主力の半導体や液晶パネルで培った素材や生産関連の技術を応用。生産コストの削減や、発電効率の向上などで競争力と収益力にメドがつけば、早期の量産開始に踏み切る考えだ。
 太陽電池への参入は後発だが、市場拡大を見すえた大型投資と大量生産による追い上げは、サムスンのいわばお家芸。10月末に打ち出した2020年までの経営ビジョンでも、太陽電池を「5~10年後の成長エンジンの一つ」と位置づけている。「15年に世界市場で先頭に立つ」(サムスン幹部)のが目標だ。
 LG電子は10年初めにも量産を始める計画だ。韓国南東部の工場でプラズマパネル関連の生産設備を転換し、太陽電池の生産ラインを二つ建設中。計2200億ウォン(約170億円)を投じ、11年1~3月期までに全体で年産240メガワットの量産体制を整える予定だ。
 韓国では政府が「グリーン成長」を掲げ、自然エネルギーの導入を推進している。欧米などでの需要拡大で太陽電池市場は今後も、世界的に成長が見込まれている。韓国では、造船世界最大手の現代重工業が昨年5月から新工場での量産を始めており、近く年産330メガワット規模に拡大する予定。造船大手のSTXグループも量産を始めるなど、参入や生産拡大の動きが相次いでいる。

◎韓国元首相に逮捕状、5万ドル収賄の疑い(2009年12月17日、読売新聞)
 【ソウル=竹腰雅彦】聯合ニュースによると、ソウル中央地検は16日、収賄の疑いで韓明淑(ハンミョンスク)元首相の逮捕状を取った。
 韓氏は首相在任中の2007年初め、会社元社長(別件で逮捕済み)から5万ドルを受け取った疑いを持たれている。韓氏は疑惑を全面否定し、検察の出頭要請を拒否していた。
 韓氏は盧武鉉(ノムヒョン)前政権下の06年、韓国初の女性首相に就任。来年6月のソウル市長選で野党陣営の有力候補と目されており、野党側は「政治捜査」と反発している。

◎サムスン電子、前会長の長男が副社長に昇進(2009年12月15日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国の最大財閥サムスングループは15日、李健熙(イ・ゴンヒ)前会長の長男で、中核企業のサムスン電子専務の李在鎔(イ・ジェヨン)氏(41)が、同社副社長に昇進すると発表した。グループ経営の世襲に向けた動きの一つとみられる。
 李在鎔氏は新設ポストのCOO(最高執行責任者)としてトップを補佐。各事業間の調整や、顧客ニーズへの対応などを担うという。経営全般への関与が強まり、韓国のアナリストは「社長への一気の昇格などはなく慎重だが、経営継承への確実な意思を示した人事」と分析する。
 李在鎔氏は、サムスングループの事実上の持ち株会社の株式の約25%を保有。その過程で不正があったとして李健熙氏が背任罪で起訴され、会長職を退いたが、今年5月に最高裁が無罪判決を出した。
 最大財閥の「後継者」の動向は韓国では社会的関心事。昇進の発表を受け、地元メディアは「経営の前面に登場」などと大きく報じた。

◎サムスン、「第8世代」液晶パネルを増強、370億円投資(2009年12月15日、日本経済新聞)
 【ソウル=尾島島雄】液晶パネル世界首位の韓国サムスン電子は14日、「第8世代」と呼ぶガラス基板を使う先端の液晶パネル製造ラインに4846億ウォン(約370億円)を投じて生産能力を増強すると発表した。追加する製造装置の規模は明らかにしていないが月間2万~3万枚(ガラス基板投入ベース)程度とみられる。好調な市況に対応し、既存のラインと生産技術を活用することで早期に生産量を引き上げる。
 忠清南道湯井にある主力工場の月間6万枚の第8世代生産ラインを増強する。サムスンは同世代でソニーとの合弁で月間14万枚のラインも運用している。

◎少子化を食い止めろ、韓国の大胆な対策とは(2009年12月6日、産経新聞)
 韓国は、少子化が進む日本より、さらに低い出生率にあえいでいる。少子高齢化の速度を何とか緩めようと、李明博政権は、大胆とも言える思い切った少子化対策の検討を始めた。人口アップ作戦の実効性はどうだろうか。(ソウル 水沼啓子)
 韓国では日本同様に晩婚化が進んでおり、昨年の平均初婚年齢は男性が31歳、女性が28歳だった。日本の男性30歳、女性28歳とほぼ同じで、こうした晩婚化が日韓双方の少子化に少なからず影響を及ぼしているのは明らかだ。
 一方、韓国の昨年の合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子供の数)を見ると、1.19人と、日本の1.37人よりも低く、先進国が集まる経済協力開発機構(OECD)加盟国の中では最低だった。
 70年代には韓国の子供の数は4、5人が普通だった。韓国で、ここまで子供の数が減ってしまった大きな理由として挙げられているのが、親が負担する教育費の重さだ。韓国では教育熱が高く、ソウル在住者に尋ねたところ、都市部の平均的な中間層が払っている塾やおけいこごとといったプライベートな子供の教育費は、子供1人当たり、100万ウォン(約8万円)前後だという。とても2人以上の子供を持てないというのが実情だ。
 急迫する少子化に対応するため、李明博大統領直属の「未来企画委員会」が先日、「低出産対応戦略会議」の第1回会合を開催した。そこで少子化対策や人口増加策の案が示された。2011年から15年までの5カ年にかけて推進する「低出産基本計画」に、来年中に盛り込むことを目指している。
 基本的な方向性は(1)養育・教育費負担の軽減(2)仕事と家庭の両立支援拡大(3)韓国人を増やす-の3本柱からなる。
 具体的には、小学校入学年齢の1年前倒しが検討されることになった。現在、就学年齢は日本と同じ満6歳だが、それを1年引き下げ、幼稚園の年長児らを小学校に通学させる。子供の就学前の養育期間が短くなることや社会進出が早まるので、家計負担を減らせる効果があるという。
 ただし、この前倒し策については批判も多い。実施された場合、施行初年度は満6歳と満5歳の子供たちが一斉に小学校に入学することになり、教室の不足や1クラスの生徒数が増えるといった指摘がある。低年齢での就学により、学習習熟度が下がるといった声も出ている。
 戦略会議では、低出産の背景に人工中絶の多さがあるとの指摘もあった。05年の韓国の中絶件数は約34万件、うち未婚女性によるものが約14万件と推定されているが、実際はこれよりはるかに多いとされ、真偽は不明ながら全体で年間150万~200万件とみる中絶反対運動団体の見積もりまである。
 中絶が多い理由に、韓国ではピルなどの避妊薬が普及していないほか、コンドームがあまり使用されていないなど避妊が十分でないことが挙げられている。また韓国紙によると、「韓国の親たちは完全無欠な子供が生まれることを願う傾向が強い」ため、「妊娠時に(風邪薬などの)薬を飲んでいた場合、障害児が生まれることを心配して中絶を望む」とした。
 韓国の人工中絶の実態調査によると、中絶の主な理由として(1)「これ以上、子供を欲しくない」(42.1%)(2)「未婚や離婚、未成年、夫の子供ではない」(40.1%)(3)「経済難」(11.6)-などだった。
 ちなみに2005年の出生児は約44万人で、中絶の割合がそのおよそ8割の水準に達していることから、韓国政府は中絶を問題視。違法な人工中絶の取り締まりが検討されることになった。また未婚女性の出産を奨励するため、シングルマザーに対する偏見をなくすことや母子家庭に対する支援を充実させることも検討されている。
 儒教の伝統が残る韓国では「未婚の母」に対する偏見が強く、未婚女性が妊娠した場合、人工中絶をするか子供を出産しても海外などに養子に出すケースが多かった。
 昨年、韓国で養子に出された子供は2556人いるが、そのうち海外に渡ったのは1250人。韓国政府は、こうした韓国の子供たちが海外に「流出」することも問題視し、できるだけ韓国内で養子縁組をすることを勧めている。
 また子供が3人以上いる家庭の場合、高校や大学の学費を政府が支援したり、親の定年を延長したりといった優遇策も検討されている。もちろん定年延長などは、民間企業の協力が必要となってくる。
 人口アップ策として、ほかに韓国への移民奨励案も出ている。対象は高学歴の外国人で、韓国籍を取得しやすいように多重国籍の許容範囲を広げることも検討されることになった。
 こうした少子化策について、あまりにも拙速だと批判している韓国メディアも多い。同じ少子化問題を抱える日本の手本となるか?

◎韓国成長率、前期比3.2% 7~9月速報を上方修正(2009年12月4日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国銀行(中央銀行)は4日、韓国の2009年7~9月期の実質国内総生産(GDP)の改定値が前期比3.2%増だったと発表した。10月末の速報値から0.3ポイント上方修正され、7年半ぶりに3%台に乗った。製造業の生産好調を受け、設備投資の前期比増加率が速報値より大きくなった。年率換算では13.6%増程度とみられる。
 韓国経済は4~6月期(前期比2.6%増)から2四半期続けて、年率換算で10%を超える成長が続いている。

◎韓国の鉄鋼最大手がインドネシアに一貫製鉄所(2009年12月3日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国鉄鋼最大手ポスコは2日、インドネシアの国営製鉄会社クラカタウスチールと合弁で、同国に高炉から製品製造までの一貫製鉄所を建設する、と発表した。最終的には粗鋼生産能力を年産600万トンまで拡大する予定。経済成長で需要拡大が続く東南アジア地域での販売拡大をねらう。
 製鉄所は同国のジャワ島西部に建設。第1期として年産300万トンで建設を進め、2013年末の完工をめざす。クラカタウ社が持つ港湾や敷地、用水などを活用し、投資額を抑える。鉄鉱石などの資源開発も合わせて進め、価格競争力を確保する、としている。
 ポスコの粗鋼生産量は08年で約3300万トン。同社は05年、インドでも年産1200万トン規模の一貫製鉄所を建設する計画を発表。同社初の海外での一貫製鉄所として10年に400万トン規模の第1期工事が完工の予定だったが、地元住民の反対などで今も着工のめどが立っていない。

◎韓国ポスコ、インドネシアでの高炉建設発表、年産600万トン(2009年12月2日、日本経済新聞)
 【ソウル=尾島島雄】韓国鉄鋼最大手のポスコは2日、インドネシアの国営製鉄所クラカタウスチールと共同で、ジャワ島北西岸に一貫製鉄所を建設すると発表した。年間の粗鋼生産能力は600万トン。完成すれば東南アジア初の大型高炉となる。経済成長が続く東南アジアにはアルセロール・ミタルなど世界の鉄鋼大手が進出意欲を強めており、ポスコは他社に先駆けた進出でシェアの拡大につなげる考えだ。
 2日、インドネシアのジャカルタで合意書に調印した。クラカタウのブジャン社長によれば総投資額は50億~60億ドル。ポスコとクラカタウが共同出資で新会社を設立。1期工事は2013年末に完工する。クラカタウが持つ港湾や電力などの既存インフラを活用し投資を抑える。まず年産250万~300万トンでスラブ(半製品)の生産を開始する。
 ポスコの08年の粗鋼生産量は3300万トン。2期工事まで終えると生産能力は2割近い増強になるとみられる。

◎子どもへの性犯罪厳罰化、韓国、懲役50年も(2009年12月2日、産経新聞)
 韓国政府と与党ハンナラ党は2日、13歳未満の子どもへの性犯罪について、公訴時効をなくし、刑の上限を懲役50年に引き上げることを決めた。聯合ニュースが報じた。
 子どもに対する性犯罪の処罰強化を求める世論を受けた措置。韓国法務省は11月25日、凶悪犯罪の有期刑の上限を現行の懲役15年から20年(加重処罰の理由がある場合は30年)とすることを柱とした関連法改正案を公表していたが、子どもへの性犯罪に対してはさらに厳罰化を進める。同ニュースは、懲役50年を「事実上の終身刑」とした。
 また子どもに対して性的暴行を行った容疑者の顔写真を公開するほか、飲酒に伴う心神耗弱が情状酌量の理由にならないことも盛り込まれた。被害者への補償を拡大する一方、再犯率を下げるため、加害者へのカウンセリングや医学的治療も行うとしている。

◎韓国:ソウルで「光化門」の上棟式、来年10月公開を予定(2009年11月27日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】李朝の王宮だった景福宮の正門「光化門」の復元事業が進められ、27日、棟木を取り付ける上棟式が行われた。ソウル中心部のランドマークである光化門は来年10月、木造の本来の姿で公開される予定。
 光化門は1395年に造られ、豊臣秀吉による1592年の文禄の役で王宮ごと焼失。李朝末期に再建され、日本統治下の1926年には朝鮮総督府の庁舎建設に伴い取り壊しも計画されたが、日本の民芸運動家、柳宗悦らの反対で近くに移築された。
 しかし、朝鮮戦争で再び焼け、68年に再建されたが鉄筋コンクリート造りで、建立当時に比べ約11メートル後退するなど位置や角度も異なっていた。このため、06年から281億ウォン(約21億円)の予算で復元作業が続いている。
 上棟式は、屋根の下に設けられたフロアの上で古式ゆかしく行われ、棟木の一部を最上部に取り付け、関係者が工事の無事完了を祈った。

◎「結婚する」の“口説き文句”で性的関係「処罰は違憲」、韓国憲法裁(2009年11月27日、産経新聞)
 【ソウル=水沼啓子】韓国の刑法には、男性が「結婚する」との“口説き文句”で女性と性的関係を結ぶことを罰する「婚姻憑籍(偽計)姦淫罪」条項があるが、韓国の憲法裁判所は、この条項について「女性を保護するという名の下、女性による性的自己決定権を否定している」と違憲の判断を下した。
 昨年、この条項により起訴されたのは25人に過ぎず、時代遅れとの指摘があった。27日付の韓国紙によると、こうした姦淫罪があるのは現在、米国の一部の州やトルコ、キューバなどに限られ、大半の先進国にはないという。

◎韓国KBS社長、労組が出社阻む、大統領の任命に反発(2009年11月25日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】韓国の公営放送、KBS(韓国放送公社)で経営陣をめぐる混乱が続き、前日に就任した金仁圭(キム・インギュ)社長(59)が24日朝、出社しようとしたところ約250人の労組員に阻止された。金社長は午後に再び出勤を試み、激しいもみ合いの中で「視聴者相談室」から社屋に入った。労組側は来月、全面ストに突入する構えだ。
 KBSの社長は大統領の任命人事。李明博(イ・ミョンバク)大統領は23日、一昨年の大統領選で自身のメディア担当幹部を務めた金氏を社長に任命したが、労組側は「KBSを政権の道具として使うための人事だ」と反発している。
 KBS社長の人事では李大統領が昨年8月、盧武鉉(ノ・ムヒョン)・前政権当時に任命された社長を解任。この元社長は大統領を相手に「解任は不当」と提訴し、ソウル行政裁判所は12日、「大統領の解任処分は裁量権を逸脱、乱用した違法性がある」との判決を出した。大統領側は控訴した。

◎韓国の現代モービスとLG化学、リチウムイオン電池で新会社(2009年11月2日、日本経済新聞)
 【ソウル=尾島島雄】現代自動車グループの部品メーカー、現代モービスとLG化学は2日、リチウムイオン電池のバッテリーパックを生産する新会社を来年初めに共同で設立すると発表した。エコカーの基幹部品であるリチウムイオン電池を巡っては自動車メーカーと電池メーカーの提携が相次いでいる。韓国勢も需給のパイプを構築してエコカー増産体制の整備を急ぐ。
 新会社は現代モービスが51%を出資し、来年下半期から量産開始する。2013年までに400億ウォン(約30億円)程度を投じて、首都圏の京畿道儀旺(ウィワン)で年間20万台分のバッテリーパックの生産体制を整える。
 LG化学がリチウムイオン電池の「セル」を新会社に供給。新会社がバッテリーパックに組み立てて現代モービスに販売する。現代モービスは周辺部品を加えて現代自動車のほか同じグループの起亜自動車に供給。将来は外販も検討する。

◎大学講師は北のスパイ? 韓国で容疑の男を逮捕(2009年10月29日、産経新聞)
 韓国の水原地検と情報機関、国家情報院は29日、17年間にわたり北朝鮮に軍事機密などを渡し、5万600ドル(約460万円)を受け取っていたとして、大学講師の韓国人の男(37)を国家保安法上のスパイ容疑で同日までに逮捕、起訴したと発表した。聯合ニュースが伝えた。
 男は韓国大統領諮問機関の民主平和統一諮問会議の諮問委員として参加した国家情報院の会合や、兵役に就いていた際に機密情報を入手。北朝鮮の指示により政界進出まで狙っていたという。
 検察によると、男はインドの大学に留学中の1992年、朝鮮労働党の工作機関「35号室」(旧対外情報調査部)の工作員と知り合い、その後2度訪朝し、同党に入党。今年2月まで中国や東南アジアで同工作員とひそかに会い、軍の作戦計画に関する資料や空軍の飛行場など軍施設の位置情報を渡していた。

◎韓国・SKエナジー、リチウムイオン電池事業に参入(2009年10月28日、日本経済新聞)
 【ソウル=尾島島雄】韓国のエネルギー大手、SKエナジーはリチウムイオン電池事業に参入する方針を明らかにした。かねて既存の技術を生かして参入を探っていたが、独ダイムラー傘下の三菱ふそうトラック・バスが手掛ける商用のハイブリッド車に電池を供給する見通しとなったため、新工場を設置する検討に入った。成長著しい分野に進出して主力事業の一角に育てる考えだ。
 SKエナジーはリチウムイオン電池の分離膜素材の製造技術を持つ。IT総研によるとリチウムイオン電池の2008年の世界シェア(セルベース)は三洋電機が首位。韓国勢は年々シェアを上げておりサムスンSDIが同2位、LG化学が同6位となっている。SKエナジーは韓国勢の一角に食い込みたい考えだ。

◎「悪口は許さない」、米国系スターを“国外追放”した韓国ネット社会の恐怖(2009年10月11日、産経新聞)
 韓国の人気男性グループからリーダーが脱退した問題が韓国で一大騒動となった。リーダーは米国で生まれ育った韓国系アメリカ人。デビュー前に書いた「韓国人が嫌い」とのネット上の書き込みがやり玉に挙がり、「嫌なら米国へ帰れ!」と非難の書き込みが殺到したのだ。実際に脱退・帰国となった後はファンらが帰国を許した所属事務所側を責め立てる事態にも発展した。韓国ネット社会の恐ろしさを象徴している。(ソウル 桜井紀雄)

・「韓国はムカつく」きっかけは練習生時代の書き込み
 騒ぎが持ち上がったのは、男性7人のグループ「2PM」(ツーピーエム)。昨夏のデビュー以来、きたえ抜いた肉体とダンスパフォーマンスが注目され、「アゲイン&アゲイン」や「お前が憎い」といった曲が相次ぎヒットチャート1位を獲得した。歌番組やバラエティー番組にも引っ張りだこで、男性グループ人気ナンバーワンの座を射止めた。
 ところが9月に入って、リーダーのジェボム氏(22)が英語圏最大のネット掲示板「マイスペース」に過去に掲載した書き込みが意外な騒動を引き起こした。
 《KOREA is GAY. I HATE KOREANS. I WANNA COME BACK.(韓国はムカつく。韓国人が嫌い。帰りたい)》
 韓国系アメリカ人3世のジェボム氏が2005~2007年、米国の友人あてに英語で記したもので、こんな内容もあった。
 《韓国はおかしい。おれはラップが下手なのに皆「うまい」と思っている。バカみたい》《ビジネスのために韓国にいる。一生の幸せのため、何年かは犠牲にできる。必ずアメリカに帰る…》
 韓国の有力紙「中央日報」や芸能専門「スターニュース」などの報道によると、ジェボム氏は当時、歌手デビューを目指して韓国に渡り、有名芸能事務所の練習生をしていた。芸能関係者も「本人も書いたことをすっかり忘れていただろう」と話す。
 だが、芸能専門サイトが取り上げたこともあって、書き込みは瞬く間にネット中に広がった。
 《金だけ稼ぎに韓国に来たのか?》《2PMのイメージはよかったのに失望した》《韓国が嫌いというアメリカ人は米国に住め!》
 ジェボム氏の書き込みを取り上げた掲示板は非難の言葉で埋まり、騒ぎは“ジェボム追放運動”と呼ぶ状態にまで発展した。

・わずか4日で出国、ファンは不買運動も
 所属事務所側は素早い対応をみせた。ネットに書き込みが広がった翌日には、ジェボム氏が公式ファンサイトに謝罪文を掲載、活動の自粛を決めた。
 《私は米国で生まれ育ったので、韓国文化についてよく知りませんでした。いまはそのような文を書いたことを、とても申し訳なく、恥ずかしく思います…》
 だが、焼け石に水で、ジェボム氏の書き込みをめぐるネットの炎上は拡大の一途をたどった。そこで青年が下した決断はグループからの脱退、そして故郷の米シアトルへの帰国だった。
 《このままの気持ちでステージに立つことは難しい。今日付で2PMを脱退します》
 9月8日、ファンサイトにそう書き込み、その日の夕方に韓国をたった。空港にはファン約500人が集まった。ジェボム氏はファンを前に「申し訳ない」と頭を下げ、出国ゲートに消えた。ネットの炎上から出国まで4日とかからなかった。
 ネットには、ファンがシアトルの空港で撮影した、母親らしき女性の胸に顔をうずめ、「ごめん」と繰り返しながら涙するジェボム氏の動画が掲載された。

・非難の矛先は脱退・出国を許した所属事務所に向いた。
 事務所側は「ジェボムの気持ちを尊重した」とコメントしたが、ファンクラブの会員らは、公式ファンクラブからの一斉退会と会費の払い戻しを要求。同事務所が関係する一切の商品の不買運動も表明した。ファン2000人が「返して」と書いたマスクをつけ、事務所前で座り込みデモも行った。
 2PMはニューアルバムの発売を控えていたほか、残る6人のうちテレビ番組の司会を務めるメンバーもおり、事務所側は6人での活動再開を決めたが、「1人でも欠けると2PMじゃない」とファンらの反発は依然強い。

・あこがれと反感、韓国系アメリカ人への視線
 韓国芸能界には、ジェボム氏のほかにも活躍する韓国系アメリカ人は少なくない。米国育ちで比較的体形がよく、英語を自由に操るため、「カッコいい」と映るのだ。
 顔立ちが韓国人と同じため、すぐに韓国社会になじむように思えるがそうでもない。
 まずは言葉。日本人が韓国語を話すと「お上手ですね」となるが、彼らが話すと「韓国系のわりに下手」となる。それに、彼らは韓国人の交通マナーの悪さなどにしばしば本気で腹を立てる。
 韓国系でない外国人は「国が違うんだから」とも考えるが、彼らにとって「同じコリアン」として見過ごせないのだという。書き込みをした当時のジェボム氏にもこのような心理が働いたのだろうか。
 彼らを受け入れる側の韓国人の心理も複雑だ。
 韓国人の英語コンプレックスは日本人以上で、「英語ができないと就職もできない」と周囲の韓国人学生は次々に米国やカナダに語学留学に向かう。これは序の口で、幼いころからの英語教育が重要だといって、父親だけを韓国に残し、母親同伴で留学する“過剰な英語熱”が韓国最大の社会問題のひとつにもなっている。
 母語として英語を話す韓国系アメリカ人は「あこがれる存在」と映るが、裏腹のコンプレックスは、ときとして激しい憎悪として噴出する。
 ジェボム氏の出国問題をめぐり、韓国メディアは「韓国人の心の底にはいまだ『米国市民権保持者』に対する反感のようなものが隠れている」(朝鮮日報)、「韓国社会に依然ある敏感で強い愛国主義、民族主義コンプレックスが現れた」(中央日報)と指摘した。

・過去には入国禁止の歌手も「第2のユ・スンジュン事件」
 「第2のユ・スンジュン事件」。韓国メディアはジェボム氏の脱退・出国騒動をこう呼んだ。
 韓国では02年、米国で生まれ育った人気歌手のユ・スンジュン氏(32)が兵役前に米国市民権を取得したことが「兵役逃れ」との世論の大反発を招き、当局がユ氏の再入国拒否の措置を取り、現在も韓国入国が許されていない。
 韓国では全男性に2年間の兵役義務があるが、韓国系アメリカ人に対する反感のひとつに「兵役を逃れている」との感情がある。ジェボム氏への非難の書き込みにも《軍隊にも行かない米国市民権保持者はさっさと帰れ!》との内容のものがあった。
 過去の言動が掘り返され、激しい憎悪がぶつけられるのは韓国系アメリカ人に限ったことではない。
 16年間、韓国の地方で暮らし、方言を駆使した親しみやすい話し方から韓国のバラエティー番組のコメンテーターなどとして人気を博した日本人大学教授(41)がいた。CMにまで起用され、「知らない韓国人はいない」といわれたが、06年にネット上で大バッシングに遭い、韓国を出ざるを得ない事態になった。
 過去の著書での韓国批判が「親韓の裏で悪口を言っている」と非難されたのだ。
 ジェボム氏の問題では、彼の出国を境にネットではジェボム氏に同情を示す書き込みが広がった。
 討論番組のテーマにこの問題が選ばれるなど、各メディアは、女優の崔真実(チェ・ジンシル)さんら悪質な書き込みを苦にした芸能人の相次ぐ自殺同様、ネットの暴力性を示す問題として取り扱っている。

・朝鮮日報はコラムでこう指摘した。
 《韓国の歌謡界はとりわけパクリ批判が多いが、それが原因で引退した歌手はいない。麻薬や飲酒運転による人身事故で逮捕されても復帰するタレントも多い。しかし国家、民族、兵役の問題に引っかかると、芸能界を永久追放される》
 ジェボム氏出国問題に関する世論の風向きの変化は韓国国際化の新たな一歩とみていいのだろうか。

◎有事に鉄壁の備え、韓国軍を大解剖(2009年10月11日、産経新聞)
 今年4月以降、長距離弾道ミサイル発射や核実験といった北朝鮮の軍事挑発が続いた。朝鮮人民軍約119万人に対し、韓国軍は約65万5000人と兵力は圧倒的に下回る。しかし、核兵器が使われない通常戦争なら韓国軍が勝利するというのが専門家らの見方だ。韓国は今夏、北朝鮮の核やミサイル攻撃に備えた国防計画を発表するなど、北朝鮮に対する軍事的対応を強化している。サイバー攻撃や海上での軍事衝突などさまざまシナリオに沿い、新たな兵器の導入などでさらに鉄壁の備えを進める韓国軍を“大解剖”してみた。(ソウル 水沼啓子)

・「核には核で対応」
 北朝鮮は5月25日午前、2度目の地下核実験を強行した。この日の午後開かれた韓国国会・国防委員会で、李相熹国防相(当時)は「核には核で対応する。韓米間には対北朝鮮を含む核抑止力計画がある」とし、「米国の核の傘の中で北朝鮮の核使用を抑止し、北朝鮮が有事に核を使う意図が捕捉されれば、核施設と発射基地、運搬施設などを攻撃する計画だ」と述べ、強硬に対応する姿勢を示した。
 さらに6月16日にワシントンで行われた米韓首脳会談の合意文書には、米国の「核の傘」による韓国防衛を意味する「拡大抑止力」が明記され、北朝鮮の核攻撃には米韓が共同で対応することが確認された。「核には核を」体制が改めて強調された形だ。

・韓国空軍、F15K戦闘機で対応
 北朝鮮軍が海上の軍事境界線付近で軍事挑発した場合、韓国空軍はF15K戦闘機を直ちに投入する構えだ。KF16などの戦闘機のほか、広域防空用のパトリオット、ナイキなどの地対空ミサイルなどを配備して北朝鮮の挑発に備えている。
 F15K戦闘機には、射程68キロの中距離空対空誘導ミサイル「AIM120」と射程20キロの赤外線誘導の短距離空対空ミサイル「AIM9」が装着されている。これらはパイロットのヘルメットに付けられた照準器を通じて作動する。
 また、F15Kが地上を攻撃をする場合、直径3メートルの誤差で、1・2メートルのコンクリートの防護壁を破壊することができる「AGM84H」ミサイルを利用し北朝鮮の主要軍事施設を攻撃する。

・サイバー戦司令部を創設
 韓国国防省は6月下旬、2020年を目標にした「国防改革基本計画」の修正案を発表した。北朝鮮が大量破壊兵器(WMD)を使用する際、その前に打撃を加える能力を高める計画が盛り込まれるなど、北朝鮮からの攻撃への対応を最優先にした内容となった。
 つまり北朝鮮に対する監視・偵察や精密攻撃、迎撃能力を拡充するというもので、北朝鮮で核やミサイル発射の動きが捕捉されれば、北朝鮮地域でその動きを遮断するために先制攻撃も辞さないということだ。
 北朝鮮のWMDへ対抗するため、現在、北朝鮮の平壌-元山以南までしかカバーできない韓国軍の精密打撃能力を、2020年までに北朝鮮全域に拡大する計画だ。
 また、国家安全保障上の危急的課題として急浮上しているサイバー攻撃に対応するため、来年中には、サイバー戦司令部の役目を担う「情報保護司令部」も創設される。

・核攻撃防護システム構築
 北朝鮮の核攻撃備え、事業費1000億ウォン(約77億円)を投じ、青瓦台(大統領府)と軍の基地などに電磁パルス(EMP)被害を防ぐ防護システムを構築する。
 EMPは核爆発で発生する電磁波で、コンピューターや通信機器を麻痺(まひ)させ、指揮統制機能を停止させることができる。ハワイで核実験をした場合、数千キロ離れた米本土の西海岸都市のすべての街灯が停電するほどの威力という。
 またグローバルホークを2015年ごろに、米国から導入する予定だ。グローバルホークは赤外線探知機などを搭載し、20キロの上空から30センチほどの物体も識別でき、偵察衛星レベルに迫る戦略兵器として期待されている。
 北朝鮮の地下核施設や長射程砲を配備した洞窟(どうくつ)などの地下軍事施設を破壊できる、レーザー誘導の特殊貫通弾「バンカーバスター」も数十発が来年導入される計画だ。バンカーバスターは米国外への輸出が厳しく制限されているが、このほど韓国への売却が承認された。
 バンカーバスターは、米国が1991年の湾岸戦争のときに、深さ約30メートルの地下で指揮するイラク軍司令部を攻撃するために特別に設計された。
 ステルス機やF15A戦闘機を利用し、バンカーバスターを投下した後、レーザーで誘導し、目標物に攻撃する。爆弾に装着された約2000キロの弾頭はすぐには炸裂せず、地下20~30メートルまで貫通してから爆発するように設計されている。

・戦時、北に予備軍10万人投入
 韓国国防省当局者が韓国メディアに明らかにしたところによると、戦時には韓国軍が介入した北朝鮮地域を安定化させるため、10師団の予備軍10万人を投入する計画もあるという。
 当局者によると、韓国の予備軍は北朝鮮住民を統制、保護し、また韓国軍に抵抗する残存勢力の排除などの任務を遂行する。この作戦を担当する師団は、戦争勃発からおよそ50~60日後に北朝鮮地域に投入される計画だ。

◎韓国:「歩行者右側通行」の試行開始、88年ぶり左側変更(2009年10月2日、毎日新聞)
 【ソウル大澤文護】韓国政府は1日から全国の鉄道・地下鉄駅、空港などの公共交通施設や公共機関内で「歩行者右側通行」の試行を開始した。日本の植民統治時代に定着した「歩行者左側通行」を88年ぶりに変更した。交通標識の整備などを経て来年7月から本格施行される。
 韓国・国土海洋省によると1905年に韓国初の近代的な交通規則として制定された「大韓帝国規定」で馬車や歩行者の右側通行が決められたが、日本の植民統治時代の21年に左側通行に変更された。第二次大戦後の米軍進駐で、車両は米国式の右側通行に変更されたが、歩行者の左側通行はそのまま残った。車の右側通行と歩行者の左側通行が混在してきた。
 国土海洋省によると、今回の変更は、通行方法を統一して交通安全を確保するためで、同省は右側通行の定着で「歩行速度が1.2~1.7倍増加し、衝突回数は7~24%減少するだろう」と効果を期待している。一方、聯合ニュースは「長年の習慣はすぐには抜けず、なんだか不自由」と語る試行初日の市民の声を伝えた。

◎韓国・LG、広州に液晶パネル先端工場新設へ(2009年8月26日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国の液晶パネル大手LGディスプレーは25日、中国・広州に液晶パネル工場を建設する方針を明らかにした。「第8世代」と呼ばれる大型のガラス基板を使う先端工場で、数年内に稼働の見込み。中国のパネル需要の急拡大を受け、ライバル他社に先駆けて現地工場の建設に動く。
 同社によると、21日に広州市と工場建設に関する覚書を結んだ。投資額など詳細は未定。先端技術の海外流出を防ぐ関連法に基づき、実際の工場建設には韓国政府の許可が必要になるという。
 中国政府は日本や韓国、台湾などの有力液晶パネルメーカーの工場誘致に力を入れており、シャープも中国でのパネル工場建設を検討している。
 LGディスプレーは液晶パネル世界2位で、同じ韓国勢の首位サムスン電子を追っている。中国向けの需要拡大などを受けて生産は好調で、韓国内でも北部・坡州の主力工場に第8世代の新ラインを増設し、10年後半に稼働させることを決めている。

◎ギャンブル中毒を放置する韓国政府(2009年8月22日、朝鮮日報)
 「もうすべて終わった。今回が本当に最後だった。もうわたしは、徹夜でかけ事をやろうという考えは捨てた。これからは仕事のことだけ考える」
 これは1871年4月28日、ロシアの文豪フョードル・ドストエフスキー(1821-81)が妻のアンナに送った手紙だ。後にアンナは『ドストエフスキーと過ごした日々』という本の中で「以前にもそういう話を何度もしたが、結局守らなかったため、信じられなかった」とつづった。
 ドストエフスキーはギャンブル中毒者だった。後援者だった兄の死後、借金が膨れ上がった彼は、ある出版社から金を借りた。その条件は「1年以内に全集3冊を出版し、長編小説を1本書くように」というものだった。この契約を守れなければ、9年間彼の作品を無料で配布するという。こんな厳しい条件を付けられ、尻に火が付いた彼が書き上げた大作が『罪と罰』だった。
 イギリス・ケンブリッジ大のルーク・クラーク博士の研究グループは今年初め、ある科学専門誌に「人間の脳は、ギャンブルで負けても、勝ったときと同じポジティブな反応を見せる。これがギャンブル中毒に陥る原因だ」とする研究結果を発表した。実験の対象となった成人15人にスロットマシンをやらせ、脳の反応を調べた結果、負けた場合でも勝ったときと同じ刺激や興奮を味わい、気分が良くなったことが分かった。
 最近、著名な芸能人や大企業の役員などの富裕層が、海外へ遠征して大金をとばくにつぎ込み、相次いで警察に摘発された。あっせん業者はマカオの著名なホテルにあるカジノに「ソウル部屋」と呼ばれるVIP専用コーナーを開設し、客を集めた。今回書類送検された41人が「ソウル部屋」で使ったかけ金は1900億ウォン(現在のレートで約147億6500万円、以下同じ)に及ぶ。業者はかけ金を引き出すため、「ファンチギ」(地下銀行による違法送金)という手口を使った。韓国国内の借名口座で客からのかけ金を受け取った後、マカオの違法換金業者を通じて換金するものだった。書類送検されたコメディアンのK容疑者は12日、「謹慎の意味で、メディアでの活動をすべて中止する」と話し、出演していた番組から自ら降板した。
 一方、これに先立ち、仁川地検も海外へ遠征しとばく行為をしたとして、人気歌手やタレント、元大学教授など35人を摘発し、元教授を逮捕、34人を書類送検した。歌手のS容疑者は1億4000万ウォン(約1100万円)、タレント兼歌手のL容疑者は2400万ウォン(約187万円)を業者に支払っていた疑いが持たれている。元教授のJ容疑者は、政府から支援を受けた研究費12億ウォン(約9300万円)を横領し、うち8億5000万ウォン(約6600万円)をとばくに使っていた。
 昨年、射幸(ギャンブル)産業監督委員会が韓国文化観光研究院に依頼して行った「射幸産業利用実態調査」によると、韓国の19歳以上の成人(3750万人)のうち、ギャンブル中毒の状態にある者は9.5%(問題のあるとばく7.2%、病的とばく2.3%)に達した。国民の10人中一人がギャンブル中毒者だというわけだ。
 「人生逆転! 今度はあなたの番です」という広告が登場するような社会にあって、韓国のギャンブル産業は急成長を遂げた。韓国のギャンブル産業の規模は、2000年の6兆6977億ウォンから、08年には16兆40億ウォンにまで膨れ上がった。カジノ、競馬などの分野別に「ギャンブル中毒防止センター」を運営しているが、この5年間の同センターの相談実績(約2万7000人)は、ギャンブル中毒者全体の1%にも満たない状況だ。純益の0.4%に過ぎない予算など、政府の支援の規模を見ても、「恩着せがましい」という批判は避けられない。
 政府が手をこまねいているうちに、少なくない国民が荒唐むけいな「一獲千金」を夢見て、外国のカジノへ出掛けたり、違法なインターネットのとばくサイトにアクセスしたりしている。「とばく共和国の汚名を着せられないためには、手遅れになる前に特段の対策を講じなければならない。ギャンブル中毒者を治療し、予防するための機関を統廃合し、予算を増額するべきだ。また、射幸性のあるオンラインゲームに容易にアクセスできる青少年を守るため、制度を整えることも急務だ。

◎韓国で新型インフルエンザ拡大(2009年8月22日、朝鮮日報)
 新型インフルエンザの患者が21日だけで新たに258人発生するなど、新型インフルエンザが急速に拡大しており、感染者数は計2675人に達した。
 保健当局の新型インフルエンザへの対応指針が依然としてあいまいな中、治療現場では混乱が広がっており、十分な治療を受けられない例も出始めている。特に高齢者や障害者、妊婦などの「高危険患者」を除いた人々は、新型インフルエンザの症状が見られても抗ウイルス治療剤を即時に投与しないこととする保健当局の指針のために、「新型インフルエンザの脅威」はさらに拡大している。
 疾病管理本部の関係者は21日、「今後、新型インフルエンザが大流行し、国民の20-30%が感染したら、入院患者が13万-23万人、外来患者は450万-800万人までふくらむと予想される」と発表した。
 新型インフルエンザが拡大する中、仁川、水原、安養、大田、全州の五つの学校が2学期の開始を遅らせたり、休校したりした。来週から2学期が始まる小・中・高校も自主的に延期するかどうか検討している。

◎韓国初の人工衛星ロケット、打ち上げは25日に(2009年8月22日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】システムの不具合で延期された韓国初の人工衛星搭載ロケット「羅老(ナロ)号」の打ち上げが、改めて25日に実施されることが決まった。韓国政府が21日発表した。原因となったソフトウエアの修正を終え、関連装備などの状態も正常と確認された、としている。
 羅老号は19日、発射に向けたカウントダウンが「7分56秒前」まで進みながら、急きょ中止された。25日に発射に成功すれば、韓国は世界で10カ国目の「自前ロケットによる人工衛星打ち上げ国」となる。

◎発射カウントダウン中、打ち上げ中止、韓国衛星ロケット(2009年8月20日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】19日午後5時に予定されていた韓国初の人工衛星搭載ロケット「羅老(ナロ)号」の打ち上げが、トラブルで直前に中止され、延期となった。テレビで生中継される中、「7分56秒前」までカウントダウンが進んでいた。韓国政府は「発射装置のバルブを動かす高圧タンクの圧力低下が原因とみられる」と説明、詳細を調べている。新たな日程は未定。
 羅老号は2段式で、重さ約100キロの試験科学技術衛星を搭載。成功すれば世界で10カ国目の「自前ロケットによる人工衛星打ち上げ国」となる。当初は7月末に打ち上げ予定だったが、すでに2度にわたり日程を延期していた。

◎新型インフル、韓国で2人目の死者(2009年8月17日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】韓国保健福祉家族省によると、新型インフルエンザの治療を受けていた女性(63)が16日、呼吸困難と多発性臓器不全で死亡した。
 新型インフルエンザによる死者は、韓国では2人目。女性は海外に渡航したことがなく、同省は韓国内で感染したとみている。
 聯合ニュースによると、女性は「ソウル地域」に住んでいた。同省の説明では、女性は7月30日、呼吸困難のため入院。タミフルによる治療を受けていた。医療機関から申告を受けた同省が8月8日、感染を確認した。
 これまでのところ、女性の家族や接触のあった医師らの感染は確認されていないという。

◎新型インフル、韓国でも初の死者、感染者2000人超える(2009年8月15日、日本経済新聞)
 【ソウル=山口真典】韓国保健福祉家族省は15日、新型インフルエンザに感染していた56歳の男性が肺炎と敗血症を併発して同日午前に死亡したと発表した。韓国内で新型インフルエンザによる死者が発生したのは初めて。一方、同省によると韓国内の感染者数は同日午前0時現在で2032人となり、2000人を超えた。
 死亡した男性は今月1~5日に同僚とタイを訪れ、8日から発熱が始まり9日に入院。新型インフルエンザの疑いで12日からタミフルを投薬したが、症状は改善しなかった。男性と一緒に旅行した同僚や家族に感染確認者はいないという。
 当初、男性の体温は新型インフルエンザ感染を疑う基準より低く呼吸器症状もなかった。このため保健所は経過観察の措置を取り、入院後も細菌性肺炎と診断。聯合ニュースは「保健当局と診療機関の患者管理で弱点が露呈した」と指摘している。

◎韓国でも初死者、タイ旅行帰りの56歳男性(2009年8月15日、読売新聞)
 【ソウル=細川紀子】韓国政府は15日、新型インフルエンザに感染した韓国人男性(56)が同日午前、死亡したと発表した。
 死因は肺炎。韓国で死者が出たのは初めて。
 男性は今月1~5日に職場の同僚とタイへ旅行し、帰国後の8日に発熱の症状が出て、翌日入院した。
 一緒に旅行に行った同僚や、男性と接触した家族ら65人には患者はいないという。
 韓国では15日時点で2032人の感染が確認され、402人が治療を受けている。

◎セハングループ「所有と経営を分離」(2009年8月15日、中央日報)
 繊維産業の低迷により経営難に苦しんでいるセハングループが、円滑な国「再編のため、グループの所有と経営を完全分離することにした。これを受け、創業者一族は事実上、経営の一線から退くことになる。
 セハングループの親会社の(株)セハンは12日、取締役会議を開き、「政府と金融圏が求める経営の透明性を高め、責任経営を実践するために、外部からの経営専門家を会長職に招き入れ、グループの所有と経営を分離することにした」と発表した。セハングループは12の系列会社を持ち、資産規模3兆520億ウォン、財界27位の大手企業グループだ。
 セハングループの新しい会長には、油公(現SK(株))副社長と油公ガス社長を務めたパク・ジョンリュル(64)氏が有力視されている。これによって、創業者の故李昌煕(イ・チャンヒ)会長(三星、李健煕(イ・ゴンヒ)会長の兄)の夫人であるイ・ヨンジャ(63)会長は、間もなく会長職から退く。
 セハン関係者は「イ・ヨンジャ会長の長男のイ・ジェグァン(37)副会長は、東レ・デュポンなど、海外提携会社と関連した対外業務だけを担当し、新しく迎え入れる専門経営人会長が会社経営を全面的に担当する」と話した。
 李会長の次男であるイ・ジェチャン前セハン建設(36)社長は最近、セハン建設が(株)セハンに合併されることによりグループから離れ、三男のイ・ジェウォン(34)セハン情報システム代浮フ前途は決定していない。
 セハンは今月16日、新しい専門経営人会長が記者会見を行い、事業国「の改編と資産売却などを含む国「再編計画の詳細とグループの今後のビジョンについて発表する予定。
 同会見では、系列会社の売却、役職員縮小、ャEル孔徳洞本社と駅三洞社屋及び慶尚北道慶山工場敷地の売却など、厳しい国「再編方策が発表するものと伝えられた。
 セハンは流通団地として開発を進めてきた慶山工場の敷地を昨年から売却しようとしていたが、24万余坪(鑑定価格2,800億ウォン)と図体が大き過ぎるため、成り立たなかった。これにより、ャEル孔徳洞本社(評価価格440億ウォン)と駅三洞社屋(150億ウォン)を優先的に売却する方針だ。
 主力の繊維産業の低迷によって、外貨危機以降、経営難が続いていたセハンは、昨年、日本東レから6,000億ウォンを誘致し、「東レ-セハン」というフィルム・原糸製造合弁法人を作り、デュポンから150億ウォンを誘致してスパンデックスメーカーのDSIを設立した。
 主力会社の(株)セハンの昨年末負債割合は256%で、グループ全体では244.4%。セハングループは(株)セハンとセハンメディアを主力会社として1995年に三星グループから分離、97年に新しいグループ名の宣布式を行い、セハングループとして公式スタートした。

◎三星グループの前会長、背任罪で有罪確定(2009年8月14日、KBS World)
 三星グループの李健煕前会長が経営権を息子に継承する際、株主に損害を与えて背任の罪で起訴された事件の差し戻し控訴審で、ソウル高等裁判所は14日、有罪判決を言い渡しました。
 判決は、李健煕前会長が経営権を継承する過程で系列会社の三星SDSの社債を不法に安い価格で発行し、株主に損害を及ぼしたことが認められるとして、特定経済犯罪加重処罰法の背任罪を適用して、懲役3年、執行猶予5年、罰金1100億ウォンを言い渡しました。
 この事件の裁判は、一審が背任額を44億ウォンとして、刑法の業務上背任罪を適用したため、5年の時効が過ぎたとして免訴の判決を言い渡し、二審は背任額に関係なく無罪を言い渡しましたが、最高裁判所に当たる大法院は、背任額を考慮すべきだとして、高等裁判所に差し戻していました。
 背任額が50億ウォンを超えると、特定経済犯罪加重処罰法の背任罪が成立し、この場合の時効は7年で、まだ時効は成立していません。

◎韓国の双竜自動車、最終赤字340億円、1~6月、スト響く(2009年8月14日、日本経済新聞)
 【ソウル=尾島島雄】法定管理(会社更生法に相当)入りしている韓国5位の自動車メーカー、双竜自動車は14日、2009年上半期(1~6月期)の最終損益が4428億ウォン(約340億円)の赤字(前年同期は699億ウォンの赤字)になったと発表した。5月下旬から今月上旬までの長期ストライキで生産が滞り、現金収入が途絶。業績悪化に直結した。
 売上高は前年同期比65.7%減の4554億ウォン。営業赤字は前年同期の599億ウォンから1532億ウォンに拡大した。13日から京畿道平沢市の本社工場で生産を再開しており、今月中に2600台を生産するとしている。双竜自動車は今年1月に法定管理を申請。経営再建に向けた大規模リストラに労組が反発して本社工場に立てこもり、5月下旬から生産がストップしていた。

◎韓国・双竜自動車、約340億円の純損失、上半期(2009年8月14日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】労働組合員による工場立てこもり終結で生産を再開した韓国の双竜自動車は14日、09年1~6月期の純損益が4428億ウォン(約340億円)の赤字だったと発表した。前年同期(純損失699億ウォン)より損失規模が大幅に拡大。販売台数は約1万3千台と74%減った。同社は「77日間にわたった占拠ストによる生産中断が直接響いた」としている。
 韓国自動車5位の同社は1月に経営破綻(はたん)。現在は日本の会社更生法手続きに当たる法定管理下にある。リストラ案に反発する労組が5月下旬から本社工場を占拠し、13日から生産を再開した。リストラ関連費用として1300億ウォンの融資を政府系金融機関から受ける予定だが、経営再建の行方は不透明だ。

◎双竜自動車、生産を再開(2009年8月13日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国の双竜自動車は13日、ソウル近郊、平沢市の本社工場で完成車の生産を再開した。経営再建に向けたリストラ案をめぐり、約2カ月半続いた労働組合の立てこもりが6日に終結。生産設備の被害が予想より少なかったため、前倒しでの再開となった。
 同工場は唯一の完成車工場で、8月は約2600台、9月以降は月間4千~4500台程度を生産する計画だという。同社は日本の会社更生法手続きにあたる法定管理下にある。会社側の人員削減案に労組が反発、5月下旬から工場内に立てこもり、生産がストップしていた。

◎韓国、初の国産ロケット発射へ、北朝鮮刺激、警戒も(2009年8月8日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国政府は、8月中にも初の人工衛星搭載ロケット「羅老(ナロ)号」を打ち上げる、と発表した。成功すれば、4月に衛星搭載ロケットと称した長距離弾道ミサイルの打ち上げに失敗した北朝鮮を抜いて、世界で10カ国目の「自国から自前ロケットで人工衛星を打ち上げた国」になる。ただ、韓国のロケット開発は北朝鮮を刺激するため、国際社会から複雑な視線が集まっている。
 羅老号は2段式で、重さ約100キロの試験科学技術衛星を搭載。南西端の羅老宇宙センターから打ち上げる。韓国政府は同センターから17年ごろに1.5トン級の実用衛星を打ち上げ、25年ごろには月探査船を送り込む計画も描く。
 打ち上げを担う韓国航空宇宙研究院(KARI)の担当者は「開発過程も発射の様子も公開する」と語り、平和目的である点を強調する。「米国などは我が国のロケット開発が北を刺激し、軍拡競争を招くとの懸念を持っている」(韓国の専門家)ためだ。
 実際、ロケット開発をめぐって韓国は最近、ロシアに頼ってきた。羅老号の1段目のブースターもロシアとの共同開発。今回も、ロシアが主に担当した1段目ブースターの整備が遅れ、当初7月30日を予定した発射が8月11日にずれ込むことになった。韓国人初の宇宙飛行士も、08年4月にロシアの宇宙船ソユーズで打ち上げられた。
 KARI関係者は「技術協力に最も好意的だった国がロシアだった」と語るにとどめるが、北朝鮮を意識した米国からの協力を得られなかった結果とみる関係者は多い。
 一方、北朝鮮による長距離弾道ミサイル発射を受け、韓国では、ロケットとほぼ同じ技術を要する弾道ミサイルの性能向上を求める声が再び高まっている。現行の「米韓ミサイル指針」は、韓国による射程300キロ以上の弾道ミサイル開発を禁じているが、保守系議員や軍関係者は、500~700キロまでの射程の延長を要求している。
 当面、10月にソウルである米韓定例安保協議(SCM)で、指針の改定が議題になるかどうかが焦点だが、在韓米軍関係者は「米国が応じる可能性は低い」と語る。韓国では原発の使用済み燃料を再利用する「核燃料サイクル」の導入論も高まっているため、国際社会の警戒感は強まる傾向にあるとの指摘もある。
 半面、韓国に「アジアでの宇宙平和利用の中核国」としての役割を期待しているのが日本政府だ。6月の日韓首脳会談で、宇宙分野での協力を促進することで合意。秋ごろには、宇宙航空研究開発機構(JAXA)やKARIを中心とした日韓の新協議体も発足する見通しだ。
 既に日本は韓国に対し、自然災害などに関する衛星情報の共有や、アジア諸国への技術協力なども打診済みだ。日韓両国の専門家からは、欧州が進める「ガリレオ計画」のように、日韓独自の全地球測位システム(GPS)構築を期待する声も上がっている。

◎韓国、インドと経済連携、日本に先駆け締結(2009年8月7日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】インドと韓国は7日、ソウルで包括的経済連携協定(CEPA)に正式署名した。発効後8年以内に、輸入額の8割前後の品目で互いに関税を撤廃するのが柱で、サービスや投資分野なども含む。インドと同様の交渉を進める日本に先駆けての締結になった。
 すでにインドは国内手続きを終えており、韓国国会の承認を経て来年1月の協定発効をめざす。
 締結により、インドは韓国からの輸入額の約75%にあたる品目で8年以内に関税を撤廃し、最大の輸入品の自動車部品は現行の12.5%から1~5%に引き下げる。韓国は同様に約85%で関税を撤廃する。一方、農業への打撃を抑えるため、農産物の多くは開放対象から外した。
 また、サービス関連の専門人材の進出も相互に開放。コンピューター専門家などインドが競争力を持つIT人材の韓国への進出が拡大する可能性がある。
 CEPA締結により、韓国側は「競争相手の日本や中国、EU(欧州連合)などに先駆け、インド市場で特恵を受ける法的根拠を確保できた」(外交通商省)とし、輸出拡大に期待を寄せている。
 韓国は世界各国・地域との自由貿易協定(FTA)締結を積極的に推進中で、米国やEUともすでに合意している。

◎韓国:双竜自動車労使対立が妥結、「休職」で雇用維持(2009年8月7日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】整理解雇を巡る韓国・双竜自動車の労使対立は6日、対象者974人の48%を無給休職か営業職に転換して雇用関係を維持することで妥結。平沢工場(京畿道平沢市)での組合員らの立てこもりは、2カ月半ぶりに解決に向かう。残りは分社化して転籍させたり希望退職を募ったりする。

◎双竜自動車:債権団が早期破産申請書を提出、韓国(2009年8月6日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】韓国の自動車メーカー双竜自動車平沢工場(京畿道平沢市)の労組員らが大量解雇に反対し、建物内に立てこもっている問題で、同社の協力企業で作る債権団は5日、双竜自動車に対する早期破産申請書をソウル中央地裁に提出した。現在、日本の会社更生法適用にあたる法定管理の手続きが進行中だが、裁判所の判断次第では破産手続きに切り替わり、会社が消滅する可能性がある。聯合ニュースなどが伝えた。

◎韓国:自動車工場に警察突入、大量解雇に反対、立てこもり(2009年8月5日、毎日新聞)
 【ソウル大澤文護】韓国の自動車メーカー双竜自動車平沢(ピョンテク)工場(京畿道平沢市)の労組員ら約600人が、大量解雇に反対して建物内に立てこもっている問題で、警察当局は4日、工場敷地内に約2600人の部隊を強行突入させた。
 警察部隊は同日午後までに労組員らが立てこもる塗装工場周辺を掌握した。だが、労組員側が火炎瓶を投げたり、積み上げたタイヤに火を放つなど激しく抵抗したため、警察側は同日夕、突入作戦を中断した。5日に再開するという。韓国メディアによると双方に数十人のけが人が出た。
 世界的経済危機などの影響で業績不振に陥った双竜自動車は、今年1月、日本の会社更生法適用にあたる法定管理の手続きを申請。全従業員の36%にあたる約2400人の整理解雇計画を公表した。これに反対する組合員ら約600人は5月中旬から、工場内の塗装工場に立てこもり、解雇反対を訴えてきた。
 報道によると今月2日、労使交渉が最終決裂した。会社側は工場への給水を止めるなどして労組員に退去を迫った。4日朝までに100人を超える労組員が工場内から自主的に立ち退いた。警察当局は4日早朝、ヘリコプターで工場上空から催涙液を散布した後、突入作戦を開始した。

◎韓国:自動車工場争議、警察突入、立てこもり2カ月(2009年8月5日、毎日新聞)
 【ソウル大澤文護】韓国の自動車メーカー双竜自動車平沢(ピョンテク)工場(京畿道平沢市)の労組員ら約600人が、大量解雇に反対して建物内に立てこもっている問題で、警察当局は4日、工場敷地内に約2600人の部隊を強行突入させた。
 警察部隊は同日午後までに労組員らが立てこもる工場周辺を掌握。だが、労組員側が積み上げたタイヤに火を放つなど激しく抵抗したため、警察側は同日夕、突入作戦を中断した。5日に再開するという。韓国メディアによると双方に数十人のけが人が出た。
 世界的経済危機の影響で双竜自動車は今年1月、日本の会社更生法適用にあたる法定管理の手続きを申請。約2400人の整理解雇計画を公表した。これに反対する組合員ら約600人は5月中旬から立てこもり、解雇反対を訴えてきた。
 報道によると今月2日、労使交渉が最終決裂した。会社側は労組員に退去を迫った。4日朝までに100人を超える労組員が工場内から自主的に立ち退いた。警察当局は4日早朝、ヘリコプターで工場上空から催涙液を散布した後、突入作戦を開始した。

◎丸見えじゃあ、ヌーディストビーチの計画変更(2009年8月3日、スポーツニッポン)
 韓国南部の済州島が、特色のある観光地を目指して外国人専用のヌーディストビーチの造成を計画。だが予定地が一般の観光客から丸見えの場所にあり、計画の変更を余儀なくされた。
 担当者が新たな予定地探しに乗り出したが、条件の「外から写真を撮られない、奥まった海岸」が見つかるめどは立っていない。夏の海水浴客を当て込んでいた同島は、思わぬ誤算に落胆している。

◎韓国、初の人工衛星自力打ち上げへ(2009年8月1日、読売新聞)
 【ソウル=森千春】韓国教育科学技術省は1日、同国初の自力での人工衛星打ち上げを11日に行うと発表した。
 当初7月に打ち上げる予定だったが、ロシアと共同開発したロケット1段目の燃焼実験に手間取り延期されていた。成功すれば、韓国は、世界で10番目の自力衛星打ち上げ国となる。
 悪天候で再延期が必要になる場合に備え、打ち上げを実施する政府系機関、航空宇宙研究院は、18日までを予備日としている。
 計画では、同国南部の羅老(ナロ)宇宙センターから人工衛星を載せた2段式ロケットを南方に打ち上げ、衛星を地球周回軌道に乗せる。人工衛星は、重量約100キロ・グラムで、大気観測が目的。

◎ソウルのど真ん中に新名所、「光化門広場」を開放(2009年8月1日、日本経済新聞)
 韓国・ソウル中心街の目抜き通り、世宗路で1年3カ月かけて整備していた「光化門広場」が1日、市民に開放された。李朝時代の王宮である景福宮を望み、ソウルを訪れる日本人に人気の河川「清渓川(チョンゲチョン)」にも徒歩1~2分というロケーションの良さで新たな観光スポットになりそうだ。
 ソウル市はこの通りに往復で16あった車線を10に減らして長さ557メートル、幅34メートルの空間を確保。豊臣秀吉の軍勢を打ち破った李舜臣(イ・スンシン)将軍の既存の銅像の周囲に噴水を設置、大きな花壇も整備した。
 同市は市民の憩いの広場にする考えだが、たびたびデモの会場となる市庁前広場までは500メートルの至近距離。新広場もデモ会場となる懸念があるが、「整備された花壇を見てデモ隊が敬遠するのでは」と心理的な効果を期待する声もある。(ソウル=尾島島雄)

◎原子力協定締結へ、日韓が初交渉(2009年7月31日、読売新聞)
 日韓両政府は30日、ソウルで原子力協定の初交渉を行い、技術協力の進め方や今後の交渉スケジュールについて意見交換した。
 外務省によると、日本は53基、韓国は20基の原発を有し、世界3位と6位の原発大国だが、原子力協定がないため、技術や機材のやりとりは行われていない。協定の早期締結で日韓共同の原子力関係事業の展開が期待されるほか、韓国側は日本の先進技術の獲得も目指している。
 温室効果ガスを排出しない原発は地球温暖化対策の観点から国際的な関心が高まっている。

◎財界8位・錦湖アシアナで「兄弟の乱」(2009年7月31日、東洋経済日報)
 韓国財界8位の錦湖アシアナグループに激震が走った。朴三求(パク・サムグ)グループ会長と、化学部門トップの朴賛求(パク・チャング)・錦湖石油化学会長が、共に経営の第一線を退き、兄弟オーナー経営体制が終焉した。2000年代初めに現代グループで勃発した「兄弟の乱」以来の事件だ。朴三求会長は28日に緊急記者会見を開き、現在同グループを率いている朴会長自身が名誉会長に退き、朴賛求会長もグループ経営から手を引くと明らかにした。代わりに、航空部門の朴賛法(パク・チャンポプ)・アシアナ航空副会長をグループ会長に推挙した。
 朴三求会長はグループ創業者の故朴仁天会長の3男で、朴賛求会長は4男にあたる。朴賛法副会長はグループで40年以上働いてきた専門経営者。グループ側は今回の両会長同時退陣について、「最高経営陣がオーナー一族から専門経営者体制に変わるものだ」と説明した。
 この日午前に開かれたグループ経営委員会で、大株主間の協議内容を踏まえ、朴賛法副会長を5代目のグループ会長に推挙し、朴三求会長が名誉会長に退くことが決められた。また、朴賛求会長については、錦湖石油化学で同日開催した理事会で代表理事解任案が可決され、グループ経営から退くことになった。
 今回の突然の決定について朴三求会長は緊急記者会見で、「これまで4兄弟の家でグループ系列会社に均等出資し、グループ会長を推挙するなど結束してきたが、最近、朴賛求会長がこの共同経営合意に違反し、グループの正常運営に支障を招いた。グループの発展と将来のために解任措置を断行した」と説明した。今回の事態の道義的責任をとって朴三求会長も会長職を辞した。
 兄弟による共同経営原則は、グループ会長が三求氏にバトンタッチされる過程で確立された。覚書の形で署名され、4兄弟が同じ持ち分で経営に参画し、別途に会社を作る場合にはグループ経営から完全に離れなければならないというもの。4男の賛求氏がこの原則を破った結果の会長解任とされる。今回の同時退陣は、グループ内の葛藤を収めるためにとった苦肉の策との見方が有力だ。また、専門経営体制に移行するとしても、重要な決定は名誉会長として朴三求氏が決める院政を敷くとの見方もある。

・解 説
 兄が弟を解任し、兄弟ともに経営一線から退く事態が起こった。錦湖アシアナグループに一体何があったのか。兄弟間にあった確執が、大宇建設買収の失敗を契機に表面化し、抜き差しならない状態になったようだ。
 同グループは創業者の父親の死後、長男、次男、3男と続く兄弟経営の伝統を受け継いできた。閥族経営の多い韓国の大企業グループの中で、比較的にトラブルが少ないとされてきたが、それも今回の事態であっけなく終焉したのにはいくつかの原因があった。
 問題の発端は、06年の大宇建設買収だった。この大型買収後に資金難に陥った錦湖アシアナグループは、やむなく再売却を決定した。大宇建設買収に当初から反対したとされる弟の朴賛求会長父子がこの過程で、大宇建設の最大株式である錦湖産業の持ち分(6.11%)を全量売却し、グループの持ち株会社的存在の錦湖石油化学持分を大幅に増やした。
 これまで兄弟間の合意で錦湖石油化学の持ち分は両家ともに10.01%と決められていた。それを破り、賛求氏父子が18.47%に増やし、最大株主に浮上した。兄の三求氏父子もこれに対応したが11・76%にしか増やせなかった。
 このまま放置すれば重大な混乱を招くと判断した三求会長は、弟を解任、自らも一線から退くという「荒療治」に踏み切った。理事会での解任動議が通ったのは、三求会長父子の持ち分と長男、次男一家の持ち分をあわせると28.18%に達し、三求会長の影響力が圧倒したからだという。
 朴賛求会長は、今回の件についてまだ沈黙を守っているが、錦湖石油化学と錦湖タイヤを系列分離し、グループから離脱するためのシナリオだとの説も流れている。解任された理事会に出席した賛求会長は解任を不服としており、法廷闘争にまで発展するとの観測もある。
 今回の突発事態は、3年前の大宇建設買収をめぐる兄弟間の意見の衝突が発火点とされているが、根はもっと深いものがありそうだ。朴三求会長が記者会見で次のように語っている点が意味深長だ。
 「亡くなった先代会長との間で、生前に私の後任に対する合意があった。私が有故の状況になれば、内部の専門経営陣や外部の徳望のある人物からグループ会長に迎え入れるというものだ。兄弟経営はできればするが、誰でもいいという話ではない」
 いずれにしても、今回の事態で錦湖アシアナグループの対外的イメージは大きく傷ついた。また、韓国の大企業グループにおける閥族経営の問題点を浮き彫りにする結果になった。

◎上半期の経常黒字最大、韓国(2009年7月29日、日本経済新聞)
 韓国銀行(中央銀行)は29日、6月の経常収支(速報値、季節調整前)が54億3千万ドル(約5100億円)の黒字になったと発表した。5カ月連続の黒字。1~6月期の経常収支は217億5千万ドルとなり過去最大。
 6月は鉄鋼製品や電気・電子製品の輸出が前月より大きく伸び、モノの貿易収支の黒字幅は66億1千万ドルに拡大した。

◎サムスンとLG、薄型テレビ用半導体で提携(2009年7月28日、日本経済新聞)
 【ソウル=尾島島雄】韓国のサムスン電子とLG電子が薄型テレビの基幹部品である画像処理用半導体の開発、生産で提携する。LGが半導体回路の設計を手掛け、サムスンの工場に委託生産する計画。両社はこれとは別に小型液晶パネルの相互供給にも乗り出す方針。事業領域が近く世界市場で激しく競うライバル関係にあるが、開発生産コストの低減へ協力しあうケースが増え始めた。
 LGが開発する半導体はデジタル放送の信号を受けて画像処理するシステムLSI(大規模集積回路)。薄型テレビの基幹部品で北米や欧州、中国のデジタル方式に対応する。
 LGは独立系の半導体設計専門会社と協力し、設計まで終えた段階でサムスンに生産やテストを依頼。サムスンはファウンドリー(半導体受託生産会社)としての役割を担い、自社工場で生産してLGに供給する。早ければ2011年からこのチップを搭載したテレビを市場投入する考えだ。

◎サムスン電子、船井電機に液晶パネル供給、32型中心(2009年7月29日、日本経済新聞)
 【ソウル=尾島島雄】韓国サムスン電子は9月から、液晶テレビ用パネルを船井電機に供給する。当初は年50万枚でスタートするが徐々に取引を増やす見通し。サムスンは大口供給先の拡大で液晶パネル世界首位の座を固める一方、船井電機は需給動向が安定しないパネル調達を確実にすることで、液晶テレビ事業の拡大を目指す。
 現在のテレビの売れ筋である32型を中心に供給する。船井が使用するパネルの1割程度の比率となり、将来は2~3割に増やすもようだ。

◎韓国・双竜自動車の経営再建で混迷(2009年7月27日、日本経済新聞)
 【ソウル=尾島島雄】1月に経営破綻して法的管理下にある韓国5位の自動車メーカー、双竜自動車の経営再建が混迷している。ソウル南方の京畿道平沢市にある本社工場では、大規模リストラを拒む労組が5月下旬以来、籠城(ろうじょう)。今も数百人が立てこもっている。生産がストップしているため車両在庫が底を突き、販売もままならない状況に追い込まれている。与野党議員が労使仲裁に乗りだしているが解決の糸口は見えていない。
 双竜労組が求めているのは全社員の4割弱にあたる約2600人の削減計画撤回。経営側は退職者の優先再雇用などの妥協案を提示したが、労組は応じていない。

◎サムスン営業益1900億円、4~6月、半導体・液晶が黒字転換(2009年7月24日、日本経済新聞)
 【ソウル=尾島島雄】韓国のサムスン電子が24日発表した2009年4~6月期の連結業績は、営業利益が前期比で5.4倍の2兆5200億ウォン(約1900億円)となった。2四半期連続で赤字だった半導体と液晶パネルの営業損益が黒字転換。前年同期比でも5%増となり世界同時不況以前の水準に戻した。韓国の電機大手ではLG電子も2四半期連続の営業黒字。業績回復で日本勢に先行する姿が一層鮮明になってきた。
 売上高は32兆5100億ウォンで前期比13%増。前年同期比でも12%増となった。売上高営業利益率は7.8%。
 半導体は主力のDRAMとNAND型フラッシュメモリーで取引価格が上昇。回路線幅の微細化によるコスト低減も進んだもようだ。液晶パネルは中国でのテレビ市場拡大を受けて需給が急速に引き締まり、平均販価が前期比で9%上昇した。主力工場はいずれもフル稼働している。

◎サムスン電子、営業利益5%増 4~6月期(2009年7月24日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国サムスン電子が24日発表した4~6月期連結決算は、営業利益が2兆5200億ウォン(約1900億円)と、金融危機以前の前年同期比で5%増えた。ウォン安もあり、薄型テレビや液晶パネル、携帯電話の販売好調が貢献した。売上高は同12%増の32兆5100億ウォンだった。
 携帯電話を中心にした通信部門と、液晶テレビなどのデジタルメディア部門は、ともに1兆ウォンを超える営業利益を稼いだ。携帯電話は北米や欧州市場でタッチパネル式の販売が好調で、新興市場でも特性に応じた戦略商品が販売を伸ばした。07年に約14%だった世界シェアは約20%に達した、としている。
 また、液晶パネルと半導体部門は3四半期ぶりに黒字転換。液晶パネルは中国など新興市場の需要が好調で、単価も上昇した。半導体では主力のDRAMやNAND型フラッシュメモリーの単価上昇が損益改善につながった。

◎韓国LG電子、2四半期連続の営業黒字、4~6月期(2009年7月22日、日本経済新聞)
 【ソウル=尾島島雄】韓国LG電子が22日発表した2009年4~6月期の連結業績は、営業利益が前の期に比べ12倍となる1兆4100億ウォン(約1050億円)だった。サムスン電子と同様に08年10~12月期の営業赤字転落から2四半期連続で黒字化し、韓国勢の業績回復傾向が鮮明になった。薄型テレビと携帯電話のシェアを拡大したほか液晶パネル部門の黒字化も業績をけん引した。
 連結営業利益は前年同期比でも21%減まで回復。世界同時不況以前の水準に近付いた。売上高は同13%増の18兆6600億ウォンで四半期ベースでは過去最高となった。
 薄型テレビの世界出荷は同45%増え428万台。液晶テレビとプラズマテレビの双方を拡販し、利益率も上昇している。携帯電話の世界販売は前年同期比8%増の2980万台だった。液晶パネルを手掛ける子会社のLGディスプレーが3四半期ぶりに営業黒字転換した効果も大きい。

◎乱闘の末、韓国国会が新聞の放送参入を可決(2009年7月22日、読売新聞)
 【ソウル=森千春】韓国国会は22日、新聞社や大企業による放送局経営に道をひらく放送法改正案を、与党・ハンナラ党などの賛成で可決した。
 改正案をめぐっては、昨年末以降、与野党が激しく対立し政局の焦点となっており、委員会・本会議審議なしで採択されるという変則的な国会通過となった。
 韓国の現行放送法では、新聞社や大企業に、地上波放送局など報道番組を流す放送局の株式所有を禁じている。改正案は、株式所有を解禁し、2013年以降は最大株主として放送局の経営権を握ることも許容する内容だ。
 与党・ハンナラ党は、改正案を、放送業界の規模拡大を可能にするとの理由で推進。野党・民主党は、新聞社や財閥による放送支配につながりかねない「悪法」だと反対してきた。
 与党は、昨年末の臨時国会に改正案上程を図ったが、野党・民主党議員が議場占拠で抵抗したため延期した。6月末からの臨時国会でも民主党は審議を拒否し、国会空転が続いた。金炯オ(キムヒョンオ)議長が話し合い解決を断念して22日、職権で委員会審議を経ずに本会議に上程し、与野党議員がつかみ合うなど混乱する議場で、可決された。(オは「日」へんに午)
 与野党が激突した背景には、放送局が法律で「政治的均衡」を義務付けられているにもかかわらず、保守派と左派の対立構図に巻き込まれているという事情がある。金大中(キムデジュン)、盧武鉉(ノムヒョン)と左派政権が10年続いた間、公共放送KBS、民放最大手MBCでは、政権の意向を反映した幹部人事で、左翼の影響が増大した。
 保守の李明博(イミョンバク)政権が昨年2月に発足した後も、MBCは、米国産牛肉のBSE(牛海綿状脳症)の危険性を、誇張して報道。米国産牛肉輸入反対デモが昨年6月に盛り上がり、政権を一時窮地に追い込んだ。
 李明博政権はKBS社長を昨年8月に解任するなど放送界の「左派偏向」是正に乗り出した。今回の放送法改正をめぐる政府与党の意図について、専門家の間では、「放送関連部門を政権の影響下におくべきだと考えたのではないか」(康元沢(カンウォンテク)崇実大教授)という指摘と、「(金融自由化の)ビッグバンをマスコミにも適用した」(林東郁(イムドンウク)忠州大教授)ととらえる見方の双方が出ている。

◎サイバー攻撃の震源地は英国、韓国紙、“北朝鮮背後説”に疑問符(2009年7月15日、産経新聞)
 【ソウル=水沼啓子】15日付の韓国紙、京郷新聞によれば、韓国放送通信委員会は14日、韓国で7日に始まり、4日間続いたサイバー攻撃の震源地は英国だったと発表した。
 発表によると、ベトナムのコンピューターセキュリティー企業「ブキス」が今回のサイバー攻撃を指示したマスター・サーバーが英国にあることを突き止め、韓国政府の外郭団体、韓国情報保護振興院(KISA)がこれを「公式に確認した」という。
 京郷新聞は韓国の情報機関、国家情報院が主張していた、サイバー攻撃の背後に北朝鮮がいるという“北朝鮮背後説”は「事実でない可能性が高まっている」と伝えている。

◎韓国初の衛星搭載ロケット、30日発射(2009年7月15日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国政府は30日、初の人工衛星搭載ロケット、羅老(ナロ)号を南西部の羅老宇宙センターから打ち上げる。成功すれば世界で10カ国目、アジアでは日、中、印、イランに次ぐ「自前ロケットによる人工衛星打ち上げ国」になる。
 ロケットは全長約33メートルの2段式。重量約100キロの科学研究用試験衛星を搭載し、高度約300~1500キロで地球の周りを回る楕円(だえん)軌道に衛星を投入する。開発を主導した韓国航空宇宙研究院(KARI)の担当者は14日、「平和目的の開発であり、開発過程も発射の様子も公開する」と語った。

◎サイバー攻撃で死角突かれた韓国政府、本物の攻撃はこれからか(2009年7月15日、日本経済新聞)
 7月7日から9日にかけて、韓国の大統領府や大手銀行などの主要サイトが襲われた「DDOS(分散サービス妨害)」攻撃事件。韓国では情報セキュリティー体制やサイバーテロ対策を年々強化していたが、この事件でそのもろさが図らずも露呈するかたちになった。(趙章恩)
 今回の事件では、国防部や国会、国家情報院、電子政府などの政府機関のほか、インターネットオークションなどの有名サイトも攻撃を受けた。ウイルスで乗っ取られた「ゾンビパソコン」は世界19カ国にまたがり、韓国と米国の複数サイトが同時多発的に狙われた。これだけの規模のDDOS攻撃は例がなく、犯人の姿はいまだに見えない。危機が去ったわけではない。
 もっとも大半のネットユーザーは、ニュースで知るまでDDOS攻撃があったことにも気付かなかった。オークションサイトやポータルサイトのメールサービスなどを使っていて、「つながるのが遅いな」という程度の影響だったからだ。
 政府サイトも内部システムに影響はなく、攻撃を受けたのが午後6時以降だったこともあり、大きな問題は起きていない。企業はサブアドレスに迂回させる方法でサイトにアクセスできなくなる事態を防いだ。ソンビになったパソコン1300台ほどはハードディスクが自動破壊される被害を受けたが、データ流出などのトラブルはなかった。
 しかし、韓国はインターネット先進国を自負し、今はIT関連輸出の好調に支えられている。その国のイメージに傷をつけられたことがなににも勝る損失といえるだろう。

・あわてふためいた韓国政府
 韓国にとって今回の事件が衝撃的だったのは、DDOS攻撃やサイバーテロの危険そのものではない。問題は政府の対応にあった。既に米国で4日からDDOS攻撃の動きがあったにもかかわらず、7日午後6時に総攻撃が始まってからようやく注意報を発令し、あわててワクチンを配布するなど大騒ぎになった。
 李明博大統領は2008年2月、それまでIT政策を担当していた情報通信部を解散させた。IT産業そのものを育てる時代は終わり、ITと全産業が融合する時代になったという判断からだ。
 情報セキュリティー対策についても、政策全般は放送通信委員会と韓国情報保護振興院、政府機関のセキュリティーは行政安全部と国家情報院、セキュリティー産業支援は知識経済部、セキュリティー犯罪は軍と警察というように、省庁ごとに分けられた。その結果、今回のように政府や民間のサイトが同時攻撃を受けた場合に司令塔となる組織が不在となり、発表内容もばらばら、対策も右往左往という事態を招いた。
 さらに、国家情報院ははっきりした証拠を示すこともなく「DDOS攻撃の背後には北朝鮮のハッカー部隊がいる」などと発言した。北朝鮮との関係が悪化するばかりであり、とても危険な対応としか言いようがない。

・6月に大規模な訓練をしたばかり
 韓国では03年1月に、DDOS攻撃により全国でインターネットが40分近く使えなくなる事件が起きた。当時はインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)がWindowsサーバーのアップデートやセキュリティーチェックを疎かにしていたために発生した問題だった。これは「インターネット大乱」とも呼ばれたが、初歩的な攻撃手段であるDDOSぐらいでダウンするほど無防備な体制を反省し、官民が一体でセキュリティー強化を図るきっかけになった。
 その取り組みは今も続いている。08年10月にはハンナラ党が「国家サイバー危機管理法案」を国会に提出した。これは公共機関、地方自治体やセキュリティー関連研究所をサイバー危機責任機関に指定して、サイバー攻撃対応体制を整えることを義務付ける内容である。
 DDOS攻撃についても年々発生件数が増えていることから、09年4月に官民40機関からなる「DDOS対応協議会」を発足したばかりだった。事業者間の情報共有によりDDOS攻撃対応能力を向上させ、政府へ意見を提出できる窓口を作るための協議会である。
 今年5月には全国16都市で「サイバー侵害対応センター」が稼働した。6月には国家情報院、国防部、放送通信委員会が参加する「2009サイバー危機対応統合訓練」が5日間の日程で行われたばかり。国防部は「国防改革2020」の一環として国家的サイバー攻撃に対応するために、400~500人規模の「情報保護(サイバー)司令部」の創設を準備していた。

・「予行演習か」専門家が警告
 08年末から現在にかけてだけでも、これだけセキュリティー強化の取り組みを進めている。DDOS攻撃の犯人は、まるで韓国政府の対応を試すかのように攻撃をしかけた。そのため、セキュリティー専門家らは、「本格攻撃のための予行演習ではないか」「DDOSはおとりで、他の重要なデータがハッキングされているのではないか」など、攻撃が止んだあとも警戒すべきと指摘している。
 行政安全部の調査によると、省庁や政府機関605カ所のうち67.5%ではセキュリティー担当者が1人もいないという。そのため、情報セキュリティー関係の政府予算引き上げを求める声も上がっている。
 今回の事件をきっかけに、韓国政府は「国家サイバー危機管理法案」の修正やサイバーテロに一元的に対応するコントロールタワーの設置に動き始めた。省庁ごとにばらばらの対応で混乱を招いたことを反面教師とし、省庁ごとの機能をコーディネートする司令部をつくるという。DDOS攻撃を感知できる装備の購入のため特別予算200億ウォンを使うことも決めた。
 しかしDDOS攻撃を完全に防ぐことはできない。官民が一致団結して瞬時に対応するためのマニュアルを整備し、それを実行できるよう訓練を重ねるほかない。一般個人も自分のパソコンがゾンビ化されないようセキュリティー意識をさらに高める必要がある。これが何より一番難しいのだが。

◎韓国が30日に人工衛星搭載のロケット発射(2009年7月14日、産経新聞)
 韓国航空宇宙研究院は14日、ソウル市内で記者会見し、韓国初の人工衛星ロケット「KSLV-I」の打ち上げを韓国南部の全羅南道に建設した「羅老宇宙センター」で30日に行うことを明らかにした。
 ロケットは長さ約33メートルで、先頭部分には人工衛星を搭載。地球温暖化や気候変化の状況を観測する。ロケットは沖縄県上空を通過し、打ち上げに使用した胴体部分は、フィリピン東方の海上に落下するとしている。
 同センターは6月に完成。約5平方キロメートルの敷地には、発射台のほか組立所、気象観測所、追跡レーダーなどの最新鋭の施設が備えられている。

◎韓国へのサイバー攻撃、最初の命令は英国から?(2009年7月14日、読売新聞)
 【ソウル=細川紀子】韓国で政府機関などのインターネットサイトがサイバー攻撃を受けた事件で、韓国の放送通信委員会は14日、攻撃を仕掛ける命令を最初に送った可能性のあるIP(インターネット・プロトコル)アドレスが、英国にあったと明らかにした。攻撃を行ったパソコンが、英国にあったことを示すものだ。
 パソコンのウイルス開発を進めるベトナムの業者から情報があり、同委は英国側にも連絡した。
 同委によると、世界各地のサーバーやIPアドレスを通じて、韓国内のパソコンに、インターネット・サイトの攻撃やパソコン自体の破壊を命じるプログラムが送られたという。攻撃に悪用されたパソコンは14日現在、7万8000台に上る。IPアドレスは、インターネット上の「住所」にあたるもので、接続したパソコン利用者の所在特定に役立つ。

◎韓国人200人に1人が暮らす「ハチの巣」考試院(2009年7月12日、朝鮮日報)
・不況の影響によりここ3年で50%増、国民200に一人
・家賃は毎月15万ウォンから30万ウォン
・窓付きは狭くても部屋代が跳ね上がる 
 幅2.2メートル、長さ2.4メートル。布団を敷くのがやっとなほどの狭い部屋で、工事現場で働く労働者のチェ某さん(47)が7日、一日中テレビを見ていた。
 その日暮らしのチェさんはこの日、体の調子が悪いため仕事を休んだ。チェさんはここ3年、ソウル市東大門区のある商業ビル3階にあるA考試院(受験生向けの貸し部屋)に住んでいる。ここでは330平方メートルの空間に56の部屋が仕切られてある。チェさんの部屋には小型の冷蔵庫、20型テレビ、衣類数着、携帯電話と殺虫剤が置かれたテーブルがあるだけだ。
 夕方6時30分、仕事を終えて帰って来た隣の部屋の住民の騒音が、眠りについていたチェさんの目を覚まさせた。階段を上り下りする音、靴についた泥を払い落とす音に、数十の部屋が一斉に開け閉めする音。
 これといった持ち物もない40人余りの男たちが、交代で四つのシャワーを使い体を洗った。幅90センチの廊下では、すれ違うとき互いの肩がぶつかり合う。夜9時になると、ドアを開け閉めする音も聞こえなくなった。低く抑えられたテレビの音があちこちの部屋から漏れてくる。夜11時を過ぎると、テレビの音も少しずつ聞こえなくなる。どこかの部屋では誰かがいびきをかき始めた。いびきの音は薄い壁を通じ、チェさんの部屋にも聞こえてくる。
 ここ最近、2坪(6.6平方メートル)にも満たない空間(約5から6平方メートル)で生活する考試院の住民が増えている。考試院協会の統計によると、全国の考試院居住者は2008年末現在で25万人を超えた。統計庁が集計した韓国の人口は4874万人。大韓民国に住む200に一人は考試院に住んでいることになる。消防防災庁は全国に6126カ所の考試院があると把握している。05年末には4211カ所だった。つまり、ここ3年の間に2000カ所も増えたということだ。
 考試院協会によると、考試院は1980年代初めからソウル市銅雀区鷺梁津や同市冠岳区新林洞周辺の有名考試学院や大学を中心に増え始めた。下宿代を払うのが難しい地方出身の受験生や大学生が主な客だった。
 考試院はアジア通貨危機をきっかけに、大学周辺以外の一般の住宅街にも増え始めた。店を廃業した零細自営業者、仕事を失った人、借金取りに終われて家を出た人たちが、保証金もなく毎月の家賃も安い考試院に集まり始めたのだ。
 厳密に言うと、考試院に住む人に「居住者」という表現は使えない。現行の建築法では、建物を居住用に使う場合には一人当たり最低12平方メートル以上の広さを確保するよう定めてられているためだ。考試院の1部屋の面積は、法で定められた最低の居住面積の半分にも満たないケースが多い。法的には存在しない住居形態が、低所得層の一般的な居住形態の一つとして定着するという珍しい現象だ。
 聖公会大学社会福祉学科の鄭源午(チョン・ウォンオ)教授は、「苦しい生活を余儀なくされる低賃金の労働者が集まって住むという点では、1970年代に首都圏の工業団地周辺にあった長屋とよく似ている。しかし“職業の安定”という側面では、逆に今の考試院の方が劣っている」と語る。
 東大門区にあるA考試院で出会ったチェさんの場合、99年まで衣料品店を経営していたが、アジア通貨危機の影響で廃業した。その後、妻と二人の子供を田舎の妻の実家に送った。マンションを売って借金を返済し、タクシー運転手や代行運転などの職を転々とした後、工事現場で働くようになった。その間に家族とは2年に1回電話で連絡を取り合う程度となってしまった。
 チェさんは「1日に7万ウォン(約5100円)から8万ウォン(約5800円)を受け取るが、雨が降ったら仕事はない。しかも最近は仕事そのものが少なくなって、半月休むことも多くなった」と語る。チェさんは毎月25万ウォン(約1万8000円)の家賃を考試院に支払っている。
 考試院の多くには窓がなく、また、部屋が狭いほど家賃は安い。家賃が25万ウォンから30万ウォン(約2万2000円)の部屋になると、窓があって日の光や風通しがよいところもある。窓がなく日当たりも悪ければ、家賃は15万ウォン(約1万1000円)にまで下がる。低所得層が多く住むソウル市永登浦区の永登浦駅周辺を基準にすると、考試院の1カ月の家賃は、7万ウォンから15万ウォンの小部屋、いわゆる「チョク房」よりは高く、保証金500万ウォン(約36万円)以上で毎月の家賃が20万ウォン(約1万5000円)から30万ウォンのワンルーム、さらには保証金300万ウォン(約22万円)以上で毎月20万ウォンから25万ウォンは必要な住宅街の屋根部屋、さらに家賃が30万ウォンから40万ウォン(約2万9000円)はする大学周辺の下宿よりは安い。
 ソウル市東大門区祭基洞にある考試院の管理人は、「昨年夏から、100万ウォン(約7万2000円)から200万ウォン(約14万5000円)の保証金が必要な部屋に住んでいた人たちが、さらに家賃が安い考試院に住み始めるようになった」と語る。
 これまでは一般のワンルームに住んでいたが、昨年7月からソウルの京東市場近くにある考試院に移った無職のイ某さん(63)は、「考試院は電気代・水道代・暖房費などがいらないため、一般の部屋と家賃は同じでも毎月10万ウォンほど生活費が安く済む。以前は毎月60万ウォン(約4万4000円)の生活費が必要だったが、考試院に来てからは40万ウォン以下だ」と語る。
 考試院の居住者は交通費を節約するために、仕事場の近くで考試院を探すケースが多い。
 ソウル市松坡区のB考試院に住むハン某さん(44)は「代行運転で1カ月70万ウォンの収入を得ながら何とか生活している。家賃が安いソウル郊外で部屋を借りると、この仕事もできなくなりそうなため、考試院に住んでいる」と述べた。
 漢陽大学建築学部のソ・ヒョン教授(46)は「考試院は家賃を払えない低所得層が、生存だけのために身を寄せる場所だ。一般的に韓国の住居費は所得の水準に比べて高すぎる。そのために生まれた現象でもあるため、政府の次元で対策を立てて取り組むべきだろう」と指摘した。

◎「韓国版任天堂」を目指すゲーム業界(2009年7月12日、朝鮮日報)
・国内だけでなく海外市場の攻略も狙う
 韓国のゲームメーカーが機能性ゲームの開発に力を入れている。ゲーム業界は昨年の世界的な金融危機の中でも、史上初めて10億ドル(約960億円)の輸出を達成した。今年もさまざまな機能性を前面に出し、国内外の市場攻略に乗り出している。まずは来年の輸出目標を昨年の2倍に当たる20億ドル(約1920億円)に設定した。同業界はまた、健康や学習などをテーマとしたゲームも販売し、ゲームに対するネガティブなイメージを一掃したい考えだ。

・韓国版の任天堂を目指せ 
 機能性ゲームとは、ゲームの娯楽的な要素に健康や学習などをテーマとする公益性を付加したゲームのことを意味する。その口火を切ったのは日本の任天堂だ。任天堂は「家族皆が楽しむことのできるゲーム」を目標に機能性ゲームの開発に着手し、大成功を収めた。例えば「脳トレ」は、2007年に韓国で販売以来、これまで40万本を売り上げ、ヨガや体操などを楽しめるWiiFitは2007年の販売開始以来、世界で2000万本が売れるなど、爆発的な人気を集めている。
 韓国企業もこうした刺激を受け、今年に入ってから機能性ゲームの開発に本格的に乗り出している。一部ではすでに成果も出始めている。NHNハンゲームがサービスを展開している漢字学習ゲーム「漢字マル」は、2カ月で37万人の会員を獲得した。ゲーム自体は無料だが、ゲームに登場する数々のアイテムやオフラインでの漢字学習紙の販売により、毎月3億ウォン(約2200万円)の売り上げを記録している。
 このゲームを開発したエデュプロ社は、2年かけて成均館大学の漢文教育学者やハーバード大学の教育心理学者らと共同で研究・開発を行い、「面白さ」と「教育効果」の双方を実現させることに成功した。
 ネクソンは大教や熊津シンクビッグなど大手教材メーカーと提携し、オンラインでのクイズゲーム「キュープレイ」を開発、35万人の会員を獲得した。ハンビッソフトの英会話ゲーム「オーディション・イングリッシュ」も今年2月のサービス開始以来、150万人が体験するほど人気を集めている。

・一時的な流行に終わらないように 
 韓国政府は今年5月、「機能性ゲーム活性化戦略報告会」を開催し、2012年までにこの分野に800億ウォン(約60億円)を投じ、5000億ウォン(約370億円)規模の市場を育成すると発表した。韓国最大のネット企業であるNHNは、100億ウォン(約7億4000万円)を投じて機能性ゲーム研究所を設立した。NCソフトやCJインターネットなどの大手ゲームソフト会社も機能性ゲームを専門に取り扱う部署を運営しており、すでに市場に参入している。しかし一方で、世界最大のゲーム市場である米国や欧州でも機能性ゲームの市場性については未だ検証されていないことから、今の過熱気味の雰囲気に対してはやや心配する声もある。

◎イーランドが第一毛織を告訴した理由とは(2009年7月12日、朝鮮日報)
 中国市場をめぐり、韓国ファッション業界の「恐竜」第一毛織とイーランドの激しい神経戦が展開されています。イーランド側は1日、ソウル中央地方裁判所に第一毛織を相手取り「中心的な人材を引き抜いた」として採用無効と損害賠償を請求する民事訴訟を起こしました。
 その発端は、約10年間イーランド中国ファッション事業部のトップを務めたA常務が2008年11月、突然辞意を表明したことでした。A常務は今年売上げ1兆ウォン越えが予想されているイーランド中国事業部を成長させた第1功労者といわれています。A常務は5月1日付で、今年1月から空席だった第一毛織の上海法人代表になりました。イーランド側は「A常務は当社中国ファッション事業部のトップを務めたため、中国事業計画など当社の社外秘事項を知っている」と主張しています。
 これに対して、第一毛織側は「わが社の上海法人代表が空席だったとき、中国の新聞に採用広告を出したが、A氏はそれを見てやって来た。ヘッドハンティングではなく、経歴社員の正式な採用過程を通じ採用された」と反発しています。しかし、イーランド側は「A常務だけではない。B作戦本部長も第一毛織に転職し、ほかの幹部2人も第一毛織に移ろうと辞表を提出している。第一毛織側がイーランドの中核的なノウハウを持つ人材を引き抜いている」と主張します。第一毛織は「組織的に人材を引き抜いているというのは名誉棄損」としながらも、「優秀な経歴を持つ人材が自らこちらのドアをノックしてきているのに、拒否する会社があるだろうか」と反撃しています。
 第一毛織とイーランドは韓国ファッション業界で1、2位を争う企業だが、中国ではイーランドのほうが断然リードしています。イーランドは約20年前から中国市場に目を向け、今では約3000店舗を抱えています。97年に中国に進出し、ラピドなど5ブランドを発売している第一毛織との差は大きいのが現実です。イーランド側は「中国での事業は長年現地で積み重ねてきた“関係”が重要なため、一度中国に辞令を出した人材は呼び戻さず、中国で長く勤務させる体制だった。このように育てた人材を奪われたことになる」と主張しています。

◎北朝鮮、ハッカーで韓国165万人の個人情報入手(2009年7月12日、読売新聞)
 【ソウル=細川紀子】韓国の聯合ニュースは12日、情報当局筋の話として、北朝鮮が2004年から5年間で、ハッカー行為を通じて、165万人に上る韓国人の個人情報を入手したと報じた。
 国家情報院などが、個人データの流出状況を調査して分かったという。
 盗まれた情報は、住民登録番号や住所、電話番号、メールアドレスなどで、同筋は「推定分も含めると200万人分に上る」と述べた。
 北朝鮮は、韓国軍関連団体や研究所など安全保障に関連する組織を重点的に狙っているという。
 韓国では最近、政府機関などがサイバー攻撃を受けている。

◎サイバー攻撃、「威力は兵器級」、人命にも関わる危険(2009年7月11日、産経新聞)
 米韓の主要省庁や金融機関、大手メディアなどのウェブサイトを狙い多発しているサイバー攻撃は、北朝鮮による「サイバーテロ」の可能性も取りざたされている。今回はサイトがつながりにくくなったり、パソコンの画面がかたまったりするなど、比較的軽い被害でおさまっているが、「発生源を突き止めるのは極めて困難。封じ込めも容易ではない」(警察庁)という。ある日突然、社会生活を混乱に陥れ、時には人命にかかわる事態を引き起こす危険性もある“見えない攻撃”の脅威を、「兵器級」と指摘する専門家もいる。
 一連のサイバー攻撃が最初に確認されたのは米国だった。
 独立記念日にあたる現地時間4日以降、ホワイトハウスや国防総省、国務省など主要省庁のほか、ニューヨーク証券取引所などのサイトが一斉攻撃を受けた。
 韓国でも7日夕以降、青瓦台(大統領府)、国防省、外交通商省、国会など国家機能中枢や大手銀行、有力紙「朝鮮日報」などのサイトで、機能障害が発生した。
 いずれも軽微な被害にとどまっているが、世界各地ではこれまで、国家の安全保障を揺るがしかねない事態に陥ったとの報告もある。
 2007(平成19)年6月には、中国を発信源とするハッカーが米国防長官のオフィスのコンピューターに侵入した。フランスでは政府の情報システムがサイバー攻撃を受けたことがある。ドイツでも首相官邸など複数のコンピューターシステムが不正侵入され、スパイプログラムを仕込まれたという。
 公安関係者は「スパイの世界は、機密情報の入手や国家中枢の混乱を狙った高度な電子諜報(ちょうほう)戦の時代に突入して久しい」と断言する。
 サイバー攻撃は情報だけでなく、人命をも脅かす。
 2000(同12)年2月から4月にかけて、豪州のクイーンズランド州で、下水処理場の汚水が大量に河川や公園に流れ込む事件があった。
 捜査当局の調べで、犯人は下水処理システムに侵入し、水流を不正にコントロールしていたことが判明した。
 米中央情報局(CIA)の専門家は、この事件について、「ネットワーク経由でシステムに侵入しており、地理的、気象的な条件次第では河川の氾濫(はんらん)や飲料水の汚染などの人命にかかわる大規模テロにも応用できる危険な事例」と分析したうえで、「国家やテロリストは、自らサイバーテロリストを育成する必要はない。高度なハッキング能力を持つ犯罪者を雇い入れるだけで、兵器級の破壊力を持つことになる」としている。
 公安当局によれば、北朝鮮にはすでにサイバー工作を専門とする組織が存在するという。国内の養成機関で教育された要員がハッカーとして外国の軍や政府機関のコンピューターへの不正侵入を狙っているとされる。今回の米韓への攻撃も、北朝鮮のこうした組織が「挑発行為を行っている」とみる専門家も少なくない。
 韓国治安機関の関係者はは「米韓への同時多発サイバー攻撃と北朝鮮を結びつける科学的で直接的な根拠はいまのところない」としているが、「攻撃が米独立記念日に始まった点や、後継者をめぐる情勢、サイバー攻撃部隊の存在とその動静など、北朝鮮の関与を疑う余地は十分にある」と指摘。今後、各国の治安機関と協力して警戒を強化するという。

◎サイバー攻撃、北朝鮮が命令と韓国当局者(2009年7月11日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】韓国政府当局者は11日、韓国の政府機関などに対して行われた大規模なサイバー攻撃に関連して、北朝鮮当局がハッカー組織に韓国の通信網を破壊するよう命令していたと明らかにした。
 韓国側は6月、こうした情報を入手し、警戒していたという。当局者によると、命令を受けたのはハッカー部隊の「110号研究所」。
 韓国側はこの命令などを根拠として、攻撃が北朝鮮か親北朝鮮勢力によって行われたと推定している。
 韓国の情報当局は、北朝鮮が韓国に対して過去に行ったサイバー攻撃で使用されたインターネット上のアドレスと今回の攻撃で使われた19か国、92か所のアドレスが一致するかどうか調べているという。
 朝鮮日報は11日、北朝鮮のハッカー要員1人のアドレスが今回の攻撃で使われたことが判明したと報じた。同紙などによると、北朝鮮のハッカーは、「国家安全保衛部」工作員が運営する中国の北京や瀋陽の拠点で活動しているとされる。

◎北朝鮮「サイバー部隊」は1千人規模、専門家指摘(2009年7月10日、読売新聞)
 【ワシントン=山田哲朗、本間圭一】ケリー米国務省報道官は9日、同省へのハッカー攻撃は「続いている」と述べ、主要官庁が連携して対応策の検討に入ったことを明らかにした。
 「北朝鮮犯行説」を主張する専門家は少なくなく、対応策を求める声が強まっている。
 4日に始まった米国へのハッカー攻撃の標的は、ホワイトハウスなど8機関にのぼり、ワシントン・ポストなど大手新聞社や銀行など民間企業にも広がった。9日までに実際の被害は確認されていないが、米専門家の間では「北朝鮮は軍に1000人規模のサイバー攻撃部隊を創設した」との指摘もある。
 今回、米国や韓国の政府機関を狙った「DDOS」攻撃は、サイバー攻撃としては比較的単純な手法。機密情報を盗み取ることなどはないが、接続要求が集中する結果、コンピューターがダウンするなどの被害が出る。インターネットセキュリティー会社「ラック」(本社・東京)によると、攻撃用パソコンを1回限りの「使い捨て」にしたり、既存のウイルスを改造して再利用したりして、発信元が特定されにくい工夫を重ねており、「愉快犯のレベルでない」(西本逸郎・執行役員)という。
 オバマ米大統領は5月、「サイバー攻撃は大きな脅威だ」と発言。ホワイトハウスにサイバーテロ対策を総括する組織新設を表明するなど、通信網防衛の対策を手がけてきた。中国からの攻撃が増加しているためだが、諜報活動に詳しいヘリテージ財団のブルース・クリングナー上級研究員は「平壌はサイバーテロの準備を急いでいる」と述べ、北朝鮮からの新たな攻撃を警告している。

◎北朝鮮に「ハッカー部隊」?正雲氏がテロ指揮か(2009年7月10日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】米韓でハッカー被害が広がり、韓国では10日、パソコン内のデータを勝手に削除するウイルスの感染も確認された。米韓の情報機関は、北朝鮮か親北朝鮮勢力が起こした「サイバーテロ」との見方を強めている。
 韓国では7日以後、大統領府や国防省、保守系メディアや銀行が攻撃され、延べ35機関でホームページに接続できなくなった。ホワイトハウスなど米国を標的にした攻撃は、同国の独立記念日の4日に始まった。
 北朝鮮の情勢に詳しい「開かれた北韓放送」の河泰慶(ハテギョン)代表は、金正日(キムジョンイル)総書記の後継者として有力視される三男、正雲(ジョンウン)氏がサイバー攻撃を指示したとの見解を示す。核実験に対する国連安全保障理事会の制裁決議が採択された後の6月中旬、正雲氏の指揮下に入った10人足らずのハッカーが中国で準備を始めたという。
 国会情報委員会関係者は、情報機関・国家情報院が同委に行った説明として、「朝鮮人民軍総参謀部偵察局傘下にハッカーが所属する『110号研究所』という組織がある」と明らかにした。韓国紙・東亜日報によると、優秀な小学生を選抜し、ハッカーとして育成する体制がある。
 北朝鮮の祖国平和統一委員会は6月27日、米主導のサイバー攻撃対策訓練に韓国が参加することを非難し、「いかなる高度技術戦争にも準備ができている」と宣言しており、北朝鮮側が「予告」を実行したとの見方が強い。対北朝鮮制裁を強める米国への「怒りの表明」との分析も有力だ。
 また、韓国の情報当局関係者によると、北朝鮮側が国防省などに行った過去の小規模なハッカー攻撃と手法などを比較し、類似点が判明したという。

◎サイバー攻撃「背後に北朝鮮と推定」、韓国の国家情報院が説明(2009年7月8日、日本経済新聞)
 【ソウル=尾島島雄】韓国の青瓦台(大統領府)や国防省、銀行などのインターネットサイトが7日夕から夜にかけて大規模なサイバー攻撃を受けた問題で、韓国の情報機関、国家情報院が8日、「攻撃の背後には北朝鮮か北朝鮮に従う勢力があると推定している」と一部国会議員に説明したことが関係者の話で分かった。根拠は示していないという。
 国家情報院はこれに関連して「個人の単純な事件ではなく、特定組織または国家次元で緻密(ちみつ)に準備、実行したとみられる」との見解を発表。文書流出や業務に支障を来す深刻な事態ではなかったとしているが、青瓦台のホームページなど一部では8日も接続困難な状態が続いた。
 7日のサイバー攻撃では、外部から遠隔操作されウイルスに感染した多数の個人用パソコンが青瓦台などのサイトに同時にアクセスしてシステムをダウンさせた。国家情報院は韓国内で約1万2000台、国外で約8000台のパソコンがネット経由で悪用されたとみている。

◎米韓ネットがハッカー被害、背後に北朝鮮?(2009年7月8日、読売新聞)
 【ソウル=細川紀子】韓国で7日夜、青瓦台(大統領府)、国防省などの政府機関や、銀行、大手新聞社のインターネットサイトが次々とハッカー攻撃を受け、8日も一部政府機関で接続できない状態が続いた。
 韓国の情報機関・国家情報院は同日、「背後に北朝鮮や、これに関係する勢力がかかわっているとみられる」との報告を、国会情報委員会所属の議員に伝えた。この日、米国でも同様の被害が確認されており、北朝鮮が米韓を狙ったサイバーテロをしかけた可能性もある。
 「韓国情報保護振興院」によると、被害は、国会や与党ハンナラ党、外交通商省のほか、人気ポータルサイトなど12機関に及び、長時間にわたってサイトに接続できなくなった。8日夜も16機関が新たな攻撃を受けた。大量のデータを送りつける「D-DOS」というサイバー攻撃とみられる。
 政府関係者は「情報流出といった実害はなかったが、政府機関や特定サイトを狙った大規模攻撃は初めてで憂慮される」と述べた。
 北朝鮮はこれまでも韓国軍を標的にしたハッカー攻撃を行っており、国防省は2020年までの「国防改革基本計画」で、サイバーテロに備えた「情報保護司令部」を新たに創設することを盛り込んでいた。
 韓国放送通信委員会によると、米国でも同様の時間帯に、ホワイトハウスや国務省、ニューヨーク証券取引所など14機関でサイトへの接続ができなくなった。米国は、韓国から米国防総省などへの接続を遮断する措置を取った。

◎韓国:サイバー攻撃に北朝鮮関与の可能性、情報機関が指摘(2009年7月8日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】韓国の政府機関や大手メディアのサイトなどがサイバー攻撃を受けた問題で、韓国の情報機関である国家情報院は8日、特定組織や国家レベルで綿密に準備、実行されたとの見方を示し、北朝鮮に絡む勢力が事件に関係する可能性を指摘した。国情院によると、複数のパソコンから大量のデータを一斉送信する「DDOS攻撃」は米ホワイトハウスなどにも及び、対象は韓米の計26サイトに上った。
 国情院は8日、国会情報委員会所属の議員に対し北朝鮮絡みの可能性を指摘したが、具体的な根拠は示していない。現在、情報流出や業務マヒなど政府機関に深刻な被害は出ていないが、攻撃は収まらず、一部サイトは地域によって接続しにくい状態が続いている。
 国情院によると、7日午後7時前、青瓦台(大統領府)やホワイトハウスなど韓米の26サイトに大規模な「DDOS攻撃」が仕掛けられているのを発見。接続を緊急遮断する一方、国内外の関係機関とともに非常態勢に入った。
 今回の攻撃は、特定サイトへ自動的に反復接続するように設定したプログラムを個人のパソコンなどに送る手法が取られたが、悪用されたパソコンは韓国内1万2000台、海外8000台に及ぶという。こうしたことから、国情院は国家レベルで計画された可能性があるとみている。
 北朝鮮は「ソフトウエア開発」を国家の重点目標に掲げているが「サイバーテロ能力や軍事力の向上とも結びついている」と懸念されている。ラヂオプレス(東京)によると、北朝鮮は6月27日、報道を通じ米国主導の「サイバー戦」対処訓練に韓国が参加することを強く非難していた。

◎韓国:電子メールが一時接続不能に、「DDOS攻撃」(2009年7月8日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】韓国情報保護振興院は8日、青瓦台(大統領府)や国会、大手メディア、大手ポータルサイトの電子メールサービスなどが7日夕から約4時間、接続不能などの状態になったと明らかにした。複数のパソコンから大量のデータを一斉送信する「DDOS攻撃」を受けたためとみられ、同振興院が被害程度の把握を急ぐ一方、警察庁サイバーテロ対応センターなどが捜査を開始した。
 聯合ニュースは、国外から攻撃を仕掛けたという記録を捜査当局が入手したと伝えた。報道によると、特定のサイトへ自動的に反復接続するように設定したプログラムを個人のパソコンに送り込み、攻撃。被害は12のサイトに及んでいるという。
 同振興院によると、7日午後6時ごろから青瓦台や政府のホームページなどに接続できないなどの状態が続いた。同10時ごろには大半が復旧したが、攻撃は現在も続いており、一部のサイトは8日午前も接続や閲覧がしにくいなどの障害が残っている。
 「DDOS攻撃」は複数のコンピューターから大量の情報を送りつけ、大きな負荷をかけるなどの手段で、相手のコンピューターを利用不可能な状態にさせるサイバー攻撃。

◎韓国で大規模ハッカー攻撃、重要サイト、一時接続不能(2009年7月8日、産経新聞)
 韓国メディアは8日、大統領府や国防省を含む政府機関、国会、都市銀行、民間の大手ポータルサイト、一部大手紙などのウェブサイトが7日に大規模なハッカー攻撃を受け、4時間以上にわたりアクセス不能になったと一斉に報じた。
 韓国メディアによると、国内の重要サイトが同時多発的にハッカー攻撃を受けたのは初めて。攻撃は中国内や北朝鮮内からの可能性があり、情報機関の国家情報院などが詳しく調べている。
 朝鮮日報などによると、アクセスができなくなったり、速度が極端に遅くなる障害が出始めたのは7日午後6時すぎ(日本時間同)。攻撃は、各サイトに膨大な数のアクセスが一気に行われたように誤った認識をさせ、サーバーの処理能力を超過させて正常に働かないようにする方法だった。

◎三菱商事、韓国ガス公社とLNG開発で提携、共同で権益買収(2009年7月7日、日本経済新聞)
 三菱商事は液化天然ガス(LNG)の開発で、韓国ガス公社と提携した。今後、共同で硬い炭層や岩に含まれるガス資源の権益買収に乗り出す。ロシアからのLNG調達でも協力する。韓国ガス公社は世界最大のLNGの需要家で、これまで日本勢と調達を競っていた。三菱商事は日韓の購買力を合わせ、LNGの安定調達につなげる。
 韓国ガス公社は2008年のLNGの輸入量が約2800万トンで世界最大。合計約6000万トンを輸入する日本勢と並ぶ世界有数の大口需要家となっている。

◎LG電子、メキシコで生産拠点を再編、テレビ集約、携帯から撤退(2009年7月7日、日本経済新聞)
 【ソウル=尾島島雄】韓国のLG電子は7日、メキシコにある生産拠点を再編すると公表した。現在2カ所に分散している薄型テレビ工場を今年9月までに1カ所に集約する一方、6月末までに携帯電話の現地生産から撤退した。集約した工場では中大型の高級タイプの液晶テレビを手掛け、北米と中南米に輸出する生産拠点に育てる。
 まずメキシコ北西部のメキシカリ工場で手掛ける携帯電話の生産を中止し、同国市場への供給は韓国内で生産した携帯を輸出して代替する。同工場の液晶テレビ部門はメキシコ湾に近いレイノサ工場に集約する。
 メキシコにはこのほかに冷蔵庫とオーブンレンジを手掛ける工場がある。LGは今後、メキシコに残った2工場に3年間で1億ドル(約95億円)程度を投資して生産能力を拡大。大半をテレビ生産に振り向けるとみられる。レイノサ工場はプラズマテレビも手掛けており、現在2280人いる従業員をさらに約1200人増員する計画だ。

◎韓国:李大統領、25億円寄付、青少年奨学事業の財団に(2009年7月7日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】韓国青瓦台(大統領府)は6日、李明博(イ・ミョンバク)大統領が不動産など約331億ウォン(約25億円)相当の財産を新設する財団法人に寄付し、青少年の奨学事業に使用すると発表した。寄付は当選した07年大統領選時の公約で、自宅などを除くほとんどの財産だとしている。
 寄付するのはソウルの一等地の江南区にある不動産などで、全財産の8割以上に当たる。李大統領は戦後、大阪から韓国に引き揚げ、苦学して大学を卒業。「貧しかったが、母はいつも他人を思いやっていた。きょう私は母との約束を果たした」などと、発表文に思いをつづっている。
 世論調査会社リアルメーターの調べでは、6月の大統領支持率は20.7%に低下。国民の反対などで朝鮮半島大運河事業の断念を表明するなど厳しい政権運営が続いており、財産をなげうっての財団設立も政権浮揚につなげたいところだ。

◎韓国大統領、自宅と預金除いた全資産を寄付、奨学金に(2009年7月7日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】韓国大統領府は6日、李明博(イ・ミョンバク)大統領がソウル市内の自宅や一部預金を除く資産約331億ウォン(約25億円)を、近く設立する財団法人に寄付し、苦学生の奨学金支援などに役立てることになった、と発表した。資産の寄付は一昨年の大統領選時からの公約で、内部で委員会を作って検討していた。
 大統領府によると、李大統領の全資産は、ソウル江南地区の高級住宅地の土地・建物4カ所と預金などを合わせて445億ウォン(約33億円)。このうち自宅1軒と預金など(計約49億ウォン=約3億6千万円)と債務を除いたすべての資産を寄付するという。

◎サムスン電子、営業利益が回復、09年4~6月期、前年同期並に(2009年7月6日、日本経済新聞)
 【ソウル=尾島島雄】韓国のサムスン電子は6日、2009年4~6月期の連結営業利益が2兆2000億ウォン(約1650億円)から2兆6000億ウォンになる見通しだと発表した。電子部品の価格回復が収益環境の改善に直結しており、前の期の4700億ウォンから急回復する。改善が遅れている日本の電機大手の低迷が一層鮮明になってきた。
 営業利益は前年同期(2兆4000億ウォン)と比べても横ばいまで回復する見通し。売上高は31兆ウォンから33兆ウォンになるとしており、前年同期(29兆1000億ウォン)を上回る。液晶パネル部門が黒字転換するほか、NAND型フラッシュメモリーの需給が引き締まったことで半導体部門の利益も改善しているとみられる。通貨ウォンが依然安値圏にあることも収益を押し上げた。
 従来サムスンは業績発表前に見通しを公表していない。08年10~12月期の赤字転落からの業績回復が著しく市場の関心が高まっており、証券アナリストらの業績見通しの公表が相次いでいる。混乱を避けるため株式市場へ告示する形で正式発表前の事前公表に踏み切った。

◎女性タレント自殺で韓国側捜査へ、「性接待」疑惑の前事務所代表が強制送還(2009年7月3日、産経新聞)
 自殺した韓国の女性タレント、チャン・ジャヨンさんの所属事務所の前代表で、入管難民法違反容疑で日本で逮捕された金鍾承容疑者(39)が3日、強制送還され、韓国の仁川国際空港に到着した。韓国メディアによると、警察当局は5日ごろに脅迫や傷害などの疑いで逮捕状を請求する方針。
 警察当局は事実上中断していたチャンさんの自殺をめぐる捜査を再開。強要などの容疑で既に書類送検している芸能関係者ら8人と、当時捜査対象になっていたものの刑事処分を受けていない4人の計12人について、関与の実態を詳しく調べる。
 チャンさんは日本の漫画が原作の韓国の人気ドラマ「花より男子」にも出演した人気タレント。金容疑者は3月4日に日本に入国。この3日後にチャンさんは「酒の席や夜を共にする接待を強要された」と書いたメモを残し、自宅で首をつっているのが見つかった。

◎自殺女優の事務所元経営者、韓国に強制送還(2009年7月3日、読売新聞)
 東京入国管理局は3日、3月に自殺した韓国の女優チャン・ジャヨンさんが所属していた芸能事務所の金鍾承(キムジョンスン)・元経営者を韓国に強制送還した。
 金元経営者はチャンさんの自殺に絡み、チャンさんに暴行を加えたり、映画出演料を横領したりしたなどとして、韓国警察当局から暴行などの容疑で国際手配されていた。
 先月24日に、逃亡先の東京都内で警視庁に入管難民法違反(不法残留など)の疑いで逮捕され、1日付で不起訴(起訴猶予)になった。

◎「性接待強要された」女性タレントの事務所代表を強制送還(2009年7月3日、スポーツニッポン)
 自殺した韓国の女性タレント、チャン・ジャヨンさんの所属事務所の金鍾承(キム・ジョンスン)前代表(39)が強制退去処分を受け、3日午前、成田空港から韓国へ送還された。韓国の捜査当局がチャンさんに対する暴行などの容疑で逮捕状を取っている。
 韓国側から捜査協力の要請を受け、警視庁が6月24日、東京都港区のホテルにいた金前代表を発見、在留期限を過ぎて滞在した入管難民法違反容疑で逮捕。その後起訴猶予となった。
 金前代表は3月4日、日本に入国。この3日後にチャンさんは「性接待を強要された」などと書いたメモを残し、自宅で首をつっているのが見つかった。

◎「公然わいせつだ」「いや、取り締まる根拠はない」、ソウルに“淫乱クラブ”が儒教社会に衝撃(2009年7月1日、産経新聞)
 【ソウル=水沼啓子】韓国の聯合ニュースによると、最近、カップルなどが露骨なわいせつ行為を自由に行えるクラブがソウル市江南区内に登場し、社会問題として浮上しているという。客同士のグループセックスなども行われ、ほかの客はこうした行為を見て楽しんでいるとされ、儒教の伝統が残る韓国社会に衝撃が走っている。
 報道によれば、漢江の南側に位置するソウル市江南区の繁華街に、「カップルテーマクラブ」を掲げたクラブが6月19日にオープン。インターネットで成人認証を受けて加入した会員に限り入場を認めており、グループセックスやスワッピング(互いのパートナーを取り換えて行う性行為)などが公然と行われているという。
 クラブ側はホームページで「性にかかわるどんなタブーもタブー視する」とうたい、利用者の「狂乱の夜」「すごく良かった」といったコメントも掲載しているという。
 クラブを運営するスタッフは、法的な問題について「多くの法律専門家と相談した結果、閉ざされた空間で、従業員ではなく実際の恋人同士が訪れるため、現行法で取り締まる根拠がないとの判断を受けた」と話しているという。
 学者の見解は分かれている。合意の上でなら公然わいせつ容疑での処罰は難しいとの意見がある一方、密閉された空間であっても10人が見られるなら公然わいせつ容疑の適用が可能だとする意見もある。
 取り締まりが必要との指摘はあるものの、現行法では取り締まりの根拠がなく、警察は苦慮しているという。聯合ニュースによると、警察は1日、このクラブを運営する事業者(39)を、営業面積を無断で広げ飲酒店を営業した疑い(食品衛生法違反)で書類送検した。

◎姦通罪の韓国女優が離婚、親権・養育権は夫に(2009年6月29日、産経新聞)
 【ソウル=水沼啓子】韓国のタレント、パク・チョル氏(40)と姦通罪で有罪となった人気女優、オク・ソリさん(40)夫妻の離婚が成立した、と韓国の聯合ニュースが29日伝えた。
 夫のパク・チョル氏が2007年、妻のオク・ソリさんを相手取り、離婚および財産分割請求訴訟を裁判所に起こし、2人は慰謝料や娘の養育権をめぐって争っていた。
 裁判所は25日、原告のパク・チョル氏の慰謝料請求は棄却し、子供の親権および養育権については、パク・チョル氏が持つことを認めた。
 オク・ソリさんは、夫のパク・チョル氏から男性歌手と浮気をしたとして姦通罪で告訴され、昨年12月に懲役8月、執行猶予2年の有罪判決を裁判所から言い渡されている。

◎韓国:リチウム電池認証制度導入、「海外認証も容認」、政府方針(2009年6月26日、毎日新聞)
 韓国政府が7月から、パソコンなどに使われるリチウムイオン電池の安全性に関する新規制を導入する問題で、韓国政府が海外の検査機関による認証も認める方針に転換したことが分かった。
 韓国政府はリチウム電池の発火事故などを受け、販売に国内の検査機関での認証取得を義務付ける方針を公表していた。日本政府は「貿易障壁になる」と世界貿易機関(WTO)に懸念を表明する考えを示していた。
 経済産業省によると、韓国政府は23日、一定の基準を満たした海外検査機関の認証も認める方針を表明。望月晴文経産次官は25日の会見で「ほぼ問題は解決された」と述べた。【柳原美砂子】

◎韓国外相、北朝鮮の偽札取り締まり強化「日米韓で協力」(2009年6月26日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也、牧野愛博】韓国の柳明桓(ユ・ミョンファン)・外交通商相は25日、朝日新聞と会見した。紙幣偽造など北朝鮮の不法行為について「重要なのは情報交換。韓日米の緊密な協力を既に始めており、今後も続ける」と述べ、取り締まりの強化に努める考えを示した。北朝鮮を除く日韓米中ロによる「5者協議」については「6者協議の枠組みの中の一つ」と位置づけ、北朝鮮が出てこない場合は5者で協議を進めたい考えを示した。
 昨年2月の就任後、日本のメディアと会見するのは初めて。ミサイル発射や核実験など強硬姿勢をとり続ける北朝鮮に対し、国際社会が団結すべきだとの考えを強調した。
 柳外相は「米議会報告書が北の偽札の流通を確認している。偽たばこも米国で一斉検挙されたことがある」と指摘、不法行為があったのは確実だとの認識を示した。米政府などによると、精巧な偽ドル札「スーパーノート」はこれまで約4500万ドル分が押収され、1億ドル分が流通しているとみられるという。
 「5者協議」については、6者協議の枠組み維持の必要性を強調したうえで、「制裁の目的は北の非核化にある。非核化に向けて5者だけでも話し合おうということだ」と語った。7月にタイで6者協議参加国の外相が集まる東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)が、5者協議開催の「一つの機会になる」と述べた。
 日韓の一部にある「核保有論」に関しては「21世紀の国際政治の中で、選択肢の一つになり得ない」と否定した。
 李明博(イ・ミョンバク)大統領が28日に訪日する日韓シャトル外交については「両国民の交流は拡大している。シャトル外交も発展し続ける」と述べた。日本による朝鮮半島併合から来年、100年を迎えることについては「過去を考えるのをやめるというのではなく、これからの百年をどうしていくか、虚心に考える一つの機会にしなければならない」と語った。

◎サムスンのLEDテレビ、販売台数50万台突破(2009年6月25日、朝鮮日報)
 サムスン電子は24日、LED(発光ダイオード)テレビの販売台数が発売から100日で50万台を突破したと発表した。LEDテレビは発光する半導体LEDを光源に使用した次世代テレビ。
 発売後、毎日平均5000台ずつ販売した計算になる。サムスン電子の関係者は「このような販売ペースは2003年、サムスン電子が液晶テレビ市場に本格的に参入した当時の販売量36万台よりも多い」と話した。韓国では1万8000台以上が売れた。
 サムスン電子映像ディスプレー事業部のユン・ブグン社長は、同日ソウル市瑞草区瑞草洞にある本社で行われたグループ社長団協議会で、「LEDテレビ発売前の昨年5月には3000ドル(約28万7000円)以上の高級テレビ市場でサムスン電子のシェア率は4%、ライバル会社が89%だったが、今年5月にはサムスン電子が83%に上昇し、同市場でも1位になった」と説明した。

◎性接待強要された、チャンさん自殺で韓国警察が捜査再開へ(2009年6月25日、スポーツニッポン)
 韓国警察当局は25日、同国の女性タレント、チャン・ジャヨンさんが「性接待を強要された」とのメモを残し自殺した事件で、日本で警視庁に逮捕されたチャンさんの所属事務所前代表金鍾承容疑者(39)の身柄引き渡し手続きを急ぐとともに、事実上中断していた捜査を再開すると発表した。聯合ニュースが伝えた。
 同ニュースによると、犯罪人引渡条約によって引き渡しを受ける場合、実際に金容疑者が韓国に移送されるまで3カ月程度かかるとみられるため、韓国警察当局は日本側が金容疑者を韓国に強制送還する方法を打診、可能かどうかを両国で協議している。
 警察当局は同事件に関し、強要などの容疑で既に書類送検している芸能関係者ら8人と、当時捜査対象になっていたものの刑事処分を受けていない4人の計12人について、関与の実態をさらに詳しく調べるという。

◎自殺女優の事務所経営者を逮捕、韓国に送還へ(2009年6月24日、読売新聞)
 警視庁は24日、韓国籍の無職、金鍾承(キム・ジョンスン)容疑者(39)を入管難民法違反の疑いで現行犯逮捕した。
 金容疑者は、今年3月に自殺した韓国の女優のチャン・ジャヨンさん(当時29歳)が所属していた芸能事務所の共同経営者の一人で、韓国警察当局が、チャンさんに暴行を加えたり、映画出演料を横領したりしたなどとして、暴行などの容疑で逮捕状を取り、国際手配していた。国内での手続きを終えた後、韓国に強制送還される見通し。
 発表によると、金容疑者は今年3月4日に成田空港から入国し、同6月に在留期間が切れた後も日本国内に滞在するなどした疑い。
 韓国警察当局は、日本国への入国を確認した直後の今年3月末、国際刑事警察機構(ICPO)を通じ、日本の警察当局に捜査協力を要請。24日夕、東京都港区内のホテルにいるところを捜査員に発見された。
 聯合ニュースなどによると、チャンさんは2006年、芸能界にデビュー。09年1月から放映された人気テレビドラマ「花より男子」(韓国版)に出演。今年3月7日、ソウル近郊の自宅で首をつって自殺しているのを発見された。その後、「遺書」だとする文書に、酒席にかり出され、性的行為を伴う接待まで強要されたとの内容が含まれ、韓国警察当局が捜査していた。

◎自殺女優に暴行容疑で国際手配、芸能事務所元代表を逮捕(2009年6月24日、朝日新聞)
 警視庁は、韓国籍のキム・ジョンスン容疑者(39)を入管法違反(旅券不携帯、不法残留)の疑いで24日に現行犯逮捕したと発表した。キム容疑者は、3月に自殺した韓国の女優チャン・ジャヨンさん(当時29)の所属事務所の元共同代表で、チャンさんへの暴行などの容疑で国際手配されていた。警視庁の調べに、「逮捕を免れるため日本に来た」と供述しているという。
 同庁は25日に送検し、その後、入管当局を通じて韓国側に身柄を引き渡す方針だ。
 組織犯罪対策2課によると、3月30日、韓国当局から警察庁を通じて捜査協力要請があり、東京高裁が4月24日、キム容疑者の仮拘禁許可状を出した。昨年6月にソウル市内でチャンさんの腕をひっぱったり、ペットボトルなどで頭をたたいたりした容疑や、今年1月にチャンさんの映画出演料を着服した疑いなどがあるという。
 警視庁が24日、東京都港区内のホテルにいたキム容疑者を発見。旅券を持っていなかったため逮捕した。3月4日に観光目的で成田空港から入国。認められた在留期間を超え、23日まで長野県白馬村のペンションなどに滞在していた疑いでも逮捕された。

◎韓国、女性タレント自殺、事件は「氷山の一角」とも(2009年6月24日、スポーツニッポン)
 韓国では女性タレント、チャン・ジャヨンさん(26)の自殺を機に「性上納」(性的な接待)の習慣に批判が浴びせられ、世論に押されるように警察が捜査を開始。日本の警察に協力を要請し、日本に滞在していたチャンさんの所属事務所前代表が24日に逮捕された。しかし逮捕者は前代表のみで、事件の全容が解明されたとは言い難い。韓国社会は「男性上位」の意識が根強く、事件は「氷山の一角」との声もある。
 チャンさんの遺書とされるメモには、接待の相手として大手新聞社やスポンサー企業の幹部名が書かれていたとされ、大きな関心を集めた。
 だが警察は強要容疑などで8人を書類送検したのみで、幹部たちは不問。接待の詳しい内容についても明らかになっていない。韓国紙、中央日報は「(警察は)聖域のない捜査を強調したが、捜査が進むほどその勢いはなくなった」と報じた。
 韓国の芸能関係者は「所属事務所の命令で、芸能人がスポンサー企業などに接待することは多い。今後なくなるとも思えない」と言い切った。

◎韓国美女が裸で、「ネイキッドニュース」韓国版がスタート(2009年6月23日、産経新聞)
 【ソウル=水沼啓子】女性キャスターが服を脱ぎながらニュースを読む「ネイキッドニュース」韓国版が23日にスタートした。韓国の聯合ニュースが伝えた。
 聯合ニュースによると、韓国版は19歳以上を対象にした「アダルトバージョン」と15歳以上を対象にした「ティーンバーション」に分けてサービスが提供される。
 アダルトバージョンは女性キャスターが上半身裸になり、ティーンバージョンはビキニを着てニュースを読むという。女性キャスターはモデルや役者、会社員などさまざまな経歴を持つ20代の韓国人女性9人で構成される。
 視聴するには会員登録が必要で、登録料は月額9900ウォン(約770円)。ネイキッドニュースは1999年にカナダで始まり、現在、日本など80余カ国でサービスが提供されている。

◎韓国5万ウォン札の流通始まる、36年ぶり最高額紙幣(2009年6月23日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国で23日、新紙幣5万ウォン(約3800円)札の流通が始まった。73年の1万ウォン(約750円)札発行以来、36年ぶりの最高額紙幣の登場。この間物価は12倍以上になり、紙幣の額面と経済実態が合わなくなっていた。日本人観光客らも使う機会が多くなりそうだ。
 5万ウォン札は現1万ウォン札より横幅が6ミリ長い。黄色を基調とし、肖像には朝鮮時代の女性芸術家、申師任堂(シン・サイムダン)が描かれている。中央銀行の韓国銀行や金融機関には、新札を手に入れようと朝から多くの市民が訪れた。
 もともと10万ウォン札の発行も予定していたが、図案をめぐる論争などから中止になった。

◎韓国:リチウムイオン電池に新規制、日本政府、懸念表明へ(2009年6月22日、毎日新聞)
 韓国政府は7月1日から、リチウムイオン電池を組み込んだパソコンやデジタルカメラなどを韓国国内で販売する際、指定機関での認証を義務付ける新規制を導入する。二階俊博経済産業相は22日の閣議後会見で「外国企業に対する貿易障壁となる恐れが十分ある」と述べ、今週開かれるWTO(世界貿易機関)のTBT(貿易の技術的障害)委員会で、日本政府として懸念を表明する考えを示した。
 経産省によると、韓国が導入する新規制は、安全対策の強化を目的にリチウムイオン電池の温度変化による発火や過熱など6項目の試験を国内の4機関で実施するよう求めている。日本はより厳格な安全基準を定めており「規制の導入自体に問題はない」(経産省)としているが、認証機関が韓国内の4カ所に限定されるため、日本企業の手続きに時間を要し、事実上の参入障壁になる可能性がある。
 認証制度をめぐっては、中国政府が来年5月からIT(情報技術)セキュリティー製品への強制認証制度を導入する方針。各国が「製品の設計図など機密情報流出の恐れがあり、貿易障壁になる」と撤回を求めている。自国製品を優遇する保護主義的な動きの拡大が懸念されており、経産省はWTOを通じて是正を要求していく考えだ。【柳原美砂子】

◎開城工業団地:低い生産性、人事権もない、撤退した社長(2009年6月22日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】北朝鮮の開城工業団地進出企業約100社で初めて全面撤退した毛皮衣料メーカー「スキンネット」(本社・ソウル)の金龍九(キム・ヨング)社長(41)が毎日新聞のインタビューに応じ、生産性の低さや人事権が及ばないことなど、現地での操業の難しさを語った。

-撤退理由は?
 引き金は駐在・通勤する社員の安全問題だ。

-進出条件は?
 1年10カ月前に工場を借り、北朝鮮労働者103人で出発した。賃金は当時約60ドル(約5800円)で今は70ドル。工場は韓国に二つ、北京に一つあるが、北京でも約200ドルだ。
 労働者は手先が器用で韓国や中国より優秀だが、経験者を採用できない。韓国での生産性が100なら北京70、開城はまだ35だ。人事権もなく季節に応じて人を減らしたり、配置転換も難しい。

-投資の回収は?
 投資は5億ウォン(約3800万円)だが、1億8000万ウォンの損失が出た。ただ、製品を韓国に持ち込む際の関税16%が免除なので、商売としてはいい。しかし、賃金が北朝鮮の要求通り300ドルになれば、他社も撤退せざるを得ないだろう。

-再進出したいか。
 向こうの幹部は「いずれ統一だ。また会おう」と言っていた。現地は携帯もネットも使えないが、ソウルから車で1時間10分しかかからず、管理しやすい。南北関係が改善されれば、検討してよい。

◎韓国、リチウム電池に新規制へ、「日本製」締め出し狙う?(2009年6月22日、読売新聞)
 韓国政府が、パソコンやデジタルカメラなどに使われるリチウムイオン電池について、7月1日から新たな規制を実施することが21日、明らかになった。
 韓国内でリチウム電池を組み込んだ製品を製造・販売する場合、同国内の機関の認証が必要になることが柱だ。
 世界のリチウム電池生産で、日本メーカーが全体で約6割のシェア(占有率)を占め、韓国メーカーと競っている。日本政府は、「認証の基準があいまいで、日本製品が韓国市場から締め出される恐れもある」として、規制内容の修正を求めるとともに、すべての国に平等な通商条件を与えるよう求めた世界貿易機関(WTO)ルールに違反する可能性が高いとして、WTOに問題提起する方針だ。
 リチウム電池は、携帯電話の使用中などに発熱や破裂爆発事故などが起きていることから、各国が安全基準を策定している。日本の場合は、メーカーや輸入業者が基準に基づいて自己検査を行えば販売できる。しかし、韓国の新規制では、指定された機関の認証が必要であるため、認証に時間がかかって製品の販売が大幅に遅れる可能性がある。
 今回の規制に対し、米国政府も見直しを求めたところ、韓国政府は10月以降、米国製品を例外扱いとし、米国内の機関で認証を受ければ輸入を認める方針だ。一方、日本側にはこうした譲歩案などを示しておらず、「事実上の貿易障壁」(政府関係者)との声もある。

◎離婚件数が減る韓国のなぜ?(2009年6月21日、産経新聞)
 日本よりもずっと儒教の伝統が残る韓国の離婚事情はどうなっているのか。韓国でも家族主義が薄れ、これまで子供や老いた親のために離婚を踏みとどまっていた夫婦が離婚するケースが増えているようにみえる。しかし、統計上は2004年をピークに減少傾向にあるという。その理由は何か。韓国の最近の離婚事情を探った。(ソウル 水沼啓子)
 今年2月には、韓国財界の大物カップルの離婚騒動が話題になった。李健煕・三星グループ前会長の長男、李在鎔・三星電子専務が、妻で大象グループ名誉会長の長女、林セリョンさんから離婚訴訟を起こされたからだ。李専務は林さんと1998年に結婚し、1男1女をもうけたが、10年余りで破局した形だ。
 また昨年は、韓国有名女優のオク・ソリさんが離婚協議中の夫に姦通罪で告訴され有罪判決を受けて、世間の耳目を集めていた。昨年自殺したトップスターの崔真実さんは、日本プロ野球、巨人の元投手、趙成ミンさんと2000年に結婚した後、離婚している。
 著名人たちの離婚騒動が最近、韓国社会をにぎわしているせいか、韓国でさぞかし離婚が増えている?と思いきや意外に統計上の数字は違っていた。韓国統計庁によると、08年の離婚件数は11万6500件で、前年よりも7500件減少した。
 カード破産による家庭崩壊が問題となった04年に離婚件数が急増。16万6000件を記録した、この年をピークに離婚件数は年々減少傾向にあるという。
 この離婚件数の減少の一因として、昨年6月に導入された「離婚熟慮制度」があるという。この制度は、簡単に言うと夫婦ゲンカの末、怒りに任せて離婚届を出してしまう“駆け込み離婚”を防ぐため、「ちょっと頭を冷やしなさい」と熟慮期間を置くというものだ。
 激高しやすい韓国人同士の夫婦ゲンカは、ドラマでもよく見かけるシーンだがなかなかすさまじい。さらに性急な国民性から、勢いで離婚届を出してしまうケースが結構あったということは容易に想像できる。
 制度が導入されてからは、離婚する場合、未成年の子供がいる夫婦は3カ月、そうでない夫婦は1カ月の熟慮期間を経ないと離婚届を受け付けてもらえない。また未成年者の子供がいる場合は、親権や養育権で夫婦の合意がないと離婚できない。ただ家庭内暴力など緊急を要するケースは、1週間ほどで離婚が認められる。
 この「離婚熟慮制度」に関する特例法案が05年に国会に提出されたとき、「無分別な家族解体を防止する効果がある」という賛成意見があった一方、「国家が極めて個人的な問題に過度に介入することになる」と反対する意見もあった。
 ちなみに、韓国の昨年の婚姻件数は32万7700件だったので、結婚した10人のうち、おおむね3人が離婚している計算となる。離婚した夫婦の平均同居期間は12.8年間。離婚理由は性格の不一致が47.8%を占め、経済的な問題が14.2%と続いた。
 また結婚して20年以上たつ夫婦の離婚が前年より約1900件増え、2万6900件で全体の離婚件数に占める割合は23.1%となった。こうした熟年離婚は韓国では「黄昏離婚」と呼ばれ、離婚した夫婦の4組のうち1組にあたる。
 韓国で1999年10月に放送が始まり、今年4月に終了するまで約10年間続いた長寿テレビ番組に「夫婦クリニック-愛と戦争」(KBS2)がある。実例を参考にしながら、毎回ある1組の夫婦が結婚から離婚調停に至るまでの過程を、ドラマ仕立てに描いて人気を博していた。
 このドラマを「参考」にみていた独身女性たちも結構いたという。“ラブラブ”だった2人がさまざまな理由で夫婦関係が壊れて、最後は“血みどろ”の夫婦ゲンカを繰り広げている姿を見たら、まず間違いなく結婚相手を慎重に選ぶようになるだろう。最近韓国で離婚カップルが減っているのは、もしかしたらこのドラマのおかげ?

◎世界最低水準の1.19、出生率低迷に悩む韓国(2009年6月20日、産経新聞)
 韓国政府が、合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子供数の推定値)の低迷に頭を悩ませている。韓国統計庁によると、2008年の出生率は世界最低水準の1.19。李明博大統領は「最優先の国政課題」として少子化対策に乗り出したが、足かせとなる高額な教育費などの問題の解決法は見つかっていない。
 韓国の出生率は60年代までは4以上。70年代から急激に低下し80年代には1台に。大統領府によると、少子化により20年には152万人の労働力が不足。65歳以上の高齢者1人を支える15歳から64歳までの「生産年齢人口」は、05年は7.9人だが、50年には1.4人と推定している。
 出生率低下の背景には、経済的理由や女性の急速な社会進出などが指摘される。特に塾などに支払う教育費は、経済協力開発機構(OECD)の調査で世界一高い。

◎番組で事実歪曲、テレビ局プロデューサーら在宅起訴、韓国(2009年6月18日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】ソウル中央地検は18日、大手テレビ局のMBCが昨年4月に米国産牛肉のBSE(牛海綿状脳症)の危険性を報じた番組で、事実を歪曲したなどとして同局のプロデューサーら5人を名誉棄損や業務妨害の罪で在宅起訴したと発表した。韓国では昨年夏、同番組をきっかけに米国産牛肉の輸入解禁に反対する大規模な反政府デモが起き、李明博大統領が国民に謝罪するなど政治的な混乱に発展。政府が昨年6月、検察当局に捜査を依頼していた。

◎金総書記の健康かなり悪化、後継は正雲氏、中国紙報道(2009年6月18日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】中国の国際問題専門紙「環球時報」は18日、平壌に駐在する「ある国」の大使の話として、「(北朝鮮の)金正日総書記の健康状態にすでに非常に大きな問題が発生し、かなり悪い状況にある。このため、後継者が確定している」と伝えた。
 同大使はさらに、金総書記の三男、正雲氏が後継者と伝えられていることについて、同紙記者に対し、「この情報は確かだと思う」と強調したという。
 北朝鮮とつながりが深く、同国への配慮から金総書記をめぐる報道に慎重な中国のメディアが独自取材で、金総書記の健康悪化や後継者に関する報道を行うのは極めて珍しい。
 自らの警告を聞かずに2度目の核実験に踏み切った北朝鮮に対する中国当局の不快感を示す狙いがあるものとみられる。

◎韓国LGディスプレー、「薄膜型」太陽電池に参入(2009年6月16日、日本経済新聞)
 【ソウル=尾島島雄】液晶パネル世界2位の韓国LGディスプレーは16日、太陽電池事業に参入すると発表した。ソウル市郊外の坡州市にあるパネルの主力工場に今年末までに500億ウォン(約40億円)を投じて、太陽電池の試験生産ラインを設置。パネル技術を転用して原料のシリコンを節約できる「薄膜型」の開発に取り組む。2012年の量産開始を目指す。
 事業化に向けて年末までに太陽電池の研究開発人員を50人規模に増員する。親会社のLG電子は現在の主流方式である「結晶型」太陽電池の技術開発を続けており2010年1~3月期に量産を開始する予定。グループ内で結晶型と薄膜型の両方式を手掛けることで、先行する日本、中国、台湾や欧州勢を追撃する。
 薄膜型は結晶型に比べ光エネルギーを電力に変える変換効率に劣るが、原料となるシリコンの使用量は少ない。シリコン需給は逼迫(ひっぱく)しているうえ薄膜型を実用化しているメーカーはシャープなど少数に限られており、LGディスプレーは変換効率の改善を急ぐ。

◎韓国軍へのハッカー攻撃1日1万件、中国や北朝鮮から(2009年6月16日、産経新聞)
 韓国軍機務司令部は16日、同軍のコンピューターに対し、軍事情報を盗むことなどを目的に1日平均1万450件のハッカー攻撃が行われていると発表した。
 聯合ニュースによると、攻撃は中国や北朝鮮など海外から行われているとみられる。
 同司令部によると、ハッカー攻撃のほか、ホームページの改竄(かいざん)やウイルス配布など韓国軍のコンピューターに対する不正行為は1日平均計9万5千件。聯合ニュースによると、昨年に比べ20%増えている。

◎中国が北朝鮮が、韓国軍をハッカー攻撃1日1万件(2009年6月16日、スポーツニッポン)
 韓国軍機務司令部は16日、同軍のコンピューターに対し、軍事情報を盗むことなどを目的に1日平均1万450件のハッカー攻撃が行われていると発表した。
 聯合ニュースによると、攻撃は中国や北朝鮮など海外から行われているとみられる。
 同司令部によると、ハッカー攻撃のほか、ホームページの改ざんやウイルス配布など韓国軍のコンピューターに対する不正行為は1日平均計9万5千件。聯合ニュースによると、昨年に比べ20%増えている。

◎ソウル市庁前広場、緊迫、民主化記念集会を当局許可せず(2009年6月9日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】韓国の野党勢力や市民団体がソウルの市庁前広場で10日に恒例の民主化記念集会を計画したところ、市や警察が広場の使用を認めず、抗議する野党民主党の国会議員らが9日から徹夜の座り込みを始めた。韓国メディアは「物理的な衝突は不可避」と伝えている。
 10日は22年前に軍事独裁政権に終止符を打つ国民集会が開かれた日で、例年、民主化記念集会が開かれている。今回、警察側は先に別の団体から使用申請があったためと説明しているが、自殺した盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の追悼ムードが覚めやらぬなかで、反政府集会に転じるのを政府が警戒しているのは明らかだ。

◎強兵育成! 韓国軍の新兵教育とは(2009年6月7日、産経新聞)
 最近、朝鮮半島の南北関係が悪化の一途をたどり、緊張が徐々に高まっている。北朝鮮による4月の長距離弾道ミサイル発射、5月の核実験、相次ぐ短距離ミサイル発射。新たな長距離弾道ミサイル発射の動きも伝えられる。6月には過去、黄海上で大きな軍事衝突が起きており、韓国軍も警戒を強めている。1950年6月に勃発(ぼっぱつ)した朝鮮戦争は53年7月に休戦協定が結ばれたまま、まだ終結していない。北朝鮮といまだ軍事的に対峙(たいじ)する韓国には徴兵制がある。心身ともに問題がなければ「大韓民国の国民たる男子」に生まれた以上、兵役の義務を果たさなければいけない。彼らが入隊して、最初に受ける新兵教育の現場を紹介する。(ソウル 水沼啓子、写真も)
 入隊時期は19~29歳の間で、基本的には高校卒業後1、2年の間に入隊しないといけない。ただ理由があれば先延ばしは可能で、大学に入学した場合は、2、3年生のときに休学して軍隊に行くケースが多いようだ。大学受験に失敗した場合は、2浪までは入隊を延期することができる。
 19歳になると徴兵検査(身体検査や体力検査など)を受け、極端に視力が悪い人や太っている人、やせている人、持病などを持っている場合、兵役が免除される。また在日韓国人など海外に永住権を持つ人や中卒者、オリンピックのメダリストなども免除される。
 兵役期間は場合によって異なるが、だいたい陸軍、海兵隊が2年2カ月、海軍が2年4カ月、空軍が2年半程度となっている。陸海空のどの軍に入隊するかは本人の希望が優先される。
 入隊する前に準備することは、髪を3センチ以下のスポーツ刈りにすることぐらい。でも年頃の男の子たちにはこれが結構きついようだ。
 最近、兵役を済ませたばかりの男子学生(26)は「髪を刈りながら、これから軍隊に行くと考えただけで怖くて仕方がなかった。不格好な丸刈りを鏡に何度も映し、頭をなでながら不安で情けない心を慰めた」という。
 入営するときの携行品は身分証や入営通知書、各種免許証などを持っていけばよく、現金はもちろんいらないし、下着なども支給されるので着替えも必要ない。
 入営するときに着ていた私服は、入隊後に自宅に発送される。理由は分からないが脱走を防ぐためか?この梱包(こんぽう)作業が、家族と別れ、これから軍人になることを改めて認識する“儀式”にもなっている。
 入隊初日。部隊まで見送りに来た家族らに最後の別れをする。「家族には『みんな軍隊に行くのだから大丈夫だよ』と言ったけれど、心の中はぶるぶると震え、頭の中は真っ白だった。『これから国を守りに行くんだ』と何とか気を張って家族に最後のあいさつをしたとき、母親が涙を流す姿を見てぼくも涙が出た」(前掲の学生)。
 入隊後、まず最初に受けるのが新兵教育だ。陸軍の場合、新兵の訓練期間は5週間。訓練所の規模によるが、陸軍の場合、1期当たりの新兵の数はだいたい150~200人程度という。
 取材したのは、韓国北部の江原道華川郡にある第7歩兵師団の新兵教育隊。新兵たち20人ほどが共同で生活する「内務室」と呼ばれる居室や講義室などが入る兵舎は最近建てられたらしく真新しく、玄関には「強兵育成」の表示が掲げられていた。
 内部は清掃が行き届き、どの部屋もきれいに整頓されていた。新兵たちが内務室で与えられるスペースは畳一畳分ほど。夜はここに寝床を敷く。隣とのすき間がない状態で寝るため、いびきや歯ぎしりのひどい場合は周りから嫌がられるのは必至だ。
 新兵の1日の生活を大まかにみると、午前6時半起床。朝食後、午前8時半から午後4時半までが訓練時間。その後、夕食までの1時間ぐらいは運動などをして過ごし、寝る前に清掃をして午後10時に就寝。
 入隊まもないころにまず受けるのが、練兵場で「K2」などの自動小銃(ライフル銃)を持って行う「制式訓練」。
 その後、手投げ弾や射撃訓練などが実施される。射撃訓練では、250メートル、200メートル、100メートル先の3つの標的を、うつぶせなど姿勢を変えて計20発を撃ち、8発以上命中すれば合格。命中率60%未満は落第となる。
 生化学兵器訓練もあり、防毒マスクを装着して、ガス室に入ってから、マスクを外す過程でガスの威力を肌で感じるというもの。逆の見方をすれば、高性能の防毒マスクがあれば、生化学兵器も怖くないということを体感させる訓練だ。
 以前はガスが充満するガス室に防毒マスクを装着しないまま入れられて、涙や鼻水でまさに顔面が“ぐちゃぐちゃ”になったとか。
 ガス室を出ると、満身創痍(そうい)状態で床にへたばり、中には失神したように倒れ込んで泣き出す新兵もいるという。新兵教育の中でも、忘れられない訓練の1つとなるそうだ。
 新兵たちがいちばん鍛えられるのが、25キロの重さにもなる完全軍装で行う「30キロ夜間行軍」。夏の行軍などでは水を飲み過ぎないのがポイントだとか。水をがまんしないで飲んでいると、後で水が足りなくなり落伍することになるからだそうだ。途中で脱落した場合、もう一度行軍の訓練を受けなければいけない。
 さらに、新兵教育の“花形訓練”ともされる、野戦部隊で4日ほど野営しながら実施される総合戦闘訓練がある。これまで学んだことを総合的に現場で実践する訓練だ。また、韓国の軍隊らしく、国技にもなっている格闘技「テコンドー」も訓練科目の1つだ。
 昼夜関係なく行われる射撃訓練や真夏の炎天下に完全軍装で走らされるなど、手足にマメができるのは当たり前。ほふく前進で行う訓練では、ひざや肘にかすり傷を負っても痛がっている暇すらないという。
 軍隊には、身体能力が優れる人が選抜されてきているわけではないので、新兵にもいろいろな人がいる。運動神経が鈍かったり、物覚えが悪かったり、協調性に欠けていたり、中には上官にいじめられて逃げ出す新兵もいる。
 新兵教育を無事終えるのは、想像以上に大変なことだ。「戦闘行軍」などの主要訓練科目を合格できなかったり、訓練の参加率が悪かったりすると、留年させられる。約5週間に及ぶ訓練をクリアした新兵は晴れて「2等兵」となり、プロの戦士として各部隊に配属される。
 教育や広報などを担当する第7歩兵師団政訓参謀は、「最近の若者は弱々しくなったとか、自己中心的だとかいわれるが、軍隊に入って集団生活をしているうちに皆しっかりとしてきて見違えるほどたくましくなる」と話していた。
 余談ながら、韓流ブーム後、日本女性たちの間でも韓国の軍隊に対する関心が高まっている。最近では、俳優のチョ・インソンが4月に空軍に入隊。5月には、俳優のイ・ジヌクとすでに解散しているが人気アイドルグループ「H・O・T」のイ・ジェウォンが陸軍に入隊している。
 入隊する韓流スターたちを追っかけ、部隊にまで押し寄せる日本人ファンたち。その姿は、韓国人の目には「ちょっとやり過ぎ」で少々奇異にさえ映っているようだ。

◎韓国検察総長が辞任、盧武鉉氏の自殺捜査終了(2009年6月6日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】盧武鉉(ノ・ムヒョン)・前大統領の自殺で「国民を悲しませた」として辞表を提出していた韓国最高検の林采珍(イム・チェジン)・検察総長が5日、辞任した。大統領府側は慰留していたが、辞意が固いとして辞表を受理した。
 同日の退任式を前に林氏は韓国人記者らと懇談。野党側などから、政治家の不正疑惑の捜査にあたる「最高検中央捜査部」の廃止論が出ていることについて「中央捜査部の機能を弱めると、我が国は腐敗共和国になる。廃止で誰が喜ぶのか」と反論した。
 一方、盧氏の自殺を調べていた地元の警察当局は5日、捜査の最終結果を発表。盧氏が投身した際に警護官が現場を離れていたことが後に判明し、インターネットを中心に他殺や事故死ではないかとの見方が出ていたが、当時の状況や傷跡などから投身自殺と結論づけた。遺族も納得しているという。

◎【盧前大統領死亡】自殺、亡命、暗殺、投獄、悲劇多い歴代韓国大統領(2009年5月23日、産経新聞)
 【ソウル=黒田勝弘】韓国の盧武鉉前大統領が自殺した。夫人や息子など家族の“金銭疑惑”に追いつめられた結果だ。それにしても韓国では歴代大統領の悲劇や不幸が多い。
 今回のような退任後の自殺は初めてだが、初代の李承晩大統領は海外亡命、長期政権だった朴正煕大統領は暗殺、全斗煥、盧泰愚大統領は逮捕・投獄、金泳三、金大中大統領は息子の逮捕・投獄…。
 この背景には、南北分断が続くなかで対立が激しい政治状況などのほか、強力な大統領中心制からくる権力の集中度の高さや、相変わらずの血縁を中心にした家族主義・縁故主義などがあるように思える。
 今回の盧武鉉氏の場合、在任中の金銭疑惑が原因になっているが、全斗煥、盧泰愚両氏のような財閥企業などからの巨額政治資金疑惑というのではない。夫人や息子など家族、親戚(しんせき)が、以前から知り合いの業者から金銭的支援を受けていたというものだ。
 そこで盧武鉉氏の支持者たちは「昔の大統領疑惑に比べるとたいしたことはない」「いわば生活型犯罪だ」などと弁明、擁護している。しかしそれだけに、同じ疑惑でもスケールが小さく見栄え(?)はよくない。
 過去、全斗煥氏も金泳三、金大中両氏の場合も家族が金銭疑惑で逮捕されている。権力者の家族や親戚、縁者に群がれば、その口利きなどで利を得ることができるという縁故主義の結果だ。これには「権力を背景にすれば法律や規則など無関係に何でも可能になる」という権力の大きさが作用している。
 みんなが権力を利用し、権力に群がって甘い汁を吸おうとする。韓国では現在の李明博政権下を含め「自分は大統領官邸に知り合いがいる」といって詐欺をはたらく者が依然、後を絶たない。
 韓国では血縁をはじめ地縁、学縁、その他…人と人のつながりが何より重要という「法より人情」の社会が続いている。みんなが日常的に“有力な人脈”を求めて必死だ。これが変わらない限り、権力にまつわる金銭疑惑事件はなかなかなくならない。
 盧武鉉氏は左派・革新系勢力をバックに政権の座についた。そのため「持てる者と保たざる者」とか「エリートと非エリート」「保守と革新」などといった左翼的二元論に基づく他者批判は得意だった。
 しかし家族や血縁重視など、自らを含む伝統社会の弊害には関心が弱かったようだ。政治的に改革、革新、過去否定、変化…などを強調しながら、多くの歴代大統領と同じく自分自身を含む本当の改革や変化、過去否定には失敗した。
 その意味では「過去の大統領とは違う!」という本人の意気込みとは逆に、盧武鉉氏は意外に平凡な指導者だった。ただ過去の指導者と違って自殺で責任を取ったところが、盧氏が最後に見せた「盧武鉉らしさ」かもしれない。
 この「権力と人脈」の問題は生活文化といってもいい。だからすぐには変わらない。現在の李明博大統領もその中にいる。しかも李大統領は財閥企業経営者出身であり、韓国社会における「権力と人脈とお金の危うさ」は数多く経験してきた人だ。
 盧武鉉時代に金銭疑惑の規模が小さくなったことはいいことだ。露骨な“財閥政治資金”もかなり改善されたといわれる。しかし金額の大小にかかわらず盧武鉉氏は自殺に追い込まれた。李明博大統領は“盧武鉉研究”に真剣に取り組むことで、歴代大統領がやれなかった本当の改革と新しい時代を築くことができるのではないか。

◎韓国:都市部での大規模集会厳しく制限、デモ隊過激化で(2009年5月21日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】韓国政府は20日、都市部での大規模集会を厳しく制限する方針を決めた。韓国中部・大田市で16日、政府の労働政策に反対するデモ隊が警官隊と衝突し150人以上が負傷するなど、デモ隊の過激化が問題となっていた。
 韓国メディアによると、集会制限の方針は韓昇洙(ハンスンス)首相らが出席した政府の対策会議で決まった。警察などは不法デモ鎮圧のため、現在は使っていない催涙弾の再使用も議論しているという。
 大田での衝突では、竹ざおを持ったデモ隊の姿が報道され、李明博(イミョンバク)大統領は「韓国のイメージが傷ついた」と厳しく非難していた。
 韓国では民主化運動の盛んだったころから例年、5~6月に学生らの激しいデモが起きてきた。政府関係者は「デモのシーズンを迎え、法を厳格適用して集会から派生しやすい過激なデモを封じるのが狙い」と話している。
 韓国の「集会及び示威に関する法律」は、暴力的なデモや深刻な交通混乱などが予想される場合、当局に集会禁止を通告する権限を与えているが、これまでは状況に応じて弾力的に運用されてきた。

◎パワー・カーボン・テクノロジー、本社工場の建設着工について(2009年5月19日、新日本石油、HP)

・GSカルテックス社との合弁会社でキャパシタ電極用炭素材を生産
 当社(社長:西尾進路)がGSカルテックス社(本社:大韓民国ソウル市、会長:許東秀(ホ・ドンス))と合弁で設立したパワー・カーボン・テクノロジー社(社長:徐元培(ソ・ウォンベ)、以下「PCT社」)は、本日(5月19日)、大韓民国慶尚北道亀尾(グミ)市にて、キャパシタ電極用炭素材を生産する本社工場の起工式を実施し、建設に着工しましたのでお知らせいたします。
 キャパシタは、瞬間的に多くのエネルギーを必要とする建設機械や鉄道などにおいて、従来、使用されていなかった減速時に発生するエネルギーを電力として蓄えることで、エネルギーを有効利用できる蓄電装置です。今後は、太陽光発電や風力発電の蓄電池への用途拡大も期待されています。
 PCT社では、本年12月に工場の建設を完了し、2010年1月より試運転を、4月には商業生産を開始する予定です。
 当社は「エネルギーの未来を創造し、人と自然が調和した豊かな社会の実現に貢献します」のグループ理念のもと、今後も、環境に配慮した技術、商品の開発を積極的に進めてまいります。

1. 起工式の概要
(1)場所:大韓民国慶尚北道亀尾(グミ)市国家産業第四団地
(2)主な出席者:
   慶尚北道知事:金寛容(キム・クァニョン)
   亀尾市長:南ユ鎮(ナム・ユジン)
   GSカルテックス:代表取締役会長、許東秀(ホ・ドンス)
   新日本石油:代表取締役会長、渡文明
   PCT:代表取締役社長、徐元培(ソ・ウォンベ)

2. パワー・カーボン・テクノロジー社概要
(1)所在地:大韓民国慶尚北道亀尾(グミ)市国家産業第四団地
(2)事業概要:キャパシタ電極用炭素材の生産、販売、研究開発
(3)出資比率:当社50%、GSカルテックス社50%
(4)生産規模:年産、300トン

◎韓国:前大統領の兄に懲役4年の実刑判決、ソウル中央地裁(2009年5月15日、毎日新聞)
 【ソウル大澤文護】ソウル中央地裁は14日、証券会社買収に関連して約30億ウォン(約2億2500万円)の不正な利益供与を受けた罪(あっせん収財)で起訴された盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の兄、盧建平(ノ・ゴンピョン)被告に対し、懲役4年、追徴金5億7000万ウォンの実刑判決を言い渡した。
 判決によると、盧被告は、知人と共謀して証券会社社長を韓国農協中央会会長に紹介した。06年、社長の思い通り農協が証券会社を買収した際に、社長から謝礼として約30億ウォンを受け取った。

◎韓国で新たに1人感染確認、米から帰国の女性(2009年5月7日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】韓国保健福祉家族省の疾病管理本部は7日、韓国人の無職女性(62)の新型インフルエンザ感染を確認したと発表した。
 米ロサンゼルス発の旅客機で4月26日に帰国していた。
 同じ旅客機には感染が確認された修道女(51)も搭乗しており、同本部は機内で感染した可能性が高いとみている。

◎新型インフル感染1552人に、韓国で初の二次感染者(2009年5月6日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】韓国の保健当局は5日、修道女(44)が新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)に感染していたことが確認されたと発表した。
 女性は4月以降、海外に渡航していないうえ、2日に感染が確認された知人の女性(51)と同居していたことなどから、この知人から感染したと断定した。人から人への二次感染が確認されたのはアジア地域で初めてとなる。
 韓国での患者は2人目。修道女は4月26日、メキシコから航空機で帰国した知人を仁川空港まで迎えに行き、修道院まで車に乗せた。その後、のどの痛みなどの症状が出て1日に入院し、隔離措置が取られた。現在は快方に向かい、6日に退院する見通しという。
 韓国では、同じ航空機で帰国した無職女性(62)からもA型インフルエンザウイルスが見つかっており、精密検査している。
 一方、米疾病対策センター(CDC)によると、4日夜時点の全米の感染者(36州279人)のうち、62%は18歳未満だった。季節性インフルエンザは幼児や高齢者に多く、リチャード・ベッサー所長代行は今回の傾向として、「春休みにメキシコを旅行することが多い若者を中心に感染が広まった」などと見ている。
 6日午前1時現在、感染が確認された国・地域は21のまま。感染者はメキシコが139人増えて866人、米国は117人増の403人となり、世界では計1552人に上っている。

◎韓国でまた二次感染の疑い、患者と同一機で帰国の女性(2009年5月4日、読売新聞)
 【ソウル=浅野好春】新型インフルエンザで、韓国保健福祉家族省は3日、新たな感染疑いのある無職の韓国人女性(62)をソウル郊外の病院に隔離入院させたと発表した。
 この女性は米国旅行後、2日に感染が確認された修道女(51)と同じ旅客機で4月26日に米ロサンゼルスから仁川空港に降りており、二次感染の可能性がある。
 一方、米疾病対策センター(CDC)は3日、同国で感染が確認された人が前日から66人増え、30州で226人になったと発表した。スペイン保健省によると、国内の感染者は40人で、前日までの2倍になった。アイルランドやコロンビアでは初の感染例が確認され、感染者は19か国・地域に広がった。
 また、香港紙・蘋果日報によると、米ロサンゼルスの取材出張から4月23日に香港に戻った同紙記者が、感染の疑いがあるとして2日に隔離された。
 発生地メキシコの感染者数は506人で、このうち死者数は19人になった。

◎韓国、感染疑い新たに1人、国際空港の防疫体制を強化(2009年5月3日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国の保健福祉家族省は3日、新型の豚インフルエンザに感染した疑いが濃く、病院に隔離する必要がある患者が新たに1人見つかったと発表した。感染の疑いが濃い患者は計2人になった。いずれも2日に感染を確認した患者と接触していた。同省は、感染経路が限られており、被害が拡大する可能性は低いとみている。
 新たな患者は、米アリゾナ州に滞在した62歳の女性で、感染者と同じ飛行機で4月末に帰国した。
 一方、ソウル近郊の仁川や釜山近郊の金海などの国際空港は2日から防疫体制を強化。係官が感染国からの到着便に乗り込み、体温検査などを実施している。保健福祉家族省も同日、モニタリングセンターを開設。検疫質問書を基に、感染国からの入国者を追跡する体制を強化した。
 韓国には、ゴールデンウイークを利用した日本からの観光客が大勢訪れている。ソウル市中心部の大型ホテルでは、希望客へのマスクの配布を始めた。担当者は「インフルエンザによるキャンセルは数%で、今のところ影響はほとんどない」と語った。

◎不況下の韓国ウエディング事情(2009年5月3日、産経新聞)
 春のウエディングシーズン真っ盛りの中、今年は韓国の結婚シーンが様変わりしているようだ。韓国では、結婚となると何かと物入りで結婚する当人同士はもちろんこと両家の負担も大きい。そのせいか、このところの景気低迷の影響で、あの手この手で結婚費用を倹約したり、結婚資金が足りず結婚を遅らせるカップルも増えているらしい。結婚費用を節約するノウハウも、ネット上で多く紹介されている。最近の韓国の結婚事情を探ってみた。(ソウル 水沼啓子)
 韓国の結婚式というと、まず思い浮かべるのがモデル張りのポーズを決めて撮影する結婚記念写真と何百人もの参列者が集まり、乱雑にごった返す披露宴だ。
 結婚記念写真は以前、野外で撮影されることも多く、景色の良い名所の徳寿宮などに行けば、必ず結婚を間近に控えたカップルの記念撮影シーンにお目にかかれた。しかし最近は野外撮影よりも室内撮影のほうが主流になっている。
 一生残る大切な記念写真ということで、たとえどんなに結婚費用を節約にしても、ウエディング姿の記念アルバムやスチール写真の製作を省略するカップルはほとんどいない。韓国では、記念写真は結婚の必須アイテムで、これがなければ結婚した証にならないぐらいに思っているようだ。
 結婚写真にまつわるこんなエピソードもある。1999年7月、韓国の警察が2年6カ月もの間逃亡を続けていた脱獄囚をついに逮捕した。この脱獄犯は女性にモテるタイプだったようで、逃亡中は出会った女性の家に転がり込み、誰かに通報されると逃亡。また別の女性と同居し、次々と違う女性にかくまってもらいながら警察の手を逃れていたという。
 しかし、ついに警察の手が回ったきっかけは、夫婦を装って暮らしていた家に換気扇交換のために来た電気修理工からの通報だった。「人相が脱獄犯そっくりで、家に女性と写っている結婚写真がないので変だ」と夫婦でないことを見破られたためだ。そのぐらい韓国では結婚した夫婦が記念写真を部屋に飾るのは当然のことだ。
 さて話を戻すと、不況の中で人生一度の晴れの舞台に着るウエディングドレスを安上がりに済ませる女性たちが増えている。一般的には韓国の女性は貸衣装を使用するケースが多く、これまでは平均するとレンタル料80万ウォン(約6万円)-150万ウォンをかけていた。
 しかし、不況になってからは、3カ月ほどかけて手作りでウエディングドレスを作る女性たちも現れ、この場合は費用が20万から30万ウォンで済むという。さらに、貸衣装を借りる場合でも、最近は10万ウォン以下の費用で済ませる女性もいるようだ。
 婚礼家具も、シンプルな組み立て式家具などで費用を節約するケースが増加。食器、家電製品なども少しでも安く購入できる店を探すなど涙ぐましい努力をしているようだ。婚礼用品購入にかかる総費用は2000万ウォンを超えることも多いようだが、結婚展示会などを利用して、賢く割引サービスを受けるカップルも増えている。
 結婚式にかかる費用を節約するため、15~20%ほど安くなる平日やシーズンオフに挙式する方法も韓国メディアで紹介されていた。韓国の場合、結婚シーズンは1、2月、7、8月を除く春と秋が中心だ。実際、ソウル市内のある結婚式場の場合、オンシーズンである5月の予約状況が昨年の半分以下という。
 韓国では、結婚式のゴールデンタイムが土曜日正午から日曜日午後4時ぐらいまでという。ただゴールデンタイムを避け、平日夜に結婚式を挙げる場合、その習慣が韓国にはないのが問題だ。この場合、両家の両親や年配者たちを説得するのが鍵という。
 ハネムーンにも変化が現れている。2、3年前までは一生に一度のことだから、ハネムーンだけは高くても派手にする傾向が強かったが、最近は安いパック旅行や済州島など国内旅行で済ますカップルも増えているらしい。
 一方、不況の余波で、就職できない学生が増加。就職活動をあきらめ、結婚情報会社などを通して“婚活”に走る女子学生たちも増えているという。結婚情報会社の会員数も増え、とくに26歳以下の女性会員の急増ぶりが目立つという。
 韓国メディアによると、何でも結婚情報会社の相談員らは「不景気のときは、マンションを持っている男性と結婚するのが本当に能力のある女性」と、経済力のある男性との“永久就職”を勧めているらしい。

◎韓国前大統領の聴取終わる、最高検「再聴取せず」(2009年5月1日、日本経済新聞)
 【ソウル=山口真典】韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領は1日朝、不正資金疑惑に関する最高検察庁の事情聴取を終え、韓国南東部の金海市郊外の自宅に戻った。前大統領は30日の聴取で親族が受けた不正資金への関与をほぼ否定したが、最高検は「調査は十分にできた」として再聴取はしない方針。1日午後に聴取内容を検察総長に報告し、来週にも逮捕や在宅起訴などの可否を判断する考えだ。
 前大統領は1日未明、最高検前で「最善を尽くして調査を受けた」とだけ述べた。約10時間に及んだ聴取で、前大統領は従来の主張を繰り返し、新たな資料提示などはなかったという。
 有力後援者から夫人に渡った100万ドル(約9800万円)や側近の青瓦台(大統領府)元秘書官が横領した公金12億5000万ウォン(約9500万円)については「知らなかった」と供述。親族が受けた500万ドルも「退任後にわかったが正常な投資資金だ」と主張し、自身の関与を否定した。

◎韓国最高検が盧前大統領を聴取、6億円収賄、容疑否認(2009年5月1日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】韓国の盧武鉉(ノムヒョン)前大統領(62)をめぐる不正資金供与疑惑で、最高検中央捜査部は30日午後11時20分ごろ、盧氏への約10時間に及ぶ取り調べを終えた。最高検は、権良淑(クォンヤンスク)夫人(61)や親族に渡ったとされる600万ドル(約6億円)の資金授受が盧氏の要求で行われ、盧氏に対するワイロにあたるとみて追及。盧氏は収賄容疑を否認した。最高検は今後、逮捕状請求の可否を判断する見通しだが、前大統領であることを考慮し、在宅起訴にとどめるとの見方が強まっている。
 最高検は、有力後援者で靴製造会社会長の朴淵次(パクヨンチャ)被告(63)(別の贈賄事件などで起訴)から渡された600万ドルについて、盧氏による要求の有無を聴取。火力発電所建設事業の受注などに成功した朴被告からの謝礼だった可能性もあるとみて、授受の趣旨も聞いた模様だ。
 盧氏は検察官の質問に、「そうだ」「違う」「記憶にない」と短く答える場面が多かったという。2007年6月に供与された100万ドル(約1億円)については、権夫人が受け取ったこと自体を知らなかったとの立場を示したという。
 退任直前の08年2月にあった500万ドル(約5億円)供与についても、退任後に知ったとする趣旨の供述をし、朴被告への便宜供与や資金要求を否定したとみられる。
 大統領経験者に対する聴取は1995年以来で、全斗煥(チョンドゥファン)、盧泰愚(ノテウ)の両氏に続き3人目。

◎韓国:前大統領が出頭、不正資金提供事件(2009年4月30日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)前政権に対する不正資金提供事件で、最高検察庁は30日午後、前大統領を収賄容疑で事情聴取する。前大統領は同日朝、韓国南部・慶尚南道金海市の自宅を出発、支持者や報道陣を前に「国民の皆様に面目ない。失望させて申し訳ない」と述べ、バスでソウルへ向かった。
 最高検は同日深夜まで事情を聴く方針。供述内容を慎重に検討し、同容疑で逮捕状を請求するか、在宅起訴するかを判断する。
 検察は大統領在任中、盧氏の有力後援者から夫人や親族に計600万ドル(約6億円)などの金品が渡ったのを確認しており、盧氏が当時この事実を認識していたかどうかが焦点となる。
 大統領経験者が検察の事情聴取を受けるのは、95年の全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)両氏以来、14年ぶり。

◎韓国:ハンナラ党惨敗、1議席も取れず、国会議員再選挙(2009年4月30日、毎日新聞)
 韓国の国会議員(定数299)の再選挙が29日、全国5選挙区で行われ、与党ハンナラ党は1議席も取れず惨敗。最大野党・民主党も1議席にとどまった。民主党の公認を得られなかった鄭東泳(チョン・ドンヨン)元統一相ら無所属が3議席、進歩新党が1議席をそれぞれ獲得した。
 ハンナラ党は同時実施の自治体議員選でも苦戦。今後、政権与党として経済危機への対応策などの立て直しを迫られる。
 全羅北道全州市徳津区から出馬した鄭氏は、民主党候補らに圧勝。公認をめぐり同党内で生じた対立が鄭氏の復党を巡り激化する可能性がある。【ソウル支局】

◎新型インフル:メキシコの死者152人、韓国でも1人疑い(2009年4月29日、読売新聞)
 【ジュネーブ澤田克己】新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)が世界的に広がっている問題で、感染が疑われるメキシコでの死者は28日、152人に増えた。
 感染が確認されたのは新たに英国2人▽イスラエル2人▽ニュージーランド3人。確認例は計7カ国で、アジア・オセアニアや中東に広がった。確認数も増え、米国で51人、スペインで2人など合計92人となった。
 英国ではメキシコから帰国後、隔離されていた男女2人の感染を確認。ニュージーランドでは最近メキシコから帰国した同じ学校の生徒、教員のうち3人の感染を確認した。また、最近メキシコからイスラエルに帰国した入院中の男性(26)の感染も確認された。
 メキシコ政府によると「重症肺炎の患者」は1995人で、うち1070人は回復した。軽症者は把握されていない模様だ。
 また、これまで最初にメキシコ政府が確認できた感染者は、4月13日の南部オアハカ州の女性(既に死亡)としていたが、同2日の東部ベラクルス州の4歳男児(後に回復)がさらに早いという。
 一方、韓国政府は28日、メキシコ旅行から帰国した韓国人女性(51)が、感染した疑いがあると発表した。

◎韓国でも豚インフルエンザ患者発生か(2009年4月28日、中央日報)
 メキシコ発の豚インフルエンザが世界的に広がる中、28日、国内でも似た症状の患者が1人発生し、精密調査を進めている。
 政府当局者はこの日、聯合ニュースとの電話で、「メキシコ旅行からの帰国者に感染が疑われる人が1人いた」と述べた。
 これに関し李鍾求(イ・ジョング)疾病管理本部長は「27日に感染が疑われる3人が見つかり、調べた結果、2人は豚インフルエンザでないことが判明したが、1人に対しては現在精密調査を行っている」と説明した。
 現在、国立保健研究院はこの患者の状態を精密診断中で、「推定患者」と判明すれば米国保健当局に最終診断を依頼する計画だ。

◎韓国からも感染疑い例、豚インフルエンザ(2009年4月28日、朝日新聞)
 豚インフルエンザの感染は拡大を続けている。メキシコ、米国、カナダ、スペインに続き、英国でも感染が確認された。世界が警戒を強めるなか、各国から次々と疑い例が報告されている。28日には、韓国で疑い例が発生した。
 メキシコからの報道によると、同国保健省は豚インフルエンザ感染が疑われる死者は149人に増えたと発表した。インフルエンザの症状を示して入院した人の数は1995人に達した。ただ、メキシコでは豚インフルエンザ感染の確認は進んでいない。
 新たな感染が確認されたのは英スコットランド。自治政府は27日、メキシコから帰国した男女2人の豚インフルエンザ感染を発表した。症状は軽く、快方に向かっている。2人に接触した7人に軽いインフルエンザの症状が出ており、検査している。
 米ニューヨーク市は27日、感染者がこれまでの8人から28人に増えたと発表。ほかに疑い例17件が米疾病対策センター(CDC)の検査結果を待っている。米国の感染者は5州で計44人になった。
 ほかに感染が確認されているのはカナダ(6人)とスペイン(1人)。
 疑い例では28日、東アジアで初めて韓国で報告された。同国の保健福祉家族省は28日午前、メキシコなどに旅行した市民3人に感染の可能性があり、自宅隔離して1次検査を行った結果、51歳の女性に感染の疑いがあると発表した。病院隔離の必要がある推定患者かどうか、29日中にも判断する。感染の最終確定までは1週間ほどかかる見通しだ。この女性は、17日から25日までメキシコを旅行した。
 疑い例の場合、検査の結果陰性と判明する例も多い。ドイツで見つかった3人はともに陰性。フランスでも感染が疑われた6人は陰性と判明。しかし、新たに疑い例4件が見つかり、検査中だ。(ロサンゼルス=堀内隆、ニューヨーク=田中光、ロンドン=土佐茂生、ソウル=牧野愛博)

◎サムスン電子、2四半期ぶり営業黒字、ウォン安で収益増(2009年4月24日、日本経済新聞)
 【ソウル=尾島島雄】韓国のサムスン電子が24日発表した2009年1-3月期決算は、営業損益が1500億ウォン(約110億円)の黒字(前の期は9400億ウォンの赤字)となり、2四半期ぶりに黒字転換した。薄型テレビと携帯電話の販売が好調だったうえ、ウォン安も収益を押し上げた。韓国電機大手ではLG電子も1-3月期に営業黒字を確保しており、急速に業績が悪化している日本の電機各社との格差が鮮明になってきた。
 売上高は前年同期比9%増の18兆5700億ウォン。最終損益も6200億ウォンの黒字(前の期は200億ウォンの赤字)に転換した。
 営業損益を部門別にみると、携帯電話端末が主力の通信が前年同期比2%増の9400億ウォンの黒字。世界市場は縮小したが高価格品の出荷を伸ばした。薄型テレビや家電製品で構成するデジタルメディアの営業利益は同4倍近く増え1500億ウォン。高画質のハイエンドタイプの液晶テレビの出荷が伸び、地域別では北米と欧州が好調だった。

◎52億ウォン市場を狙う、三星LEDが正式に設立(2009年4月24日、中央日報)
 三星(サムスン)が次世代成長動力としている発光ダイオード(LED)事業のため、三星LEDという法人を23日に正式に設立した。
 三星電子と三星電機のLED部門を統合し京畿道水原(キョンギド・スウォン)と器興(キフン)、中国・天津などに拠点を置く。三星SDI社長を務めた金在旭(キム・ジェウク)氏が初代代表理事社長に就任した。金社長は就任あいさつを通じ、「LED事業は予想より早く成長している。技術開発・生産などすべての面でタイミングを逃さないスピード経営に事業の成敗がかかっている」と述べた。三星LEDは「想像力を明らかにせよ」というスローガンの下、2015年に世界の先頭圏に進入するというビジョンを掲げた。需要が急速に増えていることに対応するため器興工場の遊休半導体設備を年内にLED生産ラインに転換することも検討している。
 世界のLED市場は照明とテレビ用バックライトを中心に急成長している。市場調査機関のストラテジーズ・アンリミテッドは、昨年のLED市場は52億ドルだったが、年平均20%程度成長し2013年には127億ドルに達すると予想している。昨年240億ドルだったDRAM市場に劣らない大きな市場になりそうだ。特に液晶パネル用バックライトに使われるLEDの需要は今後4年間で年平均60%拡大する見通しだ。実際に三星電子とLG電子がLEDバックライトを採択したテレビの新製品を先月から相次いで発売している。

◎韓国・現代自動車、営業利益7割減、中国・印では販売増(2009年4月23日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国自動車最大手、現代自動車は23日、09年1~3月期の営業利益が1540億ウォン(約110億円)で、前年同期より71%減った、と発表した。景気悪化による販売不振や宣伝費の増加などが響いたという。純利益は同43%減の2250億ウォンだった。
 海外工場生産分も含む世界販売台数は約62万台で、同13%減った。韓国内や欧州などで落ち込む一方、中国では小型車を中心に5割近く販売を伸ばし、インドでもプラスだった。

◎韓国:最高検、前大統領をまず書面調査、不正資金提供事件(2009年4月22日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】盧武鉉(ノムヒョン)前韓国大統領の有力後援者による不正資金提供事件を捜査している最高検察庁は22日、後援者から盧氏側に渡った600万ドル(約6億円)の流れなどを調べるため、まず書面を通じて盧氏から事情を聴くことを明らかにした。その後、改めて盧氏に出頭を求め事情聴取する方針。
 聯合ニュースによると最高検幹部は「前大統領への礼遇として、事情聴取の前に争点を整理し、書面調査を行うことにした」と述べた。既に書類は発送したという。
 一方、盧氏は22日付で自身のホームページに「私が今すべきことは、国民に頭を下げ謝罪することだ」と記し、「私は既に抜け出すことのできない泥沼にはまっている」と心境をつづった。また、盧氏は自身のホームページの閉鎖を明らかにした。

◎開城工業団地めぐり南北接触へ、北朝鮮、強硬姿勢か(2009年4月19日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】韓国統一省の李種珠・副報道官は19日、北朝鮮が提案してきた開城工業団地事業に関する南北接触を受け入れることを決めた、と発表した。韓国側実務当局者約10人が21日、軍事境界線に近い北朝鮮の開城を訪れ、北朝鮮側と話し合う。
 韓国で昨年2月に李明博政権が発足して以降、昨年10月の南北軍事実務協議を除いて南北対話は実現しておらず、統一省当局者が訪朝して協議する初のケースとなる。
 北朝鮮は3月末から、「政治体制を非難し、女性従業員を脱北させようと謀った」などとして同工業団地の韓国側進出企業の男性職員1人を事実上、抑留している。李副報道官は、南北接触で「国民の身辺の安全と開城工業団地の安定した発展」を訴える考えを明らかにした。
 北朝鮮は韓国政府による大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)への全面参加の動きに強く反発しており、南北接触でも強硬な姿勢を見せる可能性がある。

◎盧・韓国前大統領、近く聴取か、不正資金事件(2009年4月19日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)・前大統領の有力後援者による政官界への不正資金事件で、最高検は19日未明、盧氏の家族らの金銭授受に関与した疑いがあるとして盧氏の側近だった元大統領府秘書官を緊急逮捕した。盧氏の聴取は避けられないとの見通しが強まっているが、本人はいずれの疑惑も否定しているとされ、最高検は慎重に捜査を進めている。
 疑惑の震源は盧氏の有力後援者の朴淵次(パク・ヨンチャ)被告(脱税罪などで起訴)だ。税務調査の中止などの見返りを得る目的で、与野党を問わず、政官界の関係者に多額の金品をばらまいたとされ、現職の李明博(イ・ミョンバク)大統領の側近も逮捕された。
 盧氏の関与の有無が注目されているのは、今回緊急逮捕された元大統領府秘書官を経由して権良淑(クォン・ヤンスク)夫人が過去に受け取ったとされる100万ドル(約1億円)をめぐる疑惑と、盧氏のめいの夫が昨年2月に受け取った500万ドルが盧氏の長男の建昊(コノ)氏にも渡ったのではないかという疑惑。いずれも盧政権下での出来事で、盧氏本人に認識があったかどうかや、金が最終的に盧氏側に入っていなかったかが焦点だ。
 韓国メディアが伝える検察の見立てと、盧氏側の主張はことごとく異なる。
 当局側は、100万ドルの使い道は建昊氏の米留学費用などで、授受を盧氏も知っていたと見るが、盧氏は「妻が受け取った金。退任後に事実を知った」と反論。500万ドルに関して建昊氏は「無関係だ」と主張しているものの、検察側は「実質的に建昊氏に送ることで、朴被告が大統領に恩恵を与えた」との見立てだ。盧氏はこれについても「単なる投資と見るべきだ」と関与を否定する。
 当の朴被告自身が盧氏側への資金供与を認めているとされ、一気に「大統領経験者の犯罪」が注目を浴び、報道も過熱気味だ。一部大手紙は17日付で「逮捕状請求方針」と伝えたが、同日、最高検幹部は慎重に捜査を進めていることを説明したうえで、「報道があまりに先行しすぎていないか」とクギをさした。
 聴取自体は避けられないとみられ、大統領経験者の逮捕・起訴となれば95年の盧泰愚(ノ・テウ)、全斗煥(チョン・ドゥファン)両氏以来となる。
 事件の行方に関しては政界からも様々な声が出始めた。最高裁判事出身で、02年末の大統領選で盧氏に惜敗した李会昌(イ・フェチャン)・自由先進党総裁は17日、「大統領経験者の拘束捜査は避けるべきだ。拘束は恥ずべきことだ」と発言。政府も、大統領自身やその親族が絡んだ金銭疑惑が絶えないという国家イメージの悪化を気にしているといわれ、容疑が固まったとしても、在宅起訴が限界との指摘が出ている。

◎韓国もロケット打ち上げへ 7月、人工衛星を搭載(2009年4月15日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国は7月末、同国初の人工衛星搭載ロケット「KSLV-1(ローマ数字)」を南西部の羅老宇宙センターから打ち上げる。15日から同センターで最終段階の試験が始まった。
 北朝鮮は5日のミサイル発射で人工衛星の軌道投入に失敗しており、「KSLV-1」打ち上げが成功すれば韓国は北朝鮮を抜いて、10カ国目の「自前ロケットによる人工衛星打ち上げ国」となる。
 「KSLV-1」は全長約33メートルの2段式ロケット。ブースター(推進装置)の1段目をロシアと共同開発し、2段目は韓国が独自に開発した。
 北朝鮮が98年に長距離弾道ミサイル「テポドン1」を発射したことを受け、韓国は05年までの「KSLV-1」打ち上げを目指してきたが、計画は難航した。

◎韓国前大統領、夫人の現金授受認める、支持者らに衝撃(2009年4月8日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)・前大統領の有力後援者による不正政治資金事件で、盧氏は自身のホームページで7日、権良淑(クォン・ヤンスク)夫人が多額の金を受け取っていたことを認めた。盧夫妻の事情聴取は不可避で、金銭授受の時期や認識の有無次第で、盧氏自身が立件される可能性がある。
 盧氏をめぐっては現在の与党側からも「大統領としての能力や資質に問題はあるが、金権体質とは無縁」と見られていた。盧氏自身が金銭授受の事実を認めたことで、支持勢力に衝撃が走っている。
 韓国最高検は7日、盧政権で大統領府総務秘書官を務めた鄭相文容疑者が有力後援者から3億ウォン(約2200万円)を受け取ったとして緊急逮捕した。これを受け、盧氏はホームページで「疑いは鄭氏ではなく、私たちにある。私の妻からお願いして金を受け取り、使った。返せない借金が残っていたためだ」と説明し、謝罪した。また、「詳しい話は検察で述べる」として聴取に応じる考えを明らかにした。
 韓国メディアによると、権夫人が鄭容疑者を通じて2回にわたり、計10億ウォン(約7400万円)を受け取った疑いが浮上しており、盧氏の在任中に授受があり、それを盧氏自身も認識していた場合は立件は避けられないと伝えている。

◎韓国上場企業の08年12月期、純利益4割減(2009年4月6日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】韓国上場企業の2008年12月期通期の純利益は、全体で31兆9800億ウォン(約2兆4700億円)と07年比40.9%減った。減益は2年ぶり。米金融危機で年後半にかけて売上高の伸びが鈍り、株安やウォン安による評価損も膨らんだ。
 韓国取引所の集計によると、08年の売上高は全体で同23.7%増えた。自動車などの輸出はおおむね年前半まで好調だったが、後半に失速。外需の落ち込みが内需にも波及し、営業利益は同2.1%縮小した。
 決算期末の株価下落や急激なウォン安・ドル高の進行で保有資産に評価損が発生する企業が続出した。サムスン電子の純利益は同25.6%減少。大韓航空やアシアナ航空は大幅な最終赤字に転落した。

◎性上納って? 韓国芸能界の暗部(2009年4月5日、産経新聞)
 韓国で若者に爆発的な人気を博したドラマ「花より男子(だんご)」(韓国版)に出演していた女性タレント、チャン・ジャヨンさん(享年29歳)が3月に自殺し、その遺書などからスポンサーなどに対して酒の接待だけでなく、性の接待まで強要させられていたことが明らかになった。その文書の中に、チャンさんが接待した韓国の要人らのリストも含まれていたことから、一体誰が相手だったなのかが注目されている。韓国芸能界における、こうした「性上納」のうわさは以前からあり、7年ほど前にも捜査当局が動いたことがある。韓国芸能界の暗部を探ってみた。(ソウル 水沼啓子)
 7年前の「韓国日報」(2002年8月13日付)は、一部の芸能プロダクションが韓国の財閥2世や政界などの関係者に、人気女性タレントや新人女性タレントらに性の接待をさせていた疑いがもたれ、売春を斡旋(あっせん)したとして本格捜査を始めたと報じている。結局、ソウル地検は内偵捜査のみで、このときは立件を見送った。
 ハンナラ党の洪準杓議員は当時、国政監査の場でこの問題を取り上げ、民主党(当時は与党)の3議員が性上納にかかわったと追及。「芸能プロダクションが国会の関連常任委員会に対してロビー活動を行い、関係議員が放送局に圧力をかけ、その結果、所属芸能人が頻繁にテレビに出演した」と明らかにした。
 しかも、「政界の関係者が検察に圧力をかけたため、捜査は打ち切られ、捜査を担当したソウル地検の部長は地方に左遷させられた」と糾弾している。
 こうした韓国芸能界の「性上納」については、芸能記者が同年、出版した小説「スポンサー」に記されている。著者は「ここに登場する人物はすべて架空の人物だが、大部分は実在の人物をモデルとしており、ほぼノンフィクションに近い話といえる」とし、生々しい韓国芸能界の裏事情を明らかにしている。
 著書には「タレントの売春はきのう今日のことではない。芸能人の売春は根が深い。80年代初めにいわゆる秘密料亭事件があった。マンションに“秘密料亭”を準備し、タレントたちが金持ちの遊び人たちと宴席を設け、セックスまで楽しんでいた」と描かれている。
 さらに「政治家とタレントのスキャンダルは今に始まったことではない。その昔は大統領の夜の相手を務めることは芸能人として不可抗力なことだったが、今は芸能人たちが自発的に権力者たちとのセックスコネクションを持っている。つまり彼らの力を借りて、芸能界で何か利益を得ようということだ」と記されている。
 「セックスコネクションが構造化しているため、ドラマに主演しようと思ったら、プロデューサーに身をささげるルールのようなものがあるということだ。もちろんプロデューサーのすべてがそうではないが、そのような悪い関係者が存在することは事実だ」とも。
 自殺したチャンさんも、こうした韓国芸能界の悪習の犠牲者だったとみられる。チャンさんの同僚らの話では、彼女はソウル市江南区内のルームサロンなどで酒の接待をしていたとされる。このことから、関係店が捜査を受けている。
 とくに韓国社会に衝撃を与えたのが、チャンさんが残した「性上納リスト」。チャンさんが接待したという10人の実名や顔写真が一時インターネット上に流れた。巷間(こうかん)に流出したリストの真偽は定かでないが、そのリストを見ると、韓国の財界関係者やマスコミ関係者の名前が多数挙がっている。
 現在、関係者への捜査が続けられているが、今回問題のキーパーソンでチャンさんに性の接待を強要したり、部屋に閉じこめて何度も殴ったり、罵倒したというプロダクションの前代表(40)は、実は7年前に「性上納」が問題になったときと同人物という。前代表は日本に滞在中で、韓国に帰国次第取り調べが行われるとみられる。
 捜査の行方が注目される一方で、7年前に問題になったときに徹底的に捜査していれば、チャンさんが自殺することはなかったという声も出ている。

◎韓国経済急減速、成長率2.2%に修正(2009年3月28日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国銀行(中央銀行)は27日、韓国の08年の国内総生産(GDP)実質成長率(暫定値)が2.2%だったと発表した。1月発表の速報値2.5%から下方修正された。5.1%だった07年からは大幅減速となった。金融危機に発した世界的な景気悪化で、輸出や民間消費などが第4四半期(10~12月)に急減。通貨危機の打撃で6.9%のマイナス成長となった98年以降では最も低い水準だ。

◎「性の接待」強要? 自殺した女優が遺書 韓国で捜査へ(2009年3月20日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国で今月自殺した女優の遺書に、酒やゴルフのほか、「性の接待」を強要されたと書かれていたことが分かり、社会の関心を呼んでいる。警察当局は遺書を本物と判断、実名が上った関係者を取り調べる方針だ。
 この女優は、人気ドラマ「花より男子」(韓国版)に出演していたチャン・ジャヨンさん(29)。7日、ソウル市郊外の自宅で自殺した。
 13日、韓国KBSテレビが「チャンさんの遺書」とする署名入りの紙片を公開した。「ゴルフや酒の接待を要求された」「接待相手から一晩一緒に過ごせと強要された」「部屋に閉じこめられて殴られた」などとあり、番組プロデューサーや広告主の企業幹部などの実名があった。
 警察当局は17日、「筆跡は本人のものと一致する可能性が極めて高い」と発表。「犯罪にからむ事実関係を調べるため、名前が挙がった人物たちを取り調べる」としている。
 一方、遺書を預かったチャンさんの前マネジャーには、遺書の内容をマスコミに漏らした疑惑が浮上。怒った遺族が名誉棄損訴訟を起こした。KBSテレビは18日、遺書を前マネジャーが勤務する会社が出したゴミの中から入手したと釈明するなど、報道も過熱している。

◎韓国電力、サウジで13年から発電事業、総事業費2450億円(2009年3月18日、日本経済新聞)
 韓国電力はサウジアラビアで発電事業に乗り出す。現地企業と組み、同国西部のラービグに出力120万キロワットの発電設備を建設、2013年から20年間にわたり運営する。総事業費は25億ドル(2450億円)。世界金融危機が深刻化した昨年秋以降、中東の湾岸産油国で新たに動き出す最初の大型インフラ事業となる。
 サウジアラビア国営電力会社(SEC)が実施した事業権入札で、韓国電力とサウジの水処理事業会社ACWAパワーの連合が優先交渉権を獲得した。

◎韓国政府、失業者ら40万人に毎月83万ウォン支給へ(2009年3月13日、朝鮮日報)
 失業者、休業・廃業した自営業者、高齢者、障害者、重症患者の中で、基礎生活保障(生活保護)を受けられない、いわゆる福祉の死角に置かれた90万世帯(150万人)に対し、数十万ウォン(10万ウォン=約6600円)の現金か商品券が支給される見込みとなった。また、大学を卒業してから就職できずにいる低所得層の求職者には、現在1年とされている学費融資の元金返済を猶予する案も推進される。韓国政府は12日に李明博(イ・ミョンバク)大統領主宰で開催された非常経済対策会議で、これらの内容を含む総額6兆3733億ウォン(約4200億円)規模の生活支援対策を行うことを決めた。必要な予算については、4月の国会に提出する補正予算に含められる。
 政府はまず、失業者や休業・廃業した自営業者など40万人を対象に、6月から11月までの6カ月間に毎月83万ウォン(約5万5000円)を、現金と市場で使える商品券50%ずつに分けて支給することにした。ただしこれらの支援を受けるには、地方自治体が提供する公共勤労事業に参加しなければならない。
 また仕事をする能力がない高齢者、障害者、重症患者など110万人には6月から6カ月間、月平均20万ウォン(約1万3000円)の現金が支給される予定だ。

◎「放送3社のシェア81%、公取法の基準を超過」(2009年3月13日、朝鮮日報)
 市場経済専門の研究機関である自由企業院は12日、『放送と新聞市場の現状と改革に向けた課題』と題する報告書を発表し、「地上波放送3社のシェアは81.1%に達し、新聞3社に比べて非常に高い。しかし、一人当たりの生産性はかなり劣っている」と分析した。
 自由企業院は「市場の独占・寡占が原因で、放送3社は規模が巨大化し、生産性が低い構造となってしまった」と指摘した。
 報告書によると、2007年の売上高基準でみると、「地上波放送市場」でKBS、MBC、SBSの3社が占めるシェアは81.1%に達することが分かった。一方新聞は、全国規模の日刊紙では朝鮮日報、東亜日報、中央日報が占めるシェアが55.8%だった。
 報告書は「市場でのシェアと参入障壁の存在およびその程度、競争事業者の規模などを考慮し、公正取引法では市場支配的な事業者を特定している。放送3社が占めるシェア81.1%は、公正取引法で市場支配的事業者とされる基準の75%を超えている」とした上で、「法的に参入障壁が存在している点や、特殊放送(宗教関係、交通放送など)や地域放送のシェアが3位SBSの半分にも満たない点などから、市場支配的事業者であることは間違いない」と指摘した。さらに「ケーブル、衛星放送など別の性格を持つメディアと地上波を単一の市場と考えるのは不正確だ。そのため地上波放送事業者に限って比較を行った」などと説明した。
 社員一人当たりの生産性を比較しても、放送各社は新聞に比べて放漫な構造であることが分かった。新聞3社の社員一人当たり平均売上高は2007年に5億8000万ウォン(現在のレートで約3800万円、以下同じ)だった一方で、放送3社は平均4億3000万ウォン(約2800万円)だった。個別に見るとKBSが2億5000万ウォン(約1600万円)で最も低く、MBSが3億1000万ウォン(約2000万円)、SBSが7億3000万ウォン(約4800万円)だった。
 報告書は「市場の独占が原因でKBSとMBCは規模ばかりが大きくなり、経営面では非常に非効率な構造となっている」とした。
 KBSなどによる番組の扇情性も大きな問題とされている。自由企業院の崔勝老(チェ・スンノ)博士は「KBSとMBCは公営放送だというが、その扇情性と娯楽性では民放と大差なく、生産性は逆に劣っている。これを解決するには、新聞に対する行き過ぎた規制を解除し、放送に対する所有規制も緩和すべきだ」と述べた。

◎双竜自清算の可能性、法定管理人が初めて言及(2009年3月13日、朝鮮日報)
 双竜自動車の法定管理人で同社の常務でもある朴永台(パク・ヨンテ)氏が、同社が清算される可能性について初めて言及した。
 双竜自の労使協力チームが12日に平沢工場に配布した印刷物の内容によると、朴氏は今月10日に同社の社内グループであるハンマウム委員会に出席し、「会社が存続できるかは不透明だ。調査委員による調査の結果、債権団としては会社を清算する方が借金の回収にはプラスと考えている」と述べた。
 一方、もう一人の法定管理人で現代自動車元社長の李裕一(イ・ユイル)氏は6日、新灘津にある双竜自整備研修院で開催された営業所長前進大会に出席し、「今後新型スポーツタイプ多目的車(SUV)“C200”が発売されたとしても、会社が再生する可能性はそれほど高くはない」と否定的な見方を示した。
 社員の間では、5月中に会社清算の決定が下されるという話が広まっている。また、現在7000人いる全社員のうち2000人以上はリストラされる計画が決まっており、郵送による通知のための作業もすでに行われている。
 監査を担当する三逸会計法人の担当者は9日、二人の法定管理人と話し合いを行い、生産現場を視察した上で10日から本格的な監査に取り掛かった。
 監査は4月末まで行われ、5月初めには会社の再生の可能性に関する最終報告書が提出される。存続するかどうかはこの報告書を元に、5月22日に予定されている会議で決まる予定だ。
 双竜自の2月の販売台数は2300台にとどまった。同社の関係者は「今年9月に予定されていたC200の販売はこのままでは不可能だ。下請けの一部が倒産したため、来年になっても新車を発売できるかどうか分からない」と述べた。

◎韓国ウォンが急落、一時11年ぶり安値(2009年3月2日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】2日のソウル市場では対ドルのウォン相場が急落し、一時1ドル=1560ウォン台とほぼ11年ぶりのウォン安水準に下落した。前週末の米国株式相場が大幅安となったのを受け、株式市場で外国人投資家の売りが先行。株価が大幅に下落し、海外マネーの流出が再び拡大するとの警戒感が強まった。

◎板門店で北朝鮮軍と国連軍が将官級会談、02年9月以来(2009年3月2日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】在韓国連軍と北朝鮮の朝鮮人民軍は2日午前、板門店で将官級会談を開いた。両者の会談は02年9月以来。韓国政府によれば、北朝鮮側が「最近、軍事的な緊張状態が続いている」として、会談を呼びかけたという。
 朝鮮中央通信によれば、北朝鮮の軍当局者は先月28日、韓国軍に「最近、軍事境界線一帯で、米軍の挑発と違反行為が続いている」と指摘する通知文を送った。「米軍が高慢な行為を続ければ、断固たる対応措置を取る」とし、「南側(韓国)は、わが軍が全面対決態勢にあることを忘れてはならない」と警告していた。
 会談では、こうした北朝鮮側の主張を巡っての意見交換が行われる見通しだ。

◎韓国:捜査用の模造紙幣出回る、警察が身代金代わりに渡し(2009年3月1日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】ソウル市内で2月起きた誘拐事件で、警察が犯人に渡した身代金代わりの「模造紙幣」が市中で使用される騒ぎが起きた。捜査用とはいえ国家機関が製造した「偽札」が出回るという大失態に、発券銀行の韓国銀行は苦り切っている。
 事件は10日夜に発生。2人組の男が女性を誘拐し、家族に7000万ウォン(約445万円)を要求した。警察は模造した1万ウォン札7000枚を入れたカバンを渡し、女性の無事解放に成功。まもなく男1人を逮捕したが、残る1人は取り逃がした。その後、逃げた男とみられる人物が17日に模造紙幣700万ウォンで中古オートバイを購入し、転売していたことが発覚。さらに宝くじ売り場や屋台でも模造紙幣が相次いで使用された。容疑者は28日にようやく逮捕された。
 韓国警察が模造紙幣を作ったのは、05年に起きた誘拐事件で大量の真券をまんまと犯人に奪われたのがきっかけ。現在、捜査用として12億ウォンの精巧な模造紙幣を有するという。
 今回の事件では警察が許可なく模造紙幣を作っていた疑惑も表面化。警察側は「韓国銀行に協力を求めた」とするが、韓国銀行側は「模造貨幣の製作・使用に関する協力の公文書を受け取ったことはない」と報道発表するなど、場外バトルに発展している。

◎韓国、銀行に公的資金注入、1.3兆円の基金設立(2009年2月25日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】韓国金融委員会は25日、銀行に公的資金を注入する20兆ウォン(約1兆3000億円)の基金を設けると発表した。韓国経済は輸出急減でマイナス成長に転じ、実体経済の悪化が進行。景気下支えへ、資本拡充で銀行に中小企業への融資拡大や企業のリストラ支援を促す。金融システムの安全網を整える狙いもある。
 今月中に設置する基金には、韓国銀行(中央銀行)や政府系の韓国産業銀行が計12兆ウォンを出資する。機関投資家からも8兆ウォンの拠出を募る。銀行が3月中にも発行す劣後債などの引き受けを通して資金を注入する。
 金融委員会関係者によると、市中銀行18行のうち、国策銀行や一部の外資系をのぞく十数行が資金注入を申請する見通し。各行は資本拡充を基盤に資金繰りが悪化している中小企業への新規融資や返済期限の延長などに応じ、企業の構造調整を支援する。

◎韓国:「3大紙に広告出すな」ネット運動に有罪判決(2009年2月21日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】朝鮮日報など韓国の大手3紙の広告主に対する広告掲載中止運動をインターネットサイトを通じて展開したとして、業務妨害などの罪に問われた被告24人に対しソウル中央地裁は19日、サイト開設者2人にそれぞれ懲役10月(執行猶予2年)、同6月(同)を宣告したほか、残りの22人にも罰金などの有罪判決を言い渡した。
 3紙は、米国産牛肉の輸入再開をめぐり08年5月に始まった李明博(イ・ミョンバク)政権を批判する集会参加者に冷静な対応を呼び掛けた。これに対し、被告はネットに各紙の広告主のリストを掲示するなどして抗議を呼び掛けた。
 判決は「(被告の運動で)被害企業らは多くの抗議電話を受けて営業に支障が出たり激しい圧迫感を感じたりした」と認定した。

◎大失態「警察が作った偽札」市中に流通、韓国、誘拐事件身代金に用意(2009年2月21日、産経新聞)
 【ソウル=水沼啓子】ソウル市内のパン屋の女性店長(39)が誘拐された事件で、犯人側に渡す身代金として警察が用意した偽札が市中に出回り、大騒ぎになっている。承認なしに紙幣を勝手に偽造された韓国銀行側は当惑し、警察側は「類がない」と対処に苦慮している様子だ。
 事件は今月11日夜、起きた。店じまいをしていた女性店長が2人組の男に誘拐され、犯人は店長の夫に身代金7000万ウォン(440万円)を要求した。通報で警察も捜査を始め、身代金用などに保管していた12億ウォン(7600万円)分の偽造紙幣のうち、ニセの1万ウォン札7000枚分を利用することになった。
 “身代金”を入れたカバンにGPS(衛星利用測位システム)を装着し、受け渡し現場には48人の警察官を配置した。身代金と引き換えに女性は解放されたが、偽札を持ってオートバイで逃走する犯人を追跡中に取り逃がしてしまった。
 犯人は17日になって、偽札に気付いたらしく、身代金のうち700万ウォン分の偽札を使い、ソウル市内のバイク店で中古バイクを購入。その後、別の中古バイク店で「資金が急に必要になったので処分したい」とバイクを売り払い、現金400万ウォンを受け取った。
 偽札を使われたバイク店の店員によると、偽札は100枚ずつ帯封がされ、銀行の封筒に入っており、銀行から引き出してきたように見えたという。
 事件を受け、被害を受けた店側の損害賠償問題が議論の的になっている。国家機関が作った偽紙幣での被害の前例がないからだ。犯人の1人は偽札を持ったまま今も逃走中。警察側はこれ以上偽札を使われないよう、犯罪者の人権擁護のため通常は非公表にしている犯人の顔写真まで公開して行方を追っている。

◎日本企業に技術流出、容疑の元サムスン社員を書類送検(2009年2月19日、産経新聞)
 韓国警察当局は19日、携帯電話に組み込まれているカメラの技術を日本企業に流そうとしたとして、不正競争防止・営業秘密保護法違反の疑いで、韓国企業の元小型カメラ開発担当者(48)ら2人を書類送検したと明らかにした。聯合ニュースによると、韓国企業は半導体・電子機器大手のサムスン電子。警察当局は日本企業名を明らかにしていない。
 警察当局によると、2人は2006年に韓国企業を退社した際、次世代携帯電話用の立体映像カメラの設計図などを持ち出し、07年2月に競争相手の日本企業に同技術を利用した事業の提案書を送った。
 日本企業は提案書を採用しなかったという。

◎女スパイの継父無罪、「直接証拠ない」と韓国地裁(2009年2月18日、産経新聞)
 北朝鮮脱出住民(脱北者)を装ったスパイ活動で懲役5年の判決が確定した北朝鮮の元女工作員、元正花受刑者の共犯として国家保安法違反罪で起訴された継父、金東順被告に、水原地裁は18日、直接証拠がないと判断、無罪を言い渡した。金被告は同日、釈放された。聯合ニュースが伝えた。
 判決は、金被告がスパイであると推定させる間接的な証拠はあるが、脱北者として対北朝鮮貿易を展開していただけの可能性も排除できないと指摘した。検察側は控訴する方針。
 検察側は、金被告が中国に滞在中の2003年末から2006年にかけ、貿易業により元受刑者の工作資金の工面に協力したなどとして懲役12年を求刑していた。

◎新日本石油、韓国社とキャパシター電極用炭素材の合弁会社(2009年1月19日、IP Next News)
 新日本石油は16日、韓国の「GSカルテックス」とキャパシター電極用炭素材事業で合弁契約を結んだと発表した。1,000万ドル相当の資本金を両社で折半出資し、韓国慶尚北道亀尾(グミ)市に同炭素材の生産・販売、研究開発を行う合弁会社を設立する。
 キャパシターは、瞬間的に多くのエネルギーを必要とする建設機械や鉄道において、従来放出されていたエネルギーを電力として蓄え、利用する蓄電装置。太陽光発電や風力発電の蓄電への用途拡大も期待されている。キャパシターの電極に用いる炭素材は、キャパシターの性能を決める重要なもの。以前からそれぞれ高性能炭素材を開発していた両社は合弁によりシナジー効果を狙う。
 2010年4月からの生産開始を目指す。新日本石油の麻里布製油所のコークスを原料に、年間300トンを生産する計画である。

◎韓国:「見えない石綿被害」、旧鉱山周辺住民にも(2009年2月19日、毎日新聞)
 日本各地でアスベスト(石綿)を扱う事業所の従業員、周辺住民にがんが多発していたことを機に、韓国でも石綿の危険性に関心が高まっている。1月には中西部、忠清南道の旧鉱山周辺住民に肺疾患が集団発生していることが政府の調査で初めて確認された。【忠清南道広川で西脇真一】

・進まぬ実態把握 36カ所、植民地時代から採掘
 調査は釜山の旧石綿紡績工場元従業員らに石綿関連の病気が相次いだことをきっかけに実施された。
 石綿鉱山のあった忠清南道洪城郡や保寧市など5地点で40代以上の住民215人を無作為抽出し、胸部エックス線検査を実施。うち110人に石綿関連の疾患の疑いがあった。半数は鉱山で働いたことのない住民。希望者33人のCT検査で25人が肺が線維化する「石綿肺」と診断された。
 民間の環境保護団体の調べでは、日本の植民地時代から80年代まで稼働した韓国国内の石綿鉱山は36カ所。全国で石綿患者と労災認定されたのは2000年以降で約80人。被害の全体像は分かっていない。
 忠清南道住民のエックス線写真を見た愛知教育大の久永直見教授(産業医学)は「全体的に高濃度の石綿を吸入しているのが分かり、被害が大規模化する可能性がある。大気中の濃度や岩石分布なども調べる必要がある」と指摘する。
 一方、ソウル在住の日本人1級建築士によると、韓国では80年代以降も石綿を多く含む建築資材が使われてきたという。現在は石綿を含む建材の有無を役所に申請し、石綿建材の除去完了を確認しないと建物全体の解体作業に着手できない。だが、ある建築業者は「処理費用がかさむので、量をごまかすことがある。役所も現場で確認しない」と明かす。

・1軒に1人、患者が
 忠清南道広川には日本の植民地時代に開発され、「東洋最大」規模とされた石綿鉱山があり、80年代まで採掘が続いた。
 小高い山の頂付近に開く巨大な穴が廃鉱の入り口だった。案内してくれた鄭祉烈(チョンチヨル)さん(66)は鉱山近くで生まれ育ち、50年代末の約2年間、採鉱員として鉱内で働いた。
 CT検査を受けた鄭さんの診断書には石綿肺の所見が記され「組織検査を受けるのが望ましい」とある。「鉱山では石綿の危険性への説明はなかったし、生きるのに必死な時代だった」
 鄭さんはふもとの村を指さし「この辺は1軒に1人、石綿の患者がいます」と言った。そして「これから第二の人生を楽しもうと思っていたのに」。鄭さんはため息をついた。

・汚染マップ、早く作成を
 韓国で石綿被害調査に取り組む社団法人「市民環境研究所」の崔禮鎔(チェイェヨン)副所長に聞いた。
 韓国では被害患者数は少ないが、それは顕在化していないだけだ。被害は▽採鉱▽石綿紡織工場などでの製品製造▽使用▽廃棄--の4段階で発生する。採鉱時は対策が不十分だったうえ、廃鉱の際に鉱山から出た土をきちんと処理しなかったため、周囲に汚染が広がった。廃棄時の被害は今後、大きな問題になるだろう。
 政府は廃鉱や患者の発生地点などを記した「汚染マップ」を早急に作成すべきだ。日本は石綿健康被害救済法ができたが、韓国でも石綿被害者への補償、患者の掘り起こしや予防措置も法律に盛り込まなければならない。

◎三星電子-電機、三星LED設立へ(2009年2月18日、中央日報)
 三星電子と三星電機が17日、それぞれ取締役会を開き、発光ダイオード(LED)会社「三星LED」(仮称)設立案件を議決した。2社は4月までに法人設立を終える予定だ。
 全出資規模は約2900億ウォン(約183億円)であり、両社が折半出資する。取締役会は三星電機側3人、三星電子側2人で構成される。社長にはキム・ジェウク三星SDI社長が内定した。
 三星は三星電機のLED関連技術と三星電子の半導体インフラを結合、LEDを新未来成長動力として育成する計画だ。

◎韓国、サマータイム導入を検討(2009年2月17日、産経新聞)
 韓国政府は16日、地球温暖化対策の一環として、夏季に時計の針を1時間進める「サマータイム」制度の導入に向け、本格的な検討を行うと発表した。
 同制度をめぐっては、労働強化につながるとして警戒する労働組合などを中心に反対意見も多く、導入は早くても来年以降になる。
 日本でも超党派の議員連盟がサマータイム制度導入法案の国会提出を目指している。韓国知識経済省は「日本と一緒に実施すれば効果が大きい」としており、日韓の共同実施も今後の検討課題となりそうだ。
 同省によると、韓国ではソウル五輪に合わせて1987~88年にサマータイム制度が実施され、当時は5月の第2週からサマータイム入りした。

◎「女多」の島が男性多数、韓国済州島、史上初?(2009年2月17日、産経新聞)
 岩と風と女性が多く「三多島」の別名もある韓国南端、済州島で昨年、韓国政府の統計調査が始まって以来、初めて男性の人口が女性を上回った。19世紀の朝鮮時代の記録でも女性が多く、有史以来初めてではないかと話題を集めている。
 済州特別自治道が17日までにまとめた人口統計では、2008年末の時点で男性が50.03%(約28万3000人)を占めた。これまで女性が多かったのは、男性が島を囲む海で多く遭難してきたためとの言い伝えがあった。聯合ニュースによれば1836年の記録では女性が52%だった。
 韓国社会には男児を好む考えが残っており、同島の統計でも50歳代までの全世代で男性人口が女性を上回り男女人口が逆転した。

◎韓国が0.5%利下げ、年2.0%に、08年10月以来6回連続(2009年2月12日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】韓国銀行(中央銀行)は12日午前、定例の金融通貨委員会を開き、政策金利を0.5%下げ年2.0%にすることを決めた。利下げは昨年10月以来6回連続で、下げ幅は合計3.25%に達する。現在の金融政策を導入した1999年以降の最低水準を更新する。金融危機による輸出減と内需落ち込みで急減速している国内景気を下支えする。

◎韓国経済、09年はマイナス2%見通し、大幅下方修正(2009年2月10日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国政府は10日、今年の韓国の経済成長率見通しを、昨年12月に示していた「3%前後」から、「マイナス2%前後」に大幅に下方修正した。「内需と輸出が同時に減少する」と予想する一方、下半期以降は全般的に回復の傾向が見え始める、とみている。
 韓国経済は昨年10~12月期に、通貨危機以来、ほぼ10年ぶりとなる大幅なマイナス成長に陥った。今年1月に入っても、輸出が1年前より3割以上落ち込むなど苦境が深まっている。

◎在外韓国人に投票権、韓国国会が可決、対象240万人(2009年2月6日、読売新聞)
 【ソウル=浅野好春】韓国国会は5日、本会議を開き、国外に居住する韓国人に選挙権を付与する公職選挙法など3法の改正案を賛成多数で可決した。
 改正案成立により、19歳以上で韓国籍をもつ永住権保有者に対して、大統領選や国会比例代表選などへの投票権が与えられる。
 2012年の総選挙から本格適用される見通しで、韓国内の該当選挙区に住民登録のある一時滞在者は今年4月29日の補欠選挙での投票も可能。対象者は240万人に上ると推定され、在日韓国人も含まれる。

◎韓国:立てこもり事件究明を、ソウルで3500人が集会(2009年2月2日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】韓国のソウル中心部で1日、再開発地区のビルに立てこもった反対派住民らの強制排除中に出火し、警察官を含め計6人が死亡した事件の真相究明などを求める集会があった。約3500人(警察発表)が参加した。李明博(イミョンバク)政権は、昨年起きた米国産牛肉輸入再開に抗議する反政府デモの再来を警戒している。
 1月20日に起きた事件をめぐって、検察が立てこもりを主導した男を逮捕する一方、特殊部隊(SAT)の投入に問題がなかったかを調べるため、警察を家宅捜索する異例の事態に発展している。

◎韓国の輸出、過去最大の落ち込み、1月32%減(2009年2月2日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国知識経済省は2日、1月の韓国の輸出額(暫定値、通関ベース)が前年同月比32.8%減ったと発表した。統計の残る80年以降で、01年7月の同21.2%減を上回り、過去最大の減少幅。昨年10~12月期に、通貨危機当時の98年以降で最大のマイナス成長に落ち込んだ韓国経済の苦境は、さらに深まっている。
 世界的な景気悪化による需要の急減が主な原因で、1月は船舶をのぞき自動車や半導体、家電製品といった主な輸出品目が軒並み2~6割程度落ち込んだ。自動車や電機メーカーなどの相次ぐ生産中断・減産も響いた。地域別では欧州連合(EU)向けが約47%減となったほか、中国や米国、日本、東南アジアなども軒並み減少。貿易収支は30億ドル(約2700億円)の赤字で、2カ月ぶりに貿易赤字となった。

◎韓国最強の「警察特攻隊」って?(2009年2月1日、産経新聞)
 ソウル市竜山区の再開発地域で、1月20日早朝に起きた警察と立ち退き住民との衝突。シンナーや火炎瓶などで「武装」した活動家や住民らが立てこもる屋上のバリケードを突破するために、警察官を乗せたコンテナがクレーンでつるされ、鎮圧作戦を展開。結局、鎮圧の最中に4階建てのバリケードで火災が発生して、6人が死亡、23人が負傷する大惨事となった。
 この大胆な作戦が展開される様子は日本でも報道され、その大立ち回りぶりに驚いた日本人も多かったのではないだろうか。
 この鎮圧作戦に、映画のロボコップのような格好で投入されていたのが、韓国ではその名も勇ましい「警察特攻隊」と呼ばれる特殊急襲部隊(SWAT)だ。死亡者の中には、このSWATの隊員1人も含まれており、まさに命がけで任務を遂行する韓国最強の警察部隊だ。
 SWATは警察庁管轄下に置かれ、テロ、人質事件などを鎮圧する特殊任務に就く最精鋭部隊だ。
 1986年のアジア競技大会と88年のオリンピックのソウル開催が決まったことを受け、北朝鮮特殊部隊などによるテロに備えて、83年に組織された。
 SWATは、2002年の日韓共催のW杯サッカーのときにも活躍。この年は、前年9月に米中枢同時テロ事件があったばかりで、米国選手団や要人に対する特別警戒態勢が敷かれていた。その警護に当たったのがSWATだ。
 米国選手団がバスで移動する際は、防弾装備された車で先導。目的地に到着すると、車の中から、サングラスにベレー帽、全身黒ずくめといういで立ちのSWATが自動小銃を抱えてさっそう降り立ち、周囲に目を光らせていた。
 SWAT隊員の人数は非公開で正確な数は不明だが、ネットで検索すると60余人という記述もある。「わが命は祖国のために」というのが部隊訓だ。
 特殊部隊という正確上、SWATの実態をつかみにくいが、ネット検索によると、志願できるのは年齢35歳未満でテコンドーなど武道の有段者。
 また走るのが速く、射撃が飛び抜けてうまいことが条件という。つまり足が速く、屈強なスナイパーが求められているということだ。
 選抜された「予備特攻隊員」は一定期間、警察学校で訓練を受けた後、海外で実務教育を受ける。時限爆弾の除去や無線機などの操作もできないといけないという。
 米国連邦航空局や米軍との合同で、ハイジャックの鎮圧訓練のほか、爆発物探知や戦術訓練なども定期的に実施しているようだ。
 2002年のW杯サッカーの取材でソウルに滞在していた際、警護に当たる“生”のSWATの勇姿を目にして、思わず「わあ、格好いい」と不謹慎にも胸をときめかしてしまった。一緒に現場を取材していた同僚カメラマンに、SWATの写真を焼き増ししてもらったことを思いだした。(ソウル 水沼啓子)

◎北朝鮮が南北合意の無効を宣言、韓国・李政権と対決姿勢(2009年1月30日、読売新聞)
 【ソウル=浅野好春】朝鮮中央通信によると、北朝鮮の対南(韓国)窓口機関の一つ、祖国平和統一委員会は30日の声明で、南北の対決状態解消に関する過去の合意事項をすべて破棄し、南北基本合意書(1992年発効)が定めた黄海上の軍事境界線の条項を破棄する、と表明した。
 前政権までの対北朝鮮融和政策見直しを進める韓国の李明博政権との対決姿勢をいっそう鮮明にしたもので、韓国側に政策転換を迫る狙いだ。
 北朝鮮は17日に朝鮮人民軍総参謀部の報道官声明で、韓国との「全面的な対決姿勢に入る」と警告しており、今回の声明は、軍事面に加えて南北合意の無効化宣言にも踏み込み、韓国への揺さぶりをさらに強めた。
 30日の声明は、李大統領が、対北政策見直しにかかわった玄仁沢(ヒョン・インテク)高麗大教授を次期統一相に指名したことなどを非難した上で、「南北関係はこれ以上、収拾する方法も正す希望もなくなった」と指摘。さらに、「南北関係が今日、険悪な状況に直面することになった責任は、全面的に李明博一味にある」と非難した。

◎韓国は「単なる揺さぶり」と言うが、北朝鮮軍事的挑発も(2009年1月30日、スポーツニッポン)
 北朝鮮は30日、韓国との政治的、軍事的な緊張解消に関する合意の無効化を宣言、不信と対立が悪循環に陥っていた2000年の南北共同宣言以前の状態に回帰することも辞さないとの構えを鮮明にした。
 声明を出した「祖国平和統一委員会」は対韓国政策を統括し、対話窓口の役割を担っている。17日に軍部が韓国と「全面対決態勢に入る」と表明したのに続き、政策機関も強硬姿勢で足並みをそろえたことで、南北関係は今後、対話や交流の断絶だけでなく、南北軍事境界線付近での北朝鮮による軍事的挑発など緊張した局面が生じる懸念も出てきた。
 韓国の軍事消息筋の間では、北朝鮮が冬季訓練に合わせ、南北境界水域をめぐり対立が続いている黄海に向け、短距離ミサイルの発射演習を断続的に実施する可能性も指摘されている。同水域では、1999年と2002年に南北艦艇間で銃撃戦が発生、双方に死傷者が出ている。
 北朝鮮は昨年12月、軍事境界線を利用する南北間の陸路往来に厳しい制限を加える措置を講じて以降、韓国の李明博政権への強硬策を相次いで打ち出してきた。
 しかし、李政権は北朝鮮の出方を「単なる揺さぶり」と受け止め、事態を静観する姿勢を見せている。北朝鮮は、こうした李政権の対応にも反発を強めており、関係悪化の長期化は避けられそうもない。(共同)

◎在外韓国人に選挙権、韓国国会、法案採択へ(2009年1月30日、読売新聞)
 【ソウル=浅野好春】韓国国会の政治改革特別委員会は29日、国外に居住する韓国人に選挙権を与える公職選挙法、国民投票法、住民投票法の3法案の改正案を賛成多数で可決した。
 改正案は2月2日に国会本会議で採択される見込み。在日韓国人も対象に含まれ、日本に居住する外国人への「地方参政権」付与問題に影響を及ぼすのは必至だ。
 聯合ニュースによると、改正案は、19歳以上で韓国国籍をもつ永住権保有者全員を対象に、大統領選、国会比例代表選への投票権を与えるほか、韓国国内に住民登録をした一時滞在者にも、不在者投票に準じた国会の選挙区選挙の投票権を付与する。2012年総選挙から適用される見通し。対象となる在外韓国人は、一時滞在者が155万人、永住権保有者が145万人の計300万人のうち、選挙権を持つ約240万人に上るとみられている。

◎新日石とGS Caltex、キャパシタ電極用炭素材事業の合弁契約を締結(2009年1月26日、Semiconductor Japan Net)
 新日本石油(新日石)は、韓国GS Caltexとキャパシタ電極用炭素材事業の合弁契約を締結することを発表した。新日石の麻里布製油所では、以前から製鉄会社の電気炉電極用の炭素材(ニードルコークス)を製造しており、世界シェア10%以上(最高級の太物黒鉛電極用に限れば世界シェア50%以上)を有している。同社は、この炭素材の経験を生かしキャパシタ電極用炭素材の開発を続けてきたが、今回、同様に高性能炭素材の開発を進めていたGS Caltexと大韓民国慶尚北道亀尾(グミ)市において合弁会社を設立し、生産・販売および、さらなる技術開発におけるシナジー効果を得るべく、麻里布製油所のコークスを原料にして、キャパシタ電極用炭素材を生産する共同事業を実施していくこととした。今後は、合弁会社において10年4月の商業開始を目指し、09年春より生産設備の建設に着手する予定としている。(09年1月16日発表)

〈合弁会社概要〉
会社名:Power Carbon Technology
所在地:大韓民国慶尚北道亀尾(グミ)市
事業目的:キャパシタ電極用炭素材の生産、販売、研究開発
資本金:1000万ドル相当
出資比率:新日石:50%、GS Caltex:50%
代表者:徐元培(ソ・ウォンベ)
生産規模:年産300t
今後のスケジュール:09年春着工、10年4月商業生産開始(予定)

◎韓国:不況で「占い頼み」、「哲学館」など急増(2009年1月26日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】26日に旧正月を迎えた韓国。占いの盛んなお国柄だが、新年の運勢を占ってもらう人が多い。民間会社によると、最近は「哲学館」などと呼ばれる占いの店が急増。不況の中、占いに足を運ぶ人も多いようだ。
 韓国で一般的なのは、自分の生まれた年月や日時(四柱(サジュ))による占いで、若者に大人気の「サジュ・カフェ」も多い。一方、神霊の託宣による巫堂(ムーダン)と呼ばれるみこも健在だ。
 「韓国電話番号簿」社によると、全国の占いの店は電話帳掲載分だけで2243軒。2年前より約10%増加している。同社は「不安な未来を占ってもらおうという人が増えているため」と分析する。
 元国会議員の占師、李※鎔(イチョルヨン、※は「吉」が二つ)さん(61)は「最近は8割以上が経済関係の相談。若者も増え、しかも『いつ就職できるか』といった核心をつく質問が多い」と話す。ちなみに韓国のこの一年は「政治的、経済的に難しい局面にあるが、ケンチャナヨ(大丈夫)」との答えだった。

◎韓国統一相人事、北朝鮮が反発、「破局的事態も」と警告(2009年1月26日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】北朝鮮の政府機関紙「民主朝鮮」は25日付で、韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領が新統一相に玄仁澤(ヒョン・インテク)・高麗大教授を任命したことについて「露骨な挑発行為」「いかなる破局的事態が起こるか予測できない」と強く警告した。朝鮮中央通信が伝えた。
 玄氏は李政権が掲げる対北朝鮮政策「非核・開放3000」の立案に深く関与した一人。南北対立の構図が続く中、強い姿勢で臨むとみられる玄氏の任命を牽制(けんせい)し、北朝鮮側に譲歩の可能性がない考えを改めて強調した形だ。

◎韓国経済、97年以来の苦境、企業、非常体制敷く(2009年1月24日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】金融危機による米景気後退で輸出急減などの打撃を受けた韓国経済が1997年のアジア通貨危機以来の苦境に立っていることが鮮明になってきた。2009年通期のマイナス成長を見込む民間予測も相次ぐ中、23日にはサムスン電子が四半期ベース初の赤字転落を発表し、その「サムスン・ショック」が駄目押しする形で韓国株は一斉に下落。大手企業はリストラを急ぐ「非常経営体制」を敷き始めた。
 サムスンやLGなどは製造装置や部品、素材の多くを日本企業から購入している。韓国ハイテク産業の変調は“運命共同体”である日本の部品・素材産業にも波及する可能性が大きい。

◎韓国、10万ウォン札の新規発行見送り、図案・肖像画に異論(2009年1月24日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】韓国で今年前半に計画されていた新紙幣10万ウォン(約6400円)札の発行が見送られることになった。現在、流通している最高額紙幣は1万ウォン札。5万ウォン札は予定通り今年前半に登場する。
 10万ウォン札を巡っては、図案に使おうとした古地図に日韓が領有権を主張する竹島(韓国名・独島)が載っておらず、不適切との指摘が浮上。肖像画に選ばれた日本の植民地時代の抗日運動家である金九(キム・グ)についても、南北統一を主張し韓国の独立に反対したとして保守層から「ふさわしくない」との声があがった。

◎韓国:強制連行被害者の救済基金、ポスコが出資を拒否(2009年1月23日、毎日新聞)
 【ソウル堀山明子】韓国人強制連行被害者らによる慰謝料請求訴訟で韓国最大手の製鉄会社「ポスコ」(旧・浦項製鉄)は22日、被害者救済の基金へ出資するよう求めたソウル高等裁判所の和解勧告に対し異議申請書を提出した。韓国の裁判所が戦後補償問題で韓国企業の社会的責任を促した初の和解勧告が不調に終わったことで、被害者らが準備を進めている基金創立に向けた資金集めは厳しい見通しとなった。
 ポスコ側弁護士が22日、毎日新聞の取材に対し「(戦後補償)問題は国家が責任をとるべきだ。企業を訴えた訴訟に法的根拠がない」と述べ、同日夕に異議申請書を提出したと明らかにした。原告の被害者団体は和解勧告を受け入れる方針だったが、控訴審の結論は判決にゆだねられる。
 ソウル高裁が8日に決定した和解勧告は、ポスコに対し被害者と遺族のための基金に出資するなど「社会倫理的責任」を果たすよう促した。被害者らに対しては、基金出資が法律上の損害賠償ではないと認め、今後は民事、刑事の訴訟を提起しないよう求めた。ポスコの法的責任は否定していることから、控訴審で原告が勝訴する可能性は低いとみられる。
 ポスコは、日韓国交樹立の際に締結された1965年の請求権経済協力協定による経済協力資金(無償3億ドル、有償2億ドル)のうち1億1950万ドルを使い、68年に設立された。原告は06年4月、ポスコが被害者の受け取るべき資金を使ったため補償が妨害され、精神的苦痛を受けたとして提訴。ソウル地裁は07年8月、訴えを棄却し、原告が控訴していた。

◎サムスン電子、初の四半期赤字、10~12月期、半導体・液晶が不振(2009年1月23日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国のサムスン電子が23日発表した2008年10~12月期決算は、営業損益が9400億ウォン(約600億円)の赤字(前年同期は1兆7800億ウォンの黒字)に転落した。赤字は四半期決算の公表を始めた00年以来、初めて。世界シェア首位の主力事業である半導体メモリー、液晶パネルが市況悪化でそろって赤字になったことが響いた。世界的な消費低迷がハイテク企業の代表格であるサムスンを直撃した。
 売上高は前年同期比6%増の18兆4500億ウォン。最終損益も200億ウォンの赤字に転落した。
 営業損益を部門別にみると、半導体は5600億ウォンの赤字(同4300億ウォンの黒字)。製品別の損益は公表していないが、代表的な半導体メモリーでパソコンに搭載するDRAM、携帯音楽プレーヤーなどに使うNAND型フラッシュメモリーともに、もともと供給過剰だったところに世界不況による需要急減が重なり、それぞれ赤字となったもようだ。

◎「失業ドミノ」の韓国経済、IT産業は再び救世主となるか(2009年1月22日、日本経済新聞)
 世界中が不況や失業に悩まされているが、韓国も例外ではない。2009年年頭の大統領演説では「危機」という単語が30回近く登場したことが話題になった。韓国が直面している現実を正直に国民に伝え、一緒に危機を克服しようというメッセージを込めたようだが、国民の反応は「不況はずっと前から。何をいまさら」と冷たかった。(趙章恩)
 年末から派遣社員や契約社員の大量解雇が続き、製造業は休業を余儀なくされている。経済成長は既にマイナスで、就職難に失業が重なり所得は減り続けているのに、インフレが止まらない。貧困層の増加は歯止めがかからなくなってきた。「スーパーに行っても高すぎて買えるものがない」というのが、主婦たちの共通した悩みである。
 工場団地が密集している地方都市では、人口が減り、地元の飲食店や商業施設も大きな打撃を受けている。ドミノ失業、失業津波は日本どころの話ではない。貧困すれすれの中産層は、明日がどうなるか、食べていけるかが問題なのである。
 そんな韓国国民にとって1月2日に行われた李明博(イ・ミョンバク)大統領の演説の言葉は、空しい響きに過ぎなかった。いわく「危機には終わりがある」、「韓国は奇跡の歴史を作ってきた」、「明るい未来への希望、挫折しない勇気が危機克服の重要な力となる」、「他人のせいにせずお互い助け合うべき時だ」……。
 貧困は家庭を崩壊させ、社会を崩壊させる大問題だ。2008年12月に失業手当に支払われた金額は前年同月比30.1%も増加している。しかし派遣や契約社員の8割は雇用保険に加入しておらず、失業手当の支給を受けているわけではない。正社員の失業だけでこれだけ増えているということになる。
 ソウル市政開発研究院の調査によると、ソウル市民の10人に7人は1998年IMF経済危機の時よりも今の方が生活が苦しいと答えている。1年前に比べ貯金が減ったと答えた人も51.8%を占め、67%の人が景気が回復するまで2年はかかるだろうと見ていた。
 2009年の韓国経済はマイナス成長になると予測されている。韓国政府は「経済非常事態」と名づけて、大統領は戦時用に作られた地下シェルター「WarRoom」で対策会議を開き、その様子を「経済危機は戦争と同じ!」とばかりに宣伝している。
 しかしこれは、「国民の怒りが怖くて地下シェルターに閉じこもったのか?」とかえってひんしゅくを買う結果となった。そもそも大統領用の地下シェルターなどというものは、安保を考えれば極秘事項のはずなのに、ここまで大公開していいのか。野党からは早速「War RoomじゃなくてShow Room」と攻撃されている。
 韓国の大学生は「大卒の20%しか正社員になれない」と言われるほど厳しい就職難のなか、今まで以上に厳しい競争を強いられている。最近日本でも内定取り消しや就職難から公務員や教員、資格が必要な職業の人気が高まっているという記事を目にしたことがあるが、韓国ではその状態がIMF経済危機からずっと続いているのだ。
 韓国は所得の格差が大きい。非正規職の時給が300円程度、月給が4万~5万円なのに対して、新卒の正社員は平均的な中小企業で年俸150万円前後、大手企業は年俸270万円前後、金融業は年俸370万円を上回る。だから中小企業ではなく給料の高いところへ就職希望が殺到し、大手企業の採用は900倍、1200倍というものすごい数字になるのだ。
 大学生たちはTOEICは基本的に900点以上、日本語に中国語も少しはしゃべれるように勉強し、就職したい分野の基礎知識もグループスタディーでしっかりと頭の中に入れ、企業に自分の才能をアピールする。動画で履歴書を作って個性を出してみたり、印象をよくするため整形手術をしてみたり、それでも就職は狭き門である。
 大学のキャンパスはいつの間にか「5年生」で溢れかえっている。就職の見込みがないとわざと単位を落としてもう1年学校に通う。無職の就職浪人よりは大学生といった方が人聞きもいいしまだチャンスがあるからだ。ソウル市内の大学では卒業しても1年間大学の講義を無料で受けられる「Post-Bachelor Program(学士後過程)」制度を導入したところもある。就職できなかった卒業生たちの居場所を作ってあげたようなものだ。
 「ゴールドミス」と呼ばれてちやほやされてきた仕事一筋の独身女性たちもリストラには勝てない。このごろは共働きができるよう結婚を急ぐ女性が増えてきたという。日本には「婚活」という言葉があるが、韓国では「チュィジプ」(就職+結婚)といわれ、就職できないなら早く結婚して家族の負担を軽くするという女性が増えている。
 親はリストラ、子供は就職難、家族の中で誰も正規社員がいなく、時給300円ほどの非正規職でその日暮らしをしないといけなくなると、中産層が貧困層になるのは時間の問題である。
 韓国は徴兵制があるので、男性の場合、徴兵を済ませて大学を卒業して25~26歳で就職することになるが、正社員になれないまま30歳を過ぎてしまう人も少なくない。韓国の新学期は3月なので、卒業式は2月。あともう少しでまた大量の失業者が輩出される。
 今の20代の間では、「一生正社員になれることなく、契約職を転々としながら10年ぐらいでリストラされ人生が終わってしまうのではないか」という不安が広がっている。リストラの対象が30代にまで下がってきたからだ。
 1998年以降に大学を卒業した「呪われたIMF世代」は、就職戦争を勝ち抜いたと思ったら今度はリストラ戦争のど真ん中にいる。ソウル市では環境美化員(掃除員)募集に30代後半の博士課程修了者が応募し注目された。結局この人は体力テストで落ちてしまったそうだが、笑い事ではない。人間の寿命はどんどん長くなっているのに、働ける期間はどんどん短くなっている。老後問題も深刻な社会問題になるだろう。
 だからこそ韓国がITにかける期待は大きい。IMF経済危機を迎えた時、韓国はブロードバンドに投資し、世界のどこよりも早く高速インターネットを安く提供して、世界有数のネット普及率を誇った。
 当時リストラされた人々はオンラインゲームブームに乗ってPCバン(ネットカフェ)を経営したりネットベンチャーを立ち上げたりし、世界に羽ばたく企業も出てきた。ブロードバンド、ADSL関連分野だけで59万人の雇用効果が生まれた。1997年から携帯電話端末の価格が下がって普及が促進され、今では端末世界シェアの2位と4位を韓国の企業が占めている。
 政府の電子化も進んだ。当時の就職難を利用して大学生を最低賃金で雇用し、法文を始めとする各種国家情報をデジタル化してインターネットで公開し検索できるようにしていったのである。これは「公共勤労事業」という雇用対策の一種だったが、大学を卒業したばかりの20代が初めて社会に一歩足を踏み込む職場にしてはみじめなものだった。古い紙の文書を渡されワードに打ち込むだけという単純作業で最低賃金しかもらえない。IMF経済危機で就職難がなかったら韓国の情報化はもっと遅れていたかもしれないと考えると、皮肉なものである。
 今回の不況でも、政府は新成長動力事業として「緑色技術産業(グリーンITやエネルギー再生)」「先端融合産業(放送と通信の融合など)」「高付加サービス産業」というITを中心とした3大分野17事業を支援する政策を打ち出している。成長産業への重点投資で経済を活性化させ、IT輸出で国を支えるという戦略である。
 放送と通信の融合では、全国で地上波デジタル放送をIP経由で視聴できるIPTVが2008年11月に商用化されてから、韓国を世界のテストベッドにして様々な付加サービスの実証実験が行われている。IPTVを始めモバイルIPTV、Wibro(モバイルWiMAX)に音声を搭載したモバイルVoIPなど、融合サービスの発展により関連端末や部品などの市場が生き返り、雇用も増えると見込んでいる。
 1953年に朝鮮戦争が休戦となってから、廃墟となったこの国は「ハンガンの奇跡」と言われる怪力でここまで突き進んできた。だから、どんなことがあっても落ち込むことがなく、IMF経済危機の時も「ま、なんとかなるさ」と、前向きに乗り越えてきた。外国人観光客から韓国は全然不況には見えない、と言われるのも、「なんとかなる」精神があるからかもしれない。
 韓国は、不況になるほど慈善団体の募金額が増える国だ。政治家や企業家といったお金を持っている人ほど欲深くて庶民をがっかりさせるニュースが後を絶たないが、それでも、みんなが少しずつ譲って、助け合いながら生きればなんとかなると勇気を持ち続けたいものだ。

◎韓国、10~12月はマイナス成長、前期比5.6%減(2009年1月22日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国の08年10~12月期の国内総生産(GDP、速報値)の実質成長率(季節調整済み)は、前期比5.6%減だった。前期比でマイナス成長は03年1~3月期以来で、マイナス幅はアジア通貨危機当時の98年1~3月期(7.8%減)以降では最大。
 韓国銀行(中央銀行)が22日発表した。世界的な景気悪化で輸出が10%以上減り、半導体や自動車など製造業の減産が拡大。民間消費や設備投資も落ち込んだ。08年の年間成長率は2.5%と07年の5.0%から大幅に減速。6.9%のマイナス成長だった98年以降では最も低い水準となった。

◎大宇造船のハンファへの売却、韓国産業銀行が撤回へ(2009年1月21日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】韓国産業銀行は21日、世界造船3位の大宇造船海洋を中堅財閥のハンファグループに売却する計画を撤回する方針を固めた。金融危機の影響でハンファの買収資金の手当てが難しくなり、売却条件を巡る意見の隔たりが埋まらなかったとみられる。産銀は優先売却先の選定作業に改めて着手する見通し。金融市場が不安定ななかで、早期決着は困難との見方も浮上している。

◎ソウル再開発の立ち退きで衝突、市民と警官6人死亡(2009年1月20日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】ソウル市中心部の竜山駅近くの雑居ビルで20日早朝、立ち退きを拒んだ市民と警官隊が衝突した。韓国政府によると、市民が警官隊に火炎瓶を投げるなどして現場が混乱し、市民5人と警官1人が死亡、数十人が負傷した。
 同駅近くは再開発事業の対象地。住民たちは雑居ビルに店舗を構えており、19日からビルに立てこもっていた。
 多数の死者が出たため、野党民主党が真相究明と責任者の処罰を要求。韓昇洙(ハン・スンス)首相が20日午後に「深い遺憾の意」を表明し、検察が真相究明捜査本部を急きょ立ち上げるなど、政府は事態の沈静化に向け躍起になっている。

◎韓国:立ち退きビル占拠中に炎上、5人死亡、ソウル(2009年1月20日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】ソウル市竜山区で20日朝、再開発地域にある雑居ビル(4階建て)に立てこもっていた入居者を警察が強制排除中、屋上のコンテナが突然炎上した。火はビル全体に燃え広がり、聯合ニュースによると5人が死亡、警察官を含め17人が負傷した。死傷者はさらに増える可能性がある。
 報道によると同日午前6時40分(日本時間同)ごろ、警察官がクレーンでビル屋上に乗り移り、ビルを占拠中の入居者の強制排除に乗り出した。ところが7時25分ごろ、コンテナから出火し、あっという間に燃え広がったという。
 入居者が火炎瓶を作るためコンテナに備蓄したシンナー類に引火したのが原因とみられ、警察や消防が現場検証して調べる。
 入居者数十人は19日朝から「立ち退けば暮らしていけない」などと訴え、ビルを占拠していた。
 現場は竜山駅東側の一角で、ソウル中心部に通じる大通りにも近く大混乱した。
 最近、同市中心部では再開発計画が相次ぎ、反対する商店主らがビル前にピケを張るなどの行動が目立っている。

◎立てこもりビル火災、強制退去反対の住民ら5人死亡、ソウル(2009年1月20日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】ソウル市龍山区の再開発地域で20日朝、4階建て商業ビルから出火、強制退去に反対してビルに立てこもっていた4人と、鎮圧にあたっていた警察官とみられる1人の計5人が死亡、警察官17人が負傷した。
 ソウルでは、再開発に伴う住民と業者のトラブルが増えているが、警察が出動して死者まで出す事態に発展したのは異例。
 消防当局などによると、死亡した4人は19日未明から立てこもりを始め、出火当時は、火炎瓶を集まった警察官に投げつけるなどして抵抗していた。4人がビル内に持ち込んだシンナーに何らかの火が燃え移ったとみられている。
 事件を受けて、李明博(イミョンバク)大統領は真相究明を指示。聯合ニュースは、野党民主党が、警察庁長官に内定したソウル地方警察庁長らの責任を今後問う可能性を伝えた。

◎新日本石油、韓国社とキャパシター電極用炭素材の合弁会社(2009年1月19日、IP Next News)
 新日本石油は16日、韓国の「GSカルテックス」とキャパシター電極用炭素材事業で合弁契約を結んだと発表した。1,000万ドル相当の資本金を両社で折半出資し、韓国慶尚北道亀尾(グミ)市に同炭素材の生産・販売、研究開発を行う合弁会社を設立する。
 キャパシターは、瞬間的に多くのエネルギーを必要とする建設機械や鉄道において、従来放出されていたエネルギーを電力として蓄え、利用する蓄電装置。太陽光発電や風力発電の蓄電への用途拡大も期待されている。キャパシターの電極に用いる炭素材は、キャパシターの性能を決める重要なもの。以前からそれぞれ高性能炭素材を開発していた両社は合弁によりシナジー効果を狙う。
 2010年4月からの生産開始を目指す。新日本石油の麻里布製油所のコークスを原料に、年間300トンを生産する計画である。

◎ネットの預言者「ミネルバ」を逮捕した韓国、煽ったマスコミの罪(2009年1月19日、日本経済新聞)
 「たかがネットの書き込み」と笑って見過ごすことはできないのだろうか。韓国社会は今、「ミネルバ逮捕」で大きく揺れている。ポータルサイトDAUMの掲示板に政府の経済政策に対する批判を280件ほど書き込んだ「ミネルバ」というIDの男性が、ついに電気通信基本法違反の罪で緊急逮捕され、身柄を拘束された。1月15日には証拠隠滅・逃走の恐れがあると拘束適否審請求も棄却された。(趙章恩)
 ミネルバ逮捕に対し、韓国の識者・文化人は「牛も笑ってしまうコメディー」、「ミネルバに罪があるとしたら、真実を書いたことであろう」、「現実とかけ離れた経済展望で国民を惑わした大統領は罪にならないのか」、「私がミネルバだ、私を逮捕せよ」、などと、政府の対応を厳しく批判している。
 ミネルバは電気通信基本法47条違反の罪に問われている。電気通信基本法は1983年に制定され、2008年3月まで26回改定された。47条は1996年12月30日に改定された罰則で、「公益を害する目的で電気通信設備により公然と虚偽の通信をした者は5年以下の懲役または5000万ウォン以下の罰金に処する」「自分または他人に利益を与えたり他人に損害を与えたりする目的で電気通信設備により公然と虚偽の通信をした者は3年以下の懲役または3000万ウォン以下の罰金に処する」としている。
 今回の逮捕容疑は、ミネルバが2008年12月29日に行った「政府が金融機関と大手企業へ米ドル買いを禁止した」という書き込みは虚偽であり、政府は為替市場に介入していない、というもの。このミネルバの書き込みにより市場には不安心理が広がり、ウォン売り・ドル買い注文が殺到した。検察の発表には、「(虚偽の情報により)外国為替市場と国家信用度に影響を与えた」「政府は為替安定のため約22億ドルの資金を投入するしかなかった」とある。
 しかしこの発表そのものが、政府による市場介入の事実を認めたようなものではないか。政府の国際金融担当者も「命令ではないが金融機関と会議を開き、米ドル買いをしないよう電話で協力を求めたことはある」とミネルバの書き込みに信憑性があることを暗に認めている。
 さらに、ミネルバが「公益を害する目的」、または「自分または他人に利益を与えたり他人に損害を与えたりする目的」で書き込みをしたという事実はまだ立証できていない。ミネルバを支援する弁護団は「表現が荒っぽいところはあったかもしれないが、誰もが知っている内容と公表されたデータを引用したもので虚偽ではない」と主張している。ミネルバの書き込みに比べれば、アナリストや政府関係者のいつも見事に外れる予測や李明博大統領の「7%経済成長公約」のほうが、よほど事実に反している。
 そもそも政府は、たかがネットの書き込みぐらいで為替市場がパニックに陥ったと本気で言うのだろうか。あのような騒ぎが起きたのは、ミネルバの書き込みを「待ってました」とばかりにそのままコピペして記事にしたマスコミがいたからだ。その記事を引用して海外のマスコミまでもが報道してしまい混乱に輪をかけた。
 事実関係を確認することもなく「ミネルバが予言をしてくれた」と書きたてたマスコミ、ミネルバを「2008年を代表する人物」に選び賞を贈ることまで企画していたポータルサイトDAUMの責任は問わなくていいのだろうか。ミネルバ個人だけを悪者にして、生贄にして済ませられるのだろうか。
 政府はこれまでミネルバについて何度か言及している。「間違った情報で国民を惑わしているので、本人に会って正しい情報を伝えたい」と、身元を特定済みであることをほのめかす脅しのような発言さえあった。ミネルバの書き込みはものすごいクリック数を記録し、マスコミでも大々的に取り上げられた。マスコミはこぞって「韓国の経済情勢を的確に予測するインターネット経済大統領」とミネルバを称えた。
 ここから、ミネルバは個人的な意見を書き込んだ一人のネットユーザーではなく、「預言者ミネルバ」として、存在が巨大になっていった。ネットの掲示板など見ない中高年層まで「ミネルバというすごい人がいるそうじゃないか」と口にするようになり、マスコミ報道を通じてミネルバがどんな書き込みをしてきたのかぐらいはほぼ全国民が知るようになった。
 ミネルバを褒め称え有名人にさせたマスコミは、逮捕後は手の平を返したようだ。彼が専門大卒で金融機関に勤めた経験はなく、独学で経済学を勉強し現在無職であることを強調しながら、「31歳ひきこもり経済大統領」、「偽者にもてあそばれた大韓民国」、などと攻撃している。なぜここで学歴や職業のことを問題にするのか、人権感覚すらそこにはない。
 芸能人がネット上の誹謗中傷や悪質な書き込みを苦にして自殺した事件、ネットで巻き起こった米国産輸入牛肉への反対運動が大規模な反政府集会へと広がった昨夏のできごと――。韓国では確かにネットの書き込みがリアルの生活にものすごく大きな影響を与えている。しかし、影響を与えようとしたのはユーザーやネットではなく、マスコミがネットの出来事をいちいち記事にして大げさに報道したせいだと考えずにはいられない。
 芸能人の自殺が何件も続いたことなどを受け、韓国ではネットの実名制度が強化され非親告罪として捜査機関がネットを監視・規制するサイバー侮辱罪の導入が議論されている。ポータルサイトでは1日に書き込める件数を制限したり、実名確認をして登録した会員に対してもう一度本人確認をしたり、再三注意を呼びかけたりしているが、今でも事情は変わらない。
 しかし、今回のミネルバ事件とネットの誹謗中傷は別問題である。
 検察は「ミネルバを釈放するということはサイバーテロを容認すること」と意気込んでいる。しかし、ミネルバが誰かを誹謗中傷するために書き込んだわけではないだろう(政府は自分たちを誹謗中傷していると感じたかもしれないが)。もちろん李明博大統領は就任早々、たかがネットと思っていた米牛肉問題での批判が反政府集会へ発展したという苦い経験がある。「ネットの書き込み」と聞いただけで歯軋りしたくなるかもしれないが、過剰に警戒するのは自らにも非があることを認めるようなものではないかと思わずにはいられない。
 ミネルバが経済の勉強をしなくてはならないと思うようになったのは、IMF経済危機の時に友人の両親が事業に失敗して自殺したのを見たのがきっかけだったという。自己防衛のために身につけた知識をネットで共有しようとしたつもりが、政府のバラ色の展望とは正反対の予測ばかりになり、それがまた次々に当たってしまった。
 ネットで検索したデータを引用し自分の意見を書き込んだ結果、虚偽情報を流したと容疑をかけられ逮捕された。ミネルバが逮捕されてから、ネットで活発に活動してきた「論客」たち、政府のIT政策や経済政策に苦言を惜しまなかったブロガーたちが、自分の書き込みを削除しネットから消え始めた。ネットに自然と集まっていたユーザー参加型情報が消える一方で、幼稚で悪質なデッグル(コメント)だけが残ってしまう恐れもある。
 私は弁護人が公開したミネルバとの会話や面談内容を読み、悲しくなった。検察の捜査で彼に浴びせられた質問は「誰かに指示されてやったのか」「反李明博団体に加入しているのか」といったことだったという。マスコミの餌食にされ、政府には経済に悪影響を与える原因を提供した犯人扱いされ、個人情報が晒され、もう日常には戻れなくなった。
 「私は自分の意見をネットに書き込んだブロガーに過ぎません。反政府主義者ではありません」「私は政治犯でも、殺人犯でもありません。縄で縛られ手錠をかけられこうして面談をしなければならないなんて怖いです。記者や政治家の方々にお願いします。これを政治事件にしないでください。オンラインに書いたことはオンラインでだけ読まれると思った私の間違いです」と訴えている。
 ミネルバ逮捕は今後の韓国のネット利用に大きな影響を与えるだろう。放送局MBCの「100分討論」という人気番組は、与党のハンナラ党に対しミネルバ逮捕をテーマとして提案した。「ミネルバの書き込みは表現の自由の範囲内であり、ネットをこれ以上規制してはならない」と主張する側と、ミネルバを逮捕した側が向き合って討論するという番組案だが、与党は「まだ捜査中の事項に関して討論すべきではない」と拒否した。
 国民はネットの書き込みを鵜呑みにするほどバカではない。政府の言うことを100%信用するほど純情でもない。媒体や情報源の少ない韓国でネットは重要な情報の溜まり場であり、はけ口でもある。どうしてネットユーザーは政府を批判する書き込みに熱狂し、政府の言うことはまず疑ってかかるようになったのか。政府はまず、その理由を振り返ってみるべきだが、その余裕もないほど追い込まれているのだろうか。
 韓国が今でも「IT強国」と胸を張れるのは、ITを活発に使いこなし、企業のトライ&エラーにも文句を言わず一緒にアイデアを出してくれるユーザーがどの国よりも多いからであるはずだ。そのユーザーをネットから離れるように仕向けるのは、IT強国を諦めるということにほかならない。10年後、20年後を見てさまざまな声を聞き入れる政府になってくれることを願いたい。

◎韓国:内閣改造、企画財政相や統一相が交代(2009年1月19日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】韓国青瓦台(大統領府)は19日、企画財政相に尹増鉉(ユンジュンヒョン)元金融監督委員会委員長(62)、統一相に玄仁沢(ヒョンインテク)高麗大教授(54)を充てる人事を発表した。国会の聴聞会を経て任命される。
 今回の内閣改造は、経済危機の克服に重点が置かれ、金融委員会委員長や青瓦台経済主席秘書官など経済関連の高官も交代する。
 また、これに先立ち情報機関トップの国家情報院長に元世勲(ウォンセフン)行政安全相(57)▽駐米大使に韓悳洙(ハンドクス)前首相(59)--を内定した。

◎韓国軍が警戒態勢強化、北朝鮮の「全面対決」表明受け(2009年1月19日、日本経済新聞)
 【ソウル=山口真典】韓国軍合同参謀本部は19日、全軍が17日午後6時から北朝鮮への警戒態勢を強化したと明らかにした。北朝鮮の人民軍総参謀部報道官が「韓国と全面対決態勢に突入する」と発表したことに対応したもの。各部隊の指揮官に待機命令を出したという。韓国軍関係者は「今のところ特別な動きはないが、継続して注視している」と述べた。
 警戒態勢の強化は2006年10月に北朝鮮が核実験を強行した時以来約2年ぶり。北朝鮮は17日の声明で「西海(黄海、朝鮮半島西側)で我が方領海の侵犯行為が続く限り、我々の軍事境界線を固守する」と主張した。

◎韓国:双竜自動車、工場稼働を中断(2009年1月13日、毎日新聞)
 韓国メディアによると、経営危機で日本の会社更生法手続きに相当する法定管理を裁判所に申請中の双竜自動車が、13日から国内に2カ所ある工場の稼働をすべて中断した。系列の部品メーカーが代金の支払いを受けられず、部品供給を中断したためという。
 同社では経営難が表面化した昨年12月17日から生産を一時停止し、今月5日に生産を再開していた。

◎韓国:ポスコの李会長が辞意、業績不振、李政権圧力説も(2009年1月15日、毎日新聞)
 韓国鉄鋼最大手ポスコの李亀沢会長が15日の理事会で辞意を表明した。任期1年を残しての辞任について、韓国メディアは李明博政権側から退任圧力があったと報じている。
 ポスコが同日発表した08年10~12月期決算が市場予想を大幅に下回る内容だったことも背景にありそうだ。
 ポスコ側は、李会長が「現在のような(経済危機下の)状況では新しい人物が指導力を発揮するのが望ましいと判断した」と説明している。
 韓国では政権交代のたびに公営企業などのトップ交代が繰り返されてきた。ポスコは00年に民営化され、李会長は前政権時代の03年に会長に就任した。
 次期会長にはポスコ建設社長やポスコ社長の名前が挙がっており、来月27日の理事会で決まる見通し。

◎韓国ポスコ会長、辞意を正式表明(2009年1月15日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国鉄鋼最大手ポスコの李亀沢(イ・グテク)会長は15日の記者会見で、2月27日の株主総会で退任すると発表した。李会長は「困難な時代には若く活気ある人が必要」と述べ、政界からの圧力説については「事実ではない」と否定した。後任会長については「株主総会の3週間前の2月6日に候補者が推薦される」と語った。
 ポスコが15日発表した2008年通期決算は、売上高が前年比38%増の30兆6420億ウォン(約1兆9500億円)、営業利益は同52%増の6兆5400億ウォン、純利益は同21%増の4兆4470億ウォンと過去最高を記録した。自動車用鋼板など高付加価値製品の販売が好調だった。ただ、世界景気の冷え込みから10~12月期から業績は低迷に向かっている。

◎韓国ポスコ会長が辞任へ、政界から退陣圧力(2009年1月14日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国鉄鋼最大手ポスコの李亀沢(イ・グテク)会長が15日の理事会で辞意を表明する見通しとなった。李会長は盧武鉉(ノ・ムヒョン)前政権時に会長に就任。まだ任期半ばだが、李明博(イ・ミョンバク)政権が発足したことで政界を中心に退陣圧力が強まっていた。後任には政府高位関係者の就任説も取りざたされているが、内部昇格が有力だ。
 国営企業だったポスコは2000年までに韓国政府が全株を売却。今は純粋な民間企業だが、なお公企業的な性格が残る。韓国では政権交代を機に公企業トップも入れ替わるのが通例で、ポスコも新政権が発足するごとにトップが代わることが多かった。
 李会長は海外展開を推進するなど経営手腕には定評があった。ポスコの外国人株主比率は40%を超えており、外国人投資家には理解に苦しむ交代劇となりそうだ。

◎韓国景気、悪化あらわ、輸出が急減、内需も不振(2009年1月10日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国の景気悪化が鮮明だ。金融危機に始まった世界的な需要縮小で輸出が一気に落ち込み、内需の不振も加速している。9日には国内自動車5位の双竜自動車が経営破綻(はたん)。韓国銀行(中央銀行)は昨年10~12月期の国内総生産(GDP)成長率が約5年ぶりのマイナス成長に転落したことを明らかにし、政策金利を0.5%幅引き下げた。
 双竜自動車はSUV(スポーツ用多目的車)を主力にしてきたが、輸出減に加え、昨年の国内販売は約4万台と前年より約35%減った。大手5社でも落ち込みが際だち、国内シェアも5%から3.4%に低下。資金繰りに窮し、昨年12月には給与の支払いもできなかった。
 経営権を持つ中国自動車大手の上海汽車と支援協議を進めたが、人員削減など今後の再建策を巡って合意できなかったとみられ、9日に法定管理(日本の会社更生法手続きに相当)を申請。経営再建をめざし、希望退職や賃下げなどの努力を続けるという。
 韓国では急激なウォン安や株価下落こそ、最近はやや一服しつつある。だが、昨年11月以降の前年同月比で20%近い輸出の急減や、内需不振により、実体経済の悪化が本格化してきた。
 昨年11月の鉱工業生産指数は前年同月より14.1%低下。自動車や半導体など主力産業が落ち込み、下げ幅は通貨危機当時の98年7月(13.5%)を上回って過去最大だった。消費も振るわず、昨年11月の消費財販売は約6%減った。
 新規就業者の伸びも急速に鈍り、雇用への不安も広がりつつある。政府は河川整備や環境技術の開発といった韓国版「グリーン・ニューディール(緑の内需)」政策に4年間で50兆ウォン(約3兆5千億円)を投じると発表。景気浮揚と雇用創出に躍起だ。
 韓国銀行も9日、政策金利を0.5%幅引き下げ、過去最低の年2.5%とした。約4年ぶりの金融緩和に転じた昨年10月以降、利下げは5回目。下げ幅は計2.75%に達した。
 09年1~3月期のGDP成長率も「実体経済の萎縮(いしゅく)が本格的になっており、マイナス成長の可能性は十分ある」(エコノミスト)との見方が出ている。

◎韓国の双竜自動車が破綻、世界景気低迷で販売急減(2009年1月9日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国自動車5位で、上海汽車集団傘下の双竜自動車は9日、経営の自主再建を断念、ソウル中央地裁に法定管理(日本の会社更生法に相当)を申請したと発表した。世界景気の低迷で自動車販売が急減。深刻な資金繰り悪化に直面していた。
 双竜自は極端な販売不振に陥り、給与の支払いが遅れるなどの事態に陥っていた。双竜自の経営陣は上海汽車に経営支援を要請、労組には年末の操業停止や福祉削減を柱とするリストラ案を求め自主再建の道を探ったが、単独での立て直しは困難と判断した。

◎韓国:民主党が本会議場などから撤収、国会正常化へ(2009年1月6日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】与野党の対立激化で空転していた韓国国会は6日、最大野党の民主党が、占拠していた本会議場や主要委員会室からの撤収を決定し、正常化に向け動き始めた。封鎖の解かれた法制司法委員会では、脱北者保護に関する法律改正案など49法案の審議が始まった。
 与党ハンナラ党が12月18日、韓米自由貿易協定(FTA)批准同意案を委員会に単独上程。これに反発した民主党が、委員会室や本会議場などの占拠を始めた。排除を試みた国会事務局との間では、流血の事態も起きた。FTA批准同意案など大きな争点となっている法案は、2月に再度臨時国会を招集し、処理する案が浮上している。
 一方、放送法改正案を扱う文化体育観光放送通信委員会は占拠が続いている。同改正案は、新聞社などが放送分野へ進出する道を開くもので、放送各局の労組が大反対している。

◎脱北者1万5千人超す韓国、昨年は2800人(2009年1月5日、産経新聞)
 韓国統一省は5日、昨年韓国入りした北朝鮮脱出住民(脱北者)が過去最高の2809人に上り、これまで韓国入りした脱北者の合計は1万5057人になったことを明らかにした。
 脱北者は北朝鮮国内の食糧難などで1990年代末から急増し、2002年には韓国への入国者数が年間1000人を超えた。07年の2544人に比べ、昨年は10.4%増加した。

◎韓国への脱北者、08年は過去最高の2809人(2009年1月5日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国統一省は5日、08年中に北朝鮮を脱出して韓国入りした脱北者数が前年より約1割多い2809人で過去最高だったことを明らかにした。累計では1万5057人。脱北者は北朝鮮の経済悪化や食糧難を背景に00年代に入って急増し、06年以降は毎年2千人を超えている。

◎韓国でも鳥インフル、今シーズン2例目(2009年1月5日、産経新聞)
 農林水産省は5日、韓国の農場で、アヒルから毒性の弱いH5N2型の鳥インフルエンザウイルスが検出されたと発表した。韓国当局から連絡を受けた。鳥インフルエンザは今冬、カンボジアなどアジアで人や家禽の感染が拡大している。韓国での確認は昨年10月に続き2例目で、いずれも毒性の弱いH5N2型がアヒルから検出されている。
 農水省によると、昨年12月31日、韓国中部・忠清北道の農場で定期検査を行ったところ、飼育されていたアヒルからウイルスが検出された。大量死などはないという。韓国からの鳥肉の輸入は一昨年から停止されており、新たな輸入停止などはない。

◎韓国、08年は11年ぶり貿易赤字、原油高で輸入増(2009年1月2日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国知識経済省は2日、08年の韓国の貿易収支(暫定値、通関ベース)が130億ドル(約1兆2千億円)の赤字だったと発表した。 貿易赤字は通貨危機が起きた97年以来、11年ぶり。船舶などの輸出が前年比13.7%伸びたが、上半期を中心にした原油価格の高騰で輸入も22%増え た。
 ただ、08年10~12月期は原油価格の下落で輸入が減る一方、世界的な景気悪化で輸出も急激に落ち込んだ。貿易収支は黒字基調に転じたが、12月単月の輸出額は前年同期比17.4%減と、11月に続いて2割近い減少となった。

◎韓国政府サイトにハッカー攻撃、日本風のイメージ画像も(2008年12月29日、読売新聞)
 【ソウル=浅野好春】聯合ニュースによると、韓国政府が運営するインターネットの広報サイトと在米韓国大使館の公式サイトが28日夜、相次いでハッカー攻撃を受けた。
 画面を改ざんする手法を使ったとみられ、中には日本風のイメージ画像も含まれていたという。捜査当局が被害の程度、攻撃経路などを調べている。

◎韓国も指紋採取準備か、入国審査で外国人から(2008年12月28日、産経新聞)
 聯合ニュースによると、韓国法務省当局者は27日、同国政府が空港での入国審査の際に観光客を含む外国人全員から指紋を採取することを義務化するため、出入国管理法の改正を準備中であると明らかにした。
 テロリストの入国防止などが目的とみられ、早ければ2010年から実施するという。
 入国審査時の外国人の指紋採取は、日本や米国が既に行っている。

◎韓国、ニセ洋酒の撲滅作戦、対策工夫、でも死亡事件(2008年12月28日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】忘年会真っ盛りの韓国で、政府やメーカーが偽の洋酒対策に追われている。「流通量の1割が偽洋酒」との指摘もあるだけに、フタへの特殊加工など様々な工夫で対抗。それでも今月、偽洋酒を飲まされた酔客が死亡する事件が公になるなど、被害は後を絶たない。
 韓国の洋酒メーカー、ペルノ・リカール・コリアは今月、「トリプル・キーパー」と名付けた防止装置を高級国産ウイスキー「インペリアル」に装着した。フタをひねる音と感触に特徴があるほか、開封すると「正品」という表示が出る仕組みだ。
 同社の試みは01年以来、実に5回目。これまで偽の洋酒を空き瓶に注げないようにするキャップなど、様々な対策を講じてきた。広報担当者は「偽洋酒との戦争」と語る。
 他社も(1)開封すると内部のおもりが分離し、再使用ができなくなるフタ(2)特殊なラベルのシール――などを開発して対応。韓国国税庁も11月から今月末まで、本物かどうかを確認できる電子タグを一部の高級洋酒につける試験事業を続けている。
 国税庁によれば、04年から08年7月までに摘発された偽洋酒は、流通量の0.009%に過ぎない。だが、与党ハンナラ党の安孝大議員は「1兆ウォン規模の洋酒市場全体の10%前後が偽洋酒と推測できる」と主張。今月、こうした懸念を裏付けるような事件が明らかになった。
 ソウルの警察署は12日、偽洋酒で泥酔させた客から金を奪って放置し、急性アルコール中毒で死亡させた飲食店主らを強盗致死罪で逮捕したと発表。安物ウイスキーにウーロン茶を混ぜた原価3千ウォン(約210円)の偽洋酒を25万ウォンで売りつけたという。

◎韓国:与野党対立、国会空転、経済法案など巡り占拠、放水(2008年12月27日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】韓国国会で与野党の対立が激化し、空転が続いている。経済危機が叫ばれる中で「一刻も早い法案処理を」と、強行採決も辞さない構えの与党ハンナラ党に、野党が猛反発。26日には最大野党の民主党が、主要委員会室や国会議長室に続き、本会議場を占拠する事態にまで発展した。
 韓国の臨時国会は10日、来月8日までの会期で開会。13日に284兆5000億ウォン(約19兆8000億円)の来年度予算案を通過させた。ハンナラ党は経済再建関連などの法案処理も急ぎたい考えだったが、野党は慎重審議を要求。
 対立が先鋭化したのは、ハンナラ党が18日に韓米自由貿易協定(FTA)批准同意案を外交通商統一委員会に単独で上程したのがきっかけ。上程の際、ハンナラ党議員が委員会室にこもる一方、野党議員が扉の前に駆けつけ、双方で消火器を噴出させたり放水したりと混乱した。
 李明博(イミョンバク)政権の支持率が低迷する中で「時期が遅れるほど法案処理が難しくなる」との見方も出るなか、ハンナラ党は野党が諸法案の審議に応じないなら強行採決で乗り切る姿勢を強めている。
 これに備え、民主党は26日朝、54議員が本会議場を占拠し「大統領は民間独裁への道を歩んでいる」との声明を発表。一方、国会事務局が占拠を不法侵入に当たるとして警察に捜査依頼するなど、混乱は深まるばかりだ。

◎韓国:国会混乱続く、野党が本会議場を占拠(2008年12月27日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】韓国国会で与野党の対立が激化し、空転が続いている。経済危機が叫ばれる中で「一刻も早い法案処理を」と、強行採決も辞さない構えの与党ハンナラ党に、野党が猛反発。26日には最大野党の民主党が、主要委員会室や国会議長室に続き、本会議場を占拠する事態にまで発展した。
 韓国の臨時国会は10日、来月8日までの会期で開会。13日に284兆5000億ウォン(約19兆8000億円)の来年度予算案を通過させた。ハンナラ党は経済再建関連などの法案処理も急ぎたい考えだったが、野党は慎重審議を要求。
 対立が先鋭化したのは、ハンナラ党が18日に韓米自由貿易協定(FTA)批准同意案を外交通商統一委員会に単独で上程したのがきっかけ。上程の際、ハンナラ党議員が委員会室にこもる一方、野党議員が扉の前に駆けつけ、双方で消火器を噴出させたり放水したりと混乱した。
 李明博(イミョンバク)政権の支持率が低迷する中で「時期が遅れるほど法案処理が難しくなる」との見方も出るなか、ハンナラ党は野党が諸法案の審議に応じないなら強行採決で乗り切る姿勢を強めている。
 これに備え、民主党は26日朝、54議員が本会議場を占拠し「大統領は民間独裁への道を歩んでいる」との声明を発表。一方、国会事務局が占拠を不法侵入に当たるとして警察に捜査依頼するなど、混乱は深まるばかりだ。

◎韓国メディア労組がスト入り、新聞社などの放送進出反対(2008年12月26日、日本経済新聞)
 韓国の新聞、放送、通信社労組が参加する「全国言論労組」が、現在禁止されている新聞社や大企業による地上波放送局の株式所有を認める法改正の動きに反対しストライキを宣言、傘下労組の一部が26日朝、スト入りした。
 26日はMBCテレビの朝のニュース番組で、組合員のレギュラーのキャスターに代わり非組合員の記者らがニュースを読んだ。
 韓国では市場占有率の合計が8割を占めるとみられる朝鮮日報、中央日報、東亜日報の3大保守系紙が李明博政権に友好的で、テレビは批判的な論調が比較的強い。(ソウル=共同)

◎韓国メディア労組がスト、新聞の放送進出に反対(2008年12月26日、産経新聞)
 韓国の新聞、放送、通信社労組が参加する「全国言論労組」が、現在禁止されている新聞社や大企業による地上波放送局の株式所有を認める法改正の動きに反対してストライキを宣言し、傘下労組の一部が26日朝、スト入りした。
 韓国では、市場占有率の合計が8割を占めるとみられる朝鮮日報、中央日報、東亜日報の3大保守系紙が李明博政権に友好的で、テレビは批判的な論調が比較的強い。言論労組は放送局への資本参加要件を緩和すれば、3大紙や財閥企業がテレビの編成権を掌握し、大手メディアが政権支持一色になると反発している。
 早期の法改正を目指す与党ハンナラ党は「グローバルメディアグループ」を育成するとしている。韓国でも新聞離れが進み、大手紙が放送業界進出に活路を見いだそうとしていることも背景にあるとみられる。

◎実刑確定の元女性工作員、韓国の拘置所で自殺図る(2008年12月25日、読売新聞)
 【ソウル=浅野好春】韓国紙、東亜日報は25日、北朝鮮脱出住民を装って韓国でスパイ活動を続け、懲役5年の実刑判決が確定した元女性工作員、元正花(ウォンジョンファ)受刑者(34)が、収監されている水原拘置所で自殺を図っていた、と報じた。
 命に別条はなく、現在は担当検事が相談に乗るなどして精神安定に努めているという。
 同紙によると、元・受刑者は23日午後、独房内で突然、タオルで自分の首を絞め始めたが、刑務官に見つかって阻止された。
 元・受刑者は、国家保安法違反の罪の共犯として起訴された継父(63)や、愛人だった元軍人(26)の公判に証人として出廷しているほか、娘(7)と何回か面会しているうちに精神的に不安定な状態となり、最近は「いっそ死んだほうがいい」と漏らしていたという。

◎北朝鮮の女スパイ、拘置所で自殺未遂(2008年12月25日、スポーツニッポン)
 韓国紙、東亜日報は25日、北朝鮮脱出住民(脱北者)を装いスパイ活動をしたとして懲役5年の判決が確定した北朝鮮の元女工作員、元正花受刑者(34)が23日、収監先の拘置所で自殺を図ったと報じた。
 独房で突然、タオルで自分の首を絞めようとしたが、拘置所職員に見つかり阻止された。同受刑者は共犯として起訴された継父や、交際していた元軍人の公判に検察側証人として出廷した後、精神状態が極度に不安定になっていたという。

◎韓国でも自動車産業“非常事態”、減産・リストラの嵐(2008年12月24日、産経新聞)
 韓国自動車各社が、国内外の需要低迷を受け、相次ぎ減産やリストラに入った。海外の親会社が投資引き揚げの動きを見せるなど、韓国の輸出産業を牽引(けんいん)してきた自動車産業はかつてない非常事態に直面している。
 最大手の現代自動車は月平均1割程度(約1万7000台)の減産に入り、22日には賃金引き上げ凍結を柱にした「非常経営体制」を宣言。戦闘的な姿勢で知られる同社の労働組合は反発しているが、メディアによれば、労組内でも会社の方針を受け入れるべきだとの声が出ている。
 17日から生産を休止した双竜自動車はさらに深刻だ。今月の給与支払いの見通しが立たない上、株式の5割強を持つ中国の上海汽車が、双竜従業員の福利厚生カットなどを労組が受け入れなければ「韓国から撤退する」と通告。双竜幹部は「(撤退は)わが社の破産を意味する」と述べた。

◎韓国公然の秘密「残飯使い回し」罰則適用へ、業界は反発も(2008年12月22日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】残飯を使い回して他の客に出すことが半ば「公然の秘密」となっている韓国の飲食店に対し、韓国政府は店舗閉鎖を含む厳しい措置を取る方針を決めた。
 2009年上半期までに食品衛生法施行令を改正する予定で、保健福祉家族省は「誤った食文化、悪習を改革する」と意気込んでいる。
 残飯使い回しの実態は韓国のテレビ各局で08年8~9月に相次いで放映された。公共放送KBSの独自調査では、80%の飲食店が使い回しをしていた。消費者の苦情が同省に寄せられるようになり、新措置導入の検討が始まったという。
 改正案では、初めて使い回しが発覚した店に営業停止1か月、2回目なら同3か月、3回目には店舗閉鎖と段階的に罰則を厳しくする。政府の動きに呼応して、ソウル市内の一部の飲食店では、食べ残しを客の前で専用容器に回収する取り組みも始まった。
 食べ残しが多い理由のひとつが、「パンチャン」と呼ばれるおかずが必要以上に食卓に並ぶことだ。パンチャンはキムチや魚の煮付けなど店によって違うが、客が食事を注文すると何種類かがサービスで提供される。同省によると、量が少ないと「ケチな店」と思われる風潮がある。このため、店がパンチャンを多めに出し、食べ残しを別の客にも使う悪循環が起きているという。
 ソウル市内でも高級飲食店などが集まる江南区は、パンチャンを注文制にして、客が食べたいものを必要な量だけ自分で選ぶ仕組みを導入するよう区内の店に呼びかけている。
 だが、呼びかけに応じたのは「区内5000店舗のうち約10店舗」(区担当者)。同省によると、今回の施行令改正に対しても飲食店の業界団体は、「客が減る」「処分が重すぎる」と反発しているという。
 同省は「残飯はゴミだと考え、残飯を減らす方法を考えてほしい」と、飲食業者に従来の発想を変えるよう要求。消費者に対しても「量が多ければ良いのではなく、きれいな食べ物が良いという認識を持ってほしい」と注文している。
 韓国ではソウル五輪開催決定後の1983年、「衛生的な食べ物」を実現しようとパンチャンを個別に注文する制度を導入した。しかし、パンチャンに料金を払うことに消費者が反発。罰則がなく、飲食店も制度を守らなかったため、制度が形骸(けいがい)化した経緯がある。今回も、飲食店の意識や消費者の関心を喚起できるかが、新措置の成否のカギを握りそうだ。

◎韓国で「食べ残し使い回し」根絶運動、3回違反で店閉鎖(2008年12月20日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国保健福祉家族省などは19日、飲食店などによる食べ残し料理の使い回しを根絶する国民運動を始めた。今夏、テレビ番組が再利用問題を報道したのをきっかけに、同省が「消費者を欺き、わが国の食文化に対する認識をおとしめる」と危機感を抱いたためだ。
 食品衛生法を改正し、再利用した飲食店などに対しては「三振制度」を適用。1度目は営業停止1カ月、2度目は同3カ月、3度目は閉鎖となる。内部告発者への報奨金制度も導入し、成果をめざす。
 全国の飲食店などに広報ステッカー400万枚を配るほか、「再利用しない」と誓った食堂は、誓約書を店内に掲示したり消費者団体のホームページに載せたりして、他店との差別化を図るという。
 韓国のテレビ各局は今年8~9月、相次いでこの問題を報道。KBSテレビの報道番組によれば、無作為に選んだ20飲食店などのうち、16カ所で食べ残し料理を再利用。キムチをキムチチゲにしたり、刺し身に添える大根の千切りを洗ってまた客に出したりするケースがあったという。

◎韓国製造業、減産相次ぐ、ポスコは操業開始以来始めて(2008年12月19日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国製造業の減産が相次いでいる。鉄鋼最大手のポスコは18日、1973年に操業を開始して以来、初めて粗鋼の減産に着手したと発表。液晶パネル世界2位のLGディスプレーも24日から12日間、主力工場での生産を中止する。世界景気の減速で需要が急減しており、幅広い業種に減産が広がりそうだ。
 ポスコの減産規模は12月が20万トン、来年1月が37万トン。当初計画比でそれぞれ7.3%、13.5%の減少となる。大口需要家の自動車、電機メーカーの稼働率が低迷し、年末年始の工場の操業を中止する動きが広がっているため、ポスコも減産で在庫を調整する。自動車用鋼板など冷延製品が主な対象になる見通しだ。
 LGディスプレーはソウル郊外の坡州市にある工場の生産を来年1月4日まで中止する。対象はテレビ用の大型パネルを効率的に生産できる「第7世代」ライン。計画比20%の減産となる。慶尚北道にある亀尾工場の生産中止も検討する。

◎韓国:焼失の南大門、再建作業続く、12年末完了予定(2008年12月16日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】今年2月に放火で焼失したソウルの南大門(正式名・崇礼門)で、再建に向けた作業が続いている。10日には主要な柱や梁(はり)に使う松の大木の伐採も始まった。韓国文化財庁は、12年末の工事完了を目指している。
 南大門は1398年完成。都の南側の主要な門だったので、そう呼ばれた。韓国の「国宝1号」でソウルのシンボル。現在、南大門の周囲はパネルで覆われ、焼け跡には足場が組まれている。焼失を機に行われた発掘調査で、これまでに李朝後期(19世紀)の石畳や民家跡が見つかった。
 主な柱や梁にするのは、韓国で「金剛松」と呼ばれる松で、江原道や鬱陵島から切り出される。復元の本格着工は10年の予定。総工費は250億ウォン(約16億円)。

◎韓国:基準金利1%下げ、過去最低の年3%に(2008年12月11日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】韓国銀行(中央銀行)は11日、定例の金融通貨委員会を開き、基準金利を1%引き下げ、年3%とすることを決め、即日実施した。引き下げ幅は過去最大で、年3%という水準も過去最低。異例の大幅利下げで、景気の浮揚を狙っている。利下げを発表した李成太(イソンテ)総裁は「韓国の成長率は相当期間とても低いものとなるだろう」と述べた。

◎韓国、政策金利1%下げ、最低水準の3.0%に(2008年12月11日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国銀行(中央銀行)は11日の金融通貨委員会で、政策金利を1%幅引き下げて年3.0%にすることを決め、即日実施した。引き下げ幅は10月27日の0.75%幅を上回りこれまでで最大。年3.0%という水準も、04年11月~05年10月の3.25%を下回り、最も低い。
 韓国銀行の利下げは10月以降だけで4度目。合計の下げ幅は2.25%に及ぶ。韓国では不動産市場の低迷など景気が減速し、一部企業の資金繰り悪化も表面化する中、思い切った利下げで景気浮揚をはかる姿勢をはっきりさせた。韓国銀行の李成太総裁は11日の記者会見で、「消費や投資の不振が深刻になり、国内景気は最近2~3カ月で急速に悪化している。今後相当な期間は非常に低い成長率で、雇用も大きく増えないだろう」などと述べた。

◎日本、韓国向け資金融通枠倍増へ、通貨交換協定(2008年12月11日、朝日新聞)
 通貨危機など緊急時に資金を融通する「通貨交換協定」をめぐり、日本が韓国向けの融通枠を現行の2倍以上に拡大する方向になった。中国も韓国向けの増枠に応じる見込みで、金融危機以降、ウォン安に苦しむ韓国を支援する。これを受け、13日に福岡で開く日中韓首脳会談では、アジアの金融安定へ「協調強化」を演出する。 日韓間では、ウォンとの交換で日本が円やドルを韓国に供給する資金枠がすでに130億ドル(約1兆2千億円)あり、これを300億ドル程度に拡大する見込み。枠の拡大自体は11月の日中韓財務相会合ですでに合意していた。同時に議論されていた日中間の枠拡大は見送られる見通し。
 世界的な金融危機の逆風に直面し、韓国が日中の協力を切望していた。ウォンの対ドル相場は今秋以降、外国人投資家の投資引き揚げや金融市場でのドル不足などで急落。11月下旬には1ドル=1500ウォン台と、通貨危機当時だった98年3月以来の安値水準に落ち込んだ。
 この間、通貨当局は外貨準備を取り崩し、ドル売り介入や金融市場へのドル資金の供給に充ててきた。11月末で2005億ドル(約19兆円)となり、07年末と比べて617億ドルの減少。韓国は「通貨危機時をはるかに上回り、十分な水準で問題ない」と訴え続けるが、増加や横ばいの日中両国とは対照的だ=グラフ。
 そこで、韓国が当てにしたのが「他国の財布」。「二重、三重に多様な資金調達先を確保し、市場の過剰な不安解消につなげる」(政府関係者)。10月には米連邦準備制度理事会(FRB)と300億ドルの交換協定を締結。すでに計70億ドルを借り入れ、国内の金融機関に貸し出した。
 韓国は「日中韓の協調はアジアの金融安定を伝えるメッセージとして重要」(政府関係者)として、「韓国支援」との見方に抵抗する。だが、急激なウォン安はやや一服しつつあるが、「ドル不足感は強い」(市場関係者)。日本の財務省関係者は「韓国には(日中からの融通枠拡大は)のどから手が出るほど欲しい『担保』」とみる。
 実のところ、世界2位の外貨準備を持つ日本、同1位の中国にとって、枠拡大の必要性は乏しい。ただ、日中ともに、アジアの混乱が景気低迷に拍車をかける事態を避け、東アジアの金融不安の「火種」は取り除いておきたい。ともに影響力を高めたいとの思惑もある。
 日本は11月の金融サミット(G20)で「地域協力の強化」が打ち出されたことも受け、日中韓の経済・金融協力の強化に前向きだ。日中韓単独での首脳会談という歴史的なタイミングでもあり、「東アジアの金融協力にリーダーシップをとりたい」とする麻生首相の意向が強く働く。
 中国にとって韓国は、香港などを除く国・地域別で最大の投資受け入れ国(07年)。その苦境は、中国の外資導入に影響を与えうる。「責任ある態度に基づき国際金融安定の維持にかかわる」(胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席)と強調しており、韓国への「支援」でもその姿勢が反映された格好だ。(松村愛、ソウル=稲田清英、北京=琴寄辰男)

◎盧武鉉前大統領の兄を逮捕、利益供与受けた疑い(2008年12月4日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】韓国最高検察庁は4日、証券会社「世宗証券」買収を働きかける口利きをした見返りに利益供与を受けたとして、盧武鉉(ノムヒョン)前大統領の兄、盧建平(ノゴンピョン)容疑者(66)をあっせん収財の疑いで逮捕した。
 韓国メディアによると、盧容疑者は2005年6月、世宗証券の大株主だった「世宗キャピタル」代表、洪起玉(ホンギオク)容疑者(58)(贈賄容疑で逮捕)の依頼で、当時の韓国農協中央会長(64)に買収を要請。買収後の06年2月、盧前大統領の高校同級生、鄭化三(チョンファサム)容疑者(61)(あっせん収財容疑で逮捕)らとともに、洪容疑者から謝礼金30億ウォン(約2億円)を受け取った疑い。
 同庁は、30億ウォンの一部が盧容疑者に流れたとみている。

◎韓国前大統領の兄、収賄容疑、6代続け大統領の親類逮捕(2008年12月4日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】韓国最高検は4日、証券会社の売却に絡んで不正な金を受け取った疑いが強まったとして、盧武鉉・前大統領の実兄の盧建平容疑者(66)を、民間人の収賄類似行為を禁じるあっせん収財容疑で逮捕した。建平容疑者は一部容疑を否認しているという。
 韓国メディアの報道などによると建平容疑者は05年6月、盧・前大統領の高校時代の同級生の元ゴルフ場経営者から「農協が世宗証券を買収できるよう助けてほしい」と頼まれ、世宗証券の大株主と韓国農協中央会長を引き合わせ、多額の金品を受け取った疑いがある。
 06年1月に農協による世宗証券の買収が確定。大株主は翌月、元ゴルフ場経営者に30億ウォン(約1億9千万円)を渡したとされ、その金の一部が建平容疑者に渡ったとみられている。
 韓国では8月に現職の李明博(イ・ミョンバク)大統領夫人のいとこが比例代表候補の選定に絡んで金品を受け取ったとして公選法違反で逮捕されたばかり。盧氏の実兄の逮捕により、80年に就任した全斗煥氏以降、6代の大統領全員の親類から逮捕者が出たことになる。韓国大統領には権力が集中しており、大統領の縁故に頼って利権を得ようとする事件が後を絶たない。

◎ヨン様“イッキに10億円”ソン様(2008年12月3日、スポーツニッポン)
 韓国の人気俳優ペ・ヨンジュン(36)が、株式投資で約10億円の損失を出していることが分かった。世界的な金融危機による最近の韓国の株価急落が原因。ヨン様が保有している韓国のメディアコンテンツ会社の株価が約3分の1にまで下落した。
 韓国の聯合ニュースなどによると、ヨン様が持っていたのは、メディアコンテンツ会社「キーイースト」の株式。35%近くの約438万株を保有し、筆頭株主という。保有株の時価総額は、08年1月2日の時点で約229億ウォンだったが、11月末には約77億ウォン(約5億1000万円)と約3分の1にまで急落した。
 韓国では、世界的な金融危機により経済状況にも悪影響が出ている。そのため同国政府は、財政支出拡大や減税を進める考えを表明。しかし、外国人投資家が株式市場から資金を引き揚げる動きを強め、株価の下落が続いている。共同電などによると、韓国ではヨン様をはじめ、芸能人が保有する株の下落で大きな損失を出す例が目立っているという。
 ヨン様は06年4月には、株式投資で107億6000万円の含み益を手にしていたことがあった。投資した韓国のソフトウエア関連会社の株価が急騰し、わずか10日で投資額の10倍以上になったが、今度は、逆の形になっている。
 一方、中央日報などによると、韓国の有名俳優らのドラマ出演料に関する内部資料で、ヨン様が「太王四神記」で1話当たり推定2億5000万ウォン(約1600万円)を受け取り最高額だったという。資料は韓国のテレビドラマプロデューサー協会主催のセミナーで公開。ヨン様が高額となっているのは、所属事務所が制作に参加し、収益を分割する契約のためと指摘している。

≪“ウォン様”安が続く≫
 世界的な金融危機の影響で外国人投資家が韓国株を売り、ドルを確保する動きを強めたため、韓国の総合株価指数は1年前よりも半値にまで下落。急激なウォン安が続いている。韓国銀行は先月末、9月末の対外債務が対外債権を251億ドル(約2兆4000億円)上回り、8年半ぶりに純債務国に転落したと発表。専門家からは「97年のアジア通貨危機の再来」と危ぶむ声も。

◎韓国:最高検が盧前大統領の兄を聴取、組織的不正の公算も(2008年12月2日、毎日新聞)
 【ソウル堀山明子】韓国の最高検察庁は1日、盧武鉉(ノムヒョン)前大統領の兄、盧建平(ノゴンピョン)氏(66)が証券会社の買収に絡んで不正な利益供与を受けた疑いがあるとして聴取した。金銭授受が確認されれば、民間人の収賄類似行為を処罰する「あっせん収財」容疑で逮捕する方針。
 建平氏は05年6月、韓国農協中央会長に対し証券会社「世宗証券」を買収するよう口利きし、見返りとして同証券の大株主だった会社代表(58)から利益供与を受けた疑いがもたれている。建平氏は金銭授受を否定している。
 検察当局は同証券の買収過程でインサイダー取引が行われ、巨額な不正資金が盧前大統領側近への裏金として流れた疑いがあるとみて捜査に着手。先月下旬には、口利きを依頼した会社代表を贈賄容疑で、また会社代表の要請で建平氏に農協との仲介を働きかけたとして、盧前大統領の高校同窓生のゴルフ場元経営者(61)をあっせん収財容疑で逮捕した。関係者の供述から、元経営者が見返りに30億ウォン(約2億円)を受け取り、その一部が建平氏に流れたとの情報を得た模様だ。
 盧前大統領は兄の聴取について「検察の調査を見守りたい」と述べるにとどめている。

◎北朝鮮:韓国人の滞在許可を大幅削減、開城工業団地(2008年12月2日、毎日新聞)
 北朝鮮が1日から実施した南北陸路通行の制限措置で、開城工業団地に滞在を許可される韓国人要員が現在の1500人~1700人から、880人に大幅削減された。北朝鮮は今回の措置を第1段階としており、今後さらに圧力を強める可能性が強い。韓国統一省報道官は「企業の生産活動を阻害するもので残念だ」との声明を発表した。

◎北朝鮮、通行制限を開始、開城進出企業「どうなるのか」(2008年12月2日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英、箱田哲也】北朝鮮は1日、事前通告通り軍事境界線の通行制限を始めた。南北経済交流で唯一残されている開城工業団地にも自由に出入りできなくなり、入居企業の不安も一層強まってきた。強気の姿勢を崩さない北朝鮮だが、もし全面遮断となれば同時に貴重な外貨収入源を失うことになる。
 1日午前7時過ぎ。明るくなり始めたソウル中心部に、「ソウル―開城」の表示を掲げたバスが着いた。数社の従業員数十人がまとまって、職場のある開城に向かうが、表情はさえなかった。
 「今のところ北の労働者の様子に変わりはない。だが、この先どうなるのか何もみえないのが不安で、緊張している」。ある従業員はこう言ってバスに乗り込んだ。
 北朝鮮は立て続けに韓国の李明博(イ・ミョンバク)政権に対する強硬策を出している。11月12日に「軍事境界線の陸路通行を12月1日から厳格に制限、遮断する」と通告したのに続き、30日午後11時55分には「工業団地の常駐は880人に制限する」と伝えてきた。これまでの約半分の規模だ。
 設備投資を進めてきた企業側は気が気でない。04年末に生産が始まった開城工業団地には、繊維や機械金属などを中心に中小企業88社が進出。賃金の安い北朝鮮の労働者を活用して生産を行っている。今後、開城への進出を予定している企業も少なくないが、政治の波に洗われ動きは止まっている。
 一方で、北朝鮮経済に与える打撃も大きい。工業団地事業を通じ、07年には北朝鮮側に2400万~2600万ドル(約23億~24億円)がわたったと推計される。
 やはり貴重な外貨収入源だった金剛山観光も7月に起きた観光客の射殺事件で中断しており、昨年末から始まった開城の日帰り観光事業も11月28日で止まった。韓国政府関係者は、この二つの観光事業で北朝鮮が年間約5千万ドルを得ていたと推定する。北朝鮮は外貨収入の手段を自ら放棄した形だ。
 今後の北朝鮮の出方について「工業団地の閉鎖につながりかねない軍事境界線の完全な遮断にまでは踏み切れないだろう」との見方がある一方、韓国の金夏中(キム・ハジュン)統一相は11月26日に国会で「全面遮断の可能性も排除できない」と答えた。

◎韓国:南北貨物列車の運行中止、開城観光は29日から(2008年11月28日、産経新聞)
 【ソウル西脇真一】北朝鮮が韓国に12月1日から開城(ケソン)観光を中断すると通告したのを受け、事業主体である韓国の現代グループ・現代峨山は29日からツアーを中止する。南北を結ぶ貨物列車の定期運行も28日限りで中止された。
 いずれの事業も南北関係の冷却化に伴い、スタートから1年足らずで頓挫する形となった。
 開城日帰りツアーは昨年12月5日に本格的に開始され、約11万人が参加した。一方、金剛山観光は98年11月に開始され、今年7月の韓国人女性客射殺事件で中断するまで約195万人が参加した。

【ことば】南北貨物列車
 昨年12月、韓国と北朝鮮を結ぶ京義線の貨物列車定期運行(16.5キロ区間)が朝鮮戦争(1950~53年)での中断以来、56年ぶりに再開された。運行は、昨年10月の南北首脳会談での合意に基づくが、需要不足や南北関係の冷却化から、空荷が目立っていた。

◎開城観光と列車往来中断へ(2008年11月24日、産経新聞)
 南北将官級軍事会談の北朝鮮代表は24日、開城観光と南北の列車往来などを12月1日から中断、開城工業団地と金剛山観光地区の要員を選別的に撤収させ、往来も厳格に制限すると韓国側に通告した。朝鮮中央通信が伝えた。
 北朝鮮の軍当局は12日に、南北の往来を12月1日から「厳格に制限、遮断する」と通告しており、今回は具体的措置を明らかにしたことになる。2000年6月の第1回南北首脳会談以降、すそ野を拡大してきた南北交流は、首脳会談以前の状態に後退することになりそうだ。
 また、北朝鮮の軍部が軍事境界線の南北往来の厳格な管理に乗り出したことで、同境界線一帯を含む南北の軍事的緊張が高まる懸念もある。

◎北朝鮮、開城観光の全面中断などを韓国に通告(2008年11月24日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】朝鮮中央通信によると、南北将官級軍事会談の北朝鮮側代表団長は24日、韓国側に対し、開城(ケソン)観光の全面中断と、開城工業団地の韓国当局関連機関と進出企業の常駐者の選別的追放、南北縦断鉄道「京義線」の運行停止を12月1日から実施する、と通告した。
 北朝鮮は11月12日に南北軍事境界線の陸路通行を12月1日から遮断し始めると表明しており、具体的な措置を明らかにしたものだ。
 北朝鮮は、韓国の李明博(イミョンバク)政権が進める対北朝鮮融和政策の見直しに反発している。南北経済交流事業中断の脅しで韓国側を改めて揺さぶり、対北政策の転換を迫る狙いとみられる。
 さらに、韓国統一省によると、北朝鮮当局は24日、開城工業団地で、韓国の進出企業関係者らを集め、工業団地の管理運営を担当する韓国側機関の人員を半分に減らすことなどを伝えた。工業団地内には約1500人の韓国企業関係者らが常駐している。
 北朝鮮は2008年3月下旬にも、開城工業団地に常駐していた韓国政府要員を追放すると発表。韓国側はトラブルを避けるため要員の自主退去に踏み切ったことがある。

◎韓国:金総書記の脳画像、情報機関が入手、月刊誌が報道(2008年11月18日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】韓国政府が今年8月中旬、北朝鮮からフランスへ送られた金正日(キム・ジョンイル)総書記のものとみられる脳画像を入手し、「今後5年以上の統治は難しい」と分析していたことが、17日発売の韓国誌「月刊朝鮮」12月号で報じられた。
 同誌に政府当局者が語った話によると、脳卒中で倒れた金総書記の診断を仰ぐため、北朝鮮当局がフランスの医療チームに電子メールで送ったとみられる脳の画像を韓国の情報機関が入手した。
 詳細な分析結果は李明博(イ・ミョンバク)大統領にも報告されたが、その際、大統領は半信半疑のようだったという。この政府当局者は「8月末には左半身にまひがあったが、今は病状がもっと良くなったと推測される」と同誌に語った。

◎アスベスト:韓国でニチアスを提訴、工場の元周辺住民遺族(2008年11月18日、毎日新聞)
 【ソウル堀山明子】韓国・釜山市の石綿紡績工場近くで暮らし、石綿がんの中皮腫で死亡した元住民2人の遺族が、工場に出資した耐火材メーカー「ニチアス」(本社・東京都港区、旧日本アスベスト)などを相手取り、1人当たり2億ウォン(約1400万円)の損害賠償を求め釜山地裁に提訴していたことが分かった。韓国でアスベスト工場の周辺住民が賠償請求訴訟を起こしたのは初めて。地元の環境団体や元住民らは共同対策委員会を発足させており、住民運動に発展しつつある。
 工場はニチアスの前身、日本アスベストが71年、釜山市役所近くに韓国企業と合弁で設立した「第一アスベスト」(現在の第一E&S)で、92年まで稼働していた。中皮腫で06年に死亡した男性(当時44歳)は80年代の7年間、900メートル離れた場所で暮らしていた。02年に死亡した男性(同62歳)は70年代、工場から2.1キロ地点で4年間暮らしていた。
 遺族は今月13日、日本アスベストと第一E&Sに加え、「工場の改善措置を怠った」として韓国政府にも賠償を求めた。
 訴状によると、遺族はニチアスが石綿の有毒性を隠し合弁会社を設立したと主張している。訴訟を支援する釜山環境運動連合の鄭賢貞(チョンヒョンジョン)幹事は「ニチアスは、日本で石綿粉じん規制が強化され、生産が困難になったため釜山に移転した。現在はインドネシアなど第三世界にも進出しており、訴訟を通じて公害輸出の拡散を防ぎたい」と語った。
 同工場を巡っては、中皮腫で死亡した元女性従業員が第一E&Sを相手に損害賠償請求訴訟を起こし、大邱地裁が昨年12月、1億5800万ウォンの支払いを命じている。その後、元従業員による同社への損害賠償訴訟が相次いでいる。
 今回の住民訴訟について、ニチアス広報担当は「訴状が届いておらず、訴訟の事実を確認していない。合弁会社の存在は社史に載っているが、当時の関係者は退職しており、詳細は把握できていない」と話している。

◎北朝鮮:軍事境界線の陸路遮断、韓国に通知(2008年11月12日、毎日新聞)
 朝鮮中央通信によると、南北将官級軍事会談の北朝鮮側代表は12日、韓国の李明博政権が過去2回の南北首脳会談の合意を軽視し対決政策を続けていると非難、12月1日から南北間の軍事境界線を通じたあらゆる陸路通行を「厳格に制限、遮断する措置が断行される」との通知文を韓国側に送った。
 通知文は、今回の措置が「一次的」と指摘、李政権の今後の対応次第では、南北関係の「全面遮断」もあり得ると強調した。
 北朝鮮は、李政権の北朝鮮政策に反発しているほか、韓国の市民団体が北朝鮮の体制を非難するビラを風船に付けて北朝鮮側に飛ばしていることも問題視し、ビラ散布の中止を繰り返し要求。中止されなければ「重大な措置を講じる」と警告していた。
 今回の通行遮断の予告は、警告を実行に移す第1段階とみられるが、南北関係は北朝鮮軍部の強硬姿勢が主導する、緊張した局面を迎える懸念が高まった。

◎韓国金利、さらに0.25ポイント引き下げ、年4%に(2008年11月7日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国銀行(中央銀行)は7日、金融通貨委員会を開き、政策金利を0.25%幅引き下げ、年4.0%とすることを決め、同日実施した。4.0%は06年2月以来の低水準。
 世界的な金融危機の影響で、10月9日に0.25%幅、同月27日に0.75%幅の利下げをそれぞれ実施したが、株価の下落に歯止めがかからない。景気浮揚を促すため、1カ月の間に3度目の利下げに踏み切った。

◎李大統領夫人のいとこ、公選法違反で実刑判決、韓国(2008年10月29日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】韓国の李明博(イミョンバク)大統領夫人のいとこで、2008年4月の総選挙にからみ公職選挙法違反などの罪に問われた女(74)の判決が29日、ソウル中央地裁であり、同地裁は懲役3年(求刑・懲役5年)の実刑判決を言い渡した。
 判決によると、女は総選挙直前の08年2~3月、与党ハンナラ党候補になれるよう便宜を図ると持ちかけ、ソウル市バス運送組合理事長から約30億ウォン(約2億円)を受け取るなどした。

◎韓国:トップ女優の自殺、ネット規制強化へ、サイバー侮辱罪導入し処罰も、政府(2008年10月27日、毎日新聞)
 韓国女優、崔真実さん(39)の自殺が、韓国社会を揺るがせた。トップ女優が亡くなったというだけではない。自殺の引き金が、インターネットで広まった中傷とされるからだ。「サイバー暴力」も指摘される韓国のネット事情を報告する。【ソウル西脇真一】

◆中傷書き込みやまず
 2日朝、ソウル南部の自宅のシャワールームで、崔さんが首に包帯を巻き付け死んでいるのを家族が発見。警察は自殺と断定した。
 崔さんは88年にデビュー。韓国では「万人の恋人」と呼ばれ、絶大な人気を誇った。元巨人投手、趙成〓(チョソンミン)さんと約4年の結婚生活の後、離婚。2人の幼児を育てながら仕事する姿も共感を呼んだ。離婚後、うつ病を患っていたという話もある。
 自殺の引き金とされるのは「貸金業をしており、9月に自殺した男性タレントに金を貸していた」というネットで広まったうわさだ。崔さんは睡眠を削り、サイトの書き込みをチェックしたという。
 崔さんの死後も「よくやった」といった中傷の書き込みが続いた。
 一方、うわさをネットに流したとして警察の事情聴取を受けた証券会社の女性社員(25)は、実名などの個人情報がネットで流された。この女性は、事情聴取の後に捜査員にスマイルマーク付きの携帯メールを送ったことまで暴露され、退職に追い込まれた。
 韓国では崔さんの他にも昨年、人気女性タレント2人が自殺。ネットで広まった整形手術を巡る中傷に悩んでいたと報じられた。
 事態を重く見た韓国政府は、対策に乗り出した。政府は元々、大規模サイトの運営者に対し、利用者の実名を登録するよう義務付けている。ユーザーは書き込みする場合、まず住民登録番号と氏名の照合を受けたうえで、実名で会員登録することが必要だ。政府は、登録義務を負うサイトの規模を、1日あたり利用者数「20万~30万人以上」から「10万人以上」に引き下げる方針。実名登録が必要なサイトは37から178に増える。
 さらに、政府と与党ハンナラ党は、こうした「サイバー暴力」を規制するため、新法制定を主張。法案は当事者の告訴がなくても捜査や処罰ができる「サイバー侮辱罪」を導入、罰則も刑法の侮辱罪より厳しくする。ただ、これには野党などから「表現の自由を奪う」「言論統制につながる」と、激しい反発が起きている。

◆際立つ普及度の高さ
 崔さんの自殺の背景には、韓国でのインターネットの普及度の高さのほか、書き込みの活発さ、ネット上の中傷の横行がある。
 「朝鮮族は同胞ではない」--。ソウルで20日に起きた無差別殺人事件を伝えるニュースの読者コメントに冷たい言葉が寄せられた。死傷した13人のうち5人は中国から出稼ぎに来た朝鮮族だった。
 韓国ではブログや掲示板、ニュースなどあらゆるサイトに自由に意見を書き込める「デッグル」欄がある。有力紙「朝鮮日報」の場合、「賛成・反対の多い順」など記事の最後にある項目をクリックするだけで、瞬時に書き込みが表示される。
 多様な意見を知る場として評価される半面、「アクプル」と呼ばれる悪意のあるコメントや、うその記述も瞬く間に伝わる。
 経済協力開発機構(OECD)によると、07年末時点の人口100人あたりのブロードバンド(高速インターネット回線)契約者数で、韓国は30.5人と加盟30カ国中7位。17位の日本の約1.4倍にもなる。韓国警察庁によると、ネット上で悪口を書かれるなど「名誉を傷つけられた」との申告があったのは03年に約4900件だったが、07年は約1万2000件に増えた。
 また、デッグルにひどい悪口を書かれたとの申告を受け、法に基づいて設立された民間の「放送通信審議委員会」が審議した件数は、05年に約3000件だったが、07年は約3万5000件と10倍以上に増えた。

◆「うわさ」の影響力大
 一方、ネットでの「うわさ」が好まれる文化的な背景もある。
 韓国人は「議論好き」と言われるが、日本のワイドショーのような芸能ゴシップを取り上げるメディアは少ない。このため、ネットの「うわさ」が影響力を持つとも言われる。ソウル在住の女性は「話題のゴシップを何とかネットで見つけ出し、取引先に届けるのも営業マンの仕事のうちと聞く」と苦笑する。
 また、韓国が自殺大国であることにも注意が必要だ。内閣府の07年版自殺対策白書の国際比較によると、人口10万人当たりの自殺者数を示す「自殺死亡率」は、04年が23.8と日本の24.0と肩を並べる高さだった。

◇「実名」でも抑止力に疑問--園田寿・甲南大法科大学院教授
 日韓のネット事情に詳しい園田寿・甲南大法科大学院教授(刑法、情報法)に話を聞いた。【聞き手・臺宏士】

--韓国の人気女優のネットでの誹謗(ひぼう)・中傷を苦にした自殺は日本にも大きな衝撃を与えました。

◆日韓のネット社会の大きな違いは、韓国ではアクセス数の多いサイトの書き込みの利用に情報発信者の特定が容易な住民登録番号が必要なことだ。日本ではネット社会は匿名だと言われるが、韓国では実名制に近いと言える。事実上、実名であっても書き込みは収束しないという違いがある。

--日本でも芸能人への中傷はあります。

◆韓国にはワイドショーや週刊誌、夕刊紙のような芸能人の話題を取り上げる媒体が多くないと言われている。急速に普及したネットがこうしたゴシップの受け皿になり、いわばゴシップ文化がネット上に一気に広がった。ゴシップに対する経験が浅いだけに、韓国の芸能人は深刻に受け止め過ぎ、相当な心理的な負担になったのではないか。「有名税」のようには感じなかったのかもしれない。一方、書き込んだ大半のユーザーは、井戸端会議の延長という程度の認識だったのではないか。

--女優は自殺にまで追い込まれました。

◆韓国社会ではしばしば強烈なアピールとして自殺が行われることがある。例えば、今年6月に米国産牛肉の輸入制限解除に抗議する集会に参加していた男性が焼身自殺を図って大やけどをした。女優に抗議の意識があったのかはわからないが、彼女の自殺を強い抗議や怒りだったと受け止めた韓国の人は多かったのではないか。自殺をめぐる国民性の違いも考える必要があると思う。

--韓国政府は、実名登録制の強化やサイバー侮辱罪の創設などネット規制強化に乗り出すようです。

◆今回の問題は、他人を誹謗・中傷する書き込みは匿名でなく、実名でも行う人がいるということを明確にした。実名登録の範囲を広げたとしても実効性は期待できないだろう。また、サイバー侮辱罪を設けても強盗や殺人のような重い刑罰を科すことは難しく、犯罪の抑止効果は低いのではないか。実名登録制やサイバー侮辱罪を日本で導入しても決め手となる解決策にはならないだろう。

◎韓国10万ウォン札、準備作業中断、図案に「独島ない」(2008年10月26日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国の中央銀行、韓国銀行が09年上半期に発行するとしていた新紙幣10万ウォン(約6600円)券が本当に登場するのか、雲行きが怪しくなってきた。紙幣の図案に使う古地図に独島(日本名・竹島)が載っていないため、同行は9月に準備作業を中断。姜万洙企画財政相は23日、年末までに発行の是非を改めて決める考えを表明した。
 古地図は朝鮮王朝時代に作られた「大東輿地図」。独島がなく、「紙幣のデザインとしてふさわしくない」という議論が起きた。韓国銀行は20日の国会答弁で「独島表記などの問題があり、検討中だ」と説明した。
 一方で、野党の民主党は「政府が保守だから、紙幣の肖像に使う日本植民地時代の独立運動家、金九(キム・グ)を嫌っているのではないか」と疑い始めた。国会では同党議員が韓国銀行に対して「一部保守団体の金九選定反対運動の影響を受けたのか」「前政権が発行を決めたから、(政府から)圧力がかかったのか」などの質問を浴びせる事態になっている。

◎サムスン、営業利益半減、半導体市場低迷(2008年10月25日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国のサムスン電子は24日、7~9月期決算を発表した。売上高が19兆2600億ウォン(約1兆3千億円)と四半期の過去最高を更新したが、営業利益は1兆200億ウォンで、前年同期から半減。当期利益も同44%減の1兆2200億ウォンだった。
 サムスン電子側は「世界的な景気沈滞で、半導体メモリーなどの市況回復が不透明だ。携帯電話など主力商品の価格競争も激しい」と説明。10~12月期の決算はさらに悪化し、来年まで厳しい状況が続くとの見通しを示した。

◎南北鉄道9割はカラ、韓国与党議員、予算浪費と批判も(2008年10月24日、産経新聞)
 韓国統一省は23日、与党ハンナラ党の国会議員に提出した資料で、昨年12月に定期運行を開始した北朝鮮と韓国を結ぶ京義線の貨物列車について、約92%が貨物なしで運行していたことを明らかにした。
 貨物がない日は機関車と車掌車の2両だけで走らせており、統一省は「南北を列車が行き来する象徴的な意味から走らせている」としている。
 資料によると、今年8月末までに貨物列車は163回往復。うち貨物があったのは13回だけで、同議員は「予算の浪費だ」と批判した。

◎韓国LG電子、2010年から太陽電池を量産(2008年10月22日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】韓国LG電子は21日、クリーンエネルギーとして需要が急拡大している太陽電池の量産を2010年第1四半期(1~3月)に始める計画を発表した。11年初めまでに年240メガワットの生産体制を整える。2200億ウォン(約170億円)を投じ、韓国南東部、亀尾(クミ)市の工場に生産ラインを2つ新設し、段階的に稼働する。生産設備増強で先行する台湾などのメーカーを追い上げる。

◎北朝鮮の女スパイ、懲役5年の刑確定(2008年10月22日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】脱北者を装いスパイ活動をしていたとして、国家保安法違反の罪に問われ、韓国京畿道の水原(スウォン)地裁で懲役5年の判決を受けた元正花(ウォンジョンファ)被告(34)が控訴期限の22日、同地裁に控訴放棄書を提出した。
 検察側は控訴しないことを決めており、元被告の実刑判決が確定した。
 元被告の弁護士は「裁判所は慎重に量刑を判断した。元被告も多くのマスコミが集まることに心理的負担を感じている」と控訴放棄の理由を説明している。

◎韓国、外貨取引に政府保証、10兆円規模、金融追加安定化策(2008年10月19日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】韓国政府は19日、米国発金融危機の影響で混乱する資本市場の追加安定化策をまとめた。国内銀行の外貨借り入れ取引に総額1000億ドル(約10兆円)の政府保証を付与するほか、市場へのドル供給を300億ドル拡大するのが柱。ドル資金の不足を緩和し、急激なウォン安や国内の実体経済への悪影響波及に歯止めをかける。
 安定化策によると、国内銀行が海外の金融機関から外貨を借り入れる取引への政府保証は、来年6月末までが対象で保証期間は3年。国内銀行が低コストで円滑にドルを調達できるように支援し、信用収縮が国内の中小企業の経営破綻などにつながるのを防ぐ。
 ドル資金の不足が続いている金融市場には、外貨準備を使い、韓国銀行(中央銀行)を通じて300億ドルを追加供給する。政府は既に為替スワップ市場などに150億ドルの投入を決めていたが、ドル確保の動きが収まらずウォン安・ドル高が進行。このためドルの流動性供給を拡大し、金融機関や企業が市場でドルを調達しやすくする。

◎韓国ウォン急落、下げ幅は98年以降で最大(2008年10月16日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】16日のソウル外為市場ではウォン相場が急落し、終値は前日比133.5ウォン(10.8%)安の1ドル=1373ウォンとなった。下げ幅はアジア通貨危機に揺れた1998年以降で最大で、16日のアジア各国の通貨の中で突出した下落となった。前日の米株安を受けて世界的な金融危機の克服に時間かかるとの見方が強まり、金融機関や企業の間でドルを確保しようとする動きが再び強まった。

◎「南北の全面遮断も」、北朝鮮、韓国の「対決」姿勢批判(2008年10月16日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】朝鮮労働党機関紙、労働新聞は16日付の論評で、韓国の李明博(イ・ミョンバク)政権が「対決」姿勢を続けるなら「北南関係の全面遮断も含めて重大な決断をせざるをえない」と警告した。朝鮮中央通信が伝えた。
 李政権は、様々な経済協力で合意した昨年10月の南北首脳会談合意の見直しなどを主張。北朝鮮は3月末から、繰り返し李政権を批判し、6者協議関連の対話など一部を除いて政府間対話を拒んでいる。北朝鮮が今回の論評に続いて、開城工業団地や開城観光、民間の支援事業などにどう対応するか注目される。

◎韓国政府にハッキング、資料13万件流出、中朝から(2008年10月15日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】04年から今年8月にかけ、韓国政府のコンピューターシステムが不正侵入(ハッキング)を受け、13万件以上の政府資料が流出していたことがわかった。韓国政府関係者が明らかにした。北朝鮮と中国のコンピューターを通じて侵入していたという。
 韓国の情報機関、国家情報院から報告を受けた韓昇洙(ハン・スンス)首相は14日の閣議で「事態は非常に深刻だ」と語り、情報管理の徹底を呼びかけた。

◎脱北者になりすまし活動、韓国で北朝鮮女スパイに懲役5年(2008年10月15日、読売新聞)
 【水原(スウォン)=前田泰広】脱北者になりすましてスパイ活動をしていたとして、国家保安法違反の罪に問われた北朝鮮の女工作員、元正花(ウォンジョンファ)被告(34)の判決が15日、韓国京畿道の水原地裁であった。
 慎(シン)ヨン碩(ソク)裁判長は、1997年に韓国に亡命した黄長(ファンジャン)ヨプ元朝鮮労働党書記の居場所を突き止めようとしたことなど、すべての起訴事実を有罪と認定。「韓国の存立と自由民主主義の基盤を揺るがせた罪は大きい」と述べ、懲役5年(求刑同)の実刑判決を言い渡した。(ヨンは金へんに庸、ヨプは火へんに華)
 一方で慎裁判長は、「北朝鮮でスパイとして育てられ、選択の余地がなかった。関連捜査にも協力し、自由民主主義に転向する意思も示した」とも指摘した。
 係官に両脇を抱えられて入廷した元被告は終始、視線を落として判決理由を聞いていた。

◎韓国サムスンの李健熙前会長、控訴審も猶予刑判決(2008年10月10日、朝日新聞)
 韓国最大財閥サムスンをめぐる不正資金事件で脱税や背任の罪に問われた李健熙前会長に対する控訴審判決が10日、ソウル高裁であり、一審同様に脱税を有罪とし、懲役3年執行猶予5年、罰金1100億ウォン(約80億円)の判決を支持した。

◎韓国:10年ぶりウォン安 通貨危機の悪夢よぎる、政府、不安解消に懸命(2008年10月10日、毎日新聞)
 【ソウル西脇真一】米国発金融危機の影響で、韓国経済は株と通貨ウォンの急落というダブルパンチに見舞われている。ソウル外国為替市場では9日、当局がウォン買いドル売りの大規模介入したことで5日ぶりにウォンは反発、1ドル=1379.5ウォンと、前日より15.50ウォン上昇したが、依然として約10年ぶりのウォン安水準が続く。国民の間では、97年のアジア通貨危機で陥った国際通貨基金(IMF)管理体制の「悪夢」再来も取りざたされ、政府は不安の解消に躍起だ。
 韓国では、外国人投資家の資金引きあげなどでドルが不足し、ウォン安が続く。韓国ではアジア通貨危機の経験から心理的な不安感が根強く、李明博(イ・ミョンバク)大統領は、8日には「保有する外貨には余裕がある。97年のときのような危機はない」と不安の沈静化に努めた。
 さらに、9日の聯合ニュースによると、李大統領がラジオ演説を毎週行い、政策を直接語りかける案も出ている。

◎韓国でコーヒー離れ、中国の乳製品からメラミン検出で(2008年10月10日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】食後の一服は、コーヒーではなく緑茶――。中国の乳製品から有害物質メラミンが検出された影響で、コーヒーを愛飲していた韓国の会社員らの66%が、緑茶などを飲むようになったと4日付の韓国日報などが報じた。
 中国から輸入されたコーヒー用のミルクは主に、自動販売機や小規模のコーヒー専門店の商品に使われているとされる。
 韓国の調査専門会社「エムブレイン」がソウルや首都圏近郊に住む30~40歳代の500人を対象に調査した。それによると、主にコーヒーを飲んでいた人の66%が緑茶やミネラルウオーターを代わりに飲み、78%が「中国産食品に不信感を持つようになった」と答えたという。

◎韓国TV局アナら抗議の喪服出演、大統領側近の社長就任で(2008年10月10日、読売新聞)
 【ソウル=浅野好春】韓国のニュース専門局「YTN(聯合テレビニュース)」は9日、青瓦台(大統領府)が李明博(イミョンバク)大統領の側近を社長に送り込んだとして労働組合が猛反発、アナウンサーや取材記者らが抗議のため「喪服姿」で番組に出演する事態となった。
 YTNでは7月、昨年の大統領選の際に李明博陣営の放送総括本部長を務めた元MBC放送理事兼報道本部長、具本弘(クボンホン)氏が新社長に就任。労組側はこれに対し、「中央政府の『落下傘人事』。報道の公正さが損なわれる恐れがあり、受け入れられない」と反発。さらに、会社側が6日に労組委員長ら6人の解雇などを発表したことから、アナウンサーらが処分撤回などを求めて喪服出演を開始した。


◎南大門放火事件、実刑10年確定、最高裁、上告を棄却(2008年10月10日、朝日新聞)
 2月に韓国の国宝第1号、南大門(崇礼門)が放火された事件で、韓国の大法院(最高裁)は2日、文化財保護法違反に問われ、1、2審で懲役10年の実刑判決を受けた男の上告を棄却。刑が確定した。南大門は2013年の復元を目指し、作業が始まっている。

◎韓国も利下げ、4年ぶり金融緩和(2008年10月9日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国銀行(中央銀行)は9日、政策金利を0.25%幅引き下げ年5%とすることを決め、同日実施した。8月には物価安定を優先して0.25%幅の利上げを実施したばかりだが、世界的な金融不安の影響で今後、景気減速が進む懸念が高まると判断し、約4年ぶりの金融緩和に踏み切った。欧米などの中央銀行による協調利下げの動きも考慮した。

◎「南北関係は最悪の危機」北朝鮮機関紙、韓国政権を非難(2008年10月4日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は4日の社説で、南北関係について「(00年の初の南北首脳会談以後では)最悪の危機に陥っている」と論じ、李明博(イ・ミョンバク)政権を非難した。朝鮮中央通信が伝えた。
 昨年10月の南北首脳会談で合意した「南北関係発展と平和繁栄のための宣言」から、4日で1周年になったことに関連したもの。宣言には経済協力事業など様々な合意事項が盛り込まれたが、今年2月に保守系の李政権が発足した後は関係が冷え込み、大半は実現のメドがたっていない。

◎脱北者装いスパイ活動、韓国で北朝鮮女工作員に懲役5年求刑(2008年10月2日、読売新聞)
 【水原(スウォン)=前田泰広】脱北者を装ってスパイ活動をしたとして、国家保安法違反の罪に問われた北朝鮮の女工作員、元正花(ウォンジョンファ)被告(34)の論告求刑公判が1日、韓国京畿道の水原地裁であった。検察側は「韓国の安全を脅かす行為で罪は軽くないが、深く反省している」として懲役5年を求刑した。判決は15日。
 元被告は「『将軍様(金正日(キムジョンイル)総書記)は最高だ』と思っていたが、韓国に来て北朝鮮の実情を知り、金正日の政治は間違っているとわかった」と陳述。「自首を考えたが、(北朝鮮で暮らす)家族が粛清されると思い、戸惑っているうちに逮捕された。家族の安全を考えると心苦しい」と声をつまらせた。
 元被告の継父で元被告のスパイ活動を手助けしたなどとして同法違反の罪に問われた金東順(キムドンスン)被告(63)の初公判も1日、同地裁であり、金被告は「ほとんどが事実にそぐわない」と述べ、争う姿勢を示した。

◎北の女スパイ・元正花被告、起訴事実認める、韓国で初公判(2008年9月11日、読売新聞)
 【ソウル=浅野好春】脱北者になりすまして韓国でスパイ活動をしたとして国家保安法違反の罪に問われている女性工作員、元正花(ウォンジョンファ)被告(34)の初公判が10日午前、ソウル南方の水原地裁で開かれた。
 元被告は起訴事実を全面的に認めた。さらに、北朝鮮体制と決別する「転向書」を9日に同地裁に提出したことについて、自らの意思に基づいた行動だと明らかにした。
 起訴状などによると、元被告は1999年から2001年に中国吉林省の延吉、琿春で脱北者や韓国人事業家100人以上の拉致工作に関与したのをはじめ、01年10月に韓国入国後は08年7月まで韓国軍を巡回講演する過程で知り合った陸軍大尉と性的関係をもち、軍の機密情報を入手するなどしていた。

◎サムスン裏金疑惑:特別検事、李前会長に懲役7年求刑(2008年9月11日、朝鮮日報)
 経営権の違法な継承や脱税などの罪に問われているサムスン・グループ前会長の李健煕(イ・ゴンヒ)被告に対する控訴審で、特別検事は一審と同様に懲役7年、罰金3500億ウォン(約340億円)を求刑した。
 控訴審はソウル高裁で10日に結審し、趙俊雄(チョ・ジュンウン)特別検事は「今回の事件は財閥(創業者一族)が子供に経営支配権を委譲するため、会社の株式を安価で譲渡し、会社に損害を与えたものであり、財閥内部の不合理を洗い出す判決を求める」と求刑理由を説明した。
 李被告は一審で脱税など起訴事実の一部のみが有罪となり、懲役3年、執行猶予5年、罰金1100億ウォン(約106億円)の判決を受けている。
 李被告は被告人最終弁論で「裁判を受けた過程で、全てのことが自分の不注意だったことを悟った。サムスンが世界的な企業として成長できたのも国家、社会、国民の声援のおかげであり、それだけにサムスンに対する期待も大きかったが、その期待と信頼に応えられず国民に申し訳ない」と述べた。
 李被告はまた、「裁判長に一つお願いしたい」と述べた上で、「現在は経済難でサムスンも厳しい。こうした困難な時期にサムスンの役員と従業員が勇気を失わないように配慮してほしい」と懇願した。
 同じく起訴されている李鶴洙(イ・ハクス)前副会長ら7人の現職・元経営陣についても、李被告は「皆自分のせいで裁判を受けている。全ての過ちを私が背負う方向で善処してもらいたい」とも述べた。
 同日の公判で李被告の弁護人は「サムスン・エバーランドの転換社債、サムスンSDSの新株引受権付社債を(李被告の息子の)李在鎔(イ・ジェヨン)専務らに発行したことは、既存株主から新株主への富の移転であり、会社に損害を与えるものではない」として、経営権継承に関して無罪を主張した。控訴審の判決公判は10月1日午後2時に開かれる。

◎脱北女スパイに資金支援容疑、韓国潜入の継父を起訴(2008年9月5日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】脱北者を装った北朝鮮工作員が摘発された事件で、韓国検察当局などの合同捜査本部は4日、元正花(ウォンジョンファ)被告(34)に10億ウオン(約9600万円)相当の支援をしていたとして、元被告の継父、金東順(キムドンスン)容疑者(63)を国家保安法違反の罪で起訴した。
 金容疑者は朝鮮労働党の党員で、ソウル市内の自宅に党員証を隠し持っていたという。
 合同捜査本部の発表によると、金容疑者は2003年12月~06年1月、中国で10億ウオン相当の北朝鮮産タコなどを元被告に渡し、元被告の資金援助をした。脱北者を装って06年12月、カンボジア経由で韓国に潜入。08年4月ごろ、韓国に亡命した黄長(ファンジャン)ヨプ元朝鮮労働党書記の居場所を探し始め、脱北者支援団体に加入して幹部から居場所を聞き出そうとしていた。(ヨプは、火ヘンに「華」)

◎女スパイ、工作資金を「北朝鮮版バイアグラ」で工面(2008年9月2日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】脱北者を装った北朝鮮の女スパイが逮捕・起訴された事件で、元正花(ウォンジョンファ)被告(34)が「北朝鮮版バイアグラ」を売って工作資金の一部にあてていたことが、検察当局などの合同捜査本部の調べでわかった。
 北朝鮮の内情に詳しい関係者によると、この媚薬(びやく)は、主に朝鮮労働党や軍幹部クラスが使う高級品だという。
 調べによると、元被告が販売していたのは「天宮百花」と呼ばれる錠剤で、精力増強の効果があるとされる。元被告は韓国潜伏中に対北朝鮮専門の貿易会社を経営し、中国へ頻繁に渡航。起訴状には2006年に4回、北朝鮮の工作機関・国家安全保衛部の工作員から「天宮百花」などの北朝鮮製薬品を受け取っていたことが明記されている。
 元被告は薬品を韓国内の業者に計2600万ウオン(約262万円)で販売する一方、工作対象の韓国軍少佐に勧めていた。保衛部から韓国の対北朝鮮情報要員の暗殺を命じられ、毒入りの「天宮百花」を渡されたこともあったという。

◎北朝鮮の女スパイ事件、元正花被告は「スパイ一家」育ち?(2008年9月1日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】北朝鮮の女スパイが逮捕・起訴された事件で、元正花(ウォンジョンファ)被告(34)の家族の多くが工作活動に従事する「スパイ一家」であることが、検察当局などの合同捜査本部の調べでわかった。
 検察当局の起訴状などによると、元被告は1974年1月、工作員の男の二女として生まれたが、父は同年、韓国に潜伏する活動の最中、韓国側に射殺された。元被告の母は2年後、別の男と再婚した。元被告の継父にあたるこの男は2006年12月にやはり脱北者を装って韓国に入国、今回の事件で、元被告に資金を提供していたとして逮捕されている。
 継父は人民武力省少佐などの経歴を持っていることから、「大物工作員」との見方も出ている。韓国メディアによると、継父は逮捕前に証拠物を廃棄したほか、供述も拒否しており、取り調べは難航しているという。
 継父と母の間に生まれた義理の妹は、今回の事件で元被告に指令を出していた北朝鮮の工作機関・国家安全保衛部に所属する工作員で、義理の弟は保衛部に運転手として勤務しているという。元被告は、こうした義理のきょうだいと一緒に育てられていた。
 元被告が亜鉛を盗んで逃走を続けていた1997年春ごろには、継父が「うちの家族から反逆者が出るはずがない」と激怒し、義理の妹に元被告を連れ戻すよう指示したこともあったという。

◎韓国の金メダルの価値は?(2008年8月31日、産経新聞)
 北京オリンピックで史上最多の金メダル13個、メダル獲得数では7位と大健闘した韓国。韓国の金メダリストたちの“金”の価値は一体おいくら? 報奨金の額や韓国ならでは特典などを調べてみた。
 メダルに対する韓国の報奨金は、選手が所属する企業や協会によって千差万別。まず韓国オリンピック委員会と文化体育観光省による報奨金は、金メダルが5000万ウォン(約500万円)、銀メダルは2500万ウォン(約250万円)、銅メダルは1500万ウォン(約150万円)だ。
 ちなみに日本オリンピック委員会(JOC)の報奨金は金メダルが300万円、銀メダルが200万円、銅メダルが100万円と、韓国の方がやや高くなっている。
 政府が支給する報奨金以外に、選手のスポンサー企業や所属する協会なども報奨金を出しているが、金額はそれぞれ違う。北京五輪の金メダリストの中で最も“稼いだ”韓国選手は男子競泳自由形400メートルで金メダルを獲得した朴泰桓選手だ。
 韓国では「マリン・ボーイ」と呼ばれ、高校を卒業して間もない18歳の大学生という初々しさやさわやかなイメージで人気も高く、スポンサーも複数。スポンサーの出す報奨金は、韓国最大手の携帯会社「SKテレコム」から1億ウォン、韓国の飲料メーカー「ロッテ七星」から5000万ウォンのほか、英国の水着メーカー「スピード」と韓国水泳連盟からもそれぞれ1億ウォンずつ。金メダル1つで計3億5000万ウォンの報奨金となる。
 さらに、二百メートル自由形で獲得した銀メダルで「SKテレコム」から5000万ウォン、「ロッテ七星」から3000万ウォンの報奨金が支給され、ほかの諸々の激励金なども合わせると、両メダルで獲得した金額は6億ウォンを軽く超えた。
 今後、朴選手が出演するコマーシャルで少なくとも4億-5億ウォンを稼ぐとみられ、2個のメダルで10億ウォン以上を手にすることになる。
 柔道で初めて韓国に金メダルをもたらした柔道60キロ級の崔敏浩選手の場合、所属する韓国馬事会からボーナスが2億ウォンのほか、韓国柔道協会からの報奨金など合わせて4億ウォンに近い金額になる。
 韓国選手では唯一、世界新記録を打ち立てて金メダルを獲得した重量挙げ女子75キロ超級の張美蘭選手の報奨金はほかの選手に比べて少なく、合わせて2億ウォン程度という。素晴らしい成績を残したのに、“怪力女性”の人気は韓国では今ひとつのようだ。
 一方、メダリストの男子の場合は、兵役も事実上免除される。北京五輪でメダルを獲得した男子選手で、まだ兵役を終えていない22人がその対象者となった。彼らは3年間、それぞれの種目の選手またはコーチとして従事すれば、兵役の代わりとみなされる。
 世界中のつわ者たちが集まるオリンピックでメダルを獲得するまでに、並々ならぬトレーニングやさまざまな犠牲が払われていることを考えれば、報奨金は気前よく出して欲しいもの。メダル獲得数で韓国に負けて8位だった日本。報奨金でも韓国に負けていたのだ。(ソウル 水沼啓子、写真も)

◎北朝鮮の女スパイ、奔放な性と機転で軍に浸透、関係を持った韓国男性多数(2008年8月30日、産経新聞)
 【ソウル=水沼啓子】韓国軍内に“色仕掛け”で浸透していた北朝鮮の工作員、元正花被告(34)。合同捜査本部の捜査結果や韓国各紙の報道で明らかになりつつある女スパイの足取りは、奔放な性と機転で彩られ、スパイ映画を地でゆく人生だ。
 元正花被告の一家は工作員一族だった。工作員だった実父は1974年、韓国に潜入する途中で殺害され、元被告は生後数カ月で父親を失ったが、母は工作員と再婚。この義父(63)は今回、元被告とともにスパイ活動容疑で逮捕されている。また、父の違う妹、弟も国家安全保衛部(秘密警察)に所属していることが分かっている。
 元被告は中学で成績はよく、朝鮮労働党の青年組織、社会主義青年同盟にスカウトされて89年、15歳で平壌郊外の特殊部隊で毒針の使用法や射撃訓練など韓国浸透のための工作訓練を受けた。工作員教育で知られる金星政治軍事大学(現在の金正日政治軍事大学)で訓練も受けた。
 しかし、92年に負傷して除隊。その後、96年に亜鉛5トンを盗み中国へ逃亡。6年間転々と逃げ回ったが、保衛部に見つかり、その大胆さや機敏さ、開放的な性の観念などから、「工作員の資質を備えている」と評価されて、99年から中国を舞台に本格的な工作活動を始めた。
 中国では保衛部の指令で韓国人実業家や脱北者の100人を超える拉致に関与したとされる。ホテルに誘い込むなどの手法で、有能な工作員だったらしい。
 2001年10月に中国の朝鮮族に偽装して韓国人実業家の子供を妊娠。ほぼ同時期に国際結婚しようと中国に来ていた別の韓国人男性と婚約。本人は中絶を考えたが、保衛部から「妊婦は疑われにくいので活動に有利」と中絶を止められたとされる。”女の武器”を駆使して関係を持った男性は数多いとみられる。婚約した韓国人男性に「あなたの子供を身ごもった」などと言い、まんまと男性をだまして結婚、妊娠7カ月で韓国への潜入に成功した。この男性とはまもなく離婚、女児を出産して育てていた。
 そして11月、韓国の情報機関、国家情報院に自ら「脱北者」と名乗り出た。まんまと「韓国人」の身分を合法的に取得、今度は軍事機密を盗むため、結婚情報会社に登録して希望する男性に「現役将校」を指定。複数の将校を紹介されて親密な関係になった。
 とくに今回の摘発の原因となった陸軍大尉(26)とは恋愛関係に発展、同大尉には「工作員」の正体を見破られたあとも、脱北者名簿などを提供させるほど抱き込んでいた。
 二重スパイもやった。元被告は02年秋から06年末までに中国に計14回出国、保衛部に活動報告。02年12月に「国家情報院」の情報を把握するよう指示を受けて、韓国情報機関の男性と会うようになり、この男性から毎月500万ウォン(約50万円)の報酬と引き換えに北朝鮮の軍事機密をつかむ対北スパイを持ちかけられた。このことを保衛部に報告すると「そんな資料は渡してもいい」と許可されたという。
 だが、04年に保衛部から「男と一夜を共にして、毒薬を精力剤とだまして飲ませろ」と、毒薬の入った北朝鮮の精力剤「天宮百花」1瓶を与えられた。元被告は「この男性に情を感じていたため毒薬を飲ませられなかった」と供述している。また、保衛部から別の韓国の情報機関の男性の殺害も命じられたが、失敗。
この男性と06年、ソウル市内のホテルで関係を持った後に車で自宅に送られる際、韓国に亡命した黄長●(=火へんに華)元朝鮮労働党書記の住所を聞き出そうとしたが、拒否された。
 元被告は2年前、保衛部から韓国にいる非転向長期囚(思想転向に応じず長期間とらわれている政治犯)の居場所を突き止めるよう指令を受けていた。しかしこれも実行できなかったため、保衛部から「南朝鮮に染まっている。心が緩んでいる」と批判されたあと、北朝鮮当局に自分自身が殺害されるのではないかという恐怖心を抱くようになった。自宅には鍵を4個も付けて生活。精神安定剤を服用するようになっていた。
 それでも最近まで、韓国の軍部隊で50回以上、講演するなど韓国軍に浸透していた。講演では「北朝鮮の核は自衛用」などと主張していたという。
 昨年からは北朝鮮の重要情報を握る日本在住の脱北者、金某氏の所在把握のために日本の仙台に3回入国しており、日本でも日本人男性3人と見合いしており、男性への接近を計画していたとみられる。
 韓国の捜査当局は「脱北者」の元被告が北朝鮮との貿易を行い、中国に頻繁に出入りしていることや、多数の軍将校と交際していることに着目、3年前から元被告の内偵調査を開始していた。今年7月15日、保衛部の指令を受け、韓国軍の将校らの個人データを北朝鮮に流したとの国家保安法違反容疑で逮捕した。元被告は逮捕の2日後から自らのスパイ活動についての自白を始めた。現在、当局の取り調べには比較的素直に応じる一方で、「将軍様に背いた」など涙を流すなど、精神的に不安定な状態だという。

◎女スパイ、韓国軍内で講演50回、北の主張説く(2008年8月30日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】脱北者を装ってスパイ活動をしていたとして逮捕・起訴された元正花(ウォンジョンファ)被告(34)が北朝鮮問題に関する巡回講師として50回以上、韓国軍の講演会の演壇に立ち、「北朝鮮は自衛のために核開発をしている」と兵士らに教え込もうとしていたことが、検察当局などの合同捜査本部の調べでわかった。
 元被告の発言は、核開発を正当化する北朝鮮の主張と同じで、韓国軍に対する工作活動の浸透ぶりに、軍首脳部は衝撃を受けている。
 調べによると、元被告が韓国各地の軍部隊で講演活動をしていたのは、2006年9月~07年5月。北朝鮮の工作機関・国家安全保衛部から講師になるよう指令を受け、韓国内の脱北者支援団体と接触。講師になれるよう支援団体から韓国軍側に推薦してもらっていたという。
 元被告は講演で「北朝鮮の核は自衛のためだ」などと説明。北朝鮮の体制を礼賛する歌などを収録したCDを持ち込み、兵士に聞かせるなどしていた。このCDは北朝鮮当局が製作したものだったという。
 元被告は講演を通じて知り合った韓国軍幹部ら約100人の氏名や写真、軍部隊の所在地などの情報を保衛部に伝えていた。元被告に名刺を渡した幹部らの中には、電子メールが北朝鮮情報当局からとみられるハッカー攻撃を受けたケースもあったという。
 30日付東亜日報によると、北朝鮮スパイとみられる50人以上の容疑者が軍内部に浸透して機密情報を集めている疑いがあるとして、軍当局は100件以上の内偵調査を進めている。

◎北の女スパイ、任務果たせず報復おびえ→自宅玄関カギ4個(2008年8月28日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】韓国で脱北者になりすまし、スパイ活動を行っていたとして、国家保安法違反の罪で起訴された北朝鮮の女工作員、元正花(ウォンジョンファ)被告(34)。
 検察などの合同捜査本部の調べによると、元被告は大胆不敵な素質を見込まれ、北朝鮮の工作機関・国家安全保衛部にスパイとして採用されたものの、最近は本国からの指令を実行できず、ソウル郊外の自宅に4個もカギを付けるなど、北朝鮮に殺されることにおびえる日々を送っていた。合同捜査本部は、元被告の活動実態の全容解明を目指す。
 同本部によると、元被告は1989年から3年間、韓国に派遣される特殊部隊員としてスパイ訓練を受けていたが、訓練中のけがが原因で除隊していた。
 ところが、元被告は98年、保衛部に再びスパイとしてスカウトされる。元被告が除隊後の92年、北朝鮮で亜鉛5トンを盗み出し、北朝鮮と中国を転々として6年間も逃走を続けたことが保衛部の目に留まり、「大胆さと臨機応変な振る舞い、度胸の良さがスパイに向いていると評価された」(合同捜査本部関係者)という。北朝鮮では、亜鉛の窃盗は1キロであっても銃殺となる重罪だという。
 元被告は2001年10月、保衛部に命じられ、脱北者を装い韓国に潜入。1997年に韓国に亡命した黄長(ファンジャン)ヨプ元朝鮮労働党書記の居場所特定や韓国の対北朝鮮情報要員の暗殺など、次々と任務を与えられた。交際していた40歳代の韓国軍少佐を中国に誘い出し、北朝鮮工作員に引き入れることも命じられた。(「ヨプ」は火へんに「華」)
 しかし、元被告はこうした任務を果たすことができず、保衛部から「おまえが実行できないなら、別の工作員にやらせる」などと叱責(しっせき)され、次第に追い詰められていった。自宅マンションの玄関にカギを4個付け、3年前から精神安定剤の服用も欠かせなくなった。元被告は調べに対し、「指令を守れなかった報復で殺害されることを恐れていた」と供述している。
 元被告は今年7月、日本にいる脱北者の居場所を突き止められないまま、渡航先の日本から韓国に戻った後、逮捕された。保衛部からの指令などをすぐに自白し、「逮捕されて良かった」と漏らしたという。
 元被告が暮らしていたのは、ソウルから車で約1時間離れた京畿道軍浦市のマンション。脱北者ら低所得者向けの約30平方メートルの部屋で、窓には二重の鉄格子がはめられており、周囲を警戒しながら生活していた様子がうかがえた。近所の女性(86)は「夜遅くに帰宅することが多かった。廊下で時々、男性と一緒にいるのを見かけたが、あいさつをしたことはなかった」と話していた。

◎色仕掛けで軍情報、「脱北」偽装の女性スパイを検挙(2008年8月27日、産経新聞)
 【ソウル=黒田勝弘】韓国で北朝鮮からの脱北女性が韓国軍将校などと肉体関係を持ち、軍情報を入手して北朝鮮に送っていたスパイ事件が明るみに出て話題になっている。近年、急増している脱北者について「偽装スパイがいる」との話が一部でささやかれていたが、スパイ事件として正式摘発は初めてだ。
 軍、検・警察などの合同捜査本部は27日、北朝鮮スパイとして脱北者を装い中国経由で韓国に渡り、韓国の軍情報や脱北者情報などを北朝鮮に送るなどスパイ活動をしていた北朝鮮出身の女性ウォン・ジョンファ(34)を国家保安法違反で逮捕、起訴したと発表した。彼女に軍情報を提供していた韓国軍将校(26)と彼女と接触のあった韓国在住の北朝鮮工作員(63)も逮捕されているという。
 発表によると彼女は北朝鮮でのスパイ訓練を受けて中国に派遣され、対韓工作員活動にかかわった後、2001年10月脱北者として韓国に渡った。韓国当局による定着教育を経て韓国国籍となり、北朝鮮事情の講演をする一方、北朝鮮物産の輸入商としてしばしば中国を訪問した。
 この間、講演活動などで知り合った複数の軍関係者に接近し、肉体関係を持って親しくなり、軍情報の提供を受けていた。捜査当局は彼女の出入国がひんぱんなことや人間関係に不審を抱き、長期にわたって監視、捜査を続け今年7月、逮捕にこぎつけた。
 韓国内でのスパイ活動の中には、大物亡命者の黄長●(=火へんに華)・元労働党書記や脱北者の動向把握、日本での脱北者情報収集も含まれている。日本では日本人男性との偽装結婚も計画していたという。

◎韓国LG電子、プラズマパネル大型投資中止(2008年5月28日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国LG電子の最高経営責任者(CEO)の南ヨン副会長は27日の記者会見で、世界2位のプラズマパネル事業について「追加の大規模投資はしない」と語り、生産能力増強を伴う投資を中止する方針を表明した。LGグループは世界的に需要の伸びが高い液晶への比重を高める方針で、プラズマ陣営の劣勢がより鮮明になる。
 同社のプラズマ事業(テレビも含む)は同業の松下電器産業、韓国サムスンSDIとの競争に加え、液晶パネルとの競争も激化。2006年10~12月期から5四半期連続で赤字が続いていた。

◎韓国LG電子と台湾企業、パソコン巡る特許紛争で和解(2008年8月27日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国LG電子は26日、パソコン関連技術を巡る台湾パソコン製造大手の広達電脳との特許紛争で和解したと発表した。両社は訴訟を取り下げる。広達はLG電子の技術を認め、特許使用料を支払う交渉を開始する。
 問題となったのは、PCIと呼ばれるパソコンの部品同士をつなぐデータ伝送技術。米インテルを中心に策定された標準規格だが、LG電子がPCI関連の技術の多くの特許を保有しているという。

◎建国60年の韓国、34万人を赦免、現代自動車会長ら(2008年8月13日、読売新聞)
 【ソウル=浅野好春】韓国政府は12日、日本の植民地支配から国権を回復した光復63周年、建国60年を迎える15日付で、政財界人士ら34万1864人を対象に特別赦免、復権などを実施すると発表した。
 財界では横領、背任などの罪で有罪判決を受けた現代自動車グループの鄭夢九(チョンモング)会長、SKグループの崔泰源(チェテウォン)会長、ハンファグループの金升淵(キムスンヨン)会長らが対象。韓国政府は「経済再生のための赦免が必要との財界の要請と、対象者のこれまでの経済発展への功労を考慮した」と、今回は経済重視の赦免となった点を強調した。
 対象者のうち、最も多いのは懲戒処分を受けた前・現職公務員の約32万8000人。李明博(イミョンバク)政権では6月にも、交通違反者らを含め282万人以上に赦免、減刑などを実施しており、今回はそれに次ぐ規模となる。光復60周年の2005年8月15日には、422万人以上に特別赦免を実施している。

◎金剛山事件、韓国側が先手打ち要員全員を撤収へ(2008年8月11日、読売新聞)
 【ソウル=浅野好春】韓国政府は10日、金剛山の韓国人女性射殺事件に絡んで北朝鮮側が「優先追放対象」に挙げた南北離散家族面会所建設担当要員、韓国政府関係者の11人全員を11日までに撤収させると明らかにした。
 追放措置が取られる前に先手を打って撤収することで、北朝鮮とのトラブルを避ける狙いとみられる。
 韓国側は事業再開に備え、最小限の要員は引き続き現地に滞在させる方針だ。
 聯合ニュースによると、韓国政府は、面会所担当要員9人のうち3人を9~10日に退去させた上で、残り6人と韓国観光公社職員2人を11日に撤収させることにした。
 同公社職員は観光施設内の免税店を運営しており、撤収とともに土産物も持ち帰る予定という。

◎北朝鮮、韓国の政策に全面反発、金剛山事件の長期化必至(2008年8月9日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】北朝鮮の金剛山で起きた韓国人女性射殺事件で、北朝鮮は10日から同地区に滞在する韓国人の追放を始める。米韓首脳会談で韓国が同事件を取り上げたことを批判。韓国側の政策に全面的に反発する姿勢を見せており、事件の長期化は避けられない情勢だ。
 北朝鮮は通告文で6日に開かれた米韓首脳会談に触れ、「米国にぶら下がって、真相究明や再発防止をお願いした」と主張。韓国の李明博(イ・ミョンバク)政権を「北南関係をさらに険悪な状況に導いている」と非難した。
 北朝鮮は3日に同地区の韓国人の追放を宣言。今回の通告は、国際世論を味方につけて解決を目指す韓国の方針に反発し、対応をエスカレートさせた結果と言えそうだ。
 ただ、北朝鮮は3日同様、「不必要な人員」という表現を使った。韓国統一省によれば、8日現在の韓国人は164人。同省報道官は9日、施設管理などを念頭に「最小限の人員は残すことになるのではないか」と語った。
 韓国政府や有識者の間では、北朝鮮が開城工業団地や開城観光などの協力事業は従来通り認めていることから、「北も対応に苦慮している」との見方も出ている。

◎北朝鮮、金剛山の韓国人を10日から追放、李政権を強く非難(2008年8月9日、日本経済新聞)
 【ソウル=山口真典】北朝鮮の軍事実務責任者は9日、金剛山で7月11日に発生した韓国人観光客射殺事件に関連して韓国の李明博(イ・ミョンバク)政権の対応を強く非難し「金剛山観光地区に滞在する不必要な韓国側人員の追放措置を10日から実施する」という内容の通知文を韓国軍に送った。朝鮮中央通信の報道を朝鮮通信(東京)が伝えた。
 南北協力事業のうち開城工業団地の操業は継続しているが、金剛山観光は追放措置により長期中断が必至。北朝鮮が強硬姿勢を示したことで南北関係は一層の悪化が避けられない見通しだ。
 通知文では「まず南(韓国)当局者全員、残りの人員も段階的に追放する」と指摘。(1)人員や車両の軍事境界線通過を厳しく制限(2)違反行為には強力な軍事的制裁措置を取る――ことも表明した。観光事業主体の現代峨山によると同地区には韓国人164人が滞在しているという。

◎金剛山地区の韓国人、10日から追放、北朝鮮通告(2008年8月9日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】北朝鮮の金剛山で起きた韓国人女性射殺事件で、北朝鮮は9日、「金剛山地区に滞在している不必要な南(韓国)側人員に対する追放措置を10日から実施する」と韓国政府に通告した。朝鮮中央通信が伝えた。
 北朝鮮の通告文によれば、まず、韓国観光公社や金剛山面会所などに勤務する韓国政府関係者全員を追放する。他の韓国人に対する追放措置は、段階的に実施すると説明。そのうえで韓国の李明博(イ・ミョンバク)政権に対し、「事態の深刻性を直視し、分別をもって身を処すべきだ」と主張した。
 韓国統一省によれば、6日現在、金剛山地区に韓国人227人が滞在している。

◎韓国銀行、0.25%利上げ、年5.25%に(2008年8月7日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】韓国銀行(中央銀行)は7日午前、金融政策を論議する金融通貨委員会を開き、政策金利を0.25%引き上げ、年5.25%とすることを決めた。即日適用した。利上げは2007年8月以来、1年ぶり。年5.25%は01年2月以来の水準となる。
 韓国の消費者物価上昇率は7月に前年同月比5.9%となり、10年ぶりの高水準で推移している。原油や穀物価格の高騰を背景にした物価の上昇傾向が継続する懸念が強いため、金融引き締め姿勢を強めて物価の抑制を狙う。

◎韓国人21人が金剛山から撤収(2008年8月6日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】韓国統一省は6日、北朝鮮の景勝地、金剛山(クムガンサン)から、韓国の観光事業関係者21人が5日に撤収したことを明らかにした。金剛山にはなお約230人の韓国人が滞在しているが、同省報道官は「今後は最小限の施設管理要員だけになるだろう」との見通しを示した。金剛山観光は7月11日の韓国人射殺事件後に中断。北朝鮮軍部は今月3日、事件を巡る韓国政府の対応を非難し、金剛山から「不必要な韓国人を追放する」との談話を発表した。

◎金剛山に不要な韓国人「すべて追放」、北朝鮮軍が表明(2008年8月4日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】北朝鮮の金剛山で起きた韓国人女性の射殺事件で、北朝鮮の朝鮮人民軍金剛山地区報道官は3日、真相究明を求める韓国政府を激しく非難し、「金剛山地区に滞在する不必要な南(韓国)側人員をすべて追放する」と発表した。
 朝鮮中央通信が軍の「特別談話」として伝えた。北朝鮮軍として韓国の李明博(イ・ミョンバク)政権への対決姿勢を一層鮮明にした動きで、南北交流の象徴とされる金剛山観光の早期再開は絶望的となった。
 北朝鮮軍は発表で、謝罪や関係者の処罰を求める李政権の対応を「故意の反共和国(北朝鮮)的な対決策動」などと非難。今後、「軍事境界線通過の厳しい制限、統制」「観光地と軍事統制区域でのささいな敵対行為に対する強力な軍事的対応」にも乗り出すとしている。
 これに対し、韓国の統一省は「納得しかねる。安全が確保されない状況で金剛山に観光客を送ることはできない」と発表した。金剛山地域に残っている韓国人は事業主体の「現代峨山」関係者ら262人という。
 一方、韓国大統領府幹部は3日、北京五輪開会式に出席する李大統領が8日、北朝鮮ナンバー2の金永南(キム・ヨンナム)・最高人民会議常任委員長と北京で接触する見通しだと明らかにした。6者協議議長国でもある中国の配慮とみられる。李政権発足後、最高位の対話となるだけに韓国側は事態打開に期待するが、南北関係は冷え込んでおり成果は不透明だ。

◎金剛山から韓国人追放、軍事的対応も、北朝鮮が特別談話(2008年8月4日、読売新聞)
 【ソウル=浅野好春】朝鮮中央通信によると、金剛山(クムガンサン)の韓国人女性射殺事件で、北朝鮮の人民軍金剛山地区軍部隊報道官は3日、「金剛山地区に滞在している不必要な南(韓国)側人員をすべて追放する」との特別談話を発表した。
 韓国が事件後に金剛山観光を全面中断、真相究明のための現地調査を求めていることに対抗した措置だ。北朝鮮は李明博(イミョンバク)政権との対決姿勢を一層鮮明にしたといえ、韓国が探り始めている政府間の南北対話再開への道のりは厳しさを増している。
 特別談話は、李大統領を「逆徒」、韓国政府を「傀儡(かいらい)」と指弾した上で、韓国側が「責任を我々に転嫁しようと画策している」と非難。不要な要員の追放のほかに、「今後、観光地と軍事統制区域内で起きる、ささいな敵対行為に対しても強力な軍事的対応措置を取る」と警告、韓国側要員と車両の軍事境界線通過についても、より厳しく制限するとしている。
 北朝鮮が事件への立場を表明したのは、7月11日の事件発生の翌12日に韓国側に謝罪を要求して以来。
 韓国政府は、模擬実験で事件を分析した結果として「女性がゆっくり歩いていた状態で射殺された可能性がある」と発表した。これに対し、談話では「侵入者は度重なる(制止)要求を無視して急に逃げ出し、空砲を撃って停止させようとする我が軍人の努力にかかわらず速度を上げて逃走した」と改めて主張。韓国政府が求めた現地調査についても拒否した。
 金剛山地区には現在、観光を担当する現代峨山(アサン)の関係者47人やゴルフ場関連要員150人をはじめ、計262人が滞在しているが、北朝鮮がだれを追放の対象に想定しているかは「分からない」(韓国政府)という。
 金剛山観光事業は金大中(キムデジュン)政権下の1998年に開始。2038万ドル(約22億円、2007年)の「入山料」をもたらすなど、北朝鮮にとって貴重な外貨収入源となってきた。このため、韓国政府内では、いずれ北朝鮮は非を認め、事業再開に動き出すとの見方もあったが、この日の談話で期待が裏切られた形だ。
 李明博政権は最近、北朝鮮との公式対話再開を積極的に模索する姿勢に転換。今回の事件でも北朝鮮側との当局者間協議を実現させる意向だったが、現時点ではいずれも「空振り」に終わっている。

◎予報外れっぱなし、韓国気象庁に抗議殺到(2008年8月4日、スポーツニッポン)
 韓国で気象庁の天気予報が大きく外れる「誤報」が続き、市民から抗議が殺到、同庁幹部が夏休み返上の「非常態勢」を取り、「海外から優秀な人材を招くべきだ」との声も上がっている。
 朝鮮日報によると、7月11日の予報で「12日の土曜日は西海岸の一部地域を除き雨は降らず、蒸し暑い天気になるだろう」と発表したが、未明から首都圏は大雨となり、市民から「週末の約束が台無しになった」との苦情が相次いだ。
 13日には首都圏で、豪雨に匹敵する雨量が観測された後に「豪雨注意報」を出したところ、メディアから「後出しじゃんけんだ」とあきれられ、「予報官の能力に問題がある」との批判も噴出。7月は週末の予報がほとんど外れた。しびれを切らした李萬儀環境相が外国人予報官の導入を提案。気象庁側も「検討中」と応じざるを得なくなった。
 一方、韓国メディアは、同庁が2004年にスーパーコンピューターを導入後、予報の的中率が悪化したと指摘。また監査院は「06年に性能に問題がある観測機器を大量に購入した結果、07年には予報が外れた率が前年の2倍以上になった」としている。(共同)

◎金剛山事件、射殺された女性はゆっくり歩いていた、韓国が主張(2008年8月2日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】北朝鮮・金剛山の韓国人女性射殺事件で、韓国政府は1日、女性が立ち止まっていたか、ゆっくり歩いている状態で射殺された可能性があると発表した。
 事件を再現した模擬実験の結果を分析した。北朝鮮側は射殺理由として、兵士が追いつけないほどの速さで女性が逃げたためと主張していた。
 韓国政府によると、女性は事件当時、ワンピース姿で、尻付近にまで達するシャツを羽織り、前ボタンを外していたとされる。模擬実験は、こうした服装の人物が立ち止まっていたり、ゆっくり歩いたりした場合と、走った場合に分けて行った。
 女性は尻に被弾しており、銃弾はワンピースとシャツの両方を貫通していたが、走った場合はシャツが舞い上がり、銃弾がシャツを貫通しないことがわかった。
 事件当時、風はほとんど吹いていなかったという。
 また、韓国政府は女性が100メートル以内から銃撃を受けていたと推定した。

◎韓国:米大統領の訪韓に反対、ソウルでろうそく集会とデモ(2008年8月2日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】ブッシュ米大統領の訪韓(5~6日)に反対する「ろうそく集会」とデモ行進が2日夜、ソウル都心で行われた。開始時点の参加者は1000人前後と小規模だったが、警察は深夜にデモが過激化する恐れがあるとみて厳重な警戒態勢をとった。
 集会は5月初め以降、米国産牛肉輸入再開反対と李明博(イミョンバク)政権退陣要求の運動を主導してきた市民団体などによる「国民対策会議」の主催。ブッシュ大統領が韓国入りする5日には、ソウルでの大規模集会をはじめ全国各地で抗議集会が予定されている。

◎牛肉問題報道で訂正命じる、テレビ番組にソウル地裁(2008年7月31日、産経新聞)
 ソウル地裁は31日、米国産牛肉に牛海綿状脳症(BSE)の危険があると報じ、韓国政府への抗議行動に火を付けたMBCテレビの報道番組「PD手帳」に対し、報道内容の一部訂正を命じる判決を出した。聯合ニュースが伝えた。
 農林水産食品省が報道内容の7カ所で訂正を求めるなどして提訴していた。判決は、番組が(1)映像に登場する米国の「へたり牛」がBSEに感染したか感染の可能性が高い(2)韓国国民がBSEに感染しやすい-とした2点について事実と異なるとし、訂正義務があるとした。
 この番組をめぐっては、政府の捜査依頼を受けた検察当局も牛肉輸入を決めた官僚への名誉棄損容疑で捜査。「政治的意図がある」との検察批判も出ている。

◎北朝鮮に責任者の処罰要求、金剛山事件で韓国首相(2008年7月31日、産経新聞)
 北朝鮮・金剛山での韓国人観光客射殺事件に関連し韓国の韓昇洙首相は31日、韓国人記者団との懇談で「北は納得できる説明をし、責任者を処罰した後、(南北)共同調査に応じ、観光客の安全確保対策を立てるべきだ」と述べた。
 韓国政府高官が同事件で北朝鮮に責任者処罰を求める考えを明言したのは初めて。北朝鮮は「すべての責任は南にある」としており、韓首相の発言でさらに態度を硬化させる可能性がある。
 韓首相は「北は(ふだん)『わが民族同士』と言いながら、ひと言の謝罪もない」と非難。北朝鮮当局から真相究明や再発防止に向けた発表がないのは遺憾だとした上で「時間がかかっても、こうした問題が解決されなければ金剛山観光の再開は困難だ」と語った。

◎韓国ハイニックス半導体の4~6月、最終赤字760億円(2008年7月31日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国ハイニックス半導体が31日発表した4~6月期決算は、最終損益が7110億ウォン(約760億円)の赤字(前年同期は2250億ウォンの黒字)となった。主力製品であるDRAMとNAND型フラッシュメモリーの市況悪化に加え、米工場閉鎖に伴う除却損の計上が響いた。
 売上高は前年同期比横ばいの1兆8640億ウォン、営業損益は1720億ウォンの赤字(同1090億ウォンの黒字)。1~3月期と比べるとDRAMの価格が上昇し、赤字幅は縮小した。

◎韓国人は海外旅行好き? 日本の3.7倍、教育熱が背景(2008年7月31日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国人が海外旅行に費やす支出は国内総生産(GDP)比では日本の約3.7倍。韓国銀行(中央銀行)がこんな日韓の比較調査をまとめた。「GDPの規模に比べ、韓国の海外旅行支出は過多」と分析し、経常収支の黒字減少の一因として指摘している。
 調査によると、韓国の07年の留学を含む海外旅行支出は208億ドル(約2兆2500億円)と、日本の264億ドルの約8割。だがGDP比では2.2%と日本の0.6%を上回る。00年~07年に旅行が2.6倍、留学研修が5.2倍に増えた。経済発展による所得の増加や教育熱・英語学習熱の高さなどが背景にあるとされる。
 同じ00年~07年に、韓国の経常黒字は122億ドルから59億ドルに減った。サービス赤字が28億ドルから205億ドルに増え、うち00年に3億ドルだった旅行収支の赤字は150億ドルに。韓国銀行は「不要不急の旅行自制」に加え、外国人観光客の誘致強化や国内教育機関の魅力向上などを赤字減少策として挙げている。

◎韓国テレビ番組、BSEの危険性を歪曲・誇張か、検察が捜査(2008年7月30日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】米国産牛肉の輸入再開に反対する「ろうそくデモ」の火付け役ともなった韓国の人気報道番組「PD手帳」が、BSE(牛海綿状脳症)の危険性を歪曲(わいきょく)、誇張して放送した疑いが強まり、検察当局が捜査に乗り出している。
 番組は市民の不安をあおり、李明博(イミョンバク)政権の支持率急落や都心の交通マヒなど韓国社会を大混乱に陥れたが、放送したMBCテレビは捜査に協力せず、番組の検証も自己弁護に終始している。
 問題になっているのは、「米国産牛肉、果たしてBSEから安全なのか」と題した4月29日の放送。別の病気の診断を受けていた米国人女性がBSEに感染して死亡したかのように報道。直後の5月2日から市民らが「ろうそくデモ」を始め、6月10日には全国で15万人以上が参加する事態に発展した。
 検察当局の発表によると、PD手帳は、死亡した女性の母親が別の脳疾患を挙げたにもかかわらず、証言場面に「脳検査の結果、女性がBSEに感染した可能性がある」と翻訳した字幕をつけて放送。また、「胃の切除手術の後遺症があった」との発言を放送しないなど、意図的な編集をした疑いも浮上している。
 さらに、食肉処理場で立ち上がれなくなった米国牛の映像を流し、司会者が「BSEに感染した牛」と決めつけたコメントをした。しかし、検察当局によると、栄養失調や伝染病などほかの原因も考えられ、見た目だけではBSEへの感染を断定できないという。
 検察当局は約50分間の放送内容のうち、19か所に歪曲や誇張、意図的編集の疑いがあるとして、MBC側に説明や取材資料の提供を文書で要求した。
 PD手帳は7月15日の放送やホームページで「証言した母親の医学的知識が不足していた」などと釈明。翻訳ミスは認めたものの、歪曲や誇張については強く否定している。
 MBCは左派の盧武鉉(ノムヒョン)前政権寄りで、李明博政権に批判的な報道が多いとされる。今回の捜査は、農林水産食品省の指摘を受けて行われていることから、野党側は「MBCを標的にした捜査だ」と指摘している。
 ただ、30日付の主要紙が「国民をだました罪を謝罪し、責任を取るべきだ」(東亜日報)と批判を展開するなど、国内には番組への反発が広がっている。

◎「世界初」はもういらない、韓国、イ・ミョンバク政権の新IT戦略(2008年7月30日、日本経済新聞)
 韓国知識経済部は2008年7月10日、イ・ミョンバク新政権のIT産業政策である「New-IT戦略」を発表した。その目標は「ITの拡散による産業構造の先進化と社会問題解決」で、3大戦略分野として「全産業と融合するIT産業」「経済社会問題を解決するIT産業」「高度化するIT産業」が選定された。2012年まで韓国IT産業では「融合」がキーワードになる。(IT先進国・韓国の素顔)

・ITの恩恵をすべての産業に
 知識経済部は「新しい時代精神に立脚して3つの戦略分野を導出した。IT産業そのものだけでなく、全産業と経済社会の当面の課題を解決する方向でIT政策を変化させる必要がある」としている。この戦略をとりまとめた知識経済部は2008年の再編により情報通信部と産業資源部が一つになった省庁で、日本で言えば総務省のIT政策部門と経済産業省が一つになったようなところだ(通信と放送に関しては通信放送委員会が別途設立された)。24日には新戦略の具体的な実行計画として「ITイノベーション2012」も発表した。
 新政権は、ノ・ムヒョン大統領時代の「IT839戦略」に対して「政府の関与が大きすぎる」と批判的だった。Wibro(モバイルWiMAX)やDMB(モバイルデジタル放送)といった「世界初」を目指した技術開発は進んだものの企業や市場の需要を反映しておらず、名ばかりの政策も多かったという主張である。それだけに、今回の新戦略で何がどれだけ変わるかが注目を集めていた。
 イ・ミョンバク大統領の在任期間にあたる2008年から2012年まで実施される新しい戦略は、今まで何度も新政権が強調してきたように市場主義、自由競争が基本となる。政府と公共機関は需要がまだ少ない最新分野に投資し、需要を拡大させる役割を担うという。
 知識経済部の資料を見ると、2007年の韓国IT産業の輸出動向は、携帯電話端末、半導体、ディスプレーの3品目だけで全体の約77%を占めている。IT業界は中小企業の占める割合が約99%と高いのに対し、生産に占める割合は約29%、輸出は約13%に過ぎない。しかも携帯電話やディスプレーは海外から部品の多くを輸入しており、IT輸出が増加すればその分だけ輸入や海外へのロイヤルティー支出も増える。
 韓国はサムスン電子、LG電子など一部企業がグローバル化を果たし、インターネットの利用率も高い。しかし、今の産業構造を変えていき、全産業のIT化により経済全体を活性化させていかなければ、「IT強国」とはいえなくなるという危機感は多くの人に共通している。New-IT戦略は何よりも企業と市場の活性化が重要であるとして、大手企業はもちろん、中小企業が希望をもってビジネスに取り組めるような戦略作りに苦心した様子が伺える。

・RFIDやグリーンITに集中投資
 New-IT戦略によると、政府は2012年までの5年間に3兆5000億ウォンを投資する。一方、民間企業の投資額は110兆ウォンを見込み、民間主導で財政支出を抑制する方針だ。
 数値目標では、2012年までに国内生産1兆ウォン以上のIT融合産業分野を10以上創出し、製造業の成長率を2%以上引き上げる。また2012年にはIT産業輸出品目の多様化で輸出金額2000億ドルを達成し、売上高500億ウォン以上の企業を2007年の607社から2012年には1000社に増やす。そのほか、グローバルソフトウエア企業を10社育成し、専門教育を受けた2万人のNew-IT人材を養成することなどが挙げられている。
 「全産業と融合するIT産業」の具体的な計画としては、製品のIT化、プロセスのIT化、サービス業のIT化、組み込みソフトウエア開発を推進する。造船・自動車・機械・繊維・医療機器といった韓国を代表する5つの既存産業でITの融合に取り組み、2012年には融合技術を12分野に拡大させる。
 中でもRFIDには力を入れる方針だ。自動車や繊維(衣類)、流通産業にRFIDやユビキタス・センサー・ネットワーク(USN)を導入したテスト事業を立ち上げるなど、RFID普及だけで2008年に60億ウォンを投資する。既存産業のIT融合を促進するための「産業IT融合センター」も2012年までに10カ所に設立する。
 「経済社会問題を解決するIT産業」では、グリーンIT実現のためIT製品の省エネ効率を2012年までに20%向上するという目標を掲げる。このための関連技術開発に5年間で2000億ウォンを投資し、LED(発光ダイオード)産業の世界シェア3位を目指すという。郵便局や公共機関が率先してLED照明などを導入し、民間の需要も掘り起こせるように500億ウォン規模のLED共同ファンドも組成する。
 さらに高齢化に伴う医療問題解決のためユビキタスヘルスケアにも力を入れる。ユビキタス病院を3カ所程度設けるという計画があるほか、デジタル・レントゲン・ディテクター(Digital X-ray detector)といった先端医療機器開発に5年間で2500億ウォンを投資し、これを支援するためのセンター設立に1071億ウォンを充てる。医療機器のIT融合化では世界シェア5位が目標だ。
 「高度化するIT産業」としては、半導体やディスプレー産業育成、ネットワーク・無線通信、IT部品とソフトウエア産業の育成が含まれる。戦略分野としては電子情報デバイス、情報通信メディア、次世代通信ネットワーク、ロボット、ソフトウエアコンピューティング、知識サービス、USN、産業技術融合、バイオ医療機器が選定された。
 半導体やディスプレー、携帯電話端末などに使われるIT部品やコア技術の国産化のためには2008年だけで3204億ウォンが使われる。内訳は半導体が1081億ウォンでもっとも多く、IT部品802億ウォン、ネットワーク(次世代ネットワーク)540億ウォン、移動通信524億ウォン、ディスプレー320億ウォンとなっている。ディスプレー産業基盤センター協議会の設立、携帯電話端末の産業成長のためのモバイルテストフィールド拡大など、中核的なIT産業の基盤をより確固たるものにする。知能型ホームネットワーク産業発展戦略と知識情報セキュリティー産業発展戦略も2008年末までに立案し、このための予算として81億ウォンを補助する。

・人材育ててベンチャーに投入
 New-IT戦略では企業の需要を反映した人材養成も重要な課題となっている。
 人材養成については、大卒クラスの人材が余剰となる一方、博士クラスの高い教育を受けた高度人材が不足しているという課題がある。このため、「融合・複合」に対応して新市場を切り開くプロジェクトリーダーになりうる人材養成のため、2012年までに2800億ウォンを投資して2万人を養成する。
 韓国では失業率が上昇し求職難となっている。しかし、中小ベンチャー企業からは「我々には有望な人材が回ってこず、依然として求人難」と、長期的な人材養成を要求する声が絶えなかった。そのため、2009年にはまず全国5カ所で企業、大学、研究所が共同参加する「IT融複合人材養成センター」を設立運営する計画だ。
 政府の支援を受けた人材と政府の研究機関の研究員には中小企業やベンチャー企業での勤務を義務付けるという制度も検討されている。生涯のキャリアを管理してもらえる「高級IT人材全生涯キャリアパス管理体制」が導入され、海外に離れていく人材を呼び戻す戦略も立てている。
 さらに、世界で初めてIT教育認証制度「ソウル・アコード」を2009年に始める。技術者教育の分野では国際的な同等性を相互承認するための国際協議体としてワシントン・アコード(Washington Accord)がある。しかしワシントン・アコードではIT分野の教育特性を十分反映できないため、韓国主導でIT教育国際認証の枠組みであるソウル・アコードを推進するということだ。
 法制も変更する。現在はいくつもの法律に分かれている情報通信関連法を一つにまとめ、IT製造業とサービス業が並行発展できる制度的基盤作りとして「情報通信産業振興法(仮称)」を2008年12月には国会に提出する計画だ。
 このほか、New-IT戦略には国内の知的財産権管理を強化して海外企業との特許紛争に対応できるよう専門性を高めること、IT研究開発基金として大手通信企業が売上高の0.1%ほどを政府に拠出していた制度を5年後に廃止し料金競争を高めること、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)と韓国情報通信国際協力振興院(KIICA)に分かれていた韓国企業の海外進出支援組織を一本化し窓口を大韓貿易投資振興公社に絞るといったことも盛り込まれている。

・「世界初」より実質的な支援に転換
 政府関係者らはNew-IT戦略について、IT839戦略をはじめとする過去のIT戦略といかに異なるかをしきりに強調している。ただ、重点事業としている8大課題も、IT839時代に選定された産業資源部の7大戦略技術と情報通信部の14大IT革新技術をまとめて8つにしただけといえないこともない。既存産業とITの融合や部品の国産化も前々から課題とされてきたことだ。
 変化があるとすれば、やはり情報通信部と産業資源部に分かれていたIT産業政策が、2008年からすべて知識経済部の担当となり、省庁間の縄張り争いがなくなりスムーズにことが運ぶようになったという面だろうか。これにより企業も楽になった。
 今までのIT戦略はサービス、ネットワーク、機器といったIT産業そのものの発展に焦点が当てられていた。それに対し、New-IT戦略はIT利活用による社会問題の解決や、産業全般の高度化など範囲が広く、「ITそのものの戦略というより国家発展戦略に近い」と政府は説明している。しかし、いまのところ大きな差は感じられない。ソフトウエアやSIといった業界からは「融合ばかり強調してIT産業自体の成長支援策については触れていない」という批判の声もあがっている。
 ただ、これまでのスローガンであった「世界初で何かをする」という目標は一転して影を潜めた。世界初という記録を求めて政府が旗を振るよりは、企業の意見を優先し、企業が望む人材を養成したり、ファンドや協議会を設立したりすることで間接的に企業を支援する。省庁間の無用なアピール合戦の必要がなくなったため、実質的な成果を追求しやすくなったという側面もあるだろう。こうした政策の転換はこれからの産業発展に影響を与えるはずだ。
 経済大統領として期待されたイ・ミョンバク大統領が就任し、真っ先に政府組織再編が行われた。小さな政府、ビジネスがしやすい最小限の規制が新政権のキャッチフレーズでもある。IT産業に関しても省庁再編により業務の改廃や公務員リストラが噂されたりし、落ち着かない雰囲気が続いていた。
 New-IT戦略の発表で、IT産業全体がようやく今年度の仕事を始められるようになったといわれている。それは結局、韓国はまだ企業が政府の支援に頼りすぎているということの裏返しだろう。新政権の狙い通り、民間主導の経済が実現するにはもう少し時間がかかりそうだ。

◎北朝鮮、金剛山事件を独自調査、処罰も想定か(2008年7月26日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】北朝鮮が、金剛山観光客射殺事件について独自に調査を始めたことが分かった。韓国政府関係者が明らかにした。朝鮮人民軍の内部調査ではなく、政府が実施している模様。当日の状況や銃撃を指示した責任者の有無、命令体系などを調べ、責任者の処罰も想定しているとみられる。北朝鮮による意図的な挑発行為ではない可能性が強まった。
 北朝鮮は12日、観光客の死亡を遺憾とする当局者談話を国外向けに発表しただけ。韓国政府も「北韓(北朝鮮)は事態の深刻性を十分認識している」(関係者)と判断。金剛山と並ぶ南北協力事業の開城観光を継続するなど、事態を拡大させない方針だ。
 北朝鮮は韓国の李明博(イ・ミョンバク)政権を厳しく批判する一方、民間協力は維持してきた。なかでも金剛山観光事業は、今年だけですでに1073万ドル(約11億5千万円)の収益を北朝鮮にもたらしており、事件による中断が痛手になっているという見方もある。

◎「竹島」韓国ではどう教えているのか(2008年7月23日、産経新聞)
・道徳や国語でも「国土」として学習
 中学社会科の新学習指導要領解説書に竹島(韓国名・独島)の領土問題が盛り込まれたことに対して、韓国では連日のように日本大使館前で反日デモが繰り広げられている。韓国の教育現場では、竹島についてどのように教えているのだろうか。(ソウル 水沼啓子)
 韓国では小学校の道徳や国語の教科書で「国土を愛する心」を教える際の学習資料に、竹島の地図や写真、名前の由来などが載っているほか、中学・高校の「国史(歴史)」や高校の「韓国地理」の教科書で、竹島が歴史的にも国際法上も韓国の「固有の領土」であると記述している。
 中学の国史の教科書では、写真付きで1ページを割き「独島は早くからわが国の領土だった」と明記。歴史的経緯に触れながら、朝鮮王朝時代(1392~1910年)に「(韓国の漁師が)日本の漁師を追い出し、わが国の領土であることを認識させたこともあった」と記している。
 さらに、「独島の強奪」という見出しで「1905年2月、日本は独島に竹島という名前を付け、日本に編入した」と説明。学習資料の中では「新羅時代には(独島は)于山(ウサン)島と呼ばれていた」と述べている。
 高校の国史の教科書では対日関係を中心に竹島を紹介。「独島とその西の鬱陵島は三国時代(4世紀~7世紀半ば)以来、わが領土だったが、日本の漁師がよく侵犯して衝突することもあった」とし、「その後も日本の漁師の侵犯が続いたので、19世紀末に朝鮮政府が積極的な鬱陵島の経営に乗り出し、移住を奨励。鬱陵島に官吏を派遣し、独島まで管轄した」と記述している。
 一方、韓国地理の場合は教科書が数種類あり、出版社によって扱いに違いがある。一部の教科書は竹島の写真とともに「わが国においていちばん東にある島」と紹介しているが、日本との領土問題には触れていない。
 しかし、別の教科書は、「八道総図」という古地図とともにほぼ2ページを使い、「独島がわが国固有の領土であるという事実は朝鮮時代に製作された地図と、当時日本で製作された日本の地図などで明白だ」と説明。ほかの教科書も三国時代までさかのぼって竹島の歴史に触れたうえで、「国際法上、領土問題は『どちらが先にその場所の存在を知ったか』と『どちらが継続的にそこを利用しているか』が重要。よって独島は歴史的にも国際法上もわが領土であるのは明らかだ」と述べている。
 現在、高校1年生が学ぶ歴史の授業は週2時間だが、歴史教育をより強化すべきだという声が高まっており、2011年から3時間にする教育課程改定案も検討されている。また教育現場からは、教科書の内容も分量も不十分であり、竹島をめぐる日本の動向などをもっと盛り込むべきだという指摘も出るなど、竹島に対する韓国の姿勢はますます強硬になりつつあるようだ。

◎17歳女性新兵発砲か、金剛山の観光客射殺(2008年7月21日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】金剛山観光客射殺事件の発生から10日が過ぎた21日、「17歳の北朝鮮女性兵士犯行説」が浮上した。北朝鮮当局者が先週訪朝した韓国民間業者らに証言した。韓国政府は不確かな情報とみるが、南北の政府間対話は中断したままで、事件解決のめどは立っていない。
 北朝鮮では男性は満17歳前後から徴兵されるが、女性は志願制。北朝鮮当局者の証言は、事件の偶発性を強調し、北朝鮮の責任を軽くする狙いもあるとみられる。
 事件に関する北朝鮮の証言も迷走。発生直後、被害者の50代女性が徒歩で20分かけて3.3キロ移動したと説明したが、韓国内で疑問視する声が出ると、「40分で2.4キロ」と修正した。
 だが、これらの説明も、観光事業を手がける現代峨山に説明したもので、韓国政府は確認できないのが現状だ。21日に行われた国会質疑でも、政府の対応がもの足らないとして批判する声が相次いだ。

◎金剛山の観光客射殺、17歳女性新兵発砲か、韓国紙報道(2008年7月21日、朝日新聞)
 北朝鮮・金剛山で韓国人女性観光客が射殺された事件で、21日付の韓国紙・東亜日報は、北朝鮮の17歳の女性新兵が発砲したとの情報を韓国政府が入手し、確認中だと報じた。事件は偶発的に発生したもので、北朝鮮は対応に当惑しているという。

◎金剛山射殺:17歳女性兵士関与か、北朝鮮も当惑と韓国紙(2008年7月21日、毎日新聞)
 21日付の韓国紙、東亜日報は、北朝鮮・金剛山での韓国人観光客射殺事件で、銃撃したのは17歳の女性兵士との情報を韓国政府が入手し確認中だと報じた。韓国の情報当局者の話として伝えた。
 同紙によると、今回の事件は、入隊して間もない女性兵士が見張り役に課せられた規則を硬直的に守った結果による偶発的な事件であり、北朝鮮当局内部も事件処理について非常に当惑しているという。
 同紙はまた、北朝鮮が韓国の民間団体に対し、7~8月に北朝鮮の白頭山観光と、マスゲームと芸術公演「アリラン」の参観に大規模な訪朝団を送るよう打診していると報じた。

◎韓国前大統領、持ち出したハードディスク返還、告発回避で(2008年7月19日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】韓国の盧武鉉(ノムヒョン)前大統領が国政記録を慶尚南道の私邸に持ち出していた問題で、盧前大統領の秘書官らが19日、記録を収めたハードディスクを私邸から持参し、記録の保存管理を担当する国家記録院に引き渡した。
 同院は正式受領せず、一時的に保管する形で受け取った。
 持ち出された記録のすべてが含まれていない可能性や、コピーされた疑いがあるためとみられる。
 青瓦台では「返還と違法事実は別の問題」として、仮に記録返還が確認されても、持ち出しに関与した秘書官を告発するべきだとする意見がある。
 盧前大統領は告発を避ける目的で返還に応じたと明らかにしており、新たな火種に発展する可能性もある。

◎「デモで武力乱用」批判に、韓国警察「こっちもけが」(2008年7月19日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】「警察は過剰な武力を使った」「警官だって負傷している」――。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルと韓国警察当局が18日、米国産牛肉の輸入再開に抗議して韓国で2カ月以上続く「ろうそく集会」を巡り、舌戦を繰り広げた。
 口火を切ったのは、アムネスティのムイコ調査官。2週間余りの調査を終えて、18日に記者会見した。ムイコ氏は「集会はおおむね平和的だった。警察は群衆に対して放水や消火器などを乱用した」などと主張。取り締まった警官についても「睡眠不足や不規則な食事で、苦痛を受ける環境にあった」と指摘した。
 記者会見を知った韓国警察庁は同日午後、「都心の交通をマヒさせ、暴力を働く集会が、どうして平和的なのか」と反論する報道資料を発表した。警官464人が負傷し、警察車両170台が破損した事実を挙げて「深い遺憾」を表明。アムネスティに会見の修正を要求した。

◎韓国前大統領:持ち出し機密書類を返還、一方的と批判も(2008年7月19日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国の盧武鉉(ノムヒョン)前大統領が退任の際、青瓦台(大統領官邸)から機密情報を含む膨大な資料を持ち出し「私有」していた問題で、前大統領側は19日未明、データが保存されたハードディスク14個とバックアップのディスク14個を大統領記録館に届けた。しかし、これは引き渡し方法に関する同館との交渉が決裂した末の一方的な措置で、韓国メディアは「不適切な返還」と批判している。
 国家資料の保有を正当化していた盧前大統領は、李明博(イミョンバク)政権が前大統領の秘書陣の刑事責任を追及する方針を示したのを受け、返還へと態度を転換した。しかし、移送中の事故などに備えて「バックアップの予備」の作成を求める記録館側との対立が解けず決裂。前大統領側は18日夜、韓国南部・金海市の私邸に保管していたハードディスクを3台の乗用車などに積み、約400キロ離れたソウル南方・城南市にある記録館まで約4時間かけて搬送、正式な手続きなしにハードディスクを引き渡した。この車列は警察車両1台が先導したが、機密資料を守る警護態勢が十分でなかったと、前大統領を批判する声が上がっている。

◎サムスン前会長の一審有罪判決、検察側が控訴(2008年7月17日、朝日新聞)
 韓国最大の財閥サムスングループをめぐる不正資金事件で、脱税や背任の罪に問われた李健熙前会長を懲役3年執行猶予5年などとした一審判決に対し、捜査を担当した特別検事チームは17日、判決を不服として控訴した。判決は脱税罪を有罪とする一方、事件の焦点だったグループの経営権世襲にからんだ背任罪は無罪ならびに時効成立としていた。

◎韓国人女性射殺、北朝鮮と韓国企業が状況説明訂正(2008年7月16日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】北朝鮮の金剛山で韓国人女性が射殺された事件で、観光事業を運営する韓国企業、現代峨山(アサン)の尹万俊(ユンマンジュン)社長は16日、ソウル市内で記者会見し、北朝鮮側が当初の説明を変更したことを明らかにした。
 新たな説明では、女性が立ち入り禁止区域に入った距離を1.2キロから800メートル、逃走距離を1キロから500メートルと訂正。11日午前4時50分としていた射撃時刻も同55分から5時の間と変えた。現代峨山自体も、女性がホテルを出た時刻を4時30分ごろから4時18分と訂正した。
 この結果、女性は約40分間に2.4キロを歩いた計算になる。20分間に3.3キロ移動したとする当初の説明に対しては、韓国政府が不自然さを指摘しており、北朝鮮側が、一般的な歩行速度に合うよう数字を操作したとの見方もある。
 北朝鮮側は、兵士1人が1回の警告射撃の後、女性を狙って3発発射し、2発が命中したと尹社長に伝え、「夜明けごろで、どんな人物か見分けられなかった。観光客と分かっていれば射撃しなかった」と釈明した。ただ、目撃者は「銃声がしたのは5時20分ごろ。周囲は明るかった」と証言しており、北朝鮮が射殺を正当化するために、時刻を前倒しした可能性がある。

◎株利益脱税、サムスン前会長に有罪判決、罰金117億円(2008年7月16日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】株式売買で得た利益に対する課税を免れたなどとして、特定犯罪加重処罰法違反などの罪に問われた韓国最大財閥サムスングループ前会長の李健煕(イゴンヒ)被告(66)の判決が16日、ソウル中央地裁であった。
 同地裁は456億ウォン(約48億円)を脱税したと認定し、懲役3年、執行猶予5年、罰金1100億ウォン(約117億円)を言い渡した。
 事件の発端となった政官界への不正資金提供疑惑については、民間出身の特別検察官が4月、嫌疑なしとする捜査結果を出している。

◎みそかつ:「矢場とん」まねた韓国側、商標を譲渡へ(2008年7月16日、毎日新聞)
 韓国・ソウル市で名古屋名物のみそかつの老舗「矢場とん」(名古屋市中区)をまねた店が営業していた問題で、同社の鈴木孝幸社長は15日、韓国「YABATON」のオーナーが商標を譲渡したい意向を示していることを明らかにした。鈴木社長は同日からソウル市を訪れ、16日に「YABATON」側と面会して商標の譲渡を受ける方針。
 鈴木社長によると、韓国の「YABATON」側から11日、韓国での商標登録を取り下げたいとの連絡を受け、協議した結果、商標譲渡の手続きを取ることになった。「YABATON」のオーナーは商標などを無断で使用したことを認めて謝罪しているといい、矢場とんは韓国の公正取引委員会への申し立ても取り下げる方針。
 矢場とんは問題発覚以降、既に中国と台湾で商標登録を申請した。韓国でも今回、正式に矢場とんが商標登録されることになり、鈴木社長は「調査したうえでニーズがあれば海外にも出店したい。韓国が第一の候補になる」と話した。【米川直己】

◎北朝鮮・金剛山の韓国人観光客射殺:禁止区域、鉄柵途切れ、女性、気づかずに侵入か(2008年7月15日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】北朝鮮・金剛山で韓国の女性観光客が警備兵に射殺された事件で、女性は立ち入り禁止区域であることに気付かないまま同区域に侵入した可能性が高まっている。
 射殺されたソウルの主婦、朴(パク)ワンジャさん(53)は、当初の情報では浜辺の鉄柵を乗り越えるなど立ち入り禁止を無視したのではとの見方もあった。しかし、実際は高さ3.5メートル、長さ70メートルのフェンスは波打ち際の手前約30メートルで途切れ、そこから海までは砂を1~2メートル前後の高さに積み上げただけであることが分かった。さらに「立ち入り禁止」の警告標識はフェンスの海側末端から65メートルも離れた所にあった。このため朴さんは波打ち際を歩いているうちに、誤って侵入してしまった可能性が指摘されている。
 昨年6月にも韓国人牧師が今回と同じ場所で立ち入り禁止ラインを越え、北朝鮮兵士に約20分間拘束されたこともあったという。
 また、北朝鮮は、朴さんが軍の見張り所に近づいた後、停止命令や警告射撃を無視して逃げたと説明しているのに対し、韓国統一省は「納得できない」としている。
 朴さんが宿泊先の金剛山ビーチホテルを出たのは11日午前4時半前後。北朝鮮側は同4時50分に射殺したとしている。同ホテルからフェンス近辺まで約1.1キロ、そこから見張り所まで約1.2キロある。遺体はフェンスから200メートル北側の地点で見つかった。北朝鮮の説明では、朴さんは計約3.3キロを移動した計算になる。しかし、現地は大半が歩きにくい砂浜で、53歳の女性が20分間で移動するのは難しいというのが韓国統一省の見解だ。

◎金剛山射殺:南北双方が謝罪要求、観光再開の見通し立たず(2008年7月14日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】北朝鮮・金剛山の観光客立ち入り禁止区域で韓国人女性客が警備兵に射殺された事件で、韓国青瓦台(大統領官邸)報道官は14日、「この事件が解決されなければ(金剛山観光を)引き続き中断するしかない」と明言した。南北双方が相手方に謝罪と再発防止を要求し合っている現状では事件の真相解明は望めず、観光再開の見通しも全く立たない。
 事件発生後も金剛山地域で観光を続けた旅行者は13日までに韓国側に戻った。事業を運営する韓国企業・現代峨山(アサン)によると、12日に訪朝した社長ら6人のほか、同社の現場職員と協力企業関係者ら1200人余りが同地域に残っている。今のところ撤収計画はないというが中断が長期化すれば撤収は不可避だ。
 一方、やはり現代峨山が運営している北朝鮮・開城への日帰り観光ツアーは継続中。その開城近郊に韓国企業を誘致している工業団地も操業が続いている。観光事業と工業団地はいずれも北朝鮮にとって貴重な外貨収入源であり、中断したくないのが本音だろう。

◎50代女性が20分で3キロ移動? 金剛山射殺の謎(2008年7月14日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】早朝の海水浴場近くで、何が起こったのか――。北朝鮮の金剛山を観光中に、北朝鮮軍兵士に射殺された韓国人女性について、北朝鮮の説明への疑念が韓国で高まっている。女性が20分間で3キロ以上も移動した計算になり、「不自然だ」とする指摘が相次いでいる。
 北朝鮮側の説明では、女性は軍事警戒区域に侵入。途中で北朝鮮兵に発見されたため、制止を振り切って観光区域側に引き返し、警告射撃後も逃走したため銃撃した。女性が銃撃を受けたのは11日午前4時50分ごろとしている。
 女性が外出する姿は、ホテルの防犯カメラに残っていた。時間は、同日午前4時半ごろ。韓国統一省は、警戒区域までの距離と侵入して引き返した距離の計約3.3キロを約20分間で行き来した計算になる、と指摘。「53歳の平均的な女性の健康や(足元が)砂場だったことから、納得するのは難しい」とし、韓国メディアも疑問視している。
 韓国統一省報道官は14日の会見で「事件自体がミステリー。政府レベルの現地調査を経て疑惑を解明すべきだ」と主張。調査団受け入れを改めて要求した。12日にも、銃撃時刻には「肉眼でも人物確認が容易な明るさだった」と、「偶発的」との北側の説明に疑問を投げかけた。
 警戒区域のフェンス近くには北朝鮮の防犯カメラがあったことも分かったが、北朝鮮は調査団の訪朝を拒否しており、韓国側が映像を確認するのは困難とみられる。

◎韓国統一省「正当化できない」、観光客の射殺事件(2008年7月13日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】韓国統一省は13日、北朝鮮の金剛山で韓国人観光客が北朝鮮兵に射殺された事件で「正当化できない」との声明を発表した。真相究明のため韓国側調査団の受け入れを改めて求めた。北朝鮮は12日、事件の責任は「全面的に韓国側にある」と主張し、韓国の調査団受け入れを拒否する見解を発表。韓国統一省の声明は北朝鮮の見解に反論した。

◎金剛山射殺:北が韓国の現地調査要請を拒否、非難合戦(2008年7月13日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】北朝鮮・金剛山の観光客立ち入り禁止区域で11日、韓国人女性客が警備兵に射殺された事件について、李明博(イミョンバク)韓国大統領は12日の関係閣僚会議で「とうてい理解できない」と非難、「迅速な真相究明」を指示した。韓国政府は南北合同の調査のため、当局者を含む調査団の受け入れを北朝鮮に求める接触を始めた。
 しかし北朝鮮の名勝地総合開発指導局は同日夕、朝鮮中央通信を通じて発表した談話で調査団派遣を「許容できない」と拒否した。談話は「責任は全面的に南側にある」と指摘。韓国が金剛山観光の暫定的中断に踏み切ったのは「我々に対する挑戦だ」と断じ、むしろ韓国側が謝罪し、再発防止策を講じるまで「観光客を受け付けない」と強硬姿勢に出た。
 金剛山観光は北朝鮮にとって貴重な外貨収入源だが、韓国政府の要求に屈することは考えにくい。事態収拾は難航必至となった。
 一方、金剛山観光を行う現代峨山(アサン)の尹万俊(ユンマンジュン)社長ら6人が12日、北朝鮮側との折衝のため金剛山入りした。
 尹社長によると、12日朝時点で金剛山地域に滞在する観光客1362人の大半が予定の観光日程をすべて消化したいと希望。12日中に1012人、13日に350人がそれぞれ韓国側に帰れば、完全に観光が中断される。

◎韓国人女性射殺:北朝鮮・金剛山を観光中、警備兵が発砲(2008年7月12日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国統一省によると、北朝鮮の景勝地・金剛山を観光旅行中の韓国人女性、朴(パク)ワンジャさん(53)が11日午前5時(日本時間同)ごろ、観光客の立ち入り禁止区域内で警備兵の発砲を受け、死亡した。韓国政府は遺憾の意を表明し、真相調査の完了まで暫定的に金剛山観光を中断すると発表した。1998年の金剛山観光事業開始以来、観光客が銃撃で死亡したのは初めて。
 北朝鮮は現在、韓国側当局者の南北軍事境界線通過を認めておらず、今回の事件についても政府当局間のルートでの公式通報をしていない。事態の展開によっては南北間の緊張が高まる恐れがある。
 統一省の発表と韓国メディアの報道によると、朴さんは他の3人とともに金剛山観光の団体旅行に参加した。日本海側の長ジョン(チャンジョン)湾に面した海水浴場近くの宿泊先ホテルから11日午前4時半ごろ1人で散歩に出かけ、撃たれた。
 北朝鮮は同9時40分ごろ、観光事業を運営している韓国企業・現代峨山(アサン)に事件を通報。朴さんが北朝鮮軍の警戒区域に侵入し、警備兵の停止命令と警告射撃を無視して逃げようとしたため、銃撃したと説明した。
 朴さんの遺体は現代峨山の社員と韓国人医師が回収した。遺体は海水浴場わきに設置された高さ約2メートルの鉄柵より200メートルほど軍事区域に入った場所にあったという。
 同日午後に韓国・束草の病院に運ばれた朴さんの遺体は、胸部と左尻に貫通銃創があり、背後から撃たれた胸部の傷が致命傷になったとみられる。
 【ことば】金剛山観光
 金剛山は、北朝鮮南東部に広がる景勝地。海岸を含む東西約40キロ、南北約60キロの地域に広がり、最高峰は1639メートル。韓国の「太陽政策」の一環で、韓国企業の現代峨山が観光地として開発し、98年以降、外国人を受け入れるようになった。同社が、2泊3日や日帰りなどのツアーを独占。北朝鮮の雰囲気を味わえると、人気がある。昨年は韓国人を中心に35万4930人が訪れ、うち日本人は380人。日本人はパスポートが必要だが韓国人は不要。「北朝鮮の人々と話す際は、北朝鮮情勢に関する話題は避けなければならない」など禁止事項がある。

◎韓国人女性射殺:北朝鮮・金剛山事件、李政権にまた悪材料(2008年7月12日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国の米国産牛肉輸入再開反対デモが小康状態となり、ようやく一息ついたばかりの李明博(イ・ミョンバク)大統領が11日、北朝鮮・金剛山での韓国人観光客銃殺事件という衝撃に見舞われた。対応を誤ると北朝鮮との関係悪化だけでなく、韓国世論の支持がさらに下がりかねないというピンチだ。
 事件は大統領にとって最悪のタイミングで起きたとも言える。11日は「牛肉」政局が一段落し、4月の総選挙で当選した議員による新国会がようやく機能し始めた直後。施政方針演説に臨んだ李大統領は、北朝鮮に対する強硬方針を軟化させてきた流れをさらに進め、金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)両政権下での南北首脳会談の合意も尊重するから話し合おうと北側に呼びかけた。
 ところが午後2時半(日本時間同)ごろ始まった演説が終わるとすぐ、韓国メディアは金剛山で女性観光客が射殺されたとのニュース速報を流し始めた。さらに統一省の発表を通じて、韓国政府は金剛山観光を運営する現代峨山(アサン)から午前11時半ごろに事件の通報を受けていた事実が判明。李大統領は青瓦台(大統領官邸)秘書官から報告を受けていながら、国会演説では一言も言及しなかったという経緯も分かってしまった。
 「国民との意思疎通に問題がある」というのが李大統領の支持率急落の主因だけに、対北柔軟演説にふさわしくない事実だから伏せていたという認識が広まれば、ダメージは小さくない。

◎観光客射殺、北朝鮮「韓国に責任」(2008年7月12日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】北朝鮮の金剛山で韓国人の女性観光客が北朝鮮兵に射殺された事件は12日、韓国と北朝鮮の双方が批判を応酬、冷え込みが目立つ南北関係に新たな影を落とす展開となってきた。関係閣僚会議を緊急招集した韓国政府は北朝鮮の「民間人銃撃」を批判し、北朝鮮は事件の責任が韓国側にあるとして謝罪を要求。韓国の現地調査の要求も拒否し、真相解明の動きは早くも壁にぶつかった形となっている。
 韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領は12日の関係閣僚会議で「抵抗能力のない民間人への銃撃は到底理解することができない」と強調。「政府はただ1人の国民の生命も大事にして最後まで責任を負うという姿勢で臨む必要がある」と指示した。真相究明へ「北朝鮮は積極的に協調しなければならない」とも主張し、北朝鮮に改めて合同調査への協力を促した。

◎北朝鮮で観光客射殺、韓国メディア一斉反発、政府は緊急協議(2008年7月12日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】北朝鮮の景勝地、金剛山で韓国人の女性観光客が北朝鮮兵士に射殺された事件で、韓国メディアは12日付で、そろって北朝鮮への反発や真相究明に向けた政府の取り組みを求める論調を展開した。韓国青瓦台(大統領府)は同日午前、安保政策の実務者による調整会議を緊急招集し、対応策を協議した。国内世論や北朝鮮の出方を注視しながら、適切な対応策を探る方針だ。
 12日付の韓国紙各紙は事件を1面トップで大きく報じた。政府に真相究明のための徹底調査を求める論脈が目立ち、北朝鮮の対応については、国民から「謝罪すべきだ」「観光客に銃まで使うのは過剰対応だ」との批判が高まっているとも伝えた。
 李明博(イ・ミョンバク)大統領が11日午後に、事件を知りながら北朝鮮に対話再開を呼びかける演説をしたことに関しては「先送りが適切だ」「まず遺憾の意を表明すべきだった」といった指摘も出ている。最大野党の民主党は「問題だ」と批判している。

◎韓国、現地調査受け入れを北朝鮮に要請、観光客射殺事件(2008年7月12日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】北朝鮮の金剛山で韓国人女性が北朝鮮兵に射殺された事件で、韓国政府は12日、北朝鮮に韓国政府の現地調査受け入れを求めた。
 午前8時から午後4時までに計4回、書簡(電話通知文)を送ろうとしたが、北朝鮮側はいずれも受け取りを拒否した。韓国政府は、今後も要請を続ける方針だ。
 北朝鮮に対する要請と前後して、李明博(イミョンバク)大統領は同日、「一点の疑問もないよう真実を国民に公開しなければならない」と述べ、統一相など関係閣僚に真相の徹底究明を指示した。
 観光事業を運営する現代峨山(アサン)の調査団は同日午後、現地入りした。事件の経緯について北朝鮮側から説明を受けるとともに、韓国政府の調査を受け入れるよう求めるという。聯合ニュースは同日、「銃声は2発だった」とする目撃者の大学生の証言を伝えたが、女性の遺体に残された銃傷は2か所で、「警告射撃をした」との北朝鮮の主張と食い違っている。

◎北兵士、金剛山観光の韓国女性を射殺、規制地域に入り込む(2008年7月11日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】韓国統一省によると、北朝鮮の景勝地、金剛山で11日午前5時ごろ、韓国人の女性観光客(53)が、北朝鮮兵士の銃に撃たれて死亡した。
 金剛山地域で観光客が銃撃を受けて死亡したのは、1998年の観光事業開始以来初めて。北朝鮮から韓国政府への正式な連絡はない。韓国政府は、事件の真相が究明されるまで金剛山観光を中断する。
 韓国統一省は11日夕、観光事業を展開する韓国企業、現代峨山(アサン)が北朝鮮から受けた通報内容を記者会見で明らかにした。会見内容や同社によると、この女性は宿泊していたホテルを出て1人で海水浴場周辺を散歩していたが、網状の柵の切れ目から立ち入り禁止地域に入り込んだ。兵士が停止を要求すると、女性は逃げ出して地域内を走り回った。兵士は警告射撃を行ったが、女性が約1キロ逃げたため、銃撃したという。
 韓国の青瓦台(大統領府)報道官は「調査結果を見守る」と述べ、銃撃が南北関係悪化につながることを避けたい考えを示した。

◎韓国前大統領、国政記録を私邸に持ち出す、北の核など機密も(2008年7月10日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】韓国の盧武鉉(ノムヒョン)前大統領が今年2月の退任直前、慶尚南道の私邸に国政記録を持ち出していたことが分かり、現政権が違法行為として前大統領に早期返還を求めている。
 記録には、北朝鮮の核問題や外交、軍事関連資料など機密事項も含まれているとされ、第三者への流出も懸念されている。
 青瓦台(大統領府)の調査によると、記録は前大統領の在任中に作成されたもので、200万件以上とみられている。現政権は、前大統領が、大統領府のコンピューターからハードディスクを取り外し、記録の原本を持ち出したとしており、「明白な不法行為だ」と非難している。盧政権下の2007年4月、「大統領記録物管理に関する法律」が制定され、記録の持ち出しは禁じられている。
 前大統領の秘書官は「前職大統領には在任中の記録閲覧の権利が保障されている」と正当性を主張。持ち出したのはコピーだと反論している。

◎サムスン前会長に懲役7年、罰金370億円求刑(2008年7月10日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国最大財閥サムスングループの経営権継承などをめぐる不正資金事件で、脱税や背任などの罪に問われた李健熙(イ・ゴンヒ)前会長に対し、検察側は10日、懲役7年と罰金3500億ウォン(約370億円)を求刑した。判決は16日に言い渡される。
 李前会長は、借名口座の運用益の税金1128億ウォンを逃れた、などとして今年4月に在宅起訴され、会長職も辞任した。公判では起訴事実を否認している。

◎韓国:前大統領、HDごと持ち出し、国家情報私物化の疑惑(2008年7月10日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国の盧武鉉(ノムヒョン)前大統領が2月の退任の際、青瓦台(大統領官邸)のオンライン業務管理システムに蓄積された国政運営上の膨大な資料をハードディスクごと持ち出し、不法に私有しているという疑惑が浮上、李明博(イミョンバク)政権との確執が激化している。現状では事実関係と合法、違法の判断について双方の主張が対立しているが、国家資料の私有状態は批判を免れない。
 韓国紙によると、このシステムは盧前大統領が自ら考案し、特許も取っている。盧氏は「中毒」との風評もあるコンピューターマニアだ。
 青瓦台当局者が8日に公表した中間調査結果によると、資料の持ち出しは(1)稼働中のものと同じシステムを外注し購入(2)既存システム内の情報の一部を新システムのハードディスクにコピー(3)新旧ディスクを交換し、より情報量の多い旧ハードディスクを搭載した新システムを、盧前大統領が退任後の生活用に慶尚南道金海市に新築した邸宅に運搬--という手順で行われた。
 持ち出された資料は機密情報を含む240万件以上。李政権発足の時点で青瓦台に残されたサーバーには業務マニュアルなど1万6000件足らずの資料しかなく、人事ファイルや北朝鮮核問題関係の文書などは含まれていなかったという。政治的に役立つ資料は手元に温存し、残したくない資料は消去したのではないかという疑惑も指摘されている。
 盧前大統領側は「大統領記録物管理法」に従って825万件の文書を大統領記録館に送ったと説明。前大統領は官邸の資料を複写して持ち出したことは認めているが、ハードディスクの原本には手を出していないと主張している。
 一方、同法上、現職大統領は大統領記録館に入ってしまった前任者の資料を閲覧できない。李大統領のための政権引き継ぎ委員会は盧政権を軽視して青瓦台業務の引き継ぎをろくに受けなかった。後日の記録閲覧が難しいことを知らなかった模様だ。

◎韓国でトンだ模倣、みそカツ「矢場とん」、当局に訴え(2008年7月10日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】名古屋名物みそカツの老舗(しにせ)「矢場とん」(本店・名古屋市)が9日までに、同社をまねたソウル市内のトンカツ屋2店舗について、広告の内容に虚偽があるとして韓国公正取引委員会に改善の勧告を求める申し立てを行った。2店の経営者は異なり、1店は同社のキャラクターを撤去したが、もう1店はそのまま営業を続けるとしている。
 2店はソウル市南部の江南区のビジネス街にある。韓国人経営者(29)が07年初めにトンカツ店「YABATON」1号店を開業した。妹の知人から「日本においしいトンカツ店がある」と聞き、看板やメニュー、名刺などに「矢場とん」の名前や豚のキャラクターを流用した。
 07年8月には100メートルほど離れた場所に2号店をオープン。1号店の経営権は別の経営者(43)に譲った。両店ともに、メニューにみそカツはない。両経営者は矢場とんに行ったこともないという。
 これに対し、矢場とん側は今年2月、韓国特許庁に対して商標登録の無効と使用の差し止めを求めた。5月には同庁から「韓国では、矢場とんは有名ではない」などとして、差し止めには応じられないとする経営者側の回答が届いた。
 このため、矢場とんが韓国の公取委に「みそカツがないなど、虚偽の部分がある」と申し立て。9日には、公取委が2号店経営者に電話で事情を尋ねる騒ぎになった。
 2号店経営者は「うちの客は、矢場とんの名前にひかれて食べに来るわけではない」と反論しつつ、「騒ぎになった以上、名前は変える」。8日には看板からキャラクターを外した。1号店経営者は「名前も含めて経営権を買い取った。我々も被害者だ」と語り、名前の変更などには当面応じない考えを示した。
 矢場とんの鈴木孝幸社長は「商標登録さえ、取り下げてくれれば、刑事告訴はするつもりはない」と語った。

◎米ハンバーガー会社がウソ発表で謝罪、韓国のBSE騒ぎの激しさ背景に?(2008年7月9日、産経新聞)
 【ソウル=黒田勝弘】米国産牛肉反対の反政府デモが続く韓国で、米国系ハンバーガー会社が韓国世論の圧力を回避するため「米国内では生後30カ月以上の牛肉はハンバーグには使っていない」とウソの発表をしていたことが明らかになった。同社はウソを認め謝罪したが、外国系企業にウソをいわせるほど韓国社会の“狂牛病騒ぎ”の激しさがあらためて話題になっている。
 問題の発端は韓国で大規模な反政府デモにまでなっている“狂牛病(BSE=牛海綿状脳症)恐怖”を批判した東亜日報のコラム記事(6月21日)。同紙はこの中で、米国では「バーガーキング社」などハンバーガー・チェーン店は(BSEの危険性があるという)生後30カ月以上の牛肉も使っていると指摘した。
 これに対し韓国内での売り上げ減を懸念した「韓国バーガーキング社」は東亜日報に抗議し「生後30カ月以上は使っていない」との反論記事を掲載させた。
 ところが最近、韓国を担当する「アジア太平洋バーガーキング社」は東亜日報に書簡を送り、「ハンバーグの牛肉には年齢制限はしていない」とし先の反論内容はウソだったとして謝罪した。「本社の倫理規定により真実を明らかにした」という。
 東亜日報(7月4、5日)はこの経緯を詳しく報道しているが、やはり最近の“牛肉デモ”に批判的な朝鮮日報(5日)はこの事件を「ハンバーガー社にウソをつかせてしまった韓国社会」と題し、社説で取り上げている。
 社説は「米国では毎年、生後30カ月以上の牛約700万頭が畜殺され、かなりの量がハンバーガー店で使用されているのは常識だ。それを問題にする人はいない。人口3億人の米国で“人間狂牛病”にかかった人もいない。しかし韓国では全世界どこにもない“狂牛病騒ぎ”が起きている」としている。
 そして韓国社会に「平凡な事実を語ることさえまるで犯罪であるかのような“狂風”」が吹き「正常が通用せずウソが勝つ」ような雰囲気になっているため、ハンバーガー会社もウソを言わざるをえなくなったのだろうと書いている。

◎みそかつ:ソウルで名古屋の老舗を模倣、韓国側に申し立て(2008年7月8日、日本経済新聞)
 韓国・ソウル市で名古屋名物のみそかつの老舗「矢場とん」(名古屋市中区、鈴木孝幸社長)をまねた店が営業しているとして、同社は8日までに、韓国の公正取引委員会に商標使用の差し止めを求める申し立てを行った。
 同社によると、韓国で営業している店は和風トンカツ店の「YABATON」。ソウル市に2店舗あり、看板には創業が矢場とんと同じ「1947年」と書かれ、同社のブタのキャラクターが使用されていた。また矢場とんで販売されているTシャツを従業員が着ていたという。メニューにみそかつはないが、別のカツがあった。ホームページには「日本で研修してきたコック長がいる」などと書かれていたという。
 矢場とんは昨秋、著作権に関する世界知的所有権機関(WIPO)から「矢場とん」が商標登録されるとの連絡を受け、鈴木社長がソウルに出向いて確認。韓国特許庁に異議申し立てを行ったほか、「YABATON」にも直接申し入れたが改善されなかったため、韓国公取委に申し立てることにした。公取委の調査は約2週間で出されるといい、「問題なし」と判断された場合は刑事告訴することも検討している。
 鈴木社長は海外で店名を使用されないようにするため、6月に中国と台湾で商標登録を申請したことを明らかにしたうえで「今後、日本のほかの企業が同様の被害を受ける可能性もある。第2、第3の被害が出ないようにとことん戦っていく」と話している。
 矢場とんは名古屋市内のほか、東京・銀座、三重県桑名市などに6店舗を展開している。【米川直己】

◎ソウルに模倣店、名古屋みそカツ老舗、韓国公取委に申し立て(2008年7月8日、日本経済新聞)
 名古屋名物みそカツの老舗店「矢場とん」(名古屋市)は7日、「韓国で模倣店が無断で開店し、商標申請されている」として、韓国の公正取引委員会に商標使用を差し止めるよう申し立てた。改善がみられない場合などに備え、現地の代理人を通じて刑事告訴の準備も進めている。矢場とんによると、昨年から今年にかけて、ソウル市内で「YABATON」という名前のとんかつ店が2店オープンした。

◎韓国政府「前大統領、資料返して」、盧氏は反論(2008年7月7日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】韓国大統領府の李東官報道官は7日、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領が在任当時の政府資料を持ち出したとして、返還を求めていることを明らかにした。李報道官は「明確な法律違反で、許されない。何よりも原本である点が重大な問題だ」と語った。
 これに対し、盧氏側は同日、持ち出したのは写本と説明。「法的にも在任中の記録に対する閲覧権がある」と主張した。今後1年間の閲覧サービス提供が技術的に難しいと現政権側の説明を受けたため写本を持ち出したといい、「閲覧権が保証されれば、いつでも写本を返す」としている。

◎役所エレベーターは4階まで禁止、韓国、原油高騰で対策(2008年7月6日、朝日新聞)
 原油高に悩む韓国政府が6日、官公庁のエネルギー消費を節約する緊急対策を発表した。15日から、官用車はナンバープレートの末尾が奇数か偶数かによって通行を制限。役所のエレベーターは4階までは使用禁止にし、橋や記念碑の景観照明もやめる。
 緊急対策で官公庁のエネルギー消費量を1割節約できるという。ただ、官公庁の消費量は全体の4%足らず。政府は原油高がさらに進めば、民間にも節約を強く促す方針だが、6日記者会見した韓昇洙首相は「原油高で苦労する国民に節約をお願いするのは気が重い」と浮かぬ顔だった。(ソウル=牧野愛博)

◎韓国「ろうそくデモ」に5万人、左派系野党や宗教団体も(2008年7月5日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】米国産牛肉の輸入再開に反対する、ろうそくデモは5日もソウル中心街などで行われた。
 左派系野党や宗教団体も加わり、反政府運動の色彩を強めている。
 ろうそくデモは、デモ隊による警察官襲撃などで批判を受け、この日は「非暴力」を掲げた。警察当局の推計では、ソウルでは約5万人が参加した。
 ソウル市役所近くの広場では、ろうそくデモに反対する集会も開かれ、市民ら約400人が参加。ろうそくデモが長期化すると、韓国経済に悪影響を与えるなどと主張した。

◎韓国:李政権退陣求め、集会とデモに最多の5万人参加(2008年7月5日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】米国産牛肉の輸入再開に踏み切った韓国の李明博(イ・ミョンバク)政権の退陣を求める「ろうそく集会」とデモ行進が5日もソウル中心部で実施され、6月10日以来最多の5万人以上(警察推定)が集まった。
 抗議集会は輸入再開が官報に告示された6月26日前後、デモ隊の一部が暴徒化したが、その後はカトリック、プロテスタント、仏教など宗教団体が中心となって平和的に実施。5日は統合民主党など左派系の野党や労働組合が再び合流し、一般市民も多数参加した。

◎韓国ウォン下落加速、2年8カ月ぶり安値(2008年7月5日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】韓国の通貨ウォンの下落が加速している。4日のソウル外為市場でウォン相場は1ドル=1050ウォン台を割り込み、2年8カ月ぶりのウォン安・ドル高水準をつけた。原油など原材料価格の高騰による景気後退の懸念が深まり、主に海外勢のウォン売りが強まった。
 ウォン相場の4日終値は1ドル=1050.40ウォンで、ほぼ2カ月で5%下げた。急速なウォン安を受けて株式への売り圧力も強まり、4日の韓国総合株価指数(KOSPI)終値は前日比1.8%安い1577.94。ほぼ4カ月ぶりに1600の大台を割り込んだ。
 ウォン安の進行は原油や穀物など輸入品の物価上昇に一段と拍車をかける。韓国政府は2日、物価高による内需不振で2008年の経済成長率見通しを6%から4.7%に下方修正したばかり。ウォン安の加速は成長率をさらに低下させ、100億ドル(約1兆600億円)と見込む経常赤字を拡大させる可能性もある。

◎麻薬原料を違法輸出の疑い、アフガニスタン人ら逮捕、韓国(2008年7月5日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】麻薬の原料となる無水酢酸をアフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバンに供給するために韓国から違法に輸出しようとしたとして、韓国警察庁は4日、麻薬類管理法違反の疑いで密輸グループを摘発し、アフガニスタン人の男(47)ら2人を逮捕した。
 調べによると、2人は7月2日、無水酢酸12トンをエンジンオイルと偽り、イラン経由でアフガニスタンに輸出しようとした疑い。密輸グループは2007年4月~08年3月に無水酢酸50トンを違法に輸出した疑いも、もたれている。
 男はタリバンの海外連絡責任者とみられ、偽造旅券で韓国に入国していたという。韓国警察庁は、タリバンが輸出規制の緩い韓国から原料を密輸して麻薬を密造し、資金源にしようとしていたとみている。

◎韓国、今年の成長率見通し下方修正、6%→4%台後半に(2008年7月2日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国政府は2日、今年の経済成長率見通しを、李明博(イミョンバク)大統領の就任直後に示した「6%」から「4%台後半」に下方修正した。原油・食糧価格の高騰など世界経済の環境悪化を理由にしており、昨年実績(5%)を下回る。
 経済成長重視の路線を打ち出してきたが、当面はまず物価と国民生活の安定を最優先する方針も示した。原油高などの影響で韓国の6月の消費者物価上昇率は前年同月比5.5%。10年ぶりの高水準で、特に食料品や燃料など生活必需品の値上がりが目立ち、国民の不満が高まっている。

◎韓国政府、ろうそくデモ徹底取り締まりへ、過激化に対処(2008年6月30日、読売新聞)
 【ソウル=浅野好春】韓国政府は29日、米国産牛肉輸入再開に反対してソウル中心街などで続く、ろうそくデモに対し、「暴力デモを扇動した者や過激な暴力行為に及んだ者は徹底的に追跡、検挙し、厳格に刑事処分していく」と、取り締まり強化を宣言する国民向け談話を発表した。
 政府談話は「これまで忍耐心をもって公権力の行使を最大限自制してきた」としながら、「ろうそく集会は少数主導の過激・暴力デモに変化した」と指摘。一般市民の安全確保のため、今後は徹底的に取り締まる方針を示した。
 これは、学生、労働組合メンバーなど過激化したデモ隊が28日夜から29日未明にかけて、鉄パイプや金づちを手に警官隊や警察車両に襲いかかり、警官約100人を含む200人以上が重軽傷を負うなど、デモ開始以来最悪の事態に至ったことへの措置だ。
 5月2日始まったデモはすでに2か月近く続いているが、当初目立った中高生や親子連れなどは最近、激減し、その代わり、より戦闘的な学生や労組活動家が加わった。
 過激行動に走るのは国家保安法撤廃、在韓米軍撤退など北朝鮮当局と同じ主張を掲げる親北団体のメンバーらとみられる。

◎牛肉抗議、各地で大規模集会、韓国(2008年6月11日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】米国産牛肉の輸入問題を機に国民の政府批判が強まっている韓国で10日夜、最大規模の抗議集会がソウルなど全国各地で開かれた。市民団体や労組など主催者側は、参加者はソウルだけで約80万人(警察当局の推計では約8万人)、全国80カ所で計約100万人に達したとしている。
 6月10日は、大統領直接選挙実施などの「民主化宣言」を引き出す契機となった87年の国民集会の記念日。夕暮れ後のデモ行進が恒例化しつつあるソウル中心部の大通り周辺は、「李明博(イ・ミョンバク)アウト」と書かれたカードとろうそくを手にした参加者で、これまで以上に埋め尽くされた。

◎韓国の全閣僚16人が辞任の意向、李大統領に伝える(2008年6月10日、読売新聞)
 【ソウル=竹腰雅彦】韓国の韓昇洙(ハンスンス)首相は10日午前、李明博(イミョンバク)大統領に対し、米国産牛肉の輸入再開決定をめぐる国政混乱の責任を取るとして、自身を含む全閣僚計16人の辞任の意向を伝えた。
 これまでに柳佑益(リュウイク)大統領室長や青瓦台(大統領府)首席秘書官全員もこの問題で辞意を表明しており、李大統領は近く、青瓦台と内閣の大幅な人事刷新に着手、事態収拾を図るとみられる。ただ、野党や市民団体など反対派は牛肉問題での対米再交渉をあくまで要求、10日も大規模デモを計画しており、沈静化へ向かうかどうかは不明だ。
 韓国政府筋によると、韓首相は同日午前、青瓦台で李大統領と会談、自身と全閣僚の辞意を伝えた。聯合ニュースなどによると、内閣改造では、李大統領は米国との牛肉交渉にかかわった鄭雲天(チョンウンチョン)農林水産食品相ら4~5人の辞表を受理するとみられている。首席秘書官ら青瓦台高官も半数を交代させる方向で検討している。
 米国産牛肉問題をめぐっては、輸入再開に反発する市民デモが1か月以上にわたり継続し、李大統領の支持率は20%以下に急落。野党の反発で、6月初めに予定された国会が開会できない異例の事態に陥っている。

◎韓国:米牛肉輸入反対集会続く 「強制鎮圧」にも抗議(2008年6月2日、毎日新聞)
 【ソウル堀山明子】韓国政府が米国産牛肉の輸入再開に向けた告示手続きに踏み切ったことを受け、5月31日夜にソウル市中心部で行われた4万人規模(警察当局推計)の輸入反対集会は、6月1日朝まで徹夜で続いた。李明博(イ・ミョンバク)政権は警察官1万人以上を投入して強制的に解散させ、市民100人以上、警察官40人以上が負傷した。
 事態の悪化を受け、与党ハンナラ党からも農林水産食品相の更迭など人事刷新を求める声が上がり、早ければ李政権発足100日目となる3日にも内閣改造で事態収拾を図る可能性が出てきた。
 ソウル市庁前広場には1日夜も約1万人の市民が集まり、米国産牛肉反対に加え、前日の李政権の「強制鎮圧」に抗議した。
 31日夜には、集会後に市内を練り歩いた市民約2万人が青瓦台(大統領官邸)正門まで徒歩10分に迫る交差点に集まった。これを解散させようと警察当局は1日午前0時すぎ、放水車での放水と検挙を開始。午前6時すぎにはテロ対策の特殊部隊数十人も投入し、計228人を検挙した。
 最近、集会のシュプレヒコールが「李明博退陣」「独裁者は出て行け」と、反政府色が濃くなった。青瓦台秘書官はここ数日、集会に私服で参加し、情報収集に乗り出している。ただ、反政府団体が主導する集会と違い、インターネットの掲示板を通じて参加を呼びかけるため、対策を打てないのが実情だ。
 インターネットでは31日夜、警察官が女性デモ隊を足でける場面など、力ずくで検挙する現場が生中継された。このまま状況が悪化すれば、4月末に30%を割った李政権の支持率がさらに下落する可能性が高い。
 ハンナラ党の姜在渉(カン・ジェソプ)代表は2日午前、李大統領と会談し、事態収拾案を話し合う。同党内には「もはや牛肉対策よりも、『民心の分からない金持ち内閣』への国民不信を払しょくするのが急務だ」(党重鎮議員)と、危機感が強まっている。

◎市民ら百人以上を逮捕 韓国、米牛肉抗議で(2008年5月28日、産経新聞)
 韓国警察当局は28日未明、牛海綿状脳症(BSE)を理由にした米国産牛肉輸入制限の解除決定に反対し、ソウル中心部の車道を不法占拠するなどしたとして、抗議集会に参加するなどした市民ら計103人を逮捕、10人の身柄を拘束した。聯合ニュースが伝えた。
 ソウルでは24日以降、集会参加者の一部が無許可のデモ行進などを強行、警官隊と衝突を繰り返しているが、一度に100人以上が逮捕されたのは初めて。
 決定に反対する抗議集会に参加している市民や労組関係者らのうち、一部の行動が激しくなっていることを受け、検察、警察当局が27日に、不法行為について厳重対処する方針を決めたことを受けた措置。制限解除に反対する野党などがさらに反発姿勢を強めそうだ。

◎牛肉デモが一転、反政府集会の様相、韓国・李政権に試練(2008年5月27日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】韓国で続く米国産牛肉の輸入反対の動きが、反政府集会の色合いを帯びてきた。参加者らは大統領府に向かって無許可のデモ行進を始め、26日までの2日間で68人が警察に身柄を拘束された。事態が沈静化する兆しは見えず、発足3カ月を迎えた李明博(イ・ミョンバク)政権は厳しい国政運営を続けている。
 「庶民を抹殺する李明博を弾劾せよ」。大勢の機動隊員らが待機する中、26日もソウル中心部の清渓川広場では、牛海綿状脳症(BSE)問題で導入した米国産牛肉の輸入制限措置の撤廃に反対する集会が開かれた。清渓川は、ほかならぬ李大統領がソウル市長時代に復活させた市民の憩いの場だ。
 集会参加者らの中には、牛肉問題にとどまらず、朝鮮半島を縦断する大運河構想など李政権の他の政策を糾弾する声が目立ってきた。野党関係者も運動に加わっていると指摘される。
 警察当局は違法行為に対して厳格な態度で臨むと繰り返し警告している。だが、集会で大半を占める若者たちは反発。政府は当初、26日にも米国産牛肉の輸入を告示するとみられていたが、28日以降に延期した。
 李大統領は22日、国民への談話として事実上の謝罪会見をした。それでも反対運動が収まらないのは、食の安全に直結する問題であることに加え、政府の拙速ぶりが見透かされているためだ。
 昨年末の大統領選で圧勝したものの、国会でハンナラ党は少数与党。4月9日の総選挙では与党の過半数奪取が最大目標だったため、米牛肉問題が争点化するのを避けた。
 一方で李大統領の初外遊である訪米の日程は4月15日からで固まっており、19日の米韓首脳会談前に「土産」として輸入制限撤廃を決定する必要があった。韓国政府は首脳会談直前の18日に撤廃を発表したが、これがまた「政治的成果を急ぐあまりに食の安全を脅かした」と反発を受けている。

◎性犯罪累犯者に“見えない鎖”韓国で(2008年5月23日、スポーツニッポン)
 韓国国会は22日、性犯罪を繰り返す人間について、仮釈放後や出所後の居場所を電波で把握できるようにする「電子足輪」を最大10年間装着させることを盛り込んだ関連法の改正案を可決、同案は成立した。9月から施行される。衛星利用測位システム(GPS)が利用されるとみられる。
 共同電によると、関連法は子供に対する性犯罪増加を受けて国会で昨年成立。年内施行予定だった。当初、最大5年とされていたが、女子小学生が性的暴行を受け惨殺される事件が起きるなどし、施行前に改正が行われることになった。

◎第2ロッテワールド建設、反対の空軍が方針転換(2008年5月19日、朝鮮日報)
 国防部と空軍が、これまで航空機の離着陸の安全性に問題が生じるとして強硬に反対してきた、ソウル・蚕室の第2ロッテワールドの建設を認める方向に転換したことが分かった。
 これを受け、空軍は京畿道城南市のソウル軍用空港に新しい滑走路を建設したり、偵察機など一部の航空機をほかの基地に移動させるといった案を検討している。
 高さ555メートル(112階建て)の第2ロッテワールドは、これまでソウル軍用空港における航空機の離着陸の安全性に問題が生じるとして、空軍が反対してきたため、建設計画が数回にわたって頓挫していた。ここへ来て空軍が方針を転換し、多角的な検討を行うことになったのは、李明博(イ・ミョンバク)大統領の意向が反映されたからではないかと言われている。
 政府の消息筋は18日、「最近、李大統領がソウル軍用空港の運用方法を改善し、第2ロッテワールドの建設を認める方向で検討するよう求める発言をし、これを受け多角的な検討を行っている。だが、城南のソウル軍用空港を移転することはできないというのが、空軍の一貫した立場だ」と語った。
 空軍が検討している案としては、航空機が第2ロッテワールドに衝突する恐れがない方向に向けた新たな滑走路を建設する案や、これまでの滑走路をそのまま供用しつつ、輸送機や偵察機などはほかの基地に移転させ、ソウル軍用空港はヘリコプター中心の空港にするといった案が含まれているという。
 消息筋によると、いかなる場合であれ数千億ウォン台の費用がかかるとされている中、空軍ではロッテ・グループ側が費用を全額負担することを望んでいるが、これに対しロッテ側は一部のみ負担するという姿勢を崩しておらず、費用の確保が問題だという。また、李大統領による企業寄りの政策のため、安全保障が二の次にされているという批判の声も少なくなく、論議を呼んでいる。

◎サムスン電子の08年設備投資、過去最大の1兆1500億円以上(2008年4月25日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国のサムスン電子は25日、2008年に連結ベースで11兆ウォン(約1兆1500億円)以上の設備投資を実施すると発表した。07年実績の10兆8000億ウォンを上回り、過去最大となる。半導体メモリーと液晶パネルに重点投資し、シェア奪取を目指している日本勢に対抗する。
 設備投資の内訳は、半導体メモリーが7兆ウォン、液晶パネルが3兆7000億ウォン。半導体メモリーは米テキサス州にあるオースティン工場でのNAND型フラッシュメモリーの増産や、韓国内の工場の設備更新などに充てる。液晶パネルはソニーとの合弁会社S-LCD(韓国忠清南道牙山市)の「第八世代」ラインの増設などが盛り込まれる。

◎牛カルビ・参鶏湯より、いま豚肉、韓国(2008年5月15日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也、稲田清英】韓国で豚肉人気が上昇している。米国産牛肉の輸入制限撤廃決定で国民に牛海綿状脳症(BSE)への不安が広がる一方、鳥インフルエンザが拡大しているためだ。牛カルビや参鶏湯で有名な韓国だが、豚のサムギョプサル(三枚肉)の注文が相次ぎ、豚肉は値上がりしている。
 韓国銀行がまとめた4月の生産者物価動向によると、前月に比べて牛肉が3.6%、鶏肉が5.6%下がったのに対し、豚肉価格は28%上がった。有力紙、朝鮮日報は、大型スーパーでの豚肉販売量が約40%増えて牛肉を上回ったとし、「5月に豚肉の販売量が牛肉を上回るのは異例」とする専門家の声を紹介した。
 一方、韓国政府は14日、米国産牛肉の輸入制限撤廃に対する反発を受け、15日に予定していた制限撤廃の告示を1週間~10日程度延期する方針を明らかにした。野党は米国との再交渉を求めているが、政府は、制限を撤廃する基本方針は変えていない。

◎韓国の1千万人情報流出で中国当局がハッカー拘束(2008年5月8日、産経新聞)
 韓国の大手競売サイト「オークション」がハッキング被害に遭い、会員1081万人分の個人情報が流出した事件を捜査中の韓国警察当局は7日、捜査協力をしている中国公安当局が、オークションのサーバーに侵入して情報を盗んだなどとして、韓国人1人と中国人1人を拘束していると明らかにした。韓国メディアが伝えた。
 中国公安当局は3月末に他の韓国人1人を含め計3人を拘束し、1人は釈放した。中韓両国の捜査当局は、他に共犯がいるとみているという。

◎韓国北東部でも鳥インフル(2008年5月8日、産経新聞)
 韓国北東部の江原道は8日、同道春川市の農家で死んだ家禽(かきん)から鳥インフルエンザウイルス(H5型)が検出されたと発表した。
 韓国では4月に今年初めて南西部の全羅北道で発生が確認されて以来、鳥インフルエンザの感染拡大が続いており、今月6日にはソウルでも確認。済州島を除く全土に広がっている。

◎韓国・李大統領、早くも支持急落、経済不振・不祥事(2008年5月7日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】「CEO(最高経営責任者)大統領」として経済再生の期待を背に登場した韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領が、早くも低支持率に苦しんでいる。売り物の経済政策でつまずき、側近の辞任や米国産牛肉の輸入を巡っても批判が拡大。対北朝鮮政策も空振り気味だ。頼りの与党内にも内紛の火種を抱え、浮揚のきっかけは見つからない。
 韓国の世論調査機関によれば、大統領の支持率は2月の発足当初の70%台から急落。4月末には初めて40%を割り込んだ。原因について韓国政府や与党側は「経済政策で有効な手を打てないのが痛い」と口をそろえる。
 李氏の経済政策の核は「747政策」。07年に4.9%だった経済成長率を年7%、国民所得4万ドル、世界11位の経済規模を7位まで引き上げるとする大胆な内容だ。
 だが、韓国も世界的な景気停滞の波に襲われている。李氏は既に今年の経済成長率を6%台に、任期中の国民所得目標を3万ドルにそれぞれ下方修正。政府内からは「元々、夢のような政策だった」(関係者)と反省の声も出た。
 こうした中、閣僚級の朴美碩・大統領府社会政策首席秘書官(49)が不動産投機疑惑を受けて1日に辞任。与野党から「大統領の人選ミス」を責める声が相次いだ。
 一方、10年続いた太陽政策の修正を掲げた対北朝鮮政策も行き詰まりを見せている。李氏は先月の訪米中、南北連絡事務所の平壌とソウルへの設置を提唱したが、北朝鮮には10日足らずで一蹴(いっしゅう)された。
 韓国政府当局者は2日、提案について「北韓(北朝鮮)が望めばいつでも説明する」と述べたが、統一相経験者の1人は「過去、北に何度も拒否された提案。大統領府の準備不足だ」と批判した。
 李氏も手をこまぬいているわけではない。4月の訪米、訪日を無難にこなし、1日には年内に地方公務員1万人以上を削減する行革案を発表するなど、公約である「小さな政府」の実現に意欲を示す。だが、こうした動きも評価には直結していない。
 一方、与党ハンナラ党も、朴槿恵(パク・クネ)元代表系の国会議員当選者の復党を認めるかどうかで揺れている。元々、同党は4月9日の総選挙の際、朴氏系の議員を次々排除。李大統領に近い人物を大量に公認して政権基盤固めを狙った。
 ところが、公認漏れして離党した朴氏系の候補が次々当選。結局、党内外を合わせ、自派系が総勢69人に膨れあがった朴氏は、7月の党代表選に自らが立候補しないことを条件に、側近らの早期一括復党を迫り続けている。
 党内では李氏側近に「復党は認められない」との声が強い一方「朴氏系議員が造反すれば、過半数を割ってしまう」(党関係者)心配もある。結局、先月30日に開いた最高委員会議も結論を先送りした。煮え切らない状態が続く中、大統領選前から5割前後を維持してきた党支持率も下がり始めている。

◎韓国:鳥インフルエンザで虚偽発表、KBSテレビ(2008年5月3日、毎日新聞)
 韓国KBSテレビは2日、慶尚北道(同国南東部)の鳥インフルエンザ(H5N1型)について、先月末に養鶏場の鶏から「陽性」の結果が出たにもかかわらず、道当局が「陰性」と虚偽の発表を行い、被害を拡大させたと報じた。道関係者はKBSの取材に「混乱が起きるから公務員は神経を使う」などと述べ、隠ぺいの事実を認めた。

◎韓国:慶尚北道が鳥インフル感染を隠ぺい(2008年5月3日、毎日新聞)
 韓国KBSテレビは2日、同国南東部の慶尚北道が先月、大量死した鶏から鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)を検出しながら「陰性」との結果が出たと発表し、感染事実を隠ぺい、その間に被害が拡大したと報じた。
 同道の関係者はKBSの取材に「混乱が起きるから」と理由を話した。
 KBSによると、慶尚北道は4月28日に永川市で鶏の大量死が起きたとの連絡を受け検査したが、結果を偽って発表。今月1日に国立機関の検査で感染力の強いH5N1型ウイルスが検出されたと伝えられた。同日、蔚山市や大邱市でも感染が確認され、2日には釜山でも感染が判明した。

◎鳥インフル:韓国で被害が急拡大、処分も636万羽(2008年5月2日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国南西部で4月初めに確認された強毒性の鳥インフルエンザ(H5N1型)による被害が1カ月で全国各地に広がった。KBS放送は2日、過去2回あった流行より拡散がはるかに速く、処分された鶏やアヒルも過去最大の635万9000羽に達したと報じた。
 鶏などの大量死は4月2日、南西部の全羅北道金堤市で初めて表面化し、強毒性のウイルスを検出。同道と全羅南道の養鶏場などで次々に感染が確認された後、はるか北方にあたる京畿道平沢市、中部の忠清南道、東部の蔚山市・慶尚北道にまで同ウイルス確認例が広がった。釜山や大邱でも疑わしい例が報告され、検査を急いでいる。
 KBSによると5月1日までの被害確認件数は22件。韓国では03~04年と06~07年のいずれも秋から冬にかけて同種の被害が起きたが、件数はそれぞれ19件(処分530万羽)と7件(同280万羽)だった。今回は春になってから発生し、わずか1カ月で急拡大した点に特徴がある。

◎サムスン電子の08年設備投資、過去最大の1兆1500億円以上(2008年4月26日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国のサムスン電子は25日、2008年に連結ベースで11兆ウォン(約1兆1500億円)以上の設備投資を実施すると発表した。07年実績の10兆8000億ウォンを上回り、過去最大となる。半導体メモリーと液晶パネルに重点投資し、シェア奪取を目指している日本勢に対抗する。
 設備投資の内訳は、半導体メモリーが7兆ウォン、液晶パネルが3兆7000億ウォン。半導体メモリーは米テキサス州にあるオースティン工場でのNAND型フラッシュメモリーの増産や、韓国内の工場の設備更新などに充てる。液晶パネルはソニーとの合弁会社S-LCD(韓国忠清南道牙山市)の「第八世代」ラインの増設などが盛り込まれる。

◎サムスン電子82%増益・1~3月営業、液晶パネルと携帯好調(2008年4月25日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国のサムスン電子が25日発表した1~3月期決算は、営業利益が前年同期比82%増の2兆1500億ウォン(約2260億円)となり、2・四半期ぶりに増益に転じた。主力の半導体メモリーは市況悪化で低迷したが、液晶パネルと携帯電話が好調を持続。ウォン安も収益を押し上げた。
 同社は不正疑惑でトップが在宅起訴され辞任した。ただ足元の業績への影響は軽微で、営業利益はアナリストの事前予想平均を大幅に上回った。売上高は同19%増の17兆1100億ウォン、純利益は同37%増の2兆1900億ウォンだった。
 部門別にみると、最も稼いだのが液晶パネル。営業利益は同1278%増の1兆100億ウォンと過去最高となった。薄型テレビ向けパネルの需要が拡大し、価格下落も小幅にとどまったことが寄与した。通信部門も同53%増の9200億ウォンと好調が続いた。

◎サムスン会長が退陣、秘密資金事件の責任(2008年4月22日、産経新聞)
 韓国の最大財閥サムスン(三星)の李健煕(イ・ゴンヒ)会長(66)は22日、先に特別検察捜査で在宅起訴された巨額の秘密資金疑惑などの責任を取り、会長を辞任し経営の一線から退陣することやグループ首脳陣の全面的交代を発表した。
 李氏は創業者・李秉●(=吉を2つヨコに並べる)(イ・ビョンチョル)氏の息子で1987年以来、2代目会長としてサムスンを半導体や電子などで世界的企業に育てた。グループはその総輸出額や株式時価総額が韓国全体の20%を占めるまでに巨大化したが、一方で世襲後継者として経営の家族支配が目立ち資産譲渡や資金管理などで不透明性が指摘されていた。
 退陣のきっかけとなった資金疑惑事件は顧問弁護士の“内部告発”によるもので、国会任命の特別検察捜査で4兆5000億ウォン(約4500億円)もの秘密口座が摘発され、李会長は背任や脱税、証券取引法違反容疑で起訴された。

◎サムスン会長辞任、不正資金疑惑・背任など起訴で引責(2008年4月22日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】韓国最大財閥のサムスンは22日午前、李健熙(イ・ゴンヒ)会長(66)が辞任すると発表した。長男への経営権世襲に絡む不正疑惑などを巡り、背任や脱税などの罪で自身を含む経営幹部10人が在宅起訴された問題の責任をとる。韓国を代表する企業を舞台とした疑惑は経営トップ退陣にまで発展する事態となった。
 同日午前、ソウル市内で記者会見した李健熙会長は「きょう会長職を退くことにした」と表明。「国民に心配を与えたことを謝罪する。法的、道義的な責任を尽くす」と辞任理由を説明した。
 李健熙会長は中核企業であるサムスン電子の会長ポストを含め、グループのすべての役職を退く。今後グループを対外的に代表する立場は、サムスン生命保険の李洙彬(イ・スビン)会長(69)が担う。

◎サムスングループ会長が辞任表明、脱税などで在宅起訴受け(2008年4月22日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】韓国最大財閥サムスングループの李健煕(イゴンヒ)会長(66)は22日、ソウルで記者会見し、辞任すると発表した。
 民間出身の特別検察官による捜査で、李会長と役員ら9人の計10人が脱税や背任などの罪で在宅起訴されたことを受けたもので、李会長は「法的、道義的責任を取る」と述べた。
 同グループは会長辞任に合わせて、大幅な組織刷新計画を発表した。計画によると、李会長は系列企業のサムスン電子の会長職なども辞任する。一連の犯罪に組織的に関与したと断定されたグループの戦略企画室も解体する。
 李会長は創業者の三男で1987年、グループ会長に就任。サムスン電子を世界的な企業に成長させるなど、カリスマ的存在だった。

◎殺処分作業の兵士感染か、韓国の鳥インフルエンザ(2008年4月21日、産経新聞)
 韓国紙、ソウル新聞は22日付早版で、韓国南西部全羅北道の鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)の感染確認現場で、家禽(かきん)の殺処分に従事した韓国軍兵士(22)が高熱を出し、ウイルスの感染が疑われていると報じた。
 同紙が入手した防疫当局が作成したとみられる文書によると、兵士は18、19両日に作業に投入され、部隊復帰後の20日から39.8度の熱を出し、ソウル市内の軍病院に収容された。同紙は兵士が所属する部隊の軍医官が、電話取材に対しウイルス感染の疑いがあると認めたと報じた。
 韓国では2003年冬から翌04年春に鳥インフルエンザが家禽類の間で流行した際、家禽を処分した複数の作業員がH5N1型ウイルスに感染したが発病はせず、06年になって感染が確認されたことがある。(共同)

◎鳥インフル、人に感染か・韓国紙報道(2008年4月21日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】韓国紙のソウル新聞は22日付早版で、病原性の強い鳥インフルエンザ(H5N1型)に人間が感染した疑いがあると報じた。感染地域の全羅北道(韓国南西部)で鶏などの処分作業に投入された韓国軍兵士(22)で、作業後から高熱を出して病院で治療を受けているという。韓国では今月3日に鳥インフルエンザの発生が判明。感染地域は首都圏にまで広がっているが、これまで人間の感染は確認されていない。

◎旭硝子、韓国に液晶用ガラス新工場・来春メド、150億円投資(2008年4月19日、日本経済新聞)
 旭硝子は150億円を投じ、2009年春にも韓国に液晶パネル用ガラス基板の第3工場を建設する。近く稼働する第2工場とあわせた現地での生産能力は年間約1500万平方メートルと、現時点の3倍になる。韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領の訪日に合わせて日本企業による投資誘致を進める韓国側と、成長分野である液晶用ガラスで事業拡大を狙う旭硝子の思惑が一致した。
 韓国・亀尾市にある既存工場の隣接地に年産500万平方メートルの生産拠点を新設する。主に「第6世代」(1.5メートル×1.8メートル)以上のガラスを生産して韓国や日本、台湾に出荷する。韓国政府が21日に発表する日本企業による対韓投資案件に盛り込まれる予定だ。

◎サムスン会長を在宅起訴、116億円の脱税、背任も(2008年4月17日、産経新聞)
 韓国最大財閥サムスン・グループの不正資金疑惑を捜査した趙俊雄特別検察官は17日、李健煕会長(66)が約1128億ウォン(約116億円)を脱税したなどとして、同会長と共犯のグループ幹部9人を在宅起訴した。
 趙氏は会見し、巨額脱税でも逮捕しなかったことについて「国家ブランドを高めたサムスン経営陣の拘束は経営の空白を生み国家経済への悪影響も大きい」と釈明した。
 特別検察官は、経営権の継承を目的にグループ持ち株会社の転換社債が李会長の長男、李在鎔サムスン電子専務(39)に不当な安価で譲渡され、既に幹部2人が有罪判決を受けた事件に、李会長も関与したと判断。会長は背任罪でも起訴された。李在鎔氏は起訴されなかった。(共同)

◎韓国:サムスン・グループ会長ら10人を起訴、特別検察官(2008年4月17日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国最大の財閥サムスン・グループの各種疑惑を捜査してきた特別検察官は17日、同グループの李健煕(イゴンヒ)会長ら幹部10人を背任、脱税などの罪で起訴した。巨額の秘密資金を使って政官界にロビー活動したとの疑惑は立証されず、捜査は終結した。
 李会長の起訴事実は(1)グループの経営権を長男に譲る際、転換社債(CB)の低額発行でグループ企業などに少なくとも969億ウォン(約100億円)以上の損害を与えた▽4兆5000億ウォン(約4600億円)の秘密資金を管理し、株式売買の差益にかかる所得税1128億ウォン(約115億円)を納めなかった--など。いずれも副会長以下の幹部らの実行行為を指示または承認したという。
 同グループを巡る疑惑は、検察幹部や国税当局者、政治家らに幅広く秘密資金を提供してきたとされる点が核心だったが、名指しされた当事者やサムスン側は全面否認し、物証も得られなかったという。

◎韓国で鳥インフルエンザ拡大・20カ所で確認(2008年4月16日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国で病原性の強い鳥インフルエンザ(H5N1型)の被害が広がっている。15日までに全羅道(韓国南西部)4市・郡の20カ所で発生、首都圏の京畿道でも発生が疑われている。韓国政府は感染地域で鶏の処分や施設の消毒などの措置を講じる一方、流通している鶏肉や卵の安全性のアピールに必死だ。
 鳥インフルエンザは3日に全羅北道金堤市で発生、12日は隣接する全羅南道霊岩郡でも確認された。14日までに感染地域の鶏やカモなど191万6000羽が処分された。首都圏の京畿道平沢でも14日に感染の疑いのあるウイルスが検出されており、政府は確認を急いでいる。

◎韓国経済、成長鈍化、物価上昇に政権公約早くも赤信号(2008年4月15日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国経済の先行きに不安が高まっている。穀物や原油の価格高騰とウォン安の影響で物価が上昇する一方、世界的な景気不安で李明博(イ・ミョンバク)大統領の公約した成長率の達成は危ぶまれている。経済界での実績をひっさげて当選した大統領は、就任約1カ月半ではや正念場を迎えた。
 「世界経済が厳しいのは事実だが、厳しい、厳しいと一層内需を萎縮(いしゅく)させては問題だ。さらに悪くなる前に対策が必要だ」。李大統領は15日からの米日歴訪を控えた13日の記者会見で、韓国経済の現状に危機感を示した。
 昨年の大統領選では年7%成長を公約にした。下方修正したが、それでも今年、昨年の5%を上回る6%成長を目標に掲げた。規制緩和や減税を通じて企業の投資を引き出し、雇用創出にもつなげるとしてきた。景気減速で、そのシナリオが早くも狂いかねない状況になってきた。
 韓国銀行(中央銀行)の李成太総裁も10日の会見で「国外環境が悪化しており、原油高や原材料高は消費に悪影響を与える。今年の経済成長は相当な鈍化が予想される」と述べた。韓銀は昨年末、今年の成長率を4.7%と予想したが、それも下回る可能性が高まっている。
 国民生活へのもう一つの懸念材料は、物価上昇だ。3月の消費者物価は前年同月比3.9%上昇。昨年12月以降、毎月3.6~3.9%上昇し、韓銀の目標値(上限3.5%)を上回る水準で推移している。3月は小麦粉や白菜が6割、ラーメンが2割、ガソリンや軽油類は1~2割程度、1年前より上がった。
 ソウル市南部のスーパーの食品売り場で品定めしていた女性(50)は「小麦粉や野菜が特に高い。正社員じゃないから給料は上がらず大変。物価や非正規職の問題に力を入れて、まず庶民が暮らしやすい国にしてくれないと」と嘆いた。
 政府は物価抑制のため、小麦粉やガソリンなど52品目を対象に、関税引き下げや公共料金の据え置き、流通経路を見直し競争を促すことなどを打ち出している。だが、資源や食糧の多くを輸入に頼る韓国で、政府が「統制」を強化しても、効果には疑問が残る。また、内需拡大のため、無理に政府支出を追加すると財政悪化につながる。
 韓国では非正規職が賃金労働者の4割に迫り、待遇改善が国民の関心事になっているのに、この問題への具体策は打ち出せないままだ。ソウル市在住の30代女性は「政権が交代しても、いつも何も変わらない。今回も正直期待していない」と語る。
 韓国経済に詳しい深川由起子・早大教授は「公約した成長はすぐには無理。旗は掲げつつも、医療保険の充実など生活安定につながる施策も進める必要がある。大統領当選の原動力の一つは盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権に失望した低所得層の期待。失望させてしまえば、民心が離れるのも早いだろう」と指摘している。

◎鳥インフル感染地域の家禽、外部に不法流通、韓国(2008年4月15日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】今月に入って高病原性鳥インフルエンザウイルスの感染が確認された韓国南西部・全羅北道の金堤市で、搬出禁止措置がとられている防疫区域内にある農場から感染したカモなどが小売業者によって不法に持ち出され、市内や周辺の飲食店などに販売されていたことが14日、分かった。聯合ニュースが伝えた。
 市内の飲食店を対象にカモの簡易検査をした結果、ウイルスの陽性反応を確認。警察などが流通経路を調べたところ、この農場から持ち出されたことが分かった。
 調べによると、業者は同市内で鳥インフルエンザ発生が確認された後の4~6日に農場で600羽を買い取り、飲食店や別の業者に売ったり、自身の養鶏農場の近くで販売したりした、という。
 また全羅南道でも全羅北道内で感染した疑いがある鶏630羽が流通していた可能性があることがわかり、波紋が広がっている。

◎韓国総選挙:保守の中に対抗勢力、与党独走許さぬバランス(2008年4月11日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】与党ハンナラ党が国会過半数をわずかに上回る153議席を得た総選挙結果について、韓国主要メディアは10日、「絶妙の票心」などと評価した。李明博(イミョンバク)大統領に国政推進力を与える一方、「強引な独走は許さない」という警告もした、という意味だ。新たな勢力図は、対北朝鮮政策や「大運河」構想について李政権が難関に直面する事態を予想させる。
 保革の勢力比は、一方的な保守優勢となった。保守3党と保守系無所属の当選者は定数299の3分の2を超えた。団結すれば何でもできる数字だ。
 しかし実際にはハンナラ党さえ一枚岩ではない。10日付文化日報によると李大統領派当選者は109人。同党内外に約60人が分散している朴槿恵(パククンヘ)前党代表派の協力が必須だ。
 李大統領派だけで過半数を確保すれば朴氏派を党から締め出すといった観測も流れていたが、大統領の側近議員が次々落選し、波乱含みの共存が不可避となった。
 また18人が当選した自由先進党の李会昌(イフェチャン)総裁は「実利」重視の李大統領とは次元の異なる原則論者であり、対北朝鮮強硬派だ。李政権にとっては朴氏派も先進党も、最大野党・統合民主党(81人当選)など革新系の90人前後と同様の「けん制勢力」になりうる。こうした構図の中で、あいまいな側面がある李政権の対北朝鮮政策は統合民主党と自由先進党の硬軟両側から攻撃を受ける可能性が高い。

◎韓国・与党ハンナラ党、単独過半数の153議席を獲得(2008年4月10日、読売新聞)
 【ソウル=竹腰雅彦】9日投票の韓国総選挙(定数299)は、10日朝までに開票作業をほぼ終え、保守系与党ハンナラ党が単独過半数の153議席を獲得し、勝利した。
 一方、盧武鉉(ノムヒョン)前政権与党の流れをくむ最大野党・統合民主党は、改選前に比べ55議席減の81議席に大きく後退した。
 李明博(イミョンバク)大統領は10日、「経済再生を支持する世論が、(与党の)過半数をもたらした」と選挙結果を評価した。ただ、当初の圧勝ムードから、過半数をわずかに超える選挙結果に、党内には不満もくすぶっている。一方、統合民主党の孫鶴圭(ソンハクキュ)代表は、「与党の独走阻止に全力を挙げる」と強調した。

◎鳥インフルの感染拡大懸念、韓国南西部(2008年4月9日、産経新聞)
 韓国南西部の全羅道地域で今月、鶏やアヒルの高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)の感染が確認され、付近で感染が疑われる事例も相次ぎ、拡大が懸念されている。
 李明博大統領は8日に現地を訪れ、拡大阻止に全力を尽くすよう指示した。
 3日に全羅北道金堤市の養鶏場で、5日には約30キロ離れた同道井邑市のアヒル飼育場で、それぞれ感染が確認された。その後も地域の2カ所で家禽(かきん)の大量死が起きた。
 井邑市の飼育場を出入りしたトラックは全羅南道も含む別の飼育場12カ所を往来。当局は感染発生場所付近とこの12カ所で飼育されたアヒル計約54万羽を処分、全羅北道全域で消毒作業を展開した(共同)

◎韓国南西部で鳥インフルエンザ、1年1カ月ぶり(2008年4月7日、朝日新聞)
 韓国南西部の全羅北道で高病原性鳥インフルエンザが1年1カ月ぶりに発生し、韓国政府などは6日、本格的な拡散防止対策を始めた。これまで韓国では冬季に渡り鳥が原因とみられる事例の発生が確認されていたが、4月に入ってから見つかるのは初めて。
 鳥インフルエンザが見つかったのは全羅北道の金堤市の養鶏場で、3日に高病原性と確認された。また、近くの井邑市のカモ飼育場でも5日、鳥インフルエンザの発生がわかった。検疫当局は、変異ウイルスが人を介して感染した可能性も排除できないとして調べている。(ソウル)

◎済州島虐殺60年で式典(2008年4月3日、産経新聞)
 韓国の済州島で1948年4月3日に起きた武装蜂起を契機に島民数万人が軍や武装勢力に虐殺された「4・3事件」の発生から60年を迎えた3日、同島で遺族ら約1万人が参列し慰霊祭が開かれた。
 日本からも、当時大阪などに逃げた経験を持つ済州島出身の人を含む約140人が慰霊のため島を訪れた。
 12歳の時に事件が起きた東京都大田区の高良順さん(72)は、乳児を背負ったままの女性も含む多数の遺体が通学路脇などに横たわっていた惨状を振り返り「島では長い間『死者は暴動を起こしたアカ』と言われてきたが、罪のない人が犠牲になった虐殺だと後世に伝えられる時代になったと実感している」と話した。母親の親戚(しんせき)が一家皆殺しにされた大阪市生野区の金茂錫さん(79)も「殺されたこと自体を口にも出してもらえなかった気の毒な犠牲者のために祈ってあげたい」と述べた。(共同)

4・3事件
 韓国・済州島で1947年に警察がデモ隊に発砲したのを背景に、左派勢力が朝鮮半島の南北分断体制の固定などに反対し48年4月3日に武装蜂起した。軍などは54年までの鎮圧作戦で住民多数を左派の同調者と見なし虐殺、左派も非協力的な住民を処刑した。長年犠牲者は暴徒扱いされたが2000年に政府が調査を開始。盧武鉉前大統領は03年、事件が公権力の過ちで虐殺だったと認め謝罪、犠牲者の名誉回復を図った。死者は2万5千-3万人と推定される。(共同)

◎サムスン会長長男、不起訴処分に(2008年3月13日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国最大財閥サムスンの不正疑惑を捜査している特別検事チームは13日、李健熙(イ・ゴンヒ)会長の長男の李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子専務を不起訴処分にすると発表した。経営不振企業の保有株式を系列企業に引き取らせ損害を与えた疑いで調べていたが、嫌疑なしと判断した。

◎韓国で相次ぐPCバッテリー爆発とメーカー対応のまずさ(2008年3月11日、日本経済新聞)
 今度は本当にバッテリーが爆発した。しかも2カ月間、3件連続である。(IT先進国・韓国の素顔)
 今年1月、ソウル郊外で大規模な倉庫火災が発生し、負傷者が入院している病院で警察の捜査状況について記者会見が開かれた。その現場で新聞記者のかばんの中にスリープモードの状態で入っていたノートパソコンから突然煙が発生し、かばんが焦げ始めた。
 いつかばんが燃え出すか分からない一触即発の危機。消火器を持った記者らはノートパソコンを隔離するため屋上に持っていったが、非常階段のドアを開けた瞬間、物凄い爆音とともにノートパソコンのバッテリーが爆発した。
 幸いなことに、このノートパソコンを屋上まで持っていった記者は爆発する寸前に投げ出し怪我はなかった。燃えるパソコンに消火器を噴射していると2回目の爆発があり、この一部始終は記者らの携帯電話のカメラに動画で収められた。

・バッテリー爆発も「リコール計画なし」
 事故を起こした機種は2007年に出荷されたLG電子の「XノートZ1シリーズ」で、バッテリーはLG化学のものだった。LG電子サービスセンターの説明によると、ノートパソコンが過熱状態になると爆発を防止するため安全ピンが分離されバッテリーが溶けることがあるとのこと。LG側は「爆発したのは記者が落としたからでありバッテリーそのものが爆発することはない」と主張している。
 LG電子は「韓国電気研究院に調査を依頼した結果、(今回の爆発は)非正常な高熱による事故で製品に欠陥はないことを確認しており、リコール計画は一切ない」と発表した。LG電子は「記者のパソコンは電源を切らず、かばんの中に入れられたままだったので高温になった。危険を感知してバッテリーが本体から分離される音を聞いて爆発したと思い床に投げてしまったため本当に爆発したのだ」としている。
 バッテリーが高温になったときは衝撃を与えてはいけないという。しかしノートパソコンがかばんを焦がすほど過熱し火花が飛び散る状態でも、爆発音がしても、そのままそっとしておけというのだろうか。
 具体的にどういう状態を「非正常な高温」というのか、何が原因で非正常な高温になるのか、それを防止するにはどうしたらいいのかといった告知が全くなかったため、LG電子のノートパソコンユーザーの間では、自分のパソコンもいつ、何の弾みで爆発するかわからないと恐怖が広がっている。

・対応の悪さに批判相次ぐ
 LG電子は事故を起こした機種の販売を中止すると宣言したが、Z1シリーズは既に販売を終了した旧モデルのため、結局何の処置もとらないまま「使用者側の責任」とされ、うやむやになっている。普通なら数カ月はかかるであろう原因調査もたった1カ月で、使用者側の不注意であると結論を出している。
 しかも製品の欠陥ではないので、これ以上調査もしないという。インターネット新聞には事故があったバッテリーを製造したLG化学の役員が「何億分の一で起こりうる事故なのにネット上の動画のせいで話題になってしまった。国家競争力のためにもこれぐらいにしておこうじゃないか」と発言したことが書かれ、批判の火に油を注ぐ結果となった。
 LG電子とLG化学は自社のパソコンユーザーだけでなく全国民を敵に回すことになった。ちょうどそのころ、LG電子で社内いじめにあい濡れ衣を着せられ解雇された元社員が8年間の訴訟の末に勝訴したというニュースが報道され、LG電子は非倫理的な企業であると非難が殺到した。不思議なことにこの直後、LG化学の工場に火災が発生し、バッテリーの生産が中断された。

・メーカーのブランド低下へ
 そして2月、またしてもLG電子の事故機種と同じモデルのノートパソコンに、爆発音とともにバッテリーが焦げる事故が発生した。1月の爆発事故を使用者の不注意によるものと断定して間もないのに、また同じ機種で事故が発生するとはどういうことだと、メーカーの原因究明や対処のゆるさが問題になった。
 さらにその矢先、今度はサムスン電子の2002年製「SENSE P10」ノートパソコンのバッテリーが過熱して溶けてしまった。枕の上にノートパソコンを置いて3時間30分使ったところパソコンの下から煙が発生、あっという間にバッテリーが溶け出し、ベッドのマットレスと床マットまで焦げてしまったという。このパソコンはCPUの冷却ファンの通風口が横ではなく下に向いていたため、枕で通風口がふさがり過熱状態になったものと見られている。
 サムスン電子は「現在はこのような下向き通風口の製品は生産していない」として、LG電子と同様、製品の欠陥ではなく使用者の問題と主張している。これに対してネット上では「ノートパソコンのパンフレットやテレビショッピングでは家族で仲良くベッドの上にノートパソコンを置いて使っているではないか」「ベッドの上に寝転がって楽に使いましょうと宣伝しておいて、いまさら消費者の使い方が間違っていただなんておかしいではないか」と批判する書き込みが後を絶たない。
 SENSE P10のバッテリーは充電式乾電池8個が並列に並んだ構造で、サムスンSDIまたは東芝の製品と推定されているが、サムスン電子は「プラスチックカバーがすべて溶けてしまったためメーカーを確定できずにいる。原因を把握してから対応策を発表する方針」としている。サムスン電子はLG電子の事故の学習効果があったのか、調査結果の発表を急いでもみ消そうとはせず、時間をかけて慎重に原因を究明するという姿勢を見せてはいる。グループの不正資金疑惑で企業ブランドへの信頼が落ちるなか、製品まで問題があったということになれば取り返しのつかない打撃を受けることになる。

・ネット上の批判で変わる対応
 サムスン電子のノートパソコンは2006年、2007年と続けてリチウムイオンバッテリーが溶ける事故が発生している。当時の様子を収めた動画がYouTubeや韓国の動画投稿サイトに登場したが、すぐ削除された。
 サムスンはこの事故について一度も公表したことがなかったが、今回の一連のバッテリー事故の後、ブログやコミュニティーサイトでサムスンの過去の事故が話題になると「2007年の事故については現在調査中。事故があった製品は2002年上半期に出荷されたもので、バッテリーは東芝製だが今は東芝製のバッテリーは使っていない。10万台以上出荷されたモデルで事故はなかった」という言い訳を始めた。
 これもまた、使用者側に非があったとして片付けようとしているようにみえる。2007年の事故を動画で投稿した人は「サムスンにバッテリーが溶けて机まで焦げたと電話したら弁償してくれると言った。あまりにもあっけない対応だったので驚いた。このような事故が再発しないよう処置をとってくれるといいのだが」と書き込んでいる。
 韓国の市民団体である緑色消費者連帯は「2006年にソニーは米デルのノートパソコンに装着されたバッテリーが爆発したことで世界中のソニーバッテリーを自主交換したのに、サムスンとLG電子は使用者側の不注意で発生した単発の事故であると主張した。しかし事故はまた発生した。これはいつでも再発する可能性のある事故ということだ。メーカーは該当製品を今すぐリコールし、安全認証基準を作り安全性検査を行うべきである。大型事故が発生する前に積極的な処置をとるべき」としている。波紋が大きくなると、LG電子はバッテリーを無償点検し、異常があれば交換すると発表した。
 1~2月の事故をきっかけに、ネットではノートパソコンや携帯電話、カーナビなどリチウムイオンバッテリーが溶けた、膨らんだ、発火したなど過去の経験がどんどん書き込まれている。
 韓国消費者保護院にはリチウムイオンバッテリー関連被害として2005年から2008年1月まで38件の届け出がある。携帯電話が28件、カーナビ4件、MP3プレーヤー3件、ノートパソコン2件の順だった。このうちバッテリーが膨らんだのが14件、発火9件、爆発6件、過熱6件、破裂3件だった。
 ノートパソコンは2件とも爆発だった。韓国消費者保護院は「リチウムは発火が爆発を招く不完全な物質なので、リチウム蓄電池も過充電、過電流、温度上昇、外部の衝撃により爆発、発火する可能性がある」としている。

・KBSは番組で実証実験
 韓国では2007年11月、携帯電話のバッテリーが爆発して人が死亡したと大々的に報道されたが、実は殺人事件を隠蔽するための工作だったという誤報騒動があった。その後からバッテリー事故に関しては慎重に扱うようになったため、逆に事故があっても躊躇して記事にしないことすらあったという。
 それが今回は格好の餌食を発見したかのように「ノートパソコンやバッテリーに関する事故が頻繁に起こっていたのではないか」「メーカーは欠陥があるのを知っていながら隠していたのではないか」「日本は電気用品安全法を改正して国の定める安全基準を満たしているのか検査を実施しているのに韓国は何の基準もない」など、メーカーを批判する報道が熱を帯びている。
 公営放送のKBSは、LG電子がノートパソコンのバッテリーの安全に問題がある可能性があるという実験結果を隠してきたと報道した。LG電子はバッテリーにも製品にも欠陥はなかったので「単発性事故」に過ぎないと主張しているが、KBSの実験では電源を切らずパソコンをかばんの中に入れると75度を超える高熱になりガスが発生、90度を超えると発火することがわかったという。
 LG電子はこれに対して公式な答弁をしていない。事故の原因をきちんと究明するとしながらも工場を立ち入り禁止にしてひっそりと実験をしていたことも疑問を広げる結果を招いた。LG電子がデータとして提示したのは韓国電気研究院の実験結果だが、電気研究院も「KBSと同じことを確認している。LG電子にも伝えた。どうして高温になってしまうのかは究明できなかった」とLG電子の見解とは食い違っている。高温の原因がわからないままでは高温にならないようにする方法もわからないままだ。

・安全基準策定に一歩前進
 政府は事故があったバッテリーとノートパソコンを回収して強制調査できるよう「品質経営及び工産品安全管理法」の改正に着手した。現行法では管理品目に指定されていないリチウムイオンバッテリーはメーカーが応じない限り政府が製品を入手して調査できないようにしている。そのためLG電子は工場を立ち入り禁止にして調査結果を明確に発表しないでいられるのだ。
 しかし法律を改正するといっても4月の総選挙の後、新しい国会が動き出してからになるので、まだいつ決まるかはわからない。このままバッテリー事故は忘れ去られ、また事故が発生すれば慌てて調査だ法改正だと騒ぐのではないか心配だ。
 一日でも早く法改正してほしいと願う消費者とは裏腹に、業界は政府の強制調査には反対だ。韓国産バッテリーには欠陥があると政府が認めたような格好になるではないかという理由からだ。
 驚いたのは、韓国は日本に続く世界2位のリチウムイオンバッテリー生産国なのに、政府の安全基準も公認機関の検査もなかったということだ。米国ではノートパソコンや携帯電話のバッテリーが突然爆発する事故が相次いでいるという理由で、今年から正式に許可されていないリチウム蓄電池の飛行機内持ち込みを禁止することにしたそうだ。韓国でもより安全なバッテリーを開発できないものかという議論が続いている。

・グローバル市場をふまえた対応を
 韓国のノートパソコンシェアはサムスン電子が30%前後で1位、LG電子が20%前後で2位となっている。2社合わせて市場シェアの半分を超えているほど人気の高いブランドパワーを持っているわけだ。
 3月は韓国の新学期シーズン。本来ならばもっともノートパソコンが売れる時期なのに販売台数は減っている。しかしパソコンメーカーはバッテリー事故による販売低下ではなく、不景気による低迷とみている。サムスン電子は2008年は韓国内シェア50%、70万台販売を目指している。熱しやすくて冷めやすい韓国だけに、バッテリー事故のことはすぐ忘れて、またサムスン製品にユーザーがどっと戻ってくるのを待っているのかもしれない。
 グローバルな競争力の強化をうたうサムスンとLG電子。もし海外で自社製品による事故が発生してもこのような態度で突っ張れただろうか。
 韓国のことわざに「中で漏れるバガジは外でも漏れる」というのがある。バガジとは水を汲む器のことで、家の中でだらしなくしている人は外でもだらしがないという意味を持つ。グローバル競争力とは、まず自国でしっかり足場を固めない限り育たないものではないだろうか。
 サムスンとLG電子は売り上げに占める輸出の割合が大きい。韓国で発生したバッテリー事故は決して韓国だけの問題ではないはずだ。目の前の利益に執着しないで、危機を逆手に安心して使える製品、信頼できるブランドであることをアピールすれば、自然とグローバル競争力は育つはずなのだが。

◎韓国企業、中国から“夜逃げ”続出、青島地区だけで206社(2008年3月7日、産経新聞)
・賃金高騰、トラブルも
 韓国商工会議所が会員企業約350社に対し先月実施した調査で、対中進出済み企業のうち、約3割までが中国ビジネスからの撤退を検討、または準備していることが明らかになった。このところ韓国企業が中国での賃金上昇など経営環境の急速な悪化で事業撤退に追いつめられるケースが増えており、中には清算手続きを一切無視して経営者らが“夜逃げ”同然で中国から消え去る事件も多発しているという。(坂本一之)

≪9割が環境悪化懸念≫
 同会議所の調査結果によると、今後の中国市場に関して「企業環境は悪化する」と中国進出ずみの韓国企業の約86%が指摘した。昨年3月に実施した同様の調査では、同じ設問で「悪化する」と回答した企業は約33%にとどまっていた。中国での事業環境の悪化に懸念を示す韓国勢が一気に9割近い水準に達した。
 沿岸都市部では賃金上昇が進み、「(農村部などからの)出稼ぎ労働者を確保するのも2000年ごろとは異なり年々難しくなっている」(日系企業関係者)というありさま。特に中小の日系企業では管理職の人材確保が経営課題に発展。低賃金を武器に外資の投資を集めてきた中国に変化の波が押し寄せている。
 中国政府は今年1月に労働者の権利強化を図った労働契約法を施行。終身雇用への移行を含めて経営側にとって総人件費の上昇は避けられず、同時に労使関係もこれまでよりも複雑になった。

≪ベトナムやラオスに≫
 韓国紙、朝鮮日報などによると、年15%を超える賃金上昇や加工貿易禁止品目の拡大など、中国当局の規制措置で悪化する経営環境に対応できず累積赤字となった企業が生産設備を放棄。法的な清算手続きを無視して突然、帰国してしまう問題も相次ぎ発生した。賃金や労使関係をめぐって経営者が暴力沙汰(さた)に巻き込まれるケースもある。
 韓国輸出入銀行がまとめた調査では、山東省の青島地区に00年から07年までに進出した韓国企業8344社のうち、手続きを踏まずに無断で撤退した「夜逃げ企業」が206社にも達した。夜逃げは03年ごろから目立ち始め、07年は87件にまでその規模が拡大。夜逃げ企業はアクセサリーや縫製、皮革関連の製造業など人件費のコスト上昇を吸収しにくい労働集約産業が多かったという。
 すでに中国では「夜逃げ韓国企業」周辺でトラブルも起きており、中韓経済関係にも悪影響を及ぼしかねない状況だ。
 企業の生き残りをかけてコスト競争力のある中国本土に進出した韓国企業も経営戦略の見直しを迫られており、中国一極集中回避のための「チャイナ・プラスワン」や中国以外をめざす「ポストチャイナ」の投資地としてベトナムやラオスなどに関心が移っている。

◎ポリ容器漂着:漂着数4万個に、韓国に対策要請(2008年3月6日、毎日新聞)
 九州北部などで1月以降、大量のポリ容器が漂着している問題で、環境省は5日、漂着数が計3万9941個に上ったと発表した。19道府県に拡大し、漂着数は99年度を超えて過去最多となった。約4割の1万6945個に文字表記があり、うち1万6273個はハングルだった。政府は韓国政府に実態把握や原因究明、漂着ごみを減らす努力などを要請した。【山田大輔】

◎中国から「夜逃げ」も、韓国企業、3割が撤退検討(2008年3月1日、朝日新聞)
 中国に進出している韓国企業の経営環境が人件費急騰などで急速に悪化している。韓国商工会議所が会員企業350社を対象に行った調査によると、約3割が中国からの撤退を検討あるいは準備と回答した。韓国企業が多い山東省では正式な清算手続きを踏まずに「夜逃げ」するケースも増えている。
 2月に行われた同調査によれば、進出企業の約86%が「今後中国の企業環境は悪化する」と回答した。昨年3月の調査で「悪化する」としたのは約33%。過去1年間で悲観的な見方が急速に広がった。
 この背景には中国の労働契約法施行などによる人件費上昇のほか、税制などで外国企業への優遇措置がなくなったことなどが指摘されている。特に対応策が遅れている中小企業の経営悪化が顕著だという。

◎独立運動記念日、韓国大統領「未来志向的な日韓関係を」(2008年3月1日、読売新聞)
 【ソウル=平野真一】韓国の李明博(イミョンバク)大統領は1日、日本による植民地支配への抵抗運動「3・1独立運動」の89周年記念式典で演説し、日韓関係について「互いに実用(実利主義)の姿勢で未来志向的な関係を形成していかなければならない」と述べ、未来志向の日韓新時代を構築する考えを改めて強調した。
 李大統領は、2月25日の大統領就任式に際して訪韓した福田首相との日韓首脳会談で、首脳同士が頻繁に相互訪問する「シャトル外交」の再開で合意するなど、国益や実利を最優先する立場から建設的な日韓関係をめざす考えで一致。2005年の式典で「過去の謝罪と賠償」に取り組むよう求めるなど、日本に厳しい姿勢を取った盧武鉉(ノムヒョン)前大統領とは対照的な姿勢を見せている。
 李大統領は、「歴史の真実から顔を背けてはならないが、いつまでも過去にとらわれ、未来に向かう歩みを遅らせることはできない」と指摘。「偏狭な民族主義でなく、国際社会と交流・共生し、世界とともに呼吸する開かれた民族主義を志向すべきだ」と述べた。
 南北関係については、「排他的な民族主義では解決できない。民族内部の問題であると同時に、国際的な問題とも見なさなければならない」と強調。「世界の中で韓(朝鮮)民族の座標を設定し、より広い視角から解決の方向を探すべきだ」と述べ、北朝鮮に関して、核問題解決や改革・開放への誘導を重視する姿勢を示唆した。
 ただ、演説で対日関係や南北関係に触れた部分はわずかで、全体的には李大統領が公約に掲げる「先進一流国家建設」を強調する内容となった。

◎「大統領様」改め「大統領」、李大統領が改革、韓国(2008年3月1日、朝日新聞)
 韓国大統領府は29日の拡大秘書官会議で、これまで「大統領様」としていた呼称をただ「大統領」とすることを申し合わせた。李明博(イ・ミョンバク)大統領も会議で「合理的な基準でやってほしい。格式張ってはダメだ」と指示した。韓国では公式行事に際して、全斗煥(チョン・ドゥファン)政権までは「閣下」と呼び、盧泰愚(ノ・テウ)政権以降は「大統領様」と呼んでいた。
 李大統領は「実用主義」「働く政権」を掲げ、様々な改革を始めた。これまで「庶民の感覚を忘れてはいけない」として、各部署の報告を大統領府ではなく、現場で行うことを指示。大統領が出席する行事に合わせて新たな施設をつくることも禁じた。

◎サムスン会長長男を聴取、不正資金疑惑(2008年2月28日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国最大財閥サムスンの不正資金疑惑を捜査する特別検事チームは28日午前、李健熙(イ・ゴンヒ)会長の長男である李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子専務を事情聴取した。グループ経営権の継承過程での不正疑惑への関与などについて調べを受けたもようだ。元常務の内部告発をきっかけに始まった捜査は創業者一族に及んだ。
 李専務は午前9時過ぎ、ソウルにある特別検事チームの事務所に出頭。記者団に「誠実に捜査に応じる」と語った。
 サムスンの経営権継承を巡っては、李専務がグループの事実上の持ち株会社であるサムスンエバーランドの転換社債を不当な安値で譲渡を受け、同社の筆頭株主になった疑惑があり、同社社長らが二審まで有罪判決を受けている。

◎漂着ごみ:ポリ容器62個から塩酸、注意呼びかけ、北九州(2008年2月26日、毎日新聞)
 日本海沿岸などに大量のポリ容器が漂着している問題で、北九州市環境局は25日、市内の海岸に漂着した容器に塩酸が含まれていたと発表した。不審なポリ容器を発見した場合、ふたを開けないよう改めて注意を呼びかけている。
 市によると、11~22日に回収されたポリ容器計453個中、62個に強酸性の液体が入っていた。うち7個の内容物を分析した結果、いずれもpH1以下の強酸性で、3~23%の濃度の塩酸が含まれていた。10%以上の塩酸は「劇物」とされているという。微量の鉛やヒ素などの重金属類、防虫剤や化学製品の原料となるベンゼン類など22の化学物質も検出された。漂着容器のうち、287個にハングル表記があった。
 環境省の22日のまとめでは、ポリ容器は1月以降、鹿児島から本州の14府県に計2万2940個漂着している。【木村雄峰】

◎韓国公取委、サムスン電子に課徴金13億円(2008年2月22日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国公正取引委員会は21日、サムスン電子が下請け業者に不公正な取引を強いたとして、是正命令と課徴金115億7600万ウォン(約13億2000万円)の支払いを命じた。また、同委の調査を妨害した役員2人にそれぞれ2000万ウォンの支払いを課した。
 同委によるとサムスン電子は携帯電話のコスト削減目標達成のため、2003年に下請け7社に一律で単価を引き下げさせた。設計変更など自社の都合で不要になった物品を廃棄したうえ、納入業者への支払代金の一部を不当に減らして支給するなどの行為もあった。

◎サムスン側に債務支払い義務・自動車部門巡り判決(2008年1月31日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】1999年に経営破綻したサムスン自動車(現ルノーサムスン自動車)の債権者だった金融機関14社がサムスングループの李健熙(イ・ゴンヒ)会長と系列企業28社を相手取り、債務支払いを求めて提訴した問題で、ソウル中央地裁は31日、サムスン側に支払い義務があるとの判決を下した。支払額は利子を除き1兆6000億ウォン(約1800億円)以上になる。

◎李・韓国大統領が就任、10年ぶり保守政権(2008年2月25日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】韓国の第17代大統領就任式が25日午前11時(日本時間同)から、ソウル・汝矣島(ヨイド)の国会議事堂前広場で開かれ、2007年12月の大統領選で当選した保守系政党ハンナラ党の李明博(イミョンバク)氏(66)が就任を宣誓した。保守政権誕生は10年ぶり。
 李大統領は就任演説で、「北朝鮮が核を放棄すれば、南北関係に新しい地平が開かれる」と述べ、北朝鮮に対する経済支援を核問題の進展を条件に進める方針を示した。
 李大統領は演説の中で対北朝鮮政策について、「南北統一は(南北に住む)7000万国民の念願だ」と指摘。「理念ではなく実用を尺度に解決し、統一の基盤を整える」と述べた。
 その具体策として、北朝鮮が核を放棄し、改革・開放路線に転換すれば、国際社会が協力して、北朝鮮住民の1人当たりの年間所得を現状の3倍以上の3000ドル(約32万円)に引き上げるとする「非核・開放・3000」構想を改めて表明。構想の実現が、「同じ民族のための道であり、統一を早める道だ」と強調した。
 さらに、「南北首脳がいつでも会って、胸襟を開いて話し合わねばならない」と言及。金正日(キムジョンイル)総書記に核放棄の決断を促すとともに、南北首脳会談の開催を呼びかけた。
 対米関係については、「未来志向的な同盟関係に発展させる」として、冷却化した関係の修復に意欲を示した。また、「アジア諸国との連帯が重要だ。日本、中国、ロシアと協力関係を強化する」と述べた。
 李大統領は演説の大半を経済など内政問題に割き、規制緩和、投資拡大のほか、住宅価格安定化、教育改革などに取り組むとした。
 李大統領は、韓国が8月に建国60年を迎えることから、これまでに成し遂げた「産業化」と「民主化」を基礎に、今後は経済活性化などの「先進化」を国家目標に掲げ、2008年をその元年と位置づけた。
 また、過去10年間にわたった金大中(キムデジュン)、盧武鉉(ノムヒョン)両政権を間接的に批判し、「理念の時代を超え、実用の時代に進むべきだ」と呼びかけた。
 李大統領は内政、外交、南北関係など国政全般にわたり、現実的観点に立って実利、国益を最重視する「実用主義」を掲げている。
 就任式には、約4万5000人が参加。福田首相やライス米国務長官、唐家セン・中国国務委員ら各国首脳、閣僚らも出席した。(センは王へんに「施」)

◎李明博氏、韓国大統領に就任、経済再生を最重点課題に(2008年2月25日、朝日新聞)
 韓国の新大統領に25日、李明博(イ・ミョンバク)氏(66)が就任した。李氏は同日午前11時(日本時間同)から、ソウルの国会議事堂前広場での就任式で、「今年は建国60周年であり、韓国先進化の元年とする」と宣言し、経済再生を最重点課題に据えた。米韓同盟や日本などアジア諸国との関係を重視する考えを強調。北朝鮮には改めて核の放棄と社会の開放を呼びかけた。
 李氏は25日午後、就任式に出席した福田首相と初の首脳会談に臨む。「日韓新時代の幕開け」をうたい、首脳シャトル外交の復活や経済連携協定(EPA)交渉再開で合意する見通しだ。ライス米国務長官とも会談し、北朝鮮核問題などについて意見交換する。
 就任演説で李氏は、「米国との伝統的友好関係を未来志向の同盟関係に発展させる」「アジア国家との連帯も強化する」と主張。日中ロ3カ国の名前を挙げて「等しく協力関係を強化し、東アジアの平和と共同繁栄を模索する」とも述べ、日米との関係強化を警戒する中ロ両国に配慮をみせた。また、「人類普遍の価値を具体化する」として、国連平和維持活動(PKO)や途上国援助(ODA)への取り組みを強化する考えも示した。
 北朝鮮に対しては「統一は(南北合わせた)7000万国民の念願だ。南北関係をより生産的に発展させなければならない」と強調。核放棄と社会開放を条件に、「北の1人あたり国民所得を10年間で3000ドル(約32万円)に引き上げる」とした公約を改めて紹介した。
 南北首脳会談にいつでも応じる考えを示したが、太陽政策を基礎に南北関係を最重視した盧武鉉(ノ・ムヒョン)・前政権よりも、支援の透明性を重視する姿勢をとる。北朝鮮住民の人権問題や韓国人拉致など、人道問題も積極的に取り上げる考えを繰り返し表明してきた。
 北朝鮮の公式メディアは李氏の大統領就任についてこれまで報じていない。朝鮮中央通信によると、25日付の朝鮮労働党機関紙、労働新聞は「我が民族同士は、自主統一の基地」と題した論説を掲載した。
 財閥系企業の社長も務め、「CEO(最高経営責任者)大統領を目指す」と訴えて当選した李氏は、中央省庁を18省から15省体制に統廃合するなど「小さな政府」を目指す。就任演説でも「理念の時代を乗り越え、実用の時代に進まなければならない」と語った。また、「経済再生が何よりも急がれる」と語るとともに、「漢江の奇跡を超え、韓(朝鮮)半島の新たな神話に向かって我々全員が一緒に進もう」と呼びかけた。
 就任式には海外からの招待客や一般市民ら約6万人が参加。日本からは福田首相のほか、中曽根康弘、森喜朗両元首相も出席した。

◎やはり野におけレンゲ草? 盧武鉉政権(2008年2月21日、産経新聞)
 何かと話題の多かった盧武鉉政権が5年の任期を終え24日で幕を下ろす。盧武鉉大統領は李明博新大統領の就任式の25日、生まれ故郷の釜山近郊、金海市の田舎に向かう。退任の大統領がソウルを離れ田舎で“隠居”するのは初めてだ。
 最後までニュースメーカーとして面目躍如だが、年齢はまだ61歳。歴代の大統領OBでは最も若い。“一匹おおかみ”的な野心満々の政治家だっただけに「このまま静かに引っ込むとは考えれない」(政界筋)との声もある。韓国政治の記録として盧武鉉政権を簡単に総括しておきたい。(ソウル、黒田勝弘)
 21日付の朝鮮日報が伝える韓国ギャラップの世論調査によると、盧武鉉政権5年について「よくやった」は21%で「ダメだった」が63%となっている。しかも「福祉政策」で「いいことはなかった」が78%という。
 商業高校卒の弁護士上がりで、刻苦勉励、弱者の味方として“庶民大統領”が看板だった盧武鉉大統領にとって、これは相当厳しい数字だ。
 盧武鉉政権の誕生について筆者(黒田)は当初、1960年代後半に社会党と共産党の共同推薦で東京に誕生した“美濃部革新都政”になぞらえた。都市化状況の中で庶民や弱者などの福祉要求拡大という時代的背景が似ていて、しかも同じく左派勢力に支えられた政権だったからだ。
 しかし盧武鉉政権は庶民の最大関心事である住宅、教育、物価、医療、年金、その他…福祉政策ではこれといった印象的な成果はない。逆に社会的に強者・弱者の二極化は進み、労働運動も押さえ込まれてしまった。最後は米韓自由貿易協定(FTA)締結に踏み切るなど、庶民政権のイメージはない。
 福祉は金がかかるし短期には難しい。その欲求不満(?)で力を入れたのが「過去清算」という左派救済政策だった。
 過去の軍事政権時代に政治的にいじめられた左派や親・北朝鮮の活動家たちを、「民主化勢力」として国家的に救済・補償した。各種委員会など多くの新組織を政府内に設け、ポストばらまきで生活も面倒見た。
 李明博次期大統領は過去10年の金大中・盧武鉉政権を「失われた10年」と批判、否定することで当選した。しかし歴史的には両政権とも必要な政権だったのだ。
 全羅道が地域的基盤だった金大中政権は、千年にわたって権力から阻害された全羅道勢力が権力を握ることで「ハン(恨)」を晴らしたように、盧武鉉政権も「左派の政治的恨み(ハン)」を晴らすのに必要だった。もし両政権が生まれず、「ハン」が残り続ければ韓国は政治的、社会的に安定しない。
 しかし親北・左派勢力は盧武鉉政権下で権力を握り、好きなようにやったのだからもう文句はいえない。皮肉にいえば、彼らに権力を味わわせ、その政治的、社会的な指導能力を国民に検証させ失望させたことが、盧武鉉政権の最大功績(?)ということになろうか。
 盧武鉉政権は「経済も数字的には必ずしも悪くない。われわれは不当に低く評価されてきた」と不満が強い。確かにその面はある。
 内外で批判の強かった“反米”だって、当初は「アメリカ何するものぞ」といった盧大統領の過剰気味の反米的発言はあったが、結果的にはイラクには大部隊を派遣し続け、米韓FTAまで結んでいる。反日は変わらなかったが、反米は手直ししているのだ。
 政権の評価が低い原因は2つある。1つは「エリート対非エリート」とか「守旧勢力対革新勢力」「持てる者対持たざる者」…など過剰な階級意識からくる、反対勢力に対するコンプレックスがらみの執拗(しつよう)な非難。もう1つは批判的な新聞との過剰な対立。気に入らない相手は排除するというのは、外国メディアの産経新聞にも及んだ。
 こうした左派的ともいえる排他性に国民は嫌気がさしたのだ。盧武鉉政権は庶民的で脱権威主義をセールスポイントに権力を握りながら、反対派に対する包容・和合・調和ではなく対決中心の「ハン(恨)の政治」に終始した。これが失敗の最大原因である。

◎「李明博氏、嫌疑なし」、韓国特別検察が再捜査結果発表(2008年2月21日、朝日新聞)
 韓国の李明博(イ・ミョンバク)次期大統領の株価操作関与疑惑を再捜査していた特別検察官チームは21日、検察が昨年末に「嫌疑なし」とした結論を追認する再捜査結果を発表した。大統領当選者に対する異例の捜査は終結し、25日に発足する新政権への影響は避けられることになった。
 再捜査していたのは、投資会社「BBK」を経営していたキム・ギョンジュン被告が01年、ベンチャー企業の株価操作などで多数の投資家に被害を与えた事件。李氏は別の会社をキム被告と設立した経緯があり、事件への関与を疑われた。
 特別検察官に任命された鄭鎬瑛・前ソウル高裁長官は21日午前、ソウル市内で記者会見し、「不偏不党の立場で捜査した。この事件はキム被告の単独犯行だ」と説明。そのうえで、李氏について「BBKの経営に関与したことは全くない。事件に関係していない事実が確認できた」などと述べ、李氏を不起訴処分とする考えを示した。
 特別検察官チームは1月から捜査を始め、今月17日にソウル市内で李氏を直接取り調べるなどした。憲法が大統領の刑事訴追を禁じているため、25日の大統領就任式の前に捜査を完結させた。
 政権引き継ぎ委員会の李東官報道官は21日、「すべての疑惑が解消され、新政府が国民の祝福のもとに発足できることになった」とする歓迎のコメントを発表した。
 特別検察官制度の適用は、99年の導入以来、8例目。大統領選直前の昨年12月17日、現政権与党系の大統合民主新党(現・統合民主党)などの賛成多数で成立した。当時、李氏の当選は確実視されており、4月9日の総選挙に向けて李明博政権を揺さぶる目的があるとされていた。

◎ソウル南大門全焼、拘束の男、放火認める(2008年2月12日、朝日新聞)
 韓国のソウル中心部にある名所・南大門(崇礼門)で10日夜発生した火災で、南大門は11日朝までに木造の楼閣部分が全焼し、石の土台部分を残してほぼ崩壊した。同国の通信社・聯合ニュースによると、捜査当局は同日、容疑者の男(70)を拘束、男は放火の事実を認めたという。
 南大門は14世紀末に建設され、国宝1号に指定されている。「ソウルの顔」とも言える代表的な文化財が焼け落ちたことに、旧正月の連休明けの国民は衝撃を受けている。
 火災は10日午後8時50分ごろ発生。消防車数十台が出動したが、建造物の構造などから消火作業は難航した。発生から約5時間後の11日未明には木造部分全体が炎に包まれ、最終的に焼け落ちた。

◎ソウル「南大門」楼閣が全焼・ほぼ崩壊、放火の疑い(2008年2月11日、読売新聞)
 【ソウル=平野真一】10日夜に出火したソウル市中心部の観光名所、南大門(正式名称「崇礼門」)は約5時間後の11日未明、木造2階建て延べ約177平方メートルの楼閣が全焼、石組みの土台を残してほぼ全面的に崩壊した。
 朝鮮王朝時代の1398年に完成し、ソウルに現存する最古の木造建造物として国宝第1号に指定されていた南大門の焼失に、国民は強い衝撃を受けている。
 一方、警察当局は、出火直後に立ち入り禁止となっている楼閣から出てきた不審な人物が目撃されていることから、放火の疑いが強いと見て捜査している。
 火災は楼閣2階の瓦屋根の内側から発生したと推定されている。消防当局はポンプ車、はしご車など32台を出動させて消火に当たり、一時はほぼ鎮火したかに見えたが、屋根に残っていた火が楼閣に燃え広がり、門全体が炎と白煙に包まれた。11日午前1時過ぎ、屋根の一部が崩壊したのに続き、同2時前には楼閣の1、2階部分もほとんどが崩れ落ち、現場を遠巻きにしていた市民から悲鳴が上がった。
 聯合ニュースによれば、消防当局が国宝を管理する文化財庁から、全焼を防ぐために建物の一部を壊す許可を取るのに約45分かかったことも、初期消火が遅れる原因となった。
 2006年春に門の下の通路が一般に開放された後も、楼閣は立ち入り禁止となっていた。ただ、午後8時以降は無人警備システムがあるだけで、無断立ち入りをチェックする体制は取られていなかった。

◎南大門、全焼崩壊、韓国社会に強い衝撃(2008年2月11日、朝日新聞)
 10日夜出火したソウル市の「南大門」(崇礼門)は、木造二層構造の楼閣のうち、一階部分のごく一部を残して全焼、崩壊した。韓国大手朝刊各紙が一面トップで火災を伝えるなど、韓国社会は600年の歴史を持つ国宝第1号の焼失に強い衝撃を受けている。
 消防や警察、韓国メディアなどによれば、出火したのは10日午後9時前。消防車約40台などが出動した。一時は鎮火したかに見えたが、二階内部に残った火種が再び広がり、11日未明には崩落が始まった。朝鮮王朝時代の複雑な木造建築で、放水が内部になかなか届かず、初期消火に失敗。途中から瓦や柱の解体も試みたが、間に合わなかったという。
 また、通信社の聯合ニュースは、文化財庁から「文化財を痛めないように、慎重に消火してほしい」という要請があったため、積極的な鎮火作業に踏み切れなかったとする、消防関係者の発言を紹介した。
 一方、韓国テレビ各社は未明まで、火災の模様を生中継で放送。「我々の自尊心が失われた」「どうして火災を防げなかったのか」などと嘆く現場の市民の声を伝えた。大手紙も「崇礼門が全焼崩壊」(東亜日報)、「国宝1号も守れない韓国」(中央日報)などと大々的に報じた。

◎韓国のサムスン会長自宅を家宅捜索・不正資金疑惑(2008年1月15日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国最大財閥サムスンの不正資金疑惑を捜査する特別検事チームは15日、ソウルにある李健熙(イ・ゴンヒ)会長の自宅を家宅捜索した。捜査の手が経営トップに及んだことで、グループ司令塔の戦略企画室は対応に追われ、経営計画の策定が遅延。グループ中核のサムスン電子の経営にも影響が出始めている。
 聯合ニュースによると、特別検事チームは午前11時から午後3時半まで李会長の自宅を捜索した。サムスン本社の会長執務室や、会長を補佐する戦略企画室、ソウル郊外の電算センターなども同時に捜索した。
 捜査の焦点は借名口座を使った裏金づくりと、検察など各界への不正ロビー、李会長から長男の李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子専務への経営権継承を巡る不正疑惑の三点。この過程での李会長の関与も問題となっている。韓国メディアは会長の事情聴取の可能性が高まったと報じた。

◎サムスン本社、特別検事が捜索・不正資金疑惑で(2008年1月15日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国最大財閥サムスングループの不正資金疑惑を捜査している特別検事チームは15日、ソウルの同グループ本社を家宅捜索した。聯合ニュースによると、李健熙(イ・ゴンヒ)会長の執務室やグループ司令塔である戦略企画室の財務チームの事務室などを中心に資料を押収した。
 同チームはサムスンからわいろを受け取った疑いのある検察に代わり、特別検事に任命された弁護士らで構成されている。

◎中韓「キムチ摩擦」が解決、検査強化解除(2008年1月10日、産経新聞)
 中国検疫当局は10日、中国産キムチから寄生虫の卵が見つかったとして韓国が2005年から実施してきた輸入時の検査強化が解除され、両国間のキムチをめぐる貿易摩擦が「円満に解決した」と発表した。
 韓国政府は05年10月、中国産キムチから寄生虫の卵が検出されたと発表し、輸入時に全量を検査対象とする措置を実施。中国政府も韓国産から寄生虫の卵が検出されたと発表して対立し、一時は中韓首脳会談でも議題となった。
 中国側の発表によると、中国当局が国内のキムチ輸出業者に対する衛生管理を強めたことから韓国は昨年8月、検査対象を全量から20%に引き下げることに同意。今年に入り、05年以前と同様の10%にすると通知してきたという。

◎韓国が「死刑廃止国」に、中断10年で人権団体認定(2007年12月30日、産経新聞)
 1997年を最後に死刑を行っていない韓国が30日、執行中断10年を迎え、国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(本部ロンドン)が定める「事実上の死刑廃止国」になった。死刑廃止を求める宗教者や市民団体は国会前で記念式典を開き、李明博・次期政権が死刑制度自体を廃止するよう求めた。
 韓国では97年12月30日に金泳三政権が23人の死刑を執行したが、翌年大統領に就任した金大中氏は、自身が民主化運動の中で死刑宣告を受けた経験とカトリック信者としての信念から死刑を許さず、盧武鉉政権も執行中断を続けた。
 式典には75年に政権転覆容疑が当局にでっち上げられた「人民革命党事件」で処刑され、今年再審で無罪が確定した民主化運動家の妻、李英嬌さん(70)も参加。「名誉が回復されても夫は戻らない。二度と繰り返さないために死刑制度はなくしてほしい」と訴えた。
 韓国国会では過去に2回、死刑廃止法案が廃案になり、2004年に新たに法案が提出されたが審議は進まず廃案になる見通しが強まっている。李明博氏は犯罪予防のため死刑制度維持は必要との見解を表明している。
 式典で参加者らは、韓国が「人権先進国」になったと宣言、現在64人の確定死刑囚の助命を求め同じ数のハトを放った。廃止運動に取り組む李相赫弁護士は「10年の執行中断が実現した以上、次期政権の執行再開は難しくなったが、完全な廃止のため法整備の努力が必要だ」と話した。

◎東芝とサムスン、フラッシュメモリーの使用許諾で合意(2007年12月3日、朝日新聞)
 東芝は3日、韓国サムスン電子と、携帯電話向けなどで需要が拡大しているNAND型フラッシュメモリーを組み込んだ部品について、データを読み書きする仕様や商標の相互使用許諾で合意したと発表した。世界首位のサムスンと、激しいシェア争いをする2位の東芝が手を組み、お互いの仕様や商標を使った製品も生産・販売してフラッシュ市場全体を拡大させる狙いがある。
 フラッシュを組み込んだ部品は両社の仕様が異なり、携帯電話などのメーカーは製品ごとにどちらか一方からしか部品を調達できなかった。今回の合意で各メーカーは調達先の選択肢が広がり、サムスンと東芝にとっては納入先が広がるメリットがある。両社とも08年中に、お互いの仕様を使った部品を発売する予定。

◎韓国:サムスン、ロビー活動疑惑が浮上、巨額資金、政官界に?(2007年11月28日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国最大の財閥サムスングループが巨額の秘密資金を使って政官界にロビー活動をしていた疑惑が浮上した。盧武鉉(ノムヒョン)大統領は、特別検察官の任命を求める国会可決の法案に拒否権行使の構えを示していたが、27日、緊急記者会見を開き、受け入れ方針を発表した。大統領選と微妙に絡み合い、大きな社会問題となる。
 97~04年にサムスンでグループ全体を統括する部署の法務担当幹部などを務めた弁護士が10月末以来、カトリック団体の支援を受け記者会見などで疑惑を指摘してきた。疑惑は▽グループ企業の取引粉飾などで秘密資金を蓄え▽グループ幹部らの名義を使った借名口座で資金を管理▽旧正月の「モチ代」などとして検察幹部、国税当局者、経済官僚、政治家らに資金提供した--など。サムスン側は全面否定している。
 特別検察官の捜査開始は大統領選の終了後になると見られる。検察当局は既に捜査を開始しており、韓国メディアによるとサムスングループ総帥の李健煕(イゴンヒ)会長をはじめ幹部ら10人近くを出国禁止とし、疑惑が指摘された銀行口座の追跡調査にも着手した。

◎サムスン不正資金疑惑、年内にも捜査本格化(2007年11月28日、日本経済新聞)
 検察幹部を巻き込んだ韓国サムスングループの不正資金提供疑惑の解明が進む可能性が出てきた。韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は27日、検察官が不正に絡んだ疑いがある場合などに弁護士に捜査を担当させる「特別検事法」の成立を容認。年内にも同法に基づく捜査が始まる見通しで、調べはサムスン幹部に及ぶとみられる。グループ経営への影響も避けられない情勢だ。
 特別検事法は検察が事件の当事者になるなど公正な捜査を期待できない場合、国会議長の要請に基づき、大統領が弁護士を「特別検事」に任命して捜査に当たらせる内容。特別検事は容疑者の逮捕や起訴など検事と同様の権限を持つ。

◎韓国・サムスン疑惑で特別検察官任命へ、盧武鉉大統領(2007年11月28日、読売新聞)
 【ソウル=中村勇一郎】韓国の大手財閥・サムスングループの元常務が検察高官らに現金を配っていたと内部告発した疑惑で、盧武鉉大統領は27日、記者会見を開き、疑惑の捜査に民間から特別検察官を任命する特別法案を受け入れる意向を表明した。
 今後、人選などの手続きを進め、来月末にも捜査に着手する見通し。
 同法案には元常務の告発内容のほか、サムスングループが2002年大統領選の際、盧大統領に「当選祝い金」を渡したとするハンナラ党の主張も盛り込まれ、今後、捜査が進められる。

◎韓国:サムスンに政官界ロビー活動疑惑浮上、巨額資金使う(2007年11月27日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国最大の財閥サムスングループが巨額の秘密資金を使って政官界にロビー活動をしていた疑惑が浮上した。盧武鉉(ノムヒョン)大統領は、特別検察官の任命を求める国会可決の法案に拒否権行使の構えを示していたが、27日、緊急記者会見を開き、受け入れ方針を発表した。公式選挙戦が同日始まった大統領選と微妙に絡み合い、大きな社会問題となる。
 97~04年にサムスンでグループ全体を統括する部署の法務担当幹部などを務めた弁護士が10月末以来、カトリック団体の支援を受け記者会見などで疑惑を指摘してきた。疑惑は▽グループ企業の取引粉飾などで秘密資金を蓄え▽グループ幹部らの名義を使った借名口座で資金を管理▽旧正月の「モチ代」などとして検察幹部、国税当局者、経済官僚、政治家らに資金提供した--など。サムスン側は全面否定している。
 23日に国会を通過した特別検察官任命法案には捜査対象として02年大統領選での資金提供や「最高権力層」へのロビー活動、「当選祝賀金」なども含まれているため、盧大統領は反発していたが、政治的配慮から受け入れることにしたという。
 特別検察官の捜査開始は大統領選の終了後になると見られる。検察当局は既に捜査を開始しており、韓国メディアによるとサムスングループ総帥の李健煕(イゴンヒ)会長をはじめ幹部ら10人近くを出国禁止とし、疑惑が指摘された銀行口座の追跡調査にも着手した。
 一方、国会第1党の大統合民主新党は最大野党ハンナラ党の李明博(イミョンバク)大統領選候補の陣営にサムスンの役職員出身者がいると指摘し、「秘密資金口座の規模や内訳を明らかにせよ」と求めるなど揺さぶりをかけている。

◎サムスン電子、2300億円追加投資・液晶パネル最新ライン(2007年11月23日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】液晶パネル世界最大手の韓国サムスン電子は22日、ソニーとの合弁で8月に稼働させた液晶パネルの「第8世代」と呼ばれる最新ラインに2兆ウォン(約2330億円)を追加投資し、生産能力を倍増させると発表した。液晶テレビに使う大型パネルの需要が世界的に急増していることに対応する。追加投資はサムスンが単独で実施する。
 追加投資するのは、忠清南道にある「第8世代」ライン。46型と52型の大画面テレビ向けパネルを効率生産できる。2008年7~9月期に稼働させる計画で、生産能力は現在の月5万枚から同11万枚に増える。ソニーも追加投資を検討したが、今回は見送った。

◎韓国サムスンの不正資金疑惑、検察が捜査に着手(2007年11月13日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】サムスングループの不正資金疑惑などを元常務が内部告発した問題で、ソウル中央地検は12日、同グループの捜査に着手した。聯合ニュースが報じた。市民団体の刑事告発を受けた捜査で、幹部社員の借名口座を使った不正資金の捻出(ねんしゅつ)や政官界への不正ロビー活動など一連の疑惑の真偽を捜査する方針。

◎韓国サムスン、日本から液晶TVなど家電撤退へ(2007年11月9日、産経新聞)
 テレビ世界最大手の韓国サムスン電子が、薄型テレビをはじめとする家電販売で日本から撤退する方針を固めたことが8日、明らかになった。10月末までに小売店、インターネット販売を停止し、今後は日本向け仕様の製造もやめる。日本市場は国内大手を中心に競争が激しく、サムスンは収益が見込めないと判断、欧米などに経営資源を集中するとみられる。
 サムスンの日本法人「日本サムスン」は今夏までに小売店での販売を停止し、ネット直販サイト「サムスンダイレクト」も10月末で閉鎖した。
 ネット直販では15~46型液晶テレビや携帯型音楽プレーヤー、DVDプレーヤーなどのAV(音響・映像)機器を販売してきたがすべてやめ、パソコン用モニターの法人販売だけを残す。
 修理などのアフターサービスは日本サムスンが継続し、「電子部品の販売を中心に、法人顧客との関係を重視した事業をこれまで通り続ける」(広報担当者)という。
 サムスン電子は1980年代に日本法人を設立し、洗濯機や冷蔵庫など「白物家電」で市場に参入。2000(平成12)年ごろに白物の本格販売から手を引いたものの、前後して薄型テレビなどのAV機器に注力した。
 一時は大手量販店に専用コーナーを設け、多額の広告宣伝費を投じてブランド戦略も展開した。だが、国内市場はソニーやシャープ、松下電器産業など世界シェア上位の競合企業が多く、販売を続けても収益改善は難しいと判断した。今後は欧米に加え、新興国などの成長市場での販売強化にカジを切るもようだ。
 日本サムスンの約1兆円の売上高の大半は、法人向け半導体や液晶パネルで占められ、消費者向け家電は「1%に満たない水準」(関係者)とみられ、「(家電販売停止の)経営の影響はほとんどない」としている。
 米調査会社ディスプレイサーチによると、サムスンは今年第2四半期のテレビ販売額で世界首位だった。

◎サムスン元常務が不正資金蓄財告発(2007年11月6日、日本経済新聞)
 韓国最大財閥サムスンが元幹部の内部告発に揺れている。元常務は5日ソウルで記者会見し、同社が不正資金を蓄財し、検察などへのロビーに使っていたと告発。オーナー一族による経営権継承についても「明白な犯罪で私も共犯」とした。ただ、サムスンは全面否定しており、検察当局が今後、捜査に乗り出すかが焦点になる。
 告発したのはグループ司令塔の構造調整本部(現戦略企画室)元常務で弁護士の金(キム)氏。元検事の金氏は1997年にサムスンに入社。財務、法務の責任者を歴任後、2004年に退職した。

◎来春から白頭山観光開始、現代グループが北朝鮮と合意(2007年11月4日、朝日新聞)
 韓国の財閥、現代グループは3日、北朝鮮との間で白頭山観光事業を08年5月から始めることで合意した。南北首脳が10月に署名した「南北関係発展と平和繁栄のための宣言」に基づく措置。ソウル―白頭山間の航空便を開設し利用するという。
 同グループの玄貞恩会長と朝鮮アジア太平洋平和委員会の崔承哲副委員長が3日付で合意文に署名した。玄会長らは同日、ソウル市内で記者会見し、当面は冬季を避けて5月から10月ごろまでの営業を目指す考えを示した。現地の飛行場は、150人から200人乗りの中型機の離着陸が可能で、ホテルも整備されている。
 白頭山(標高2750メートル)は「民族の聖地」といわれ、朝鮮半島のすべての山脈の起点とされる最高峰。山頂にはカルデラ湖「天池」があり、故金日成主席が抗日闘争の拠点にした。
 このほか、12月初めから、高麗時代の首都だった開城にある遺跡や名所を巡る観光事業を始めることでも合意した。玄会長らは2日、金正日(キム・ジョンイル)総書記と会談した。

◎期限切れ・細菌検出、韓国行楽地の飲食店1千店で問題食品(2007年8月24日、読売新聞)
 【ソウル=中村勇一郎】韓国の行楽地にある食堂や売店、屋台など1082店で、賞味期限の過ぎた食品を販売するなど食品衛生法上の問題があったことが韓国政府の調査で明らかになり、消費者の間に衝撃が広がっている。
 韓国の食品医薬品安全庁が先月、遊園地やサウナなどの娯楽施設の中にある飲食店約2万5000店を対象に抜き打ち検査を実施し、今月16日、結果を発表した。
 発表によると、賞味期限を過ぎた食品を販売していたのは204店。キムパプ(韓国風のり巻き)など食中毒になりやすい食品を検査したところ、12店で食中毒の原因となる菌が検出されたほか、6店で大腸菌が検出された。また、無許可営業の飲食店が347店に上ったほか、食品の保管方法が基準を満たしていない施設も66店あった。
 韓国では今年に入り、基準を超える大腸菌が含まれた氷を販売していた製氷会社が摘発されたほか、刺し身店で有害な深海魚が「マグロ」と偽って売られていたことも判明している。

◎サムスン電子の大規模リストラ、本当の危機は人材管理【コラム、趙章恩】(2007年8月7日、日本経済新聞)
 サムスングループが大規模なリストラに乗り出した。日本でも大きく報道されているように、サムスン電子の4~6月期の営業利益が5年ぶりに1兆ウォン(約1300億円)を下回ったが、収益悪化自体は半導体価格の下落やウォン高などで想定された範囲内で、一時的な不振との捉え方が多い。むしろ韓国のメディアの関心を集めているのは、11年ぶりに実施されているサムスン電子への税務調査や、希望退職という名目で進められている人員削減、役員の世代交代といった一連の動きだ。(趙章恩の「IT先進国・韓国の素顔」)
 なかでも税務調査については、サムスンが「模範的納税企業」であるために免除されてきた。韓国経済の発展への功績が認められ1998年、2002年に産業勲章を受賞し、毎年1兆ウォン以上の税金を納めている実績を評価しての特別扱いだったのだが、ここにきて復活することになった。国税庁は「定期調査なので余計な推測記事は書かないように」とマスコミに注文している。

・メディアが注目する「サムスン危機説」
 世界中がリストラの動向に注目するなか、サムスン電子は7月26日に緊急記者会見を開き、「半導体と系列のサムスンSDI以外は昨年に比べかなりよくなっている」と業況を説明した。さらにグループ全体の07年上半期の連結業績にも触れ、「売上高は90兆ウォンで前年同期比8%ほど増え、税引前利益も6兆7000億ウォンで2000億ウォン増えている。これにより全体で年間14兆~15兆ウォンを投資することにした」と、周りが騒ぐほど危機的状況ではないことを強調した。
 サムスン電子が半期の実績を発表し、下半期の展望まで詳しく説明したのは今回が初めてだ。危機ではないとしながらも、「サムスン危機説」がよっぽど気になったのだろう。
 サムスングループの李健熙会長はサムスン電子が絶好調で史上最高益を記録した2004年から「危機意識を持つように」と何度も注文し、2007年に入っても日本と中国に挟まれ苦しくなるかもしれないという「サンドイッチ危機論」を主張していた。それだけに、経営陣は相当の覚悟と準備をしてきたという見方が大半で、韓国では業績の悪化よりもサムスングループの今後の組織管理や経営スタイルに注目する記事が多い。

・社員のサムスン離れが加速
 韓国の新聞やマスコミのほとんどが「サムスン電子の不振は組織管理が原因」という分析記事を連載している。組織をしっかりと管理する管理経営こそがサムスン独自のスタイルであり、ほかの企業もうらやむところだった。ところが、李会長は2007年の年頭挨拶で「これからは創造経営だ」という一言を発した。
 朝鮮日報や東亜日報の記事を見ると、「管理のサムスン」から突然「自由にのびのび発想し力を発揮できる」と思わせる創造経営環境を作ろうとしたのがすべての悪化の始まりだ、と指摘している。統一の取れていた社風に自由な雰囲気を無理に導入しようとしたことで逆に中間層を中心にプレッシャーがのしかかったようだ。
 社員たちに話を聞くと、仕事も会社の雰囲気も1998年のIMF経済危機よりひどいというほどきつく締め付けられているらしく、自分で辞めていく社員も増えている。求人サイト「JOBKOREA」にはサムスングループ出身者の履歴書が2007年上半期に8134件登録され、前年同期比で19.9%も増えたそうだ。大手求人サイトに登録された全履歴書のうち、サムスン出身者が占める割合は2%ともいわれるが、リストラされる前に辞める若い社員が少なくないのだろう。
 JOBKOREAによると、社会人3~4年目のサムスン出身者はリクルート業界で最も人気があるそうだ。ほかの企業の出身者に比べて仕事がてきぱき早く、どんな仕事を任されても手際よく仕上げるという。サムスンの競合企業でも、「一つ教えると十を覚える」と、新人よりサムスン出身を好むそうだ。
 役員も例外ではない。クビになる前に早期退職する役員をスカウトしようとヘッドハンティング会社に依頼する中堅企業が絶えず、いまかいまかと役員たちがリクルート市場に出てくるのを待っている。

・「リストラ」は認めないが・・・
 サムスン電子側は「事業再編や費用削減、人員再配置などは実績がよくてもやること」であるとして、「人員削減によるリストラ」を認めていないが、毎年70~80人だった中途退職者が今年はすでに150人以上に増えている。すでに6月から希望退職という名目で部長・次長を対象に人員リストラを始めていることが何度も報道されている。
 半導体、情報通信、液晶、デジタルメディアという4大事業部の総括社長は、それぞれ兼ねていた事業部長職を辞め、社長の役割だけに専念するようになった。これは役員の世代交代の前兆ではないかと予測する人もいる。
 サムスン側は経営責任の所在を明確にするための人事見直しであり深い意味はないとしているが、事業部別に全役員の2~3割カットと削減人数の目標まで決まっているらしいという噂もある。既に液晶部門は事業部を3つから「TV・モニターディスプレー」「モバイルディスプレー」の2つに減らした。
 事業部改編や人事異動は年初に行われるのが一般的だったことを考えると、公式には業績悪化やリストラを認めていないが、かなりせっぱ詰まっているのではないかと予想できる。大学教授を中心とした経営専門家らはサムスン電子の外資によるM&A(企業の合併・買収)の可能性まで持ち出しているので、サムスンも悩ましいところだ。
 サムスン電子は地方工場のリストラ、役員のリストラに続いて、社員の福利厚生費用も大幅カットしている。社員食堂での無料ランチは続けるが、経費節減ということで朝と夕の食費補助を減らし、有給休暇も全部使わせる方針だ。兄弟姉妹の結婚祝い金150万ウォン(約20万円)も支給しないことにした。省エネの徹底は基本で、役員のゴルフ禁止令まで登場した。
 サムスングループの中心にあるサムスン電子が経費節減となれば、その他の子会社は乾いたタオルを絞るぐらいの節約に追い込まれる。その影響はかなり広いので、韓国では「頭のいいサムスンなら、人員を減らし社員の給料を削るようなリストラではなく、画期的な節減計画を打ち出してほしい」と希望をかけられている。

・優秀なサムスン社員を生かす方法は
 韓国では、法律が変わりパート職でも2年以上雇用した場合は正社員にしなければならないと定められてから、1年9カ月でパートを解雇する企業が後を絶たない。数万人の主婦パートや臨時採用職の人が涙を流している。そのようななか、7月末に韓国KBSが日本の電材メーカー、未来工業(本社・岐阜県)を取り上げたドキュメンタリー「山田社長、サラリーマンの天国を築く」を放映し、韓国中で話題になった。
 「よくニンジンとムチというが、社員は馬じゃない。ニンジンさえあればいい」「社員が会社を通じて幸せを感じ、自分の生活が楽しくなれば、自然に会社のために最善を尽くすようになる。そうなれば会社も発展する」という山田昭男・元社長(現取締役相談役)のインタビューは余裕を失いかけている韓国企業への強烈な問題提起となった。なにより、「社員は全員が正社員、年間の休日は140日、残業は禁止で育児休業は3年、定年は70歳、5年に一度は全社員が海外旅行、なのに会社の利益は上場製造業の中でも極めて高い水準」という未来工業の経営は「こんな会社もこの世に存在するんだ」という衝撃から尊敬へと変わっている。
 リストラなんてもう怖くもないというほど会社を転々としなければならない雇用環境のせいで、会社に対する忠誠心も社員同士の連帯感もなくなっている韓国社会。給料をもらっているんだから家庭を忘れ仕事に専念せよ、出産するなら会社を辞めてからにしろ、と堂々と注文するのが会社だと思っていただけに、未来工業の話は感動的だった。視聴者掲示板にも社員を信じて優遇する未来工業の山田氏に感動したという書き込みが続いている。
 サムスン電子は韓国企業の中で最も研究人員が多いことで有名だ。全従業員7万6千人のうち博士3000人、R&D部門が3万人。「少数の天才が国民を養う」という李会長の持論通り、サムスンは少数の天才と多数の人材が世界で愛されるヒット商品を生み出している。
 サムスンに入社するため数々の試験と競争に生き残った人たちだ。この優秀な人材がサムスンの中で一生リストラの恐怖なく仕事ができるようにしてあげることができれば、業績回復につながるのではないだろうか。「創造経営」よりも心理的に安心して働ける環境を提供する経営が大事ではないだろうか。社員を「馬」としか思わない会社は長続きしない。その失敗の代表例がサムスン電子にならないといいのだが。

◎韓国公使が北京の病院で点滴後に死亡、ニセ薬の可能性も(2007年8月1日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】北京の韓国大使館当局者は1日、同国の駐中国公使が7月29日、腹痛のため北京市中心部にある外国人を主な対象とする病院でリンゲル液の点滴を受けた後、呼吸障害を起こして死亡したことを明らかにした。
 リンゲル液がニセ薬だった可能性や点滴の速度に問題があったとの見方が指摘されている。
 同当局者によると、死亡したのは政務担当の黄正一公使(52)。28日夜、大使館近くの店で買ったサンドイッチを食べたところ、下痢症状を起こした。症状が好転しないため、29日、同病院でリンゲル液の投与を受けたという。黄氏は昨年8月から公使を務め、北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議を担当していた。
 病院は本紙の取材に対し、「調査結果が出るまで何も答えられない」としている。黄公使の死亡を受けて、中国外務省は1日、哀悼の意を表明した上で、中韓両国の専門家が死因の調査に入ったことを明らかにした。

◎飼い犬に認識票義務付け、ふん放置なら過料、韓国(2007年7月28日、産経新聞)
 韓国農林省は、飼い犬について自治体に1匹ずつ登録する「総背番号」制とし、飼い主の名前と電話番号などを記した認識票を付けることや、ふんの後始末を義務付ける動物保護法施行令案などをまとめた。違反者は10万~30万ウォン(約1万3000~4万円)の過料を支払わねばならないという。
 動物の管理責任に関する市民の意識を高め、犬が行方不明になった際に捜すのを容易にするのが狙い。同省は来年1月末の施行を目指す。韓国メディアによると、同省はいずれ猫にも適用する計画だ。
 韓国メディアによると、自治体によっては登録時に、犬の体内に個体識別のためのマイクロチップを埋め込むことも義務化できるという。
 同案などは、犬を散歩などに連れ出す場合、必ず首につないだひもを手に持つことを明記し、14歳未満の子供がひとりで散歩させることも事実上禁止。生後3カ月以上の土佐犬など「猛犬」とされる犬については、外出時には口輪をすることが必要としている。

◎国民の不満が政府を動かした韓国MVNO解禁(2007年7月25日、日本経済新聞)
 サムスン電子のリストラが世界から注目を集める中、韓国では携帯電話販売制度もリストラが始まった。7月23日、韓国政府(情報通信部)は新規の移動通信会社設立を許可する方針を決めた。新規事業者が参入しやすいようMVNO(仮想移動体通信事業者)などを想定した通信網の「再販売制度」の法律的根拠を作るとも発表した。(趙章恩)

・高い携帯料金に不満がピーク
 新規参入を認めるのは、国民の87%が携帯電話に加入しており、1家4人の携帯電話料金がレジャーや外食費より高く、携帯電話の通話料が家計に占める割合が大きすぎることが背景となっている。韓国の物価にくらべて携帯電話端末も通話料も高過ぎるといった国民の不満をこれ以上は放っておけないとの判断もあった。
 「再販売」とは卸売り、つまりMVNOへの回線貸し出しのことを指す。既存事業者のシェアが50%以上を超えたり、実質的に参入障壁が存在し市場構造の改善が必要と判断されたりする場合には、情報通信部が再販売の義務を負う事業者とサービスを指定する方針だ。携帯大手のSKテレコムを利用したMVNOが登場するのも時間の問題になった。
 MVNO事業者への差別的な取り扱いや、不当な取引条件の強要ができないような制度を作り、現行の料金認可制度を自由競争へと変えていくことも検討している。政府が定めた再販売義務にもかかわらずキャリアの対応が消極的で再販売が活性化しない場合や、料金引き下げに問題がある場合、政府が介入し調整することも考えられている。このような再販売制度を含めた新規事業者に関する電気通信事業法改定は11月に国会で審議されることになる。
 韓国の移動通信キャリアはSKテレコム、KTF、LGテレコムの3社。以前は5社あったが、吸収合併により3社に集約された。その結果、競争がほとんどなく、シェアも固定化した。韓国で初めて携帯電話サービスを始めた017局番と011局番が合併し51%ほどのシェアを持っているSKテレコムが最大手、2位は通信会社最大手のKTを親会社に持つKTF、3位はLG電子系列のLGテレコムという序列だ。1社が通話料を値下げすると、値下げ競争を始めるのではなく、通信法違反だと告訴したり、通話品質が悪いからセールをするのだなどとの批判を繰り返すばかり。
 携帯キャリアが毎年最高益を記録するなか、市民団体は通話料値下げを求める集会を連日のように開き、サービスに不満を持った加入者がベンツでSKテレコム本社に突進するという事件もあった。
 韓国の携帯電話料金は特にデータ通信料が高く、料金体系がころころ変わるのも問題とされていた。パケット定額もずっと使える料金ではなく年末までのキャンペーンだったり、加入後3カ月間だけだったり、また端末を安くする代わりに高い料金プランに無理やり加入させられたり、使いもしない付加サービスを3カ月使用しないと端末が買えないといったことまであった。
 実はKTは1999年からKTFの携帯電話を再販売している。だが料金は全く同じで特にサービスが良いというわけでもなく、「電話局で買える安い端末」という程度だった。逆に莫大な資金力で違法な奨励金を使いKTFの端末を安く販売したり、KTの社員に販売目標を割り当てたりして問題になったりもした。KTは「再販売制度が法律として確定されれば、販売条件や料金などを情報通信部が決めるようになる。これはKTいじめだ」と反発している。

・LGのエリア限定格安携帯サービス
 加入者が最も少ないLGテレコムは、数年前からこれ以上加入者が減ると携帯キャリアとして成り立たないという危機感を抱いていた。情報通信部が奨励金を禁止した理由も、LGテレコムを助けるためだったといわれている。
 モバイルバンキングを導入したり、カシオ計算機の端末を販売したりしてみても加入者は700万人で停滞し、3Gサービスも諦めに近い状態のLGテレコムは、通話料を画期的に引き下げるためFMS(Fixed Mobile Substitution、携帯による固定電話の代替サービス)の「気分ゾーン」というサービスを導入した。
 KTは2004年にFMC(固定と携帯の融合サービス)の「ONEPHONE」を導入したが、結局加入者が伸びず「そんなサービスもあったの?」と記憶から薄れているが、LGテレコムのFMS「気分ゾーン」サービスはKTの固定電話より安い携帯電話というのがうたい文句だ。気分ゾーンの好調でLGテレコムは2007年上半期だけで純増45万人を確保した。
 これは「アルリミ」というBluetoothモデムをコンセントに差し込むと半径30メートル以内では携帯から固定電話への通話料が市内・市外関係なく3分39ウォン・1時間780ウォン、携帯電話にかけると10秒14ウォンになるというもの。通常の携帯電話標準料金は10秒24ウォン、KTの固定電話は同じ地域内でも30キロメートル以上離れたところに電話をかけると10秒14.5ウォンの市外電話料金になる。これを知らない加入者が多いということで、LGテレコムはKTソウル本社の前で「気分ゾーン」のキャンペーンを繰り広げ、話題になったりもした。
 LGテレコムは、「気分ゾーン対応端末は種類も少なく、アルリミを差し込まないと割引されないという不便もあるが、それでも加入者は通話料が安い携帯を選んだ。その理由は韓国ではまだ携帯電話は音声通話を自由に利用する目的で持ち歩くもので、モバイルインターネットやTVを観るといった需要は一部の年齢に限られているためではないか。やはり加入者のための最善のサービスとは安い通話料であるということがわかった」と話している。
 SKテレコムやKTFも色々な料金制度を出しているが、同じ条件なのに基本料金や通話料が高くなっているため暴利もほどほどにしろと、ユーザーからの抗議が絶えない。

・携帯市場の構造改革は進むか
 情報通信部はそのほかにも移動通信の構造改革に取り組む。消費者の便宜と選択肢を広げるため、3Gの場合2008年3月の奨励金全面解禁に合わせて、USIMロック解除を始めるよう準備を進める方針だ。USIMロックを解除した場合、拾った携帯電話端末を勝手に使えるという問題も発生する可能性があるため、加入者がロックできるようにする方策も検討し、年末までに具体的な内容を決める。ユーザーが奨励金だけ受け取ってキャリアを渡り歩くのを防止するため、一定期間は解約できない義務約定制度も導入する方針だ。
 個人的には日本のようにパケット定額が導入され、思う存分携帯電話からネットにアクセスできるようにしてほしい。データ通話料を安くすればその分様々なサービスを利用してコンテンツも販売できるし、モバイルバンキングやおサイフケータイの利用も増えると思うのだが、キャリアは別の考えがあるようだ。
 SKテレコムは高い通話料のおかげで社員の給料が高く、サムスン電子、信韓銀行と並び最も入社したい韓国企業の1、2位を争っている。加入者あっての利益ということを忘れず、社員の福利厚生と同じぐらい加入者のことも考えてくれたらいいのだけれど。
(趙章恩(チョウ・チャンウン)、JIBC会長・IT評論家・Webプロデューサー)

◎国:ハンナラ党聴聞会、予備選出馬の2人検証、史上初(2007年7月20日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国野党ハンナラ党は19日、12月の大統領選を目指し党内予備選に出馬している5人のうち、李明博(イミョンバク)前ソウル市長(65)と朴槿恵(パククンヘ)前党代表(55)について、公認候補にふさわしいかどうか検証する聴聞会を開いた。韓国政治史上、この種の聴聞会の開催は初めて。
 大統領選の支持率調査で李氏は1位、朴氏は2位を維持しているが、両陣営の相互批判は泥仕合の様相。しかも両氏をめぐり次々に暴露される真偽不明の疑惑情報の中には、ハンナラ党と対立する現政権からのリークや情報機関の介入が指摘されるものもあり、一部疑惑については最近、検察当局が捜査を始めた。
 この複雑な状況での聴聞会は元検事や弁護士、大学教授らが質問者となり、午前に朴氏、午後は李氏を対象に実施。それぞれ3時間がテレビ中継された。
 朴氏に対しては父である故・朴正煕(パクチョンヒ)元大統領の独裁についての認識や、金銭疑惑などがあった牧師(故人)を支援した疑いなどを追及。李氏については主に巨額の財産形成の過程に疑いの目が向けられており、質問は不動産投機や他人名義での土地所有などに集中した。両氏ともに疑惑情報は事実でないと否定した。

◎ネット販売が引き金、韓国で「犬肉料理論争」再燃(2007年7月13日、読売新聞)
 【ソウル=竹腰雅彦】夏ばて予防のスタミナ料理として、韓国人に人気があるのは犬肉。しかし、犬肉を取り扱う初のネット販売サイトが国内の猛反対にあって、今月、閉鎖に追い込まれた。これを機に「犬肉論争」が再燃している。
 ネット販売サイトは、代表的な犬肉スープ料理「補身湯(ポシンタン)」にちなんだ「補身ドットコム」。4月、新ビジネスとして登場し、数百グラムから1頭分までの犬肉の注文販売を始めた。
 韓国では、1988年のソウル五輪の際、国際的な批判に配慮する形で、犬肉料理店は表通りから排除された。その後も、愛好者に根強い人気があり、韓国メディアによると、年間約200万頭が消費されるほどだが、犬肉を取り扱う店は裏通りにしかなかった。
 このため、犬肉が大量消費される夏場を迎え、新サイトの存在が知れ渡ると注文は増えたが、「国のイメージを損なう動物虐待を許すな」といった抗議も、ネット運営業者や管轄する自治体に殺到。業者は、7月初め、一応、自主的に販売中止に踏み切った。
 混乱の背景には、犬肉が韓国の食品衛生法や販売上の法規から漏れた「あいまいな存在」(中央日報紙)ということがある。犬肉を食品として管理するための法改正は、以前から求められているが、動物愛護団体など反対派の圧力で実現していない。犬肉愛好家と反対派の板挟みとなって、行政は身動きできない。
 「なぜ違法でないのに他人の商売に干渉するのか」
 「食文化だから守れといっても、(犬を食べていては)韓国は先進国になれない」
 同サイトの掲示板では、擁護派、反対派の激論が毎日のように続く。韓国伝統文化学校の崔公鎬教授は、両派の主張を眺めながら「食べたい人は食べ、食べない人は食べない。結局、それぞれの嗜好(しこう)の問題で、是非を論議することは不毛」と論じる。
 物議を醸した当のネット業者は、今後も電話販売に転じようとするなど、その商魂はたくましい。

◎米、韓国とFTA調印、単独相手国では最大(2007年7月1日、朝日新聞)
 米韓両政府は6月30日、自由貿易協定(FTA)をワシントンで調印した。米国にとって韓国は単独の協定相手国では最大。通商交渉をしやすくするために米議会が大統領に与えた「貿易促進権限(TPA)」の失効に伴い、ブッシュ政権にとって最後の大型FTAとみられている。両国議会の承認を経て実施されるが、自動車業界などの反発で米国での審議は難航が予想される。
 シュワブ通商代表は調印式で「先進の経済工業国間でも最高規格のFTAに合意できた。議会承認を確実にさせなければならない」、グティエレス商務長官は「過去約15年間で商業的に最も重要な合意」と述べた。

◎東京韓国学校で内紛、日本語授業をめぐり、大使館も巻き込む(2007年6月26日、産経新聞)
 日本在住の韓国人の子供たちが通う「東京韓国学校」(東京都新宿区)で、日本語での授業の扱いをめぐり、保護者や韓国大使館まで巻き込んだ騒動が起きている。授業の拡大を目指す理事会の方針に、校長ら学校側が反発。校長らを支持する保護者が校内に座り込んだり、卒業式で生徒が集団退場したりと、前代未聞の事態となっている。
 同校は昭和29年に在日本大韓民国民団(民団)の支援でつくられ、日本の小学生から高校生にあたる約980人が在籍。多くは将来韓国に帰国する予定の生徒だが、日本に永住し日本語での授業を希望する生徒も1割弱いるという。
 問題となっているのは“永住組”の中学生が所属する「J班」と呼ばれる小人数クラス。韓国語での教育のほか、日本の高校や大学への進学を念頭に、日本の教科書を使って日本語でも学ぶことになっているが、教員不足などの理由で中2の理科、社会、英語は韓国語で授業が行われている。
 このため理事会が昨年7月、学校に対し日本語での授業を主要5教科に拡大するよう要求したところ、多数派を占める“本国組”の保護者らが「一握りの少数派のために授業料が上がりかねない」などと猛反発。理事長らの退陣を求める署名を韓国政府に提出したり、校内に座り込んだりする事態となった。
 理事会は今月5日、混乱を招いた責任は日本語授業を拡大しない学校側にあるとし、韓国から派遣された校長の罷免を決定した。だが校長は応じず、対立は収束する兆しがない。影響は生徒にも波及し、2月の高校の卒業式では理事会側と学校側が口論となり、卒業生が集団で退場するなどしたという。
 同校は元来、日本永住の在日韓国人らが母国の教育を受けられるようにと設立された。しかし韓国の経済成長に伴い海外転勤の本国組が増加。永住組が少数派になったことも、対立の背景にあるとされる。
 韓国大使館は「話し合いで解決できるはず。学校と理事会で協議してほしい」としている。

◎サムスン電子、米でフラッシュメモリー生産(2007年6月17日、朝日新聞)
 韓国のサムスン電子は、ノート型パソコンや携帯機器などの記憶媒体用として需要拡大が見込まれるNAND型フラッシュメモリーを米国で生産する。35億ドル(約4300億円)を投じて新工場を建設し、下半期から量産を始める予定だ。
 フラッシュメモリーは米アップルの携帯音楽プレーヤーの機能を組み込んだ携帯電話発売など、さらなる需要の拡大が見込まれており現地生産で対応する。大型ウエハーを採用、回路線幅も最先端の51ナノメートル(ナノは10億分の1)技術を使って生産効率を高める。

◎韓国大統領選まであと半年、前・現大統領と北VSハンナラ党(2007年6月15日、産経新聞)
 今年12月の韓国大統領選は3つの観点から注目される。まず金大中-盧武鉉政権と10年続いた韓国の対北融和政策がさらに続くのかどうか。2つ目は、過去への恨(うら)みを抱いた「ハン(恨)の政治」はどうなるのか。3つ目は日米離れの反米・反日・民族主義がさらに進むのかどうかだ。
 1番目に関連しては、金大中前大統領、盧武鉉現大統領そして北朝鮮が今や「ハンナラ党に政権を渡すな」で共同戦線を張りつつある。
 韓国の大統領選の歴史で前職や現職大統領が、次の政権に誰がいいとか悪いとかあれこれ発言したことはない。ところが金大中氏と盧大統領は“ハンナラ党政権阻止”に向け積極的な発言をしている。その結果、盧大統領など「選挙法違反の疑い」まで話題になるほどだ。
 北朝鮮はすでに昨年来、韓国に対して「反保守大連合」を呼びかけ、ハンナラ党非難の宣伝・扇動を続けている。
 大統領選でハンナラ党が勝てば、北朝鮮への支援・協力は条件付きとなり、人権問題など金正日独裁体制への批判、圧力は強まるだろう。しかし「反ハンナラ共同戦線」が成功すれば親北・与党政権が続き、金正日政権は安泰となる。
 2番目の「ハン(恨)の政治」とは。まず金大中前政権は千年にわたり権力から遠ざけられ、社会的差別を受けてきた全羅道出身者が政権の座につくことで新しい歴史を開いた。またその後の盧武鉉政権は、現代政治史における政治的弾圧の被害者である親北・左翼勢力の「ハン(恨)」を背負って誕生した革新政権だった。
 いずれも過去とは異なる層が権力を形成し「恨みを晴らす政治」を進めた。違法とされた親北・左翼勢力の過去の行動が逆に合法としてたたえられる「過去清算」は、それを象徴している。
 次期政権はそうした過去に対する否定中心の政治を脱し、未来志向の政治になるのかどうか。左翼・革新系が主導する与党陣営が引き続き政権を取ると、「持てる者持たざる者」の二極化を最大の扇動テーマに「ハンの政治」は続く。
 3番目は韓国ナショナリズムの行方だ。盧武鉉政権は最後になって米韓FTA(自由貿易協定)推進で反米に一定の修正を加えたが、その支持基盤である左翼・革新系の与党陣営は依然、反米気分が強い。これは国力増大に伴う国民の自信感も背景にある。
 保守野党のハンナラ党は対外政策はより穏健だ。とくに対米関係改善を主張している。反日は名分として簡単には引っ込められないが、基本的には日米との連携強化という同盟重視だ。
 これに対し与党陣営は“自主”という名の脱同盟・民族主義傾向が強い。次期政権は韓国を国際社会の中でどこに位置付けて国家的発展を図るのか、重要な課題を背負うことになる。(ソウル、黒田勝弘)

◎韓国大統領の選挙違反決定、野党批判発言で選管(2007年6月8日、朝日新聞)
 韓国の中央選挙管理委員会は7日、「ハンナラ党が政権を握ることを考えると身の毛がよだつ」などと述べた盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の発言を、公務員の中立義務を定めた公職選挙法違反とする決定を下した。盧大統領が発言を選挙法違反とされたのは2度目。選管は大統領へ、中立義務の順守や自制を求める文書を送った。
 大統領は2日、支持グループ集会でハンナラ党について「強者の権利を制限する政策に一貫して反対した」「民主主義の未来を何も語っていない」「政権を握れば、古びた腐った政治がよみがえる」と発言。同党の大統領選有力候補である李明博(イ・ミョンバク)前ソウル市長らも批判し、同党が5日、選管に告発していた。
 大統領府は7日、選管決定について「大統領の政治行動を制約し、非常に遺憾だ。法的な問題を検討して対応する」と発表。大統領の政治活動の自由について憲法裁判所に確認を求めることも検討しており、混乱が拡大する可能性がある。

◎低迷サムスンが「緊縮経営」発表・気になる韓国の空洞化と財閥体質(2007年5月29日、日本経済新聞)
 5月28日、韓国のマスコミはサムスン電子の「緊縮経営」を経済面のトップニュースとして一斉に報じた。営業利益、純利益が2007年1-3月期もまた前四半期比でそれぞれ42%、32%減ったのを受けた経営改善策だ。DRAM市況の低迷やウォン高の打撃で、利益は4年前の水準まで落ち込んでいる。サムスン電子はデジタルメディア総括、情報通信総括といった部門別に新しい主力業種を探して戦略を修正するとともに、経費節減と生産性向上に必死になっている。(趙章恩)
 サムスン電子の主力商品である512メガバイトDRAMは市況の回復が期待されていたが、供給過剰で価格は1.7ドルまで落ち込み、原価の1.5ドルすれすれの状況になっている。
 一方、ウォンドル為替レートも一段とウォン高が進み、最高値を連日更新している。ウォン相場が10ウォン上昇すると、サムスン電子の営業利益は3000億ウォン減る。円安ウォン高も深刻な状況で、この10年でウォンが25%も高くなった。このままでは4-6月期の利益水準は1兆ウォンを下回ってしまう。

・役員リストラのうわさも
 株価もさえない。5月28日、サムスン電子の時価総額は80兆6815億ウォンで、韓国株式市場全体の時価総額814兆5120億ウォンに占める比率は9.9%。わずか0.1%とはいえ、1999年10月以来初めて10%を下回った。2004年4月にはサムスン電子の時価総額が23%に達していたことを考えると大きな落ち込みである。
 株価指標のKOSPI指数は上がっているのにサムスン電子だけが下落しているのは、それだけ韓国経済に対する影響力が小さくなったからとみられている。だた、業績回復の兆しがないのも原因で、赤字を出しているグループ会社の切り離しまで噂される始末だ。
 実は今回サムスン電子が発表した緊縮経営は、すでにLG電子やハイニックス半導体が3月から取り組むなど、韓国の電子系企業のほとんどに広がっている。ただ、サムスン電子の社員らの反応を聞くと「今回の緊縮経営発表は予防や段取りではなく戦争そのもの。すでに昇給は凍結、新規採用も中途採用もなくなった。IMF経済危機の時にも行わなかった役員のリストラ話まで噂されている」というほど緊迫した状況のようだ。
 生産現場でも合理化・効率化が進んでいる。マスコミにはあまり報道されないが、地道に経営改善に挑んでいるのはLG電子だ。LG電子は生産効率を極大化する「Tear Down & Redesign」という革新プログラムを13年間続けており、生産現場の無駄をなくす専門家チームも組織している。プラズマパネル事業のリストラも始めていて、厚さ2.8ミリだったプラズマパネル後面板ガラスを1.8ミリまで薄くし、部品単価を30%ほど節減できる新工程を開発した。これは2007年下半期から導入される。
 LG電子とLGフィリップスの原価節減モデルもよく知られている。「トーネイドプロジェクト」と名づけた取り組みで、両社が共同開発している既存のパネル生産とテレビ製造工程を統合させ費用を大幅に節減した。LG電子はこのプロジェクトの結果、液晶テレビの部品点数を大きく減らすことができ、42インチ型液晶テレビで64%の原価低減を達成した。42型の薄さが49ミリ、重さが15キログラム減るなど、商品性の向上にもつながっている。トーネイドの次には「ビアズ」というプロジェクトを始める。
 サムスン電子も「モンブラン7段階プロジェクト」と呼ぶプロジェクトで、液晶テレビの製造原価の20%ほどを占める液晶パネル駆動ICを既存の4分の1にまで減らすなど、製造費用の節減を進めている。

・国外移転も「パリパリ(早く早く)」気質
 業界関係者の間では「費用節減には限界があり、結局は技術力で勝負するしかない」という意見も多い。サムスン電子を支える半導体の場合は技術向上が利益につながるからだ。同じ設備を使ってより多く生産するのも重要だが、次世代技術に早く転換することでより早く利益を出すのが競争力ともいえる。
 サムスン電子もLG電子も韓国内では費用節減、賃金節減と厳しい。ただし、海外投資にはとても積極的だ。サムスン電子は1万円以下の低価格の携帯端末製造のため、ベトナムに工場設立を検討していると発表した。これで韓国では年間700人ほどの職がなくなる。中国とインド工場の増設を含めると2年後には8000人ほどの職が失われる。
 サムスン電子は今年のR&D費用の4割を海外に振り向ける計画だ。しかし、だからといって「サムスンはひどい」とは言えない。ライバルのモトローラやノキアが既にグローバル生産体制を築いているのに、サムスン電子には愛国のため生産コストが高くても韓国にいてほしいとは言えないだろう。

 韓国財政経済部の統計をみると、韓国企業の海外直接投資は毎年急増していて、2006年は前年比2倍と伸び180億ドルを超えた。その25%が中国に投資され、中国を含むアジアへの投資は103億ドルで全体の56%を占めている。北米は16.5%、ヨーロッパは15.6%だった。
 海外投資に積極的なのは安い賃金と土地を求めてというのが一般的だが、実際には韓国の首都圏の不動産バブル、工場を新設できない厳しすぎる土地利用規制、生産職労働組合との問題なども影響している。
 当然だがその分、韓国内の製造業は穴が開いてしまっている。このままではコストの低い海外への移転が加速し、雇用が減り収入が減り消費も減少し経済成長も鈍化する悪循環になってしまうのではないかと怖くなる。産業資源部の調査によると、大手企業上位200社の2007年の韓国国内投資は前年比6.8%増加の56兆4000億ウォンの見込みだが、このまま海外投資が毎年2倍ずつ成長すれば2年後には金額が逆転する。
 原価節減のために仕方ないとしても、そのペースが速すぎる。パリパリ(早く早く)の国民性らしく即断即決で工場が海外に移転し、優秀な人材も職を求めて海外に移る。生産を海外に移して韓国内はよりハイレベルな産業のブレーンになるはずが、どうも予想がずれてしまったような気がする。企業も政府もあれこれ思案はあるようだが、12月の大統領選挙が終わってからでないと踏み切れないという雰囲気もある。

・「会社のカネで外遊」ブログで自慢
 一連の緊縮経営の報道を見ていると、必死の覚悟で経営改善のためにがんばる会社もあれば、企業が社員の恐怖心をあおることを狙って頻繁に「非常経営」「緊縮経営」を発表する会社もあることが分った。社員に愛社心を強要しつつ、社員を減らし賃金を大幅削減するだけのリストラで満足するところも少なくなく顰蹙(ひんしゅく)をかっている。
 本当に企業が危ないなら、社員を苦しめる前に「会社の財産は自分の財産」と考える財閥オーナー一家の姿勢から変えるべきではないだろうか。
 物価は毎年10%以上値上がりしているのに、社員の賃金は2%も上がらない。なのにオーナー一家は名前だけ役員に連ね、社員が一生働いても手にできない金額を年俸としてもらっていく。
 しまいには「事業開発のためのヨーロッパ研修」と称して会社の金でホテル代だけで月数千万円を使い、それを自慢げにブログに書き込んだ財閥の娘もいる。持ち株会社の株を極端に安い値段で特定人物に集中的に売り、経営権を継承しようとしたのがばれて裁判中の会社もある。韓国企業のグローバル化はますます進むだろうが、このような経営体質を抱え続けて大きな落とし穴に落ちなければいいのだが。

◎韓国、外国人客のホテル料金引き下げへ、ウォン高を懸念(2007年5月26日、朝日新聞)
 韓国のホテル宿泊料金が引き下げられる見通しだ。韓国財政経済省が宿泊料にかかる付加価値税(10%)を外国人に限って免除すると決定。ソウル市内の20の高級ホテルは10~30%の引き下げを検討し始め、韓国を訪れる観光客やビジネスマンにとって朗報となりそうだ。
 韓国政府は経済の成熟に合わせサービス産業の育成に力を入れており、観光産業も重点分野の一つ。ただ韓国通貨ウォンがドルに対し03年末と比べ2割以上も高くなり、外国人宿泊客の負担感が増加。政府や業界が宿泊客の減少につながらないように、事前に料金引き下げに乗り出した。
 付加価値税免除は全国の約600のホテルが対象で今年7月から08年末まで実施する。同省は「北京五輪に合わせ観光客を呼び込みたい」としており、米国や欧州から中国を訪れる観光客が韓国にも立ち寄るよう誘導する五輪の「棚ぼた」需要を期待する面もある。
 06年に韓国を訪れた外国人は615万人で、うち日本人は233万人。価格引き下げを検討するソウル市内のホテルには、日本人の宿泊も多いロッテホテルやホテル新羅などが含まれる。

◎韓国ハンファ会長が警察に出頭・暴行容疑で事情聴取(2007年4月29日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国10大財閥の一角で石油化学や機械、金融などを手掛けるハンファグループの金升淵(キム・スンヨン)会長が29日、ソウルの南大門警察署に出頭した。金会長はけんかで負傷した次男のけんか相手への「報復」のため暴行を加えた疑いがあるとして、ソウル警察庁が事情聴取のため出頭を求めていた。出頭した金会長は「国民に申し訳なく、警察の調査に協力し、事実関係を明らかにする」と語った。

◎「解約は至難の業」の韓国ブロードバンドにようやく規制の網【コラム】(2007年4月24日、日本経済新聞)
 去年の冬、引っ越しのためこれまで6年以上使っていたハナロテレコムのVDSL(超高速デジタル加入者線)を解約してKTの無線LANに変えようと、顧客センターに電話した。韓国の新聞やテレビで何度も「インターネットサービスの解約は至難の業、夜空の星は取れても解約はできない?」などと報道されるほど、一度申し込むとなかなか解約してくれないことで有名な韓国のインターネット会社。果たして無事に解約できるだろうか緊張した。(趙章恩の「IT先進国・韓国の素顔」)

・解約電話の待ち時間30分は当たり前
 自動応答案内に沿って解約を選択すると、予想した通り20分以上も「ただいま相談員が全員通話中です。しばらくお待ちください」の案内が流れ、やっとつながった相談員に解約したいと告げると「違約金がかかります」とのこと。
 2001年に3年契約で加入したので違約金を払う時期は過ぎているはず。ところが、いつの間にか2004年から3年契約で新しく加入させられているではないか。解約が難しいとはこういう企業のいたずらのせいなのかと思って「違約金を払ってもいいから解約する」と怒ってみせると、今度は「どちらのDSLに加入する予定ですか?長期加入者なので特別にその会社と同じ料金まで値下げしましょう」と説得工作に入った。
 で、結論からいうと、「LGパワーコムの料金が最も安いのでその料金に合わせましょう」と説得され、結局解約はできず、下り速度15MBPSほどの「VDSLライト」を2万7800ウォン(約3300円)から2万1000ウォン(約2500円)に1年間割引してもらうことで決着した。
 でもおかしい。長期加入者には料金を安くする制度があるならなぜもっと早く言わないのか。知人に「解約すると話したらインターネット料金を値切ってくれた」と話したら、「知らなかったの?みんなそうやって値切ってるよ。うちはもっと値切ったし、デパート商品券ももらったよ」とのこと。負けた。もう少し強く解約の意思を伝えるべきだったのかも知れない。
 日本では加入者がサービスに納得がいかない場合、モデムを送り返すなどで解約できるが、韓国は加入者がインターネットサービス会社を納得させないと解約できない。電話でしか解約できないようにしているだけでなく、解約を申し込んでも内部的に時間がかかるとして何カ月も待たせ、その間口座から料金を自動的に引き落としたり、請求書を郵送して、払わないとブラックリストに登録すると脅したり、何が何でも解約させないぞ!という意気込みが強すぎて社会問題にまでなっている。
 顧客センターに電話して「解約したい」と告げると普通でも20~30分、ひどい場合は1時間以上もあちこちにたらい回しにされて、加入者が解約をあきらめるよう誘導しているのではとも言われている。やっと電話がつながったとしても、解約ではなく勝手に「一時利用停止」扱いにされて基本料金は引き続き請求されるということも少なくない。

・仁義なき顧客争奪戦
 インターネットサービス業者の横暴はこれだけではない。毎日のように家の電話や携帯電話に売り込みの電話をかけてくる。「TVポータルを利用しませんか、インターネットとセットで加入すると安くなりますよ」「インターネット電話にしませんか。今なら1カ月無料ですよ」「無料のウイルス退治プログラムを使ってみませんか」など、スパム電話はきりがない。さらに問題はこのような勧誘で「無料」と宣伝していたものが実は無料ではない場合が多いということだ。
 特に「ウイルス退治プログラム」は申請もしていないのに数十万人の顧客の口座から1カ月3300ウォン(約400円)の料金を無断で引き落とし、大問題になったことがあった。また一部地域では新規加入やアフターサービスで顧客の家を訪問した設置技師が勝手に有料プログラムをインストールし、料金が請求されたという事件もあった。
 2003年にLGパワーコムが新規参入し、FTTH(光ファイバー)競争が始まってからは「料金も安くします、違約金も代わりに払います、商品券も贈呈します、うちに乗り換えませんか」と勧誘が激化した。黙ってサービスを利用する顧客は高い料金を払わされ、長期加入者へのサービスに使われるはずの費用が、顧客を引き抜くために使われている。
 このような問題が発生するたびに、政府の通信委員会はインターネットサービス事業者に対して課徴金を請求しているが、その課徴金にも問題がある。企業の売り上げと加入者を基準に課徴金を算定するので、最も違反の目立つハナロテレコムやLGパワーコムはせいぜい2億~8億ウォン(約2400万―9600万円)、あまり違反していなくてもシェア1位のKTは18億ウォン(約2億1600万円)以上の課徴金をかけられている。
 政府の情報通信部の統計によると、2007年3月末の韓国のブロードバンド契約世帯数は1422万7799件。韓国の全世帯数が約1570万なので、90.7%の家庭がブロードバンドに加入しているという計算になる。ということは、全国民のほとんどがこのような不便を経験しているか、経験するかもしれないという状況なのだ。これだけ加入していると市場も飽和どころか新規加入する人を見つける方が大変なほどで、ライバル会社の加入者引き抜きに走るしかないというのは分かるような気もする。
※会社別シェアはKTが644万9729件で45.3%、ハナロが364万6563件で25.6%、LGパワーコムが132万9629件で9.3%、CATV経由が234万465件で16.4%、その他が46万1413件で3.4%の順だ。全加入世帯の40%以上が50MBPS以上のサービスを利用している。
 加入者引き抜きによりKTはこの1年でシェアを6%ほど落としている。KTはシェアが高く寡占企業のため、料金の値下げも情報通信部の許可が必要で、自由にできない。そのせいか本社ではなく代理店側が顧客の離脱防止のために自転車や複合機をプレゼントするなど、何とか解約させない方向へと「キャンペーン」が過熱している。

・ユーザーの不満ピークに
 2006年1~9月まで韓国消費者保護院に届けられたブロードバンド関連被害件数は1167件で、このうち解約に関する被害は465件と39.2%におよぶ。2006年の1年間に情報通信部顧客満足センターに届け出られた超高速インターネット解約関連相談も前年比142%増加している。いままではこのように解約してくれないインターネットサービス会社を取り締まる方法がなかった。
 IT関連企業に勤めるキム・ジュヨン氏は「解約してくれないのは違法なので『通信委員会や消費者保護院に届ける』と言ったら、逆に『どうぞご勝手に』と笑われてしまい驚いた。腹が立ったので料金を払わずにいると未納料金請求の電話が1日に何度もかかってきた。その電話をかけてきた人に解約したいと話すと自分は解約担当ではないので対応できないという始末。いったいいつ解約できるのか」と自分のブログに書き込んでいる。加入者誘致には熱心だけど、釣った魚には餌を与えないというようなひどいマーケティングにユーザーの不満はピークに達している。

・規制強化で改善を期待
 国民の積もりに積もった不満を解決するため、通信委員会は2007年4月23日、「超高速インターネットサービス解約拒否・遅延による被害補償制度」を6月に導入すると発表した。サービス停止希望日から課金が中止され、これを守らないと業者は遅延期間に応じた利用料金の3倍を加入者に補償しなくてはならなくなった。
 また顧客センターに電話をかけて5分以内に担当者と通話できなかった場合コールバックを予約できるようにし、1~24時間以内に担当者がかけ直すよう定めた。今までは電話だけで解約できるようにしていたのを、業者のホームページからも解約を申請できるようにした。違約金の算定も、きっちり利用期間を計算するようにした。
 これでやっとインターネットサービスが解約したいときに解約でき、申し込みたいときに気軽に申し込めるようになる。ただ、ブログなどには「解約遅延に関してKTやハナロがあっと驚くような課徴金を定めない限り、制度改善だけでは直らないかも」という意見もあり、まだ不安を感じる加入者もいるようだ。
 解約騒ぎによる既存加入者の不満をもみ消すかのように、KTやハナロテレコムはコンテンツサービスに力を入れている。速度はFTTHでなくても50MBPS程度のVDSLで十分と感じる加入者が多いので、セットトップボックスを利用した動画配信「TVポータル」を売り物にしている。
 インターネット料金に追加で月9000ウォン(約1100円)ほど払うと、映画館で封切りされて間もない最新映画や、テレビで放映のドラマを翌日には再放送で見られるサービスも提供している。映画・アニメ・スポーツ・教育・海外放送・ショッピング・オンラインバンキングなど、コンテンツが数え切れないほど多いのはユーザーにとっては嬉しい。これにIPTVさえ提供すれば、これまた勝手な値上げとチャンネル変更で加入者の評判を落としているCATVを解約できるのに。CATVを解約すると地上波テレビも見られなくなるという地域的弱点に付け込むCATVも規制できないだろうか。

◎三井化学、韓国でウレタン主原料を倍増(2007年4月13日、日本経済新聞)
 三井化学グループは13日、韓国の合弁会社で自動車向けなどに需要が伸びているウレタンの主原料を増産すると発表した。総額で100億円超を投じ、生産能力を2009年6月に現在の2倍に増やす。韓国内で高級自動車の内装材や建築材料などの需要が増えていることに対応する。
 増産するのは、ジフェニルメタン・ジイソシアネート(MDI)と呼ばれるウレタンの主原料。三井化学の100%子会社の三井化学ポリウレタン(東京・港)と、韓国の錦湖石油化学が折半出資する錦湖三井化学の全羅南道・麗水市の工場で年13万トンに増強する。
 三井化学によるとMDIの需要は韓国国内で年率7%のペースで増えている。高級素材として最近では建築材料や液化天然ガス(LNG)船の保冷剤などにも用途も広がっているという。
 錦湖三井化学は1988年の設立で、年5万6000トンのMDIを製造。05年6月に1万トン増の6万5000トンに能力を増やしたばかりだが、今後も需要の伸びが期待できると判断した。

◎韓国大統領:「3・1独立運動」式典で演説(2007年3月1日、毎日新聞)
 【ソウル堀山明子】韓国の盧武鉉(ノムヒョン)大統領は1日、日本の植民地支配に抵抗した「3・1独立運動」の88周年記念式典で演説し、歴史教科書、慰安婦問題、靖国神社参拝問題は「誠意さえあれば解決できる問題だ」と述べ、日本政府に「歴史的真実を尊重する態度と実践」を求めた。また、竹島問題について「日本の一部自治体が日露戦争当時、武力で強奪した日を記念している」と指摘、竹島の島根県編入は侵略行為との歴史認識を繰り返した。
 盧大統領は演説の中で米下院外交委員会の小委員会で先月中旬、元従軍慰安婦を招いた初の公聴会が開かれたことに触れ、「日本が犯した蛮行は国際社会で受け入れられないと再確認できた」と強調した。
 一方で「日本と仲良い隣国になりたい。北東アジアの平和繁栄のために一緒に努力しなくてはならない状況になった」とも語り、北朝鮮の核問題解決に向け日韓協調が必要との認識を示唆した。盧大統領は04年以降、毎年、3・1演説で歴史問題に対する日本の指導者の姿勢を批判し、善処を訴えている。

◎韓国大統領、与党に離党届を提出(2007年2月28日、朝日新聞)
 韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は28日午前、与党・開かれたウリ党に離党届を提出した。韓国政治史上、与党から離党した現職大統領は4人目。年末の大統領選を控え、支持率が低迷する自身の離党で、ウリ党の混乱に歯止めをかけたい考えだ。
 大統領は同日、ウリ党員にあてた手紙で「韓国政治の正しい発展のためにも不幸な出来事だ」と説明。「ウリ党の成功を願っている」とし、離党後もウリ党の路線を支持する考えを示した。
 離党の事態を招いた原因について、「野党は選挙を有利にするため、大統領を攻撃するが、大統領は次期候補ではないので、対応が難しい」と指摘。再選制を導入する憲法改正に改めて意欲を示した。

◎韓国で学生服が高騰、怒りの声に私服着用認める(2007年2月24日、産経新聞)
 テレビCMにアイドルまで登場し、中高生の学生服市場が過熱する韓国で、年々高くなる一方の費用負担に耐えかねた保護者らが怒りの声を上げている。大手メーカーによる談合疑惑も浮上し、政府は衣替えの5月まで新入生に限り私服の着用を認める緊急措置を決めた。
 韓国ではほとんどの中学・高校が制服を採用。最近は大手メーカーがアイドルを起用したCMで「脚が長く見える制服」や「スタイルが良く見える制服」を競って宣伝、学生服の高級化が進み、1着70万ウォン(約9万円)の有名デザイナーのものまであるという。

◎米韓国防相:韓国が単独作戦統制権、実現なら62年ぶり(2007年2月24日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国は朝鮮戦争中の1950年7月に自国軍の指揮権を国連軍司令官に渡した。12年に作戦統制権の単独行使が実現すれば62年ぶりとなる。青瓦台(大統領官邸)は24日、ワシントンでの合意に歓迎論評を発表した。
 しかし米韓連合軍司令部が解体されると、北朝鮮と全面戦争になれば米軍が大規模支援戦力を即時投入し圧勝するというシナリオの作戦計画も廃止される。このため北朝鮮に対する抑止力が弱まるという懸念は否定しにくい。
 それでも特に米国のラムズフェルド前国防長官が戦時作戦統制権の早期移譲に積極的だったのは(1)世界規模の米軍再編計画の一環として、鈍重な陸上戦力を紛争危険地帯に大量布陣させている現状を改め、米兵の犠牲が少ない海・空軍力での対応を主体としたい(2)反米傾向が目立つ盧武鉉(ノムヒョン)政権の意向にも沿う--との判断によるとの見方が強い。
 ところが昨年来、韓国で歴代国防相らを含む反対世論が高まり、次期大統領選にからむ争点として浮上したため、移譲推進はかえって反米感情を招きかねないという状況になった。韓国軍当局も早期移譲には不安があった。米側の譲歩は、こうした事情への配慮の結果とみられる。

◎米韓国防相会談:戦時作戦統制権、12年移譲で決着(2007年2月24日、毎日新聞)
 【ワシントン及川正也】ゲーツ米国防長官は23日、訪米中の韓国の金章洙(キムジャンス)国防相と国防総省で会談し、2012年4月に現在の米韓連合軍司令部を廃止し、朝鮮半島有事での戦時作戦統制権の移譲を完了することで合意した。作戦統制権の移譲時期をめぐっては米側が09年、韓国側は12年を主張して対立していたが、米側が韓国側の要求を受け入れて最終決着した。
 会談後に発表された共同声明によると、戦時作戦統制権の移譲プロセスについて(1)米韓でロードマップ(行程表)を作成し、今年7月からロードマップの実施に着手する(2)12年3月に移譲に伴う訓練を実施し、完了する--ことで合意した。これを受け、12年4月17日に現在の米韓連合軍司令部を廃止すると同時に米韓間での新たな指揮・統制体制へと移行する。
 作戦統制権は朝鮮戦争を経て国連軍司令官が行使してきたが、1978年に米韓連合軍司令官に移管された。このうち平時の作戦統制権は94年に韓国側に移譲されたが、戦時については現在も在韓米軍司令官を兼ねる連合軍司令官が保持している。
 昨年10月の米韓国防相会談の共同声明では、移譲時期をめぐる双方の溝が埋まらず、「09年10月15日以降、遅くとも12年3月15日以前」に完了することを確認。具体的な時期を絞り込む交渉が続いていた。今回の合意は、北朝鮮の核実験など不安定な朝鮮半島情勢を受け、できるだけ長期間にわたり抑止戦力を維持したい韓国側に配慮する形となった。

【ことば】戦時作戦統制権
 特定の作戦の遂行にあたって、指揮官が持つ権限。現制度下では、韓国軍の作戦統制権は平時は韓国側にある。だが、朝鮮半島が戦時になった場合、韓国軍部隊に対する作戦統制権は自動的に在韓米軍司令官を兼ねる米韓連合軍司令官に移管される。

◎韓国:与党ウリ党が新党首選出、新党結成目指す(2007年2月14日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国与党・開かれたウリ党は14日、ソウル市内で定期党大会を開き、丁世均(チョンセギュン)議員を新任の議長(党首)に選出するとともに、幅広い勢力を結集させた新党の結成を目指すことを決議した。最近の所属議員23人集団離党や五月雨式の個別離党に続く動きで、与党勢力の大がかりな再編に向けた抗争激化が決定的となった。
 丁新議長は就任受諾演説で「大統合新党を通じた大統領選挙勝利が目標だ」と宣言し、「直ちに実質的な大統合作業を始め、平和を愛し改革を支持し未来を志向する勢力と手を結ぶ」と述べた。
 12月の次期大統領選で野党ハンナラ党による10年ぶりの政権奪還を許さないためには「反保守」で一致できる勢力の団結が必須だという認識が一般的だが、だれが主導権を握るかが最大の焦点であり、それを決めるための乱戦が当分続くことになる。

◎鳥インフル:韓国でまた発生、昨年11月以降6件目(2007年2月11日、毎日新聞)
 韓国農林省によると、ソウル近郊の京畿道安城市の農場で鶏が大量死し、10日までに高病原性鳥インフルエンザの感染が確認された。保健当局は周辺の半径3キロ以内の家禽(かきん)類を処分する方針。
 韓国では昨年11月以降、高病原性鳥インフルエンザの発生が相次ぎ、今回で6件目。同農場では約13万羽の鶏を飼育しており、今月6日から9日にかけ計約1200羽が死んだ。
 鳥インフルエンザは昨年12月以降、安城市に近い忠清南道天安市などでも発生しているが、農林省は「時間的にみて(同市から)感染が広がったとは考えにくい」としている

◎韓国が434人に特赦、金大中前大統領の長男ら(2007年2月10日、読売新聞)
 【ソウル=中村勇一郎】韓国法務省は9日、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の就任4周年を迎え、経済犯罪などで刑事罰を受けた434人を対象に、減刑や復権などの特別赦免を12日付で行うと発表した。
 対象には、あっせん収賄で有罪判決を受けた金大中(キム・デジュン)前大統領の長男、金弘一(キム・ホンイル)氏や、2000年の南北首脳会談に絡んで現代グループから現金を受け取り、収賄罪で有罪判決を受けた金前大統領の側近の朴智元(パク・チウォン)元大統領秘書室長ら政官界関係者のほか、粉飾決算で有罪判決を受けた韓国財閥・斗山グループの朴容晟(パク・ヨンソン)前会長ら大物経済人も含まれた。
 同省は特赦の理由を「経済回復に専念できる社会雰囲気をつくるため」などと説明した

◎韓国でまた鳥インフルエンザ、鶏1200羽死ぬ(2007年2月10日、読売新聞)
 【ソウル=中村勇一郎】韓国農林省は10日、ソウル近郊の京畿道安城市の養鶏場で今月6日から9日にかけて、鶏約1200羽が大量死し、検査の結果、毒性の強い鳥インフルエンザウイルスが検出されたと発表した。
 この養鶏場は鶏約13万3千羽を飼育していた。韓国政府は養鶏場の残りの鶏を処分するとともに、半径10キロ以内の立ち入りを制限し、警戒態勢を敷いている。
 韓国では昨年11月以降、各地で鳥インフルエンザによる鶏の大量死が相次いでおり、毒性の強いウイルスが検出されるのは今回で6件目。

◎韓台の液晶パネル大手4社、07年は設備投資を大幅削減(2007年2月9日、日本経済新聞)
 【台北=山田周平、ソウル=鈴木壮太郎】韓国サムスン電子、台湾・友達光電(AUO)など韓台の液晶パネル大手4社が2007年の設備投資をそろって削減する。薄型テレビ普及に合わせた各社の増産投資で供給過剰となり、価格が急落。世界シェアの75%を占める韓台4社は増産投資を手控えることで需給を引き締め、採算を改善する。テレビまで組み立てる日本最大手のシャープは投資の水準を維持しており、違いが鮮明になっている。
 世界3位のAUOは8日、07年の設備投資額を900億~950億台湾ドル(約3300億~約3490億円)にすると発表した。06年から持ち越した150億台湾ドルを含んでおり、実質的には前年比で約3割の減額となる。
 同日発表した06年10~12月期の純利益は16億5900万台湾ドルと前年同期比で85.5%減少するなど、パネル価格下落で収益が悪化していることに対応。台湾勢では世界四位の奇美電子も3割以上減らす。

◎韓国の08年ロケット打ち上げ、日本は経路把握できず(2007年2月8日、読売新聞)
 韓国が朝鮮半島南端に建設中の発射場で2008年に予定しているロケット打ち上げについて、日韓政府の非公式協議が遅れ、ロケットの飛行経路や安全対策などの情報が開示されていないことが明らかになった。
 飛行経路が不明なため、発射場近くで操業する日本の漁業者に対する水産庁の説明も行えない状況だ。政府は遅くとも夏前には次の協議を開くよう、韓国側に働きかける。
 韓国は、長崎県・対馬の西約150キロ・メートル、同県の五島列島・福江島の北西約200キロ・メートルにある外羅老島に、大規模な発射場を建設中。100キロ・グラム級の超小型科学衛星を高度300~1500キロ・メートルの低軌道に打ち上げるロケット「KSLV1」を、来年から運用する予定だ。
 政府は昨年6月、韓国の外交通商部などと第1回の非公式協議を実施した。国際法上、安全確保は打ち上げ国の責任だが、日本側は、国内での打ち上げについては、ロケットが切り離す部品の落下時間帯や区域、失敗時の対応などについて国が審査、承認する仕組みを説明。韓国にも、安全基準を同様に明確化するよう求めた。しかし、今年初めに予定されていた第2回協議は、まだ開かれていない。ロケット開発の遅れが一因とみられ、打ち上げの詳細については不明なままだ。
 ロケットは通常、東または南向きに打ち上げられるが、宇宙航空研究開発機構は、「南向きの場合は南西諸島の上空百数十キロを通過する。東向きなら、九州から大阪にかけての上空を、より低い高度で飛行することになり、危険は高まる」と指摘している。

◎韓国与党のウリ党、23人集団離党で第1党から転落(2007年2月6日、朝日新聞)
 韓国の与党・開かれたウリ党のキム・ハンギル前党院内代表ら国会議員23人は6日午前、ソウルの国会内で記者会見し、「国民統合新党をつくる」として、離党を宣言した。韓国国会(定数299)で、ウリ党の勢力は110人になり、最大野党ハンナラ党の127人を下回って院内第2党に転落した。
 今年に入ってウリ党からの離党者は計29人。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の求心力低下は避けられない情勢だ。一連の動きは、年末の大統領選でハンナラ党所属候補者の優勢が伝えられるなか、支持率低迷にあえぐ盧政権と距離を置いて与党系議員で新党を結成し、局面打開を図ろうとするものだ。金大中政権で文化観光相も務めたキム氏は「すでに離党した議員と今週末に会合を持つ」と語った。残留したウリ党議員の一部も14日の党大会を経て別の新党を旗揚げする見通しで、ウリ党は分裂、事実上解党する。
 与党系議員には、次期政権で与党の地位を確保したいうえ、08年4月の総選挙で再選に有利な政党に属したい思惑もある。このため、与党系議員の再結集がどこまで進むかは未知数だ。

◎現代自の鄭夢九会長に懲役3年・ソウル中央地裁(2007年2月5日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国のソウル中央地裁は5日、900億ウォン台の会社の資金を横領し、系列会社に2100億ウォン台の損失を与えた容疑で起訴された現代自動車グループ会長の鄭夢九(チョン・モング)被告に、懲役3年(求刑は6年)の実刑判決を言い渡した。聯合ニュースが同日伝えた。鄭被告は控訴する方針だ。
 同地裁は判決理由で「被告人は現代自グループ会長の地位を利用し、短期間で大規模の不正資金を造成し、恣意(しい)的に使った行為は企業経営の健全性と自律性を損なう行為」としている。ただ、韓国経済に与える影響などを考慮し、6月に下した保釈決定は取り消さず、身柄は拘束しなかった。

◎韓国政府、兵役期間6カ月短縮へ、就労人口不足に備え(2007年2月5日、朝日新聞)
 韓国の韓明淑(ハン・ミョンスク)首相は5日、韓国軍の兵役期間を2014年までに段階的に6カ月短縮すると発表した。将来の就労人口不足に備えた対策というが、不安視する声も国内にはある。野党ハンナラ党は同日、年末の大統領選に触れて「入隊前の若者の父母票を意識した発想だ」と批判した。
 徴兵制を採る韓国の兵役期間は、陸軍24カ月、海軍26カ月、空軍27カ月。韓国軍の規模は06年12月現在で67万4000人だが、最新武器の導入や組織の効率化を通じて20年までに50万人規模にする「国防計画2020」を実施中だ。韓首相は「兵力需要が減り、11年以降は多くの余剰人員が出る」と説明した。
 兵役短縮の背景として韓首相は「10年ごろから人的資源が不足する。就業年齢を2年早め、退職年齢を5年延長する必要がある」と説明した。韓国政府によれば、現在の就業年齢は主要国に比べ2年遅い25歳で、兵役負担が一つの原因だという。
 一方、在韓米軍は04年時点で3万7500人の兵力を08年末までに2万5000人に削減するため、「北朝鮮に対する抑止力に影響が出る」(韓国軍関係者)という声もある。韓首相は「戦力空白が生まれるとか、大統領選向けだとかいう主張があるが、全く根拠のない話だ」と反論した。

◎韓国大統領の演説に不快感、北を代弁、豪首相ら退席(2007年2月1日、産経新聞)
 1月15日にフィリピン・セブで開かれた東アジア首脳会議で、韓国の盧武鉉大統領の演説中、ハワード豪首相ら参加した16カ国首脳のうち5、6人が演説内容に不快感を示して席を立っていたことが31日、分かった。
 関係筋によると、盧大統領は、核実験やミサイル開発などで国連制裁を受けている北朝鮮の立場を「代弁しているとしか思えない」(関係筋)演説を始めた、という。
 演説は約20分間におよび、北朝鮮による拉致事件について、安倍晋三首相が主張した議長声明への明記に強硬に反対する内容が中心だった。演説の途中、ハワード首相らは、安倍首相を横目で見ながらトイレに行く形で席を立ち、盧大統領の発言に露骨に不快感を示した、という。
 盧大統領は前日の14日に開かれた公式夕食会を欠席している。この理由について、韓国の朝鮮日報は1月16日付で、インターネットメディアを引用する形で「拉致問題をめぐり、安倍首相との激烈な神経戦で心身共に疲れたため」と報じた。
 実際、夕食会前の日中韓首脳会談で、安倍首相が拉致問題解決の重要性を力説し、報道発表文への明記に反対していた盧大統領に強く反論。中国の温家宝首相が中に入る形で報道発表文では「人道的な問題」となった。
 首脳会議でも盧大統領は議長声明への拉致明記に反対したが、温首相が日本に同調し、今度は拉致が明記された。関係筋は「盧大統領は拉致問題を重視する国際社会の空気が読めなかったのではないか」としている。

◎支持率低迷の韓国・盧大統領、「大演説」に抗議相次ぐ(2007年1月24日、朝日新聞)
 「今日の演説で支持率はさらに下落」「時間も守れない大統領に、どんな約束ができるのか」。韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が23日夜、テレビ地上波全3局を通じて新年の特別演説を行った。1時間に及ぶ大演説で、人気番組の放送時間が深夜にずれ込んだため、視聴者からの抗議が番組に相次いだ。
 視聴者が楽しみにしていたのは、高句麗建国の過程を描いたMBCテレビの大河ドラマ「チュモン」。毎週月火の午後10時に放送され、50%の視聴率を誇る。大統領演説のため、23日は10時50分に始まる予定だった。
 ところが、演説の原稿は4万字を超す膨大なもの。時間が足りなくなり、大統領は「10時間くれれば」と嘆息しながら、外交や安全保障問題を読み飛ばした。それでも、「チュモン」の放映が始まったのは11時10分過ぎだった。

◎韓国で強毒性の鳥インフルエンザ、鶏157羽死ぬ(2007年1月20日、朝日新聞)
 韓国中部の忠清南道は20日、同道天安市にある養鶏場で飼育している鶏3万羽のうち157羽が、強毒性の鳥インフルエンザ(H5N1型)にかかり死んだと発表した。同道は、半径500メートル以内の鶏27万3000羽などの家禽(かきん)類を処分する対策をとるとした。
 韓国での鳥インフルエンザの発生は、昨年11月以降で5件目。昨年12月には、今回の養鶏場から8キロほど離れた同道牙山市のアヒル飼育場でも発生した。

◎韓国の親北朝鮮団体幹部、スパイ罪で起訴(2007年1月9日、読売新聞)
 【ソウル=中村勇一郎】ソウル中央地検は9日、韓国の民間活動団体(NGO)の活動状況や2002年の大統領選の動向などを北朝鮮工作員に報告していたとして、親北朝鮮団体「祖国統一汎(はん)民族連合」幹部、カン・スンチョン容疑者(77)を国家保安法違反(スパイ行為)の罪で起訴した。
 同地検によると、カン容疑者は01年11月~06年7月の間、北朝鮮工作員から電子メールで指示を受け、米軍撤退を求める反米デモを指揮したほか、韓国の国防予算や在韓米軍に関する情報を収集し報告していた。
 カン容疑者に工作を指示していたのは、日本やカナダなどに住む北朝鮮工作員だったという。同地検は「北朝鮮は最近、海外で合法的に活動できる団体を作り、大衆運動に力を入れている」と警戒を強めている。

◎【マーライオンの目】韓国人の“進出”(2007年1月8日、産経新聞)
 シンガポールの不動産市場が活況を呈している。事務所だけでなく高級マンションの売れ行きも好調だ。地元紙に興味深い記事が載っていた。1990年代、当地で不動産投資をする外国人のうち、隣国のインドネシアやマレーシア人以外で多かったのは、香港と中東出身者だったという。
 でも、その潮流が変わり、今ではインド人がトップらしい。香港人は投資先を上海など中国本土に移し、代わりに経済成長著しいインドのマネーが流入しているというわけだ。確かにビジネス街でエレベーターに乗ると、インド系ビジネスマンばかりで、「一体ここはどこの国だ?」と戸惑うことがしばしばある。
 そして、インド人の他に不動産投資が急増している外国人が韓国人なのだという。サムスンなど韓国企業の進出は目覚ましいものがある。子供に英語や中国語教育を受けさせるため、当地を選ぶ韓国人一家も少なくない。でもマンションを購入するとなると、ある程度の資金と覚悟が必要だろう。日本人の場合、なかなかそうはいかない。
 だが、韓国人は海外移住にそれほど抵抗感のない民族だ。韓国は今、政治が不安定で経済の先行きは不透明さを増している。北朝鮮の核問題もある。シンガポールに限らず、東南アジアに住居を構える韓国人が増えているとも聞く。マネーを持つ韓国人の“脱出”が始まっているのかもしれない。(藤本欣也)

◎韓国:経済成長見通し4.5%、円・ウォン直接取引も検討(2007年1月4日、毎日売新聞)
 韓国政府は4日、今年の経済成長率の見通しを4.5%とする「経済展望」を発表した。昨年の実質成長率は年初見通しの5.0%程度を達成したとみられているが、昨年後半から成長が鈍化したことを考慮した。
 対円でのウォン高が止まらないため、現在ドルを通じて行われている円・ウォン取引を直接取引に切り替えることも検討するとしている。
 政府は、今年の輸出の伸び率は、昨年の14.6%から鈍化し、10.0%程度と予測。消費者物価上昇率は昨年(2.2%)より高く、2.7%に達するとみている。(ソウル共同)

◎06年は166億ドルの黒字、韓国の貿易収支(2007年1月3日、産経新聞)
 聯合ニュースによると、韓国の産業資源省が1日発表した2006年の貿易収支(速報値)は、輸出が前年比14・6%増の約3259億ドル、輸入が同18・4%増の約3093億ドルで約166億ドルの黒字となった。
 原油輸入額が、価格の高騰で前年の426億1000万ドルから559億6000万ドルに急増したことなどから、黒字は前年の約235億ドルより縮小した。
 輸出は米国、欧州、日本など先進国地域が前年比7・4%増。中南米が同34・6%増、インドが同21・6%増と高い伸びを示した。

◎来年は豚年! 韓国の歳末、金運あやかり商品(2006年12月31日、朝日新聞)
 韓国では、来年が「600年ぶりの黄金の豚年」と大評判。歳末の街角には便乗商品があふれ、回り回って少子化にも歯止めがかかるのではと、黄金豚ブームが広がっている。
 亥年(いどし)を韓国では豚年という。豚は夢に現れると吉とされるほど、金運の象徴になっている。
 師走に入ると、街の出店などに黄金豚の貯金箱やキーホルダーなどが並んだ。「黄金豚年の生まれ」→「大金持ちになる」との連想から、縁起がいい07年には出生率が上がるという予想も広がり、赤ちゃん用品の関連企業株にも注目が集まっている。
 07年は「丁亥(ひのとい)」の年。この「丁」は火を意味するために、「60年ぶりの赤い豚の年」と解釈されている。そこに中国の陰陽五行思想も絡んで「600年ぶり」との説が出てきたが、易学上では誤りのようだ。「あやかり商法」を狙ったどこかの企業が仕掛けたキャッチコピーが、黄金豚ブームの源という説が有力だ。

◎鳥インフル感染の可能性、ウズラ卵100万個超が流通(2006年12月13日、読売新聞)
 【ソウル=中村勇一郎】韓国南西部の全羅北道庁は13日、鳥インフルエンザによってウズラが大量死した同道金堤市の養鶏場から、ウイルスに感染した可能性があるウズラの卵が出荷され、韓国内に流通していたことを明らかにした。
 同道は流通ルートについて調査を開始し、回収作業に乗り出した。
 この養鶏場では今月8日から11日にかけ、ウズラ約3000羽が大量死し、精密検査の結果、毒性の強い鳥インフルエンザウイルスが検出された。聯合ニュースによると、この養鶏場からは、ウズラがウイルスに感染したと見られる先月下旬から今月8日までの間に、計100万個以上の卵が洗浄されないままの状態で出荷され、韓国各地に流通していたという。

◎韓国でまた鳥インフルエンザ、高病原性、西部の全羅北道(2006年12月11日、産経新聞)
 韓国農林省は11日、同国西部の全羅北道金堤市のウズラ飼育場で、今月7日から10日までに約3200羽のウズラが死に、毒性の強い高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出されたと発表した。同省などはウイルスの型の特定を急いでいる。
 先月下旬には、この飼育場から北に約20キロ離れた全羅北道益山市の2カ所の養鶏場で、高病原性のH5N1型ウイルスにより鶏が大量死。保健当局はウズラ飼育場から半径500メートル以内で飼われている家禽(かきん)類を処分する方針。
 保健当局はこれまで、11月の発生場所から半径3キロ以内で飼育されていた鶏やアヒルなど計約77万羽を処分するなどして感染防止を図ったが、新たな感染が確認されたことで、より広い範囲での感染対策を迫られることになった。

◎韓国:鳥インフルエンザでウズラ1000羽死ぬ、全羅北道(2006年12月11日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国農林省は11日、同国南西部の全羅北道金堤市の養鶏場でウズラが大量死し、国立獣医科学検疫院の検査で原因は毒性の強い高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型)と確認されたと発表した。韓国での高病原性鳥インフルエンザ発生確認は先月以来3件目。
 聯合ニュースによると、この養鶏場では約29万羽のウズラを飼育しており、ここ4日間に1000羽余りが死んだ。生存しているウズラと半径500メートル以内にある養鶏場の鶏計7万羽が殺処分される。
 この養鶏場は、最初に高病原性鳥インフルエンザが確認された同道益山市の養鶏場から南に18キロ離れており、防疫上の警戒範囲(半径10キロ)の外にあたる。

◎韓国:北朝鮮側スパイ5人を起訴(2006年12月8日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国のソウル中央地検は8日、北朝鮮による情報収集などに関与した疑いで国家情報院が逮捕した5容疑者を国家保安法違反(スパイ、利敵団体構成など)で起訴した。
 起訴されたのは米市民権を持つ実業家(44)や第3野党・民主労働党の党員2人を含む80年代の元学生運動活動家ら。聯合ニュースが伝えた検察発表によると、韓国生まれの実業家は渡米後に朝鮮労働党の工作機関に取り込まれ89年に訪朝、韓国内に「統一事業組織」を作るよう指示され、元活動家らに働きかけて「一心会」を組織した。
 元活動家らは02年から05年にかけて複数の下部組織を作り、民主労働党の政策部門に浸透して影響を与えようとした。韓国の政治、選挙の動向や米軍基地移転問題や米韓FTA(自由貿易協定)問題をめぐる反米運動などが工作活動の主な対象だったという。

◎韓国の野党幹部ら、スパイ罪で起訴、北朝鮮に機密情報(2006年12月8日、産経新聞)
 韓国の野党、民主労働党の幹部、元幹部らによる北朝鮮への情報提供事件を捜査していた検察当局は8日、提供された情報に国家機密が含まれていたとして、国家保安法のスパイ罪で5人を起訴した。検察によると、5人は金正日総書記に一心で仕えるとの意味の「一心会」という組織を結成。工作員との接触や電子メールを通じ、在韓米軍基地の移転や米韓自由貿易協定(FTA)締結に反対する市民団体などの動きを反米運動に利用せよと北朝鮮から指令を受けたほか、韓国の政界動向などを報告していた。
 同党は、親北朝鮮派と批判勢力の内部対立を抱える。北朝鮮に伝えた情報の中には、10月末に訪朝した同党代表団の特定の人物が北朝鮮に批判的として「注意せよ」と伝えたものもあった。
 5人のうち米国市民権を持つ実業家(44)が同党の元中央委員(43)ら4人を情報収集役に使い、「一心会」の下に「先軍政治同志会」などの名の下部組織結成も図っていたという。(共同)

◎韓国スパイ組織「一心会」事件、野党幹部ら5人を起訴(2006年12月9日、読売新聞)
 【ソウル=中村勇一郎】ソウル中央地検は8日、韓国野党・民主労働党幹部らが秘密組織「一心会」を結成し、国家機密を北朝鮮に流していた事件で、5人を国家保安法違反の罪で起訴した。
 同地検によると、北朝鮮工作員は電子メールで、「アジア太平洋経済協力会議(APEC)でブッシュ米大統領が訪韓するのに合わせて、大規模な反米デモを行え」(05年10月)、「社長様(金正日総書記)に贈るプレゼントを準備しろ」(今年9月)などと指示。
 5人は指令に応じて政治家の略歴や在韓米軍基地の配置状況についての資料なども送っていた。民主労働党事務副総長のチェ・ギヨン容疑者は北朝鮮工作員への報告で「偉大な将軍様(金総書記)の先軍政治による導きが唯一の正しい道です」などとも記していたという。

◎ミャンマーに砲弾生産設備を不正輸出、検察が摘発(2006年12月6日、YONHAP NEWS)
【ソウル6日聯合】武器輸出が制限されているミャンマーに、一般産業機械を輸出するように見せかけ、砲弾生産設備と技術を輸出した防衛産業関連メーカーの役員らが摘発された。
 ソウル中央地検は6日、ミャンマーに砲弾生産設備と技術資料などを違法に輸出した疑いで、大宇インターナショナルの李泰鎔(イ・テヨン)社長と斗山インフラコアの役員ら7社の役員・従業員14人を書類送検した。
 検察によると、容疑者らは2001年初め、ミャンマー政府機関と6種類の砲弾を年間数万個生産できる工場設備と機械類、技術資料などを1億3380万ドルで輸出する契約を結んだ。ミャンマーは「防衛産業物資輸出要注意国家」に指定されているため、砲弾プラントの輸出は事実上できない。しかし容疑者らは2002年から今年10月にかけ、砲弾工場を建設したり砲弾製造装備など480品目を輸出したほか、エンジニアを現地に派遣し韓国国防科学研究所から入手した砲弾や部品図面を利用して砲弾部品数千個をテスト生産するなど、現地に砲弾製造技術を伝えていた。
 砲弾部品の製造設備と技術は、兵器の輸出管理に関する申し合わせであるワッセナー・アレンジメントと、対外貿易法などの関連法により輸出が厳しく統制されている戦略物資・技術で、関係官庁長官の許可や承認なしには輸出できない。違法な輸出を通じ現地工場は約90%まで完成しており、容疑者らは契約金の約90%を受け取っているという。

◎韓国地検、武器製造プラントの不法輸出で7社14人起訴(2006年12月6日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】武器輸出が制限されているミャンマーに武器製造プラントと技術を不法輸出したとして、韓国ソウル中央地検は6日、商社の大宇インターナショナル、メーカーの斗山インフラコアなど7社の14人を対外貿易法違反などで起訴した。
 同地検によると、7社は2001年初め、ミャンマーの政府機関から105ミリ曲射砲用の対戦車爆弾など6種類の砲弾を年数万発生産できる工場の設備と技術を1億3380万ドルで受注した。

◎韓国で鳥インフル拡大、西部でも1000羽死ぬ(2006年11月28日、産経新聞)
 【ソウル=久保田るり子】韓国南西部全羅北道で大量死した鶏から毒性の強い鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)が確認されたのに続き、西部の忠清南道瑞山市の養鶏場でも今月20日から26日にかけ約1000羽の鶏が死に、1次抗体試験で陽性反応が確認された。
 国立獣医科学検疫院が精密検査を進めている。聯合ニュースによると、鶏の状況から毒性の低い鳥インフルエンザウイルスの可能性が高いとしている。このほか27日までに京畿道の平沢市など2カ所でも鶏が大量死し、低病原性鳥インフルエンザと確認された。農林省は26日、韓国全土に注意を呼びかけている。

◎ソウル近郊でも鳥インフルエンザ、毒性の弱いH9型(2006年11月27日、読売新聞)
 【ソウル=中村勇一郎】韓国の京畿道庁は27日、ソウル近郊の京畿道揚平郡の養鶏場で今月21日から26日にかけて、飼育中の鶏約800羽が死んでいるのが見つかり、検査の結果、鳥インフルエンザが原因と判明したと明らかにした。
 同道庁によると、今回検出されたのは毒性の弱い「H9型」の鳥インフルエンザウイルスで、人間への感染などはないという。同道庁は「飼育者が病気で餌をやれなかったため、体力が衰え、感染したのではないか」と説明している。
 一方、南西部・全羅北道益山市の養鶏場で毒性が強い「H5N1型」の鳥インフルエンザによって鶏約6000羽が死んだことを受け、韓国政府は現地に調査チームを派遣し、養鶏場関係者らについても感染していないか検査を行っている。

◎韓国益山市の鳥インフル、毒性の強い「H5N1」型(2006年11月26日、読売新聞)
 【ソウル=中村勇一郎】韓国農林省は25日、同国南西部・全羅北道益山市の養鶏場で飼育中の鶏6000羽が死んだことについて、毒性の強い「H5N1型」の鳥インフルエンザによるものと最終確認したと発表した。
 韓国政府は、この養鶏場の半径500メートル以内で飼育されていた鶏約23万6000羽を処分する方針を決め、半径10キロ以内を警戒地域とし、立ち入りを制限するなどの対策に乗り出した。現在まで人への感染は確認されていないが、韓国政府は、養鶏場の作業員らにワクチン投与を行うなど警戒を強めている。
 この養鶏場では今月19日から22日までの4日間で、飼育されていた1万3000羽の鶏のうち、6000羽が相次いで死に、国立獣医科学検疫院で検査を進めていた。
 韓国では2003年12月から04年3月にかけても、同型の鳥インフルエンザが各地で流行し、処分に携わった作業員も感染した。
 日本政府はすでに、韓国政府から鳥インフルエンザ発生の正式な通知を受けており、24日から、韓国産の鶏肉など家禽(かきん)肉の輸入を一時停止している。

◎鳥インフル?韓国で鶏大量死、4日間に6千羽(2006年11月23日、産経新聞)
 韓国農林省は23日、西部の全羅北道、益山にある養鶏場で鶏が大量死したことを明らかにした。毒性の強い高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型)に感染した疑いがあり、詳しい検査をしている。25日ごろに結果が判明するとしている。
 同省や全羅北道庁によると、養鶏場では19日から22日にかけ鶏約6000羽が死に、養鶏場が22日、国立獣医科学検疫院に検査を依頼。同日深夜に検疫院が鳥インフルエンザの疑いがあるとの暫定的な結論を出した。同省が意見を求めた検疫専門家は、状況からH5N1型の可能性が高いとみているという。
 農林省は、この養鶏場で飼育されている残り約6000羽を処分し、養鶏場の鶏の卵を受け入れているふ化場二カ所を閉鎖する方針。また半径10キロ以内の別の養鶏場でも検査を行う。保健福祉省は現地にインフルエンザ治療薬の抗ウイルス剤、タミフルを送るなど、人間の感染防止対策を始めた。
 韓国では2003年12月から04年3月にかけ、養鶏場などで19件のH5N1型の大量感染が発生し、計530万羽の鶏やアヒルが死んだり処分された。当時、鶏などの処分に従事した作業員4人がウイルスに感染した。
 これまでのところ、鳥インフルエンザによる死者が最多なのはインドネシアで56人。世界保健機関(WHO)などは、遺伝子の変異で人への感染力が強いウイルスが出現する可能性が大きい地域として警戒を強めている。

◎韓国南部で鳥インフルエンザの疑い、鶏大量死(2006年11月23日、朝日新聞)
 韓国農林省は23日、南部の全羅北道益山市で、高病原性のH5N1型鳥インフルエンザの疑いがあるケースが発見されたことを明らかにした。
 農林省によると、今月19~22日に同市の農場で飼育していた鶏約1万3000羽のうち約6000羽が死んだ。同省は鳥インフルエンザウイルスに感染した可能性が高いとみており、25日ごろ最終的な判断を下す。

◎韓国新統一相、朝鮮戦争しぶしぶ「南侵」拉致「事実かどうか…」(2006年11月22日、産経新聞)
 【ソウル=黒田勝弘】「朝鮮戦争が北の侵略戦争だったかどうか言えない」「北による外国人拉致など事実かどうかは判断できない」-が韓国で盧武鉉大統領によって新しい統一相に指名された李在禎氏(62)が、国会の人事聴聞会であまりにも“親・北朝鮮”的な姿勢を見せ問題になっている。ハンナラ党など野党陣営は「南北関係を担当する統一相にはふさわしくない人物」として正式任命には反対しているが、盧大統領はそのまま任命強行の方針だ。
 李氏は神学博士号を持つ英国聖公会系の牧師出身。左派・親北のキリスト教反政府活動家として知られ国会議員も務めた。盧大統領当選に功績があり、先の内閣改造で統一相に起用され保守派などから強い懸念の声が上がっていた。
 李氏は国会聴聞会で「金日成をどう評価するか?」と聞かれ「(評価は)歴史がやることだが歴史的に(まだ)整理されていない」と回答を避け、「朝鮮戦争は北による侵略と思うか?」との質問にもしばらく沈黙した後、「自分がここで言うのは適切でない」と述べた。
 質問者が「北を非難したくないというのは分かるが、歴史的事実には明確な認識が必要だ」とさらに追及したためやっと「南侵という事実はすでに規定されている」としぶしぶ答えた。
 また「スパイ事件やドル偽造、麻薬密売など北朝鮮による国際的な不法行為が拡散しているが」との質問に対しては「確証がない」と述べ、「北では拷問、公開処刑、女性の人権侵害、外国人拉致なども起きているが…」という質問に対しても「民主化された国でも似たようなことがある。そうしたことは検証する方法がないので事実かどうか判断することはできない」と答えた。
 拉致事件に関しては、日本人拉致にかかわったとして日本政府が国際手配したキム・ミョンスクや辛光洙容疑者(韓国政府が北に送還)について韓明淑首相は国会答弁で「(そんな人物は)知らない」と答えている。
 さらに李氏は「過去、韓国の軍事政権は統一の障害物として批判したが北の軍事政権は批判しないのか?」との質問には「北はともに統一すべき相手であり、わが国の内部体制を批判することと北を批判することは違う」と述べるなど、最後まで北朝鮮に対する批判、非難は避けた。
 盧政権は対北政策で表向き対米協調や日米韓協力を強調しているが、今回の統一相人事をはじめ国内的には依然、親北姿勢を維持、強化するなど“二重性”が目立つ。

◎韓国:大宇グループ元会長に2審も実刑判決(2006年11月3日、毎日新聞)
 【ソウル堀山明子】韓国のソウル高裁は3日、粉飾決算で巨額の融資を不正に引き出し、海外送金したとして財産国外逃避罪などに問われた旧大宇グループの元会長、金宇中(キムウジュン)被告(69)に懲役8年6月、追徴金17兆9253億ウオン(約2兆2000億円)、罰金1000万ウオン(約125万円)の実刑判決を言い渡した。
 今年5月の1審・ソウル地裁判決(懲役10年、追徴金21兆4484億ウオン、罰金同)を原則支持した内容だが、高裁は「世界経営の夢は実現できなかったが、その精神は韓国経済の発展に寄与した」と、減刑した。
 金元会長は大宇グループが経営破たんする直前の97~98年、系列会社に約20兆ウオンの粉飾決済を指示。9兆8000億ウオンの不正融資を受けた後、19兆ウオンを違法に海外送金した。99年10月から国外逃亡していたが、昨年6月に帰国し、逮捕された。

◎韓国政界衝撃、民主労働党幹部、北のスパイ容疑で逮捕(2006年10月28日、産経新聞)
 【ソウル=久保田るり子】親北朝鮮で知られ韓国では唯一の社会主義政党、民主労働党の幹部らが北朝鮮のスパイ容疑で逮捕され、韓国社会に衝撃が走っている。学生運動出身で逮捕歴があるが、金大中、盧武鉉両政権下で“名誉回復”を果たし、補償金まで受け取っていた。幹部らは与野党のほか、青瓦台(大統領府)にも太い人脈を持っており、国家機密漏えいの容疑がかかっている。活動家出身の民主化勢力が多い盧政権だけに政界を巻き込んだ“スパイ事件”への拡大も懸念されている。
 26日、国家保安法違反容疑で逮捕されたのはイ・ジョンフン民主労働党前中央委員(42)とチェ・ギヨン同党事務副総長(40)。2人は今年3月、中国・北京で北朝鮮の工作員に接触、韓国政界情報を流したとみられる。
 韓国メディアによると、2人の自宅などから隠語で書かれた北朝鮮への報告書などが見つかっており、スパイ教育を受けた疑いも持たれている。同事件では2人を含む計5人が逮捕されており、主犯格とみられる人物は1980年代末から北朝鮮でスパイ教育を受け、朝鮮労働党に入党していた。

◎韓国:北朝鮮スパイで5人逮捕、政官界に波乱も(2006年10月28日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】北朝鮮のスパイなどの疑いがあるとして、28日までに韓国の民主化運動世代の計5人が国家保安法違反容疑で逮捕される事件があり、現政権の政府機関や与党・ウリ党に多い同世代にも波及する可能性が取りざたされている。今後の展開次第では、次期大統領選の行方にも影響を与えかねない。
 韓国の情報機関、国家情報院と検察当局が逮捕した5人は、米市民権を持つ実業家(44)と、この実業家が結成した秘密組織「一心会」の会員で、韓国の第3野党・民主労働党(現有国会議席9)の元中央委員(42)、同党副事務局長(40)ら。北京で北朝鮮の工作員と接触したり、政界情報などを提供した疑いがある。いずれも韓国で民主化運動が活発だった80年代、大学自治会や全国組織で幹部を務めた活動歴がある。「一心」は北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記への忠誠心を意味するという。
 韓国紙・朝鮮日報によると、中心人物の実業家は81年に韓国の大学に入学後、渡米して市民権を得た。89年に朝鮮労働党の工作機関・対外連絡部に協力者として取り込まれ、教育を受けた。少なくとも3回の訪朝歴があり労働党にも入党。在韓米軍に4年間勤務するなど、南北朝鮮と米国、中国を往来しながら機密情報を北朝鮮に流した疑いがもたれている。韓国の自宅や事務所からは大量の暗号文書や協力者の可能性がある人物のリストが発見された。
 党員2人が逮捕された民主労働党は強く反発しているが、韓国社会の関心は事件が拡大するかどうかに集まっている。盧武鉉(ノムヒョン)政権下の政府・与党には80年代に大学生として民主化運動を担った人々が多数おり、容疑者らの情報収集活動などの対象にされた可能性も排除できない。
 この方向に捜査が進めば政権・与党のダメージが大きいことは明白で、金昇圭(キムスンギュ)国情院長が26日、盧武鉉大統領に辞意を伝えたのはこの事件と関係があるのではないかという観測も流れている。韓国紙・中央日報は28日、青瓦台(大統領官邸)の一部関係者が事件の捜査に強い不快感を示しているとの国情院関係者の証言を伝えた。

◎マカオの「北」口座に韓国から1300万ドル送金(2006年10月25日、読売新聞)
 【ソウル=中村勇一郎】米国の金融制裁を受けたマカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア」の北朝鮮関連の口座に2001年から05年9月にかけて、韓国から1300万ドル(約15億5000万円)が送金されていたことが24日、韓国銀行の資料で明らかになった。
 韓国銀行は23日、国会財政経済委員会に北朝鮮への送金状況に関する資料を提出したが、送金者については「公開できない」として明らかにしなかった。
 01年より前の送金額は把握されておらず、韓国銀行は、韓国内から北朝鮮口座に流れた資金総額はさらに多いとみている。

◎北の口座に韓国から1300万ドル送金(2006年10月24日、産経新聞)
 【ソウル=久保田るり子】米国が対北金融制裁を実施しているマカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア」にある北朝鮮口座に2001年から昨年9月まで、韓国から1300万ドル(約15億5000万円)が送金されていたことが分かった。
 韓国紙、東亜日報(24日付)が報じた。韓国銀行が国会の国政監査で野党議員に提出した資料で明らかになったものだが、同銀行は送金主については明らかにしていない。また、同銀は南北協力が本格化した1998年から2000年の送金額は把握できないとしている。

◎中国で販売中止の「SK-2」、韓国当局は「安全」(2006年10月25日、朝日新聞)
 中国で金属成分の検出を理由に販売停止に追い込まれた日本製化粧品「SK(エスケー)-2(ツー)」シリーズについて、韓国食品医薬品安全庁は2日、「検査の結果、微量の金属成分が検出されたが、健康に危害を及ぼす量ではない」と発表した。
 同庁が韓国に輸入されている8製品を検査した結果、7製品からクロムとネオジムが検出されたという。ただし、いずれも非常に微量で、「信頼できる論文など学説に照らした結果、皮膚など人体に影響を与える心配はない」とした。製造管理記録も入手して調べたが、製造過程で配合された事実もなかったとしている。
 韓国では、SK-2は韓国P&Gが日本から輸入して販売している。高級化粧品として人気が高いが、中国での騒動を受け、一部百貨店などで販売中止や消費者が返品を求める動きが出ていた。

◎スキあらば?韓国、漢方を「韓医学」で世界遺産に申請(2006年10月13日、産経新聞)
≪中国で猛反発、「端午の節句」の例もあり、警戒高まる≫
 韓国が中国の伝統医学である「漢方(中医学)」を「韓医学」と名前を改め、世界文化遺産の認定申請の動きが出ている。これに対して、中国内で猛反発が起き、対韓国感情が悪化しそうな雲行きだ。(矢板明夫)
 中国の華僑向け通信社・中国新聞社がこのほど、配信したもので、この記事を「広州日報」や「安徽日報」など多くの地方紙が転載。インターネットの反応も大きく、13日現在、重複分を含めて、約30万以上もの中国語のサイトがこの記事を転載している。
 このような中国での関心の高さの背景には、中韓両国間で、ここ数年、伝統文化をめぐり繰り広げられてきた激しい“抗争”がある。
 昨年11月、中国で2000年以上の歴史を持つ「端午の節句」(旧暦5月5日)が、韓国によって「江陵端午祭」との名前でユネスコ(国連教育科学文化機関)の「世界無形文化遺産」に申請、選定された。当時の中国メディアは「強盗にあった気持ちだ」などと一斉に猛反発した。
 ユネスコの資料などによると、中国は現在、兵馬俑、故宮、万里の長城など33項目の世界文化遺産の認定を受けている。旧正月や少林拳など約100項目は申請中だという。
 今回の記事では、「韓医学」と「漢方」の共通点や、世界文化遺産申請の具体的日程について触れていない。しかし、端午の節句で悔しい思いをしただけに、中国人の警戒感は強い。「固有文化を守るため、徹底的に抗戦すべし」と言った勇ましい書き込みがネット上に殺到している。
 中国の民間文芸家協会副主席の白庚勝氏は中国新聞社に対し「中国の文明は韓国、日本、ベトナムなどの周辺国に大きな影響を与えてきた。これらの国家と共有している文化も多い」と述べたうえで、「政府は世界文化遺産を申請する際、これらの国々が共有している文化を優先して申請すべきだ」と指摘している。

◎盧武鉉政権、不支持率が過去最高、75.4%に上る(2006年9月1日、産経新聞)
 韓国社会世論研究所は8月31日、盧武鉉政権への不支持率が2003年5月の調査開始以来、最高の75.4%に上り、支持率も最低水準の14.6%にとどまったとの世論調査結果を発表した。与党ウリ党の支持率も11.7%と過去最低だった。韓国では違法な賭博ゲーム機が出回り破産者が続出するなど社会問題化している。調査は全国の成人700人を対象に8月29日に行われた。

◎暴走行為、事前申告すればOKに、ただし韓国(2006年8月29日、読売新聞)
 【ソウル=福島恭二】韓国警察庁は29日、暴走族が事前に申告すれば、指定する道路や時間帯で集団走行を認めるとの方針を発表した。
 暴走族の欲求に条件付きで応えることで、暴走行為をなくすことを狙った苦肉の策だが、効果に対して疑問の声も上がっている。
 韓国では日本の植民地支配からの解放記念日「光復節」(8月15日)などの祝祭日に、暴走族がオートバイなどで集団暴走を行う。年々、暴走行為は激しくなる一方で、今年の光復節には取り締まりの警察官がオートバイにはねられ重傷を負った。
 発表によると、暴走族が事前に警察署などに申告すれば、祝祭日に特定の道路、時間内で仲間たちとの集団走行を許可する。ただ、集団の先頭と後尾は警察の車両が走り、「エスコートする」という。
 聯合ニュースによると、今回の措置に対し、インターネットの書き込みには、「警察の指導下で、暴走族がオートバイに乗るというのは机上の空論に過ぎない」との批判が寄せられ、警察庁が今回、道路封鎖などの取り締まり強化の方針も打ち出していることから、「その大義名分を作るためのものだ」との指摘もあった。

◎戦時作戦統制権、米が09年に韓国へ返還(2006年8月27日、読売新聞)
 【ソウル=平野真一】ラムズフェルド米国防長官が8月中旬に尹光雄(ユン・グァンウン)韓国国防相にあてた書簡で、現在、在韓米軍司令官(米韓連合軍司令官を兼務)が持っている韓国軍の戦時作戦統制権について、2009年に韓国に返還する方針を正式に伝えていたことが明らかになった。
 韓国の聯合ニュースが27日、複数の政府・外交筋の話として伝えた。
 米国防総省高官は8月上旬、09年返還の方針を明らかにしていたが、米国防政策責任者が返還時期を明言したのは初めて。だが、韓国側は、統制権返還には韓国軍の国防力強化が必要などとして2012年返還を主張しており、9月にワシントンで行われる米韓首脳会談や、10月の米韓定例安保協議(SCM)で争点になると見られる。
 長官は書簡で返還時期について、ソウル中心部・竜山から郊外の平沢基地への在韓米軍移転や、米韓連合軍司令部の解体に必要な期間などを考慮して、09年が適切だとの考えを示した。

◎“将軍さまの戦士”老スパイを再び逮捕、北朝鮮代表団に忠誠文書渡す(2006年6月30日、産経新聞)
 【ソウル=久保田るり子】「私は転向していない。“将軍さまの戦士”として生きてきた。活動の機会を与えてください」-。1960年代に北朝鮮から韓国に侵入して逮捕され、“改心”していたはずの老スパイが、北朝鮮の代表団に忠誠文書を渡して再び逮捕された。親北勢力の根深さへの驚きと、盧武鉉政権下の親北派放任への懸念が広がっている。
 ソウル中央地検はこのほど、市民団体「祖国統一汎民族連合」の幹部(77)を国家保安法違反で逮捕した。
 この老スパイは6月中旬、南北共同宣言6周年祝賀行事に出席するために訪韓した北朝鮮の代表団に、原稿用紙100枚にも及ぶ“北への忠誠の誓い”をフロッピーディスクに収めて渡した。文章では、義勇軍として入隊した朝鮮戦争での戦いぶりや、スパイとして検挙されたいきさつなどを詳述しながら、40年にわたる韓国生活でも変わらぬ「将軍さま」(金正日総書記)への忠誠心をつづっていたという。
 「祖国統一汎民族連合」は90年に創設の親北団体だが、韓国司法当局が、「韓国の共産化統一」を狙っている団体として「利敵団体」に指定している。だが、盧武鉉政権は「個人の資格なら問題ない」と同団体幹部の老スパイの南北行事への参加を認めていた。

◎集中豪雨被害、北朝鮮が韓国に初の支援要請(2006年8月10日、読売新聞)
 【ソウル=平野真一】北朝鮮の南北共同宣言実践委員会は9日、韓国側委員会にファクスを送り、7月中旬の集中豪雨による被害をめぐり、復旧作業のための建設資材や食糧、毛布、医薬品などの支援を要請した。
 聯合ニュースが伝えた。北朝鮮が今回の水害で韓国側に具体的な支援を要請したのは初めて。
 韓国側委員会は11日に北朝鮮・金剛山で開かれる実務協議で水害の実態を直接聞いた上で、支援の方法を検討する方針。
 韓国側委員会によると、北朝鮮側は韓国の民間団体の支援に謝意を表した上で、具体的に必要な品目として「ラーメンや衣料品より、復旧作業に実際に役に立つセメント、鋼材などの建設資材や、トラックを始めとする建設装備」の支援を求めているという。

◎韓国の経常収支、9年ぶり赤字、06年上半期(2006年8月7日、朝日新聞)
 韓国銀行(中央銀行)は今年上半期(1~6月)の経常収支が2億7000万ドル(約310億円)の赤字になったと発表した。半期ベースでの赤字は、通貨危機直前の97年上半期以来、9年ぶり。
 輸出は好調で5、6月は黒字基調を維持。ただ上半期全体では原油高やウォン高で貿易黒字が減ったうえ、海外旅行などでサービス収支の赤字幅が膨らんだ。上半期の収支は均衡するとみていた韓銀の予想がはずれた格好だが、韓銀は赤字幅は予測の範囲内に収まっているとして、年間では黒字との見方を変えていない。

◎韓国国防省:南北軍事境界線付近で銃撃あった(2006年8月1日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国国防省は1日、江原道楊口郡の南北軍事境界線付近で31日午後7時35分(日本時間同)ごろ、北朝鮮軍の監視所から韓国軍の監視所に向けて2発の銃撃があり、韓国側の兵士も規則に従って6発を撃ち返したと明らかにした。韓国側は監視所ボイラー室の壁などに弾痕が残っただけで死傷者はなく、北朝鮮側にも被害はない模様。
 北朝鮮のミサイル発射(7月5日)以降、韓国がコメ、肥料の追加支援を停止するなど摩擦があり、北側が揺さぶりをかけるために銃撃で挑発した可能性がある。江原道でのこの種の銃撃の応酬は昨年10月28日以来。
 聨合ニュースによると、現場の両監視所の間隔は2キロ足らず。本来、軍事境界線の南北に幅2キロずつ計4キロの非武装地帯が設定されているが、東部山間部では双方が見通しの良い山頂部分に監視所を前進配置し、近距離でにらみ合っている。

◎北朝鮮軍が銃撃、韓国も撃ち返す、軍事境界線付近(2006年8月1日、朝日新聞)
 韓国軍の合同参謀本部によると、7月31日午後7時半ごろ、韓国北東部・江原道の南北朝鮮の軍事境界線付近にある北朝鮮軍の前方監視所から、韓国軍の監視所に銃弾が2発撃ち込まれた。これを受け、韓国軍も6発、北朝鮮監視所に向け対応射撃した。
 北朝鮮軍が撃った2発のうち1発は韓国監視所のボイラー室の壁に当たったが、けが人は出なかった。南北の銃撃事件は昨年10月に同道で起きて以来だという。北朝鮮による軍事挑発か、誤射か、同本部が調査している。

◎金大中事件、盧大統領「あいまいな処理の歴史」嫌悪(2006年7月26日、朝日新聞)
 戦後の日韓関係史に刺さった大きなトゲだった金大中(キム・デジュン)氏拉致事件は「情報機関の組織ぐるみの犯行」と結論づけられた。事件の真相は、竹島(韓国名・独島)の領有権や歴史認識の問題で強硬な対日姿勢をとる盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の、歴史の見直し作業の中で明らかになった。
 盧大統領が就任以来、敵視し、価値観を逆転させようとしているのは、日本の植民地支配から派生した既得権層や、その「親日エリート層」から生まれた軍事独裁政権への評価だ。金大中氏拉致事件を起こした当時の朴正熙(パク・チョンヒ)大統領の軍事政権は、そんな旧来型の象徴といえる。
 また、盧大統領が嫌悪するのは、日本との間での「あいまいな処理の歴史」だ。日本語を操り、懸案を棚上げし、玉虫色の約束を交わし続けてきた歴代の大統領とは大きく異なる。
 韓国政府が今年公開した金氏拉致事件に関する外交文書を併せ読むと、「原状回復」や「主権侵害」を求めた日本の主張は、あくまで表向きであり、裏で事件のもみ消しに近い言動をしていたことがわかってきた。
 事件3カ月後の「第1次政治決着」は、日本が韓国に「韓国当局の関与が判明した場合は問題提起する」と迫ったことで知られていた。だが、韓国側の会談録では、田中角栄首相が「これは建前。日本の捜査は終結する」と金鍾泌(キム・ジョンピル)首相に約束。当時の捜査当局の意向を無視するような言質も与えていた。
 盧政権はいま、竹島の領有権や排他的経済水域(EEZ)問題で一歩も引かず、日本との物理的衝突も辞さない構えだ。これらの姿勢と、過去の真相究明は同一線上にある。金氏拉致事件についても、政権の目的は、あいまいにされてきた事実を確定させることであり、結果として外交的な影響が出るかどうかは主要な関心事ではないようにみえる。
 自民党を中心に過去の経緯を積み上げながら韓国との外交を進めてきた日本の政権に対し、盧政権は過去の政権と対日外交をひとまとめに束ねる。両国の距離は開く一方だが、金氏拉致事件の真相究明は、皮肉にもその産物といえる。

◎金大中事件、韓国政府が関与認める(2006年7月26日、朝日新聞)
 73年8月に東京で起きた金大中(キム・デジュン)氏(後に大統領)拉致事件について、韓国政府の真実究明委員会は、当時の情報機関・中央情報部(KCIA)による組織ぐるみの犯行と断定する報告書をまとめた。近くKCIAの後身の国家情報院が公表する。韓国歴代政権は一貫して事件への関与を否定してきており、政府として認めるのは初めて。報告書は当時の李厚洛(イ・フラク)KCIA部長が直接犯行を指示し、二十数人が役割を分担したことを確認。焦点とされた朴正熙(パク・チョンヒ)大統領自身の指示については明確な証拠は見つからず、「否定する根拠はない」との結論にとどまった。
 事件後、日韓両政府は2度にわたって政治決着を図り、真相究明を棚上げした。しかし、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が軍政時代の民主化運動弾圧事件の見直しを指示し、昨年2月から官民からなる国情院長の諮問機関の究明委メンバーが再調査していた。当時の内部文書の大半がすでに処分されており、事件関係者ら約50人からの聴取を重ねて犯行の構図を総合的に検討。約100ページの報告書にまとめた。
 拉致の現場から指紋が発見された東京の韓国大使館のKCIA要員、金東雲(キム・ドンウン)・元1等書記官は韓国に健在で、究明委に自身が実行に関与したことを認めた。また、別の複数の元KCIA職員は、李・元部長から犯行の指示を受けたと証言した。李氏は高齢の上、認知症が進んでいるといわれ、健康上の理由で聴取に応じず、李氏が拉致を企てたのか、朴大統領らの指示に基づいたのかの結論が出なかったという。
 ただ、究明委関係者は「前後の民主化運動弾圧事件などの再検証では大統領の指示が確認されており、関与がなかったとはいえない。少なくとも拉致後の経過は把握していた可能性が高い」としている。
 金大中氏殺害の意図については「拉致したホテルで殺そうとした」と認める供述があった一方で否定する証言もあった。ただ、全体の流れをみると、殺害可能な機会が少なくなかったことなどから「指令自体には殺害は含まれなかった」と結論づけた。
 韓国政府関係者は、公権力の関与を初めて認めることに対し、「結果を受け入れるしかない。国内問題としての事件の最終的な処理であり、過去の韓日関係を蒸し返すつもりはない」と話す。事件翌年に打ち切った国内捜査の再開や事件に関与した元職員らの処罰はしない方針だ。
 しかし、金大中氏に対しては政府の謝罪を検討している。日本では事件関係者の「海外逃亡」で時効が中断したままになっており、形式上は今も捜査が続いている。事件当時、日本の捜査当局は早くから韓国の公権力による日本の主権侵害の可能性が高いとみて、被害者や加害者の直接聴取などを求めた。これに対し韓国は、関係者を出国させて関与を否定し、激しい外交摩擦に発展した。
 73年11月の第1次政治決着は、金鍾泌(キム・ジョンピル)首相が朴大統領の親書を携えて訪日し、田中角栄首相と会談。真相究明に両国とも踏み込まない暗黙の了解を決めた。このとき政治決着を急いだのは日本政府側だったことが今年2月に公開された韓国政府の外交文書で明らかになった。また、3月に公開された韓国外交文書によると、75年の宮沢喜一外相(当時)の訪韓に合わせて韓国が口上書を提出した第2次政治決着も日本側の主導だった。
 98年から5年間、大統領を務めた金大中氏自身も徹底解明を指示しなかった。金大中氏は今年2月と3月、朝日新聞などの取材に「事件は韓国政府が起こし、日本政府が政治的に処理した。私の人権を放棄した政治決着は日本外交の汚点だ」と語った。

◎金大中事件、韓国政府関与認める、「KCIAの犯行」(2006年7月26日、読売新聞)
 【ソウル=中村勇一郎】韓国野党の大統領選候補だった金大中(キム・デジュン)氏(後に大統領)が東京都内のホテルで拉致された「金大中氏拉致事件」(1973年8月)について、韓国政府の「過去事件の真相究明委員会」が、当時の情報機関・中央情報部(KCIA)による組織的犯行とする中間調査結果をまとめたことが26日、関係者の話で明らかになった。
 調査結果が正式に発表されれば、韓国政府が初めて同事件への関与を認めることになる。
 同委は昨年2月から調査を開始し、当時の中央情報部関係者や金大中氏らから事情聴取を進めた結果、金大中氏拉致は当時の李厚洛(イ・フラク)中央情報部長(閣僚級)の指示だったと断定。複数の韓国大使館員を動員した中央情報部の組織的犯行とする結論を下した。
 当時の朴正熙(パク・チョンヒ)大統領の指示については明確な証言は得られず、確認されていない。
 拉致現場から指紋が検出され、現在は韓国で暮らしている韓国大使館の金東雲(キム・ドンウン)1等書記官(当時)から数回にわたって事情聴取したところ、関与を認めたという。
 同委は現在、追加調査を進めているが、あいまいな点も残っており、正式発表のめどはたっていないという。
 同事件では、警視庁公安部は現場の遺留品などから、韓国大使館の中央情報部要員らによる犯行と見て、金書記官の出頭を求めたが、韓国側が拒否。外交問題に発展したが、当時の田中角栄首相と金鍾泌首相の日韓首相会談などによって政治決着した。
 韓国政府が今年2、3月に公開した事件当時の外交文書でも、中央情報部の関与が濃厚になる中、日韓政府があいまいな形の政治決着を図ったことが明らかになっている。
 また、韓国紙・東亜日報も1998年2月、内部文書を入手し、当時の中央情報部要員25人が関与した組織的犯罪だと報じていた。

◎韓国政府の対北朝鮮政策、不支持62%に・韓国社会世論研究所(2006年7月13日、日本経済新聞)
 【ソウル13日共同】韓国社会世論研究所は13日、盧武鉉政権の対北朝鮮政策に対する世論調査で不支持が62.3%となり、支持の34.1%を大きく上回ったと発表した。同研究所が2004年末から実施してきた調査では、盧政権の支持率は低下しても対北朝鮮政策だけは支持が不支持を上回ってきたが、初めて逆転した。
 調査は全国の成人700人を対象に、北朝鮮がミサイルを発射した後の11日に実施。昨年5月の調査では支持が48.1%、不支持が40.5%だった。
 ミサイル発射への韓国政府の対応について「対北支援中断など経済制裁を取らねばならない」が50.4%で「制裁より説得で解決しなければならない」の44.8%を上回った。
 盧政権は南北融和政策を進めているが、こうした政策について「方向性は維持しながら一部修正が必要」が58.4%、「根本的に再検討必要」が29.8%、「引き続き維持」が10.3%だった。

◎韓国で「親日」財産没収が本格化、歴史清算の一環(2006年7月13日、産経新聞)
 韓国の盧武鉉大統領は13日、日本による朝鮮半島の植民地支配に協力したとされる「親日派」の子孫の土地などを国有化するための調査を行う「親日反民族行為者の財産調査委員会」委員の任命式を行った。盧大統領は「断固として進める」と話し、財産没収に向けた調査を本格化させる意向を示した。
 土地の没収に向けた調査は盧政権の過去清算活動の一環。昨年12月に成立した「親日反民族行為者の財産回収特別法案」に基づき、同委員会の決定を経て「親日派」の子孫の土地財産は国庫に帰属させることになる。
 これらの土地は植民地支配の過程で日本側に加担した高官や独立運動を弾圧するなど「重大な親日行為」をした者が、その対価として取得したとされる。(共同)

◎「シルミド」モデルの事件、韓国政府の責任認める(2006年7月13日、読売新聞)
 【ソウル=中村勇一郎】韓国国防省の「過去史真相究明委員会」は13日、映画「シルミド」の題材になった実尾島事件(1971年)の最終調査結果を発表、金日成主席の暗殺を任務とした特殊部隊内で違法な処刑や過酷な訓練が行われていたことを認め、隊員の遺族に死亡経緯などを公式通知するよう求めた。
 調査結果によると、部隊は北朝鮮ゲリラが当時の朴正煕大統領の殺害を図った「青瓦台襲撃事件」(68年)の報復として、朴大統領が創設を指示。中央情報部(現・国家情報院)が民間人から隊員を募集し、実尾島で特殊訓練を施した。
 隊員のうち6人が脱走を図って処刑されるなどし、1人が過酷な訓練で死亡。残りの隊員は71年8月、同島を脱出してソウルに向かったが、軍や警察と銃撃戦になり、民間人を含む57人が死亡した。政府は反乱と発表、生存者は処刑された。
 脱出について同委は「青瓦台に部隊の実情を伝えようとした」とし、過酷な訓練を課した当時の政府にも責任があると認定した。

◎現代グループの不正資金事件、鄭夢九会長が保釈に(2006年6月28日、読売新聞)
 韓国の自動車メーカー最大手、現代自動車グループの不正資金事件で、特定経済犯罪加重処罰法違反(横領など)の罪で起訴された鄭夢九(チョン・モング)グループ会長が28日、逮捕以来約2か月ぶりに保釈された。
 保釈保証金は10億ウォン(約1億2000万円)。
 ソウル中央地裁は保釈を認めた理由の一つとして、ワンマン会長の不在長期化が「経営空白を招き、経済に良からぬ影響を及ぼす懸念」を考慮したと説明した。(ソウル支局)

◎韓国:現代自動車会長を保釈、ソウル地裁(2006年6月28日、毎日新聞)
 ソウル地裁は28日、背任と横領罪で起訴された韓国自動車大手の現代・起亜自動車グループの鄭夢九会長の保釈を決定、同会長は保釈金10億ウオン(約1億2500万円)で同日保釈された。(共同)

◎韓国統一地方選:野党ハンナラ党が12首長を制す(2006年6月1日、毎日新聞)
 【ソウル堀山明子】31日に投票があった韓国統一地方選は、1日未明までに開票作業を終えた。主要7市長と9道(県に相当)知事の16首長選は、野党ハンナラ党がソウル市長など11首長に加え、中部の中心都市・大田市も制し、史上最高の12首長を確保した。
 一方、青瓦台(大統領官邸)報道官によると、盧武鉉(ノムヒョン)大統領は選挙結果について「民心の流れとして受け入れる」と述べた。そのうえで与党・開かれたウリ党に向けて「危機に直面した時、党の真の姿が現れる。遠くを見て準備し、粘り強く知恵と姿勢を示す必要がある」と述べ、来年12月の大統領選に向け、党の立て直しに努力するよう求めた。
 一方、ハンナラ党の朴槿恵(パククンヘ)代表は1日朝の党幹部会で、「民心がどこにあるかはっきりと確認できた。国民がもう一度ハンナラ党に機会をくれた」と勝利宣言をした。
 大田市長選は、先月中旬までの世論調査では、現職のウリ党候補がハンナラ党候補に支持率で20ポイントも差をつけ、大勝する勢いだった。しかし、20日に朴代表の襲撃事件が起きた後、同情票がハンナラ党候補に流れ、逆転した。

◎韓国地方選、与党大敗の見通し、大統領に打撃(2006年6月1日、朝日新聞)
 韓国の統一地方選は31日投開票された。韓国メディアや中央選管によると、焦点となった7大市長・9道知事選のうち、最大野党ハンナラ党がソウル、釜山市など少なくとも11カ所を制して圧勝する勢いの一方、与党・開かれたウリ党は大敗した。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権にとって大きな打撃で、選挙結果が政界再編の引き金となり、07年末の大統領選の構図に影響を与える可能性がある。
 開票の結果、ハンナラ党は地盤の南東部で圧倒的な強さを発揮。釜山、大邱市長選や慶尚南・北道知事選で次々と当選を決めたほか、天王山のソウル市長選でも、同党前国会議員で弁護士の呉世勲(オ・セフン)氏(45)が、女性初の法相を務めたウリ党の康錦実(カン・グムシル)氏(49)を引き離して当選を確実にした。
 選挙を盧政権の審判としたハンナラ党は、生活格差拡大や不動産価格の高騰に手をこまぬいた政府・与党に対する庶民層の不満を吸い上げた。次期大統領選の同党有力候補で、選挙中に暴漢に襲われけがをした朴槿恵(パク・クネ)代表(54)に対する同情心理も追い風になった。
 ウリ党は盧政権の支持率低迷を背に苦戦。劣勢ムードが漂い始めた中盤以降は「ハンナラ党の独占だけは防いで」と防戦一方に回った。鄭東泳(チョン・ドンヨン)議長(党首=52)の地元、全羅北道はかろうじて確保する見通しだが、序盤で優勢が伝えられた中部・大田市はハンナラ党の急追で一転、劣勢に。金大中(キム・デジュン)・前政権以来の地盤として期待をかけた光州市や全羅南道でも、たもとを分かった旧与党・民主党に逃げ切られた。
 与党の敗北で、残り任期2年を切った盧大統領の求心力低下は避けられない。鄭議長ら指導部の総退陣を求める声も噴き出しており、鄭議長が先頭を走る与党内の次期大統領選レースにも変化が予想される。一方、選挙戦さなかに鄭議長が打ち出した与党と民主党の再結集論を始め、政界再編をにらんだ動きも急速に広がっている。
 このほか230カ所の市郡区長選や総定数3621の議員選でもハンナラ党が大勝する勢い。今回の選挙で初めて、日本人を含む永住外国人の投票が認められた。投票率(暫定)は51.3%(前回02年48.9%)。

◎韓国統一地方選、投票始まる(2006年5月31日、産経新聞)
 【ソウル=久保田るり子】韓国の統一地方選挙の投票が31日午前6時から始まった。ソウル特別市など市長、道(県に相当)知事16人と地方自治体首長230人、地方議会議員3621人が対象で、来年末の次期大統領選を前に、盧武鉉政権の評価を問う最後の大型選挙となる。
 投票は午後6時で締め切られ午後11時ごろには大勢が判明する見込みだが、これまでの支持率では、与党ウリ党が内政全般など政権運営に対する国民の批判を受けて極めて劣勢で、野党ハンナラ党が優位に立っている。
 各党の分析では、16の首長選で、ウリ党が全羅北道と大田市の2カ所、ハンナラ党はソウル市長はじめ首都圏の京畿道など13カ所、民主党は光州市など2カ所で優位。激戦が予想されているのは中部の大田市と済州島だ。

◎韓流ブーム終焉か? ウォン高に苦しむ韓国自動車業界(2006年5月31日、毎日新聞、インテリジェンスの業界レポート)
 今、韓国でウォン高が続いている。1987年の通貨危機以降、ウォン相場は1ドル=800ウォン強が続いたが、ここ8年は1,000ウォン前後で推移、それに合わせて韓国経済は大きく成長した。ところが2005年からウォンが急騰、2006年5月現在、1ドル=930ウォンを超えつつある。輸出に比重を置く貿易国にとって、自国通貨の上昇は経済へのダメージを意味する。

・ウォン高が韓国の輸出産業を直撃
 日本でも、1985年のプラザ合意(プラザホテルで開催されたG5蔵相会議で、アメリカの対日赤字改善のため、円への協調介入が決定された)によって、円高が急速に進み、わずか1年で1ドル200円台が100円台まで高騰した。
 対ドルにおいて資産価値が約2倍になったわけで、バブル経済が始まったが、一方で生産拠点の海外移転が加速、産業の空洞化を生み、90年代の不況につながっていく。
 韓国ではウォン高を背景に、ミニバブルが起こり始めている。バブル期、世界中の観光地に日本人が溢れたが、今の韓国も同じだ。韓国銀行によれば、2005年1~11月の海外旅行経費支出額は107億1,000万ドル。初めて100億ドルを突破、前年度比19.9%増となった。日本と韓国の物価水準も逆転し始めており、朝鮮日報によれば、ブランド品やゴルフ場、スキー場など「購買力の高い層をターゲットにした商品やサービスのほとんどで、日本のほうが安い」。
 一方で、輸出産業へのダメージは深刻だ。韓国産業資源部の発表によると、2006年第1四半期の輸出企業数は前年同期比957社減、輸出総額は11.2%増の997億5,000万ドルと健闘しているものの、輸入も増加、貿易収支の黒字は34億7,000万ドルで、43億4,000万ドル少ないという。

・韓流自動車はウォン高を乗り越えられるのか?
 ウォン高は韓国の自動車業界にもマイナスの影響を与えている。韓国自動車はウォン安を背景に輸出を伸ばし、シェアを着々と伸ばしてきた。現代自動車は、2010年にはフォルクスワーゲンを抜き、販売台数580万台で世界トップ5に入るとも言われてきた。それが今回のウォン高により、大幅な修正を迫られている。
 AP通信によれば、業界2位の起亜自動車の2006年第1四半期決算は、売上は前年度比11%増の4兆3,900億ウォンとなったが、ウォン高により利益が激減、最終益は80%減の383億7,000万ウォンに留まった。
 現代自動車も大幅に利益を減らしている。同期決算では、6兆8,615億ウォンを売り上げ、前年度比11.2%、営業黒字は3.9%増となったが、最終益は3,188億ウォンで37.5%減の厳しいものとなった。現代自動車は、同社会長の政財界への不正資金提供によりイメージダウンが激しく、それにウォン高が追い討ちを駆けた格好だ。
 安さを最大の武器として世界を席巻した韓国車だが、日本メーカーの追い上げも厳しい。現在、北米市場で現代自動車が力を入れている1.6Lエンジン/110馬力のアクセントは1万2,455ドル、ソナタは2.4Lモデルが1万7,895ドルだ。対してトヨタのヤリス(日本名ヴィッツ)は1.5Lエンジン/106馬力で1万950ドル、ソナタと同クラスのカムリは2.4Lモデルが1万8,270ドルである。今や日韓メーカーに価格差はなく、今後、ウォン高が販売価格に反映されるようになれば、この差はさらに開くだろう。
 価格が同じなら、日本車が圧倒的に有利だ。北米市場において、トヨタはレクサス、ホンダはアキュラ、日産はインフィニティという高級車ブランドを持っており、それが本体ブランドの好イメージにつながっているからだ。誕生して日が浅い韓国車メーカーは、本体のみで勝負するしかなく、安い車のイメージはあっても高級車のイメージはない。現代自動車は2007年の発売を予定している新型大型車をレクサスのようなプレミアムブランドで発売すると発表しているが、ブランドイメージの定着には時間がかかる。レクサスが北米で誕生したのは20年以上前、1983年のことなのだ。
 トヨタはインドなど80万円を切る超低価格車を開発、2010年ごろ、インドで販売するという。中国の自動車メーカーの成長も著しい。韓国自動車メーカーにとって、この波を乗り切れるかどうかは韓国の今後にも関わる重要な問題である。

◎韓国の旧大宇グループ創業者に懲役10年・ソウル中央地裁(2006年5月30日、日本経済新聞)
 【ソウル=池田元博】韓国のソウル中央地裁は30日、粉飾決算や横領などの罪に問われた旧大宇グループの創業者、金宇中(キム・ウジュン)元会長(69)に対し、懲役10年、追徴金21兆4484億ウォン(1ウォン=約0.12円)、罰金1000万ウォンの判決を言い渡した。金元会長はこの判決を不服として控訴する方針という。
 金元会長は1997年から98年にかけて、旧大宇グループの系列会社に20兆ウォン前後の粉飾会計を指示し、9兆8000億ウォンの不正融資を受けたほか、金融当局に申告せずに19兆ウォンを海外に送金したり、グループの海外金融組織を通じて32億ドルを国外に持ち出したりした容疑などで逮捕・起訴された。
 裁判所は金元会長が企業倫理を忘れた違法行為で大宇グループの倒産をもたらしたと指摘。金融機関に損害を与え、莫大(ばくだい)な公的資金投入により国民負担につながったことも挙げ、「厳罰が不可避だ」と表明した。

◎「独島領土は歪曲」、韓国人学者、異例の批判論文(2006年5月22日、産経新聞)
 【ソウル=黒田勝弘】日韓が領有権を争っている竹島・独島問題をめぐって日本糾弾一辺倒の韓国で、歴史歪曲(わいきょく)を含む一方的な情報注入による過剰な愛国主義や、日本に対する過去イメージ偏重など韓国社会の現状を批判し、「国際的に通用する客観的な事実と論理」の必要性を強調する学術論文が発表され話題になっている。
 このほど出版された『日本学叢書1/日本は韓国にとって何か』(金栄作・李元徳共編、ハンウル社刊)に収録されている玄大松・東京大学東洋文化研究所助教授の「韓国人の独島意識形成過程とその構造」と題する論文で、小学生から大学生まで若い世代に対する意識調査(2001年、約1200人を対象に実施)を分析したものだ。“独島タブー”のある韓国で、韓国側の主張や姿勢に対する韓国人学者の“批判”はきわめて異例だ。
 調査によると「独島は韓国の領土」という意識は小学入学前に48%が持っており、小学生では94%にもなる。この領土意識は大衆歌謡、テレビ、教科書、教師、父母、などを通じて形成され、このうち小学生など若年層ほど大衆歌謡の影響が大きく出ている。
 大衆歌謡というのは1980年代以降、韓国で広く歌われている「独島はわれらの地」という歌で、歌詞には島の位置から自然環境、歴史的根拠、日本のことなどが詳しく織り込まれている。とくに古代6世紀の新羅時代から韓国領だったという古文献のことまで登場するため、韓国国民の多くは歌の文句で島に関する知識を得て、そう信じ込んでいる。
 しかし論文は古代史の「三国史記」はもちろん、韓国が歴史的根拠としてよく引用する中世の「東国輿地勝覧」や「太宗実録」「成宗実録」なども鬱陵島の記録であって竹島・独島は関係なく、歌の文句を含め「事実関係の歪曲」だと指摘している。
 論文はまた、韓国マスコミの歴史問題や「独島」問題に関する日本批判は「過酷なほどだ」といい、調査においてさえ「韓国マスコミは事実報道より反日感情を扇動し」「両国の意見を不公平に取り上げている」とする意見がかなり出ているとしている。
 調査では領土問題で「日本の主張にも根拠がある」18%、「日本を刺激すべきでない」9%、「国際司法裁判所で解決」25%、「日韓共同管理」5%、「戦争の可能性」30%などといった結果も出ている。
 韓国では過去、韓国の立場を支持する日本の学者の主張や研究はよく紹介されている。今回の論文は日本の主張を支持するものではなく、韓国側の方法論を批判するものだ。論文は結論で「韓国では戦後60年間、学界と言論界が一緒になって客観的事実より植民地支配の記憶と反日感情に訴え、愛国主義を前面に国民に誤った認識を植えつけてきた」と述べている。

◎韓国「恩師の日」、先生に「贈り物攻勢困った」7割休校(2006年5月16日、朝日新聞)
 韓国で「恩師の日」と呼ばれる15日、国内の小中高校の7割以上が「自主休校」になる異常事態となった。生徒が先生に感謝を表す日として40年以上の歴史を持つが、教育の過熱とともに先生に高価なバッグや商品券を争って贈る例が続出し、各地の教育庁も「いっそ顔を合わせない方がまし」と休校を容認した。
 ハングルを発明した朝鮮王朝の世宗(セ・ジョン)王の生誕日に由来し、当初は花を贈ったり感謝の言葉を述べたりする素朴な行事だった。しかし徐々に小中学校を中心に、成績や内申点を少しでも高くしてもらおうと贈り物攻勢に発展、社会問題に。数年前から休校にする学校が現れ、今年、前例のない高い休校率になった。
 皮肉にも「先生に会えない日」になってしまったが、ソウル市内のある中学校教師は「例年もらうのが負担だったので、休みでほっとした」と話した。今後は、この日を先生がサジ加減しにくい学年末に移そうという案が急浮上している。

◎韓国、少子化止まらず、出生率1.08で世界最低更新(2006年5月9日、朝日新聞)
 韓国統計庁は8日、昨年の合計特殊出生率(暫定値)が1.08を記録し、前年の1.16を下回って世界最低水準を更新したと発表した。女性の社会進出による晩婚化や激しい教育競争に伴う出産手控えが原因と見られる。
 同庁によると、70年に4.53だった出生率は急激な産業構造と意識の変化に伴って減少傾向が続き、90年に1.59、00年に1.47を記録した後、ここ数年は1.10台を推移、日本の1.29(04年)を下回る世界最低水準に落ち込んでいた。
 目立つのは出産年齢の上昇だ。00年に全体の34.9%に過ぎなかった30代が昨年は50.3%と半数を超え、初めて20代を上回った。
 韓国政府は昨年、低出産高齢社会基本法を制定し、大統領直属の対策委員会を設置して出産奨励策を模索しているが、雇用不安や保育施設不足なども絡み、少子化に歯止めがかからないままだ。

◎韓国4月の輸出額12.7%増、半導体など2ケタの伸び(2006年5月1日、日本経済新聞)
 【ソウル=峯岸博】韓国産業資源省が1日発表した4月の輸出は前年同月比12.7%増の257億7000万ドルだった。ウォン高や原油高にもかかわらず、半導体や自動車部品、船舶などが2ケタの伸びを確保した。一方、自動車は1.2%増と伸び幅が縮小。同省は「ウォン高で日本製品に対して競争力が低下したことや現代自動車グループの(不正資金疑惑)捜査によるブランドイメージの低下」を理由に挙げた。

◎現代自グループ会長、横領や背任容疑で逮捕、韓国検察(2006年4月29日、朝日新聞)
 韓国の自動車最大手、現代自動車グループの不正資金問題を捜査している検察当局は28日、不正行為を指示したとして横領や背任の疑いで同グループの鄭夢九(チョン・モング)会長(68)を逮捕した。韓国を代表する輸出企業トップ逮捕に衝撃が広がるとともに、不正資金は政官界へのロビー活動や不法政治資金に使われたとされ事件の拡大も予想される。
 同社の意思決定を一手に担ってきた「ワンマン総裁」の空白により、自動車会社として「2010年までに世界トップ5」を目標に日本勢を追い上げようとしていた同グループの経営は深刻な打撃を受けそうだ。すそ野産業が広い自動車企業だけに、韓国経済全体への影響を懸念する声も強い。
 検察当局などによると、鄭会長は自らが債務の連帯保証をしていた、財務状況が悪化したグループ企業の有償増資を、ほかのグループ企業に引き受けさせるなどして同グループに約3500億ウォン(約420億円)の損害を与えた背任の疑い。また約1200億ウォン(約140億円)の資金を不正に蓄えた横領の疑い。本社ビル建設認可や債務削減などで便宜を受けるため、政官界へのロビー活動などに使ったとみられる。韓国メディアによると、02年の大統領選などの不法政治資金にも使われた可能性もあるという。
 また検察は、こうした不正行為が、グループの経営権を鄭会長から息子の鄭義宣(チョン・ウィソン)・起亜自動車社長へ継承する工作過程で行われたとみている。
 韓国の輸出の牽引(けんいん)役である自動車企業のトップを身柄拘束することには「経済全体に影響が及ぶ」と検察の一部や経済界から慎重論が出ていた。だが韓国でも所得の二極化など「格差」が大きな社会問題になっており、富の象徴である財閥一族が違法を疑われる行為で「世襲」を行おうとしたことに世論が強く反発していた。
 鄭会長は、旧現代財閥の創始者で名誉会長だった故鄭周永(チョン・ジュヨン)氏の次男。

◎使い捨てコップ:韓国の店内飲食、マグやグラス使用促す、韓流削減法(2006年4月21日、毎日新聞)
◇韓流・使い捨てコップ削減法
 毎日、膨大な量が廃棄されている使い捨てコップ。一方、お隣の韓国では、店内飲食はマグカップやグラスなど再使用できる容器を使うよう店側に促す制度があり、使い捨て削減に成果をあげているという。現地を視察した国際環境NGO「FoEジャパン」の報告を交えて紹介する。【大迫麻記子】
 今年2月、ソウル市。同NGOスタッフの瀬口亮子さんらが大手チェーンのコーヒーショップに入ると、店内の客は皆、グラスやマグカップを使っていた。冷たい抹茶飲料を注文すると、男性店員は「店内で飲みますか」と確認。グラスに入れて差し出した。
 韓国は92年、「資源の節約と再活用促進に関する法律」を制定した。リサイクルの促進だけでなく、使い捨て容器の使用規制など、発生そのものを抑制する具体的指針があるのが特徴だ。ただ、抜け道もあって効果に限界があった。
 一方で、一部企業はNGOと協力して独自の取り組みを始め、軌道に乗せていた。そこで02年10月、31社が環境省と使用削減の「自主協定」を結び、実効をあげている。
 協定で定めた紙コップなど使い捨て容器の規制対象は、コーヒーショップが166平方メートル以上、ファストフードは333平方メートル以上(03年1月協定開始以降の新設店は266平方メートル)。対象店は、使用容器を原則すべて、マグやグラスなどに変えなければならない。対象未満の広さでも、実施している店もある。この結果、協定を結んだファストフードやコーヒーショップチェーンでは平均21.4%、容器の使用量が減った。紙コップにして約7000万個の削減。企業側にも約15億ウォン(約1億5000万円)の節約効果があった。

◇日本ではマイカップで20円引きコーヒーも
 日本でも、同様の取り組みが進みつつある。
 容器包装リサイクル制度の見直しを検討している中央環境審議会の廃棄物・リサイクル部会は、今年2月に取りまとめた報告書で、「飲食店における自主的な取り組みを加速するためには事業者と地方公共団体・国との自主協定の締結を促進することが有効である」とした。環境省も「自主協定制度を活用し、再使用できる容器を一層普及させたい。参画企業をどう確保するかがポイントになる」と言う。
 日本でも、ドトールや上島などコーヒーショップチェーンでは、店内では陶器カップを使っている。また、原則店内でも紙コップを使っているスターバックスコーヒージャパンは、使い捨て削減のために「マイカップ」を導入。自前のカップで注文すれば、20円引きのサービスをしている。ただ、削減協定の導入については「再使用容器の全面使用となれば、(収納や洗浄など)店舗のハード面も含め大幅な変更が必要なので、段階的に進めたい」とする。
 一方、ファストフードチェーンはコーヒーチェーンよりマグなどの利用率は全般に低く、他の使い捨て包装容器も使用量が多い。
 国内最大のファストフードチェーン、日本マクドナルドは、全店内で紙コップを使用している。03年、東京と大阪の店舗でマグの導入を約1年かけて実験した。削減協定の導入については「実験の結果、衛生面から『紙の方が良い』というお客様の声も少なくなかった。陶器も洗浄機による熱負荷等がある。総合的に見て、現段階で陶器の使用予定はないが、今後検討を重ねていく」とする。

◇韓国は市民監視強く企業が参加
 韓国で進んだ理由について瀬口さんは「市民の監視が強い。企業は、イメージダウンを恐れる意味からも協定に参加していた」と分析。「やり方次第では、マグやグラスの使用が企業のコストダウンにもなるはず。私たちも企業の動向をチェックしたい」と話している。

◎韓国:現代・鄭父子が1兆ウォンを無条件で福祉財団に寄付(2006年4月19日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国の現代自動車グループは19日、鄭夢九(チョンモング)会長とグループ傘下の起亜自動車社長で同会長の長男、鄭義宣(チョンウィソン)氏の2人が、私財である約1兆ウォン(約1240億円)相当の株式を無条件で社会福祉財団に寄付すると発表した。同グループは巨額の秘密資金を蓄積した疑惑が検察当局の捜査対象になっており、この発表には世論の批判をかわす狙いがあると韓国メディアは報じている。
 寄付される株式は、自動車や部品の輸送などを業務とする系列会社グロービスの全株式の約60%にあたる両氏の持ち株全部。報道によれば、検察は同グループ役員の取調べやグロービス社の捜索を通じて、同社に秘密資金がプールされたことを突き止めた。秘密資金が父子間の経営権継承のために使われた疑いもあり、近く両氏を出頭させて調べる予定だという。
 同グループは故・鄭周永(チョンジュヨン)氏が創業した大財閥「現代グループ」から、同氏の二男である鄭夢九氏が指揮する企業集団として分離、独立した。
 韓国では2月にも、財閥サムスングループの会長らが、世論の批判を背景に私財8000億ウォンを社会に還元すると発表した。水面下で政権の指導的な意思が働いているとの見方もある。

◎韓国でスパイ摘発、北朝鮮工作資金の流れ浮き彫りに(2006年4月12日、産経新聞)
 【ソウル=久保田るり子】韓国のソウル中央地検は10日、北朝鮮工作員から報酬を受け取り韓国の情報を渡していた台湾系華僑(67)を国家保安法違反で逮捕した。北朝鮮工作員は金正日総書記の長男、金正男氏の指令で活動しており、この華僑に渡していた報酬は5年間に約12万ドル(約1400万円)。米国が対北朝鮮金融制裁を科しているマカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア」経由で受け取っており、同銀行が工作資金の窓口だったことが裏づけられた。
 韓国各紙によると、逮捕されたのは貿易会社社長の台湾系華僑で、韓国情報を中国内の北朝鮮工作員に渡していた。特に2003年以降はコンピューターのハッキングやネットワーク保安関連の資料、韓国内外のソフトウエア会社の保安・ホームページ作成プログラムなどを要求され、工作員に渡していた。韓国の海岸線の詳細な地図を要求されたこともあったが、これは漁業従事者にしか販売されておらず入手できなかったともいう。
 この華僑が接触していた北朝鮮工作員(50)は朝鮮労働党傘下の工作機関「対外連絡部」に所属、北京で活動していた。また工作員は「キム・チョル」という仮名を使っていた金正男氏から電子メールで指示を受けていた。

◎韓国国防省、プロのゲーマー採用検討(2006年3月20日、朝日新聞)
 韓国国防省は20日、コンピューターゲームのプロを空軍の「電算特技兵」に採用する準備を進めていることを明かした。北朝鮮などを警戒する国防の要である情報プログラムなどを作成・管理する傍ら、ゲーマーの活動を続けることもできる「二足のわらじ」の勧めだ。
 IT(情報技術)大国の韓国では、コンピューターを操る優秀な人材がゲーマーになるケースが目立ち、子供がなりたい職業の上位を占める。企業などのチームに所属したり、フリーで協会に登録したりで、公認プロは計260人に上る。
 一方で、空軍はレーダーや航空機のコンピューターについて常に最新技術を導入しなければならず、知識もプログラム開発技術も博士級の力量が必要だという。人材の確保へ「遊びの世界」の頭脳を拝借する形だ。早ければ今年下半期にも選抜を始めるという。

◎南北連結鉄道:韓国側出入事務所が完工(2006年3月16日、毎日新聞)
 韓国統一省は15日、韓国と北朝鮮を結ぶ連結鉄道・道路の韓国側通行管理事務所の完工を祝う落成式を開いた。
 南北連結鉄道・道路は、東側の東海線、西側の京畿線の2カ所に敷かれ、04年からそれぞれの南北軍事境界線近くに管理事務所の建設工事を行っていた。完工に伴い東海線事務所は260万人、京畿線事務所は年間170万人の通行事務を処理できるようになる。【ソウル支局】

◎日本税関での知的財産権侵害、韓国が最多(2004年10月7日、中央日報)
  今年上半期に日本の税関で知的財産権を違反した事例4405件のうち、韓国が2301件で全体の52.2%を占めたと、大韓貿易投資振興公社(KOTRA)福岡貿易館が7日明らかにした。
  これは中国の1484件(33.7%)を大きく上回っている。次いで香港(233件、5.3%)、フィリピン(189件、4.3%)、タイ(116件、2.6%)などの順だった。
  品目基準では中国が23万8743点で全体の41%を占め、韓国(20万4145点、35)、香港(10万1366点、17.4%)などの順となった。

◎韓国で親日派子孫の財産没収、特別法を基に仮処分申請(2006年3月9日、読売新聞)
 【ソウル=平野真一】韓国の検察当局は9日、日本の植民地統治に協力した、いわゆる親日派の子孫から不動産を没収する準備として、これらの不動産の売買などを禁じる仮処分申請を裁判所に提出した。
 国会で昨年末に成立した「親日・反民族行為者の財産の国家帰属に関する特別法」に基づく措置で、親日派の財産没収に向けて仮処分申請が取られたのは初めて。ただ、実際に没収されるまでには、大統領直属の調査委員会が没収対象を確定する必要がある。 日本は1905年に日韓保護条約(乙巳条約)締結を強要し、韓国を保護国化。45年8月15日の日本敗戦まで韓国を植民地統治した。同条約に韓国代表の一人として調印し、日本から爵位や褒賞金を与えられた李完用(イ・ワンヨン)ら大臣5人をはじめとする対日協力者が親日派と呼ばれ、民族最大の裏切り者とされている。
 盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権は歴史の見直しを推進。その一環として、与党ウリ党の主導で韓国国会は2005年12月、親日派が対日協力の見返りとして得たり、その子孫が相続した土地などの財産を国家が没収する特別法を制定。法曹関係者ら9人から成る調査委が今年上半期中に発足する運びとなっている。
 今回、検察当局が仮処分を申請したのは、李完用ら親日派3人の子孫が所有する土地など計約5280平方メートル。子孫が特別法制定前に起こした所有権確認訴訟で勝訴が確定したため、善意の第三者に売却された場合に没収できなくなるのを防ぐのが目的だ。
 正確な統計はないものの、親日派の人数は約400人、彼らが対日協力の代価として日本からもらった褒賞金だけで時価にして約1200億ウォン~4200億ウォン(1ウォンは約0.12円)に及ぶと見られている。

◎韓国政府、強制徴用被害者に最高240万円補償(2006年3月8日、日本経済新聞)
 【ソウル=峯岸博】韓国政府は8日、日本の植民地統治下で日本企業や軍隊などに強制徴用された韓国人への支援策を発表した。朝鮮半島の外で死傷した被害者1人当たり最高2000万ウォン(約240万円)を慰労金の名目で本人や遺族に支給するのが柱。現時点の対象者は約2万人、金額は支援策全体で5000億ウォン程度かかるとみており、今後さらに膨らむという。
 慰労金は徴用期間中の死亡者と重傷者に2000万ウォン、軽傷者に1000万ウォン。無事に帰還した人にも本人の医療費や遺族の学費を補助する。支援策は国会手続きを経て、来年から実施される予定だ。
 国交正常化交渉で議題にならなかった元従軍慰安婦については「日本政府の責任を引き続き追及していく」としている。韓国政府は全国で被害者からの申告を受け付け中で、慰労金の支給対象者が5万~10万人に上るとの見方もある。

◎寄生虫卵の検出で回収のキムチ、飲食店で販売か、韓国(2006年3月7日、読売新聞)
 韓国政府が昨年秋、寄生虫卵の検出を理由に回収・廃棄したはずの中国産キムチの一部がソウルの飲食店で販売されていた疑いが浮上し、韓国の食品医薬品安全庁は6日、調査に乗り出した。
 6日付の韓国紙・京郷新聞によると、ソウル市の飲食店で、寄生虫卵が検出された中国産キムチが「韓国産熟成キムチ」として、サバなどと一緒に煮込んだ料理で出されていたという。(ソウル支局)

◎竹島:60代の韓国人夫婦が再居住(2006年2月20日、毎日新聞)
 日韓が領有権を主張する竹島(韓国名・独島)の唯一の住民とされ、03年の台風被害で退避していた60代の韓国人夫婦が19日、竹島に戻った。漁業などをしながら竹島に定住する計画という。聯合ニュースが伝えた。
 韓国は警備隊を配置するなどして竹島を実効支配している。
 夫婦は91年に竹島に近い鬱陵島から竹島に移住。台風で住居が壊れ、韓国の海洋水産省が建設した宿舎に移り住んだが、再び台風被害に遭い、鬱陵島に避難していた。
 島根県の「竹島の日」条例制定などに対し、韓国世論の反発は強い。(ソウル共同)

◎竹島に韓国人夫婦が上陸、生活始める(2006年2月20日、朝日新聞)
 韓国のYTNテレビによると、民間人が皆無だった竹島(韓国名・独島)に19日、60代の韓国人夫婦らが漁船で上陸し、漁業関係者の避難用施設で生活を始めた。夫婦は91年に島に住民登録し、他の島と行き来していたが、台風で破損した施設が修復され、約10年ぶりに戻ったという。

◎韓国人の短期滞在、ビザ免除を恒久化、政府決定(2006年2月7日、朝日新聞)
 政府は6日、韓国人に対する90日以内の観光、商用などの短期滞在査証(ビザ)を、恒久的に免除することを決めた。麻生外相が記者会見で明らかにした。
 韓国人へのビザ免除は昨年の愛知万博の期間に限定していたが、韓国政府が恒久化を要望。今年2月末まで延長していたが、そのまま続けることにした。

◎疑惑相次ぐサムスングループ、李会長が5カ月ぶり帰国(2006年2月5日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】治療を理由に昨年9月から米国を中心に海外生活を送っていたサムスングループの李健熙(イ・ゴンヒ)会長が4日、直近に滞在していた日本から5カ月ぶりに帰国した。サムスングループは昨年、不正政治資金提供疑惑などに揺れ、李会長がいつ帰国するかに関心が集まっていた。
 聯合ニュースによると李会長はソウルの金浦空港で、報道陣に「昨年は騒ぎを起こして申し訳ない。すべての責任は私にある」と語った。同グループは1997年の大統領選で不正政治献金を提供したとの疑惑が昨年に浮上したが、検察当局は証拠不十分として李会長らを不起訴としていた。

◎韓国の外貨準備、過去最高、6カ月連続の増加(2006年2月2日、日本経済新聞)
 韓国銀行は2日、1月末の外貨準備高が2169億3000万ドル(約31兆5500億円)の過去最高を記録したと発表した。前月比で6カ月連続の増加。1月の増加幅は65億4000万ドルで2004年11月に記録した142億ドルに次ぐ規模となった。
 ドル安のため円やユーロ建て資産のドル換算額が増えたことなどから、外貨準備高が増大した。

◎ソウル中心部に外国人専用カジノ(2006年2月1日、朝日新聞)
 韓国観光公社の子会社グランドコリアレジャーは27日、ソウル市南部の会議場・展示場複合施設「コエックス」内に外国人専用カジノをオープンした。ソウルではこれまでカジノは中心部から離れたホテルに1店あるだけだった。日本人観光客を中心に年間28万人の来店を見込む。
 同社は5月にはソウル市でもう1店、6月には韓国南部の釜山で、それぞれホテル内にカジノを開店する予定という。

◎韓国、05年は4%成長・政府目標は達成(2006年1月25日、日本経済新聞)
 【ソウル25日共同】韓国銀行(中央銀行)は25日、韓国の2005年の国内総生産(GDP)成長率(暫定値)は前年比4.0%になったと発表した。05年10~12月期のGDP成長率は前年同期比5.2%だった。
 04年成長率の4.6%から鈍化したが、韓国政府が目標とした4%成長は達成した。同銀行によると、建設投資が不振だった一方で半導体、自動車を中心とした製造業が好調を維持。輸出や設備投資、個人消費が増加した。

◎韓国LG電子の10~12月期、純利益91%増(2006年1月24日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国LG電子が24日発表した10~12月期決算は、売上高が前年同期比5.2%減の6兆1821億ウォン(約7200億円)、純利益は同91.1%増の3122億ウォンとなった。携帯電話機部門が大幅増益となったほか、家電部門も黒字に転換した。
 部門別の営業利益は携帯電話機が同38.5%増の1975億ウォン。売上高は同4.5%減ったが、生産拠点の統廃合などのリストラで収益性が高まった。プラズマパネルや薄型テレビを手掛けるデジタルディスプレー部門は807億ウォンの赤字。予想以上の価格下落が響いた。
 同時に発表した05年通期の売上高は売上高が前年比3.6%減の23兆7742億ウォン、純利益は同54.5%減の7028億ウォンだった。

◎韓国観光客:恒久的にビザ免除、関係改善も狙う(2006年1月20日、毎日新聞)
 政府は20日、韓国からの観光客などへの査証(ビザ)を3月以降、恒久的に免除する方針を固めた。今月中に正式決定し、麻生太郎外相が韓国政府に通知する。政府は日韓両国間で年間500万人の交流を目指しており、観光客の増加を期待する一方、小泉純一郎首相の靖国神社参拝で悪化している日韓関係改善の糸口にする狙いもある。
 観光や商用目的で来日する韓国人の短期滞在ビザ(90日以内)については、04年12月に鹿児島県指宿市で行われた日韓首脳会談で愛知万博期間中(昨年3月~9月)の免除で合意。その後、今年2月末まで5カ月間、暫定延長された。韓国側は免除の恒久化を求めていたが、日本政府内には不法入国者や刑事事件の増加を懸念する意見があり、慎重に検討を続けていた。
 外務省によると、政府は62カ国・地域に対して短期滞在ビザを免除している。アジアではシンガポール、香港、台湾などに次いで韓国が6番目となる。一方、中国に対しては、北京など3市5省に限定されていた団体観光ビザの発給地域を、昨年7月から中国全土に拡大したが、30日以内滞在予定の修学旅行生を除いてビザ免除の対象にはなっていない。【中田卓二】

◎「日本の相殺関税は不当」、韓国がWTOに提訴へ(2006年1月20日、朝日新聞)
 韓国のハイニックス半導体が作るメモリーDRAMが不当に安く日本に輸出されているとして日本政府が相殺関税発動を韓国側に通告した問題で、韓国政府は20日、相殺関税は不当として世界貿易機関(WTO)に提訴する方針を固めた。韓国産業資源省関係者は「WTO提訴を含め可能な法的措置で対応していく方針だ」とした。
 ハイニックスには韓国政府系の銀行などが融資しており、日本政府はこれを輸出補助金にあたると判断。昨年10月、輸出補助金を禁じたWTO規定に違反するとして相殺関税の上乗せ方針を韓国側に通告した。
 日本政府は20日、関税・外国為替等審議会を開き発動を了承した。27.2%分を上乗せした相殺関税を月内にも発動する。

◎「釜山新港」が一部開港、北東アジアの「物流ハブ」目指す(2006年1月20日、産経新聞)
 韓国南部の釜山近郊に官民合わせて9兆ウォン(約1兆円)以上を投じて建設が進められてきた「釜山新港」が19日、一部開港し、盧武鉉大統領も出席して現地で記念式典が開かれた。
 2011年に完全開港、30隻のコンテナ船が同時接岸可能となる予定で、既存の釜山港と合わせて北東アジアの「物流ハブ」を目指す。
 盧大統領は式典で「新港が北東アジアの物流中心基地の地位を確固として占められるようにする」と強調した。
 新港は韓国の国家的プロジェクトとして01年に着工。情報技術を駆使した物流団地も備えた最新鋭の港になる計画で、一帯を自由貿易地区に指定、土地賃貸料を格安に設定して日本企業の誘致も目指している。(共同)

◎売上高最高、5期ぶり増益、サムスン電子、10~12月期(2006年1月13日、産経新聞)
 韓国の半導体・電機大手サムスン電子が13日発表した2005年10~12月期決算によると、半導体や液晶表示装置(LCD)部門の好調により、売上高は前年同期比11.7%増の15兆5200億ウォン(1兆8100億円)と、四半期として過去最高を記録した。
 純利益も同39.9%増の2兆5600億ウォンで、5期ぶりの増益となった。
 2005年通期決算では、売上高は前期比0.3%減の57兆4600億ウォン、純利益は29.2%減の7兆6400億ウォンだった。
 04年に純利益が10兆7900億ウォンを記録、情報技術(IT)関連企業としては世界最高となったこともあり、減収減益となった。(共同)

◎韓国のサムスン電子、2年ぶりの減益・2005年(2006年1月13日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国のサムスン電子が13日発表した2005年12月期決算は、純利益が7兆6400億ウォン(約8900億円)と、前の期に比べ29%減少した。減益は2年ぶり。上半期のハイテク市況の悪化で主力の半導体や液晶パネルの製品価格が下落。ウォン高や原材料価格の上昇も響き、10兆ウォンを割り込んだ。
 売上高は前年比0.3%減の57兆4600億ウォン。営業利益は同33%減の8兆600億ウォンと減収減益。04年後半からのハイテク市況の悪化にウォン高などの影響が重なり、05年1~3月期は純利益が前年同期比で半減。下半期にかけて市況は回復に向かい業績も改善したが、上半期の落ち込みを補えなかった。
 営業利益を部門別にみると、主力の半導体は前年比27%減の5兆4600億ウォン、液晶パネルが同61%減の7300億ウォン、携帯電話機など情報通信は同18%減の2兆3000億ウォン。薄型テレビを含むデジタルメディアは同3100億ウォンの赤字、エ