韓国の気になるニュース
このページは、私が気になった韓国の気になるニュースを個人的にまとめたものです。
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 2008年7月20日











◎牛肉デモが一転、反政府集会の様相、韓国・李政権に試練(2008年5月27日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也】韓国で続く米国産牛肉の輸入反対の動きが、反政府集会の色合いを帯びてきた。参加者らは大統領府に向かって無許可のデモ行進を始め、26日までの2日間で68人が警察に身柄を拘束された。事態が沈静化する兆しは見えず、発足3カ月を迎えた李明博(イ・ミョンバク)政権は厳しい国政運営を続けている。
 「庶民を抹殺する李明博を弾劾せよ」。大勢の機動隊員らが待機する中、26日もソウル中心部の清渓川広場では、牛海綿状脳症(BSE)問題で導入した米国産牛肉の輸入制限措置の撤廃に反対する集会が開かれた。清渓川は、ほかならぬ李大統領がソウル市長時代に復活させた市民の憩いの場だ。
 集会参加者らの中には、牛肉問題にとどまらず、朝鮮半島を縦断する大運河構想など李政権の他の政策を糾弾する声が目立ってきた。野党関係者も運動に加わっていると指摘される。
 警察当局は違法行為に対して厳格な態度で臨むと繰り返し警告している。だが、集会で大半を占める若者たちは反発。政府は当初、26日にも米国産牛肉の輸入を告示するとみられていたが、28日以降に延期した。
 李大統領は22日、国民への談話として事実上の謝罪会見をした。それでも反対運動が収まらないのは、食の安全に直結する問題であることに加え、政府の拙速ぶりが見透かされているためだ。
 昨年末の大統領選で圧勝したものの、国会でハンナラ党は少数与党。4月9日の総選挙では与党の過半数奪取が最大目標だったため、米牛肉問題が争点化するのを避けた。
 一方で李大統領の初外遊である訪米の日程は4月15日からで固まっており、19日の米韓首脳会談前に「土産」として輸入制限撤廃を決定する必要があった。韓国政府は首脳会談直前の18日に撤廃を発表したが、これがまた「政治的成果を急ぐあまりに食の安全を脅かした」と反発を受けている。

◎性犯罪累犯者に“見えない鎖”韓国で(2008年5月23日、スポーツニッポン)
 韓国国会は22日、性犯罪を繰り返す人間について、仮釈放後や出所後の居場所を電波で把握できるようにする「電子足輪」を最大10年間装着させることを盛り込んだ関連法の改正案を可決、同案は成立した。9月から施行される。衛星利用測位システム(GPS)が利用されるとみられる。
 共同電によると、関連法は子供に対する性犯罪増加を受けて国会で昨年成立。年内施行予定だった。当初、最大5年とされていたが、女子小学生が性的暴行を受け惨殺される事件が起きるなどし、施行前に改正が行われることになった。

◎第2ロッテワールド建設、反対の空軍が方針転換(2008年5月19日、朝鮮日報)
 国防部と空軍が、これまで航空機の離着陸の安全性に問題が生じるとして強硬に反対してきた、ソウル・蚕室の第2ロッテワールドの建設を認める方向に転換したことが分かった。
 これを受け、空軍は京畿道城南市のソウル軍用空港に新しい滑走路を建設したり、偵察機など一部の航空機をほかの基地に移動させるといった案を検討している。
 高さ555メートル(112階建て)の第2ロッテワールドは、これまでソウル軍用空港における航空機の離着陸の安全性に問題が生じるとして、空軍が反対してきたため、建設計画が数回にわたって頓挫していた。ここへ来て空軍が方針を転換し、多角的な検討を行うことになったのは、李明博(イ・ミョンバク)大統領の意向が反映されたからではないかと言われている。
 政府の消息筋は18日、「最近、李大統領がソウル軍用空港の運用方法を改善し、第2ロッテワールドの建設を認める方向で検討するよう求める発言をし、これを受け多角的な検討を行っている。だが、城南のソウル軍用空港を移転することはできないというのが、空軍の一貫した立場だ」と語った。
 空軍が検討している案としては、航空機が第2ロッテワールドに衝突する恐れがない方向に向けた新たな滑走路を建設する案や、これまでの滑走路をそのまま供用しつつ、輸送機や偵察機などはほかの基地に移転させ、ソウル軍用空港はヘリコプター中心の空港にするといった案が含まれているという。
 消息筋によると、いかなる場合であれ数千億ウォン台の費用がかかるとされている中、空軍ではロッテ・グループ側が費用を全額負担することを望んでいるが、これに対しロッテ側は一部のみ負担するという姿勢を崩しておらず、費用の確保が問題だという。また、李大統領による企業寄りの政策のため、安全保障が二の次にされているという批判の声も少なくなく、論議を呼んでいる。

◎サムスン電子の08年設備投資、過去最大の1兆1500億円以上(2008年4月25日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国のサムスン電子は25日、2008年に連結ベースで11兆ウォン(約1兆1500億円)以上の設備投資を実施すると発表した。07年実績の10兆8000億ウォンを上回り、過去最大となる。半導体メモリーと液晶パネルに重点投資し、シェア奪取を目指している日本勢に対抗する。
 設備投資の内訳は、半導体メモリーが7兆ウォン、液晶パネルが3兆7000億ウォン。半導体メモリーは米テキサス州にあるオースティン工場でのNAND型フラッシュメモリーの増産や、韓国内の工場の設備更新などに充てる。液晶パネルはソニーとの合弁会社S-LCD(韓国忠清南道牙山市)の「第八世代」ラインの増設などが盛り込まれる。

◎牛カルビ・参鶏湯より、いま豚肉、韓国(2008年5月15日、朝日新聞)
 【ソウル=箱田哲也、稲田清英】韓国で豚肉人気が上昇している。米国産牛肉の輸入制限撤廃決定で国民に牛海綿状脳症(BSE)への不安が広がる一方、鳥インフルエンザが拡大しているためだ。牛カルビや参鶏湯で有名な韓国だが、豚のサムギョプサル(三枚肉)の注文が相次ぎ、豚肉は値上がりしている。
 韓国銀行がまとめた4月の生産者物価動向によると、前月に比べて牛肉が3.6%、鶏肉が5.6%下がったのに対し、豚肉価格は28%上がった。有力紙、朝鮮日報は、大型スーパーでの豚肉販売量が約40%増えて牛肉を上回ったとし、「5月に豚肉の販売量が牛肉を上回るのは異例」とする専門家の声を紹介した。
 一方、韓国政府は14日、米国産牛肉の輸入制限撤廃に対する反発を受け、15日に予定していた制限撤廃の告示を1週間~10日程度延期する方針を明らかにした。野党は米国との再交渉を求めているが、政府は、制限を撤廃する基本方針は変えていない。

◎韓国の1千万人情報流出で中国当局がハッカー拘束(2008年5月8日、産経新聞)
 韓国の大手競売サイト「オークション」がハッキング被害に遭い、会員1081万人分の個人情報が流出した事件を捜査中の韓国警察当局は7日、捜査協力をしている中国公安当局が、オークションのサーバーに侵入して情報を盗んだなどとして、韓国人1人と中国人1人を拘束していると明らかにした。韓国メディアが伝えた。
 中国公安当局は3月末に他の韓国人1人を含め計3人を拘束し、1人は釈放した。中韓両国の捜査当局は、他に共犯がいるとみているという。

◎韓国北東部でも鳥インフル(2008年5月8日、産経新聞)
 韓国北東部の江原道は8日、同道春川市の農家で死んだ家禽(かきん)から鳥インフルエンザウイルス(H5型)が検出されたと発表した。
 韓国では4月に今年初めて南西部の全羅北道で発生が確認されて以来、鳥インフルエンザの感染拡大が続いており、今月6日にはソウルでも確認。済州島を除く全土に広がっている。

◎韓国・李大統領、早くも支持急落、経済不振・不祥事(2008年5月7日、朝日新聞)
 【ソウル=牧野愛博】「CEO(最高経営責任者)大統領」として経済再生の期待を背に登場した韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領が、早くも低支持率に苦しんでいる。売り物の経済政策でつまずき、側近の辞任や米国産牛肉の輸入を巡っても批判が拡大。対北朝鮮政策も空振り気味だ。頼りの与党内にも内紛の火種を抱え、浮揚のきっかけは見つからない。
 韓国の世論調査機関によれば、大統領の支持率は2月の発足当初の70%台から急落。4月末には初めて40%を割り込んだ。原因について韓国政府や与党側は「経済政策で有効な手を打てないのが痛い」と口をそろえる。
 李氏の経済政策の核は「747政策」。07年に4.9%だった経済成長率を年7%、国民所得4万ドル、世界11位の経済規模を7位まで引き上げるとする大胆な内容だ。
 だが、韓国も世界的な景気停滞の波に襲われている。李氏は既に今年の経済成長率を6%台に、任期中の国民所得目標を3万ドルにそれぞれ下方修正。政府内からは「元々、夢のような政策だった」(関係者)と反省の声も出た。
 こうした中、閣僚級の朴美碩・大統領府社会政策首席秘書官(49)が不動産投機疑惑を受けて1日に辞任。与野党から「大統領の人選ミス」を責める声が相次いだ。
 一方、10年続いた太陽政策の修正を掲げた対北朝鮮政策も行き詰まりを見せている。李氏は先月の訪米中、南北連絡事務所の平壌とソウルへの設置を提唱したが、北朝鮮には10日足らずで一蹴(いっしゅう)された。
 韓国政府当局者は2日、提案について「北韓(北朝鮮)が望めばいつでも説明する」と述べたが、統一相経験者の1人は「過去、北に何度も拒否された提案。大統領府の準備不足だ」と批判した。
 李氏も手をこまぬいているわけではない。4月の訪米、訪日を無難にこなし、1日には年内に地方公務員1万人以上を削減する行革案を発表するなど、公約である「小さな政府」の実現に意欲を示す。だが、こうした動きも評価には直結していない。
 一方、与党ハンナラ党も、朴槿恵(パク・クネ)元代表系の国会議員当選者の復党を認めるかどうかで揺れている。元々、同党は4月9日の総選挙の際、朴氏系の議員を次々排除。李大統領に近い人物を大量に公認して政権基盤固めを狙った。
 ところが、公認漏れして離党した朴氏系の候補が次々当選。結局、党内外を合わせ、自派系が総勢69人に膨れあがった朴氏は、7月の党代表選に自らが立候補しないことを条件に、側近らの早期一括復党を迫り続けている。
 党内では李氏側近に「復党は認められない」との声が強い一方「朴氏系議員が造反すれば、過半数を割ってしまう」(党関係者)心配もある。結局、先月30日に開いた最高委員会議も結論を先送りした。煮え切らない状態が続く中、大統領選前から5割前後を維持してきた党支持率も下がり始めている。

◎韓国:鳥インフルエンザで虚偽発表、KBSテレビ(2008年5月3日、毎日新聞)
 韓国KBSテレビは2日、慶尚北道(同国南東部)の鳥インフルエンザ(H5N1型)について、先月末に養鶏場の鶏から「陽性」の結果が出たにもかかわらず、道当局が「陰性」と虚偽の発表を行い、被害を拡大させたと報じた。道関係者はKBSの取材に「混乱が起きるから公務員は神経を使う」などと述べ、隠ぺいの事実を認めた。

◎韓国:慶尚北道が鳥インフル感染を隠ぺい(2008年5月3日、毎日新聞)
 韓国KBSテレビは2日、同国南東部の慶尚北道が先月、大量死した鶏から鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)を検出しながら「陰性」との結果が出たと発表し、感染事実を隠ぺい、その間に被害が拡大したと報じた。
 同道の関係者はKBSの取材に「混乱が起きるから」と理由を話した。
 KBSによると、慶尚北道は4月28日に永川市で鶏の大量死が起きたとの連絡を受け検査したが、結果を偽って発表。今月1日に国立機関の検査で感染力の強いH5N1型ウイルスが検出されたと伝えられた。同日、蔚山市や大邱市でも感染が確認され、2日には釜山でも感染が判明した。

◎鳥インフル:韓国で被害が急拡大、処分も636万羽(2008年5月2日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国南西部で4月初めに確認された強毒性の鳥インフルエンザ(H5N1型)による被害が1カ月で全国各地に広がった。KBS放送は2日、過去2回あった流行より拡散がはるかに速く、処分された鶏やアヒルも過去最大の635万9000羽に達したと報じた。
 鶏などの大量死は4月2日、南西部の全羅北道金堤市で初めて表面化し、強毒性のウイルスを検出。同道と全羅南道の養鶏場などで次々に感染が確認された後、はるか北方にあたる京畿道平沢市、中部の忠清南道、東部の蔚山市・慶尚北道にまで同ウイルス確認例が広がった。釜山や大邱でも疑わしい例が報告され、検査を急いでいる。
 KBSによると5月1日までの被害確認件数は22件。韓国では03~04年と06~07年のいずれも秋から冬にかけて同種の被害が起きたが、件数はそれぞれ19件(処分530万羽)と7件(同280万羽)だった。今回は春になってから発生し、わずか1カ月で急拡大した点に特徴がある。

◎サムスン電子の08年設備投資、過去最大の1兆1500億円以上(2008年4月26日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国のサムスン電子は25日、2008年に連結ベースで11兆ウォン(約1兆1500億円)以上の設備投資を実施すると発表した。07年実績の10兆8000億ウォンを上回り、過去最大となる。半導体メモリーと液晶パネルに重点投資し、シェア奪取を目指している日本勢に対抗する。
 設備投資の内訳は、半導体メモリーが7兆ウォン、液晶パネルが3兆7000億ウォン。半導体メモリーは米テキサス州にあるオースティン工場でのNAND型フラッシュメモリーの増産や、韓国内の工場の設備更新などに充てる。液晶パネルはソニーとの合弁会社S-LCD(韓国忠清南道牙山市)の「第八世代」ラインの増設などが盛り込まれる。

◎サムスン電子82%増益・1~3月営業、液晶パネルと携帯好調(2008年4月25日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国のサムスン電子が25日発表した1~3月期決算は、営業利益が前年同期比82%増の2兆1500億ウォン(約2260億円)となり、2・四半期ぶりに増益に転じた。主力の半導体メモリーは市況悪化で低迷したが、液晶パネルと携帯電話が好調を持続。ウォン安も収益を押し上げた。
 同社は不正疑惑でトップが在宅起訴され辞任した。ただ足元の業績への影響は軽微で、営業利益はアナリストの事前予想平均を大幅に上回った。売上高は同19%増の17兆1100億ウォン、純利益は同37%増の2兆1900億ウォンだった。
 部門別にみると、最も稼いだのが液晶パネル。営業利益は同1278%増の1兆100億ウォンと過去最高となった。薄型テレビ向けパネルの需要が拡大し、価格下落も小幅にとどまったことが寄与した。通信部門も同53%増の9200億ウォンと好調が続いた。

◎サムスン会長が退陣、秘密資金事件の責任(2008年4月22日、産経新聞)
 韓国の最大財閥サムスン(三星)の李健煕(イ・ゴンヒ)会長(66)は22日、先に特別検察捜査で在宅起訴された巨額の秘密資金疑惑などの責任を取り、会長を辞任し経営の一線から退陣することやグループ首脳陣の全面的交代を発表した。
 李氏は創業者・李秉●(=吉を2つヨコに並べる)(イ・ビョンチョル)氏の息子で1987年以来、2代目会長としてサムスンを半導体や電子などで世界的企業に育てた。グループはその総輸出額や株式時価総額が韓国全体の20%を占めるまでに巨大化したが、一方で世襲後継者として経営の家族支配が目立ち資産譲渡や資金管理などで不透明性が指摘されていた。
 退陣のきっかけとなった資金疑惑事件は顧問弁護士の“内部告発”によるもので、国会任命の特別検察捜査で4兆5000億ウォン(約4500億円)もの秘密口座が摘発され、李会長は背任や脱税、証券取引法違反容疑で起訴された。

◎サムスン会長辞任、不正資金疑惑・背任など起訴で引責(2008年4月22日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】韓国最大財閥のサムスンは22日午前、李健熙(イ・ゴンヒ)会長(66)が辞任すると発表した。長男への経営権世襲に絡む不正疑惑などを巡り、背任や脱税などの罪で自身を含む経営幹部10人が在宅起訴された問題の責任をとる。韓国を代表する企業を舞台とした疑惑は経営トップ退陣にまで発展する事態となった。
 同日午前、ソウル市内で記者会見した李健熙会長は「きょう会長職を退くことにした」と表明。「国民に心配を与えたことを謝罪する。法的、道義的な責任を尽くす」と辞任理由を説明した。
 李健熙会長は中核企業であるサムスン電子の会長ポストを含め、グループのすべての役職を退く。今後グループを対外的に代表する立場は、サムスン生命保険の李洙彬(イ・スビン)会長(69)が担う。

◎サムスングループ会長が辞任表明、脱税などで在宅起訴受け(2008年4月22日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】韓国最大財閥サムスングループの李健煕(イゴンヒ)会長(66)は22日、ソウルで記者会見し、辞任すると発表した。
 民間出身の特別検察官による捜査で、李会長と役員ら9人の計10人が脱税や背任などの罪で在宅起訴されたことを受けたもので、李会長は「法的、道義的責任を取る」と述べた。
 同グループは会長辞任に合わせて、大幅な組織刷新計画を発表した。計画によると、李会長は系列企業のサムスン電子の会長職なども辞任する。一連の犯罪に組織的に関与したと断定されたグループの戦略企画室も解体する。
 李会長は創業者の三男で1987年、グループ会長に就任。サムスン電子を世界的な企業に成長させるなど、カリスマ的存在だった。

◎殺処分作業の兵士感染か、韓国の鳥インフルエンザ(2008年4月21日、産経新聞)
 韓国紙、ソウル新聞は22日付早版で、韓国南西部全羅北道の鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)の感染確認現場で、家禽(かきん)の殺処分に従事した韓国軍兵士(22)が高熱を出し、ウイルスの感染が疑われていると報じた。
 同紙が入手した防疫当局が作成したとみられる文書によると、兵士は18、19両日に作業に投入され、部隊復帰後の20日から39.8度の熱を出し、ソウル市内の軍病院に収容された。同紙は兵士が所属する部隊の軍医官が、電話取材に対しウイルス感染の疑いがあると認めたと報じた。
 韓国では2003年冬から翌04年春に鳥インフルエンザが家禽類の間で流行した際、家禽を処分した複数の作業員がH5N1型ウイルスに感染したが発病はせず、06年になって感染が確認されたことがある。(共同)

◎鳥インフル、人に感染か・韓国紙報道(2008年4月21日、日本経済新聞)
 【ソウル=島谷英明】韓国紙のソウル新聞は22日付早版で、病原性の強い鳥インフルエンザ(H5N1型)に人間が感染した疑いがあると報じた。感染地域の全羅北道(韓国南西部)で鶏などの処分作業に投入された韓国軍兵士(22)で、作業後から高熱を出して病院で治療を受けているという。韓国では今月3日に鳥インフルエンザの発生が判明。感染地域は首都圏にまで広がっているが、これまで人間の感染は確認されていない。

◎旭硝子、韓国に液晶用ガラス新工場・来春メド、150億円投資(2008年4月19日、日本経済新聞)
 旭硝子は150億円を投じ、2009年春にも韓国に液晶パネル用ガラス基板の第3工場を建設する。近く稼働する第2工場とあわせた現地での生産能力は年間約1500万平方メートルと、現時点の3倍になる。韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領の訪日に合わせて日本企業による投資誘致を進める韓国側と、成長分野である液晶用ガラスで事業拡大を狙う旭硝子の思惑が一致した。
 韓国・亀尾市にある既存工場の隣接地に年産500万平方メートルの生産拠点を新設する。主に「第6世代」(1.5メートル×1.8メートル)以上のガラスを生産して韓国や日本、台湾に出荷する。韓国政府が21日に発表する日本企業による対韓投資案件に盛り込まれる予定だ。

◎サムスン会長を在宅起訴、116億円の脱税、背任も(2008年4月17日、産経新聞)
 韓国最大財閥サムスン・グループの不正資金疑惑を捜査した趙俊雄特別検察官は17日、李健煕会長(66)が約1128億ウォン(約116億円)を脱税したなどとして、同会長と共犯のグループ幹部9人を在宅起訴した。
 趙氏は会見し、巨額脱税でも逮捕しなかったことについて「国家ブランドを高めたサムスン経営陣の拘束は経営の空白を生み国家経済への悪影響も大きい」と釈明した。
 特別検察官は、経営権の継承を目的にグループ持ち株会社の転換社債が李会長の長男、李在鎔サムスン電子専務(39)に不当な安価で譲渡され、既に幹部2人が有罪判決を受けた事件に、李会長も関与したと判断。会長は背任罪でも起訴された。李在鎔氏は起訴されなかった。(共同)

◎韓国:サムスン・グループ会長ら10人を起訴、特別検察官(2008年4月17日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国最大の財閥サムスン・グループの各種疑惑を捜査してきた特別検察官は17日、同グループの李健煕(イゴンヒ)会長ら幹部10人を背任、脱税などの罪で起訴した。巨額の秘密資金を使って政官界にロビー活動したとの疑惑は立証されず、捜査は終結した。
 李会長の起訴事実は(1)グループの経営権を長男に譲る際、転換社債(CB)の低額発行でグループ企業などに少なくとも969億ウォン(約100億円)以上の損害を与えた▽4兆5000億ウォン(約4600億円)の秘密資金を管理し、株式売買の差益にかかる所得税1128億ウォン(約115億円)を納めなかった--など。いずれも副会長以下の幹部らの実行行為を指示または承認したという。
 同グループを巡る疑惑は、検察幹部や国税当局者、政治家らに幅広く秘密資金を提供してきたとされる点が核心だったが、名指しされた当事者やサムスン側は全面否認し、物証も得られなかったという。

◎韓国で鳥インフルエンザ拡大・20カ所で確認(2008年4月16日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国で病原性の強い鳥インフルエンザ(H5N1型)の被害が広がっている。15日までに全羅道(韓国南西部)4市・郡の20カ所で発生、首都圏の京畿道でも発生が疑われている。韓国政府は感染地域で鶏の処分や施設の消毒などの措置を講じる一方、流通している鶏肉や卵の安全性のアピールに必死だ。
 鳥インフルエンザは3日に全羅北道金堤市で発生、12日は隣接する全羅南道霊岩郡でも確認された。14日までに感染地域の鶏やカモなど191万6000羽が処分された。首都圏の京畿道平沢でも14日に感染の疑いのあるウイルスが検出されており、政府は確認を急いでいる。

◎韓国経済、成長鈍化、物価上昇に政権公約早くも赤信号(2008年4月15日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】韓国経済の先行きに不安が高まっている。穀物や原油の価格高騰とウォン安の影響で物価が上昇する一方、世界的な景気不安で李明博(イ・ミョンバク)大統領の公約した成長率の達成は危ぶまれている。経済界での実績をひっさげて当選した大統領は、就任約1カ月半ではや正念場を迎えた。
 「世界経済が厳しいのは事実だが、厳しい、厳しいと一層内需を萎縮(いしゅく)させては問題だ。さらに悪くなる前に対策が必要だ」。李大統領は15日からの米日歴訪を控えた13日の記者会見で、韓国経済の現状に危機感を示した。
 昨年の大統領選では年7%成長を公約にした。下方修正したが、それでも今年、昨年の5%を上回る6%成長を目標に掲げた。規制緩和や減税を通じて企業の投資を引き出し、雇用創出にもつなげるとしてきた。景気減速で、そのシナリオが早くも狂いかねない状況になってきた。
 韓国銀行(中央銀行)の李成太総裁も10日の会見で「国外環境が悪化しており、原油高や原材料高は消費に悪影響を与える。今年の経済成長は相当な鈍化が予想される」と述べた。韓銀は昨年末、今年の成長率を4.7%と予想したが、それも下回る可能性が高まっている。
 国民生活へのもう一つの懸念材料は、物価上昇だ。3月の消費者物価は前年同月比3.9%上昇。昨年12月以降、毎月3.6~3.9%上昇し、韓銀の目標値(上限3.5%)を上回る水準で推移している。3月は小麦粉や白菜が6割、ラーメンが2割、ガソリンや軽油類は1~2割程度、1年前より上がった。
 ソウル市南部のスーパーの食品売り場で品定めしていた女性(50)は「小麦粉や野菜が特に高い。正社員じゃないから給料は上がらず大変。物価や非正規職の問題に力を入れて、まず庶民が暮らしやすい国にしてくれないと」と嘆いた。
 政府は物価抑制のため、小麦粉やガソリンなど52品目を対象に、関税引き下げや公共料金の据え置き、流通経路を見直し競争を促すことなどを打ち出している。だが、資源や食糧の多くを輸入に頼る韓国で、政府が「統制」を強化しても、効果には疑問が残る。また、内需拡大のため、無理に政府支出を追加すると財政悪化につながる。
 韓国では非正規職が賃金労働者の4割に迫り、待遇改善が国民の関心事になっているのに、この問題への具体策は打ち出せないままだ。ソウル市在住の30代女性は「政権が交代しても、いつも何も変わらない。今回も正直期待していない」と語る。
 韓国経済に詳しい深川由起子・早大教授は「公約した成長はすぐには無理。旗は掲げつつも、医療保険の充実など生活安定につながる施策も進める必要がある。大統領当選の原動力の一つは盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権に失望した低所得層の期待。失望させてしまえば、民心が離れるのも早いだろう」と指摘している。

◎鳥インフル感染地域の家禽、外部に不法流通、韓国(2008年4月15日、朝日新聞)
 【ソウル=稲田清英】今月に入って高病原性鳥インフルエンザウイルスの感染が確認された韓国南西部・全羅北道の金堤市で、搬出禁止措置がとられている防疫区域内にある農場から感染したカモなどが小売業者によって不法に持ち出され、市内や周辺の飲食店などに販売されていたことが14日、分かった。聯合ニュースが伝えた。
 市内の飲食店を対象にカモの簡易検査をした結果、ウイルスの陽性反応を確認。警察などが流通経路を調べたところ、この農場から持ち出されたことが分かった。
 調べによると、業者は同市内で鳥インフルエンザ発生が確認された後の4~6日に農場で600羽を買い取り、飲食店や別の業者に売ったり、自身の養鶏農場の近くで販売したりした、という。
 また全羅南道でも全羅北道内で感染した疑いがある鶏630羽が流通していた可能性があることがわかり、波紋が広がっている。

◎韓国総選挙:保守の中に対抗勢力、与党独走許さぬバランス(2008年4月11日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】与党ハンナラ党が国会過半数をわずかに上回る153議席を得た総選挙結果について、韓国主要メディアは10日、「絶妙の票心」などと評価した。李明博(イミョンバク)大統領に国政推進力を与える一方、「強引な独走は許さない」という警告もした、という意味だ。新たな勢力図は、対北朝鮮政策や「大運河」構想について李政権が難関に直面する事態を予想させる。
 保革の勢力比は、一方的な保守優勢となった。保守3党と保守系無所属の当選者は定数299の3分の2を超えた。団結すれば何でもできる数字だ。
 しかし実際にはハンナラ党さえ一枚岩ではない。10日付文化日報によると李大統領派当選者は109人。同党内外に約60人が分散している朴槿恵(パククンヘ)前党代表派の協力が必須だ。
 李大統領派だけで過半数を確保すれば朴氏派を党から締め出すといった観測も流れていたが、大統領の側近議員が次々落選し、波乱含みの共存が不可避となった。
 また18人が当選した自由先進党の李会昌(イフェチャン)総裁は「実利」重視の李大統領とは次元の異なる原則論者であり、対北朝鮮強硬派だ。李政権にとっては朴氏派も先進党も、最大野党・統合民主党(81人当選)など革新系の90人前後と同様の「けん制勢力」になりうる。こうした構図の中で、あいまいな側面がある李政権の対北朝鮮政策は統合民主党と自由先進党の硬軟両側から攻撃を受ける可能性が高い。

◎韓国・与党ハンナラ党、単独過半数の153議席を獲得(2008年4月10日、読売新聞)
 【ソウル=竹腰雅彦】9日投票の韓国総選挙(定数299)は、10日朝までに開票作業をほぼ終え、保守系与党ハンナラ党が単独過半数の153議席を獲得し、勝利した。
 一方、盧武鉉(ノムヒョン)前政権与党の流れをくむ最大野党・統合民主党は、改選前に比べ55議席減の81議席に大きく後退した。
 李明博(イミョンバク)大統領は10日、「経済再生を支持する世論が、(与党の)過半数をもたらした」と選挙結果を評価した。ただ、当初の圧勝ムードから、過半数をわずかに超える選挙結果に、党内には不満もくすぶっている。一方、統合民主党の孫鶴圭(ソンハクキュ)代表は、「与党の独走阻止に全力を挙げる」と強調した。

◎鳥インフルの感染拡大懸念、韓国南西部(2008年4月9日、産経新聞)
 韓国南西部の全羅道地域で今月、鶏やアヒルの高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)の感染が確認され、付近で感染が疑われる事例も相次ぎ、拡大が懸念されている。
 李明博大統領は8日に現地を訪れ、拡大阻止に全力を尽くすよう指示した。
 3日に全羅北道金堤市の養鶏場で、5日には約30キロ離れた同道井邑市のアヒル飼育場で、それぞれ感染が確認された。その後も地域の2カ所で家禽(かきん)の大量死が起きた。
 井邑市の飼育場を出入りしたトラックは全羅南道も含む別の飼育場12カ所を往来。当局は感染発生場所付近とこの12カ所で飼育されたアヒル計約54万羽を処分、全羅北道全域で消毒作業を展開した(共同)

◎韓国南西部で鳥インフルエンザ、1年1カ月ぶり(2008年4月7日、朝日新聞)
 韓国南西部の全羅北道で高病原性鳥インフルエンザが1年1カ月ぶりに発生し、韓国政府などは6日、本格的な拡散防止対策を始めた。これまで韓国では冬季に渡り鳥が原因とみられる事例の発生が確認されていたが、4月に入ってから見つかるのは初めて。
 鳥インフルエンザが見つかったのは全羅北道の金堤市の養鶏場で、3日に高病原性と確認された。また、近くの井邑市のカモ飼育場でも5日、鳥インフルエンザの発生がわかった。検疫当局は、変異ウイルスが人を介して感染した可能性も排除できないとして調べている。(ソウル)

◎済州島虐殺60年で式典(2008年4月3日、産経新聞)
 韓国の済州島で1948年4月3日に起きた武装蜂起を契機に島民数万人が軍や武装勢力に虐殺された「4・3事件」の発生から60年を迎えた3日、同島で遺族ら約1万人が参列し慰霊祭が開かれた。
 日本からも、当時大阪などに逃げた経験を持つ済州島出身の人を含む約140人が慰霊のため島を訪れた。
 12歳の時に事件が起きた東京都大田区の高良順さん(72)は、乳児を背負ったままの女性も含む多数の遺体が通学路脇などに横たわっていた惨状を振り返り「島では長い間『死者は暴動を起こしたアカ』と言われてきたが、罪のない人が犠牲になった虐殺だと後世に伝えられる時代になったと実感している」と話した。母親の親戚(しんせき)が一家皆殺しにされた大阪市生野区の金茂錫さん(79)も「殺されたこと自体を口にも出してもらえなかった気の毒な犠牲者のために祈ってあげたい」と述べた。(共同)

4・3事件
 韓国・済州島で1947年に警察がデモ隊に発砲したのを背景に、左派勢力が朝鮮半島の南北分断体制の固定などに反対し48年4月3日に武装蜂起した。軍などは54年までの鎮圧作戦で住民多数を左派の同調者と見なし虐殺、左派も非協力的な住民を処刑した。長年犠牲者は暴徒扱いされたが2000年に政府が調査を開始。盧武鉉前大統領は03年、事件が公権力の過ちで虐殺だったと認め謝罪、犠牲者の名誉回復を図った。死者は2万5千-3万人と推定される。(共同)

◎サムスン会長長男、不起訴処分に(2008年3月13日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国最大財閥サムスンの不正疑惑を捜査している特別検事チームは13日、李健熙(イ・ゴンヒ)会長の長男の李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子専務を不起訴処分にすると発表した。経営不振企業の保有株式を系列企業に引き取らせ損害を与えた疑いで調べていたが、嫌疑なしと判断した。

◎韓国で相次ぐPCバッテリー爆発とメーカー対応のまずさ(2008年3月11日、日本経済新聞)
 今度は本当にバッテリーが爆発した。しかも2カ月間、3件連続である。(IT先進国・韓国の素顔)
 今年1月、ソウル郊外で大規模な倉庫火災が発生し、負傷者が入院している病院で警察の捜査状況について記者会見が開かれた。その現場で新聞記者のかばんの中にスリープモードの状態で入っていたノートパソコンから突然煙が発生し、かばんが焦げ始めた。
 いつかばんが燃え出すか分からない一触即発の危機。消火器を持った記者らはノートパソコンを隔離するため屋上に持っていったが、非常階段のドアを開けた瞬間、物凄い爆音とともにノートパソコンのバッテリーが爆発した。
 幸いなことに、このノートパソコンを屋上まで持っていった記者は爆発する寸前に投げ出し怪我はなかった。燃えるパソコンに消火器を噴射していると2回目の爆発があり、この一部始終は記者らの携帯電話のカメラに動画で収められた。

・バッテリー爆発も「リコール計画なし」
 事故を起こした機種は2007年に出荷されたLG電子の「XノートZ1シリーズ」で、バッテリーはLG化学のものだった。LG電子サービスセンターの説明によると、ノートパソコンが過熱状態になると爆発を防止するため安全ピンが分離されバッテリーが溶けることがあるとのこと。LG側は「爆発したのは記者が落としたからでありバッテリーそのものが爆発することはない」と主張している。
 LG電子は「韓国電気研究院に調査を依頼した結果、(今回の爆発は)非正常な高熱による事故で製品に欠陥はないことを確認しており、リコール計画は一切ない」と発表した。LG電子は「記者のパソコンは電源を切らず、かばんの中に入れられたままだったので高温になった。危険を感知してバッテリーが本体から分離される音を聞いて爆発したと思い床に投げてしまったため本当に爆発したのだ」としている。
 バッテリーが高温になったときは衝撃を与えてはいけないという。しかしノートパソコンがかばんを焦がすほど過熱し火花が飛び散る状態でも、爆発音がしても、そのままそっとしておけというのだろうか。
 具体的にどういう状態を「非正常な高温」というのか、何が原因で非正常な高温になるのか、それを防止するにはどうしたらいいのかといった告知が全くなかったため、LG電子のノートパソコンユーザーの間では、自分のパソコンもいつ、何の弾みで爆発するかわからないと恐怖が広がっている。

・対応の悪さに批判相次ぐ
 LG電子は事故を起こした機種の販売を中止すると宣言したが、Z1シリーズは既に販売を終了した旧モデルのため、結局何の処置もとらないまま「使用者側の責任」とされ、うやむやになっている。普通なら数カ月はかかるであろう原因調査もたった1カ月で、使用者側の不注意であると結論を出している。
 しかも製品の欠陥ではないので、これ以上調査もしないという。インターネット新聞には事故があったバッテリーを製造したLG化学の役員が「何億分の一で起こりうる事故なのにネット上の動画のせいで話題になってしまった。国家競争力のためにもこれぐらいにしておこうじゃないか」と発言したことが書かれ、批判の火に油を注ぐ結果となった。
 LG電子とLG化学は自社のパソコンユーザーだけでなく全国民を敵に回すことになった。ちょうどそのころ、LG電子で社内いじめにあい濡れ衣を着せられ解雇された元社員が8年間の訴訟の末に勝訴したというニュースが報道され、LG電子は非倫理的な企業であると非難が殺到した。不思議なことにこの直後、LG化学の工場に火災が発生し、バッテリーの生産が中断された。

・メーカーのブランド低下へ
 そして2月、またしてもLG電子の事故機種と同じモデルのノートパソコンに、爆発音とともにバッテリーが焦げる事故が発生した。1月の爆発事故を使用者の不注意によるものと断定して間もないのに、また同じ機種で事故が発生するとはどういうことだと、メーカーの原因究明や対処のゆるさが問題になった。
 さらにその矢先、今度はサムスン電子の2002年製「SENSE P10」ノートパソコンのバッテリーが過熱して溶けてしまった。枕の上にノートパソコンを置いて3時間30分使ったところパソコンの下から煙が発生、あっという間にバッテリーが溶け出し、ベッドのマットレスと床マットまで焦げてしまったという。このパソコンはCPUの冷却ファンの通風口が横ではなく下に向いていたため、枕で通風口がふさがり過熱状態になったものと見られている。
 サムスン電子は「現在はこのような下向き通風口の製品は生産していない」として、LG電子と同様、製品の欠陥ではなく使用者の問題と主張している。これに対してネット上では「ノートパソコンのパンフレットやテレビショッピングでは家族で仲良くベッドの上にノートパソコンを置いて使っているではないか」「ベッドの上に寝転がって楽に使いましょうと宣伝しておいて、いまさら消費者の使い方が間違っていただなんておかしいではないか」と批判する書き込みが後を絶たない。
 SENSE P10のバッテリーは充電式乾電池8個が並列に並んだ構造で、サムスンSDIまたは東芝の製品と推定されているが、サムスン電子は「プラスチックカバーがすべて溶けてしまったためメーカーを確定できずにいる。原因を把握してから対応策を発表する方針」としている。サムスン電子はLG電子の事故の学習効果があったのか、調査結果の発表を急いでもみ消そうとはせず、時間をかけて慎重に原因を究明するという姿勢を見せてはいる。グループの不正資金疑惑で企業ブランドへの信頼が落ちるなか、製品まで問題があったということになれば取り返しのつかない打撃を受けることになる。

・ネット上の批判で変わる対応
 サムスン電子のノートパソコンは2006年、2007年と続けてリチウムイオンバッテリーが溶ける事故が発生している。当時の様子を収めた動画がYouTubeや韓国の動画投稿サイトに登場したが、すぐ削除された。
 サムスンはこの事故について一度も公表したことがなかったが、今回の一連のバッテリー事故の後、ブログやコミュニティーサイトでサムスンの過去の事故が話題になると「2007年の事故については現在調査中。事故があった製品は2002年上半期に出荷されたもので、バッテリーは東芝製だが今は東芝製のバッテリーは使っていない。10万台以上出荷されたモデルで事故はなかった」という言い訳を始めた。
 これもまた、使用者側に非があったとして片付けようとしているようにみえる。2007年の事故を動画で投稿した人は「サムスンにバッテリーが溶けて机まで焦げたと電話したら弁償してくれると言った。あまりにもあっけない対応だったので驚いた。このような事故が再発しないよう処置をとってくれるといいのだが」と書き込んでいる。
 韓国の市民団体である緑色消費者連帯は「2006年にソニーは米デルのノートパソコンに装着されたバッテリーが爆発したことで世界中のソニーバッテリーを自主交換したのに、サムスンとLG電子は使用者側の不注意で発生した単発の事故であると主張した。しかし事故はまた発生した。これはいつでも再発する可能性のある事故ということだ。メーカーは該当製品を今すぐリコールし、安全認証基準を作り安全性検査を行うべきである。大型事故が発生する前に積極的な処置をとるべき」としている。波紋が大きくなると、LG電子はバッテリーを無償点検し、異常があれば交換すると発表した。
 1~2月の事故をきっかけに、ネットではノートパソコンや携帯電話、カーナビなどリチウムイオンバッテリーが溶けた、膨らんだ、発火したなど過去の経験がどんどん書き込まれている。
 韓国消費者保護院にはリチウムイオンバッテリー関連被害として2005年から2008年1月まで38件の届け出がある。携帯電話が28件、カーナビ4件、MP3プレーヤー3件、ノートパソコン2件の順だった。このうちバッテリーが膨らんだのが14件、発火9件、爆発6件、過熱6件、破裂3件だった。
 ノートパソコンは2件とも爆発だった。韓国消費者保護院は「リチウムは発火が爆発を招く不完全な物質なので、リチウム蓄電池も過充電、過電流、温度上昇、外部の衝撃により爆発、発火する可能性がある」としている。

・KBSは番組で実証実験
 韓国では2007年11月、携帯電話のバッテリーが爆発して人が死亡したと大々的に報道されたが、実は殺人事件を隠蔽するための工作だったという誤報騒動があった。その後からバッテリー事故に関しては慎重に扱うようになったため、逆に事故があっても躊躇して記事にしないことすらあったという。
 それが今回は格好の餌食を発見したかのように「ノートパソコンやバッテリーに関する事故が頻繁に起こっていたのではないか」「メーカーは欠陥があるのを知っていながら隠していたのではないか」「日本は電気用品安全法を改正して国の定める安全基準を満たしているのか検査を実施しているのに韓国は何の基準もない」など、メーカーを批判する報道が熱を帯びている。
 公営放送のKBSは、LG電子がノートパソコンのバッテリーの安全に問題がある可能性があるという実験結果を隠してきたと報道した。LG電子はバッテリーにも製品にも欠陥はなかったので「単発性事故」に過ぎないと主張しているが、KBSの実験では電源を切らずパソコンをかばんの中に入れると75度を超える高熱になりガスが発生、90度を超えると発火することがわかったという。
 LG電子はこれに対して公式な答弁をしていない。事故の原因をきちんと究明するとしながらも工場を立ち入り禁止にしてひっそりと実験をしていたことも疑問を広げる結果を招いた。LG電子がデータとして提示したのは韓国電気研究院の実験結果だが、電気研究院も「KBSと同じことを確認している。LG電子にも伝えた。どうして高温になってしまうのかは究明できなかった」とLG電子の見解とは食い違っている。高温の原因がわからないままでは高温にならないようにする方法もわからないままだ。

・安全基準策定に一歩前進
 政府は事故があったバッテリーとノートパソコンを回収して強制調査できるよう「品質経営及び工産品安全管理法」の改正に着手した。現行法では管理品目に指定されていないリチウムイオンバッテリーはメーカーが応じない限り政府が製品を入手して調査できないようにしている。そのためLG電子は工場を立ち入り禁止にして調査結果を明確に発表しないでいられるのだ。
 しかし法律を改正するといっても4月の総選挙の後、新しい国会が動き出してからになるので、まだいつ決まるかはわからない。このままバッテリー事故は忘れ去られ、また事故が発生すれば慌てて調査だ法改正だと騒ぐのではないか心配だ。
 一日でも早く法改正してほしいと願う消費者とは裏腹に、業界は政府の強制調査には反対だ。韓国産バッテリーには欠陥があると政府が認めたような格好になるではないかという理由からだ。
 驚いたのは、韓国は日本に続く世界2位のリチウムイオンバッテリー生産国なのに、政府の安全基準も公認機関の検査もなかったということだ。米国ではノートパソコンや携帯電話のバッテリーが突然爆発する事故が相次いでいるという理由で、今年から正式に許可されていないリチウム蓄電池の飛行機内持ち込みを禁止することにしたそうだ。韓国でもより安全なバッテリーを開発できないものかという議論が続いている。

・グローバル市場をふまえた対応を
 韓国のノートパソコンシェアはサムスン電子が30%前後で1位、LG電子が20%前後で2位となっている。2社合わせて市場シェアの半分を超えているほど人気の高いブランドパワーを持っているわけだ。
 3月は韓国の新学期シーズン。本来ならばもっともノートパソコンが売れる時期なのに販売台数は減っている。しかしパソコンメーカーはバッテリー事故による販売低下ではなく、不景気による低迷とみている。サムスン電子は2008年は韓国内シェア50%、70万台販売を目指している。熱しやすくて冷めやすい韓国だけに、バッテリー事故のことはすぐ忘れて、またサムスン製品にユーザーがどっと戻ってくるのを待っているのかもしれない。
 グローバルな競争力の強化をうたうサムスンとLG電子。もし海外で自社製品による事故が発生してもこのような態度で突っ張れただろうか。
 韓国のことわざに「中で漏れるバガジは外でも漏れる」というのがある。バガジとは水を汲む器のことで、家の中でだらしなくしている人は外でもだらしがないという意味を持つ。グローバル競争力とは、まず自国でしっかり足場を固めない限り育たないものではないだろうか。
 サムスンとLG電子は売り上げに占める輸出の割合が大きい。韓国で発生したバッテリー事故は決して韓国だけの問題ではないはずだ。目の前の利益に執着しないで、危機を逆手に安心して使える製品、信頼できるブランドであることをアピールすれば、自然とグローバル競争力は育つはずなのだが。

◎韓国企業、中国から“夜逃げ”続出、青島地区だけで206社(2008年3月7日、産経新聞)
・賃金高騰、トラブルも
 韓国商工会議所が会員企業約350社に対し先月実施した調査で、対中進出済み企業のうち、約3割までが中国ビジネスからの撤退を検討、または準備していることが明らかになった。このところ韓国企業が中国での賃金上昇など経営環境の急速な悪化で事業撤退に追いつめられるケースが増えており、中には清算手続きを一切無視して経営者らが“夜逃げ”同然で中国から消え去る事件も多発しているという。(坂本一之)

≪9割が環境悪化懸念≫
 同会議所の調査結果によると、今後の中国市場に関して「企業環境は悪化する」と中国進出ずみの韓国企業の約86%が指摘した。昨年3月に実施した同様の調査では、同じ設問で「悪化する」と回答した企業は約33%にとどまっていた。中国での事業環境の悪化に懸念を示す韓国勢が一気に9割近い水準に達した。
 沿岸都市部では賃金上昇が進み、「(農村部などからの)出稼ぎ労働者を確保するのも2000年ごろとは異なり年々難しくなっている」(日系企業関係者)というありさま。特に中小の日系企業では管理職の人材確保が経営課題に発展。低賃金を武器に外資の投資を集めてきた中国に変化の波が押し寄せている。
 中国政府は今年1月に労働者の権利強化を図った労働契約法を施行。終身雇用への移行を含めて経営側にとって総人件費の上昇は避けられず、同時に労使関係もこれまでよりも複雑になった。

≪ベトナムやラオスに≫
 韓国紙、朝鮮日報などによると、年15%を超える賃金上昇や加工貿易禁止品目の拡大など、中国当局の規制措置で悪化する経営環境に対応できず累積赤字となった企業が生産設備を放棄。法的な清算手続きを無視して突然、帰国してしまう問題も相次ぎ発生した。賃金や労使関係をめぐって経営者が暴力沙汰(さた)に巻き込まれるケースもある。
 韓国輸出入銀行がまとめた調査では、山東省の青島地区に00年から07年までに進出した韓国企業8344社のうち、手続きを踏まずに無断で撤退した「夜逃げ企業」が206社にも達した。夜逃げは03年ごろから目立ち始め、07年は87件にまでその規模が拡大。夜逃げ企業はアクセサリーや縫製、皮革関連の製造業など人件費のコスト上昇を吸収しにくい労働集約産業が多かったという。
 すでに中国では「夜逃げ韓国企業」周辺でトラブルも起きており、中韓経済関係にも悪影響を及ぼしかねない状況だ。
 企業の生き残りをかけてコスト競争力のある中国本土に進出した韓国企業も経営戦略の見直しを迫られており、中国一極集中回避のための「チャイナ・プラスワン」や中国以外をめざす「ポストチャイナ」の投資地としてベトナムやラオスなどに関心が移っている。

◎ポリ容器漂着:漂着数4万個に、韓国に対策要請(2008年3月6日、毎日新聞)
 九州北部などで1月以降、大量のポリ容器が漂着している問題で、環境省は5日、漂着数が計3万9941個に上ったと発表した。19道府県に拡大し、漂着数は99年度を超えて過去最多となった。約4割の1万6945個に文字表記があり、うち1万6273個はハングルだった。政府は韓国政府に実態把握や原因究明、漂着ごみを減らす努力などを要請した。【山田大輔】

◎中国から「夜逃げ」も、韓国企業、3割が撤退検討(2008年3月1日、朝日新聞)
 中国に進出している韓国企業の経営環境が人件費急騰などで急速に悪化している。韓国商工会議所が会員企業350社を対象に行った調査によると、約3割が中国からの撤退を検討あるいは準備と回答した。韓国企業が多い山東省では正式な清算手続きを踏まずに「夜逃げ」するケースも増えている。
 2月に行われた同調査によれば、進出企業の約86%が「今後中国の企業環境は悪化する」と回答した。昨年3月の調査で「悪化する」としたのは約33%。過去1年間で悲観的な見方が急速に広がった。
 この背景には中国の労働契約法施行などによる人件費上昇のほか、税制などで外国企業への優遇措置がなくなったことなどが指摘されている。特に対応策が遅れている中小企業の経営悪化が顕著だという。

◎独立運動記念日、韓国大統領「未来志向的な日韓関係を」(2008年3月1日、読売新聞)
 【ソウル=平野真一】韓国の李明博(イミョンバク)大統領は1日、日本による植民地支配への抵抗運動「3・1独立運動」の89周年記念式典で演説し、日韓関係について「互いに実用(実利主義)の姿勢で未来志向的な関係を形成していかなければならない」と述べ、未来志向の日韓新時代を構築する考えを改めて強調した。
 李大統領は、2月25日の大統領就任式に際して訪韓した福田首相との日韓首脳会談で、首脳同士が頻繁に相互訪問する「シャトル外交」の再開で合意するなど、国益や実利を最優先する立場から建設的な日韓関係をめざす考えで一致。2005年の式典で「過去の謝罪と賠償」に取り組むよう求めるなど、日本に厳しい姿勢を取った盧武鉉(ノムヒョン)前大統領とは対照的な姿勢を見せている。
 李大統領は、「歴史の真実から顔を背けてはならないが、いつまでも過去にとらわれ、未来に向かう歩みを遅らせることはできない」と指摘。「偏狭な民族主義でなく、国際社会と交流・共生し、世界とともに呼吸する開かれた民族主義を志向すべきだ」と述べた。
 南北関係については、「排他的な民族主義では解決できない。民族内部の問題であると同時に、国際的な問題とも見なさなければならない」と強調。「世界の中で韓(朝鮮)民族の座標を設定し、より広い視角から解決の方向を探すべきだ」と述べ、北朝鮮に関して、核問題解決や改革・開放への誘導を重視する姿勢を示唆した。
 ただ、演説で対日関係や南北関係に触れた部分はわずかで、全体的には李大統領が公約に掲げる「先進一流国家建設」を強調する内容となった。

◎「大統領様」改め「大統領」、李大統領が改革、韓国(2008年3月1日、朝日新聞)
 韓国大統領府は29日の拡大秘書官会議で、これまで「大統領様」としていた呼称をただ「大統領」とすることを申し合わせた。李明博(イ・ミョンバク)大統領も会議で「合理的な基準でやってほしい。格式張ってはダメだ」と指示した。韓国では公式行事に際して、全斗煥(チョン・ドゥファン)政権までは「閣下」と呼び、盧泰愚(ノ・テウ)政権以降は「大統領様」と呼んでいた。
 李大統領は「実用主義」「働く政権」を掲げ、様々な改革を始めた。これまで「庶民の感覚を忘れてはいけない」として、各部署の報告を大統領府ではなく、現場で行うことを指示。大統領が出席する行事に合わせて新たな施設をつくることも禁じた。

◎サムスン会長長男を聴取、不正資金疑惑(2008年2月28日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国最大財閥サムスンの不正資金疑惑を捜査する特別検事チームは28日午前、李健熙(イ・ゴンヒ)会長の長男である李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子専務を事情聴取した。グループ経営権の継承過程での不正疑惑への関与などについて調べを受けたもようだ。元常務の内部告発をきっかけに始まった捜査は創業者一族に及んだ。
 李専務は午前9時過ぎ、ソウルにある特別検事チームの事務所に出頭。記者団に「誠実に捜査に応じる」と語った。
 サムスンの経営権継承を巡っては、李専務がグループの事実上の持ち株会社であるサムスンエバーランドの転換社債を不当な安値で譲渡を受け、同社の筆頭株主になった疑惑があり、同社社長らが二審まで有罪判決を受けている。

◎漂着ごみ:ポリ容器62個から塩酸、注意呼びかけ、北九州(2008年2月26日、毎日新聞)
 日本海沿岸などに大量のポリ容器が漂着している問題で、北九州市環境局は25日、市内の海岸に漂着した容器に塩酸が含まれていたと発表した。不審なポリ容器を発見した場合、ふたを開けないよう改めて注意を呼びかけている。
 市によると、11~22日に回収されたポリ容器計453個中、62個に強酸性の液体が入っていた。うち7個の内容物を分析した結果、いずれもpH1以下の強酸性で、3~23%の濃度の塩酸が含まれていた。10%以上の塩酸は「劇物」とされているという。微量の鉛やヒ素などの重金属類、防虫剤や化学製品の原料となるベンゼン類など22の化学物質も検出された。漂着容器のうち、287個にハングル表記があった。
 環境省の22日のまとめでは、ポリ容器は1月以降、鹿児島から本州の14府県に計2万2940個漂着している。【木村雄峰】

◎韓国公取委、サムスン電子に課徴金13億円(2008年2月22日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国公正取引委員会は21日、サムスン電子が下請け業者に不公正な取引を強いたとして、是正命令と課徴金115億7600万ウォン(約13億2000万円)の支払いを命じた。また、同委の調査を妨害した役員2人にそれぞれ2000万ウォンの支払いを課した。
 同委によるとサムスン電子は携帯電話のコスト削減目標達成のため、2003年に下請け7社に一律で単価を引き下げさせた。設計変更など自社の都合で不要になった物品を廃棄したうえ、納入業者への支払代金の一部を不当に減らして支給するなどの行為もあった。

◎サムスン側に債務支払い義務・自動車部門巡り判決(2008年1月31日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】1999年に経営破綻したサムスン自動車(現ルノーサムスン自動車)の債権者だった金融機関14社がサムスングループの李健熙(イ・ゴンヒ)会長と系列企業28社を相手取り、債務支払いを求めて提訴した問題で、ソウル中央地裁は31日、サムスン側に支払い義務があるとの判決を下した。支払額は利子を除き1兆6000億ウォン(約1800億円)以上になる。

◎李・韓国大統領が就任、10年ぶり保守政権(2008年2月25日、読売新聞)
 【ソウル=前田泰広】韓国の第17代大統領就任式が25日午前11時(日本時間同)から、ソウル・汝矣島(ヨイド)の国会議事堂前広場で開かれ、2007年12月の大統領選で当選した保守系政党ハンナラ党の李明博(イミョンバク)氏(66)が就任を宣誓した。保守政権誕生は10年ぶり。
 李大統領は就任演説で、「北朝鮮が核を放棄すれば、南北関係に新しい地平が開かれる」と述べ、北朝鮮に対する経済支援を核問題の進展を条件に進める方針を示した。
 李大統領は演説の中で対北朝鮮政策について、「南北統一は(南北に住む)7000万国民の念願だ」と指摘。「理念ではなく実用を尺度に解決し、統一の基盤を整える」と述べた。
 その具体策として、北朝鮮が核を放棄し、改革・開放路線に転換すれば、国際社会が協力して、北朝鮮住民の1人当たりの年間所得を現状の3倍以上の3000ドル(約32万円)に引き上げるとする「非核・開放・3000」構想を改めて表明。構想の実現が、「同じ民族のための道であり、統一を早める道だ」と強調した。
 さらに、「南北首脳がいつでも会って、胸襟を開いて話し合わねばならない」と言及。金正日(キムジョンイル)総書記に核放棄の決断を促すとともに、南北首脳会談の開催を呼びかけた。
 対米関係については、「未来志向的な同盟関係に発展させる」として、冷却化した関係の修復に意欲を示した。また、「アジア諸国との連帯が重要だ。日本、中国、ロシアと協力関係を強化する」と述べた。
 李大統領は演説の大半を経済など内政問題に割き、規制緩和、投資拡大のほか、住宅価格安定化、教育改革などに取り組むとした。
 李大統領は、韓国が8月に建国60年を迎えることから、これまでに成し遂げた「産業化」と「民主化」を基礎に、今後は経済活性化などの「先進化」を国家目標に掲げ、2008年をその元年と位置づけた。
 また、過去10年間にわたった金大中(キムデジュン)、盧武鉉(ノムヒョン)両政権を間接的に批判し、「理念の時代を超え、実用の時代に進むべきだ」と呼びかけた。
 李大統領は内政、外交、南北関係など国政全般にわたり、現実的観点に立って実利、国益を最重視する「実用主義」を掲げている。
 就任式には、約4万5000人が参加。福田首相やライス米国務長官、唐家セン・中国国務委員ら各国首脳、閣僚らも出席した。(センは王へんに「施」)

◎李明博氏、韓国大統領に就任、経済再生を最重点課題に(2008年2月25日、朝日新聞)
 韓国の新大統領に25日、李明博(イ・ミョンバク)氏(66)が就任した。李氏は同日午前11時(日本時間同)から、ソウルの国会議事堂前広場での就任式で、「今年は建国60周年であり、韓国先進化の元年とする」と宣言し、経済再生を最重点課題に据えた。米韓同盟や日本などアジア諸国との関係を重視する考えを強調。北朝鮮には改めて核の放棄と社会の開放を呼びかけた。
 李氏は25日午後、就任式に出席した福田首相と初の首脳会談に臨む。「日韓新時代の幕開け」をうたい、首脳シャトル外交の復活や経済連携協定(EPA)交渉再開で合意する見通しだ。ライス米国務長官とも会談し、北朝鮮核問題などについて意見交換する。
 就任演説で李氏は、「米国との伝統的友好関係を未来志向の同盟関係に発展させる」「アジア国家との連帯も強化する」と主張。日中ロ3カ国の名前を挙げて「等しく協力関係を強化し、東アジアの平和と共同繁栄を模索する」とも述べ、日米との関係強化を警戒する中ロ両国に配慮をみせた。また、「人類普遍の価値を具体化する」として、国連平和維持活動(PKO)や途上国援助(ODA)への取り組みを強化する考えも示した。
 北朝鮮に対しては「統一は(南北合わせた)7000万国民の念願だ。南北関係をより生産的に発展させなければならない」と強調。核放棄と社会開放を条件に、「北の1人あたり国民所得を10年間で3000ドル(約32万円)に引き上げる」とした公約を改めて紹介した。
 南北首脳会談にいつでも応じる考えを示したが、太陽政策を基礎に南北関係を最重視した盧武鉉(ノ・ムヒョン)・前政権よりも、支援の透明性を重視する姿勢をとる。北朝鮮住民の人権問題や韓国人拉致など、人道問題も積極的に取り上げる考えを繰り返し表明してきた。
 北朝鮮の公式メディアは李氏の大統領就任についてこれまで報じていない。朝鮮中央通信によると、25日付の朝鮮労働党機関紙、労働新聞は「我が民族同士は、自主統一の基地」と題した論説を掲載した。
 財閥系企業の社長も務め、「CEO(最高経営責任者)大統領を目指す」と訴えて当選した李氏は、中央省庁を18省から15省体制に統廃合するなど「小さな政府」を目指す。就任演説でも「理念の時代を乗り越え、実用の時代に進まなければならない」と語った。また、「経済再生が何よりも急がれる」と語るとともに、「漢江の奇跡を超え、韓(朝鮮)半島の新たな神話に向かって我々全員が一緒に進もう」と呼びかけた。
 就任式には海外からの招待客や一般市民ら約6万人が参加。日本からは福田首相のほか、中曽根康弘、森喜朗両元首相も出席した。

◎やはり野におけレンゲ草? 盧武鉉政権(2008年2月21日、産経新聞)
 何かと話題の多かった盧武鉉政権が5年の任期を終え24日で幕を下ろす。盧武鉉大統領は李明博新大統領の就任式の25日、生まれ故郷の釜山近郊、金海市の田舎に向かう。退任の大統領がソウルを離れ田舎で“隠居”するのは初めてだ。
 最後までニュースメーカーとして面目躍如だが、年齢はまだ61歳。歴代の大統領OBでは最も若い。“一匹おおかみ”的な野心満々の政治家だっただけに「このまま静かに引っ込むとは考えれない」(政界筋)との声もある。韓国政治の記録として盧武鉉政権を簡単に総括しておきたい。(ソウル、黒田勝弘)
 21日付の朝鮮日報が伝える韓国ギャラップの世論調査によると、盧武鉉政権5年について「よくやった」は21%で「ダメだった」が63%となっている。しかも「福祉政策」で「いいことはなかった」が78%という。
 商業高校卒の弁護士上がりで、刻苦勉励、弱者の味方として“庶民大統領”が看板だった盧武鉉大統領にとって、これは相当厳しい数字だ。
 盧武鉉政権の誕生について筆者(黒田)は当初、1960年代後半に社会党と共産党の共同推薦で東京に誕生した“美濃部革新都政”になぞらえた。都市化状況の中で庶民や弱者などの福祉要求拡大という時代的背景が似ていて、しかも同じく左派勢力に支えられた政権だったからだ。
 しかし盧武鉉政権は庶民の最大関心事である住宅、教育、物価、医療、年金、その他…福祉政策ではこれといった印象的な成果はない。逆に社会的に強者・弱者の二極化は進み、労働運動も押さえ込まれてしまった。最後は米韓自由貿易協定(FTA)締結に踏み切るなど、庶民政権のイメージはない。
 福祉は金がかかるし短期には難しい。その欲求不満(?)で力を入れたのが「過去清算」という左派救済政策だった。
 過去の軍事政権時代に政治的にいじめられた左派や親・北朝鮮の活動家たちを、「民主化勢力」として国家的に救済・補償した。各種委員会など多くの新組織を政府内に設け、ポストばらまきで生活も面倒見た。
 李明博次期大統領は過去10年の金大中・盧武鉉政権を「失われた10年」と批判、否定することで当選した。しかし歴史的には両政権とも必要な政権だったのだ。
 全羅道が地域的基盤だった金大中政権は、千年にわたって権力から阻害された全羅道勢力が権力を握ることで「ハン(恨)」を晴らしたように、盧武鉉政権も「左派の政治的恨み(ハン)」を晴らすのに必要だった。もし両政権が生まれず、「ハン」が残り続ければ韓国は政治的、社会的に安定しない。
 しかし親北・左派勢力は盧武鉉政権下で権力を握り、好きなようにやったのだからもう文句はいえない。皮肉にいえば、彼らに権力を味わわせ、その政治的、社会的な指導能力を国民に検証させ失望させたことが、盧武鉉政権の最大功績(?)ということになろうか。
 盧武鉉政権は「経済も数字的には必ずしも悪くない。われわれは不当に低く評価されてきた」と不満が強い。確かにその面はある。
 内外で批判の強かった“反米”だって、当初は「アメリカ何するものぞ」といった盧大統領の過剰気味の反米的発言はあったが、結果的にはイラクには大部隊を派遣し続け、米韓FTAまで結んでいる。反日は変わらなかったが、反米は手直ししているのだ。
 政権の評価が低い原因は2つある。1つは「エリート対非エリート」とか「守旧勢力対革新勢力」「持てる者対持たざる者」…など過剰な階級意識からくる、反対勢力に対するコンプレックスがらみの執拗(しつよう)な非難。もう1つは批判的な新聞との過剰な対立。気に入らない相手は排除するというのは、外国メディアの産経新聞にも及んだ。
 こうした左派的ともいえる排他性に国民は嫌気がさしたのだ。盧武鉉政権は庶民的で脱権威主義をセールスポイントに権力を握りながら、反対派に対する包容・和合・調和ではなく対決中心の「ハン(恨)の政治」に終始した。これが失敗の最大原因である。

◎「李明博氏、嫌疑なし」、韓国特別検察が再捜査結果発表(2008年2月21日、朝日新聞)
 韓国の李明博(イ・ミョンバク)次期大統領の株価操作関与疑惑を再捜査していた特別検察官チームは21日、検察が昨年末に「嫌疑なし」とした結論を追認する再捜査結果を発表した。大統領当選者に対する異例の捜査は終結し、25日に発足する新政権への影響は避けられることになった。
 再捜査していたのは、投資会社「BBK」を経営していたキム・ギョンジュン被告が01年、ベンチャー企業の株価操作などで多数の投資家に被害を与えた事件。李氏は別の会社をキム被告と設立した経緯があり、事件への関与を疑われた。
 特別検察官に任命された鄭鎬瑛・前ソウル高裁長官は21日午前、ソウル市内で記者会見し、「不偏不党の立場で捜査した。この事件はキム被告の単独犯行だ」と説明。そのうえで、李氏について「BBKの経営に関与したことは全くない。事件に関係していない事実が確認できた」などと述べ、李氏を不起訴処分とする考えを示した。
 特別検察官チームは1月から捜査を始め、今月17日にソウル市内で李氏を直接取り調べるなどした。憲法が大統領の刑事訴追を禁じているため、25日の大統領就任式の前に捜査を完結させた。
 政権引き継ぎ委員会の李東官報道官は21日、「すべての疑惑が解消され、新政府が国民の祝福のもとに発足できることになった」とする歓迎のコメントを発表した。
 特別検察官制度の適用は、99年の導入以来、8例目。大統領選直前の昨年12月17日、現政権与党系の大統合民主新党(現・統合民主党)などの賛成多数で成立した。当時、李氏の当選は確実視されており、4月9日の総選挙に向けて李明博政権を揺さぶる目的があるとされていた。

◎ソウル南大門全焼、拘束の男、放火認める(2008年2月12日、朝日新聞)
 韓国のソウル中心部にある名所・南大門(崇礼門)で10日夜発生した火災で、南大門は11日朝までに木造の楼閣部分が全焼し、石の土台部分を残してほぼ崩壊した。同国の通信社・聯合ニュースによると、捜査当局は同日、容疑者の男(70)を拘束、男は放火の事実を認めたという。
 南大門は14世紀末に建設され、国宝1号に指定されている。「ソウルの顔」とも言える代表的な文化財が焼け落ちたことに、旧正月の連休明けの国民は衝撃を受けている。
 火災は10日午後8時50分ごろ発生。消防車数十台が出動したが、建造物の構造などから消火作業は難航した。発生から約5時間後の11日未明には木造部分全体が炎に包まれ、最終的に焼け落ちた。

◎ソウル「南大門」楼閣が全焼・ほぼ崩壊、放火の疑い(2008年2月11日、読売新聞)
 【ソウル=平野真一】10日夜に出火したソウル市中心部の観光名所、南大門(正式名称「崇礼門」)は約5時間後の11日未明、木造2階建て延べ約177平方メートルの楼閣が全焼、石組みの土台を残してほぼ全面的に崩壊した。
 朝鮮王朝時代の1398年に完成し、ソウルに現存する最古の木造建造物として国宝第1号に指定されていた南大門の焼失に、国民は強い衝撃を受けている。
 一方、警察当局は、出火直後に立ち入り禁止となっている楼閣から出てきた不審な人物が目撃されていることから、放火の疑いが強いと見て捜査している。
 火災は楼閣2階の瓦屋根の内側から発生したと推定されている。消防当局はポンプ車、はしご車など32台を出動させて消火に当たり、一時はほぼ鎮火したかに見えたが、屋根に残っていた火が楼閣に燃え広がり、門全体が炎と白煙に包まれた。11日午前1時過ぎ、屋根の一部が崩壊したのに続き、同2時前には楼閣の1、2階部分もほとんどが崩れ落ち、現場を遠巻きにしていた市民から悲鳴が上がった。
 聯合ニュースによれば、消防当局が国宝を管理する文化財庁から、全焼を防ぐために建物の一部を壊す許可を取るのに約45分かかったことも、初期消火が遅れる原因となった。
 2006年春に門の下の通路が一般に開放された後も、楼閣は立ち入り禁止となっていた。ただ、午後8時以降は無人警備システムがあるだけで、無断立ち入りをチェックする体制は取られていなかった。

◎南大門、全焼崩壊、韓国社会に強い衝撃(2008年2月11日、朝日新聞)
 10日夜出火したソウル市の「南大門」(崇礼門)は、木造二層構造の楼閣のうち、一階部分のごく一部を残して全焼、崩壊した。韓国大手朝刊各紙が一面トップで火災を伝えるなど、韓国社会は600年の歴史を持つ国宝第1号の焼失に強い衝撃を受けている。
 消防や警察、韓国メディアなどによれば、出火したのは10日午後9時前。消防車約40台などが出動した。一時は鎮火したかに見えたが、二階内部に残った火種が再び広がり、11日未明には崩落が始まった。朝鮮王朝時代の複雑な木造建築で、放水が内部になかなか届かず、初期消火に失敗。途中から瓦や柱の解体も試みたが、間に合わなかったという。
 また、通信社の聯合ニュースは、文化財庁から「文化財を痛めないように、慎重に消火してほしい」という要請があったため、積極的な鎮火作業に踏み切れなかったとする、消防関係者の発言を紹介した。
 一方、韓国テレビ各社は未明まで、火災の模様を生中継で放送。「我々の自尊心が失われた」「どうして火災を防げなかったのか」などと嘆く現場の市民の声を伝えた。大手紙も「崇礼門が全焼崩壊」(東亜日報)、「国宝1号も守れない韓国」(中央日報)などと大々的に報じた。

◎韓国のサムスン会長自宅を家宅捜索・不正資金疑惑(2008年1月15日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国最大財閥サムスンの不正資金疑惑を捜査する特別検事チームは15日、ソウルにある李健熙(イ・ゴンヒ)会長の自宅を家宅捜索した。捜査の手が経営トップに及んだことで、グループ司令塔の戦略企画室は対応に追われ、経営計画の策定が遅延。グループ中核のサムスン電子の経営にも影響が出始めている。
 聯合ニュースによると、特別検事チームは午前11時から午後3時半まで李会長の自宅を捜索した。サムスン本社の会長執務室や、会長を補佐する戦略企画室、ソウル郊外の電算センターなども同時に捜索した。
 捜査の焦点は借名口座を使った裏金づくりと、検察など各界への不正ロビー、李会長から長男の李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子専務への経営権継承を巡る不正疑惑の三点。この過程での李会長の関与も問題となっている。韓国メディアは会長の事情聴取の可能性が高まったと報じた。

◎サムスン本社、特別検事が捜索・不正資金疑惑で(2008年1月15日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】韓国最大財閥サムスングループの不正資金疑惑を捜査している特別検事チームは15日、ソウルの同グループ本社を家宅捜索した。聯合ニュースによると、李健熙(イ・ゴンヒ)会長の執務室やグループ司令塔である戦略企画室の財務チームの事務室などを中心に資料を押収した。
 同チームはサムスンからわいろを受け取った疑いのある検察に代わり、特別検事に任命された弁護士らで構成されている。

◎中韓「キムチ摩擦」が解決、検査強化解除(2008年1月10日、産経新聞)
 中国検疫当局は10日、中国産キムチから寄生虫の卵が見つかったとして韓国が2005年から実施してきた輸入時の検査強化が解除され、両国間のキムチをめぐる貿易摩擦が「円満に解決した」と発表した。
 韓国政府は05年10月、中国産キムチから寄生虫の卵が検出されたと発表し、輸入時に全量を検査対象とする措置を実施。中国政府も韓国産から寄生虫の卵が検出されたと発表して対立し、一時は中韓首脳会談でも議題となった。
 中国側の発表によると、中国当局が国内のキムチ輸出業者に対する衛生管理を強めたことから韓国は昨年8月、検査対象を全量から20%に引き下げることに同意。今年に入り、05年以前と同様の10%にすると通知してきたという。

◎韓国が「死刑廃止国」に、中断10年で人権団体認定(2007年12月30日、産経新聞)
 1997年を最後に死刑を行っていない韓国が30日、執行中断10年を迎え、国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(本部ロンドン)が定める「事実上の死刑廃止国」になった。死刑廃止を求める宗教者や市民団体は国会前で記念式典を開き、李明博・次期政権が死刑制度自体を廃止するよう求めた。
 韓国では97年12月30日に金泳三政権が23人の死刑を執行したが、翌年大統領に就任した金大中氏は、自身が民主化運動の中で死刑宣告を受けた経験とカトリック信者としての信念から死刑を許さず、盧武鉉政権も執行中断を続けた。
 式典には75年に政権転覆容疑が当局にでっち上げられた「人民革命党事件」で処刑され、今年再審で無罪が確定した民主化運動家の妻、李英嬌さん(70)も参加。「名誉が回復されても夫は戻らない。二度と繰り返さないために死刑制度はなくしてほしい」と訴えた。
 韓国国会では過去に2回、死刑廃止法案が廃案になり、2004年に新たに法案が提出されたが審議は進まず廃案になる見通しが強まっている。李明博氏は犯罪予防のため死刑制度維持は必要との見解を表明している。
 式典で参加者らは、韓国が「人権先進国」になったと宣言、現在64人の確定死刑囚の助命を求め同じ数のハトを放った。廃止運動に取り組む李相赫弁護士は「10年の執行中断が実現した以上、次期政権の執行再開は難しくなったが、完全な廃止のため法整備の努力が必要だ」と話した。

◎東芝とサムスン、フラッシュメモリーの使用許諾で合意(2007年12月3日、朝日新聞)
 東芝は3日、韓国サムスン電子と、携帯電話向けなどで需要が拡大しているNAND型フラッシュメモリーを組み込んだ部品について、データを読み書きする仕様や商標の相互使用許諾で合意したと発表した。世界首位のサムスンと、激しいシェア争いをする2位の東芝が手を組み、お互いの仕様や商標を使った製品も生産・販売してフラッシュ市場全体を拡大させる狙いがある。
 フラッシュを組み込んだ部品は両社の仕様が異なり、携帯電話などのメーカーは製品ごとにどちらか一方からしか部品を調達できなかった。今回の合意で各メーカーは調達先の選択肢が広がり、サムスンと東芝にとっては納入先が広がるメリットがある。両社とも08年中に、お互いの仕様を使った部品を発売する予定。

◎韓国:サムスン、ロビー活動疑惑が浮上、巨額資金、政官界に?(2007年11月28日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国最大の財閥サムスングループが巨額の秘密資金を使って政官界にロビー活動をしていた疑惑が浮上した。盧武鉉(ノムヒョン)大統領は、特別検察官の任命を求める国会可決の法案に拒否権行使の構えを示していたが、27日、緊急記者会見を開き、受け入れ方針を発表した。大統領選と微妙に絡み合い、大きな社会問題となる。
 97~04年にサムスンでグループ全体を統括する部署の法務担当幹部などを務めた弁護士が10月末以来、カトリック団体の支援を受け記者会見などで疑惑を指摘してきた。疑惑は▽グループ企業の取引粉飾などで秘密資金を蓄え▽グループ幹部らの名義を使った借名口座で資金を管理▽旧正月の「モチ代」などとして検察幹部、国税当局者、経済官僚、政治家らに資金提供した--など。サムスン側は全面否定している。
 特別検察官の捜査開始は大統領選の終了後になると見られる。検察当局は既に捜査を開始しており、韓国メディアによるとサムスングループ総帥の李健煕(イゴンヒ)会長をはじめ幹部ら10人近くを出国禁止とし、疑惑が指摘された銀行口座の追跡調査にも着手した。

◎サムスン不正資金疑惑、年内にも捜査本格化(2007年11月28日、日本経済新聞)
 検察幹部を巻き込んだ韓国サムスングループの不正資金提供疑惑の解明が進む可能性が出てきた。韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は27日、検察官が不正に絡んだ疑いがある場合などに弁護士に捜査を担当させる「特別検事法」の成立を容認。年内にも同法に基づく捜査が始まる見通しで、調べはサムスン幹部に及ぶとみられる。グループ経営への影響も避けられない情勢だ。
 特別検事法は検察が事件の当事者になるなど公正な捜査を期待できない場合、国会議長の要請に基づき、大統領が弁護士を「特別検事」に任命して捜査に当たらせる内容。特別検事は容疑者の逮捕や起訴など検事と同様の権限を持つ。

◎韓国・サムスン疑惑で特別検察官任命へ、盧武鉉大統領(2007年11月28日、読売新聞)
 【ソウル=中村勇一郎】韓国の大手財閥・サムスングループの元常務が検察高官らに現金を配っていたと内部告発した疑惑で、盧武鉉大統領は27日、記者会見を開き、疑惑の捜査に民間から特別検察官を任命する特別法案を受け入れる意向を表明した。
 今後、人選などの手続きを進め、来月末にも捜査に着手する見通し。
 同法案には元常務の告発内容のほか、サムスングループが2002年大統領選の際、盧大統領に「当選祝い金」を渡したとするハンナラ党の主張も盛り込まれ、今後、捜査が進められる。

◎韓国:サムスンに政官界ロビー活動疑惑浮上、巨額資金使う(2007年11月27日、毎日新聞)
 【ソウル中島哲夫】韓国最大の財閥サムスングループが巨額の秘密資金を使って政官界にロビー活動をしていた疑惑が浮上した。盧武鉉(ノムヒョン)大統領は、特別検察官の任命を求める国会可決の法案に拒否権行使の構えを示していたが、27日、緊急記者会見を開き、受け入れ方針を発表した。公式選挙戦が同日始まった大統領選と微妙に絡み合い、大きな社会問題となる。
 97~04年にサムスンでグループ全体を統括する部署の法務担当幹部などを務めた弁護士が10月末以来、カトリック団体の支援を受け記者会見などで疑惑を指摘してきた。疑惑は▽グループ企業の取引粉飾などで秘密資金を蓄え▽グループ幹部らの名義を使った借名口座で資金を管理▽旧正月の「モチ代」などとして検察幹部、国税当局者、経済官僚、政治家らに資金提供した--など。サムスン側は全面否定している。
 23日に国会を通過した特別検察官任命法案には捜査対象として02年大統領選での資金提供や「最高権力層」へのロビー活動、「当選祝賀金」なども含まれているため、盧大統領は反発していたが、政治的配慮から受け入れることにしたという。
 特別検察官の捜査開始は大統領選の終了後になると見られる。検察当局は既に捜査を開始しており、韓国メディアによるとサムスングループ総帥の李健煕(イゴンヒ)会長をはじめ幹部ら10人近くを出国禁止とし、疑惑が指摘された銀行口座の追跡調査にも着手した。
 一方、国会第1党の大統合民主新党は最大野党ハンナラ党の李明博(イミョンバク)大統領選候補の陣営にサムスンの役職員出身者がいると指摘し、「秘密資金口座の規模や内訳を明らかにせよ」と求めるなど揺さぶりをかけている。

◎サムスン電子、2300億円追加投資・液晶パネル最新ライン(2007年11月23日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】液晶パネル世界最大手の韓国サムスン電子は22日、ソニーとの合弁で8月に稼働させた液晶パネルの「第8世代」と呼ばれる最新ラインに2兆ウォン(約2330億円)を追加投資し、生産能力を倍増させると発表した。液晶テレビに使う大型パネルの需要が世界的に急増していることに対応する。追加投資はサムスンが単独で実施する。
 追加投資するのは、忠清南道にある「第8世代」ライン。46型と52型の大画面テレビ向けパネルを効率生産できる。2008年7~9月期に稼働させる計画で、生産能力は現在の月5万枚から同11万枚に増える。ソニーも追加投資を検討したが、今回は見送った。

◎韓国サムスンの不正資金疑惑、検察が捜査に着手(2007年11月13日、日本経済新聞)
 【ソウル=鈴木壮太郎】サムスングループの不正資金疑惑などを元常務が内部告発した問題で、ソウル中央地検は12日、同グループの捜査に着手した。聯合ニュースが報じた。市民団体の刑事告発を受けた捜査で、幹部社員の借名口座を使った不正資金の捻出(ねんしゅつ)や政官界への不正ロビー活動など一連の疑惑の真偽を捜査する方針。

◎韓国サムスン、日本から液晶TVなど家電撤退へ(2007年11月9日、産経新聞)
 テレビ世界最大手の韓国サムスン電子が、薄型テレビをはじめとする家電販売で日本から撤退する方針を固めたことが8日、明らかになった。10月末までに小売店、インターネット販売を停止し、今後は日本向け仕様の製造もやめる。日本市場は国内大手を中心に競争が激しく、サムスンは収益が見込めないと判断、欧米などに経営資源を集中するとみられる。
 サムスンの日本法人「日本サムスン」は今夏までに小売店での販売を停止し、ネット直販サイト「サムスンダイレクト」も10月末で閉鎖した。
 ネット直販では15~46型液晶テレビや携帯型音楽プレーヤー、DVDプレーヤーなどのAV(音響・映像)機器を販売してきたがすべてやめ、パソコン用モニターの法人販売だけを残す。
 修理などのアフターサービスは日本サムスンが継続し、「電子部品の販売を中心に、法人顧客との関係を重視した事業をこれまで通り続ける」(広報担当者)という。
 サムスン電子は1980年代に日本法人を設立し、洗濯機や冷蔵庫など「白物家電」で市場に参入。2000(平成12)年ごろに白物の本格販売から手を引いたものの、前後して薄型テレビなどのAV機器に注力した。
 一時は大手量販店に専用コーナーを設け、多額の広告宣伝費を投じてブランド戦略も展開した。だが、国内市場はソニーやシャープ、松下電器産業など世界シェア上位の競合企業が多く、販売を続けても収益改善は難しいと判断した。今後は欧米に加え、新興国などの成長市場での販売強化にカジを切るもようだ。
 日本サムスンの約1兆円の売上高の大半は、法人向け半導体や液晶パネルで占められ、消費者向け家電は「1%に満たない水準」(関係者)とみられ、「(家電販売停止の)経営の影響はほとんどない」としている。
 米調査会社ディスプレイサーチによると、サムスンは今年第2四半期のテレビ販売額で世界首位だった。

◎サムスン元常務が不正資金蓄財告発(2007年11月6日、日本経済新聞)
 韓国最大財閥サムスンが元幹部の内部告発に揺れている。元常務は5日ソウルで記者会見し、同社が不正資金を蓄財し、検察などへのロビーに使っていたと告発。オーナー一族による経営権継承についても「明白な犯罪で私も共犯」とした。ただ、サムスンは全面否定しており、検察当局が今後、捜査に乗り出すかが焦点になる。
 告発したのはグループ司令塔の構造調整本部(現戦略企画室)元常務で弁護士の金(キム)氏。元検事の金氏は1997年にサムスンに入社。財務、法務の責任者を歴任後、2004年に退職した。

◎来春から白頭山観光開始、現代グループが北朝鮮と合意(2007年11月4日、朝日新聞)
 韓国の財閥、現代グループは3日、北朝鮮との間で白頭山観光事業を08年5月から始めることで合意した。南北首脳が10月に署名した「南北関係発展と平和繁栄のための宣言」に基づく措置。ソウル―白頭山間の航空便を開設し利用するという。
 同グループの玄貞恩会長と朝鮮アジア太平洋平和委員会の崔承哲副委員長が3日付で合意文に署名した。玄会長らは同日、ソウル市内で記者会見し、当面は冬季を避けて5月から10月ごろまでの営業を目指す考えを示した。現地の飛行場は、150人から200人乗りの中型機の離着陸が可能で、ホテルも整備されている。
 白頭山(標高2750メートル)は「民族の聖地」といわれ、朝鮮半島のすべての山脈の起点とされる最高峰。山頂にはカルデラ湖「天池」があり、故金日成主席が抗日闘争の拠点にした。
 このほか、12月初めから、高麗時代の首都だった開城にある遺跡や名所を巡る観光事業を始めることでも合意した。玄会長らは2日、金正日(キム・ジョンイル)総書記と会談した。

◎期限切れ・細菌検出、韓国行楽地の飲食店1千店で問題食品(2007年8月24日、読売新聞)
 【ソウル=中村勇一郎】韓国の行楽地にある食堂や売店、屋台など1082店で、賞味期限の過ぎた食品を販売するなど食品衛生法上の問題があったことが韓国政府の調査で明らかになり、消費者の間に衝撃が広がっている。
 韓国の食品医薬品安全庁が先月、遊園地やサウナなどの娯楽施設の中にある飲食店約2万5000店を対象に抜き打ち検査を実施し、今月16日、結果を発表した。
 発表によると、賞味期限を過ぎた食品を販売していたのは204店。キムパプ(韓国風のり巻き)など食中毒になりやすい食品を検査したところ、12店で食中毒の原因となる菌が検出されたほか、6店で大腸菌が検出された。また、無許可営業の飲食店が347店に上ったほか、食品の保管方法が基準を満たしていない施設も66店あった。
 韓国では今年に入り、基準を超える大腸菌が含まれた氷を販売していた製氷会社が摘発されたほか、刺し身店で有害な深海魚が「マグロ」と偽って売られていたことも判明している。

◎サムスン電子の大規模リストラ、本当の危機は人材管理【コラム、趙章恩】(2007年8月7日、日本経済新聞)
 サムスングループが大規模なリストラに乗り出した。日本でも大きく報道されているように、サムスン電子の4~6月期の営業利益が5年ぶりに1兆ウォン(約1300億円)を下回ったが、収益悪化自体は半導体価格の下落やウォン高などで想定された範囲内で、一時的な不振との捉え方が多い。むしろ韓国のメディアの関心を集めているのは、11年ぶりに実施されているサムスン電子への税務調査や、希望退職という名目で進められている人員削減、役員の世代交代といった一連の動きだ。(趙章恩の「IT先進国・韓国の素顔」)
 なかでも税務調査については、サムスンが「模範的納税企業」であるために免除されてきた。韓国経済の発展への功績が認められ1998年、2002年に産業勲章を受賞し、毎年1兆ウォン以上の税金を納めている実績を評価しての特別扱いだったのだが、ここにきて復活することになった。国税庁は「定期調査なので余計な推測記事は書かないように」とマスコミに注文している。

・メディアが注目する「サムスン危機説」
 世界中がリストラの動向に注目するなか、サムスン電子は7月26日に緊急記者会見を開き、「半導体と系列のサムスンSDI以外は昨年に比べかなりよくなっている」と業況を説明した。さらにグループ全体の07年上半期の連結業績にも触れ、「売上高は90兆ウォンで前年同期比8%ほど増え、税引前利益も6兆7000億ウォンで2000億ウォン増えている。これにより全体で年間14兆~15兆ウォンを投資することにした」と、周りが騒ぐほど危機的状況ではないことを強調した。
 サムスン電子が半期の実績を発表し、下半期の展望まで詳しく説明したのは今回が初めてだ。危機ではないとしながらも、「サムスン危機説」がよっぽど気になったのだろう。
 サムスングループの李健熙会長はサムスン電子が絶好調で史上最高益を記録した2004年から「危機意識を持つように」と何度も注文し、2007年に入っても日本と中国に挟まれ苦しくなるかもしれないという「サンドイッチ危機論」を主張していた。それだけに、経営陣は相当の覚悟と準備をしてきたという見方が大半で、韓国では業績の悪化よりもサムスングループの今後の組織管理や経営スタイルに注目する記事が多い。

・社員のサムスン離れが加速
 韓国の新聞やマスコミのほとんどが「サムスン電子の不振は組織管理が原因」という分析記事を連載している。組織をしっかりと管理する管理経営こそがサムスン独自のスタイルであり、ほかの企業もうらやむところだった。ところが、李会長は2007年の年頭挨拶で「これからは創造経営だ」という一言を発した。
 朝鮮日報や東亜日報の記事を見ると、「管理のサムスン」から突然「自由にのびのび発想し力を発揮できる」と思わせる創造経営環境を作ろうとしたのがすべての悪化の始まりだ、と指摘している。統一の取れていた社風に自由な雰囲気を無理に導入しようとしたことで逆に中間層を中心にプレッシャーがのしかかったようだ。
 社員たちに話を聞くと、仕事も会社の雰囲気も1998年のIMF経済危機よりひどいというほどきつく締め付けられているらしく、自分で辞めていく社員も増えている。求人サイト「JOBKOREA」にはサムスングループ出身者の履歴書が2007年上半期に8134件登録され、前年同期比で19.9%も増えたそうだ。大手求人サイトに登録された全履歴書のうち、サムスン出身者が占める割合は2%ともいわれるが、リストラされる前に辞める若い社員が少なくないのだろう。
 JOBKOREAによると、社会人3~4年目のサムスン出身者はリクルート業界で最も人気があるそうだ。ほかの企業の出身者に比べて仕事がてきぱき早く、どんな仕事を任されても手際よく仕上げるという。サムスンの競合企業でも、「一つ教えると十を覚える」と、新人よりサムスン出身を好むそうだ。
 役員も例外ではない。クビになる前に早期退職する役員をスカウトしようとヘッドハンティング会社に依頼する中堅企業が絶えず、いまかいまかと役員たちがリクルート市場に出てくるのを待っている。

・「リストラ」は認めないが・・・
 サムスン電子側は「事業再編や費用削減、人員再配置などは実績がよくてもやること」であるとして、「人員削減によるリストラ」を認めていないが、毎年70~80人だった中途退職者が今年はすでに150人以上に増えている。すでに6月から希望退職という名目で部長・次長を対象に人員リストラを始めていることが何度も報道されている。
 半導体、情報通信、液晶、デジタルメディアという4大事業部の総括社長は、それぞれ兼ねていた事業部長職を辞め、社長の役割だけに専念するようになった。これは役員の世代交代の前兆ではないかと予測する人もいる。
 サムスン側は経営責任の所在を明確にするための人事見直しであり深い意味はないとしているが、事業部別に全役員の2~3割カットと削減人数の目標まで決まっているらしいという噂もある。既に液晶部門は事業部を3つから「TV・モニターディスプレー」「モバイルディスプレー」の2つに減らした。
 事業部改編や人事異動は年初に行われるのが一般的だったことを考えると、公式には業績悪化やリストラを認めていないが、かなりせっぱ詰まっているのではないかと予想できる。大学教授を中心とした経営専門家らはサムスン電子の外資によるM&A(企業の合併・買収)の可能性まで持ち出しているので、サムスンも悩ましいところだ。
 サムスン電子は地方工場のリストラ、役員のリストラに続いて、社員の福利厚生費用も大幅カットしている。社員食堂での無料ランチは続けるが、経費節減ということで朝と夕の食費補助を減らし、有給休暇も全部使わせる方針だ。兄弟姉妹の結婚祝い金150万ウォン(約20万円)も支給しないことにした。省エネの徹底は基本で、役員のゴルフ禁止令まで登場した。
 サムスングループの中心にあるサムスン電子が経費節減となれば、その他の子会社は乾いたタオルを絞るぐらいの節約に追い込まれる。その影響はかなり広いので、韓国では「頭のいいサムスンなら、人員を減らし社員の給料を削るようなリストラではなく、画期的な節減計画を打ち出してほしい」と希望をかけられている。

・優秀なサムスン社員を生かす方法は
 韓国では、法律が変わりパート職でも2年以上雇用した場合は正社員にしなければならないと定められてから、1年9カ月でパートを解雇する企業が後を絶たない。数万人の主婦パートや臨時採用職の人が涙を流している。そのようななか、7月末に韓国KBSが日本の電材メーカー、未来工業(本社・岐阜県)を取り上げたドキュメンタリー「山田社長、サラリーマンの天国を築く」を放映し、韓国中で話題になった。
 「よくニンジンとムチというが、社員は馬じゃない。ニンジンさえあればいい」「社員が会社を通じて幸せを感じ、自分の生活が楽しくなれば、自然に会社のために最善を尽くすようになる。そうなれば会社も発展する」という山田昭男・元社長(現取締役相談役)のインタビューは余裕を失いかけている韓国企業への強烈な問題提起となった。なにより、「社員は全員が正社員、年間の休日は140日、残業は禁止で育児休業は3年、定年は70歳、5年に一度は全社員が海外旅行、なのに会社の利益は上場製造業の中でも極めて高い水準」という未来工業の経営は「こんな会社もこの世に存在するんだ」という衝撃から尊敬へと変わっている。
 リストラなんてもう怖くもないというほど会社を転々としなければならない雇用環境のせいで、会社に対する忠誠心も社員同士の連帯感もなくなっている韓国社会。給料をもらっているんだから家庭を忘れ仕事に専念せよ、出産するなら会社を辞めてからにしろ、と堂々と注文するのが会社だと思っていただけに、未来工業の話は感動的だった。視聴者掲示板にも社員を信じて優遇する未来工業の山田氏に感動したという書き込みが続いている。
 サムスン電子は韓国企業の中で最も研究人員が多いことで有名だ。全従業員7万6千人のうち博士3000人、R&D部門が3万人。「少数の天才が国民を養う」という李会長の持論通り、サムスンは少数の天才と多数の人材が世界で愛されるヒット商品を生み出している。
 サムスンに入社するため数々の試験と競争に生き残った人たちだ。この優秀な人材がサムスンの中で一生リストラの恐怖なく仕事ができるようにしてあげることができれば、業績回復につながるのではないだろうか。「創造経営」よりも心理的に安心して働ける環境を提供する経営が大事ではないだろうか。社員を「馬」としか思わない会社は長続きしない。その失敗の代表例がサムスン電子にならないといいのだが。

◎韓国公使が北京の病院で点滴後に死亡、ニセ薬の可能性も(2007年8月1日、読売新聞)
 【北京=佐伯聡士】北京の韓国大使館当局者は1日、同国の駐中国公使が7月29日、腹痛のため北京市中心部にある外国人を主な対象とする病院でリンゲル液の点滴を受けた後、呼吸障害を起こして死亡したことを明らかにした。
 リンゲル液がニセ薬だった可能性や点滴の速度に問題があったとの見方が指摘されている。
 同当局者によると、死亡したのは政務担当の黄正一公使(52)。28日夜、大使館近くの店で買ったサンドイッチを食べたところ、下痢症状を起こした。症状が好転しないため、29日、同病院でリンゲル液の投与を受けたという。黄氏は昨年8月から公使を務め、北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議を担当していた。
 病院は本紙の取材に対し、「調査結果が出るまで何も答えられない」としている。黄公使の死亡を受けて、中国外務省は1日、哀悼の意を表明した上で、中韓両国の専門家が死因の調査に入ったことを明らかにした。

◎飼い犬に認識票義務付け、ふん放置なら過料、韓国(2007年7月28日、産経新聞)
 韓国農林省は、飼い犬について自治体に1匹ずつ登録する「総背番号」制とし、飼い主の名前と電話番号などを記した認識票を付けることや、ふんの後始末を義務付ける動物保護法施行令案などをまとめた。違反者は10万~30万ウォン(約1万3000~4万円)の過料を支払わねばならないという。
 動物の管理責任に関する市民の意識を高め、犬が行方不明になった際に捜すのを容易にするのが狙い。同省は来年1月末の施行を目指す。韓国メディアによると、同省はいずれ猫にも適用する計画だ。
 韓国メディアによると、自治体によっては登録時に、犬の体内に個体識別のためのマイクロチップを埋め込むことも義務化できるという。
 同案などは、犬を散歩などに連れ出す場合、必ず首につないだひもを手に持つことを明記し、14歳未満の子供がひとりで散歩させることも事実上禁止。生後3カ月以上の土佐犬など「猛犬」とされる犬については、外出時には口輪をすることが必要としている。

◎国民の不満が政府を動かした韓国MVNO解禁(2007年7月25日、日本経済新聞)
 サムスン電子のリストラが世界から注目を集める中、韓国では携帯電話販売制度もリストラが始まった。7月23日、韓国政府(情報通信部)は新規の移動通信会社設立を許可する方針を決めた。新規事業者が参入しやすいようMVNO(仮想移動体通信事業者)などを想定した通信網の「再販売制度」の法律的根拠を作るとも発表した。(趙章恩)

・高い携帯料金に不満がピーク
 新規参入を認めるのは、国民の87%が携帯電話に加入しており、1家4人の携帯電話料金がレジャーや外食費より高く、携帯電話の通話料が家計に占める割合が大きすぎることが背景となっている。韓国の物価にくらべて携帯電話端末も通話料も高過ぎるといった国民の不満をこれ以上は放っておけないとの判断もあった。
 「再販売」とは卸売り、つまりMVNOへの回線貸し出しのことを指す。既存事業者のシェアが50%以上を超えたり、実質的に参入障壁が存在し市場構造の改善が必要と判断されたりする場合には、情報通信部が再販売の義務を負う事業者とサービスを指定する方針だ。携帯大手のSKテレコムを利用したMVNOが登場するのも時間の問題になった。
 MVNO事業者への差別的な取り扱いや、不当な取引条件の強要ができないような制度を作り、現行の料金認可制度を自由競争へと変えていくことも検討している。政府が定めた再販売義務にもかかわらずキャリアの対応が消極的で再販売が活性化しない場合や、料金引き下げに問題がある場合、政府が介入し調整することも考えられている。このような再販売制度を含めた新規事業者に関する電気通信事業法改定は11月に国会で審議されることになる。
 韓国の移動通信キャリアはSKテレコム、KTF、LGテレコムの3社。以前は5社あったが、吸収合併により3社に集約された。その結果、競争がほとんどなく、シェアも固定化した。韓国で初めて携帯電話サービスを始めた017局番と011局番が合併し51%ほどのシェアを持っているSKテレコムが最大手、2位は通信会社最大手のKTを親会社に持つKTF、3位はLG電子系列のLGテレコムという序列だ。1社が通話料を値下げすると、値下げ競争を始めるのではなく、通信法違反だと告訴したり、通話品質が悪いからセールをするのだなどとの批判を繰り返すばかり。
 携帯キャリアが毎年最高益を記録するなか、市民団体は通話料値下げを求める集会を連日のように開き、サービスに不満を持った加入者がベンツでSKテレコム本社に突進するという事件もあった。
 韓国の携帯電話料金は特にデータ通信料が高く、料金体系がころころ変わるのも問題とされていた。パケット定額もずっと使える料金ではなく年末までのキャンペーンだったり、加入後3カ月間だけだったり、また端末を安くする代わりに高い料金プランに無理やり加入させられたり、使いもしない付加サービスを3カ月使用しないと端末が買えないといったことまであった。
 実はKTは1999年からKTFの携帯電話を再販売している。だが料金は全く同じで特にサービスが良いというわけでもなく、「電話局で買える安い端末」という程度だった。逆に莫大な資金力で違法な奨励金を使いKTFの端末を安く販売したり、KTの社員に販売目標を割り当てたりして問題になったりもした。KTは「再販売制度が法律として確定されれば、販売条件や料金などを情報通信部が決めるようになる。これはKTいじめだ」と反発している。

・LGのエリア限定格安携帯サービス
 加入者が最も少ないLGテレコムは、数年前からこれ以上加入者が減ると携帯キャリアとして成り立たないという危機感を抱いていた。情報通信部が奨励金を禁止した理由も、LGテレコムを助けるためだったといわれている。
 モバイルバンキングを導入したり、カシオ計算機の端末を販売したりしてみても加入者は700万人で停滞し、3Gサービスも諦めに近い状態のLGテレコムは、通話料を画期的に引き下げるためFMS(Fixed Mobile Substitution、携帯による固定電話の代替サービス)の「気分ゾーン」というサービスを導入した。
 KTは2004年にFMC(固定と携帯の融合サービス)の「ONEPHONE」を導入したが、結局加入者が伸びず「そんなサービスもあったの?」と記憶から薄れているが、LGテレコムのFMS「気分ゾーン」サービスはKTの固定電話より安い携帯電話というのがうたい文句だ。気分ゾーンの好調でLGテレコムは2007年上半期だけで純増45万人を確保した。
 これは「アルリミ」というBluetoothモデムをコンセントに差し込むと半径30メートル以内では携帯から固定電話への通話料が市内・市外関係なく3分39ウォン・1時間780ウォン、携帯電話にかけると10秒14ウォンになるというもの。通常の携帯電話標準料金は10秒24ウォン、KTの固定電話は同じ地域内でも30キロメートル以上離れたところに電話をかけると10秒14.5ウォンの市外電話料金になる。これを知らない加入者が多いということで、LGテレコムはKTソウル本社の前で「気分ゾーン」のキャンペーンを繰り広げ、話題になったりもした。
 LGテレコムは、「気分ゾーン対応端末は種類も少なく、アルリミを差し込まないと割引されないという不便もあるが、それでも加入者は通話料が安い携帯を選んだ。その理由は韓国ではまだ携帯電話は音声通話を自由に利用する目的で持ち歩くもので、モバイルインターネットやTVを観るといった需要は一部の年齢に限られているためではないか。やはり加入者のための最善のサービスとは安い通話料であるということがわかった」と話している。
 SKテレコムやKTFも色々な料金制度を出しているが、同じ条件なのに基本料金や通話料が高くなっているため暴利もほどほどにしろと、ユーザーからの抗議が絶えない。

・携帯市場の構造改革は進むか
 情報通信部はそのほかにも移動通信の構造改革に取り組む。消費者の便宜と選択肢を広げるため、3Gの場合2008年3月の奨励金全面解禁に合わせて、USIMロック解除を始めるよう準備を進める方針だ。USIMロックを解除した場合、拾った携帯電話端末を勝手に使えるという問題も発生する可能性があるため、加入者がロックできるようにする方策も検討し、年末までに具体的な内容を決める。ユーザーが奨励金だけ受け取ってキャリアを渡り歩くのを防止するため、一定期間は解約できない義務約定制度も導入する方針だ。
 個人的には日本のようにパケット定額が導入され、思う存分携帯電話からネットにアクセスできるようにしてほしい。データ通話料を安くすればその分様々なサービスを利用してコンテンツも